JPWO2004096045A1 - 体動検知装置 - Google Patents

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Abstract

心拍や呼吸が、個体の体格(身長・体重)や年齢、性別、人種によって個体差があることに着目し、この心拍データや呼吸データを、簡易な構成からなるエアーセンサーによって高精度に検出し、該検出データを、予め採取してある各個体の基準心拍データや基準呼吸データやサーカディアンリズムデータと比較することで、センサーを装着していることを気付かせない自然な状態で、高精度に個体を判別することができる全く新規な個体を判別する方法及びその装置。

Description

この発明は、空気圧を利用して、人や動物等の個体の体動を検知して、当該個体を判別し特定することができる方法及びその装置に関する。
従来のこの種の個体判別方法としては、例えば、特開平11−045338号や特開平5−333146号等が知られている。
前者の従来技術は、指の筋電を測定し、この電位差によって生体の指かレプリカの指かを判別する技術であり、また、後者の従来技術は、個体に取り付けられた発信機からの信号を、予め採取している識別データとを比較することで、個体を特定する技術に関するものである。
しかしながら、上記従来の提案された前者の技術においては、単に生体の指かレプリカの指かを特定できる程度の技術であり、当該生体が本人であるか否かを判別できる程度に高度な技術ではなく、また、後者の従来技術においても、受信信号の周波数を真似られたら、当該受信信号が本人のものであるかを判別することができない程度の技術であり、受信した信号により本人確認を高精度に特定することができないのが現状である。
この発明はかかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、心拍や呼吸が、個体の体格(身長・体重)や年齢、性別、人種によって個体差があることに着目し、この心拍データや呼吸データを、簡易な構成からなるエアーセンサーによって高精度に検出し、該検出データを、予め採取してある各個体の基準心拍データや基準呼吸データやサーカディアンリズムデータと比較することで、センサーを装着していることを気付かせない自然な状態で、高精度に個体を判別することができる全く新規な個体を判別する方法及びその装置を提供しようとするものである。
本発明は以下の手段により前記課題を解決するものである。
請求の範囲1に記載の個体を判別する方法に係る本発明は、空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、を有して構成されてなる体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、予め採取した基準となる個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとを比較することで、個体を判別するように構成したことを特徴とするものである。
この場合、前記個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データは、請求の範囲2に記載したように、サーカディアンリズムデータから抽出したデータを用いるのが望ましい。
このサーカディアンリズムデータは、請求の範囲3に記載したように、低周波成分と中周波成分及び高周波成分から心拍変動を検知することを特徴とするものである。
尚、前記サーカディアンリズムデータには、請求の範囲4に記載したように、少なくとも午前6:00頃の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データが含まれており、体動検知装置で検出された午前6:00頃の心拍データ及び/又は呼吸データと上記基準データとが比較されるように構成したことを特徴とするものである。
特に、個体が心疾患系や喘息等の呼吸系の病気を保有している場合には、請求の範囲5に記載したように、前記サーカディアンリズムデータに、当該病気の発症時間の類型及び心拍・呼吸の変動量からなる優先判定基準情報が記憶保存しておき、体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データを、この優先判定基準情報と最優先で比較することで、迅速、かつ高精度で個体を判別できるように構成したことを特徴とするものである。
さらに、この発明にあっては、請求の範囲6に記載したように、前記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データと、が一致し、個体が同一個体であると判定された場合、上記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データは、最新の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとして更新され記録保存することで、体動検知装置で検出されたデータにより近いデータで個体の判別ができるように構成したことを特徴とするものである。
請求の範囲7に記載の発明は、前記体動検知装置を少なくとも一対以上用い、これら各体動検知装置からの検出データの差を演算処理することで、体の内部方向の検出位置における心拍データ及び/又は呼吸データに基づいて個体を判別すること特徴とするものである。
請求の範囲8に記載の発明は、請求の範囲1乃至請求の範囲7のいずれかに記載の個体を判別するために用いられる装置を、空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、上記エアーパッドとセンサー部とを、気密状態で連通接続して構成した体動検知装置で構成したことを特徴とするものである。
