JP3418152B2 - チルト式キャブのサスペンション装置 - Google Patents

チルト式キャブのサスペンション装置

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JP3418152B2
JP3418152B2 JP2000107925A JP2000107925A JP3418152B2 JP 3418152 B2 JP3418152 B2 JP 3418152B2 JP 2000107925 A JP2000107925 A JP 2000107925A JP 2000107925 A JP2000107925 A JP 2000107925A JP 3418152 B2 JP3418152 B2 JP 3418152B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チルト式キャブの
サスペンション装置に係り、特にシャシフレームからキ
ャブに伝わる振動を減衰させて乗り心地を向上させると
共に、キャブのヨーイング及びローリングを、重ね板ば
ね装置の弾性変形により弾性的に規制しつつ板間摩擦に
より減衰させることができるようにして、部品点数の削
減、車輛重量の低減及びコストの低減を図ることができ
るチルト式キャブのサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】チルト式のキャブを備えたトラックに
は、一般にキャブの前後4箇所にばね及びショックアブ
ソーバを取り付けて独立懸架とした、フローティング方
式のサスペンション装置が用いられており、これにより
乗り心地を向上させるようになっている。
【0003】しかし、4箇所にばね及びショックアブソ
ーバを取り付けただけでは、車輛の旋回時等にキャブに
発生するヨーイング及びローリングに対しては支持剛性
が弱く、しかもこれらを速やかに減衰させることができ
ない。このためキャブのローリング及びヨーイングによ
り左右方向に作用する振動を制振し減衰させるための対
策が従来からなされている。
【0004】例えば実開平4−13483には、ラテラ
ルロッドによりキャブのローリング等を抑制するように
構成したサスペンション装置が開示されているが、ラテ
ラルロッドは、重い上にばね定数が大きいため、キャブ
に対して硬く不快な振動を与えてしまうという不具合が
あった。
【0005】ラテラルロッドに代えて、キャブの前後4
箇所に取り付けられたばね及びショックアブソーバのほ
かに、左右方向の振動を規制するためのばね及びショッ
クアブソーバを別途取り付けることもなされているが、
この形式では部品コストが高いために、車輛の製造コス
トが高くなる欠点があった。
【0006】また実開平5−76963には、U字形に
折曲しかつテーパ形状とされた板ばね及びショックアブ
ソーバによりキャブを車体フレームに対して支持するよ
うに構成されたキャブサスペンション装置が開示されて
いるが、該従来例は、主にキャブの上下方向の振動に対
する乗り心地を高めることを目的としており、キャブの
上下方向の振動のみに対応するものであった。
【0007】従って、キャブの左右方向の振動に対して
は、ショックアブソーバが直立に近い状態で取り付けら
れていること及び板ばねが重ね板ばねでないことから、
ほとんど減衰効果を期待することはできず、キャブのロ
ーリング及びヨーイングを十分に規制できるような構造
とはなっていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、シャシフレームに対してキャブを
ばねによりフローティング状態で支持するチルト式キャ
ブのサスペンション装置において、キャブの下部に垂下
して取り付けられた突起部と、非チルト時に該突起部を
左右方向の両側から挾み込みキャブの左右方向の動きを
規制するようにシャシフレーム側に直立状態で取り付け
られた一対の重ね板ばねからなる重ね板ばね装置とを備
えることによって、キャブのヨーイング及びローリング
を、重ね板ばね装置の弾性変形により弾性的に規制しつ
つ板間摩擦により減衰させるように構成することで、キ
ャブの姿勢変化を少なくすることであり、また重板ばね
