JP3421681B2 - 掘削装置および該装置を用いた掘削方法 - Google Patents

掘削装置および該装置を用いた掘削方法

Info

Publication number
JP3421681B2
JP3421681B2 JP2000381962A JP2000381962A JP3421681B2 JP 3421681 B2 JP3421681 B2 JP 3421681B2 JP 2000381962 A JP2000381962 A JP 2000381962A JP 2000381962 A JP2000381962 A JP 2000381962A JP 3421681 B2 JP3421681 B2 JP 3421681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable piece
drilling
hole
ground
drilled hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000381962A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002180776A (ja
Inventor
昭男 神島
Original Assignee
株式会社神島組
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社神島組 filed Critical 株式会社神島組
Priority to JP2000381962A priority Critical patent/JP3421681B2/ja
Publication of JP2002180776A publication Critical patent/JP2002180776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3421681B2 publication Critical patent/JP3421681B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の削孔形成
方向に延びるように地盤に形成された削孔内において推
進機構の後端側をバックアンカー機構により支持しなが
ら、前記推進機構の先端側に取り付けられた掘削ヘッド
を前記推進機構により回転しつつ前記削孔形成方向に前
進させて前記削孔をさらに掘削していく掘削装置および
該装置を用いた掘削方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、掘削装置を用いて地盤に立坑
あるいは横坑を施工する場合、予め形成した削孔の先端
面に掘削ヘッドを配置するとともに、推進機構により掘
削ヘッドを回転させながら、前進させて削孔をさらに掘
り進めていく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、推進機構に
より掘削ヘッドを前進させるためには推進機構の反力を
取る必要があり、種々のバックアンカー機構が提案され
ている。例えば特開平9−291781号公報に記載さ
れた掘削装置では、地盤表面にアースアンカーを施工し
て反力を取っていた。しかしながら、このバックアンカ
ー機構では、掘削作業のたびにアースアンカーを施工し
なければならず、作業効率の面で改善が望まれている。
また、地盤表面側で反力を取っているため、削孔が大深
度となると、推進機構をより深い位置まで移動しなけれ
ばならず、必然的にバックアンカー機構(アースアンカ
ー)までの距離が長くなり、所望の反力を取ることが困
難となってくる。
【0004】ここで、このような問題を解消するために
は、例えば特開平11−200760号公報に記載され
た掘削装置で採用されているバックアンカー機構を用い
ることが考えられる。この掘削装置では、削孔の中央か
ら複数のグリッパを放射状に配置し、各グリッパによっ
て削孔内壁面を押圧して推進機構の反力を確保してい
る。このように構成されたバックアンカー機構によれ
ば、掘削作業のたびにアースアンカーを施工する必要が
なくなり、作業効率を高めることができる。また、推進
機構の近傍で反力を確保することができるため、削孔の
深さにかかわらず、所望の反力を得ることができる。
【0005】しかしながら、推進機構の反力は削孔形成
方向とほぼ平行に作用しているのに対し、この従来技術
ではグリッパにより削孔内壁面に与えられる力の向きは
削孔内壁面に対してほぼ直交しており、反力と直交関係
にある。したがって、推進機構を強固に支持するために
は、グリッパの削孔内壁面への押圧力を高めておく必要
があり、大型のグリッパを用いたり、あるいは多数のグ
リッパが用いられており、施工コストの増大要因のひと
つとなっている。また、削孔口径が比較的大きな場合に
は、複数のグリッパや大型のグリッパを用いることも可
能であるが、削孔口径が例えば数百mm程度の比較的小
径の削孔を形成する場合、特開平11−200760号
公報に記載の技術を適用することはできず、従来技術の
適用範囲は限定的であるといわざるを得なかった。
【0006】さらに、従来の掘削装置による削孔口径は
掘削ヘッドのサイズによって一義的に決まっており、大
口径の削孔を形成するためには予め大サイズの掘削ヘッ
ドを用いる必要がある。そのため、掘削時間や掘削効率
の面で改良の余地が残されている。
【0007】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、優れた作業効率で、低コストで削孔を形成するこ
とができる汎用性の高い掘削装置および掘削方法を提供
することを第1の目的とする。
【0008】また、この発明は、短時間で効率よく大口
径の削孔を形成することができる掘削装置および掘削方
