JP3421451B2 - 歯科用根管治療器具のインサート成形型 - Google Patents

歯科用根管治療器具のインサート成形型

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JP3421451B2
JP3421451B2 JP27338094A JP27338094A JP3421451B2 JP 3421451 B2 JP3421451 B2 JP 3421451B2 JP 27338094 A JP27338094 A JP 27338094A JP 27338094 A JP27338094 A JP 27338094A JP 3421451 B2 JP3421451 B2 JP 3421451B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、根管の治療目的に対応
して刃等の作業部を形成した極めて細い軸棒をインサー
ト成形して所定位置に柄を一体成形する歯科用根管治療
器具のインサート成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、歯科用根管治療器具としてリー
マやファイル, フィラー, コンパクタ, ブローチ, スプ
レッダー等があり、これ等の治療器具は太さが 0.8mm程
度の極めて細いステンレス鋼製の軸棒に治療目的に応じ
た刃等の作業部が形成され、この軸棒の端部に医師が把
持して操作するための柄が設けられている。このような
治療器具を製造する場合、軸棒をインサート成形して柄
を一体成形するのが一般である。
【0003】上記器具を成形する成形型は、軸棒を挿通
する複数の穴を有する固定型と、固定型の上部に配置さ
れ該固定型の表面に沿って互いに離接する方向に移動可
能な分割型とによって構成されており、分割型の対向す
る面であって固定型に設けた穴に対応する位置に柄を成
形するキャビティが形成されている。この成形型を用い
て成形する場合、作業員が予め所定の作業部を形成した
軸棒を手作業によって固定型に形成された穴に挿入し、
全ての穴に軸棒を挿入した後、分割型を閉じてキャビテ
ィにプラスチックを射出して一体成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の成形型は、
分割型が互いに離接する方向にのみ移動可能に構成され
ており、固定型に形成された穴に対する軸棒の供給は人
手に頼っている。極めて細い軸棒を該軸棒と略等しい穴
に供給する作業は非常に神経を消耗する作業であり、供
給作業中に不良品が発生したり、供給に要する時間が掛
かるという問題がある。特に、太さが 0.8mm前後の軸棒
では、一度に複数本を扱うのにハンドリングが難しく、
複数本の軸棒を成形型に供給する作業を自動化すること
は困難であった。
【0005】またキャビティにプラスチックを射出する
際に射出圧が固定型の穴に挿入された軸棒に作用し、該
軸棒の先端がストッパーに圧接して作業部を傷めたり、
軸棒に曲がりが生じるという問題が生じている。
【0006】本発明の目的は、軸棒を挿入する作業の自
動化をはかることが出来、これにより、インサート成形
を一連の工程で実施することが出来る成形型を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る歯科用根管治療器具のインサート成形型
は、根管の治療目的に対応した作業部を形成した軸棒を
インサート成形して柄を有する歯科用根管治療器具を成
形するための成形型であって、軸棒を保持する保持部を
形成した保持型を有し、前記保持部へ軸棒を供給する際
に該保持部の入口に軸棒を案内する案内部を近接させる
ものである。
【0008】また他のインサート成形型は、根管の治療
目的に対応した作業部を形成した軸棒をインサート成形
して柄を有する歯科用根管治療器具を成形するための成
形型であって、軸棒を保持する保持部を形成した保持型
と、前記保持型の上方に配置され前記保持部へ軸棒を案
内する案内部と前記保持部に保持された軸棒に柄を成形
するキャビティとを形成した移動型と、を有し、前記移
動型は、保持型に形成された保持部に対して軸棒を供給
する際には該保持部に案内部を近接させ、保持部に保持
された軸棒に柄を成形する際には保持部にキャビティを
近接させるように移動するものである。
【0009】
