JP3418131B2 - 乗用車用スタッドレスタイヤ - Google Patents
乗用車用スタッドレスタイヤInfo
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/0041—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers
- B60C11/005—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers
- B60C11/0058—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers with different cap rubber layers in the axial direction
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- Tires In General (AREA)
Description
性能をバランス良く向上しうる乗用車用スタッドレスタ
イヤに関する。
イクタイヤが、路面の損傷及び粉塵公害を防止するため
に使用が禁止されて以来、積雪地帯などにおいては、い
わゆるスタッドレスタイヤ(空気入りタイヤ)などの空
気入りタイヤが広く普及しつつある。このようなスタッ
ドレスタイヤは、低温環境下においても柔軟性を保ちう
る例えばJISA硬度が40〜50゜程度のトレッドゴ
ムを具えるとともに、トレッド面に多数のブロックを形
成したブロックパターンを採用し、またブロックには多
数のサイピングなどが設けられることによって、雪上で
の走行性能が格段に向上している。
いスタッドレスタイヤでは、その柔軟なトレッドゴムの
ため、一般的に耐摩耗性能が低いという問題がある。他
方、トレッドゴムに耐摩耗性能の高い例えば硬質のゴム
を用いると、氷上での十分な摩擦係数が得られず、氷上
走行性能が低下するという問題がある。このように、耐
摩耗性能と氷上性能とは二律背反事項となっている。
れたもので、二律背反事項である耐摩耗性能と氷上性能
とをバランス良く向上しうる乗用車用スタッドレスタイ
ヤを提供することを目的としている。
載の発明は、トレッド面を、タイヤ軸方向長さがタイヤ
周方向長さよりも大きい横長ブロックが並ぶ1以上の横
長ブロック列からなる中央部と、タイヤ周方向長さがタ
イヤ軸方向長さよりも大きい縦長ブロックが並ぶ1以上
の縦長ブロック列からなりしかも前記中央部の両外側に
配される外側部とから形成するとともに、前記横長ブロ
ックの少なくとも接地面部をJISA硬度が40〜50
゜である軟質ゴムにより形成する一方、前記縦長ブロッ
クの少なくとも接地面部をJISA硬度が50〜60゜
でしかも前記軟質ゴムよりもJISA硬度が大きい硬質
ゴムから形成し、かつ前記横長ブロック列と前記縦長ブ
ロック列との間をタイヤ周方向にのびることにより前記
中央部と外側部との境界をなす縦溝の中間線が、トレッ
ド縁Eから該トレッド縁E、E間の長さであるトレッド
巾の半長さであるトレッド半巾HWの20〜35%の距
離をタイヤ軸方向内側に隔てて位置するとともに、しか
も前記横長ブロックと前記縦長ブロックとに、タイヤ周
方向に対して傾斜した複数のサイピングをタイヤ周方向
に隔設してなる乗用車用スタッドレスタイヤである。
ック形状とそのゴム硬度との相関関係について次のよう
な実験を行った。先ず、図7に示す如く、トレッド面a
に、タイヤ軸方向長Baさがタイヤ周方向長さBcより
も大きい横長ブロックbが並ぶ4列の横長ブロック列b
rを有するスタッドレスタイヤ(タイヤサイズ195/
65R14)において、接地面のゴム硬度を変化させた
ものを試作し、これを気温−2゜の条件下において、氷
上で速度30km/Hからフルロック制動する氷上制動テ
ストを行い、車両が停止するまでの制動距離を測定し、
この制動距離から氷上路面との間の摩擦係数を各タイヤ