法を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる掘削装
置は、所定の削孔形成方向に延びるように地盤に形成さ
れた削孔内において推進機構の後端側をバックアンカー
機構により支持しながら、前記推進機構の先端側に取り
付けられた掘削ヘッドを前記推進機構により回転しつつ
前記削孔形成方向に前進させて前記削孔をさらに掘削し
ていく掘削装置であって、上記第1の目的を達成するた
め、前記バックアンカー機構は、前記削孔形成方向に延
びた中空形状を有し、前記削孔に挿入可能な本体と、前
記本体の内部において前記本体の長手方向に移動自在に
配設され、その長手方向の一方端から他方端に向かうに
したがって外径が漸減するテーパ部を有する楔部材と、
前記楔部材を前記長手方向に駆動する駆動手段と、その
後端面が前記本体の内部で前記テーパ部と摺接し、前記
駆動手段によって前記楔部材が移動すると、その移動動
作に応じて、その先端部が前記本体の側部に設けられた
開口部で進退移動する可動片を、少なくとも1つ以上有
する可動手段とを備え、前記可動片の先端部を地盤表面
に向けた状態で前記可動片の進退経路が前記長手方向と
鋭角を形成しており、前記可動片が前記開口部から前記
削孔内壁面に突出移動することにより前記削孔内壁面と
係合して前記推進機構を支持するように構成されてい
る。
【0010】このように構成された掘削装置では、バッ
クアンカー機構において、可動片が本体から突出して削
孔内壁面と係合することで、推進機構の推進用反力を取
っている。ここで、可動片はその先端部を地盤表面に向
けた状態で、その進退経路が本体の長手方向、つまり反
力が作用する削孔形成方向と鋭角を形成している。その
ため、次のような利点がある。すなわち、従来例では推
進機構の反力を取るために削孔内壁面に作用させる押圧
力が、反力方向と直交していたため、十分な反力を取る
ためには、削孔内壁面に作用する力を大きくしなければ
ならず、装置の大型化および施工コストの増大を招いて
いた。これに対して、本発明では、可動片により削孔内
壁面に作用する押圧力が、反力方向と鋭角をなすように
構成されているため、同じ大きさの押圧力であっても、
反力と直交している場合に比べて、押圧力の反力方向へ
の分力が大きくなる。そのため、従来例に比べて、比較
的小さい押圧力で効率よく推進機構の反力を取ることが
でき、その結果、装置の小型化および施工コストの低減
が可能となる。
【0011】また、上記第2の目的を達成するため、掘
削装置を次のように構成してもよい。すなわち、駆動手
段が、長手方向における楔部材の移動量を調整して、可
動片の突出移動量を第1突出移動量と、その第1突出移
動量よりも大きな第2突出移動量との2段階に制御する
ことができるようにし、可動片を第1突出移動量だけ突
出移動させることにより可動片を削孔内壁面と係合させ
て推進機構を支持する一方、可動片を第2突出移動量だ
け突出移動させることにより可動片を削孔内壁面に押圧
させて削孔内壁面から地盤表面に向けて亀裂を形成させ
るように構成してもよい。
【0012】このような構成によると、可動片の突出移
動量が第1突出移動量である場合には、可動片が削孔内
壁面と係合することで、効率的に推進機構の反力を取る
ことができ、これによって掘削ヘッドによる削孔の形成
が可能となる。一方、可動片の突出移動量が第2突出移
動量である場合には、可動片が削孔内壁面をさらに押圧
するため地盤表面に向かう亀裂を形成することができ
る。そして、亀裂が形成された地盤表面部を地盤から分
離することで、大口径の削孔を容易に形成することがで
きる。したがって、本発明では、削孔の形成と、削孔の
径の拡大という2つの作業を一の装置で行うことができ
るため、短時間で効率よく大口径の削孔を形成すること
ができる。
【0013】ところで、上記のような亀裂の形成は、掘
削装置を削孔内に配置し、掘削ヘッドの先端が削孔の切
羽に当接した状態で行われる。このとき、掘削ヘッド
は、亀裂を形成する際に可動片が削孔内壁面から受ける
反力によって削孔の切羽に押圧されるため、掘削ヘッド
の先端部が損傷するおそれがある。これを防止するた
め、例えば削孔周辺の地盤表面を押圧可能な押圧手段を
本体の後端部に取り付けて、亀裂の形成を行ってもよ
い。
【0014】このようにすると、押圧手段が削孔周辺の
地盤表面を押圧しながら、掘削装置を地盤表面側で支持
するため、掘削ヘッドの先端部に作用していた力が分散
されて、掘削ヘッドが損傷するのを防止することができ
る。さらに、押圧手段を取り付けることで次のような利
点もある。すなわち、亀裂が形成された地盤表面部は、
バックアンカー機構の本体から突出する可動片と押圧手
段とにより挟持されているため、押圧手段および掘削装
置を一体的に地盤表面側へ移動させると、地盤表面部も
これらとともに移動する。その結果、地盤表面部を簡単
に地盤から分離させて除去することができる。
【0015】また、例えば地盤表面に凹凸があると、押
圧手段が地盤表面を十分に押圧することができないた
め、地盤に亀裂を形成したときに、地盤表面部を確実に
挟持できない場合がある。このような場合には、押圧手
段を次のように構成すればよい。すなわち、押圧手段
を、バックアンカー機構の後端部に取り付けられるプレ
ート部材と、このプレート部材と地盤表面との間に介挿
され、それら両者の間隔に応じて伸縮自在なジャッキと
から構成し、ジャッキを伸縮させて、ジャッキの一方端
が地盤表面に当接するようにする。こうすることで、プ
レート部材の押圧力がジャッキを介して地盤表面へ確実
に伝達され、その結果、亀裂が形成された地盤表面部を
確実に挟持して地盤から分離させることができる。
【0016】この発明にかかる掘削方法は、請求項2記
