JP3419733B2 - 密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置 - Google Patents

密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気袋又は内部容積
の変動可能な密閉キャビネットに装着した音センサを使
用して、心拍数、呼吸数、セキやイビキを含む体動等の
生体情報を収集する空気式音センサを使用した生体情報
収集装置に関する。本発明は、人体に電極やリード線、
その他の観察、計測器具類を取り付けることなく、生体
情報を安定に収集出来る装置を提供することが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来の心拍数、呼吸数、体動などの生体
情報を収集する装置は、人体に各種の情報検出用の電極
を取り付けて、この電極で検出された信号をリード線を
介して計測装置に送信することにより人体の生体情報を
収集するようにしたものが多く使用されている。このよ
うな従来の装置では、人体に情報検出用の電極を取り付
けるために、使用中に電極の位置がずれて信号が変化し
たり、収集リード線が電極の交差点や寝具の折り目で、
断線しやすく、商用電源を用いている場合、万一生体と
接触すると感電する危険性がある。又はリード線がアン
テナとなって外来電磁波ノイズを非常に受けやすいとい
う種々の課題を有していた。
【0003】従来のこの種の生体信号検出装置の問題を
解決する方法として、特開平10−14889号公報に
記載された装置が提案されている。この装置は、第1の
電極と生体間に形成される第1の静電容量と、第2の電
極と前記生体間に形成される第2の静電容量との直列接
続静電容量に基づき生体の振動信号を測定する体動測定
手段と、第1または第2の電極と第3の電極により生体
の自重に伴う体圧信号を測定する体圧測定手段とを備
え、さらに体動測定手段および体圧測定手段の出力によ
って、直接生体に測定電極を貼り付けないで生体の体
重、心拍数、呼吸数、活動量、生命状態などの特徴量を
算出する算出手段を備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の直接生体に電極
を貼り付けリード線を介して行われる呼吸、心拍数モニ
タなどの生体情報収集装置では長時間にわたり正確な情
報が収集出来ないだけでなく、電極固定器具類やリード
線などのために人体の自由が損なわれ、寝返りをうつこ
とさえ制限される。又、これらの問題の解決のために提
案された、特開平10−14889号公報に記載の装置
は、生体の振動信号の検出に静電容量型センサを、又生
体の自重に伴う体圧信号の検出に感圧素子を使用したも
のである。一般に静電容量型センサは温度特性が悪く、
直流に近い低周波域で信号が変動する。また感圧型セン
サは、クリープ特性などを有し、応答速度が遅い。つま
り絶対圧の測定精度が悪く、動的な高周波信号を捉える
ことが出来ない。感圧型センサとしてひずみ抵抗素子を
用いる方法もあるが、設置条件や温度などの環境によっ
て出力信号が大きく左右される。結果的にこれまで生体
信号センサは、使用者自らが測定開始の都度ゼロ点調節
やゲイン調節をするか、センサの設置環境を安定させる
ための保護装置を別途設けるか、オンオフスイッチとし
てのみ使うなどの制約を受けるという課題を有してる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体信号セン
サとして気密性を有する柔軟なゴム、プラスチック、布
等で製作されたシート状空気袋又は気密性を有する金
属,ゴム,プラスチック,木材等で製作された内部容積
の変動可能な密閉キャビネットと、空気圧を検出し電気
信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサと
よりなる密閉空気式音センサを使用する。前記シート状
空気袋又は密閉キャビネット内に空気の残留がある状態
においてその上に直に、または寝具等を介して、或いは
板状部材を介して人体が乗った状態における空気袋の中
の空気圧を密閉空気式音センサにより検出することによ
り、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを
含む体動等の生体情報を計測するようにした密閉空気式
音センサを使用した生体情報収集装置において、前記無
指向性マイクロホン又は圧力センサの検出用空気穴の近