毎に調べた。なおこのテストでは1個当たりのブロック
bのタイヤ軸方向長さBaは32mm、タイヤ周方向長さ
Bcは16mm、縦溝cの巾は6mm、横溝fの巾は4mm、
サイピングjのタイヤ周方向の配設ピッチは4mmとし
た。
らなるスタッドレスタイヤでは、テストの結果、図9に
示すように、氷上路面との摩擦係数は、ゴム硬度がJI
SA硬度にて40〜50゜の範囲にピーク(μ=0.1
75、JISA硬度47゜)が現れ、とりわけトレッド
ゴムのJISA硬度は45〜50゜の範囲が好ましいも
のとなっている。
トレッド面aに、タイヤ周方向長さBcがタイヤ軸方向
長さBaよりも大きい縦長ブロックkが並ぶ7(図8で
は5列のみ例示)列の縦長ブロック列krを有するスタ
ッドレスタイヤ(タイヤサイズ 195/65R14)
において、接地面のゴム硬度を変化させたものを試作
し、前記と同条件で氷上制動テストを行い、氷上路面と
の間の摩擦係数を各タイヤ毎に調べた。なおこのテスト
では1個当たりのブロックkのタイヤ軸方向長さBaは
16mm、タイヤ周方向長さBcは32mm、縦溝cの巾は
4mm、横溝fの巾は6mm、サイピングjのタイヤ周方向
の配設ピッチは4mmとした。
krからなるスタッドレスタイヤでは、テストの結果、
図10に示すように、氷上路面との摩擦係数は、ゴム硬
度がJISA硬度にて50〜60゜の範囲にピーク(μ
=0.155、JISA硬度57゜)が現れ、とりわけ
55〜50の範囲が好ましいものとなっていることが分
かった。
ヤにおいて、路面との摩擦係数を最大限に高めるための
ゴム硬度は、ブロック形状によって個々に異なることを
知見した。
レッド面の中央部分よりも、旋回時などに大きな横力が
作用したり接地圧が変化しやすいショルダ部分で促進さ
れるため、このショルダ部分の耐摩耗性を高めることが
耐摩耗性の向上にもつながる。そこで、これらの知見を
踏まえ、本発明では、摩耗の早いトレッド面の外側部に
硬質ゴムを用いた縦長ブロックからなる縦長ブロック列
を配するとともに、相対的に摩耗量の少ないトレッド面
の中央部に軟質ゴムを用いた横長ブロックからなる横長
ブロック列を配することを基本として、氷上での摩擦係
数を最大限に高めつつ耐摩耗性能を向上させている。
との間をタイヤ周方向にのびることによりトレッド面の
中央部と外側部との境界をなす縦溝の中間線が、トレッ
ド縁Eから該トレッド縁E、E間の長さであるトレッド
巾の半長さであるトレッド半巾HWの20〜35%の距
離をタイヤ軸方向内側に隔てて位置することが必要とな
ってくる。
が、トレッド縁Eからトレッド半巾HWの20%未満の
距離しか隔てないときには、硬質ゴムと組み合わせた縦
長ブロック列による耐摩耗性能の向上効果が十分に発揮
できず、ひいてはタイヤの摩耗寿命が短くなり、逆に3
5%を超えると軟質ゴムと組み合わせた横長ブロック列
による氷上での高い路面把持能力が十分に発揮できず、
氷上性能の向上が望めないからである。
リムにリム組みして正規内圧を充填したときの前記トレ
ッド縁E、E間のタイヤ軸方向の距離であるが、トレッ
ド縁Eがラウンド化されているような場合には、タイヤ
子午断面にてトレッド面の輪郭円弧と、サイドウォール
部の外端であるバットレス面の輪郭とを夫々延長して仮
想交差する点をトレッド縁Eとして定めうる
いている規格を含む規格体系において、当該規格がタイ
ヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標
準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETR
TOであれば "Measuring Rim"となる。また、「正規内
圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系に
おいて、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、
JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TI
RE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURE
S" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION P
RESSURE" とするが、タイヤが乗用車用であるときには
200kPaとする。
とに、タイヤ周方向に対して傾斜した複数のサイピング
をタイヤ周方向に隔設することにより、前記ブロックの
形状効果と相俟って、氷上路面でのワイピイング効果と
エッジ効果とを発揮してさらに氷上路面での走行性能を
向上しうる。
は、前記効果をさらに高めるためにも、例えばブロック
のタイヤ軸方向長さBaとタイヤ周方向長さBcとの比
(Bc/Ba)で表されるブロック縦横比が下記式
(1)、(2)を満足することが望ましい。 横長ブロック:0.4<(Bc/Ba)<0.9 …(1) 縦長ブロック:1.2<(Bc/Ba)<2.5 …(2)
して±15゜の角度を有してタイヤ軸方向にのびかつタ
イヤ周方向の配設ピッチが2.0〜8.0mmであること
によって、タイヤ軸方向のエッジ成分の低減を抑え、路
面掻き取り効果を効果的に奏しうる。
の一形態を図面に基づき説明する。図1には、本発明の
乗用車用スタッドレスタイヤ(以下、単に「タイヤ」と
いうことがある。)を例示しており、図2にはそのトレ
ッド面を展開した平面図を示している。図において、タ
イヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経て
ビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカ
ーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部
に配置されたベルト層7と、前記ビードコア5の外面か
らタイヤ半径方向外側へ先細状でのびるビードエーペッ
クスゴム8とを有している。
ナイロン、レーヨン、アラミドなどの有機繊維からなる
カーカスコードの配列体をトッピングゴムにて被覆して
形成された1枚以上のカーカスプライ6Aからなり、本
例ではビードコア5の回りを折り返されて構成される。
また前記ベルト層7は、例えばスチールコードをタイヤ
赤道に対して小角度(例えば10〜35゜)で傾けて配
列した2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、かつ前
記ベルトコードがプライ間で互いに交差するように向き
を違えて配することにより形成される。
2aには、タイヤ周方向にのびる本例では6本の縦溝G
1と、各縦溝G1、G1間ないし縦溝G1とトレッド縁
Eとの間をのびる複数の横溝G2とが形成されることに
より複数個のブロックBが区画形成される。なおこれら
の縦溝G1、横溝G2は、慣例のスタッドレスタイヤな
どに従って、その溝幅、溝深さを適宜に定めうることは
言うまでもないが、例えば溝幅、溝深さは前記トレッド
縁E、E間のタイヤ軸方向の長さであるトレッド巾TW
の2〜5%とするのが好ましい。
ヤ軸方向長さBaがタイヤ周方向長Bcさよりも大きい
横長ブロック9と、タイヤ周方向長さBcがタイヤ軸方
向長さBaよりも大きい縦長ブロック10とを含み、こ
れら各々は、タイヤ周方向に繰り返して並ぶことによ
り、それぞれ横長ブロック9Rおよび縦長ブロック列1
0Rを構成しうる。
と前記縦長ブロック10には、タイヤ周方向に対して傾
斜した複数のサイピングSがタイヤ周方向に隔設され
る。本例のサイピングSは、両端が縦溝G1内へと連通
したオープンタイプであって、しかもタイヤ軸方向にそ
って直線状をなすものが示されるが、例えばタイヤ周方
向に対して傾斜していれば良い。またサイピングSは、
好ましくはタイヤ軸方向に対して±25゜、より好まし