載の掘削装置を用いて所定の削孔形成方向に延びるよう
に地盤に形成された削孔をさらに掘削していく掘削方法
であって、上記第2の目的を達成するため、前記可動片
を前記第1突出移動量だけ突出移動させることにより、
前記可動片の先端部を前記削孔内壁面と係合させて前記
推進機構を支持しながら、前記掘削ヘッドを前記推進機
構により回転しつつ前記削孔形成方向に前進させて前記
削孔をさらに掘削していく掘削工程と、前記掘削工程の
後で前記可動片を前記第2突出移動量だけ突出移動させ
ることにより、前記可動片の先端部を前記削孔内壁面に
押圧させて前記削孔の内壁面から地盤表面に向けて亀裂
を形成させる亀裂形成工程と、前記亀裂が形成された地
盤表面部を前記地盤から分離する分離工程とを備えてい
る。
【0017】この掘削方法では、可動片の突出移動量を
第1突出移動量にすることで、推進機構の推進用反力を
取って、地盤に削孔を形成する一方、可動片の突出移動
量を第2突出移動量にすることで、削孔の内壁面から地
盤表面に亀裂を形成して地盤表面部を地盤から分離さ
せ、削孔の径を拡大する。したがって、地盤を掘削して
削孔を形成する作業と、このように形成された削孔の径
を拡大して大口径の削孔を形成する作業とを、上記した
掘削装置のみを用いて行うことができるため、大口径の
削孔を形成する際の作業時間の短縮および作業効率の向
上が可能となる。
【0018】また、亀裂形成工程を実行する前に、バッ
クアンカー機構の後端側に押圧手段を取り付け、この押
圧手段により地盤表面を押圧してもよく、こうすること
で、次のような利点がある。すなわち、亀裂が形成され
た地盤表面部は、可動片を突出させた掘削装置と押圧手
段とにより挟持されているため、分離工程において、掘
削装置および押圧手段を一体的に地盤表面側へ移動させ
ると、地盤表面部はこれらととともに移動する。その結
果、地盤表面部を地盤から簡単に分離することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる掘削装
置の一の実施形態を示す図である。また、図2は、図1
(b)のA−A線断面矢視図である。この掘削装置は、
所定の削孔形成方向に延びるように地盤に形成された削
孔内で、この削孔をさらに掘削する装置であり、図1に
示すように、大きく3つの構成要素、つまり地盤を掘削
して削孔を形成する掘削ヘッド1と、この掘削ヘッド1
を回転させながら削孔形成方向に前進させる推進機構2
と、この推進機構2の後端側を支持して掘削ヘッド1の
推進用反力を取るバックアンカー機構3とから構成され
ている。
【0020】掘削ヘッド1は、推進機構2の先端部に回
転自在に取り付けられており、フレーム部11と、その
先端面に取り付けられた複数のカッタ12とから構成さ
れている。そして、掘削ヘッド1が推進機構2により回
転されながら削孔形成方向に前進することで、カッタ1
2により削孔の切羽が掘削されていく。
【0021】推進機構2は、伸縮自在に構成された推進
用ジャッキ21と、この推進用ジャッキ21の先端部に
取り付けられ掘削ヘッド1を回転させる回転駆動部22
とから構成されている。そして、地盤を掘削する際に
は、図1(b)に示すように、回転駆動部22により掘
削ヘッド1を回転させながら、推進用ジャッキ21を伸
張させて、掘削ヘッド1を削孔形成方向に前進させる。
【0022】また、バックアンカー機構3は、次のよう
に構成されている。すなわち、図1に示すように、中空
状の本体31の側部に4つの開口部311が本体31の
中心軸X(図2)を中心に等角度間隔(90゜)で設け
られている。各開口部311は本体31の内側から外側
に向けて傾斜しており、外側に向かうに従って本体31
の後端側(図1の上方側)に伸びている。
【0023】また、各開口部311に対応して本体31
の内部に可動片32が配設されている。この可動片32
は、断面が5角形となっており、後端部が本体31内部
に位置し、その後端面321が後述する楔部材33のテ
ーパ部331に摺接可能な形状に仕上げられている。一
方、可動片32の先端部は峰状に尖っており、後述する
ように本体31の長手方向Xに楔部材33が移動するの
に応じて開口部311に対して進退移動可能となってい
る。このように、この実施形態では、可動片32の進退
経路(図1の1点鎖線)は本体31の長手方向(楔部材
33の移動方向)Xに対して鋭角、例えば約30゜を形
成している。ただし、この角度は30゜に限定されるも
のではなく、鋭角である限り任意である。
【0024】可動片32を進退移動させる楔部材33は
円錐形状を有しており、本体31の内部で長手方向Xに
沿って往復移動自在に配置されている。この楔部材33
は長手方向Xの一方端(同図の下方端)から他方端(同
図の上方端)に向かうにしたがって外径が漸減するテー
パ部331を有している。そして、この一方端に油圧式
の楔部材用ジャッキ34のピストン部341が固着され
ている。
【0025】この楔部材用ジャッキ34は本体31の先
端内部に配設されて、本体31の先端部に固定されてい
る。そして、それ自体公知の油圧制御回路によって楔部
材用ジャッキ34が動作してピストン部341を伸縮さ
せると、その動作に応じて楔部材33が長手方向Xに沿
って移動する。
【0026】すなわち、楔部材用ジャッキ34のピスト
ン部341が収縮すると、図1(a)に示すように、楔
部材33は本体31の先端側(同図の下側)に移動し、
それに伴って各可動片32が自重によってテーパ部33
1を摺接しながら本体31の内部に移動し、可動片32
全体が本体31内に収容される。
【0027】一方、楔部材用ジャッキ34のピストン部
341が伸張すると、図1(b)に示すように、楔部材
33は本体31の後端側(同図の上側)に移動し、それ
に伴って各可動片32がテーパ部331を摺接しながら
本体31の外側に移動し、可動片32の先端部は本体3