くに空気流抵抗素子を有する空気リーク用の穴を設け
る。それにより密閉空気式音センサの内部圧力が、呼
吸,心拍数,セキやイビキなどの体動によって生じる圧
力変動に比し大きく変動した場合に、内部空気を外部に
逃すようにしたものである。本発明の生体情報収集装置
では、密閉空気式音センサにより生体信号を測定するよ
うにしたために、従来の容量式のセンサ等を使用した測
定装置に比べて外来電磁波、振動ノイズ等を受けにくく
なる。また、密閉空気式音センサの無指向性マイクロフ
ォン又は圧力センサの近くに空気流抵抗素子を有する空
気リーク用穴を設けたことにより、人体の呼吸,心拍
数,セキやイビキなどの生体信号を長時間にわたり正確
に測定することができるので病院における入院患者の遠
隔監視等に最適である。
【0006】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は、本発明に使用される密閉空気式音セ
ンサの一実施例の構成を示す図である。図1の(a)は
一つの空気室の密閉空気式音センサの実施例をす説明図
で、(b)は複数の空気室を持った密閉空気式音センサ
の実施例を示す説明図である。図1の(a)において、
10は気密性を有し柔軟なゴム、プラスチック、布等で
製作された空気袋である。41は空気袋10に接続され
たホースである。21は無指向性マイクロホン又は圧力
センサで、31はその信号を送出するリード線である。
ホース41の端部には無指向性マイクロホン又は圧力セ
ンサ21が装着されている。空気袋10の内部には、空
気が密封されており、その空気圧はホース41を通して
無指向性マイクロホン又は圧力センサ21に伝達され
る。無指向性マイクロホン又は圧力センサ21は空気袋
10の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリード
線31を通して受信装置に伝送する。
【0007】図1の(b)において、10は気密性を有
し柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋
である。空気袋10は複数個の独立した空気室11,1
2,13,14によって構成されている。41,42,
43,44はそれぞれ空気袋10の空気室11,12,
13,14に接続されたホースである。21,22,2
3,24はそれぞれ無指向性マイクロホン又は圧力セン
サで、31,32,33,34はその信号を送出するリ
ード線である。ホース41〜43の端部にはそれぞれ無
指向性マイクロホン又は圧力センサ21〜24が装着さ
れている。
【0008】空気袋10の空気室11〜14の内部に
は、空気が密封されており、その空気圧はホース41〜
44を通して無指向性マイクロホン又は圧力センサ21
〜24に伝達される。無指向性マイクロホン又は圧力セ
ンサ21〜24は、それぞれ空気室11〜14の内部の
圧力を電気信号に変換してそれぞれリード線31〜34
を通して受信装置に伝送する。図1の(b)の実施例で
は、空気袋10に複数個の独立した複数の空気室を設
け、各空気室にそれぞれ独自の無指向性マイクロホン又
は圧力センサを設けているために、各空気室の信号の中
の生体情報に関連した特徴的周波数成分の最大の信号を
選択することにより、生体情報収集されている人が寝返
り等により体の位置が変わった場合にも、常に正確で確
実な生体情報の収集を行うことが出来る。
【0009】図2は、本発明に使用される、内部容積の
変動可能な密閉キャビネットを使用した密閉空気式音セ
ンサの実施例を示す説明図である。図2の(a)は、内
部容積の変動可能な密閉キャビネットの構成を示す説明
図で、(b)はその断面図である。図2の(a)(b)
において、10は気密性を有し金属、ゴム、プラスチッ
ク、木材等で製作された内部容積の変動可能な密閉キャ
ビネットである。SPは密閉キャビネット10の内部の
空隙を保つためのバネ材である。41は密閉キャビネッ
ト10に接続されたホースである。21は無指向性マイ
クロホン又は圧力センサで、31はその信号を送出する
リード線である。
【0010】バネ材SPの配置の状態を、図3の(b)
の断面図により説明する。図2の(b)は、図3の
(a)のA−A´面の断面を示したもので、その
(1),(2),(3),(4)は、それぞれ異なった
構造のバネ材を使用した例を示している。図2の(b)
の(1)は、密閉キャビネット10の内部を通気性を持
った連続発泡スポンジのバネ材SPにより充填して、密
閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を示した
ものである。この場合、キャビネット10の側面の材質
を柔らかくして、発泡スポンジのバネ材SPの形状が変
化した時に、側面が可動し易くしてある。図2の(b)
の(2)は、密閉キャビネット10の内部の一部を独立
発泡スポンジSP1,SP2,SP3により支持して、
密閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を示
す。図2の(b)の(3)は、密閉キャビネット10の
内部に複数個のバネSP4,SP5,SP6を配置し
て、密閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を
示す。
【0011】図2の(b)の(4)は、密閉キャビネッ
ト10の表面材料の形状によってキャビネット自体にバ
ネ性を持たせて密閉キャビネット10の内部の空隙を支
持すると同時に、復数個の空気室に分割した例を示す。
21は無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31は
その信号を送出するリード線である。41は密閉キャビ
ネット10に接続されたホースである。ホース41の端
部には無指向性マイクロホン又は圧力センサ21が装着
されている。密閉キャビネット10の内部には、空気が
密封されており、その空気圧はホース41を通して無指
向性マイクロホン又は圧力センサ21に伝達される。無
指向性マイクロホン又は圧力センサ21は密閉キャビネ
ット10の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリ
ード線31を通して受信装置に伝送する。
【0012】図3は、本発明の生体情報収集装置に使用
される無指向性マイクロホン又は圧力センサを使用し直
流的な圧力の変化の防止対策の施された空気式音センサ
の構成を示す説明図である。図3において、50は上ケ
ースである。上ケース50はケースの部分に図1に示し
た空気袋又は密閉キャビネットに接続されたホースが接
続される圧力導入口51が設けられている。60は下ケ
ースである。下ケース60はケースの部分にリード線の
導出される穴61が設けられている。70は検出素子取
付板である。検出素子取付板70は、検出用空気穴71
とリーク用空気穴72が開けられている。80は半導体
センサである。81は中継端子板である。31はリード
線である。90は空気抵抗素子である。上ケース50と
下ケース60との間に検出素子取付板70が取り付けら
れ、上ケース50と下ケース60とは接合され圧力室5
7を構成している。検出素子取付板70の検出用空気穴
71には半導体センサ80が取り付けられ、半導体セン
サ80の出力は中継端子板81を介してリード線31に
接続されている。リード線31は下ケース60の穴61
を通して下ケース60の外部に動出されている。検出素
子取付板70のリーク用空気穴72には、空気抵抗素子
90が装着されている。
【0013】このように構成された空気式音センサの動
作を説明すると次の通りである。上ケース50の圧力導
入口51には、図1に示した空気袋又は密閉キャビネッ
トより空気圧力が導入されるホースが接続される。空気
袋又は密閉キャビネットの空気の圧力は上ケース50と
検出素子取付板70とにより構成された圧力室57に加
えられ、この圧力は検出素子取付板70の検出用空気穴
71に取り付けられた半導体センサ80により電気信号
に変換されリード線31を介して出力される。通常は、
検出素子取付板70のリーク用空気穴72に装着された
空気抵抗素子90は、閉じた高い抵抗の状態にあるが、
圧力室57に加えられる圧力が大きく変化した場合に
は、空気抵抗素子90の抵抗が低くなり、開いた状態に
なり圧力室57の空気をリークさせ圧力の直流成分が印
加されるのを防止する。リーク用空気穴52とこれに装
着された空気抵抗素子90を設けることにより空気圧を
検出し電気信号に変換する半導体センサ80の直流的な
圧力の変化を防ぐ対策が施されている。この結果、検出
素子取付板70の検出用空気穴71に取り付けられた半
導体センサ80に加えられる圧力の直流成分が大きく変
わることがないので、半導体センサ80により圧力の交
流成分は正確に電気信号に変換することが出来る。
【0014】図4は、図3に示した空気式音センサの圧
力室57に加えられる内部空気圧と半導体センサ80の
出力信号レベルの関係を示した特性図である。図4の横
