JP3417736B2 - 光学部材検査装置 - Google Patents

光学部材検査装置

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JP3417736B2
JP3417736B2 JP22083195A JP22083195A JP3417736B2 JP 3417736 B2 JP3417736 B2 JP 3417736B2 JP 22083195 A JP22083195 A JP 22083195A JP 22083195 A JP22083195 A JP 22083195A JP 3417736 B2 JP3417736 B2 JP 3417736B2
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正之 杉浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、レンズ等の光学部
材の屈折率異常等の光学的欠陥を検出するための光学部
材検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の光学部材は、入射した光束が
規則正しく屈折して、平行に進行したり、一点又は線状
に収束したり発散するように設計されている。しかしな
がら、光学部材の加工が不完全であるために屈折力が不
規則に変化していたり、光学部材の内部又は表面上にゴ
ミ,傷等が生じていると、入射した光束が乱れてしまう
ので、所望の性能を得ることができなくなる。特に、樹
脂を金型に注入して成形する事によって作成されるレン
ズやプリズム等の光学部材では、成形異常によってヒケ
(樹脂が金型表面から離間して生じる陥没),ジェッテ
ィング(光学部材内において樹脂密度が部分的に変化し
ている箇所),フローマーク(樹脂の収縮に伴って光学
部材表面に生じるW字状の皺)が生じ易いので、このよ
うな欠陥を効率良く検出することが必要となっている。
【0003】そのため、従来より、これら光学的な欠陥
を検出するために、歪計が用いられていた。この歪計に
おいては、偏光格子が交差して設けられ、その中に試料
(光学部材)が配置される。そして、試料の屈折率の変
化(異常)に応じて、偏光的に光学部材内部における光
線の透過率が変わる。従って、外部から見るとそこの部
分の濃度が変わって見えるので、屈折率の異常を知るこ
とができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歪計に
よる検査においては、光学部材内部に見える濃淡形状に
よって良品であるか不良品であるかを識別しなければな
らないので、不良品を見逃して良品であるとしてしまう
危険性がある。しかも、歪計では、欠陥の形状がそのま
ま光学部材内部の濃淡形状に反映されない。従って、不
良品であると識別できたとしても、欠陥の種類,その欠
陥の程度等を把握することができない。
【0005】また、歪計は屈折率(屈折力)の異常しか
識別することができないので、光学部材の表面における
ゴミ,キズ,汚れ等の検査をすることはできない。従っ
て、このような欠陥をも検出するためには、歪み計から
光学部材を外し、スライドプロジェクタの光源等別個の
照明系に光学部材を翳して検査する必要がある。即ち、
屈折率(屈折力)異常の検査と光学部材表面の欠陥の検
査とを一度の検査作業だけで済ますことができない。
【0006】そこで、本発明は、以上の問題に鑑み、光
学部材の屈折率(屈折力)異常とともに光学部材表面の
欠陥をも一回の検査作業で表示でき、光学部材の欠陥を
強調して示すことによって正確な合否判定を可能とし、
また、欠陥の種類・程度をも示すことができる光学部材
検査装置を、提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】各請求項記載の発明は、
上記課題を解決するためになされたものである。請求項
1記載の発明は、光学部材の光学的欠陥を検出する光学
部材検査装置であって、照明光によって照明される拡散
板と、この拡散板によって拡散された光を部分的に透過
させるとともに部分的に遮光する前記拡散板に固着され
た遮光手段とを備えるとともに、光学部材を含む光学系
の焦点位置を前記遮光手段の位置と一致させたことを特
徴とする。
【0008】光学部材とは、凸レンズ及び凹レンズ,プ
リズム,凹面鏡及び凸面鏡,並びに、平行平面板を含
む。また、ガラスからなる光学部材及び樹脂成形による
光学部材を含む。光学部材の光学的欠陥とは、屈折率や
屈折力の部分的異常や光学部材の表面の欠陥等を言う。
屈折率や屈折力の異常としては、樹脂成形の光学部材に