【作用】上記歯科用根管治療器具のインサート成形型
(以下、単に「成形型」という)では、軸棒をインサー
ト成形する成形型を構成する保持型に形成された保持部
に軸棒を供給する際に、該保持部の入口に案内部を近接
させ、この案内部に沿って軸棒を供給するので、保持部
に対する軸棒の供給を円滑に実施することが出来る。こ
のため、成形型に形成された保持部に対する軸棒の供給
作業を自動化することが出来る。
【0010】上記第2の成形型では、保持型に軸棒を保
持する保持部を形成すると共に、該保持型の上方に配置
された移動型に保持部へ軸棒を案内する案内部と保持部
に保持された軸棒に柄を成形するキャビティとを形成し
たので、移動型を移動させて案内部を保持型の保持部に
近接させると共に、保持型を離隔させて保持部の間隔を
広げることで、成形型に対する軸棒の供給を極めて容易
に且つ確実に実施することが出来る。
【0011】また軸棒をインサート成形する際には、保
持型を互いに接近させて保持部により軸棒を固定すると
共に保持部に対向してキャビティを配置することで、保
持部に対する軸棒の供給作業に引続き成形作業を実施す
ることが可能となり、軸棒の供給,成形を一連の作業と
して実施することが出来る。
【0012】更に、キャビティにプラスチックを射出す
る際の射出圧が軸棒に作用しても、該軸棒が保持型によ
って強固に固定されているために移動することがなく、
軸棒に掲載された作業部を傷めたり、曲がりを生じさせ
ることがない。
【0013】
【実施例】以下、上記成形型の実施例について図を用い
て説明する。図1は成形型の平面図、図2は成形型の正
面図、図3は成形型の側面図、図4は図1のIV−IV断面
図であり第1の型と第2の型の関係を示す正面図、図5
は図1のV−V断面図であり第2の型の一方のみを表し
た図、図6は軸棒をインサート成形した成形品の一例と
しての歯科治療用のリーマを説明する図である。
【0014】歯科用根管治療器具としてリーマやファイ
ル, フィラー, コンパクタ, ブローチ, スプレッダー等
が用いられている。これ等の器具は根管の治療目的に応
じて選択的に用いられるものであり、目的に応じた形
状、例えばスパイラル状に形成され、且つ目的に応じた
切刃が形成されている。本実施例では、前記根管治療器
具を代表して図6に示すリーマを製造する場合について
説明する。
【0015】図6に示すリーマBは歯科治療に於ける根
管を形成する際に用いられる器具であり、根管部分を切
削する作業部51aを形成した切削具51の端部に射出成形
によって柄52を一体成形して構成されている。
【0016】切削具51は軸棒に相当するものであり、先
端部分の太さは0.04mm〜1.4 mm程度の範囲に設定され、
元部分の太さは先端部分の太さに応じて 0.4mm〜1.8 mm
程度の範囲に設定されている。また先端部分から所定の
長さ範囲は予め設定されたテーパ状に形成され、長さは
20mm〜35mm程度の範囲に設定されている。柄52は歯科医
師が根管を形成する際に把持して操作するためのもので
あり、切削具51の太さに対応して2本の指で把持し得る
最小限の太さと長さを有している。
【0017】次に、上記の如く構成された切削具51をイ
ンサート成形して柄52を一体化させる成形型Aについて
図1〜図5により説明する。
【0018】成形型Aは全体が1つのブロックとして構
成されており、2つに分割して構成され供給された軸棒
(切削具51)を貫通して保持する保持型1と、2つに分
割して構成され且つ夫々が保持型1の上方に配置されて
直交する2方向に移動可能に構成された一対の移動型2
とを有している。
【0019】保持型1は対向して配置された一対の型部
材1a,1bによって構成されており、これ等の型部材
1a,1bの対向する面には一定の間隔を持って複数の
保持部3が形成されている。この保持部3は軸棒を貫通
させて保持するためのものであり、軸棒の太さと対応し
た直径を有する溝3aによって構成されている。
【0020】図5に示すように、一対の型部材1a,1
bは軸棒の太さに対応した僅かな間隙を持って対向して
配置され、皿バネ1cを介してボルト1dによって互い
に締結されることで、前記微小間隙の範囲で離接可能に
構成されている。そして一対の型部材1a,1bを下型
部材1eに載置した状態で保持型1を構成している。
【0021】下型部材1eの下方にはバネ1fが配置さ