1の開口部311から突出される。ここで、楔部材用ジ
ャッキ34のピストン部341は、2段階に伸張するよ
うに制御可能となっており、ピストン部341が伸張す
ることで可動片32は開口部311から突出移動し、そ
の突出移動量が図1(b)に示す第1突出移動量αにな
ると、可動片32は後述するように掘削装置が挿入され
る削孔の内壁面と係合してバックアンカー機構3が削孔
内壁面に固定されるようになっている。
【0028】また、図1(b)の状態からピストン部3
41がさらに伸張して、可動片32の突出移動量が図2
(c)に示すような第1突出移動量αより大きい第2突
出移動量βになると、可動片32は削孔内壁面を押圧し
て、地盤に対して亀裂を与えるようになっている。な
お、上記した第1突出移動量αおよび第2突出移動量β
は、掘削を行う地盤の地質に応じて予め設定されてい
る。
【0029】次に、上記のように構成された掘削装置を
用いた立坑の掘削方法について図3を参照しつつ説明す
る。まず、図3(a)に示すように、掘削装置の発進用
の反力を取るための発進用設備4を構築する。この発進
用設備4は、同図に示すように、地盤5に対して垂直に
施工されたそれ自体公知の一対のロックボルト41と、
これらロックボルト41の地上に突出した部分に水平に
架け渡された棒状部材42とから構成されている。ここ
で、棒状部材42は、ロックボルト41に対してその垂
直方向の位置が調節可能となっている。そして、この発
進用設備4を構築した後、掘削装置を、推進用ジャッキ
21および楔部材用ジャッキ34が縮まった初期状態に
セットするとともに、掘削ヘッド1が地盤表面51に当
接するように配置する。続いて、バックアンカー機構3
の本体31の後端部に棒状部材42が当接するように、
棒状部材42の位置を調節する。こうすることで、掘削
装置は、その後端部が発進用設備4に支持されて発進用
の反力を取ることができるため、地盤の掘削が可能とな
る。
【0030】続いて、図3(b)に示すように、掘削ヘ
ッド1を回転させながら、推進用ジャッキ21を伸張さ
せると、掘削ヘッド1が前進して地盤5が掘削ヘッド1
により掘削され、削孔52が所定の削孔形成方向Xに形
成されていく。このように削孔52を形成しながら、推
進用ジャッキ21のストロークが上限に達すると、掘削
ヘッド1の回転を停止して、推進用ジャッキ21を縮め
る。こうすることで、バックアンカー機構3が自重によ
り削孔形成方向Xに移動する。それに続いて、棒状部材
42が本体31の後端部に当接するようにその位置を調
節する(図3(c))。これによって、掘削装置は初期
状態に戻り、棒状部材42で反力を取りながら削孔52
をさらに深く形成することができる。
【0031】そして、上記のように削孔52の形成を続
け、掘削装置が完全に入り込む深さまで削孔52が形成
されると、図4(a)に示すように、可動片32の突出
移動量が第1突出移動量α(図1(b))になるまで楔
部材用ジャッキ34を伸張させ、可動片32を削孔内壁
面53と係合させる。これによって、バックアンカー機
構3は削孔内壁面53にしっかりと固定され、掘削ヘッ
ド1の推進用の反力を取ることができる。そして、図4
(b)に示すように、掘削ヘッド1を回転させながら推
進用ジャッキ21を伸張させると、掘削ヘッド1が削孔
形成方向Xに前進して削孔52の切羽が掘削される。
【0032】このように削孔52の形成を続けて推進用
ジャッキ21のストロークが上限に達すると、楔部材用
ジャッキ34を縮めて可動片32を本体31内に収納す
るとともに、推進用ジャッキ21を縮めてバックアンカ
ー機構3を削孔形成方向Xへ移動させる。そして、図4
(c)に示すように、推進用ジャッキ21が完全に縮ん
だ状態になると、再び楔部材用ジャッキ34を伸張させ
て可動片32を削孔内壁面53と係合させ、推進用ジャ
ッキ21を伸張させながら、削孔52をさらに掘削す
る。そして、上記した作業を繰り返しながら、削孔52
が所定の深さになるまで、掘削を続ける。
【0033】ところで、本実施形態にかかる掘削装置
は、上記したように可動片32の突出移動量を調整する
ことができ、突出移動量を第2突出移動量β(図1
(c))にすることで地盤5に亀裂を形成することがで
きるため、上記した削孔52の形成を行いながら、削孔
52を拡張することができる。以下、図面を参照しつ
つ、大口径の削孔の形成方法について説明する。
【0034】まず、上記したように、バックアンカー機
構3で反力を取りながら削孔52の形成を行い、図5
(a)に示すように、推進用ジャッキ21のストローク
が上限に達すると、図5(b)に示すように、可動片3
2の突出移動量が第2突出移動量β(図1(c))に達
するまで楔部材用ジャッキ34をさらに伸張させる。こ
れによって、同図に示すように、地盤5の表面付近にお
いて削孔52から地盤表面51に向けて亀裂CRが入
る。このとき、この実施形態では、4本の可動片32を
本体31の長手方向Xを中心として放射状に配置してお
り、可動片32が放射状に突出して亀裂CRも放射状に
形成されるため、地盤表面部分のうち削孔52を中心と
する倒立状で、しかも略円錐状の部分rが地盤5から浮
き上がった状態となる。つまり、亀裂CRが相互につな
がり自由面が形成されることとなる。なお、以下の説明
の便宜から、当該部分rを「表面分離部分」を称する。
【0035】仮に、一回の作業によって自由面が形成さ
れなかった場合には、次の作業を少なくとも1回以上繰
り返すことで完全な自由面を形成することができる。す
なわち、楔部材用ジャッキ34のピストン部341を収
縮して可動片32を本体31の内部に収容した後、回転
駆動部22を駆動する。このとき掘削ヘッド1はカッタ
12が切羽に噛み込んだ状態で削孔52に固定されてい
るため、回転駆動部22を駆動すると回転駆動部22よ