くは±15゜の角度を有してタイヤ軸方向にのびるもの
が望ましい。これにより、タイヤ軸方向成分を有するエ
ッジの減少を抑え、氷路でのワイピング効果とエッジ効
果をより有効に発揮しうる他、氷路の上に生じる水膜吸
収効果をも発揮しうる。
ない寸法として、例えば0.5〜1mm程度、またサイピ
ングSの深さは、ブロックBの高さの40〜100%、
好ましくは40〜80%とするのが望ましい。またサイ
ピングSのタイヤ周方向の配設ピッチは、特に限定され
るものではないが、ブロックの剛性とエッジ効果との兼
ね合いより、例えば2.0〜8.0mmとするのが望まし
い。
横長ブロック列9Rからなる中央部Crと、縦長ブロッ
ク列10Rからなりしかも前記中央部Crの両外側に配
される外側部Shとに区分される。本例の中央部Cr
は、3列の横長ブロック列9Rによって形成され、他
方、各外側部Shは、それぞれ2列の縦長ブロック列1
0Rにより形成され、トレッド縁Eまでを包含する。た
だし、中央部Cr、外側部Shは、例示のブロック列数
に限定されることなく、それぞれ1以上のブロック列に
て形成しうる。
と接地する接地面部9aは、JISA硬度が40〜50
゜である軟質ゴムSrにより形成する一方、前記縦長ブ
ロック10の少なくとも接地面部10aはJISA硬度
が50〜60゜でしかも前記軟質ゴムよりもJISA硬
度が大きい硬質ゴムHrから形成することが必要であ
る。
において氷上路面との摩擦係数を最大限に高めるため
に、各ブロックの少なくとも接地面をなす部分のゴム硬
度が、ブロック形状によって異なり、横長ブロック9で
は、JISA硬度が40〜50゜、好ましくは45〜5
0゜である軟質ゴムSrにより最大限の氷路での摩擦係
数が得られること、さらに縦長ブロック10では、JI
SA硬度が50〜60゜、好ましくは55〜60゜の硬
質ゴムHrにより最大限の氷路での摩擦係数が得られる
との知見に基づいている。そして、この硬質ゴムHrか
らなる縦長ブロック列10Rを摩耗の早いトレッド面の
外側部Shに配するともに、相対的に摩耗量の少ないト
レッド面2aの中央部Crに軟質ゴムSrを用いた横長
ブロック9からなる横長ブロック列9Rを配することに
より、氷上での走行性能と耐摩耗性能とをバランス良く
向上しうるのである。
ルト層7のタイヤ半径方向外側に配されるトレッドゴム
12が、タイヤ半径方向内側のベースゴム12Bと、そ
の外側に配されるキャップゴム12Aと、それらのタイ
ヤ軸方向両端部に配されるウイングゴム12Cとから形
成されたものを例示している。また前記キャップゴム1
2Aは、本例では前記縦溝G1の溝深さないしそれより
も僅かに大の厚さを有しており、前記中央部Crに配さ
れる前記軟質ゴムSrと、前記両側の外側部Shに配さ
れる前記硬質ゴムHrとで形成される。これにより、横
長ブロック9は、溝底から接地面部9aに至り前記軟質
ゴムSrによって、また縦長ブロック10は、溝底から
接地面部10aに至り前記硬質ゴムHrによってそれぞ
れ形成される。なおベースゴム12Bは、種々の配合が
採用できる。
長ブロック列10Rとの間をタイヤ周方向にのびること
により前記中央部Crと外側部Shとの境界をなす縦溝
G1aの中間線CL(図2に示す)は、トレッド縁Eか
ら、前記トレッド巾TWの半長さであるトレッド半巾H
Wの20〜35%の距離Lをタイヤ軸方向内側に隔てて
る位置に設けることが必要である。
の中間線CLの位置を種々変えたタイヤを試作するとと
もに、氷上制動テストと摩耗試験を行ったところ、表1
に示すように、トレッド縁Eからトレッド半巾HWの2
0%未満になると、硬質ゴムHrと組み合わせた縦長ブ
ロック列10Rによる耐摩耗性能の向上効果が十分に発
揮できず、ひいてはタイヤの摩耗寿命が短くなり、逆に
35%を超えると軟質ゴムSrと組み合わせた横長ブロ
ック列9Rによる氷上での高い路面把持能力が十分に発
揮できず、氷上性能が低下することが分かった。