おけるヒケやジェッティングやフローマーク,ガラスか
らなる光学部材における面加工の不良,等が例示され
る。また、光学部材の表面の欠陥としては、表面のキズ
や汚れやゴミ,等が列挙される。
【0009】拡散板は、背後から照明される透光部材で
あっても良いし、表面側から照明される反射部材であっ
ても良い。遮光手段は、拡散板の表面に直接印刷された
遮光パターンであっても良いし、不透明部材を部分的に
切り抜いて拡散板に貼り付けたものであっても良いし、
拡散板とは別個の透明部材表面上に遮光パターンを印刷
したものであっても良い。この遮光手段における光を部
分的に透過させる部分と遮光させる部分との境界線は、
直線状であっても良いし、曲線状であっても良い。ま
た、境界線は一本のみであっても良いし、縞状に複数本
あっても良い。さらに、境界線は、複数の方向を向いて
いても良いし、格子状に形成されていても良い。
【0010】「光学部材を含む光学系」とは、凸レンズ
又は凹面鏡である光学部材そのもの,若しくは、凹レン
ズ,凸面鏡,平行平面板,又はプリズムである光学部材
を含む正レンズ群のことである。この光学系の全体とし
ての焦点位置が遮光手段の位置に一致するように、各部
材が配置される。
【0011】光学系を透過した光は、撮像装置によって
撮像されて表示装置上に表示されても良いし、肉眼によ
って観察されても同じ映像効果を得られる。この場合、
撮像装置又は肉眼の焦点を光学部材の表面に合わせるこ
とで、光学部材の表面のキズ,汚れ,ゴミ等の欠陥をも
検知することができる。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1における
光学系が、凸レンズである前記光学部材のみからなるこ
とを特定したものである。請求項3記載の発明は、請求
項1における光学系が、凹レンズである前記光学部材と
凸レンズである補正レンズとからなり、全体として正レ
ンズ系であることを特定したものである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1の遮光部
材が、遮光部を印刷した透明部材であることを特定した
ものである。請求項5記載の発明は、請求項1の遮光部
の形状は格子状であることを特定したものである。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1の光学系
を透過した光を収束させる撮像レンズを有する撮像装置
を、更に備えたものである。このようにすれば、肉眼で
観察する場合に比べ、個人差なく検出結果を評価するこ
とができる。
【0015】請求項7記載の発明は、請求項6の撮像装
置が前記撮像レンズに関して前記光学部材の表面と光学
的に等価な位置に配置されていることを特定したもので
ある。 請求項8記載の発明は、請求項1の拡散板及び
遮光手段を前記光学系に対して光軸方向に進退可能に設
けたものである。このようにすれば、様々な焦点距離を
有する光学部材を同じ光学部材検査装置によって検査す
ることができる。
【0016】
【本発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明
の実施の形態を説明する。
【0017】
【実施形態1】 <光学部材検査装置の光学構成>図1及び図2は、本発
明による光学部材検査装置の第1の実施の形態を示す光
学構成図である。図1及び図2に示すように、光学部材
検査装置を構成する照明ユニット4と撮像装置7とは、
同一の光軸l上に、互いに向き合って配置されている。
【0018】この撮像装置7は、全体として正レンズ系
である撮像レンズ8と、この撮像レンズ8によって収束
された光による像を撮像するCCDエリアセンサからな
る撮像素子9とから、構成されている。この撮像素子9
によって撮像された映像は、モニタテレビからなる表示
装置10により表示される。
【0019】一方、照明ユニット4は、全体として、光
軸l上を撮像装置7に向けて進退移動することができ
る。この照明ユニット4の内部には、その中心を光軸l
と一致させた円盤状の拡散板5が、光軸lに直交して固
定されている。この拡散板5の撮像装置7側の面には、
遮光板6が一体に貼り付けられている。この遮光板6上
には、図3に示すような格子模様の遮光パターン6a
が、黒色塗料によって印刷されている。拡散板5によっ
て拡散された光は、この黒色塗料が印刷されている部分
により部分的に遮光され、それ以外の部分により部分的
に透過される。
【0020】また、拡散板5の裏面側において、照明ユ
ニット4には光ファイバー束3の先端3aが固着されて
いる。この光ファイバー束3の基端3bには、白色ラン
