JP3416086B2 - 開閉器の操作装置 - Google Patents

開閉器の操作装置

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JP3416086B2
JP3416086B2 JP30490199A JP30490199A JP3416086B2 JP 3416086 B2 JP3416086 B2 JP 3416086B2 JP 30490199 A JP30490199 A JP 30490199A JP 30490199 A JP30490199 A JP 30490199A JP 3416086 B2 JP3416086 B2 JP 3416086B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H3/00Mechanisms for operating contacts
    • H01H3/22Power arrangements internal to the switch for operating the driving mechanism
    • H01H3/30Power arrangements internal to the switch for operating the driving mechanism using spring motor
    • H01H3/3042Power arrangements internal to the switch for operating the driving mechanism using spring motor using a torsion spring

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  • Driving Mechanisms And Operating Circuits Of Arc-Extinguishing High-Tension Switches (AREA)
  • Circuit Breakers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば変電所や開
閉所に設置される電力用開閉装置における遮断器などの
開閉器のばね操作装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】開閉器としての遮断器の操作装置におい
て、操作力としてばねの弾性力を利用したばね操作装置
がある。図14〜図19は、例えば特開昭63−304
542号公報に記載された従来の遮断器のばね操作装置
を示すもので、図14は斜視図、図15は要部構成図で
ある。図16は従来の遮断器の開路状態におけるばね操
作装置の状態図、図17は閉路用のトーションバーの放
勢状態を示す状態図である。図18は従来の遮断器の正
面図、図19は従来の遮断器の遮断制御部の変位とシリ
ンダ内のガス圧力との関係を示す特性図である。
【0003】これらの図において、101は筐体、12
4は筐体101に固着された筒体、26、27は筒体1
24の端面に設けられたピン(図示せず)に嵌合されて
回転自在なレバーである。
【0004】28は一端が筐体101に固着され他端が
レバー26に固着された開路用のトーションバー、34
は一端がレバー26に固着され他端が回転軸32に固着
された開路用のトーションバーである。29は一端が筐
体101に固着され他端がレバー27に固着された閉路
用のトーションバー、35は一端がレバー27に固着さ
れ他端が回転軸33に固着された閉路用のトーションバ
ーである。
【0005】以下、主として図15を参照しながら説明
する。37は回転軸33に固着された投入レバーであ
り、回転軸33はトーションバー35の端部に固着され
ており閉路用のトーションバー29、35(図14)に
よって反時計方向の回転力が与えられるように構成され
ている。2は筐体101に支承されたカム軸、3はカム
軸2に装着されたカムである。13は投入用のカム3に
設けられた投入ラッチ係合ピン、14は投入ラッチ係合
ピン13と係合した投入ラッチ、15は投入トリガで投
入ラッチ14に係合している。16は投入電磁石で、プ
ランジャ17を有する。
【0006】38は筐体101に支承された回転軸であ
り、モータ(図示せず)で図15において反時計方向に
駆動される。39は回転軸38に固着された小歯車、4
0はカム軸2に固着されて小歯車39と噛み合うように
構成された大歯車で、閉路用のトーションバー29、3
5(図14)が蓄勢された状態のとき、小歯車39との
噛み合いが外れるように一部分の歯が欠いてある。41
は投入レバー37と大歯車40とを連結するリンクであ
る。
【0007】36は回転軸32に固着された遮断レバー
であり、開路用のトーションバー34の端部に固着され
ており開路用のトーションバー28、34(図14)に
よって反時計方向の回転力が与えられるように構成され
ている。8は遮断レバー36に設けられた引外しラッチ
係合ピン、9は同じく遮断レバー36に設けられたロー
ラである。18は引外しラッチであり、引外しラッチ係
合ピン8と係合している。
【0008】19は引外しトリガで、引外しラッチ18
と係合している。20は引外し電磁石であり、プランジ
ャ21を有する。22は遮断器の可動接触子で、リンク
機構23、ロッド61を介して遮断レバー36に連結さ
れている。なお、遮断器の可動接触子22及びロッド6
1についての詳細を図18に示しており、後述する。4
2は遮断レバー36に連結された緩衝器で、可動接触子
