JP3418647B2 - 半導体装置作製方法および結晶成長促進剤 - Google Patents
半導体装置作製方法および結晶成長促進剤Info
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Description
表面を有する基板上に結晶性を有する珪素薄膜を形成す
る技術に関する。
を用いて薄膜トランジスタ(TFTと称される)を構成
する技術が知られている。特にこの薄膜トランジスタを
アクティブマトリクス型の液晶表示装置に利用する技術
が注目されている。これは、マトリクス状に配置された
各画素のそれぞれに薄膜トランジスタをスイッチング素
子として配置し、各画素に保持される電荷を薄膜トタン
ジスタによって制御するものである。このアクティブマ
トリクス型の液晶表示装置は、単純マトリックス型の液
晶表示装置に比較して、動画の表示や色彩の表示に優れ
たものがある。
る薄膜トランジスタは、非晶質珪素(アモルファスシリ
コン)膜を用いたものが主流である。非晶質珪素膜は、
200〜300℃程度の温度プロセスで成膜することが
できるので、一般に耐熱性の低いガラス基板上に容易に
成膜することができる。
トランジスタは、その特性が低いという問題がある。従
って、より高画質が必要される場合、さらに高い特性を
有する薄膜トランジスタが要求される。
スタは、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の画素
領域に配置される薄膜トランジスタとしては利用できる
が、その特性の低さから画素領域に配置される薄膜トラ
ンジスタを駆動する周辺駆動回路を構成することはでき
ない。従って、周辺駆動回路は、外付けのICをタブ等
の配線でもって接続するという煩雑な構成を採用しなけ
ればならないという問題があった。
ンジスタの欠点を解決する方法として、結晶性珪素膜を
用いる方法がある。結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジ
スタは、非晶質珪素膜を用いたものに比較して高速動作
が可能であり、アクティブマトリクス型の液晶表示装置
に利用した場合、より高画質の表示が可能となる。ま
た、周辺駆動回路を構成することが可能であるので、こ
れまでのドライバーICを用いた複雑な構成を採用する
必要がなく、作製工程もより簡素化されたシンプルな構
成とすることができる。
晶質珪素膜を加熱によって結晶化させる方法が知られて
いる。液晶表示装置の場合は、装置を可視光が透過する
必要があるので、基板として透光性のものを用いる必要
がある。このような必要性と経済性の観点から一般には
基板として安価なガラス基板が利用される。しかしガラ
ス基板を用いた場合には、その耐熱性の問題から、必要
な特性を有した結晶性珪素膜を得ることできないという
問題がある。この問題を解決するには、石英基板を用い
ればよいが、石英基板は高価(少なくともガラス基板の
10倍以上はする)であり、生産コストの観点から見て
実用的ではない。
を加熱によって結晶化させるには、600℃以上の温度
が必要とされていた。しかし、一般にガラス基板として
利用されているコーニング7059ガラス基板は、歪点
が593℃であり、600℃の温度で加熱した場合、基
板の変形や縮が顕著になってしまう。例えば、600℃
の温度で加熱処理を行う場合、その加熱時間は24時間
以上は必要とされ、数十cm角以上の大面積ガラス基板
の場合は、その変形は無視できないものとなってしま
う。
対のガラス基板間に液晶を挟み込む必要があるので、ガ
ラス基板がμmオーダーの湾曲を起こした場合、表示に
ムラができたり、色がついたりしてしまう。従って、ガ
ラス基板の変形は極力抑えなければならない。
は、加熱による非晶質珪素膜の結晶化をできるだけ低い
温度で、少なくともガラス基板の歪点以下の温度で行う
ことができる技術が必要とされる。このような技術とし
ては、本願出願人による出願である特開平6─2441
03号に記載されているものがある。この技術は珪素の
結晶化を助長する金属元素(例えばNi)を非晶質珪素
膜の表面に微量に接して保持させることによって、55
0℃程度の温度でしかも10時間以下の加熱によって、
結晶性珪素膜を得ることができる技術である。
晶質珪素膜を結晶化させる技術には、大きな技術的な問
題があった。それは、導入される金属元素の量を制御す
ることが困難であるという問題である。金属元素の導入
量が少ない場合は、結晶化を助長する作用を得ることが
できない。また金属元素の導入量が多すぎる場合には、
珪素膜がシリサイド化してしまい、半導体としての特性
が損なわれてしまう。
入量を制御できないという問題は、当該金属元素を含ん
だ溶液を用いることによって解決される。例えば、Ni
元素を所定の濃度で含有した酢酸ニッケル塩溶液を非晶
質珪素膜の表面に塗布することで、必要とする量でNi
元素を非晶質珪素膜に導入することができる。
この溶液を用いて当該金属元素をを導入する方法は、非
晶質珪素膜中に導入される当該金属元素の量を制御する
ことができ、移動度が高くスイッチング速度の大きい薄