軸は内部空気圧(mmHg)を、縦軸は信号のレベルを
示している。図4より明らかなように、エアリーク対策
が施されていない場合には、圧力室57の内部空気圧力
が増加すると、半導体センサ80の圧力を検出するダイ
ヤフラム部分に静的歪が発生するために、人体の呼吸、
心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体
情報の圧力の交流信号成分が低下する。これに対して、
リーク用空気穴52に装着された空気抵抗素子90を設
けることによりエアリーク対策を施した場合には、圧力
室57の内部空気圧力が増加した場合にも、半導体セン
サ80の圧力を検出するダイヤフラム部分に静的歪が発
生しないので、生体情報の圧力の交流信号成分が安定し
て出力される。
【0015】本発明の密閉空気式音センサを使用した生
体情報収集装置はベッド上に横になった人の行動を一切
制限しない状態で、これら呼吸、心臓の拍動、セキやイ
ビキを含む体動を総括的に重畳信号として捕え、振幅に
よる体動時間の選別と分析、周波数による呼吸、心臓の
拍動の選別と分析を行うことが出来るので、病院等での
入院患者の遠隔監視に最適である。本発明の生体情報収
集装置に使用される密閉空気式音センサにより検出され
る生体情報には、人体には呼吸、心臓の拍動といった不
随意の機械的な動きがある。また、寝返りなどの無意識
な体動も不随意の機械的な動きもあり、睡眠時ではこの
無意識での体動も覚醒レベルとして重要な情報である。
病院等での入院患者の遠隔監視においては、患者の脈拍
数、呼吸数等の生体情報の状態から患者が睡眠に入った
ことを自動検知して、病室の電灯を消灯したり、テレビ
を消したり、ラジオの音量を調節するような操作が可能
になる。また本発明の装置を寝具や椅子、車のシート、
カーペット、浴槽、便座など生体が接する生活用品に組
み込むことで生体自身に何ら違和感を与えることなく健
康状態の判定を行うことも可能になる。一般的な日中活
動の人は、朝方6時前後の睡眠時で人体深部温度が最低
となることが知られており、活動に左右されない本質的
な生体情報が得られ、風邪や女性性周期ホルモン変化な
どの代謝情報に関連付けることができる。
【0016】図5は、密閉空気式音センサ出力信号の一
例を示したものである。図5の横軸は時間(Sec)
で、縦軸は出力信号のレベル(V)を示している。図5
の中で、出力信号のレベルが大きく変動している部分
は、生体情報を収集される人の寝返りなどの無意識な体
動の不随意の機械的な動きBMTを示している。又、出
力信号のレベルが安定して小さく変動している部分は、
生体情報を収集される人の呼吸、心臓の拍動といった不
随意の機械的な動きを示している。
【0017】図6は、図5に示した密閉空気式音センサ
の出力信号の中の、レベルが安定して小さく変動してい
る部分(図5の丸で囲んだ部分)の信号を拡大した信号
S1と、同じ部分の信号を微分した信号S2とを示した
ものである。密閉空気式音センサの出力信号を微分した
信号S2の波形の高レベルの周期的信号は心拍周期を示
しており、又、高レベルの周期的信号と中レベルの周期
的信号との間は左心室駆出時間を示している。このよう
に、密閉空気式音センサの出力信号から各種の生体情報
を長時間にわたり連続的に得ることが出来る。
【0018】図7は、密閉空気式音センサの出力信号を
処理して各種の生体情報を得るための信号処理回路の一
例を示すブロック線図である。図7において、PTは密
閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンで、図5
に示すような信号を出力する。LVはレベル検出回路
で、無指向性マイクロホンPT出力が所定レベルを越え
たときにパルスAを出力する。LPはローパスフィルタ
ーで、無指向性マイクロホンPTの出力信号の高い周波
数成分を除去する。DFは微分増幅器で無指向性マイク
ロホンPTの出力信号を微分した、図6のS2に示すよ
うな信号を出力する。DT1,DT2,DT3は、最大
値検出器で、これに加えられる信号の最大値を検出する
毎に正極性のパルスを出力する。CU1,CU2,CU
3は、カウンタでこれに加えられるパルスを計数し、設
定された値になると出力信号を発生する。TM1,TM
2,TM3,TM4はそれぞれタイマーで、そのスター
ト端子に信号が加えられてから、ストップ端子に信号が
加えられるまでの時間を計測しその結果を出力端子に出
力する。DVは減衰器で、これに加えられる信号tを1