れており、該バネ1fによって下型部材1eは上方に付
勢され、一対の型部材1a,1bに接触している。また
下型部材1eの上面であって溝3aと対応する位置に
は、溝3aと共に保持部3を構成する突き当て部3bが
形成されている。この構成により下型部材1eと一対の
型部材1a,1bの間に間隙が形成されることがなく、
保持部3に供給された軸棒に曲がりが生じることがな
い。
【0022】型部材1a,1bの下端側には図1の矢印
c,d方向に沿って上方に向けて開放する勾配が形成さ
れており、後述する型支持部材6に設けた勾配部材1g
に装着されている。この勾配部材1gには型部材1a,
1bに形成された勾配と一致する勾配が形成されてお
り、装着された型部材1a,1bのバネ1fの付勢に伴
う上方への移動、及びプラスチック射出時の上型の圧接
に伴う下方への移動を型部材1a,1bが互いに離接す
る方向へ移動するように案内することが可能である。
【0023】上記の如く構成された保持型1では、一対
の型部材1a,1bは皿バネ1cによって常に互いに離
隔する方向に付勢されることで保持部3の間隔を軸棒の
太さよりも広い状態に保持し、且つプラスチックの射出
時に成形機の上型に付勢されて下降するのに伴って互い
に接近することで保持部3の間隔を狭めて軸棒の太さと
略等しい状態に保持することが可能である。
【0024】一対の移動型2には、夫々一定の間隔を持
って複数のガイド4とキャビティ5が形成されている。
ガイド4は軸棒を保持型1の保持部3に挿入する際の案
内となるものであり、入口部分は軸棒の太さよりも充分
に大きい径を持って形成され、保持部3と対向する部分
は該保持部3の直径と略等しい径を持って形成されてい
る。またキャビティ5は保持型1によって保持された軸
棒をインサート成形する際に射出されたプラスチックの
成形空間となるものである。
【0025】本実施例では、移動型2は上部移動型2a
と下部移動型2bからなり、上部移動型2aにはキャビ
ティ5のランナー5aを設けると共にガイド4の大径ガ
イド部4aを設け、下部移動型2bにはキャビティ5及
びテーパ状のガイド部4bを設けている。そして両型2
a,2bを一体化させることで一対の移動型2を構成し
ている。
【0026】上記保持型1は型支持部材6に取り付けら
れ、一対の移動型2は夫々保持型1の上方に配置される
と共に駆動部材7に取り付けられて図1に於ける矢印
a,b方向及び矢印c,d方向に移動する。この駆動部
材7は図示しない一対の駆動機構によって矢印c,d方
向に駆動され、駆動部材7の駆動過程で、該駆動部材7
に構成したカム機構8によって移動型2は矢印a,b方
向に移動する。
【0027】次に移動型2を移動させる機構について説
明する。型支持部材6の幅方向(図1に於ける上下方
向)両端に長手方向(図1に於ける左右方向)に沿って
一対のプレート材9が固着され、このプレート材9と型
支持部材6の上面との間で矢印c,d方向のガイド溝10
が形成されている。前記ガイド溝10には保持型1を回避
する開口部を設けた長方形の枠状のプレート11が嵌合し
ている。前記プレート11の長手方向の両端部には凹溝11
aが形成されており、この凹溝11aは型支持部材6の長
手方向の両端に固着されたストッパー12a,12bと当接
してプレート11の移動限を設定し得るように構成されて
いる。
【0028】プレート11の上方の所定位置に幅方向に沿
ってあり溝を形成した一対のガイドプレート13が固着さ
れており、このガイドプレート13に夫々移動型2を取り
付けた移動ブロック14が嵌合している。移動ブロック14
は、移動型2を取り付けると共にガイドプレート13のあ
り溝に嵌合するあり14aを設けた支持部材14bと、先端
にカム機構8のカム部8aに嵌合するフォロアー14cを
設けたレバー14dとによって構成されている。
【0029】駆動部材7は、型支持部材6の側面であっ
てプレート11と略同レベルに設けられ、矢印a,b方向
に沿って配置された一対の付勢部材7a,7bと、矢印
c,d方向に沿って配置された一対の摺動部材7cとに
よって四角枠状に構成されている。
【0030】駆動部材7を構成する摺動部材7cは、型
支持部材6に設けたスライドガイド15に矢印c,d方向
に摺動可能に支持されている。また駆動部材7を構成す
る付勢部材であって、一方側(図1に於ける右側)の付
勢部材7aにはプレート11に螺合させたボルト16が遊嵌