膜トランジスタを構成することができるという有用性が
ある反面、得られた薄膜トランジスタのOFF電流が比
較的高いという事実がある。OFF電流は、薄膜トラン
ジスタがOFFの状態において、ソース/ドレイン間を
流れてしまう電流のことである。
リクス型の液晶表示装置の画素電極に接続される薄膜ト
ランジスタにおいて大きな問題となる。この問題とは、
画素電極に配置されている薄膜トランジスタのOFF電
流が大きいと、画素電極に所定の時間でもって電荷を保
持できなくなり、このことが原因で画面のちらつきや不
鮮明さが生じてしまうという問題である。
流が大きくなる原因は、以下のような理由に起因する。
一般に珪素膜の表面は疎水性を有している。従って、珪
素の結晶化を助長する金属元素を含有した液相を非晶質
珪素膜の表面に塗布した場合、液相中の当該金属元素の
化合物の分子と非晶質珪素膜の表面との間では反発力が
働く。この結果、当該金属元素の化合物はミクロ的に見
て、所々で凝集した状態となってしまう。この状態は、
疎水性の固体表面に水を塗布した時、多数の水滴が形成
されてしまう場合に例えることができる。
珪素膜の表面に接して存在となる。そして加熱処理工程
において、珪素の結晶化を助長する金属元素は、この凝
集した状態で非晶質珪素膜中に拡散していく。
において、珪素の結晶化を助長する金属元素は、ミクロ
な状態で見て部分的に偏在して存在していることにな
る。そして、この珪素の結晶化を助長する金属元素が偏
在して存在している領域は部分的に金属シリサイド化し
てしまう。このことは、金属元素としてNiを用いた場
合における珪素膜のTEM写真(透過型電子顕微鏡)の
観察からも確認されている。
いて薄膜トランジスタの活性層を構成した場合、ソース
/ドレイン間において部分的に偏在して存在しているシ
リサイド部分が電流の通路として機能することなってし
まう。そしてこのシリサイドの通路を経由して電荷がソ
ース/ドレイン間を移動してしまう。
素の結晶化を助長する金属元素が部分的に凝集した状態
にあるために、加熱処理の後、この凝集した金属元素が
局部的にシリサイドを形成してしまい、その結果、ソー
ス/ドレイン領域間に電流の通路(勿論微量の電荷が移
動しうる通路である)が形成され、比較的大きなOFF
電流が発生してしまう。
する発明においては、非晶質珪素膜に接して保持される
珪素の結晶化を助長する金属元素の導入量を正確に制御
できる手段を提供することを課題とする。
用いて結晶化させた結晶性珪素膜を用いて構成した薄膜
トランジスタにおいて、極力OFF電流値の小さい薄膜
トランジスタを提供することを他の課題とする。
は、珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金属元素を
含んだ溶液を塗布する工程と、加熱処理を行う工程と、
を有し、前記溶液中には界面活性剤が添加されているこ
とを特徴とする。
の絶縁表面を有する基板上に形成された非晶質珪素膜の
表面に珪素の結晶化を助長する金属元素(代表的にはN
i)をこの金属元素を含む溶液(例えばニッケル酢酸塩
溶液)を用いて導入し、しかる後に加熱により結晶化さ
せる場合の例を挙げることができる。
板上に形成された非晶質珪素膜の表面に塗布することに
よって、当該金属元素の非晶質珪素膜への導入が行われ
る。勿論この状態においては、当該金属元素は非晶質珪
素膜の表面に接している状態に過ぎない。そして、加熱
処理を行うことにより、非晶質珪素膜中に当該金属元素
が拡散していき、非晶質珪素膜の結晶化が行われる。
含んだ溶液に界面活性剤を添加する点である。このよう
にすることによって、当該金属元素をできる限り分散さ
せることができ、当該金属元素が珪素膜の表面において
部分的に凝集して存在することを防ぐことができる。
なく結晶性を有する珪素膜を用いてもよい。この場合、
珪素膜の状態としては、膜の全体が結晶性を有している
ものでもよいし、部分的に結晶性を有しているものでも
よいし、結晶成分と非晶質成分とが混在している状態の
ものでもよい。珪素膜が結晶性を有している場合、当該
金属元を導入し、さらに加熱処理を施すことにより、そ
の結晶性をさらに向上させることができる。または、非
晶質成分が存在している場合には、非晶質のままで残存
している領域や成分を結晶化させることができる。
結晶化を助長する金属元素を界面活性剤の作用によって
分散させて保持させる工程と、加熱処理を施す工程と、
を有することを特徴とする半導体装置作製方法。
晶化を助長する金属元素を含んだ溶液中に界面活性剤を
添加し、この溶液を非晶質珪素膜の表面に塗布すること
により、非晶質珪素膜の表面に当該金属元素を分散させ
て接して保持させる例を挙げることができる。
晶質珪素膜の表面に界面活性剤または界面活性剤を含ん
だ溶液を塗布し、しかる後に当該金属元素を含んだ溶液
を塗布し、さらに加熱処理を加えることにより、非晶質
珪素膜の結晶化を行わす例を挙げることができる。
板上に形成された非晶質珪素膜の表面に当該金属元素を
導入する場合のみではなく、絶縁表面を有する基板の表
面に当該金属元素を導入し、しかる後に非晶質珪素膜を