この場合、前記エアーパッド内には、請求の範囲9に記載したように、発泡ウレタン樹脂(スポンジ)を封入し、該発泡ウレタン樹脂の弾性復元力で、常にエアーパッド内の圧力を一定に保持できるように構成するのが望ましい。
また、請求の範囲10に記載の本発明は、前記エアーパッドに、空気圧補充のためのエアーポンプが接続可能な流路が形成され、該流路には、エアーパッド内の空気の流出を防止する逆止弁を配設し、エアーパッド内の圧力が不足したときには、容易に復元させることができるように構成したことを特徴とするものである。
請求の範囲11に記載の本発明は、前記センサーとエアーパッドとを、パイプやチューブ等の中空部材を介して気密状に連通接続したことを特徴とするものである。
勿論、この発明にあっては、このような中空部材を用いることなく、請求の範囲12に記載したように、前記センサーを、エアーパッド内に封入し一体化することで、より小型で商品としての適用性を大幅に向上させることができるように構成したことを特徴とするものである。
また、この発明にあっては、請求の範囲13に記載したように、前記センサーを作動させる電源を、圧電素子を利用した自己発電装置を用いることで、外部電源を不要となし、いずれの商品にも簡単に取り付けることができるように構成したことを特徴とするものである。この場合、上記圧電発電装置は、請求の範囲14に記載したように、前記エアーパッド内に封入し一体化することで、より小型化を図ることができる。
図1は、本発明の実施の一形態例に係る個体判別装置の概略的な構成を示すブロック図である。
図2は、同個体判別装置に用いられる体動検知装置の概略的な一構成例を示す説明図である。
図3は、図2のA−A線拡大断面図である。
図4は、同体動検知装置のセンサーを駆動制御する圧電発電装置の回路例を示す回路図である。
図5は、61歳の女性の日常生活における心拍変動のパワースペクトル解析の1例を示しており、(A)は、24時間にわたる心電図RR間隔の時系列データを5分毎の区域に分けスペクトル解析した図を、(B)は平均RR間隔の時系列データを示すチャートグラフである。
図6は、体動検知装置の他の構成例を示す一部切欠説明図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の一形態例に係る個体判別装置の概略的な構成を示しており、該個体判別装置は、体動検知装置1と、該体動検知装置1のセンサー4と、該センサー4で検出された心拍や呼吸の波形データを低周波成分と中周波成分及び高周波成分に整形しパルス信号化する波形整形回路7と、単位時間当たりのパルス信号数を計数する計数回路8と、この検出された心拍・呼吸データと比較される基準心拍・呼吸データが格納されているサーカディアンリズムデータ収納回路Cと、上記サーカディアンリズムデータと検出された心拍・呼吸データとを比較し個体を判別する判定回路9と、から構成されている。尚、上記波形整形回路7には比較回路(図示せず)が含まれており、該比較回路は、ノイズや極微小な体動をカットするため、設定レベル以上の信号のみが選別されるように構成し、誤動作・誤判定が防止されるように構成されている。また、上記検出された心拍・呼吸データは、内蔵されている通信回路(図示せず)を介して伝送することができるように構成するのが望ましい。
体動検知装置1は、図2に示すように、内部に含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂2が封入されたエアーパッド3と、該エアーパッド3内の空気圧の変化を検知するセンサー4と、を有して構成されており、該エアーパッド3とセンサー4とは、可撓性の中空チューブ5で気密状態を保持して連通接続されて構成されている。
発泡ウレタン樹脂2は、エアーパッド3内を一定の膨張状態を保つようにエアーパッド3内に充填されており、エアーパッド3が外力により変形した後、該外力が作用しなくなったときに、素早く元の膨張状態に復元するように作用する。
エアーパッド3は、平面形状が矩形の袋状体で気密性が保持されるように、これも気密性を保持できる接着剤で貼合されて形成されており、その一部には、エアーパッド内部と連通するパイプ6の一端部が突設されている。勿論、このパイプ6の回りからもエアーが漏れないように、上記接着剤でシールされる。同様に、センサー4と中空チューブ5も気密性を有して構成され接続されている。尚、このエアーパッド3は、例えば、ゴムや軟質合成樹脂等の気密性に優れた材質を用いるのが望ましく、また、より気密性を高めるためには、複数層で形成するのが望ましい。
また、上記エアーパッド3には、空気圧補充のためのエアーポンプ10が連通接続可能な流路11がパイプ等で形成され、該流路11には、エアーパッド3内の空気の流出を防止する逆止弁(図示せず)が配設されている。これは、エアーパッド3とセンサー4とを気密状態で連結したとしても、経時使用によりエアーパッド3内の圧力が低下するため、該エアーポンプ10で圧力を一定値まで昇圧させる必要があるためである。尚、上記エアーポンプ10によってエアーパッド3内の圧力が一定値となったときには、例えば、上記逆止弁によってそれ以上昇圧しないように構成するのが望ましい。
センサー4は、エアーパッド3内の空気圧の変動を検知する公知の圧力センサーが用いられ、該圧力センサー4で電圧変換された出力信号は、図1に示す波形整形回路7において低周波成分と中周波成分及び高周波成分毎に整形されパルス信号化される。
このセンサー4で検出される心拍及び/又は呼吸データは、例えば、心拍の周波数や呼吸の周波数並びにこれらの単位時間当たりの数が、個体の体格や年齢、性別及び人種によって千差万別であり、これらを24時間或は一定時間毎に測定し、必要なノイズを除去し補正処理することで、個体を特定することができる。本発明では、このような24時間或は一定時間毎に測定された心拍の周波数や呼吸の周波数並びにこれらの単位時間当たりの数や波形と、体格(身長・体重)・年齢・性別・人種データと、から個体判別を行う。