り上方の部分、つまり本体31が回転するようになって
いる。このようにして本体31を数十度、例えば約45
゜回転させた後、上記と同様にしてさらに別の亀裂CR
を地盤表面51に向けて与えると、完全な自由面を形成
することができる。
【0036】そして、図6(a)に示すように、表面分
離部分rを地盤5から分離させて大径部521を形成す
る。ここで、表面分離部分rを地盤5から分離させるに
は、例えば特開平8−105288号公報に記載されて
いるような従来より周知の割岩機6によって表面分離部
分rを小割にして地盤5から除去する。
【0037】それに続いて、図6(b)に示すように、
割岩機6により自由面を割岩して大径部521を所望の
形状に形成する。一方、掘削装置においては、楔部材用
ジャッキ34を縮めて可動片32を本体31内に収容す
るとともに、推進用ジャッキ21を縮めてバックアンカ
ー機構3を削孔形成方向Xに移動させる。そして、同図
に示すように、楔部材用ジャッキ34を伸張させて可動
片32を削孔内壁面53に係合させた後、削孔の掘削を
続ける。その後、推進用ジャッキ21のストロークが上
限に達すると、図6(c)に示すように、再び可動片3
2を突出させて削孔52から地盤表面51側に亀裂CR
を発生させ、表面分離部分rを地盤5から分離させる。
そして、上記したように削孔52の形成と削孔52の拡
張を繰り返しながら、削孔が所望の深さになるまで作業
を続ける。
【0038】以上のように、この実施形態によれば、バ
ックアンカー機構3において、可動片32が削孔形成方
向と鋭角をなすように削孔内壁面53と係合し、これに
よって掘削ヘッド1の推進用反力を取っている。そのた
め、次のような利点がある。すなわち、従来例では推進
機構の反力を取るために削孔内壁面に作用させる押圧力
が、反力方向と直交していたため、十分な反力を取るた
めには、削孔内壁面に作用する力を大きくしなければな
らず、そのために装置が大型化していた。これに対し
て、本実施形態では、可動片32により削孔内壁面53
に作用する押圧力が反力方向と鋭角をなすように構成さ
れているため、同じ大きさの押圧力であっても、反力と
直交している場合に比べて、押圧力の反力方向への分力
が大きくなる。そのため、従来例に比べて、比較的小さ
い押圧力で効率よく推進用の反力を取ることができ、そ
の結果、装置の小型化および施工コストの低減が可能と
なる。
【0039】また、可動片32の突出移動量は2段階に
調節可能となっており、上記したように突出移動量を第
1突出移動量αとすることで推進用の反力を取ってい
る。一方、掘削装置が削孔52内に配置された状態で可
動片32の突出移動量が第2突出移動量βとなるように
可動片32を突出させると、削孔52から地盤表面51
に向かう亀裂CRを形成することができる。これに続い
て、亀裂CRが形成された地盤表面部を地盤5から分離
することで、大口径の削孔を容易に形成することができ
る。したがって、本実施形態の掘削装置では、削孔の形
成と、削孔の径の拡大という2つの作業を一の装置で行
うことができるため、短時間で効率よく大口径の削孔を
形成することができる。
【0040】ところで、上記した亀裂の形成作業は、掘
削装置が削孔52内に配置された状態で行われ、このと
き掘削ヘッド1の先端部は削孔52の切羽に当接してい
る。このとき、掘削ヘッド1は、亀裂を形成する際に可
動片32が削孔内壁面53から受ける反力によって削孔
52の切羽に押圧されるため、その先端部、つまりカッ
タ12が損傷するおそれがある。ここで、次に説明する
押圧部を本体31の後端部に取り付けることで、掘削ヘ
ッド1の損傷を防止することができる。以下、図7を参
照しつつ、押圧部を取り付けた掘削装置による亀裂形成
作業について説明する。
【0041】図7(a)に示すように、削孔52の形成
過程において、推進用ジャッキ21のストロークが上限
に達すると、本体31の後端部に押圧部7を取り付け
る。この押圧部7は、平面視円形状の板状の部材で構成
されており、削孔52の開口部周縁を押圧可能になって
いる。また、押圧部7の上面には後述するワイヤー取付
用のフック71が設けられている。なお、押圧部7の取
付は、上記したように推進用ジャッキ21のストローク
が上限に達した後に行ってもよいし、或いは地盤5の掘
削開始時に行ってもよい。
【0042】そして、押圧部7の取付が完了すると、図
7(b)に示すように、可動片32を突出させて地盤表
面51に向けて亀裂CRを形成する。このとき、掘削装
置は押圧部7により地盤表面51側で支持されており、
しかも可動片32により削孔内壁面53に作用する押圧
力が地盤表面51側で押圧部7によって受け止められる
ため、可動片32が受ける反力によって掘削ヘッド1が
削孔52の切羽に押圧される力が分散され、カッタ12
の損傷が防止される。なお、亀裂の形成時に推進用ジャ
ッキ21を縮めると、カッタ12の損傷を確実に防止す
ることができる。すなわち、掘削装置は削孔52の開口
部で押圧部7によって支持されているため、この状態で
推進用ジャッキ21を縮めると、掘削ヘッド1を削孔5
2の切羽から離間させることができる。これにより、掘
削ヘッド1の損傷の防止がより確実になる。
【0043】また、押圧部7を取り付けることにより、
次のような利点もある。すなわち、図7(b)に示す亀
裂CRが形成された状態では、表面分離部分rは、可動
片32の先端と押圧部7により挟持された状態となって
いる。そのため、図7(c)に示すように、押圧部7の
フック71に取り付けたワイヤーwを引き上げて、掘削
装置および押圧部7を一体的に地盤表面51側に移動さ
せると、表面分離部分rがこれらとともに移動し、表面
分離部分rを地盤5から簡単に分離させることができ
る。
【0044】ところで、地盤表面51に凹凸がある場合