プ1と集光レンズ2とからなる光源装置が配置されてい
る。そして、白色ランプ1から出射された白色光が、集
光レンズ2によって集光されて、その基端3bからこの
光ファイバー束3内に入射される。この白色光は、光フ
ァイバー束3内を伝送され、その先端3aから拡散板5
に向けて照射される。即ち、遮光板6の遮光パターン6
aが背後から照明されるのである。なお、光ファイバー
束3の長さは、照明ユニット4の移動可能距離よりも十
分長くとってある。従って、照明ユニット4が移動して
も、この光ファイバー束3が追従して、常に遮光板6の
遮光パターン6aを照明することができる。
【0021】検査対象の光学部材は、光軸lと同軸に、
撮像装置7と照明ユニット4との間に配置される。具体
的に説明すると、図1に示すように検査対象光学部材が
凸レンズAである場合には、凸レンズAの焦点位置が遮
光板6の遮光パターン6aと一致する位置に、凸レンズ
Aが配置される。また、図2に示すように検査対象光学
部材が凹レンズBである場合には、凹レンズBと照明ユ
ニット4との間に、この凹レンズBのパワー(絶対値)
よりも大きいパワー(絶対値)を有する凸レンズである
補正レンズCを配置する。この凹レンズB及び補正レン
ズCからなるレンズ群は全体的に正レンズ群であり、そ
の合成焦点位置が遮光板6の遮光パターン6aと一致す
るようにこれら凹レンズB及び補正レンズCが配置され
ている。即ち、検査対象光学部材を含む光学系の焦点位
置を遮光手段の位置と一致させているのである。
【0022】なお、図示はしていないが、検査対象光学
部材が平板であった場合には、補正レンズC単体の焦点
位置が拡散板5と遮光板6との境界面に一致するよう
に、補正レンズCを配置するとともに、この補正レンズ
Cと撮像装置7との間に検査対象光学部材を配置する。
また、検査対象光学部材がポロプリズムやダハプリズム
等の反射プリズムであった場合には、その単独での焦点
位置が拡散板5と遮光板6との境界面に一致するように
補正レンズCを配置し、その補正レンズCの背後にプリ
ズムを配置するとともに、このプリズムから出射される
光線の出射光軸上に、撮像装置7を配置する。さらに、
検査対象光学部材が反射鏡であった場合には、照明光学
系4と反射鏡(及び補正レンズC)との位置関係を上述
したのと同じにするとともに、この照明光学系4と反射
鏡との間にピームスプリッタ又はハーフミラーを配置し
て、これらビームスプリッタ又はハーフミラーによって
分離された反射光光路の先に撮像装置7を配置する。
【0023】以上のように被検査光学部材(及び補正レ
ンズC)を配置すると、検査対象光学部材から出射され
る光は、この検査対象光学部材が良品である限り、平行
光となる。従って、撮像装置7側から見ると、遮光板6
の遮光パターン6aが無限遠上に位置しているのと等価
になる。
【0024】ところで、仮に、検査対象光学部材Aの焦
点位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなる
レンズ群の合成焦点位置)が遮光パターン6aの位置よ
りも撮像装置7側にずれると、検査対象光学部材A(検
査対象光学部材B)と撮像装置7の撮像レンズ8との間
の空間に、遮光パターン6aの倒立像(実像)が形成さ
れる。この遮光パターン6aの倒立像(実像)は撮像レ
ンズ8によってリレーされ、撮像レンズ8の撮像素子9
側の空間に、遮光パターン6aの正立像(実像)が形成
される。逆に、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対
象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成
焦点位置)が遮光パターン6aの位置よりも光ファイバ
ー束3側にずれると、遮光板6の光ファイバー束8側の
空間に、遮光パターン6aの正立像(虚像)が形成され
る。この遮光パターン6aの正立像(虚像)は撮像レン
ズ8によってリレーされ、撮像レンズ8の撮像素子9側
の空間に、遮光パターン6aの倒立像(実像)が形成さ
れる。即ち、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対象
光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成焦
点位置)とは、この位置に存在する物体(遮光パターン
6a)の像が、撮像レンズ8の撮像素子9側の空間にお
いて正立像として結像されるか倒立像として結像される
かの境界点であり、光学的に不安定な状態となる位置で
ある。
【0025】なお、検査対象光学部材と撮像レンズ8と