成膜する場合も含まれる。この場合、界面活性剤が添加
され、かつ当該金属元素が含まれた溶液を絶縁表面を有
する基板上に塗布し、しかる後に非晶質珪素膜を成膜
し、さらに加熱処理を施すことにより、非晶質珪素膜を
結晶化させればよい。
ではなく、結晶性を有している珪素膜を用いることがで
きる。
結晶化を助長する金属元素を界面活性剤の作用によって
分散させて保持させる工程と、加熱処理を施す工程と、
を有することを特徴とする。
した状態において、前記珪素膜の表面に珪素の結晶化を
助長する金属元素を接して保持させる工程と、加熱処理
を行う工程と、を有することを特徴とする。
晶化を助長する金属元素を都外金属元素を含み、かつ界
面活性剤が添加された溶液を非晶質珪素膜の表面に塗布
することにより、非晶質珪素膜の表面に当該金属元素を
分散して導入する構成を挙げることができる。
の表面を活性にすることができ、当該金属元素を分散し
て当該珪素膜の表面に接して保持させることができる。
性剤を用いて珪素の結晶化を助長する金属元素を導入す
る工程と、加熱処理を行う工程と、を有することを特徴
とする。
て、珪素の結晶化を助長する金属元素としては、Fe、
Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、C
u、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を挙げ
ることができる。
に機能する。Ni元素を用いる場合には、溶液として水
溶液、有機溶媒溶液等を用い、これら容器中にNiを含
有させたものを用いることができる。ここで含有とは、
化合物として含ませるという意味と、単に分散させるこ
とにより含ませるという意味との両方を含む。
は、極性溶媒である水、アルコール、酸、アンモニアか
ら選ばれたものを用いることができる。
ッケル化合物として導入される。このニッケル化合物と
しては、代表的には臭化ニッケル、酢酸ニッケル、蓚酸
ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、沃化ニッケ
ル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、蟻酸ニッケル、ニッ
ケルアセチルアセトネ−ト、4−シクロヘキシル酪酸ニ
ッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケルから選ばれたも
のが用いられる。
媒であるベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、
クロロホルム、エーテルから選ばれたものを用いること
ができる。
入される。このニッケル化合物としては代表的には、ニ
ッケルアセチルアセトネ−ト、2−エチルヘキサン酸ニ
ッケルから選ばれたものを用いることができる。
場合には、酸に溶かして溶液とする必要がある。
Ni単体あるいはNiの化合物からなる粉末が分散媒中
に均一に分散したエマルジョンの如き材料を用いてもよ
い。
ることが好ましい。これは、450℃以下の温度では実
用的な結晶化が行えないからである。また、基板として
ガラス基板を用いた場合には、ガラス基板の歪点以下の
温度で行われることが好ましい。これは、ガラス基板の
歪点以上の温度で加熱処理を施すと、ガラス基板の変形
や顕著になるためである。
活性剤としては、基本的に疎水基として約10〜20個
の炭素原子を含む炭化水素鎖を有するものを用いること
ができる。
ム溶液及び水からなる混合液に、脂肪酸カルボン酸、脂
肪酸カルボン酸の塩、脂肪酸アミンおよび脂肪族アルコ
ールからなる界面活性剤の群から選ばれた少なくとも一
種類の材料が含有したものを用いることができる。脂肪
酸カルボン酸としては、Cn H2n+1COOH(nは5〜
11の整数を表す)で示されるものを挙げることができ
る。また脂肪酸カルボン酸の塩としては、Cn H2n+1C
OONH3 R(nは5〜11の整数を表す。Rは水素原
子または炭素数5〜10のアルキル基を表す)で示され
る塩を挙げることができる。また脂肪酸アミンとして
は、一般式Cm H2m+1NH2 (mは7〜14の整数を表
す)で示す化合物を挙げることができる。脂肪酸アルコ
ールとしては、一般式Cn H2n+1OH(nは6〜12の
整数を示す)で示されるものを挙げることができる。
〔表1〕〜〔表3〕に示すものを用いることができる。
以下に示す界面活性剤は、少なからず当該金属元素が非
晶質珪素膜の表面に付着する際に分散させる作用を有す
る。
は、以下のような化合物を用いることができる。例え
ば、触媒元素としてFe(鉄)を用いる場合には、その
化合物として鉄塩として知られている材料、例えば臭化
第1鉄(FeBr2 6H2 O)、臭化第2鉄(FeBr
3 6H2 O)、酢酸第2鉄(Fe(C2 H3 O2)3xH2
O)、塩化第1鉄(FeCl2 4H2 O)、塩化第2鉄
(FeCl3 6H2 O)、フッ化第2鉄(FeF3 3H
2 O)、硝酸第2鉄(Fe(NO3)3 9H2 O)、リン
酸第1鉄(Fe3 (PO4)2 8H2 O)、リン酸第2鉄