の採用により部品点数及びコストの削減及び車輛の軽量
化を図りながら、キャブ内の乗り心地を更に向上させる
ことである。
【0009】また他の目的は、上記構成において、複数
のばね板を夫々重ねて一体化してなる一対の重ね板ばね
を突起部の横幅程度離間した状態でシャシフレーム側に
締結部材により直立状態で取り付けてなり非チルト時に
突起部に対して左右方向の両側から挾み込みキャブの動
きを規制するように接触する重ね板ばね装置を備え、キ
ャブのヨーイング及びローリングを、重ね板ばね装置の
弾性変形により弾性的に規制しつつ板間摩擦により減衰
させるように構成することによって、キャブに作用する
あらゆる方向の振動を規制し、減衰させることができる
ようにして、キャブの姿勢変化を少なくすることであ
る。
【0010】更に他の目的は、上記構成において、キャ
ブの下部に垂下して固定された突起部に回動自在に取り
付けられた単一のローラと、非チルト時に一対の重ね板
ばねがわずかな隙間をもってローラの左右方向の両側に
位置してキャブの左右方向の動きを規制するように構成
された重ね板ばね装置とを備えることによって、キャブ
が左右に動く場合だけでなく、上下に動く際にも、ロー
ラが一対の重ね板ばねの間を転がり接触しながら円滑に
上下動するようにすることである。
【0011】また他の目的は、上記構成において、キャ
ブの下部に垂下して固定された突起部に左右方向に並べ
て回動自在に取り付けられた複数のローラと、一対の重
ね板ばねを複数のローラの最外周部間の距離よりわずか
に狭く離間させかつ上端が該距離よりも拡開した状態で
シャシフレーム側に締結部材により直立状態で取り付け
てなり非チルト時に一対の重ね板ばねが複数のローラに
より夫々左右にわずかに広げられるように付勢されて初
期応力により常時接触するように構成された重ね板ばね
装置とを備え、ローラと重ね板ばねとの間の滑り接触及
び隙間の発生をなくしてこれらの部材間の摩耗及び騒音
を抑制するように構成することによって、重ね板ばねを
長寿命化させると共に、キャブ内の静粛性を高めること
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】
【0014】要するに本発明(請求項)は、シャシフ
レームに対してキャブをばねによりフローティング状態
で支持するチルト式キャブのサスペンション装置におい
て、前記キャブの下部に垂下して固定された突起部に回
動自在に取り付けられた単一のローラと、複数のばね板
を夫々重ねて一体化してなる一対の重ね板ばねを前記ロ
ーラの外径程度離間した状態で前記シャシフレーム側に
締結部材により直立状態で取り付けてなり非チルト時に
前記一対の重ね板ばねがわずかな隙間をもって前記ロー
ラの左右方向の両側に位置して前記キャブの左右方向の
動きを規制するように構成された重ね板ばね装置とを備
え、キャブのヨーイング及びローリングを、前記重ね板
ばね装置の弾性変形により弾性的に規制しつつ板間摩擦
により減衰させるように構成したことを特徴とするもの
である。
【0015】また本発明(請求項)は、シャシフレー
ムに対してキャブをばねによりフローティング状態で支
持するチルト式キャブのサスペンション装置において、
前記キャブの下部に垂下して固定された突起部に左右方
向に並べて回動自在に取り付けられた複数のローラと、
複数のばね板を夫々重ねて一体化してなる一対の重ね板
ばねを前記複数のローラの最外周部間の距離よりわずか
に狭く離間させかつ上端が該距離よりも拡開した状態で
前記シャシフレーム側に締結部材により直立状態で取り
付けてなり非チルト時に前記一対の重ね板ばねが前記複
数のローラにより夫々左右にわずかに広げられるように
付勢されて初期応力により常時接触するように構成され
た重ね板ばね装置とを備え、キャブのヨーイング及びロ
ーリングを、前記重ね板ばね装置の弾性変形により弾性
的に支持しつつ板間摩擦により減衰させるように構成す
ると共に、前記ローラと重ね板ばねとの間の滑り接触及
び隙間の発生をなくしてこれらの部材間の摩耗及び騒音
を抑制するように構成したことを特徴とするものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施例に
基いて説明する。本発明の第1実施例に係るチルト式キ