即ち、心拍変動は、全心拍変動(時間領域)の評価と、心拍の周期変動の周波数成分をパワースペクトル解析(周波数領域)することで求めることができる。このパワースペクトル解析は、血管の運動活動や体温調整及びレニン−アンジオテンシン系に関係する0〜0.05Hzの低周波成分(LF)と、圧受容体系と関係する0.05〜0.20Hzの中周波成分(MF)と、呼吸変動に関係する0.20〜0.35Hzの高周波成分(HF)から求められる。
このようにして得られた周波成分から、統計学的に有意義な数、パワー及び周波数帯中央値に関する情報を得て、DCノイズを差し引き、予め求められている補正値によって、パワー値が大きく異なる個体間の比較(自己相関アルゴリズム)を特定することができる。
尚、このセンサー4を駆動する電源は、公知の各種電池を用いることができるが、特に、図4に示す圧電素子を利用した自己振動発電型の圧電発電装置12を用いるのが望ましい。
圧電効果を示す物質は無機・有機ともに多くの材料が知られているが、現在実用レベルにある材料としてセラミックスのPZT系(piezoelectric ceramics)等の材料が公知である。
圧電セラミックス素子は、多結晶体に、直流高電圧を印加し、残留分極を発生させて圧電性をもたせた素子であり、組成によりかなり自由に基本圧電定数を変化させることができる。
このような圧電セラミックス素子を用いた圧電発電装置12は、圧電素子板に衝突による機械的衝撃エネルギーを印加して圧電素子板にたわみ振動を励起して電気エネルギーを取り出す。
そして、この圧電発電装置12によって発電される電気エネルギーを所望の設定レベルまで充電し、設定レベルに達した時点でこの充電された電気エネルギーを一気に、或は、逐次放電させることで、センサー4に必要な電気エネルギーを取り出すことができる。
具体的には、上記圧電発電装置12は、図4に示すように、圧電セラミックス素子13と、この圧電セラミックス素子13に接続されたコンデンサ14と、該コンデンサ14を開閉する自己保持型電流スイッチ15と、該自己保持型電流スイッチ15に接続され放電開始レベルを設定するトリガー回路(図示せず)及び波形整形を行うダイオード16A乃至16Fと、を有して構成されている。
この場合、上記圧電発電装置12を構成するコンデンサ14と自己保持型電流スイッチ15及びトリガー回路及びダイオード16A乃至16Fを前記圧電セラミックス素子13と集積しユニット化することで、これを小型化することができ、各種用途に適用することができる。本発明において、特に移動しながら使用する器具の場合、センサー4を常時作動させる必然性がなく、所要時間毎にセンサー4を作動させればよいため、コンデンサ14に所要電圧を蓄電して、その電源を利用する圧電発電装置12は、まさにうってつけの電源である。
尚、上記エアーパッド3とセンサー4とを連通接続する可撓性の中空チューブ5は、気密性を有する材質で形成されている。勿論、可撓性の中空チューブ5に代えて、金属或は硬質樹脂で形成されたパイプを用いることもできる。
さらに、この発明では、上記心拍データ及び呼吸データを、サーカディアンリズムデータ収納回路Cに収納された当該個体のサーカディアンリズムデータと判定回路9において照合し、当該個体の所定時間における個体固有の変動差を検知することで、当該個体を迅速に、かつ、高精度で判定することができると共に、個体固有の体調をも検出することができる。
ここで、サーカディアンリズムとは、およそ24時間の周期で、繰り返し変動する内因性の生物リズムをいい、日常生活における心拍変動のサーカディアンリズムは、個体の生理的、病態的変化を知る上で有効な手段である。
即ち、周波数領域における低周波成分のパワースペクトルは、個体の日中の身体的、精神的活動、体位等の種々の外的要因により影響を受ける。また、夜間には、0.05Hz以下のゆっくりとした周期的変動、つまり、周期的変動と非周期的変動がみられる。覚醒と同時に交感神経活性は高まり、夜間に見られた副交感神経活性の亢進が減退する。夜間における低周波成分と高周波成分のパワーの変化が最大となるのはAM3:00〜AM5:00或はAM6:00頃である。
従って、本発明では、少なくともAM6:00頃のサーカディアンリズムデータを蓄積し、これを個体特定情報の一情報として用いることで、高精度に個体を特定することができる。勿論、24時間のサーカディアンリズムデータを長期間のスパーンで採取できれば、より高精度に個体を特定することができる。長期間とは1ヶ月単位、或は1年単位、複数年単位である。また、このサーカディアンリズムデータは、最新のデータを最優先で用いることで、リアルタイムで検出された心拍・呼吸データとの整合性が容易で、個体の特定をより高精度化することができる。この場合、上記サーカディアンリズムデータは、リアルタイムで得た検知データで過去のものと更新書き換えを行うことで、リアルタイムで高精度の個体判別を行うことができる。
また、24時間の各々の時間帯におけるサーカディアンリズムの特徴は、健常者の場合、夜間では心拍変動のトータルパワーが減少し、低周波成分と高周波成分は増加し、中周波成分は減少する。日内変動は年齢によっても影響を受け、加齢とともに自律神経系の反応は減少することが知られている。本発明は、これらを明らかにした上で、心拍変動の日内変動が各種心疾患の病態、例えば、急性心筋梗塞や一過性心筋虚血発作、脳血管事故、重症不整脈、心突然死等の心血管事故の判定や予後予測のデータとして活用することもできる。
具体的なサーカディアンリズムを図5に基づいて説明する。図5は、61歳の女性の日常生活における心拍変動のパワースペクトル解析の1例を示しており、(A)は、24時間にわたる心電図RR間隔の時系列データを5分毎の区域に分けスペクトル解析した図を、(B)は平均RR間隔の時系列データを示している。