(FePO4 2H2 O)から選ばれたものを用いること
ができる。
場合には、その化合物としてコバルト塩として知られて
いる材料、例えば臭化コバルト(CoBr6H2 O)、
酢酸コバルト(Co(C2 H3 O2)2 4H2 O)、塩化
コバルト(CoCl2 6H2O)、フッ化コバルト(C
oF2 xH2 O)、硝酸コバルト(Co(No3)2 6H
2 O)から選ばれたものを用いることができる。
る場合には、その化合物としてルテニウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化ルテニウム(RuCl3 H2
O)を用いることができる。
合には、その化合物としてロジウム塩として知られてい
る材料、例えば塩化ロジウム(RhCl3 3H2 O)を
用いることができる。
る場合には、その化合物としてパラジウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化パラジウム(PdCl2 2H
2 O)を用いることができる。
る場合には、その化合物としてオスニウム塩として知ら
れている材料、例えば塩化オスニウム(OsCl3 )を
用いることができる。
る場合には、その化合物としてイリジウム塩として知ら
れている材料、例えば三塩化イリジウム(IrCl3 3
H2O)、四塩化イリジウム(IrCl4 )から選ばれ
た材料を用いることができる。
には、その化合物として白金塩として知られている材
料、例えば塩化第二白金(PtCl4 5H2 O)を用い
ることができる。
は、その化合物として酢酸第二銅(Cu(CH3 CO
O)2 )、塩化第二銅(CuCl2 2H2 O)、硝酸第
二銅(Cu(NO3)2 3H2 O)から選ばれた材料を用
いることができる。
化合物として三塩化金(AuCl3xH2 O)、塩化金塩
(AuHCl4 4H2 O)から選ばれた材料を用いるこ
とができる。
示したような珪素の結晶化の結晶化を助長する金属元素
を含んだ溶液中に界面活性剤を添加した溶液を特徴とす
る。この溶液は、珪素の結晶化を促進する促進剤として
利用することができる。
方法としては、例えば以下のような工程を挙げることが
できる。まず珪素の結晶成長を促進する結晶成長促進剤
として、ニッケル酢酸塩溶液に界面活性剤を添加したも
のを用意する。そしてこの結晶成長促進剤をガラス基板
上に成膜された非晶質珪素膜の表面に塗布する。さらに
加熱処理を加えることによって結晶性珪素膜を得ること
ができる。
面に導入する場合において、当該金属元素を含んだ溶液
を用いることによって、当該金属元素の量を制御して導
入することができる。
剤を添加することによって、当該金属元素を原子状に分
散させて珪素膜表面に導入することができ、部分的に当
該金属元素が凝集して存在することのない状態とするこ
とができる。即ち、部分的に当該金属元素が高濃度に存
在することのない状態とすることができる。
導入する際に、その存在を分散したものとすることで、
最終的な珪素膜中において、当該金属元素が部分的に集
中してシリサイド化することを抑制することできる。そ
してこのことにより、当該金属元素の作用によって結晶
化された結晶性珪素膜を用いて構成された薄膜トランジ
スタにおいて、この部分的に金属元素が集中してシリサ
イド化してしまうことに起因するOFF電流の存在を抑
制することができる。
えばニッケル酢酸塩溶液)を用いる場合、当該金属元素
が凝集した状態が実現されやすい。従って、界面活性剤
を用いて当該金属元素の化合物の分子が凝集しないよう
に分散させることは、非常に効果的なものとなる。
0の表面に界面活性剤を添加しない酢酸ニッケル塩溶液
を塗布し、スピナーを用いたスピンドライを行った後の
状態を示した模式図面(モデル図)である。この状態に
おいては、ミクロな状態で見てNi元素が部分的に高濃
度に凝集して601で示すような状態で非晶質珪素膜の
表面に接して存在している。
る。従って、酢酸ニッケル塩溶液のような溶液は少なか
らず弾かれてしまう。このことが、601で示されるよ
うなニッケル元素が部分的に凝集してしまう要因とな
る。即ち、ニッケル元素はクラスタ状に存在してしま
う。
状態を得た後、加熱処理を施し非晶質珪素膜の結晶化を
行った後の状態を示す模式図面である。加熱処理を施す
と非晶質珪素膜の表面に吸着しているNi元素は珪素膜
中に拡散していく。この際、非晶質珪素膜の表面におい
て凝集してNi元素が存在している場合には、珪素膜中
に拡散した状態において、Ni元素の濃度分布に偏りが
生じてしまう。従って、図6(B)に示すように結晶化
が終了した後の結晶性珪素膜中において、Ni元素は部
分的に高濃度に存在していることとなる。
いる部分は、Niシリサイド化しているので、この部分
を複数介して微小な電流の流れる通路602が形成され
てしまう。そして、この微小な電流の通路602を通っ
て電流が流れてしまうことがOFF電流の要因となる。
特に高い濃度で存在している(クラスタ状に存在してい
る)場合のエネルギーバンドの状態を示した図を図8に
示す。図8(A)に示すのは、N型のソース/ドレイン