しており、プレート11と付勢部材7aの間に圧縮バネ17
が設けられている。
【0031】従って、駆動部材7は圧縮バネ17によって
常に矢印c方向に付勢され、付勢部材7aをボルト16の
頭部と接触させた状態で停止している。尚、18は駆動部
材7が矢印d方向に駆動されて移動限に達したとき、型
支持部材6の側面に当接して駆動部材7の移動を停止さ
せるストッパーである。
【0032】駆動部材の付勢部材7a,7bに対向して
図示しない2つの駆動機構が設けられている。この駆動
機構としては、駆動部材7に対し予め設定されたタイミ
ングで直線的な駆動力を付与し得る機構であれば良く、
例えば圧力流体の供給に応じて作動するエアシリンダ
ー,油圧シリンダー等のシリンダー類、モーター等の電
気的な駆動手段等を用いることが可能である。本実施例
では、駆動機構としてエアシリンダーを用いている。
【0033】カム機構8は、駆動部材7を構成する一対
の摺動部材7cに固定され、駆動部材7の矢印c,d方
向の移動に応じて移動ブロック14を矢印a,b方向に移
動させるものである。このカム機構8に設けたカム部8
aの構成は特に限定するものではない。本実施例では、
カム部8aを移動ブロック14に設けたフォロアーを嵌合
して駆動する溝カムとして構成している。
【0034】カム部8aは、矢印a,b方向に平行な平
行部8bと、この方向に対し傾斜させた傾斜部8cとを
有している。特に、平行部8bはフォロアー14cの太さ
よりも多少大きい長さを有しており、駆動部材7の矢印
cへの移動に応じて直ちに移動ブロック14を矢印a方向
に駆動することなく、若干の時間差を設けるようにして
いる。
【0035】尚、19は保持型1を貫通して配置されると
共に、保持型1の保持部3にキャビティ5が対向して閉
鎖したとき該移動型2を貫通して配置され、軸棒をイン
サートした成形品を突き上げて成形型Aから取り出す突
き出し棒である。この突き出し棒19は、保持型1設けた
保持部3及び移動型2に設けたキャビティ5の数に対応
して複数配置される。本実施例では、保持部3及びキャ
ビティ5は直線上に6個配置されており、突き出し棒19
は両端側及び中央に3個配置されている。
【0036】上記の如く構成された成形型Aに於いて、
駆動部材7が矢印c方向の移動限にある状態では一対の
移動型2が互いに矢印b方向に退避し、且つプレート11
が矢印c方向の移動限にある状態では保持型1の保持部
3に対向してキャビティ5が配置された状態であり、ま
たプレート11が矢印d方向の移動限にある状態では保持
型1の保持部3に対向してガイド4が配置された状態と
なる。
【0037】いま一連の成形作業が終了して保持型1の
保持部3に対向してキャビティ5が配置された状態、即
ち、プレート11が矢印c方向の移動限にある状態とす
る。この状態で駆動部材7の付勢部材7aに対向して配
置した駆動機構を駆動して付勢部材7aを駆動すると、
先ず、第1段階で駆動部材7及びプレート11が矢印d方
向に移動する。この移動は一対の移動型2は夫々保持型
1の上面を摺動して行われる。
【0038】上記状態に於いて、保持型1を構成する一
対の型部材1a,1bは互いに離隔し、保持部3は軸棒
の太さよりも広い状態を保持している。
【0039】プレート11の移動に伴って該プレート11上
に設けたガイドプレート13が移動型2を取り付けた移動
ブロック14も同時に矢印d方向に移動する。プレート11
がストッパー12bと当接すると、プレート11及び移動ブ
ロック14(移動型2)の矢印d方向への移動が停止し、
移動型2に形成されたガイド4が保持型1の保持部3に
対向する。
【0040】上記駆動部材7及びプレート11が移動して
いる間、カム8及び移動ブロック14の間に相対的な動き
はなく、従って、移動型2は矢印b方向への退避状態を
維持している。そしてプレート11がストッパー12bと当
接して停止した後、駆動部材7は引続き矢印d方向への
移動を継続し、これにより、カム8が移動ブロック14に
対して相対的に移動することとなり、カム部8aの傾斜
部8cがフォロアー14cを付勢して移動ブロック14を矢
印a方向に移動させる。
【0041】移動ブロック14の矢印a方向への移動に伴
って一対の移動型2は夫々保持型1の上面を摺動して互
いに接近し、一対の移動型2が当接して閉鎖される。こ