には、押圧部7が地盤表面51に完全に密着せず、地盤
表面51を十分に押圧できないため、地盤5に亀裂を形
成した際に表面分離部分rを完全に挟持できないおそれ
がある。このような場合には、押圧部7を次のように構
成すればよい。すなわち、図8に示すように、押圧部7
を、掘削装置の後端部に連結されるプレート部材72
と、このプレート部材72の下面に取り付けられる複数
のジャッキ73(図8では2つ)とから構成する。この
ような構成によると、図8に示すように、削孔52の開
口部周辺に凹凸がある場合であっても、ジャッキ73の
長さを調節して、ジャッキ73の一方端を地盤表面に当
接させることで、プレート部材72の押圧力をジャッキ
73を介して地盤表面51に確実に伝達することがで
き、その結果、表面分離部分rを確実に挟持することが
できる。なお、ジャッキ73の数は任意であり、地盤表
面51の凹凸状態に応じて適宜設ければよい。
【0045】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態では、掘削装置を立坑の掘削
に用いているが、横坑を掘削する場合でも用いることが
できる。すなわち、図9(a)に示すように、まず発進
用の立坑8を形成した後に、掘削装置をこの立坑8の底
部に配設されたレール81上に載置して水平方向に移動
可能にするとともに、バックアンカー機構3の後端部を
押圧部材82で支持しながら、推進用ジャッキ21を伸
張して横坑9の掘削を開始する。そして、上記した立坑
の形成と同様に、掘削装置が横坑9内に完全に入り込ん
だ状態になると、図9(b)に示すように、可動片32
を突出させて削孔内壁面91と係合させることにより反
力を取って横坑9の掘削を続ける。
【0046】なお、上記したように、この掘削装置で立
坑を形成する際には、推進用ジャッキ21を縮めるとバ
ックアンカー機構3が自重により削孔形成方向に移動し
たが、横坑9の形成の際には、上記した自重が働かない
ため、推進用ジャッキ21を縮めただけでは、バックア
ンカー機構3は削孔形成方向に移動しない。そこで、掘
削ヘッド1を削孔内壁面91に係止させる係止機構を掘
削ヘッド1に設けておき、この係止機構で掘削ヘッド1
を削孔内壁面91に係止させた状態で推進用ジャッキ2
1を縮めると、バックアンカー機構3が削孔形成方向に
移動し、横坑の掘削を継続することができる。
【0047】このように、この掘削装置では、立坑およ
び横坑の掘削が行えるほか、上記と同様の方法で、例え
ば斜坑の形成も行うことができる。
【0048】また、上記実施形態では、可動片32を4
本としているが、可動片の本数は任意であり、地盤の硬
度や種類などに応じて適宜選択設定することができる。
つまり、楔部材用ジャッキ34のピストン部341を伸
張させることで地盤表面51に向けて移動し、削孔52
の側部から地盤表面51に向けて亀裂CRを伝播させる
可動片を少なくとも1本以上設け、これによって可動手
段を構成すればよい。
【0049】また、上記実施形態では、可動片32の進
退経路と本体31の長手方向Xのなす角度を30°にし
ているが、これに限定されるものではなく、例えばこの
角度を変化させることにより、亀裂の形成方向を変化さ
せることができる。こうすることで、削孔に形成される
大径部の径を変化させることができる。
【0050】また、上記実施形態では、楔部材用ジャッ
キ34のピストン部341を楔部材33の後端(大口径
部分)側に連結しているが、先端(先鋭部分)側に連結
して楔部材33を長手方向Xに沿って移動させるように
構成してもよい。ただし、耐久性や破壊強度などを考慮
すれば、上記実施形態の如くピストン部341を楔部材
33の後端(大口径部分)側に連結するのが望ましい。
【0051】また、上記実施形態では、楔部材33を長
手方向Xに移動させるための駆動手段として油圧式のジ
ャッキ34を用いているが、これ以外の駆動手段を用い
てもよいことはいうまでもない。
【0052】また、上記実施形態では、本体31の断面
形状を円形状(環状)としているが、その形状はこれに
限定されるものではなく、多角形状であってもよい。ま
た、楔部材33の断面形状についても同様に、円形断面
に限定されず、多角形断面に仕上げてもよい。
【0053】また、上記実施形態では、押圧部7を平面
視円形状に形成しているが、これに限定されるものでは
なく、地盤表面51を押圧できるものであれば、その形
状は任意である。
【0054】また、上記実施形態では、立坑を形成する
際に発進用設備4を構築して、削孔の形成を開始してい
るが、例えば公知の削孔機等を用いて予め掘削装置が挿
入可能な削孔を形成し、この削孔に掘削装置を挿入した
後、可動片を削孔内壁面に係合させて削孔の掘削を開始
してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、バッ
クアンカー機構において、可動片が削孔形成方向と鋭角
をなすように削孔内壁面と係合し、これによって掘削ヘ
ッドの推進用反力を取っているため、次のような利点が
ある。すなわち、従来例では推進機構の反力を取るため
に削孔内壁面に作用させる押圧力が、反力方向と直交し
ていたため、十分な反力を取るためには、削孔内壁面に
作用する力を大きくしなければならず、装置の大型化お
よび施工コストの増大を招いていたが、本発明では、可
動片により削孔内壁面に作用する押圧力が反力方向と鋭
角をなすように構成されているため、同じ大きさの押圧
力であっても、反力と直交している場合に比べて、押圧
力の反力方向への分力が大きくなる。そのため、従来例
に比べて、比較的小さい押圧力で効率よく推進機構の反
力を取ることができ、その結果、装置の小型化および施
工コストの低減が可能となる。
【0056】また、可動片の突出移動量が2段階に調節