領域とI型のチャネル形成領域とを有する薄膜珪素半導
体膜のエネルギーバンド図を示す。図8(A)に示すの
は、Nチャネル型の薄膜トランジスタの活性層のエネル
ギーバンド図を示すものである。
素の濃度が部分的に集中して高い状態となっている場
合、その部分が電気的に大きな影響を有する程度のシリ
サイドとなってしまう。この場合、図8(A)の800
に示すようにこのシリサイドに起因するトラップ準位が
形成されてしまう。するとこのトラップ準位を介しての
電子801とホール802との結合が生じてしまう。こ
のような現象は、OFF電流の増加や移動度の低下の要
因となる。
半導体において、ニッケルシリサイドに起因するトラッ
プ準位800が存在する場合のエネルギーバンド図であ
る。図8(B)は、半導体に電界を加えた場合の状態を
示すものである。この場合も伝導帯を移動する電子80
1と価電子帯を移動するホール802がトラップ準位8
00を介して結合してしまう。このような状態も本来移
動すべきキャリアの移動を妨げる現象であり、薄膜トラ
ンジスタ等の半導体装置の特性を低下させる要因とな
る。
した酢酸ニッケル塩溶液を非晶質珪素膜700の表面に
塗布し、しかる後にスピナーを用いたスピンドライを行
った状態における模式図面である。この状態において
は、界面活性剤の作用で非晶質珪素膜700の表面が活
性になっているので、Ni元素701が分散して非晶質
珪素膜700の表面に吸着することとなる。
り、非晶質珪素膜700を結晶化させることによって、
図7(B)に示す状態を得る。図7(B)に示すのは、
結晶化のための加熱処理によって膜中にNi元素が分散
して拡散した状態が示されている。この状態において
は、Ni元素が分散して存在しているので、部分的に電
流の通路となるような規模のシリサイドが形成されな
い。従って、図6(C)の602で示されるような電流
の通路が形成されることはない。そしてこのような状態
を有する結晶性珪素膜を用いて薄膜トランジスタを構成
した場合、そのOFF電流の値を抑制したものとするこ
とができる。
膜を得る工程を示す。まず図1(A)に示すように、コ
ーニング7059ガラス基板(歪点593℃)またはコ
ーニング1737ガラス基板(歪点667℃)101上
に下地膜として酸化珪素膜102を3000Åの厚さに
スパッタ法またはプラズマCVD法で成膜する。この酸
化珪素膜102は、ガラス基板からの不純物の拡散を防
ぐためのものである。
法または減圧熱CVD法でもって500Åの厚さに成膜
する。この非晶質珪素膜は、通常知られている非晶質珪
素膜の成膜条件で成膜すればよい。こうして図1(A)
に示す状態を得る。
ナー100の上に配置し、重量換算で10ppmのNi
元素を含む酢酸ニッケル塩溶液に高級アルコール系ノニ
オン活性剤を主成分とする界面活性剤を1体積%添加し
た溶液を塗布する。
る。そしてスピナー100を用いてスピンドライを行
い、非晶質珪素膜103の表面にNi元素が接して保持
された状態とする。
元素の濃度は、溶液中におけるニッケル濃度、水膜10
4の保持時間、スピンドライの条件によって制御するこ
とができる。特に、溶液中におけるニッケル濃度を変化
させることで、最終的に珪素膜中に残留するNi元素の
濃度を正確に制御することができる。珪素膜中に残留す
るNi元素の濃度は、好ましくは1×1016〜5×10
19cm-3、さらに好ましくは1×1016〜5×1018c
m-3とする必要がある。なおこの元素の濃度は、SIM
S(2次イオン分析法)で計測される最低値として定義
される。
理を行い、非晶質珪素膜を結晶性珪素膜105に変成す
る。ここでは、拡散炉を用いて加熱処理を行う。加熱条
件は、550℃、4時間とする。この加熱処理を行うこ
とで、結晶性珪素膜105を得る。550℃の温度はコ
ーニング7059ガラス基板の歪点(593℃)より低
い温度であり、またその加熱時間も短いので、基板の変
形はほとんど問題とならない。こうしてガラス基板10
1上に結晶性珪素膜105を形成することができる。ま
た、この加熱処理の際、非晶質珪素膜の表面に付着して
いる界面活性剤は、気化してしまい、得られる結晶性珪
素膜に対して何ら影響を与えるものではない。
下の誤差で行うことができ、しかも15℃/分程度以下
の速度で昇温と降温とができる加熱炉を用いることが望
ましい。これは急速な加熱や冷却を行うと、非晶質から
結晶質への相変化が急激なものとなってしまい、均一な
結晶成長を行わすことができないばかりか、基板からの
珪素膜の剥離やクラックの発生が顕在化してしまうから
である。
分以上の速度で昇温および降温(特に昇温)を行うと、
基板からの膜の剥離やクラックの発生や頻繁に見られる
ようになり、実用生が非常に低下してしまうことが分か
っている。
ランプアニール装置等の急速な加熱や冷却が行われる手
段ではなく、温度調節が細かく設定できる抵抗加熱手段
を用いたものが好ましい。
その前後にレーザー光の照射を行ってもよい。特に加熱
処理による結晶化を行った後にレーザー光の照射を行う
ことは、加熱処理によって結晶化せずに残存した非晶質