のとき、保持型1の保持部3の入口部分に移動型2のガ
イド4が対向することとなる。移動型2の閉鎖に伴って
駆動部材7の矢印d方向への移動が停止する。また移動
型2が閉鎖したとき、フォロアー14cがカム8の平行部
8bにあるときは、駆動部材7は引き続き矢印d方向に
移動し、付勢部材7aに設けたスットパー18が型支持部
材6の側面に当接して停止する。
【0042】上記の如くして保持型1の保持部3に移動
型2のガイド4を対向させ、この状態を維持してガイド
4に軸棒を供給することで、供給された軸棒はガイド4
に沿って円滑に保持部3に挿入される。
【0043】成形型Aに対する軸棒の供給は人手によっ
て行っても良く、ロボット等の自動供給装置によって行
っても良い。何れの方式で供給する場合であっても、軸
棒を直接保持型1の保持部3に挿入する場合と比較して
極めて容易に挿入することが可能である。
【0044】特に、太さが極めて細く、且つ予め切削部
を形成する過程で真直性が損なわれる可能性のある歯科
用のリーマでは、ロボットを用いて直接保持型1の保持
部3に挿入しようとすると、リーマの先端部分が保持部
3に対向せずに挿入不良となることが多発する。然し、
前記保持部3の上方にガイド4を配置することによって
リーマが傾いたり、位置ズレして保持された場合であっ
ても、先端部分を保持部3よりも大きい径を持って形成
された大径ガイド部4aに対向させることは容易であ
り、傾き,位置ズレに影響されることなく保持部3に挿
入することが可能となる。
【0045】更に、保持型1が互いに離接可能に構成さ
れた一対の型部材1a,1bによって構成され、且つ軸
棒の供給時に型部材1a,1bが離隔して保持部3が軸
棒の太さよりも広い間隔を保持することから、保持部3
に対する軸棒の挿入をより容易に行うことが可能とな
る。
【0046】保持型1の保持部3に軸棒を挿入した後、
駆動部材7の付勢部材7aを駆動している駆動機構の駆
動を解除すると、圧縮バネ17の付勢力によって駆動部材
7が矢印c方向に移動する。このため、カム8が移動ブ
ロック14を矢印b方向に移動させ、この移動に伴って一
対の移動型2は保持型1の上面を摺動して離隔し、移動
型2が開放される。
【0047】上記の如くして一対の移動型2を開放させ
たとき、保持型1の保持部3にはガイド4が対向してい
る。このため、駆動部材7の付勢部材7bに対向して配
置された駆動機構を作動させることで、プレート11及び
駆動部材7を夫々矢印c方向に移動させ、プレート11を
ストッパー12aに当接させる。これにより、プレート11
が矢印c方向の移動限に到達し、保持型1の保持部3に
対向して移動型2のキャビティ5が配置される。
【0048】上記状態で成形機に取り付けられた上型が
降下して移動型2を閉鎖する。このとき上型が移動型2
に圧接し、保持型1を下方に付勢する。この付勢によっ
て保持型1の型部材1a,1bが下方に移動して互いに
接近することで、保持部3によって軸棒を固定する。そ
して上型からプラスチックを射出することで、保持部3
に保持された軸棒をインサートして一体成形することが
可能である。
【0049】プラスチックの射出が終了すると、成形機
に取り付けられた上型が上昇して移動型2から離れると
共に保持型1の型部材1a,1bが互いに離隔し、一対
の移動型2が夫々矢印b方向に移動して開放し、突き出
し棒19が作動して一連に成形された成形品を突き上げて
成形型Aから排除する。成形品の排除によって一連の成
形作業が終了する。
【0050】前述の実施例では、保持型1を互いに離接
可能な一対の型部材1a,1bとによって構成すると共
に移動型2を案内部4及びキャビティ5を形成した一対
の型によって構成した。然し、成形型Aとしては前記構
成に限定するものではなく、例えば、本実施例に係る保
持型1の上部にキャビティのみを形成した従来から用い
られている移動型を配置して成形型を構成しても、軸棒
を供給する際に保持型1の保持部3の間隔が広く保持さ
れることから、軸棒を容易に供給することが可能であ
る。
【0051】また軸棒を挿通して保持する穴を有する従
来から用いられている固定型の上部に本実施例に係る移
動型2を配置して成形型を構成しても、軸棒を供給する
際に穴に対向して移動型2の案内部3が配置されること
から、軸棒を容易に供給することが可能である。
【0052】即ち、本実施例に係る保持型1及び移動型