ャブのサスペンション装置1は、図1から図6に示すよ
うに、ローラ2と、重ね板ばね装置3とを備えている。
【0017】ローラ2は、図1、図2及び図5に示すよ
うに、キャブ4の下部4aに垂下して固定された突起部
5に回動自在に取り付けられたものであり、取付け個数
は1個である。前後方向及び左右方向の取付け位置は、
図1及び図8に示すように、例えば後部4bかつ中央で
ある。
【0018】重ね板ばね装置3は、図1から図6に示す
ように、複数のばね板6,8,9を夫々重ねて一体化し
てなる一対の重ね板ばね10をローラ2の外径程度離間
させた状態でシャシフレーム11側に締結部材の一例た
るUボルト12及びナット13により直立状態で取り付
けてなり、非チルト時に一対の重ね板ばね10がわずか
な隙間Lをもってローラ2の左右方向の両側に位置し
てキャブ4の左右方向の動きを規制するように構成され
たものである。
【0019】夫々の重ね板ばね10は、鋼製又は軽量な
繊維強化樹脂(FRP)製のばね板6,8,9からな
り、最も内側に位置する最長のばね板9と、中間に位置
する中間長のばね板8と、最も外側に位置する最短のば
ね板6とを重ねて、ボルト16、ワッシャ18及びナッ
ト19により締め付けることで構成されている。
【0020】左右の夫々のばね板9の上端9aは、互い
に拡開するように円弧形状に形成されている。これは左
右のばね板9の間へのローラ2の進入を容易にするため
である。
【0021】重ね板ばね装置3を取り付ける取付け台1
4は、図1から図6に示すように、左右のシャシフレー
ム11をまたぐようにしてボルト15及びワッシャ20
により取り付けられており、中央部14aが厚肉に形成
され、該中央部14aから後方に向けてはり状の突出部
14bが形成されている。該突出部14bの左右の側面
14cには、図3から図6に示すように、凹部14dが
夫々形成され、該凹部14dの前後に左右方向に貫通す
る貫通穴14eが形成されている。
【0022】重ね板ばね10は、ナット19及びワッシ
ャ18が凹部14dに収まるように、突出部14bの左
右の側面14cにあてがわれ、更に押え板40,41が
夫々重ねられた上で、Uボルト12、ナット13及びワ
ッシャ42により締め付け固定されている。
【0023】押え板40,41には、図3から図6に示
すように、重ね板ばね10を固定しているボルト16及
びワッシャ18が収まる凹部40a,41aと、Uボル
ト12が貫通する貫通穴40b,41bとが形成されて
いる。
【0024】押え板40,41の凹部40a,41aに
ボルト16及びワッシャ18が収まり、また突出部14
bの凹部14dにナット19及びワッシャ18が収まる
ことで、図3に示すように、重ね板ばね10を束ねてい
るボルト16、ワッシャ18及びナット19は、完全に
封止されて外部に露出しないように構成されている。
【0025】このほか、図1及び図8に示すように、キ
ャブ4の後部4bに位置するシャシフレーム11の左右
の両側には、ばねの一例たる空気ばね46及びショック
アブソーバ45が夫々取り付けられ、またキャブ4の前
部4cに位置する左右のシャシフレーム11にも、ばね
の一例たる空気ばね装置53及びショックアブソーバ5
4が夫々取り付けられており、キャブ4をフローティン
グ状態で支持するようになっている。
【0026】ショックアブソーバ45及び空気ばね46
は、例えば空気ばね46が上側となるようにして同軸上
に取り付けられており、ショックアブソーバ45の下端
部45aがシャシフレーム11の外側にボルト48及び
ワッシャ44により取り付けられた固定リンク49に枢
着され、空気ばね46の上端部46aにロック装置50
及びリンク51が揺動自在に取り付けられている。該リ
ンク51は、固定リンク49にも揺動自在に連結されて
いる。
【0027】ロック装置50は、例えば油圧により作動
するものであり、非チルト時にキャブ4の下部4aに形
成されたU字形の係合部材52と係合して、キャブ4を
支持するようにするためのものであり、チルト時には係
合を解除してキャブ4がチルト可能となるように構成さ
れている。なお、ロック時であっても係合部材52は、
ロック装置50に対してある程度左右方向にスライドす
ることが可能となっている。