この図5からも明らかなように、夜間睡眠中には、交感神経活動の減退と副交感神経活動の亢進により、心拍数は減少し、その反映として、低周波成分(LF)と高周波成分(HF)のパワー及び振幅が著しく増加し、LF/HF比は減少することが判る。また、覚醒中は、自律神経活動が活発となることから、身体的ストレスや情緒的ストレス、呼吸、食事、体位等の外因性の影響を受け、血漿中のカテコラミン濃度やコルチゾールをはじめとする各種ホルモン等の生体神経内分泌性因子に内因性の日内変動(サーカディアンリズム)が存在することが判っている。勿論、血圧や心拍等の生体機能の多くのものにも内因性のサーカディアンリズムがあることが判っている。
本発明は、このような各種のサーカディアンリズムを解析し、これにリアルタイムで検出された心拍や呼吸のデータとを比較することで、当該個体の特定は勿論、個体の体調をも判定することもできる。
図6は、前記体動検知装置1をとりコンパクト化して携帯性能を向上させた小型体動検知装置1を示しており、この形態例に係る小型体動検知装置1では、前記センサー4及び圧電発電装置12をエアーパッド3内に封入し、外見的には、エアーパッド3のみから構成したようにユニット化した他は、エアーパッドやセンサー及び圧電発電装置自体の構成は、前記図2と図3に記載の形態例と同様に構成されているので、図面には図2と図3で用いた符号と同一の符号を付して、その詳細な説明をここでは省略する。
この形態例に係る小型体動検知装置1は、上記したようにユニット化されているので、エアーパッド3とセンサー4とを連通接続する配管や圧電発電装置12とセンサー4とを接続する配線を外部に露出させる必要が無く、その結果、エアーパッド3内の空気圧の減少要因を大幅に削減することができ、経時使用に耐え得る構造とすることができると共に、一体で超小型のセンサー装置として供給することができるので、汎用性を大幅に高めることができる。
このように構成されてなる体動検知装置1は、個体の体に直接装着する以外に、特に図示はしないが、例えば、車両のシートベルトや運転座席に配置したり、運転席以外の全ての座席とシートベルトに装着し、或は、マットレス、布団、座布団、ベッド、ベッドの脚部、シーツ、枕、衣服、眼鏡やネックレス或はベルト等の装身具、ソファ、車椅子の背凭れや座部、ストレッチャーの背凭れ部や就寝部、トレーニングマシーン、首輪、靴などの履物に装着することで、個体に気付かれることなく、自然な状態で心拍・呼吸データをリアルタイムで検出することができる。
尚、本発明に係る体動検知装置1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
請求の範囲1に記載の本発明によれば、空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、を有して構成されてなる体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、予め採取した基準となる個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとを比較することで、個体を判別するように構成したので、複雑な器具を用いることなく、簡単な構成からなるセンサーで個体を確実に判別することができる。
請求の範囲2に記載の発明にあっては、前記個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとして、サーカディアンリズムデータから抽出したデータを用いるように構成したので、体動検知装置で検出した心拍データや呼吸データの検出時間に対応するサーカディアンリズムデータと比較することで、個体の判別を高精度に行うことができる。
請求の範囲3に記載の発明にあっては、前記サーカディアンリズムデータを、低周波成分と中周波成分及び高周波成分の3成分から心拍変動をスペクトル解析するように構成したので、個体判別をより高精度に行うことができる。
請求の範囲4に記載の発明にあっては、前記サーカディアンリズムデータに、少なくとも午前6:00頃の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データが含ませ、体動検知装置で検出された午前6:00頃の心拍データ及び/又は呼吸データと上記基準データとが比較するように構成し、夜間における低周波成分と高周波成分のパワーの変化が最大となる時間のデータを比較することで、個体判別を安定的に、かつ、迅速に判別することができる。
請求の範囲5に記載の発明にあっては、個体が心疾患系や喘息等の呼吸系の病気を保有している場合、前記サーカディアンリズムデータに、当該病気の発症時間の類型及び心拍・呼吸の変動量からなる優先判定基準情報を記憶保存し、体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データを、この優先判定基準情報と最優先で比較し、個体特有の情報を最優先で比較できるので、個体の判別をより迅速、かつ、高精度で行うことができる。
請求の範囲6に記載の発明にあっては、前記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データと、が一致し、個体が同一個体であると判定された場合、上記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データは、最新の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとして更新され記録保存するように構成したので、直近のデータで個体を非常に高精度で判別することができる。
請求の範囲7に記載の発明にあっては、前記体動検知装置を少なくとも一対以上用い、これら各体動検知装置からの検出データの差を演算処理することで、体の内部方向の検出位置における心拍データ及び/又は呼吸データに基づいて個体を判別するように構成したので、特定部位に疾患等を持つ個体の特定を、より高精度に行うことができる。