可能となっており、可動片の突出移動量を第1突出移動
量とすることで推進用の反力を取ることができる一方、
掘削装置が削孔内に配置された状態で可動片の突出移動
量が第2突出移動量となるように可動片を突出させる
と、削孔から地盤表面に向かう亀裂を形成することがで
きるため、亀裂が形成された地盤表面部を地盤から分離
することで、大口径の削孔を容易に形成することができ
る。このように本発明では、削孔の形成と、削孔の径の
拡大という2つの作業を一の装置で行うことができるた
め、短時間で効率よく大口径の削孔を形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる掘削装置の一の実施形態を示
す図である。
【図2】図1(b)のA−A線断面矢視図である。
【図3】図1の掘削装置を用いた立坑の掘削方法を示す
図である。
【図4】図1の掘削装置を用いた立坑の掘削方法を示す
図である。
【図5】図1の掘削装置を用いた大口径の削孔の掘削方
法を示す図である。
【図6】図1の掘削装置を用いた大口径の削孔の掘削方
法を示す図である。
【図7】押圧部を取付けた掘削装置を用いた大口径の削
孔の掘削方法を示す図である。
【図8】押圧部の他の実施形態を示す図である。
【図9】図1の掘削装置を用いた横坑の掘削方法を示す
図である。
【符号の説明】
1…掘削ヘッド 2…推進機構 3…バックアンカー機構 5…地盤 7…押圧部(押圧手段) 31…本体 32…可動片 33…楔部材 34…楔部材用ジャッキ(駆動手段) 51…地盤表面 52…削孔 53…削孔内壁面 72…プレート部材 73…ジャッキ 311…開口部 331…(楔部材の)テーパ部 CR…亀裂 X…長手方向 α…第1突出移動量 β…第2突出移動量
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 1/06 E21B 7/00 E21B 7/04 E21C 37/08 E21D 9/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の削孔形成方向に延びるように地盤
    に形成された削孔内において推進機構の後端側をバック
    アンカー機構により支持しながら、前記推進機構の先端
    側に取り付けられた掘削ヘッドを前記推進機構により回
    転しつつ前記削孔形成方向に前進させて前記削孔をさら
    に掘削していく掘削装置であって、 前記バックアンカー機構は、 前記削孔形成方向に延びた中空形状を有し、前記削孔に
    挿入可能な本体と、 前記本体の内部において前記本体の長手方向に移動自在
    に配設され、その長手方向の一方端から他方端に向かう
    にしたがって外径が漸減するテーパ部を有する楔部材
    と、 前記楔部材を前記長手方向に駆動する駆動手段と、 その後端面が前記本体の内部で前記テーパ部と摺接し、
    前記駆動手段によって前記楔部材が移動すると、その移
    動動作に応じて、その先端部が前記本体の側部に設けら
    れた開口部で進退移動する可動片を、少なくとも1つ以
    上有する可動手段とを備え、 前記可動片の先端部を地盤表面に向けた状態で前記可動
    片の進退経路が前記長手方向と鋭角を形成しており、前
    記可動片が前記開口部から前記削孔内壁面に突出移動す
    ることにより前記削孔内壁面と係合して前記推進機構を
    支持することを特徴とする掘削装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動手段は前記長手方向における前
    記楔部材の移動量を調整し、前記可動片の突出移動量を
    第1突出移動量と、その第1突出移動量よりも大きな第
    2突出移動量との2段階に制御可能となっており、 前記第1突出移動量だけ前記可動片を突出移動させるこ
    とにより前記可動片を前記削孔内壁面と係合させて前記
    推進機構を支持する一方、前記第2突出移動量だけ前記
    可動片を突出移動させることにより前記可動片を前記削
    孔内壁面に押圧させて前記削孔内壁面から地盤表面に向
    けて亀裂を形成させる請求項1記載の掘削装置。
  3. 【請求項3】 前記バックアンカー機構の後端側に取り
    付けられて前記削孔周辺の地盤表面を押圧する押圧手段
    をさらに備える請求項1または2記載の掘削装置。
  4. 【請求項4】 前記押圧手段は、前記地盤表面に対向配
    置されるとともに、前記バックアンカー機構の後端側に
    連結されているプレート部材と、前記プレート部材と前
    記地盤表面との間に介挿され、それら両者の間隔に応じ
    て伸縮自在なジャッキとを備える請求項3記載の掘削装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の掘削装置を用いて所定の
    削孔形成方向に延びるように地盤に形成された削孔をさ
    らに掘削していく掘削方法であって、 前記可動片を前記第1突出移動量だけ突出移動させるこ
    とにより、前記可動片の先端部を前記削孔内壁面と係合
    させて前記推進機構を支持しながら、前記掘削ヘッドを
    前記推進機構により回転しつつ前記削孔形成方向に前進
    させて前記削孔をさらに掘削していく掘削工程と、 前記掘削工程の後で前記可動片を前記第2突出移動量だ
    け突出移動させることにより、前記可動片の先端部を前
    記削孔内壁面に押圧させて前記削孔の内壁面から地盤表
    面に向けて亀裂を形成させる亀裂形成工程と、 前記亀裂が形成された地盤表面部を前記地盤から分離す
    る分離工程とを備えたことを特徴とする掘削方法。
  6. 【請求項6】 前記亀裂形成工程を実行する前に、前記