【0028】本発明の第2実施例に係るチルト式キャブ
のサスペンション装置21は、図9から図12に示すよ
うに、複数のローラ22と、重ね板ばね装置23とを備
えている。
【0029】ローラ22は、図9に示すように、キャブ
4の下部4aに垂下して固定された突起部25に左右方
向に複数並べられて回動自在に取り付けられたものであ
り、突起部25を貫通した軸22aにワッシャ26及び
ナット28を締め付けることで、例えば2個のローラ2
2が夫々取り付けられている。
【0030】重ね板ばね装置23は、複数のばね板6,
8,9を夫々重ねて一体化してなる一対の重ね板ばね1
0を複数のローラ22の最外周部間の距離Lよりわず
かに狭く離間させ、かつ上端9aが該距離Lよりも拡
開した状態で取り付けられており、非チルト時に一対の
重ね板ばね10が複数のローラ22により夫々左右にわ
ずかに広げられるように付勢されて初期応力により常時
接触するように構成されたものであって、夫々の重ね板
ばね10の構成及び取付け状態は、第1実施例と同様で
ある。
【0031】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。まず本発明の第1実施
例に係るチルト式キャブのサスペンション装置1の作用
について説明する。非チルト時において、キャブ4は、
図8に示すように、夫々前側及び後側となる空気ばね装
置46,53及びショックアブソーバ45,54により
シャシフレーム11に対してフローティング状態で支持
されており、走行時にシャシフレーム11に生ずる上下
方向の振動を規制し、かつ減衰させることで、キャブ4
内の乗り心地を向上させることができる。このときロー
ラ2は一対の重ね板ばね10の間を上下動する。
【0032】また走行時には、上下方向の振動だけでな
く、ヨーイングやローリングも発生するが、図7に示す
ように、該ヨーイング又はローリングによりキャブ4が
振動し、例えば矢印A方向に動いた場合には、ローラ2
もキャブ4と共に矢印A方向に動いて、左側の重ね板ば
ね10のばね板9に対して転がり接触しながら、該左側
の重ね板ばね10を矢印C方向に弾性変形させ、キャブ
4が矢印B方向に動いた場合には、同様にローラ2も矢
印B方向に動き、右側の重ね板ばね10のばね板9に対
して転がり接触しながら、該右側の重ね板ばね10を矢
印D方向に弾性変形させる。
【0033】係合部材52は、ロック装置50に対して
スライド可能となっているので、キャブ4はロック装置
50に拘束されることなく、矢印A又はB方向に動くこ
とができ、その動きは重ね板ばね装置3により支持され
る。
【0034】キャブ4のヨーイング及びローリングによ
り生ずる左右方向の振動は、このようにして重ね板ばね
装置3の弾性変形により弾性的に支持され、かつ重ね板
ばね10の板間摩擦により減衰がなされる。ローラ2は
ばね板9に対して転がり接触をするので、該ばね板9の
摩耗を抑制することができる。
【0035】なお、走行時には、キャブ4の振動状態が
様々に変化しており、例えばキャブ4が矢印A方向に動
いて、ローラ2が重ね板ばね10を矢印C方向に変形さ
せているときに、キャブ4が上下に振動することも当然
ありうる。この場合、重ね板ばね10には、左右方向の
振動だけでなく、上下方向の振動に対しても、これを制
振し、減衰させる作用が生ずる。
【0036】キャブ4のチルトは、ロック装置50が解
除され、図示しないキャブロックが解除されてから行わ
れるが、ローラ2はそのまま重ね板ばね装置3から上方
に抜けて行くことができ、またチルト状態から非チルト
状態に戻される際にも、ローラ2はそのまま左右の重ね
板ばね10の間に円滑に入り込むことができるので、重
ね板ばね装置3の部分にはロック機構が不要となり、部
品点数が少なく済むという利点がある。
【0037】またばね板6,8,9を軽量な繊維強化樹
脂製とすることで、車輛重量の軽量化に貢献することが
可能である。
【0038】次に本発明の第2実施例に係るチルト式キ
ャブのサスペンション装置21の作用について説明す
る。ローラ22と重ね板ばね装置23の組合せにより、
キャブ4のヨーイング及びローリングが規制され、減衰
がなされるという作用、そしてチルト状態と非チルト状