/nに減衰して出力する。SW1はスイッチ、M1はメ
モリーである。無指向性マイクロホンPTの出力信号
は、レベル検出回路LV,ローパスフィルターLP,微
分増幅器DFに加えられる。レベル検出回路LVから出
力されるパルスはタイマーTM1にスタート信号として
供給され、又、カウンタCU1に加えられる。
【0019】カウンタCU1は、レベル検出回路LVか
ら出力されるパルスAを受ける毎に異なった極性のパル
スを出力するもので、レベル検出回路LVから最初のパ
ルスを受けたときに、負極性のパルスを次のパルスを受
けたときに、正極性のパルスを出力するように動作する
プリセットカウンタである。タイマーTM1は、レベル
検出回路LVより正極性パルスを受けてから、カウンタ
CU1より正極性パルスを受けるまでの時間を測定し、
その測定値を体動時間BMTとして出力する。ローパス
フィルターLPの出力は最大値検出器DT1に加えら
れ、DT1から出力されるパルスは、タイマーTM2に
スタート信号として供給され、又、カウンタCU2に加
えられる。タイマーTM2は、最大値検出器DTより正
極性パルスAを受けてから、カウンタCU2より正極性
パルスFを受けるまでの時間を測定し、その測定値を呼
吸周期RPとして出力する。
【0020】微分増幅器DFの出力信号は、最大値検出
器DT2に接続されている。最大値検出器DT2から出
力されるパルスは、タイマーTM3にスタート信号とし
て供給され、又、カウンタCU3に加えられる。タイマ
ーTM3は、最大値検出器DT2より正極性パルスを受
けてから、カウンタCU3より正極性パルスを受けるま
での時間を測定し、その測定値を心拍周期RRとして出
力する。タイマーTM4は、最大値検出器DT2から出
力されたパルスでスタートし、タイマーTM3で計測さ
れ、メモリーされた1心拍前の心拍周期RRの1/nの
時間だけ、スイッチSW1をONとし、大動脈弁閉塞音
のみを最大値検出器DT3で検出し、タイマーTM4の
ストップ信号として加え、その測定値を左心室駆出時間
ETとして出力する。次に、上述のように構成された図
6の回路の動作を説明すると次の通りである。無指向性
マイクロホンPTからは、図5又は、図6のS1に示す
ような、生体情報の電気信号が出力される。この信号
は、生体情報を収集される人の呼吸、心臓の拍動といっ
た不随意の機械的な動きを示している。レベル検出回路
LVは、無指向性マイクロホンPTの出力の電気信号が
所定レベルを越えたときに、即ち生体情報を収集される
人に体動が起きると、パルスAを出力し、これをタイマ
ーTM1に供給する。これに応じてタイマーTM1は体
動時間BMTの測定を間始する。タイマーTM1は、レ
ベル検出回路LVよりパルスAを受けてから、カウンタ
CU1よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図5
に示す生体情報を収集される人の体動時間BMTを測定
しその測定値を出力する。
【0021】無指向性マイクロホンPTの出力の電気信
号の中の体動等に伴う高い周波数成分はローパスフィル
ターLPにより除去され、その最大値、生体情報を収集
される人呼吸に伴う体動が最大値検出器DT1により検
出されパルスAが出力される。タイマーTM2は最大値
検出器DT1よりパルスAを受けてから、カウンタCU
2よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図4に示
す呼吸周期RPを測定し、その測定値を出力する。無指
向性マイクロホンPTの出力の電気信号は微分増幅器D
Fにより微分され、図6のS2に示すような信号に変換
され、最大値検出器DT2によりその最大値が検出され
る。
【0022】タイマーTM3は、最大値検出器DT2よ
りパルスAを受けてから、カウンタCU3よりパルスB
を受けるまでの時間、すなわち図5に示す心拍周期RR
を測定し、その測定値を出力する。又、タイマーTM4
は、最大値検出器DT2よりパルスAを受けてから、1
心拍前の心拍周期RRの1/nの時間だけスイッチSW
1をONとし、最大値検出器DT3よりパルスBを受け
るまでの時間、すなわち図6に示す左心室駆出時間ET
を測定し、その測定値を出力する。このようにして密閉
空気式音センサの出力信号を信号処理回路により処理す
ることにより各種の生体情報を得ることが出来る。
【0023】この測定期間の間、測定者は何らの拘束を
受ける事無くベットに寝ているだけで良いのでその負担
は、従来の装置に比較して大幅に軽減される。このた