の間隔は、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対象光
学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成焦点
位置)が遮光パターン6aの位置よりも撮像装置7側に
僅かにずれただけであってもそれらの間(正確には、両
者の焦点位置同士の間)に遮光パターン6aの倒立像
(実像)が形成されるように、可能な限り長くとってあ
る。また、撮像素子9は、撮像レンズ8によって正立像
が形成されても倒立像が形成されてもこれらの像をある
程度明瞭に撮像できるように、正立像の形成位置(平均
位置)と倒立像の形成位置(平均位置)との中間点に配
置される。この位置とは、撮像レンズ8に関して検査対
象光学部材A,Bの表面と光学的に等価な位置である。
【0026】従って、撮像素子9上には、常に、検査対
象光学部材A,Bの外縁の実像(倒立像)αが結像され
るとともに、この検査対象光学部材A,Bの外縁の実像
αの周囲には、検査対象光学部材を通さずに直接見える
遮光パターン6aの実像(倒立像)βがややぼけて結像
される(図4(a)〜(e)参照)。
【0027】そして、この検査対象光学部材A,Bの外
縁の実像αの内側には、検査対象光学部材Aの焦点位置
(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ
群の合成焦点位置)が遮光パターン6aの位置よりも撮
像装置7側にずれている場合には、遮光パターン6aの
実像(正立像)γが、ややぼけて結像される(図4
(d),図4(e)参照)。この遮光パターン6aの実
像(正立像)γは、焦点位置のずれ量が少なくなる程ぼ
け量が大きくなり(図4(d)参照)、ずれ量が大きく
なる程ボケ量が少なくなって明確になる(図4(e)参
照)。
【0028】これとは逆に、検査対象光学部材Aの焦点
位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレ
ンズ群の合成焦点位置)が遮光パターン6aの位置より
も光ファイバー束3側にずれている場合には、検査対象
光学部材A,Bの外縁の実像αの内側には、遮光パター
ン6aの実像(倒立像)βが、ややぼけて結像される
(図4(b),図4(a)参照)。遮光パターン6aの
実像(倒立像)βは、焦点位置のずれ量が少なくなる程
ぼけ量が大きくなり(図4(b)参照)、ずれ量が大き
くなる程ぼけ量が少なくなって明確になる(図4(a)
参照)。
【0029】また、検査対象光学部材Aの焦点位置(検
査対象光学部材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の
合成焦点位置)が遮光パターン6aの位置と一致する
と、検査対象光学部材A,Bの外縁の実像αの内側にお
けるぼけ量が最大となり、全体に均一な明度で光線が照
射されるようになる(図4(c)参照)。
【0030】表示装置10上においては、検査対象光学
部材A,Bの外縁αの内側は、検査対象光学部材Aの焦
点位置(検査対象光学部材Bと補正レンズCとからなる
レンズ群の合成焦点位置)が遮光パターン6aの位置と
一致した時には、遮光パターン6aの黒色部分(白色光
が遮られている部分)と白色部分(白色光が透過する部
分)とが完全に混合して、均一な灰色一色の平面として
表示される(球面レンズの場合,図4(c)参照)。な
お、検査対象光学部材A,Bとして非球面レンズを検査
する場合には、焦点位置が一点のみではなく緩やかに変
化しているので、輝度変化が非常に穏やかな画像とな
る。そして、焦点位置が遮光パターン6aの位置からず
れるにつれて、白の部分と黒の部分とが分離し(分離す
る向きは焦点位置のずれの向きに従う)、最終的に遮光
パターン6aの形状となる。<光学部材検査装置による
検査手順>本第1実施形態による光学部材検査装置によ
って光学部材を検査する時には、検査対象光学部材A,
Bを、図示せぬホルダに固着して光軸lと同軸に配置す
る。なお、検査対象光学部材が凸レンズA以外である場
合には、検査対象光学部材Bと照明ユニット4との間
に、補正レンズCを挿入する。
【0031】次に、白色ランプ1を点灯して、遮光板6
の遮光パターン6aを照明する。すると、表示装置10
上に、撮像素子9によって撮像された映像が映し出され
る。検査者は、表示装置10に映し出される映像を見な
がら、照明ユニット4を移動させる。図4は、正面から
見て矩形の外縁と球凸の両端面を有する樹脂成形レンズ
を検査対象レンズとした場合における表示装置10上の
映像を示す写真である。そして、図4(a)又は(b)
のように、検査対象光学部材の外縁αの内側において、