Wの25〜30%とするのが望ましい。なお前記中央部
Crと外側部Shの境界をなす前記縦溝G1aが例えば
ジグザグ状ないし波状をなすとき、その中間線CLは、
ジグザグのタイヤ軸方向の振幅の中間位置を通るタイヤ
周方向線として定める。
は、例えばブロックのタイヤ軸方向長さBaとタイヤ周
方向長さBcとの比(Bc/Ba)で表されるブロック
縦横比が下記式(1)、(2)を満足することが望まし
い。 横長ブロック:0.4<(Bc/Ba)<0.9 …(1) 縦長ブロック:1.2<(Bc/Ba)<2.5 …(2)
ック10の形状の違いをより明瞭とし、その形状効果に
基づいた氷上走行性能と耐摩耗性能の向上がより効果的
に発揮される。好ましくは、上記(1)、(2)式は、
次のように下記式(1)’、(2)’にそれぞれ限定す
ると、その形状の違いによる効果をさらに向上しうる。 横長ブロック:0.5<(Bc/Ba)<0.7 …(1)’ 縦長ブロック:1.5<(Bc/Ba)<2.0 …(2)’
如く矩形でない場合には、例示のように該ブロックBの
タイヤ周方向長さBcは、ブロックの表面を通るタイヤ
周方向線が最大となる位置で、またブロックのタイヤ軸
方向長さBaは、ブロックの表面を通るタイヤ軸方向線
が最大となる位置でそれぞれ特定するものとする。
例示している。この実施形態では、トレッドゴム12は
タイヤ半径方向に区分されておらず、前記中央部Crに
配される前記軟質ゴムSrと、前記外側部Shに配され
る前記硬質ゴムHrとからなる。
形態を例示している。この実施形態では、トレッドゴム
12はタイヤ半径方向内側のベースゴムと12B、その
外側に配されるキャップゴム2Aとを含んでいるが、前
記ベースゴム12Bは、内層部12B1と、そのタイヤ
軸方向の両端部でトレッド面2aまで隆起して前記外側
部Shの接地面部10aを形成しうる隆起部12B2と
を含む。従って前記キャップゴム12Aは、前記軟質ゴ
ムSrからなることにより前記中央部Crに配された横
長ブロック9の接地面部9aを形成でき、他方ベースゴ
ム12Bは前記硬質ゴムHrからなり前記外側部Shの
縦長ブロック10の接地面部10aを形成しうる。
のような低温環境化においてゴムの動きを柔軟に確保さ
せるために、充填剤としてシリカを配合することが特に
好ましい。一般に、カーボンブラックとゴムとは、物理
的にいわゆる「面結合」をなすため、ゴムが動きにくく
なるが、シリカはゴムと結合材を介して強固に化学的に
結合するため、シリカにより補強されたトレッドゴム
は、耐摩耗性が高く、しかもゴムとシリカがいわゆる
「点」で結合しているため、氷路でもゴムを動きやすく
ししかも粘着力に富むこととなり優れた氷路走行性能を
発揮する点で好ましい。なお特に限定されるものではな
いが、配合されるシリカとしては、窒素吸着比表面積
(BET)が150〜250m2 /gの範囲、かつフタ
ル酸ジブチル(DBP)吸油量が180ml/100g
以上のコロイダル特性を示すものが、ゴムへの補強効果
及びゴム加工性等の点で好ましい。
溝G1、横溝G2、サイピングSなどは、いずれも直線
状でのびる比較的簡単なトレッドパターンを例示した
が、これらはジグザグ、波状など適宜屈曲や傾斜したも
のを含むことができ、これによってブロックは矩形のみ
ならずさらに複雑な形状として実施できる。またサイピ
ングSは、本例のように両端が開口するオープンタイプ
のみならず、一端又は両端がブロック内部で終端するク
ローズドタイプも採用しうる。さらに、中央部Cr、外
側部Shを形成するブロック列の数などは任意に定めう
る。
かつ図1、図2に示す構成の乗用車用スタッドレスタイ
ヤを試作し(実施例)、リムサイズ15×6.00のリ
ムにリム組みし内圧200kPaを充填して気温−2℃
の屋外氷路面での上述した制動テストを行い、タイヤと
路面間の摩擦係数と耐摩耗性能を調べた。なお比較のた
めに、図7に示した横長ブロックだけからなるタイヤ