め、本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収
集装置は、体力の衰えた高齢者や重い病人等にも長時間
使用することが可能になる。本発明の密閉空気式音セン
サを使用した生体情報収集装置に、近距離、遠距離通信
手段を併用することで病院内入院患者モニタ、在宅治療
中の患者モニタ用のみならず、健康人の睡眠時モニタと
しても有用であり、無呼吸症候群や睡眠時不整脈などの
検出にも応用できる。また、風邪やホルモン変化などの
発熱に起因する心拍数、呼吸の変動観察も可能である。
さらには、睡眠の深さ(REM睡眠、NONREM睡
眠)の判定も可能で、快適な目覚ましのタイミングも提
供できる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置は、
密閉空気式音センサの、無指向性マイクロホン又は圧力
センサの検出用空気穴の近くに空気流抵抗素子を有する
空気リーク用の穴を設けることにより、密閉空気式音セ
ンサの内部圧力が、呼吸,心拍数,セキやイビキなどの
体動によって生じる圧力変動に比し大きく変動した場合
に、内部空気を外部に逃すようにしたものである。
【0025】このために、本発明の装置では、人体の呼
吸,心拍数(心拍周期),セキやイビキを含む体動等の
生体情報を正確に計測できるだけでなく、近距離、遠距
離通信手段を併用することで病院内入院患者モニタ、在
宅治療中の患者モニタ用のみならず、健康人の睡眠時モ
ニタとしても有用であり、無呼吸症候群や睡眠時不整脈
などの検出にも応用できる。また、風邪や女性性周期ホ
ルモン変化などの発熱に起因する心拍数、呼吸の変動観
察も可能である。さらには、睡眠の時期、睡眠の深さ
(REM睡眠、NONREM睡眠)の判定も可能で、快
適な目覚ましのタイミングも提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に使用される密閉空気式音センサの一
実施例の構成を示す図である。
【図2】 本発明に使用される内部容積の変動可能な密
閉キャビネットを使用した密閉空気式音センサの実施例
を示す説明図である。
【図3】 本発明の生体情報収集装置に使用される無指
向性マイクロホン又は圧力センサを使用し直流的な圧力
の変化の防止対策の施された空気式音センサの構成を示
す説明図である。
【図4】図3に示した空気式音センサの圧力室57に加
えられる内部空気圧と半導体センサ80の出力信号レベ
ルの関係を示した特性図である。
【図5】 密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロ
ホンの出力信号の一例を示したものである。
【図6】 図5に示した密閉空気式音センサ10の無指
向性マイクロホンの出力信号の中の、レベルが安定して
小さく変動している部分(図5の丸で囲んだ部分)の信
号を拡大した信号S1と、同じ部分の信号を微分した信
号S2とを示したものである。
【図7】 密閉空気式音センサの出力信号を処理して各
種の生体情報を得るための信号処理回路の一例を示すブ
ロック線図である。
【符号の説明】
10・・・ゴム、プラスチック、布等で製作された空気
袋又は金属、ゴム、プラスチック、木材等で制作された
内部容積の変動可能な密閉キャビネット,11,12,
13,14,15,16,17,18・・・空気室,
SP・・・密閉キャビネットの内部の空隙を保つた
めのバネ材, 20,21,22,23,24,2
5,26,27,28・・・無指向性マイクロホン又は
圧力センサ, 30,31,32,33,34,3
5,36,37338・・・信号を送出するリード線,
40,41,42,43,44・・・空気室に接
続されたホース,50・・・上ケース, 51・・
・圧力導入口,57・・・圧力室,60・・・下ケー
ス, 61・・・リード線の導出される穴,
70・・・検出素子取付板, 71・・・検出用空
気穴,72・・・リーク用空気穴, 80・・・半
導体センサ, 81・・・中継端子板, 90・
・・空気抵抗素子 PT・・・密閉空気式音センサ
10の無指向性マイクロホン, LV・・・レベル
検出回路, LP・・・ローパスフィルター,
DF・・・微分増幅器, DT1,DT2,DT
3・・・、最大値検出器, CU1,CU2,CU3
・・・カウンタ, TM1,TM2,TM3,TM
4・・・タイマー, SW1・・・スイッチ,