検査対象光学部材の外縁αの外側に見える遮光パターン
βと同じ方向に遮光パターンγが見える時には、照明ユ
ニット4が検査対象光学部材に近過ぎる場合であるの
で、照明ユニット4を検査対象光学部材から遠ざける。
逆に、図4(d)又は(e)のように、検査対象光学部
材の外縁αの内側において、検査対象光学部材の外縁α
の外側に見える遮光パターンβと逆の方向に遮光パター
ンγが見える時には、照明ユニット4が検査対象光学部
材から遠すぎる場合であるので、照明ユニット4を検査
対象光学部材に近付ける。このような照明ユニット4の
進退調整を行った結果、図4(c)のように、遮光パタ
ーンγが検査対象光学部材の外縁α内の大部分において
消えた時には、照明ユニット4が適正位置にある場合で
あるので、調整を停止する。
【0032】この照明ユニット4の位置は、上述したよ
うに、検査対象光学部材Aの焦点位置(検査対象光学部
材Bと補正レンズCとからなるレンズ群の合成焦点位
置)とほぼ等しい。従って、検査対象光学部材A,Bに
欠陥がない場合には、図5に示すように、検査対象光学
部材の外縁α内の全域において濃度が均一になる。
【0033】これに対して、検査対象光学部材A,B内
に屈折率異常が生じている部分やその表面の形状欠陥に
よって屈折力異常が生じている部分がある場合には、そ
の異常部分のみ、正常な部分の焦点距離と異なる焦点距
離を有することと等価になる。従って、図6に示すよう
に、その異常部分にだけ、遮光パターンγが見えるよう
になる。この異常部分の屈折率(屈折力)異常の程度
(焦点距離のずれ量)は、遮光パターンγの見え方によ
って識別できる。即ち、図4を用いて説明した様に、遮
光パターンγが明確に見えれば見えるほど、屈折率(屈
折力)異常の程度(焦点距離のずれ量)が大きくなる。
【0034】例えば、ヒケは、円形に生じるとともに、
ヒケが生じた箇所は、他の正常部分よりも薄くなるので
焦点距離が長くなる。従って、映像上には、円形状に遮
光パターンγが生じるとともに、この異常部分の遮光パ
ターンγは、検査対象光学部材の外縁α外の遮光パター
ンβと同じ方向に見えるようになる。そのため、図6の
ように映像が見える場合には、ヒケが生じているものと
判断することができる。なお、ジェッティングは不規則
形状に生じるとともに、その屈折率も不規則に変化す
る。従って、映像上の不規則形状の部分は、局所的に急
激な輝度変化を発生する。そのため、局所的に不規則形
状の急激な輝度変化が発生している部分は、ジェッティ
ングが生じている部分であると判断することができる。
【0035】このように、本実施形態による光学部材検
査装置では、検査対象光学部材A,Bの僅かな屈折率
(屈折力)の変化が明暗の差として現れ、屈折率(屈折
力)変化が強調された状態となる。また、欠陥の形状が
映像の濃淡形状に反映されるので、欠陥の種別及び程度
を把握することができる。
【0036】なお、検査対象光学部材A,Bの表面にゴ
ミや汚れが付着していたり、キズがついている場合に
は、撮像素子9表面上の検査対象光学部材A,Bの外縁
の実像αの内側に、これらゴミ,汚れ,又はキズの像が
撮像レンズ8によって形成される。即ち、ゴミや汚れに
よって光が遮断されている場合には周囲より暗い影が形
成され、キズによって光線の発散が生じている場合には
輝点が形成される。
【0037】本実施形態による光学部材検査装置では、
照明ユニット4が光軸方向に移動可能となっている。従
って、焦点距離の違う複数種類の光学部材を検査するこ
とができる。また、凸レンズで構成される補正レンズC
を装着することで、検査対象光学部材が凹レンズBでも
検査することができるし、検査対象光学部材としての凸
レンズAの焦点距離が長い場合にはこの凸レンズAと照
明ユニット4との間の距離を短くすることができる。
【0038】また、発明者が実験したところ、遮光パタ
ーンのエッジ(黒色部分と透明部分との境界線)が一方
向のみであると、エッジと直交する方向の光学的異常成
分は、検出することが困難であった。本実施形態では、
図3に示すように、互いに直交する方向にエッジが存す
るように遮光パターン6aを印刷したので、あらゆる方
向の光学的異常が検出できるようになった。
【0039】
【実施形態2】本発明の第2の実施形態に用いられる遮
光パターン6aを図7に示す。図7に示すように、本第
2実施形態における遮光板6の遮光パターン6aは、光
軸lを中心に同心円状に印刷された複数の環状縞とし
て、形成されている。従って、本第2実施形態における
遮光パターン6aのエッジは、360度にわたりあらゆ
る方向を向くことになる。従って、あらゆる方向の光学