態の切換え時に、ローラ22がそのまま重ね板ばね10
の間に出入りできるという作用は第1実施例と同様であ
る。
【0039】本実施例においては、図11及び図12に
示すように、キャブ4がチルト状態から非チルト状態と
なる時に、ローラ22の最外周部間の距離Lよりも狭
くなっているが、ばね板9の上端9aが拡開しているの
で、一対の重ね板ばね10の間にローラ22が矢印E方
向に入り込むことができ、これにより該一対の重ね板ば
ねが複数のローラにより夫々左右に、即ち矢印F又はG
方向にわずかに広げられるように付勢されて、初期応力
により常時接触する。従ってキャブ4が左右に振動して
も、図13に示すように、ローラ22が重ね板ばね10
から離れることがない。このためローラ22とばね板9
との間に衝突が発生せず、この衝突に起因する騒音が発
生しない点で非常に有利である。
【0040】また2個のローラ22は、左又は右のばね
板9に夫々独立して接触しているので、夫々自由に回動
することができる。これにより、ローラ22と重ね板ば
ね10との間の滑り接触及び隙間の発生をなくすことが
できるので、これらの部材間の摩耗及び騒音を抑制する
ことができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上記のようにシャシフレーム
に対してキャブをばねによりフローティング状態で支持
するチルト式キャブのサスペンション装置において、キ
ャブの下部に垂下して取り付けられた突起部と、非チル
ト時に該突起部を左右方向の両側から挾み込みキャブの
左右方向の動きを規制するようにシャシフレーム側に直
立状態で取り付けられた一対の重ね板ばねからなる重ね
板ばね装置とを備えたので、キャブのヨーイング及びロ
ーリングを、重ね板ばね装置の弾性変形により弾性的に
規制しつつ板間摩擦により減衰させることができるた
め、キャブの姿勢変化を少なくすることができる効果が
あり、また重板ばねの採用により部品点数及びコストの
削減及び車輛の軽量化を図りながら、キャブ内の乗り心
地を更に向上させることができる効果がある。
【0042】また上記構成において、複数のばね板を夫
々重ねて一体化してなる一対の重ね板ばねを突起部の横
幅程度離間した状態でシャシフレーム側に締結部材によ
り直立状態で取り付けてなり非チルト時に突起部に対し
て左右方向の両側から挾み込みキャブの動きを規制する
ように接触する重ね板ばね装置を備え、キャブのヨーイ
ング及びローリングを、重ね板ばね装置の弾性変形によ
り弾性的に規制しつつ板間摩擦により減衰させるように
構成したので、キャブに作用するあらゆる方向の振動を
規制し、減衰させることができ、キャブの姿勢変化を少
なくすることができる効果がある。
【0043】更には、上記構成において、キャブの下部
に垂下して固定された突起部に回動自在に取り付けられ
た単一のローラと、非チルト時に一対の重ね板ばねがわ
ずかな隙間をもってローラの左右方向の両側に位置して
キャブの左右方向の動きを規制するように構成された重
ね板ばね装置とを備えたので、キャブが左右に動く場合
だけでなく、上下に動く際にも、ローラが一対の重ね板
ばねの間を転がり接触しながら円滑に上下動するように
することができる点で有利である。
【0044】また上記構成において、キャブの下部に垂
下して固定された突起部に左右方向に並べて回動自在に
取り付けられた複数のローラと、一対の重ね板ばねを複
数のローラの最外周部間の距離よりわずかに狭く離間さ
せかつ上端が該距離よりも拡開した状態でシャシフレー
ム側に締結部材により直立状態で取り付けてなり非チル
ト時に一対の重ね板ばねが複数のローラにより夫々左右
にわずかに広げられるように付勢されて初期応力により
常時接触するように構成された重ね板ばね装置とを備
え、ローラと重ね板ばねとの間の滑り接触及び隙間の発
生をなくしてこれらの部材間の摩耗及び騒音を抑制する
ように構成したので、重ね板ばねを長寿命化させると共
に、キャブ内の静粛性を高めることができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図8は、本発明の第1実施例に係り、
図1はチルト式キャブのサスペンション装置の正面図で
ある。
【図2】重ね板ばね装置の斜視図である。