(比較例1、2)及び図8に示した縦長ブロックだけか
らなるタイヤ(比較例3、4)についても併せてテスト
を行い性能を比較した。
である。 <横長ブロック> タイヤ軸方向長さBa:32mm、 タイヤ周方向長さBc:18mm、 ブロック縦横比:0.5625 サイピングの隔設ピッチ:4mm、 サイピング深さ:ブロック高さの80% <縦長ブロック> タイヤ軸方向長さBa=18mm、 タイヤ周方向長さBc=32mm、 ブロック縦横比:1.7778 サイピングの隔設ピッチ:4mm サイピング深さ:ブロック高さの80% <縦溝> 横長ブロック間の縦溝の溝巾:6mm 縦長ブロック間の縦溝の溝巾:4mm 境界の縦溝の溝巾:6mm <横溝> 横長ブロック間の横溝の溝巾:4mm 縦長ブロック間の横溝の溝幅:6mm
件にて実車走行テストを行い、その摩耗量を調べ、比較
例1を100とする指数で表示している。数値が大きい
程良好である。テストの結果を表2に示す。
ヤは、路面との摩擦係数が、JISA硬度が47゜の軟
質ゴムだけからなる図7のタイヤ(比較例1)と同じに
維持されていることが確認でき、また耐摩耗性能につい
ては、JISA硬度が最も大きい57゜の硬質ゴムだけ
からなる図8のタイヤ(比較例4)と同程度に維持され
ていることが確認できる。
長ブロック、縦長ブロックに、氷上での路面摩擦係数を
最大としうる個々のブロックに形状に適したゴム硬度を
採用するとともに、摩耗の早いトレッド面の外側部に硬
質ゴムを用いた縦長ブロックからなる縦長ブロック列を
配するとともに、相対的に摩耗量の少ないトレッド面の
中央部に軟質ゴムを用いた横長ブロックからなる横長ブ
ロック列を配したことにより、氷上での走行性能と耐摩
耗性能とをバランス良く向上しうる。
ヤ子午線断面図である。
ある。
の部分拡大図である。
ッド部の部分拡大図である。
向長さBcを説明するサンプルブロックの平面図であ
る。
示する平面図である。
示する平面図である。
関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】トレッド面を、タイヤ軸方向長さがタイヤ
周方向長さよりも大きい横長ブロックが並ぶ1以上の横
長ブロック列からなる中央部と、 タイヤ周方向長さがタイヤ軸方向長さよりも大きい縦長
ブロックが並ぶ1以上の縦長ブロック列からなりしかも
前記中央部の両外側に配される外側部とから形成すると
ともに、 前記横長ブロックの少なくとも接地面部をJISA硬度
が40〜50゜である軟質ゴムにより形成する一方、前
記縦長ブロックの少なくとも接地面部をJISA硬度が
50〜60゜でしかも前記軟質ゴムよりもJISA硬度
が大きい硬質ゴムから形成し、 かつ前記横長ブロック列と前記縦長ブロック列との間を
タイヤ周方向にのびることにより前記中央部と外側部と
の境界をなす縦溝の中間線が、トレッド縁Eから該トレ
ッド縁E、E間の長さであるトレッド巾の半長さである
トレッド半巾HWの20〜35%の距離をタイヤ軸方向
内側に隔てて位置するとともに、 しかも前記横長ブロックと前記縦長ブロックとに、タイ
ヤ周方向に対して傾斜した複数のサイピングをタイヤ周
方向に隔設してなる乗用車用スタッドレスタイヤ。 - 【請求項2】前記横長ブロック、前記縦長ブロックは、
ブロックのタイヤ軸方向長さBaとタイヤ周方向長さB
cとの比(Bc/Ba)で表されるブロック縦横比が下
記式(1)、(2)を満足することを特徴とする請求項
1記載の乗用車用スタッドレスタイヤ。 横長ブロック:0.4<(Bc/Ba)<0.9 …(1) 縦長ブロック:1.2<(Bc/Ba)<2.5 …(2) - 【請求項3】前記サイピングは、タイヤ軸方向に対して
±15゜の角度を有してタイヤ軸方向にのびかつタイヤ
周方向の配設ピッチが2.0〜8.0mmである請求項1
又は2記載の乗用車用スタッドレスタイヤ。
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