請求の範囲8に記載の発明にあっては、請求の範囲1乃至請求の範囲7のいずれかに記載の個体を判別するために用いられる装置を、空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、上記エアーパッドとセンサー部とを、気密状態で連通接続して構成した体動検知装置で構成したので、非常に簡単な構成で、装着感を感じさせることなく、体動を確実に、かつ、余計な緊張感等を与えることなく自然な状態で検知することができ、しかも、非常に安価に提供することができる。
請求の範囲9に記載の発明にあっては、上記エアーパッド内には、スポンジ状の発泡ウレタン樹脂を封入して構成したので、エアーパッドを膨らんだ状態となるように保持することができ、その結果、体動の変化を確実に、かつ、安定した状態で検出することができる。
請求の範囲10に記載の発明によれば、エアーパッドには、空気圧補充のためのエアーポンプが接続可能な流路を形成し、該流路には、エアーパッド内の空気の流出を防止する逆止弁を配設して構成したので、経時使用によるエアーパッド内に減圧に対しても、特別な動力を用いることなく、簡単に昇圧することができ、その結果、屋外で長期間活動する場合であっても、確実に体動を検知することができる。
請求の範囲11に記載の発明にあっては、前記センサーとエアーパッドとパイプ状の中空部材を介して連通接続して構成されているので、エアーパッドとセンサーとを気密状態に保持することができ、その結果、わずかな体動の変動であっても、確実に、かつ安定的にこれを検知することができる。
請求の範囲12に記載の発明にあっては、上記センサーをエアーパッド内に封入したので、連通接続のための配管が不要となり、その結果、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
請求の範囲13に記載の発明にあっては、前記センサーを作動させる電源を、圧電素子を利用した発電装置とすることで、無電源でセンサーを作動させることができ、その結果、電源に拘束されることなく、外でも自由な活動が保証され、しかも、該圧電発電装置は、請求の範囲14に記載したように、エアーパッド内に封入して構成することで、請求の範囲13に記載したセンサーも一緒にエアーパッド内に封入した場合には、個体の身体や衣服或は装身具やシートベルト等にも、目立たずに簡単に取り付けることができ、汎用性が大幅に向上する。
この発明は、空気圧を利用して、人や動物等の個体の体動を検知して、当該個体を判別し特定することができる方法及びその装置に関する。
従来のこの種の個体判別方法としては、例えば、特開平11−045338号や特開平5−333146号等が知られている。
前者の従来技術は、指の筋電を測定し、この電位差によって生体の指かレプリカの指かを判別する技術であり、また、後者の従来技術は、個体に取り付けられた発信機からの信号を、予め採取している識別データとを比較することで、個体を特定する技術に関するものである。
しかしながら、上記従来の提案された前者の技術においては、単に生体の指かレプリカの指かを特定できる程度の技術であり、当該生体が本人であるか否かを判別できる程度に高度な技術ではなく、また、後者の従来技術においても、受信信号の周波数を真似られたら、当該受信信号が本人のものであるかを判別することができない程度の技術であり、受信した信号により本人確認を高精度に特定することができないのが現状である。
この発明はかかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするところは、非常に簡単な構成で、装着感を感じさせることなく、体動を確実に、かつ、余計な緊張感等を与えることなく自然な状態で検知することができ、しかも、非常に安価に提供することができ、さらには、エアーポンプからの加圧時と上記エアーパッドに経時変化による減圧が生じたときに、上記含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が元の膨張状態に復元することで、エアーパッド内は負圧状態となり、逆止弁が開いて大気がエアーパッド内に流入するため、エアーパッドは特別な動力を用いることなく常に膨らんだ状態となるように保持することができ、体動の変化を確実に、かつ、安定した状態で検出することができる体動検知装置を提供しようとするものである。
請求項1に記載の本発明は、内部に含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、上記エアーパッドとセンサー部とを、気密状態で連通接続すると共に、前記エアーパッドには、空気圧補充のためのエアーポンプが接続可能な流路を形成し、該流路には、エアーパッド内の空気の流出を防止する逆止弁を配設し、該逆止弁は、エアーポンプからの加圧時と上記エアーパッドに経時変化による減圧が生じたときに、上記含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が元の膨張状態に復元するように構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、内部に含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、上記エアーパッドとセンサー部とを、気密状態で連通接続すると共に、前記エアーパッドには、空気圧補充のためのエアーポンプが接続可能な流路を形成し、該流路には、エアーパッド内の空気の流出を防止する逆止弁を配設し、該逆止弁は、エアーポンプからの加圧時と上記エアーパッドに経時変化による減圧が生じたときに、上記含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が元の膨張状態に復元するように構成されているので、非常に簡単な構成で、装着感を感じさせることなく、体動を確実に、かつ、余計な緊張感等を与えることなく自然な状態で検知することができ、しかも、非常に安価に提供することができ、さらには、エアーポンプからの加圧時