【図3】重ね板ばね装置の平面図である。
【図4】重ね板ばね装置の左側面図である。
【図5】重ね板ばね装置の図3におけるV−V部分縦断
面図である。
【図6】重ね板ばね装置の分解斜視図である。
【図7】チルト式キャブのサスペンション装置によりキ
ャブの左右方向の振動が規制され、減衰がなされる状態
を示す正面図である。
【図8】チルト式キャブのサスペンション装置の振動モ
デル図である。
【図9】図9から図12は、本発明の第2実施例に係
り、図9は非チルト時のローラと重ね板ばね装置との接
触状態を示す、チルト式キャブのサスペンション装置の
要部正面図である。
【図10】ローラと重ね板ばね装置との接触状態を示す
部分横断面図である。
【図11】非チルト時のローラと重ね板ばね装置の状態
を示す要部正面図である。
【図12】ローラが重ね板ばねの間に入り込むことによ
り、該重ね板ばねが広げられて初期応力が与えられた状
態を示す要部正面図である。
【図13】キャブが左右方向に動いてもローラが重ね板
ばねから離れないことを示す要部正面図である。
【符号の説明】
1 チルト式キャブのサスペンション装置 2 ローラ 3 重ね板ばね装置 4 キャブ 4a 下部 5 突起部 6 ばね板 8 ばね板 9 ばね板 9a 上端 10 重ね板ばね 11 シャシフレーム 12 締結部材の一例たるUボルト 13 締結部材の一例たるナット 21 チルト式キャブのサスペンション装置 22 ローラ 23 重ね板ばね装置 46 ばねの一例たる空気ばね装置 53 ばねの一例たる空気ばね装置 L 隙間 L ローラの最外周部間の距離
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 33/067 F16F 1/20 F16F 15/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャシフレームに対してキャブをばねに
    よりフローティング状態で支持するチルト式キャブのサ
    スペンション装置において、前記キャブの下部に垂下し
    て固定された突起部に回動自在に取り付けられた単一の
    ローラと、複数のばね板を夫々重ねて一体化してなる一
    対の重ね板ばねを前記ローラの外径程度離間した状態で
    前記シャシフレーム側に締結部材により直立状態で取り
    付けてなり非チルト時に前記一対の重ね板ばねがわずか
    な隙間をもって前記ローラの左右方向の両側に位置して
    前記キャブの左右方向の動きを規制するように構成され
    た重ね板ばね装置とを備え、キャブのヨーイング及びロ
    ーリングを、前記重ね板ばね装置の弾性変形により弾性
    的に規制しつつ板間摩擦により減衰させるように構成し
    たことを特徴とするチルト式キャブのサスペンション装
    置。
  2. 【請求項2】 シャシフレームに対してキャブをばねに
    よりフローティング状態で支持するチルト式キャブのサ
    スペンション装置において、前記キャブの下部に垂下し
    て固定された突起部に左右方向に並べて回動自在に取り
    付けられた複数のローラと、複数のばね板を夫々重ねて
    一体化してなる一対の重ね板ばねを前記複数のローラの
    最外周部間の距離よりわずかに狭く離間させかつ上端が
    該距離よりも拡開した状態で前記シャシフレーム側に締
    結部材により直立状態で取り付けてなり非チルト時に前
    記一対の重ね板ばねが前記複数のローラにより夫々左右
    にわずかに広げられるように付勢されて初期応力により
    常時接触するように構成された重ね板ばね装置とを備
    え、キャブのヨーイング及びローリングを、前記重ね板
    ばね装置の弾性変形により弾性的に支持しつつ板間摩擦
    により減衰させるように構成すると共に、前記ローラと
    重ね板ばねとの間の滑り接触及び隙間の発生をなくして
    これらの部材間の摩耗及び騒音を抑制するように構成し
    たことを特徴とするチルト式キャブのサスペンション装
    置。
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