的異常成分を、同じ程度に検出することができる。その
ため、より正確に、異常の形状及び程度を識別すること
ができる。本実施形態における他の構成及び作用は、第
1実施形態のものと同一であるので、その説明を省略す
る。
【0040】
【実施形態3】本発明の第3の実施形態に用いられる遮
光パターン6aを図8に示す。図8に示すように、本第
3実施形態における遮光板6の遮光パターン6aは、光
軸lを中心に同間隔で放射状に延びた直線縞として、形
成されている。従って、あらゆる方向の光学的異常成分
を同じ程度に検出することができるとともに、異常の種
類も正確に把握することができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の光学部
材検査装置によれば、簡単な構成の照明光学系でありな
がら、検査対象光学部材の屈折率(屈折力)異常ととも
に光学部材表面の欠陥をも、一回の検査作業で検査する
ことができる。また、光学部材の欠陥が強調され、良品
と明確に区別されて表示されるので、正確な合否判定が
可能となる。また、欠陥の位置及び形状がそのまま像と
して示されるので、欠陥の種類及び程度の把握が可能に
なり、製造過程への適切なフィードバックが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による光学部材検査
装置の構成図
【図2】 図1の光学部材検査装置を凹レンズに適用し
た場合における構成図
【図3】 図1における遮光パターンの正面図
【図4】 図1における照明ユニットの移動調整時にお
ける表示装置上の画像を示す図
【図5】 正常な光学部材を検査した場合における表示
装置上の画像を示す図
【図6】 ヒケを有する光学部材を検査した場合におけ
る表示装置上の画像を示す図
【図7】 本発明の第2の実施形態による光学部材検査
装置の遮光パターンの正面図
【図8】 本発明の第3の実施形態による光学部材検査
装置の遮光パターンの正面図
【符号の説明】
1 白色ランプ 3 光ファイバー束 4 照明ユニット 5 拡散板 6 遮光板 7 撮像装置 8 撮像レンズ 9 撮像素子 A 凸レンズ B 凹レンズ C 補正レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 敦 東京都板橋区前野町2丁目36番9号旭光 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−110302(JP,A) 特開 平8−304052(JP,A) 特開 平6−109582(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/08 G01N 21/84 - 21/958

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学部材の光学的欠陥を検出する光学部材
    検査装置であって、 照明光によって照明される拡散板と、 この拡散板によって拡散された光を部分的に透過させる
    とともに部分的に遮光する前記拡散板に固着された遮光
    手段とを備えるとともに、 前記光学部材を含む光学系の焦点位置を前記遮光手段の
    位置と一致させたことを特徴とする光学部材検査装置。
  2. 【請求項2】前記光学系は、凸レンズである前記光学部
    材のみからなることを特徴とする請求項1記載の光学部
    材検査装置。
  3. 【請求項3】前記光学系は、凹レンズである前記光学部
    材と凸レンズである補正レンズとからなり、全体として
    正レンズ系であることを特徴とする請求項1記載の光学
    部材検査装置。
  4. 【請求項4】前記遮光部材は、遮光部を印刷した透明部
    材であることを特徴とする請求項1記載の光学部材検査
    装置。
  5. 【請求項5】前記遮光部の形状は格子状であることを特
    徴とする請求項1記載の光学部材検査装置。
  6. 【請求項6】前記光学系を透過した光を収束させる撮像
    レンズを有する撮像装置を更に備えたことを特徴とする
    請求項1記載の光学部材検査装置。
  7. 【請求項7】前記撮像装置は前記撮像レンズに関して前
    記光学部材の表面と光学的に等価な位置に配置されてい
    ることを特徴とする請求項6記載の光学部材検査装置。
  8. 【請求項8】前記拡散板及び遮光手段を前記光学系に対
    して光軸方向に進退可能に設けたことを特徴とする請求
    項1記載の光学部材検査装置。
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