と上記エアーパッドに経時変化による減圧が生じたときに、上記含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂が元の膨張状態に復元することで、エアーパッド内は負圧状態となり、逆止弁が開いて大気がエアーパッド内に流入するため、エアーパッドは特別な動力を用いることなく常に膨らんだ状態となるように保持することができ、体動の変化を確実に、かつ、安定した状態で検出することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の一形態例に係る個体判別装置の概略的な構成を示しており、該個体判別装置は、体動検知装置1と、該体動検知装置1のセンサー4と、該センサー4で検出された心拍や呼吸の波形データを低周波成分と中周波成分及び高周波成分に整形しパルス信号化する波形整形回路7と、単位時間当たりのパルス信号数を計数する計数回路8と、この検出された心拍・呼吸データと比較される基準心拍・呼吸データが格納されているサーカディアンリズムデータ収納回路Cと、上記サーカディアンリズムデータと検出された心拍・呼吸データとを比較し個体を判別する判定回路9と、から構成されている。尚、上記波形整形回路7には比較回路(図示せず)が含まれており、該比較回路は、ノイズや極微小な体動をカットするため、設定レベル以上の信号のみが選別されるように構成し、誤動作・誤判定が防止されるように構成されている。また、上記検出された心拍・呼吸データは、内蔵されている通信回路(図示せず)を介して伝送することができるように構成するのが望ましい。
体動検知装置1は、図2に示すように、内部に含気スポンジ等の発泡ウレタン樹脂2が封入されたエアーパッド3と、該エアーパッド3内の空気圧の変化を検知するセンサー4と、を有して構成されており、該エアーパッド3とセンサー4とは、可撓性の中空チューブ5で気密状態を保持して連通接続されて構成されている。
発泡ウレタン樹脂2は、エアーパッド3内を一定の膨張状態を保つようにエアーパッド3内に充填されており、エアーパッド3が外力により変形した後、該外力が作用しなくなったときに、素早く元の膨張状態に復元するように作用する。
エアーパッド3は、平面形状が矩形の袋状体で気密性が保持されるように、これも気密性を保持できる接着剤で貼合されて形成されており、その一部には、エアーパッド内部と連通するパイプ6の一端部が突設されている。勿論、このパイプ6の回りからもエアーが漏れないように、上記接着剤でシールされる。同様に、センサー4と中空チューブ5も気密性を有して構成され接続されている。尚、このエアーパッド3は、例えば、ゴムや軟質合成樹脂等の気密性に優れた材質を用いるのが望ましく、また、より気密性を高めるためには、複数層で形成するのが望ましい。
また、上記エアーパッド3には、空気圧補充のためのエアーポンプ10が連通接続可能な流路11がパイプ等で形成され、該流路11には、エアーパッド3内の空気の流出を防止する逆止弁(図示せず)が配設されている。これは、エアーパッド3とセンサー4とを気密状態で連結したとしても、経時使用によりエアーパッド3内の圧力が低下するため、該エアーポンプ10で圧力を一定値まで昇圧させる必要があるためである。尚、上記エアーポンプ10によってエアーパッド3内の圧力が一定値となったときには、例えば、上記逆止弁によってそれ以上昇圧しないように構成するのが望ましい。
センサー4は、エアーパッド3内の空気圧の変動を検知する公知の圧力センサーが用いられ、該圧力センサー4で電圧変換された出力信号は、図1に示す波形整形回路7において低周波成分と中周波成分及び高周波成分毎に整形されパルス信号化される。
このセンサー4で検出される心拍及び/又は呼吸データは、例えば、心拍の周波数や呼吸の周波数並びにこれらの単位時間当たりの数が、個体の体格や年齢、性別及び人種によって千差万別であり、これらを24時間或は一定時間毎に測定し、必要なノイズを除去し補正処理することで、個体を特定することができる。本発明では、このような24時間或は一定時間毎に測定された心拍の周波数や呼吸の周波数並びにこれらの単位時間当たりの数や波形と、体格(身長・体重)・年齢・性別・人種データと、から個体判別を行う。
即ち、心拍変動は、全心拍変動(時間領域)の評価と、心拍の周期変動の周波数成分をパワースペクトル解析(周波数領域)することで求めることができる。このパワースペクトル解析は、血管の運動活動や体温調整及びレニン−アンジオテンシン系に関係する0〜0.05Hzの低周波成分(LF)と、圧受容体系と関係する0.05〜0.20Hzの中周波成分(MF)と、呼吸変動に関係する0.20〜0.35Hzの高周波成分(HF)から求められる。
このようにして得られた周波成分から、統計学的に有意義な数、パワー及び周波数帯中央値に関する情報を得て、DCノイズを差し引き、予め求められている補正値によって、パワー値が大きく異なる個体間の比較(自己相関アルゴリズム)を特定することができる。
尚、このセンサー4を駆動する電源は、公知の各種電池を用いることができるが、特に、図4に示す圧電素子を利用した自己振動発電型の圧電発電装置12を用いるのが望ましい。
圧電効果を示す物質は無機・有機ともに多くの材料が知られているが、現在実用レベルにある材料としてセラミックスのPZT系(piezoelectric ceramics)等の材料が公知である。
圧電セラミックス素子は、多結晶体に、直流高電圧を印加し、残留分極を発生させて圧電性をもたせた素子であり、組成によりかなり自由に基本圧電定数を変化させることができる。
このような圧電セラミックス素子を用いた圧電発電装置12は、圧電素子板に衝突による機械的衝撃エネルギーを印加して圧電素子板にたわみ振動を励起して電気エネルギーを取り出す。
そして、この圧電発電装置12によって発電される電気エネルギーを所望の設定レベルまで充電し、設定レベルに達した時点でこの充電された電気エネルギーを一気に、或は、逐次放電させることで、センサー4に必要な電気エネルギーを取り出すことができる。