    バックアンカー機構の後端側に押圧手段を取り付け、当
    該押圧手段により前記削孔周辺の地盤表面を押圧する押
    圧手段装着工程をさらに備えるとともに、 前記分離工程では、前記可動片を突出移動させた状態で
    前記掘削装置および前記押圧手段を一体的に前記削孔形
    成方向において後退させることにより、前記地盤表面部
    を前記掘削装置および前記押圧手段で挟持しながら前記
    地盤から分離する請求項5記載の掘削方法。
JP2000381962A 2000-12-15 2000-12-15 掘削装置および該装置を用いた掘削方法 Expired - Lifetime JP3421681B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000381962A JP3421681B2 (ja) 2000-12-15 2000-12-15 掘削装置および該装置を用いた掘削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000381962A JP3421681B2 (ja) 2000-12-15 2000-12-15 掘削装置および該装置を用いた掘削方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002180776A JP2002180776A (ja) 2002-06-26
JP3421681B2 true JP3421681B2 (ja) 2003-06-30

Family

ID=18849876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000381962A Expired - Lifetime JP3421681B2 (ja) 2000-12-15 2000-12-15 掘削装置および該装置を用いた掘削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3421681B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110486031A (zh) * 2019-09-27 2019-11-22 大连理工大学 一种井下大断面救援通道顶管快速构建方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110486031A (zh) * 2019-09-27 2019-11-22 大连理工大学 一种井下大断面救援通道顶管快速构建方法
CN110486031B (zh) * 2019-09-27 2020-09-29 大连理工大学 一种井下大断面救援通道顶管快速构建方法
US11008861B2 (en) 2019-09-27 2021-05-18 Dalian University Of Technology Rapid construction method of pipe jacking for underground rescue tunnel with large section

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002180776A (ja) 2002-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5340199A (en) Method and machine for excavating drifts, tunnels, stopes, caverns or the like
JP6685214B2 (ja) トンネル掘削方法及びトンネル掘削機
JP3421681B2 (ja) 掘削装置および該装置を用いた掘削方法
JP2010065398A (ja) 割岩装置
KR102120971B1 (ko) 회동 암파쇄장치 및 이를 이용한 암파쇄 방법
KR102092514B1 (ko) 기초보강을 위한 기존 기초 하부면의 확대굴착 방법
JP2611896B2 (ja) トンネル掘削機
KR20120039856A (ko) 장심도 슬롯 형성 장치 및 이를 이용한 무진동 암반 굴착 방법
JPH0642285A (ja) リーミング用トンネル掘進機
JP4385191B2 (ja) 拡大掘削装置
JP3250873B2 (ja) トンネルボーリングマシン
KR102515073B1 (ko) 착암기에 탈착되는 할암장치
KR102557169B1 (ko) 피스톤식 할암기 및 이를 이용한 자주식 암반절개공법
JP2717058B2 (ja) 地盤の掘削工法
KR102053725B1 (ko) 친환경 저소음 무진동 암반파쇄장치를 이용한 암반파쇄방법
JP2592615Y2 (ja) 二重管取付装置
JP2583006B2 (ja) 地盤掘削装置
CN218293480U (zh) 一种帮锚杆钻车
JPS6136587Y2 (ja)
JP7182991B2 (ja) 構造物埋設工法
CN114775598B (zh) 一种支盘桩施工用多功能装置及其施工方法
JP2935401B2 (ja) 既設長尺孔内への割岩装置の挿入方法及び装置
JP2001152779A (ja) 割岩装置および該装置を用いた心抜き工法
CN117868867A (zh) 一种岩石钻劈一体机及施工方法
JPS6326232B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3421681

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100425

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term