成分を結晶化させることができ、より結晶性の高い珪素
膜を得ることができ有用である。
た工程によって得られた結晶性珪素膜を用いて薄膜トラ
ンジスタを作製する工程を示す。まず、図1(C)に示
す状態の試料を用意する。そして、パターニングを施す
ことにより、薄膜トランジスタの活性層201を形成す
る。こうして図2(A)に示す状態を得る。
膜となる酸化珪素膜202をプラズマCVD法で100
0Åの厚さに成膜する。さらにスカンジウムを含有した
アルミニウム膜を6000Åの厚さに電子ビーム蒸着法
で成膜し、パターニングを施すことにより、ゲイト電極
203を形成する。そして電解溶液中においてゲイト電
極203を陽極とした陽極酸化を行うことで、アルミニ
ウムを主成分とする酸化物層204を2000Åの厚さ
に形成する。この酸化物層204は、後の不純物イオン
の注入工程において、マスクとなり、オフセットゲイト
領域を形成するために機能する。
としてP+ イオン(リンイオン)の注入をプラズマドー
ピング法で行う。ドーピング工程の終了後、KrFエキ
シマレーザー光の照射を行うことで、P+ イオンの注入
された領域のアニールを行う。こうして、ソース領域2
05、オフセットゲイト領域206、チャネル形成領域
207、ドレイン領域208を自己整合的に形成するこ
とができる。
として酸化珪素膜209をプラズマCVD法で7000
Åの厚さで成膜する。そして、コンタクトホールの形成
を行い、ソース電極210とドレイン電極211とをア
ルミニウムでもって形成する。最後に350℃の水素雰
囲気中において、1時間の熱処理を行うことにより、薄
膜トランジスタを完成させる。
トリクス型の液晶表示装置の周辺駆動回路領域と画素回
路領域とに配置される薄膜トランジスタを同一基板上に
作製する工程を示す。まず、図1(C)に示すようにガ
ラス基板101上に結晶性珪素膜105を有した状態を
得る。詳細な作製工程は、実施例1に示したものと同様
である。そして図3(A)に示すようにパターニングを
施すこにより、活性層301と302を形成する。ここ
で、301が周辺回路領域を構成する薄膜トランジスタ
の活性層であり、302が画素領域に配置される薄膜ト
ランジスタの活性層である。さらにゲイト絶縁膜として
機能する酸化珪素膜303を1000Åの厚さにプラズ
マCVD法で成膜する。
00Åの厚さに電子ビーム蒸着法で成膜し、パターニン
グを施すことにより、ゲイト電極304と305を形成
する。さらに電解溶液中においてゲイト電極304と3
05を陽極とした陽極酸化を行うことによって、酸化物
層306と307を2000Åの厚さに形成する。こう
して図3(B)に示す状態を得る。
としてP+ イオンの注入をプラズマドーピング法を用い
て行う。さらにレーザー光または強光の照射を行うこと
により、ソース領域308と312、オフセットゲイト
領域309と313、チャネル形成領域310と31
4、ドレイン領域311と315を自己整合的に形成す
る。
6000Åの厚さにプラズマCVD法で成膜し、さらに
画素電極となるITO電極317を形成する。そしてコ
ンタクトホールの形成を行いソース電極318と32
0、ドレイン電極319と321とをアルミニウムでも
って形成する。この際、画素領域に配置される薄膜トラ
ンジスタのドレイン電極321と画素電極317である
ITO電極とは接続される。こうしてアクティブマトリ
クス型の液晶表示装置が完成する。
一部の領域に選択的にNi元素を導入し、当該Ni元素
が導入された領域から珪素膜に平行な方向に結晶成長を
行わす技術に関する。図4に本実施例の作製工程の概略
の工程を示す。
化珪素膜102を3000Åの厚さにスパッタ法または
プラズマCVD法で成膜する。次にプラズマCVD法ま
たは減圧熱CVD法により、非晶質珪素膜103を50
0Åの厚さに成膜する。
る。このレジストマスク104は、402で示される領
域の非晶質珪素膜103の表面が露呈する形状となって
いる。402で示される非晶質珪素膜が露呈する形状
は、図面の奥行き方向に長手方向を有するスリット状を
有している。(図4(A))
ナー100上に配置し、重量換算で10ppmのNi元
素を含む酢酸ニッケル塩溶液に高級アルコール系ノニオ
ン活性剤を主成分とする界面活性剤を1体積%添加した
溶液を塗布する。こうして水膜104を形成する。
イを行い、Ni元素が402で示されるスリット状に露
呈した非晶質珪素膜の表面に接して保持された状態とす
る。
の状態においては、図4(C)の403で示されるよう
に402に示すように露呈した領域に選択的にNi元素
が接して保持された状態となる。この状態で550℃、
4時間の加熱処理を加える。この加熱処理を加えること
によって、404で示されるような膜の面方向(基板に
平行な方向)に結晶成長が進行する。この結晶成長は、
柱状あるいは針状に進行するもので、100μm以上の
長さにわたって行わすことができる。
に界面活性剤を添加し、ニッケル元素が分散するように
しているので、この結晶成長の際、Ni元素が分散して
珪素膜中に拡散していき、上記柱状あるいは針状の結晶
成長も緻密なものとなる。そして、得られる結晶性も緻