具体的には、上記圧電発電装置12は、図4に示すように、圧電セラミックス素子13と、この圧電セラミックス素子13に接続されたコンデンサ14と、該コンデンサ14を開閉する自己保持型電流スイッチ15と、該自己保持型電流スイッチ15に接続され放電開始レベルを設定するトリガー回路(図示せず)及び波形整形を行うダイオード16A乃至16Fと、を有して構成されている。
この場合、上記圧電発電装置12を構成するコンデンサ14と自己保持型電流スイッチ15及びトリガー回路及びダイオード16A乃至16Fを前記圧電セラミックス素子13と集積しユニット化することで、これを小型化することができ、各種用途に適用することができる。本発明において、特に移動しながら使用する器具の場合、センサー4を常時作動させる必然性がなく、所要時間毎にセンサー4を作動させればよいため、コンデンサ14に所要電圧を蓄電して、その電源を利用する圧電発電装置12は、まさにうってつけの電源である。
尚、上記エアーパッド3とセンサー4とを連通接続する可撓性の中空チューブ5は、気密性を有する材質で形成されている。勿論、可撓性の中空チューブ5に代えて、金属或は硬質樹脂で形成されたパイプを用いることもできる。
さらに、この発明では、上記心拍データ及び呼吸データを、サーカディアンリズムデータ収納回路Cに収納された当該個体のサーカディアンリズムデータと判定回路9において照合し、当該個体の所定時間における個体固有の変動差を検知することで、当該個体を迅速に、かつ、高精度で判定することができると共に、個体固有の体調をも検出することができる。
ここで、サーカディアンリズムとは、およそ24時間の周期で、繰り返し変動する内因性の生物リズムをいい、日常生活における心拍変動のサーカディアンリズムは、個体の生理的、病態的変化を知る上で有効な手段である。
即ち、周波数領域における低周波成分のパワースペクトルは、個体の日中の身体的、精神的活動、体位等の種々の外的要因により影響を受ける。また、夜間には、0.05Hz以下のゆっくりとした周期的変動、つまり、周期的変動と非周期的変動がみられる。覚醒と同時に交感神経活性は高まり、夜間に見られた副交感神経活性の亢進が減退する。夜間における低周波成分と高周波成分のパワーの変化が最大となるのはAM3:00〜AM5:00或はAM6:00頃である。
従って、本発明では、少なくともAM6:00頃のサーカディアンリズムデータを蓄積し、これを個体特定情報の一情報として用いることで、高精度に個体を特定することができる。勿論、24時間のサーカディアンリズムデータを長期間のスパーンで採取できれば、より高精度に個体を特定することができる。長期間とは1ヶ月単位、或は1年単位、複数年単位である。また、このサーカディアンリズムデータは、最新のデータを最優先で用いることで、リアルタイムで検出された心拍・呼吸データとの整合性が容易で、個体の特定をより高精度化することができる。この場合、上記サーカディアンリズムデータは、リアルタイムで得た検知データで過去のものと更新書き換えを行うことで、リアルタイムで高精度の個体判別を行うことができる。
また、24時間の各々の時間帯におけるサーカディアンリズムの特徴は、健常者の場合、夜間では心拍変動のトータルパワーが減少し、低周波成分と高周波成分は増加し、中周波成分は減少する。日内変動は年齢によっても影響を受け、加齢とともに自律神経系の反応は減少することが知られている。本発明は、これらを明らかにした上で、心拍変動の日内変動が各種心疾患の病態、例えば、急性心筋梗塞や一過性心筋虚血発作、脳血管事故、重症不整脈、心突然死等の心血管事故の判定や予後予測のデータとして活用することもできる。
具体的なサーカディアンリズムを図5に基づいて説明する。図5は、61歳の女性の日常生活における心拍変動のパワースペクトル解析の1例を示しており、(A)は、24時間にわたる心電図RR間隔の時系列データを5分毎の区域に分けスペクトル解析した図を、(B)は平均RR間隔の時系列データを示している。
この図5からも明らかなように、夜間睡眠中には、交感神経活動の減退と副交感神経活動の亢進により、心拍数は減少し、その反映として、低周波成分(LF)と高周波成分(HF)のパワー及び振幅が著しく増加し、LF/HF比は減少することが判る。また、覚醒中は、自律神経活動が活発となることから、身体的ストレスや情緒的ストレス、呼吸、食事、体位等の外因性の影響を受け、血漿中のカテコラミン濃度やコルチゾールをはじめとする各種ホルモン等の生体神経内分泌性因子に内因性の日内変動(サーカディアンリズム)が存在することが判っている。勿論、血圧や心拍等の生体機能の多くのものにも内因性のサーカディアンリズムがあることが判っている。
本発明は、このような各種のサーカディアンリズムを解析し、これにリアルタイムで検出された心拍や呼吸のデータとを比較することで、当該個体の特定は勿論、個体の体調をも判定することもできる。
図6は、前記体動検知装置1をとりコンパクト化して携帯性能を向上させた小型体動検知装置1を示しており、この形態例に係る小型体動検知装置1では、前記センサー4及び圧電発電装置12をエアーパッド3内に封入し、外見的には、エアーパッド3のみから構成したようにユニット化した他は、エアーパッドやセンサー及び圧電発電装置自体の構成は、前記図2と図3に記載の形態例と同様に構成されているので、図面には図2と図3で用いた符号と同一の符号を付して、その詳細な説明をここでは省略する。
この形態例に係る小型体動検知装置1は、上記したようにユニット化されているので、エアーパッド3とセンサー4とを連通接続する配管や圧電発電装置12とセンサー4とを接続する配線を外部に露出させる必要が無く、その結果、エアーパッド3内の空気圧の減少要因を大幅に削減することができ、経時使用に耐え得る構造とすることができると共に、一体で超小型のセンサー装置として供給することができるので、汎用性を大幅に高めることができる。