M1・・・メモリー, DV・・・減衰器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−28345(JP,A) 特開 平5−192315(JP,A) 特開 平5−212015(JP,A) 特開 平8−103417(JP,A) 特開 平10−192246(JP,A) 特開 平11−19056(JP,A) 特開 平11−76319(JP,A) 特開 平11−342049(JP,A) 実開 昭63−143335(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/103 - 5/113

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気密性を有する柔軟なゴム、プラスチッ
    ク、布等で製作されたシート状空気袋と、 前記空気袋に接続され、空気袋の空気圧変動を電気信号
    に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサ、 とよりなる密閉空気式音センサを使用し、 前記シート状空気袋上に直接、または間接に人体が乗っ
    た状態における空気袋内の空気圧変化を検出することに
    より、生体情報を計測するようにした装置において、 無指向性マイクロフォン又は圧力センサの近傍に空気流
    抵抗素子を有するリーク用空気穴を設け、 密閉空気式音センサの内部圧力が呼吸,心拍数,セキや
    イビキなどの体動によって生じる圧力変動に比し、大き
    く変化した場合に内部空気を外部に逃すようにした人体
    情報収集装置。
  2. 【請求項2】気密性を有する金属、ゴム、プラスチッ
    ク、木材等で製作された内部容積の変動可能な密閉キャ
    ビネットと、 前記キャビネットに接続され、キャビネットの空気圧変
    動を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又
    は圧力センサ、 とよりなる密閉空気式音センサを使用し、前記密閉キャ
    ビネット上に直接、または間接に人体が乗った状態にお
    けるキャビネット内の空気圧変化を検出することによ
    り、生体情報を計測するようにした装置において、 無指向性マイクロフォン又は圧力センサの近傍に空気流
    抵抗素子を有するリーク用空気穴を設け、 密閉空気式音センサの内部圧力が呼吸,心拍数,セキや
    イビキなどの体動に比し、大きく変化した場合に内部空
    気を外部に逃すようにした人体情報収集装置。
  3. 【請求項3】気密性を有する柔軟なシート状ゴム、プラ
    スチック、布等で製作された複数個の空気室よりなる空
    気袋と、 前記空気袋に接続され、空気袋の空気圧を検出し電気信
    号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサ、 とよりなる密閉空気式音センサを使用し、前記複数個の
    空気室よりなる空気袋上に直接、または間接に人体が乗
    った状態における空気袋の中の空気圧変化を検出するこ
    とにより、生体情報を計測するようにした装置におい
    て、 無指向性マイクロフォン又は圧力センサの近傍に空気流
    抵抗素子を有するリーク用空気穴を設け、 密閉空気式音センサの内部圧力が呼吸,心拍数,セキや
    イビキなどの体動に比し、大きく変化した場合に内部空
    気を外部に逃すようにした人体情報収集装置。
  4. 【請求項4】気密性を有する金属、ゴム、プラスチッ
    ク、木材等で製作された複数個の密閉キャビネットとキ
    ャビネットに接続され、キャビネットの空気圧変動を検
    出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力
    センサ、 とよりなる密閉空気式音センサを使用し、前記密閉キャ
    ビネット上に直接、または間接に人体が乗った状態にお
    けるキャビネット内の空気圧変化を検出することによ
    り、生体情報を計測するようにした装置において、 無指向性マイクロフォン又は圧力センサの近傍に空気流
    抵抗素子を有するリーク用空気穴を設け、 密閉空気式音センサの内部圧力が呼吸,心拍数,セキや
    イビキなどの体動に比し、大きく変化した場合に内部空
    気を外部に逃すようにした人体情報収集装置。
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