2は夫々単独で従来の型に利用することが可能であり、
これ等の型1,2を組み合わせて構成した成形型Aでは
より容易に且つ正確に軸棒を供給することが可能であ
る。
【0053】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
成形型では、保持型に形成した保持部に対して軸棒を供
給する際には案内部を保持部に近接させることで、軸棒
の供給を容易に且つ確実に実施することが出来る。
【0054】また成形型を、互いに離接可能で且つ軸棒
の保持部を有する保持型と、該保持型の上部に摺動可能
に配置され且つ軸棒を保持型の保持部に供給する際に該
軸棒を案内する案内部とキャビティとを有する移動型と
によって構成したので、保持型を離隔させて保持部の間
隔を広げると共に移動型の案内部を保持部に対向させる
ことで、成形型に対する軸棒の供給を極めて容易に且つ
確実に実施することが出来、軸棒をインサート成形する
際には、保持型を互いに接近させて保持部により軸棒を
固定すると共に保持部に対向してキャビティを配置する
ことで、保持部に対する軸棒の供給作業に引続き成形作
業を実施することが可能となり、軸棒の供給,成形を一
連の作業として実施することが出来る。
【0055】このため、キャビティにプラスチックを射
出する際の射出圧が軸棒に作用しても、該軸棒が保持型
によって強固に固定されているために移動することがな
く、軸棒に掲載された作業部を傷めたり、曲がりを生じ
させることがない等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形型の平面図である。
【図2】成形型の正面図である。
【図3】成形型の側面図である。
【図4】図1のIV−IV断面図であり第1の型と第2の型
の関係を示す正面図である。
【図5】図1のV−V断面図であり第2の型の一方のみ
を表した図である。
【図6】軸棒をインサート成形した成形品の一例として
の歯科治療用のリーマを説明する図である。
【符号の説明】
A 成形型 B リーマ 1 保持型 1a,1b 型部材 1c 皿バネ 2 移動型 3 保持部 4 ガイド 5 キャビティ 6 型支持部材 7 駆動部材 7a,7b 付勢部材 7c 摺動部材 8 カム 9 プレート材 10 ガイド溝 11 プレート 12a,12b ストッパー 13 ガイドプレート 14 移動ブロック 14a あり 14b 支持部材 14c フォロアー 14d レバー 15 スライドガイド 16 ボルト 17 圧縮バネ 18 ストッパー 19 突き出し棒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 105:20 B29K 105:20 B29L 31:28 B29L 31:28 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 根管の治療目的に対応した作業部を形成
    した軸棒をインサート成形して柄を有する歯科用根管治
    療器具を成形するための成形型であって、軸棒を保持す
    る保持部を形成した保持型を有し、前記保持部へ軸棒を
    供給する際に該保持部の入口に軸棒を案内する案内部を
    近接させることを特徴とする歯科用治療器具のインサー
    ト成形型。
  2. 【請求項2】 根管の治療目的に対応した作業部を形成
    した軸棒をインサート成形して柄を有する歯科用根管治
    療器具を成形するための成形型であって、軸棒を保持す
    る保持部を形成した保持型と、前記保持型の上方に配置
    され前記保持部へ軸棒を案内する案内部と前記保持部に
    保持された軸棒に柄を成形するキャビティとを形成した
    移動型と、を有し、前記移動型は、保持型に形成された
    保持部に対して軸棒を供給する際には該保持部に案内部
    を近接させ、保持部に保持された軸棒に柄を成形する際
    には保持部にキャビティを近接させるように移動するこ
    とを特徴とする歯科用治療器具のインサート成形型。
JP27338094A 1994-11-08 1994-11-08 歯科用根管治療器具のインサート成形型 Expired - Fee Related JP3421451B2 (ja)

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