このように構成されてなる体動検知装置1は、個体の体に直接装着する以外に、特に図示はしないが、例えば、車両のシートベルトや運転座席に配置したり、運転席以外の全ての座席とシートベルトに装着し、或は、マットレス、布団、座布団、ベッド、ベッドの脚部、シーツ、枕、衣服、眼鏡やネックレス或はベルト等の装身具、ソファ、車椅子の背凭れや座部、ストレッチャーの背凭れ部や就寝部、トレーニングマシーン、首輪、靴などの履物に装着することで、個体に気付かれることなく、自然な状態で心拍・呼吸データをリアルタイムで検出することができる。
尚、本発明に係る体動検知装置1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の実施の一形態例に係る個体判別装置の概略的な構成を示すブロック図である。 同個体判別装置に用いられる体動検知装置の概略的な一構成例を示す説明図である。 図2のA−A線拡大断面図である。 同体動検知装置のセンサーを駆動制御する圧電発電装置の回路例を示す回路図である。 61歳の女性の日常生活における心拍変動のパワースペクトル解析の1例を示しており、(A)は、24時間にわたる心電図RR間隔の時系列データを5分毎の区域に分けスペクトル解析した図を、(B)は平均RR間隔の時系列データを示すチャートグラフである。 体動検知装置の他の構成例を示す一部切欠説明図である。
符号の説明
2 発泡ウレタン樹脂
3 エアーパッド
4 センサー
10 エアーポンプ
11 流路

Claims (14)

  1. 空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、を有して構成されてなる体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、予め採取した基準となる個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとを比較することで、個体を判別する方法。
  2. 前記個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データは、サーカディアンリズムデータから抽出したデータであることを特徴とする請求の範囲1に記載の個体を判別する方法。
  3. 前記サーカディアンリズムデータは、低周波成分と中周波成分及び高周波成分から心拍変動を検知することを特徴とする請求の範囲2に記載の個体を判別する方法。
  4. 前記サーカディアンリズムデータには、少なくとも午前6:00頃の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データが含まれており、体動検知装置で検出された午前6:00頃の心拍データ及び/又は呼吸データと上記基準データとが比較されることを特徴とする請求の範囲2又は請求の範囲3のいずれかに記載の個体を判別する方法。
  5. 個体が心疾患系や喘息等の呼吸系の病気を保有している場合、前記サーカディアンリズムデータには、当該病気の発症時間の類型及び心拍・呼吸の変動量からなる優先判定基準情報が記憶保存されており、体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データは、この優先判定基準情報と最優先で比較されることを特徴とする請求の範囲2または請求の範囲3のいずれかに記載の個体を判別する方法。
  6. 前記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データと、個体の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データと、が一致し、個体が同一個体であると判定された場合、上記体動検知装置で検出された心拍データ及び/又は呼吸データは、最新の基準心拍データ及び/又は基準呼吸データとして更新され記録保存されることを特徴とする請求の範囲1乃至請求の範囲5のいずれかに記載の個体を判別する方法。
  7. 前記体動検知装置を少なくとも一対以上用い、これら各体動検知装置からの検出データの差を演算処理することで、体の内部方向の検出位置における心拍データ及び/又は呼吸データに基づいて個体を判別すること特徴とする請求の範囲1乃至請求の範囲6のいずれかに記載の個体を判別する方法。
  8. 請求の範囲1乃至請求の範囲7のいずれかに記載の個体を判別するために用いられる装置を、空気が封入されたエアーパッドと、該エアーパッド内の空気圧の変化を検知するセンサーと、上記エアーパッドとセンサー部とを、気密状態で連通接続して構成した体動検知装置で構成したことを特徴とする個体の判別装置。
  9. 前記エアーパッド内には、発泡ウレタン樹脂が封入されていることを特徴とする請求の範囲8に記載の個体の判別装置。
  10. 前記エアーパッドには、空気圧補充のためのエアーポンプが接続可能な流路が形成され、該流路には、エアーパッド内の空気の流出を防止する逆止弁が配設されていることを特徴とする請求の範囲8又は請求の範囲9のいずれかに記載の個体の判別装置。
  11. 前記センサーは、エアーパッドと中空部材を介して連通接続されていることを特徴とする請求の範囲8乃至請求の範囲10のいずれかに記載の個体の判別装置。
  12. 前記センサーは、エアーパッド内に封入されていることを特徴とする請求の範囲8乃至請求の範囲11のいずれかに記載の個体の判別装置。
  13. 前記センサーを作動させる電源は、圧電素子を利用した発電装置であることを特徴とする請求の範囲8乃至請求の範囲12のいずれかに記載の個体の判別装置。
  14. 前記圧電発電装置は、前記エアーパッド内に封入されていることを特徴とする請求の範囲13に記載の体動検知装置。
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