密なものとすることができる。
向に結晶成長した領域を有する珪素膜を得ることができ
る。図4(D)に示す状態においては、406で示され
る領域が直接Ni元素が導入され、基板101に対して
垂直な方向に結晶成長が行われた領域である。また40
5で示される領域が基板101に対して平行な方向に結
晶成長が行われた領域である。また407で示される領
域が404で示される結晶成長が及ばず、非晶質のまま
残存した領域である。
向に結晶成長した領域405は、導入された金属元素の
濃度を低くすることができる。また、結晶成長した方向
にキャリアを移動するような構成とした場合、移動する
キャリアが結晶粒界に沿って移動することになるので、
キャリアの移動度を高いものとすることができる。
4に示した工程で得られる面に平行な方向に結晶成長し
た珪素膜の領域を用いて、薄膜トランジスタを形成する
例を示す。まず図4に示す工程に従って、405で示さ
れるような基板に平行な方向に結晶成長した領域を形成
する。(図5(A))
うことにより、図5(B)に示すように薄膜トランジス
タの活性層501を形成する。この活性層501を形成
する領域は、珪素膜の面に平行な方向に結晶成長が行わ
れた領域405を用いて構成することが重要である。こ
れは、406の領域は、Ni元素が直接導入された領域
であり、Ni元素が比較的高濃度に存在しているからで
ある。また406の領域は、基板に垂直な方向に結晶成
長しているので、面に平行な方向に移動するキャリの移
動度が405に示される領域に比較して小さくなってし
まうからである。
方向と活性層に形成されるソース/ドレイン領域とを結
ぶ方向とを概略一致させることも重要である。このよう
にすることで、ソース/ドレイン間を移動するキャリア
が結晶粒界の影響を受けにくいものとすることができ、
その移動度を高めることができる。
膜502をプラズマCVD法で1000Åの厚さに成膜
する。さらに電子ビーム蒸着法により、アルミニウムを
主成分とする膜を6000Åの厚さに成膜し、パターニ
ングを施すことにより、ゲイト電極503を形成する。
さらにゲイト電極503を陽極として電解溶液中におい
て、陽極酸化を行うことによって、酸化物層504を2
000Åの厚さに形成する。
注入し、レーザー光の照射によってアニールすることに
より、ソース領域505、オフセットゲイト領域50
6、チャネル形成領域507、ドレイン領域508を自
己整合的に形成する。(図5(C))
を7000Åの厚さに成膜する。そして、コンタクトホ
ールの形成を行った後、アルミニウムを用いてソース電
極510とドレイン電極511を形成する。最後に35
0℃の水素雰囲気中において水素化熱処理を行い、図5
(D)に示す薄膜トランジスタを完成させる。
を溶液を用いたものとすることで、その導入量を制御す
ることが容易となり、十分なる結晶性を得ると同時に半
導体としての特性に影響がでない濃度に金属元素を導入
することができる。
れる珪素の結晶化を助長する金属元素を分散させて保持
させることによって、加熱処理において珪素膜中に拡散
していく当該金属元素が珪素膜中に凝集してシリサイド
を形成しない状態とすることができる。
て膜中に存在している結晶性珪素膜を用いて薄膜トラン
ジスタを構成した場合、部分的に電流の通路して機能し
てしまうシリサイド領域が少なくなるので、このシリサ
イド領域を通路とするOFF電流の値を抑制することが
できる。
製工程を示す図。
製する工程を示す図。
製する工程を示す図。
製工程を示す図。
域を用いて薄膜トランジスタを作製する工程を示す図。
晶質珪素膜の表面に塗布した場合におけるニッケル元素
の状態を示す模式図。
質珪素膜の表面に塗布した場合におけるニッケル元素の
状態を示す模式図。
合の珪素膜のエネルギーバンドの状態を示す図。
膜) 103 非晶質珪素膜 104 Niを含んだ溶液
の水膜 105 結晶性珪素膜 201、310、302、501 活性層 202、303、502 ゲイト絶縁膜 203、304、305、503 ゲイト電極 204、306、307、504 陽極酸化物層 205、308、312、505 ソース領域 206、309、313、506 オフセットゲイト
領域 207、310、314、507 チャネル形成領域 208、311、315、508 ドレイン領域 209、316、509 層間絶縁膜(酸化
珪素膜) 210、318、320、510 ソース電極 211、319、321、511 ドレイン電極 317 画素電極(ITO
電極) 401 レジストマスク 402 非晶質珪素膜10
3が露呈した領域 403 Ni元素が非晶質
珪素膜に接して保持されている領域 404 結晶成長方向 405 基板に平行に結晶
成長した領域 406 基板に垂直な方向
に結晶成長した領域 407 非晶質のままで残
存した領域 601 凝集したニッケル
元素 600、700 非晶質珪素膜 701 ニッケル元素
Claims (14)
- 【請求項1】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素及び高級アルコール系ノニオン界面活性剤を含む
溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有するこ
とを特徴とする半導体装置作製方法。 - 【請求項2】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素及び高級アルコール系ノニオン界面活性剤を含む
溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有し、 前記スピンドライ後において前記金属元素は前記珪素膜
の表面に分散することを特徴とする半導体装置作製方
法。 - 【請求項3】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素及び高級アルコール系ノニオン界面活性剤を含む
溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有し、 前記スピンドライ後において前記金属元素は前記界面活
性剤によって活性となった前記珪素膜の表面に分散する
ことを特徴とする半導体装置作製方法。 - 【請求項4】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素の化合物及び高級アルコール系ノニオン界面活性
剤を含む溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有するこ
とを特徴とする半導体装置作製方法。 - 【請求項5】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素の化合物及び高級アルコール系ノニオン界面活性
剤を含む溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有し、 前記スピンドライ後において前記金属元素は前記珪素膜
の表面に分散することを特徴とする半導体装置作製方
法。 - 【請求項6】珪素膜の表面に珪素の結晶化を助長する金
属元素の化合物及び高級アルコール系ノニオン界面活性
剤を含む溶液を塗布する工程と、 前記溶液を塗布した前記珪素膜に対してスピンドライを
行う工程と、 加熱処理を行うことによって前記界面活性剤を気化させ
るとともに前記珪素膜を結晶化させる工程とを有し、 前記スピンドライ後において前記金属元素は前記界面活
性剤によって活性となった前記珪素膜の表面に分散する
ことを特徴とする半導体装置作製方法。 - 【請求項7】前記金属元素はニッケルであることを特徴
とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項記載の半導
体装置作製方法。 - 【請求項8】前記化合物は臭化ニッケル、酢酸ニッケ
ル、蓚酸ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、沃化
ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、蟻酸ニッケ
ル、ニッケルアセチルアセトネート、4−シクロヘキシ
ル酪酸ニッケル、酸化ニッケル、又は水素化ニッケルで
あることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか
一項記載の半導体装置作製方法。 - 【請求項9】前記珪素膜は非晶質珪素を有することを特
徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項記載の半
導体装置作製方法。 - 【請求項10】前記珪素膜はガラス基板上に形成され、
前記加熱処理の温度は450℃以上であって前記ガラス
基板の歪点以下の温度で行うことを特徴とする請求項1
乃至請求項9のいずれか一項記載の半導体装置作製方
法。 - 【請求項11】珪素の結晶化を助長する金属元素と高級
アルコール系ノニオン界面活性剤とを含む溶液であっ
て、前記溶液はスピンドライが可能であり、前記界面活
性剤は加熱によって気化することを特徴とする結晶成長
促進剤。 - 【請求項12】珪素の結晶化を助長する金属元素の化合
物と高級アルコール系ノニオン界面活性剤とを含む溶液
であって、前記溶液はスピンドライが可能であり、前記
界面活性剤は加熱によって気化することを特徴とする結
晶成長促進剤。 - 【請求項13】前記金属元素はニッケルであることを特
徴とする請求項11又は請求項12記載の結晶成長促進
剤。 - 【請求項14】前記化合物は臭化ニッケル、酢酸ニッケ
ル、蓚酸ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、沃化
ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、蟻酸ニッケ
ル、ニッケルアセチルアセトネート、4−シクロヘキシ
ル酪酸ニッケル、酸化ニッケル、又は水素化ニッケルで
あることを特徴とする請求項12記載の結晶成長促進
剤。
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