22の開閉動作時の衝撃を緩和する。
【0009】ここで、まず開路動作について説明する。
遮断レバー36は開路用のトーションバー28、34に
より図14において常時反時計方向の回転力が与えられ
ており、その回転力は引外しラッチ18及び引外しトリ
ガ19にて保持されている。この状態で引外し電磁石2
0が励磁されるとプランジャ21が右方向に移動し、引
外しトリガ19が時計方向に回転して引外しラッチ18
との係合が外れる。
【0010】引外しトリガ19と引外しラッチ18との
係合が外れると、引外しラッチ18が引外しラッチ係合
ピン8からの反力により反時計方向に回転し、引外しラ
ッチ係合ピン8から外れる。すると、遮断レバー36は
反時計方向に回転し、遮断レバー36に連結されたリン
ク機構23を介して可動接触子22が開路方向に駆動さ
れる。この開路動作完了状態が図16である。
【0011】次に、閉路動作について説明する。図16
において、カム3はカム軸2、カム軸2に固着された大
歯車40、リンク41を介して投入レバー37に連結さ
れており、大歯車40すなわちカム3は閉路用のトーシ
ョンバー29、35により時計方向の回転力が与えられ
ている。この回転力を投入ラッチ14及び投入トリガ1
5にて保持しているが、詳細は後述する。この図16の
状態にて投入電磁石16が励磁されるとプランジャ17
が右方向に移動し、投入トリガ15が時計方向に回転
し、投入ラッチ14との係合が外れる。
【0012】投入トリガ15と投入ラッチ14との係合
が外れると、投入ラッチ14が投入ラッチ係合ピン13
からの反力により、反時計方向に回転し、投入ラッチ1
4が投入ラッチ係合ピン13から外れる。このため、閉
路用のトーションバー29、35の放勢力によりカム3
が時計方向に回転する。そして、カム3がその先端部で
遮断レバー36に設けられたローラ9を押し上げるた
め、遮断レバー36が開路用のトーションバー28、3
4をねじりながら時計方向(図23の矢印A)に駆動さ
れ、開路用のトーションバー28、34を蓄勢する。
【0013】遮断レバー36が回動して所定位置にくる
と、引外しラッチ係合ピン8が引外しラッチ18に係合
保持され、図17に示す状態となり閉路動作が完了す
る。図17に示すように閉路動作完了直後には、トーシ
ョンバー29、35は放勢状態にある。なお、閉路用の
トーションバー29、35の放勢により開路用のトーシ
ョンバー28、34を蓄勢するようにするため、閉路用
のトーションバー29、35の蓄勢エネルギーを開路用
のトーションバー28、34の蓄勢に要するエネルギー
よりも大きくしている。
【0014】図17の状態から、閉路用のトーションバ
ー29、35の蓄勢動作は次のようにして行う。モータ
(図示せず)によって小歯車39が図17で反時計方向
に駆動されることにより、大歯車40が時計方向に回転
し、リンク41、投入レバー37を介して回転軸33が
図17の状態から時計方向に回転駆動され、トーション
バー29、35が蓄勢される。
【0015】リンク41の引張荷重方向がカム軸2の中
心と交差するデッドポイントを超えた位置(図15の状
態となる少し前)でカム軸2は閉路用のトーションバー
29、35の放勢しようとする力により投入レバー37
を介して時計方向の回転力が与えられる。と同時に、大
歯車40の一部の歯が欠いているので、小歯車39と大
歯車40の噛合が外れ、この大歯車40に同軸に固着さ
れたカム3が時計方向に回転する。
【0016】カム3が回転し、所定位置に来ると投入ラ
ッチ係合ピン13が投入ラッチ14に係合され、閉路用
のトーションバー29、35の力による大歯車40の時
計方向の回転力が保持され、蓄勢動作が完了する。この
ようにして再び図15に示す状態である開路用のトーシ
ョンバー28、34、閉路用のトーションバー29、3
5がともに蓄勢された状態に戻る。
【0017】次に、遮断器本体の説明をする。図18は
遮断器の正面図である。リンク機構23は、レバー6
0、リンク62、支持板63、回動軸88を有する。回
動軸88は支持板63に回転可能に支持されており、レ
バー60が回動軸88に固着され、レバー60は回動軸
88とともに回動する。また、回動軸88に固着される
ともに回転する別のレバー87がピンを介してリンク6
2に連結されている。
【0018】ばね操作装置の筐体101は支持板63に
固定され、支持板63は圧力容器64の右方の蓋板64
aに締結されている。ばね操作装置の遮断レバー36
が、ロッド61を介して回動軸88に固着されたレバー
60に連結されている。圧力容器64内には高圧の電気
絶縁用のガス72が封入されている。ガス72として
は、例えば六弗化硫黄ガスが用いられる。また、68は
圧力容器64に固定された支持台、67はこの支持台6
8のうちの右方のものに固着支持されたピストン、71
はシリンダである。
【0019】22はばね操作装置によって駆動される可
動接触子22a及びノズル22bを持つ可動接触子であ
る。70は左方の支持台68に支持された固定接触子で
ある。可動接触子22及びシリンダ71にて遮断制御部
69が構成され、この遮断制御部69は、絶縁ロッド6
6、シャフト65、リンク機構23、ロッド61を介し
てばね操作装置の遮断レバー36(図15)に連結さ
れ、駆動される。
【0020】遮断器本体が閉路状態では、可動接触子2
2a及びノズル22bと固定接触子70とは接触してい
る。なお、可動接触子22と固定接触子70が本発明の
ガス中開閉接点である。遮断器本体が開路状態になる過
程では、遮断制御部69(可動接触子22及びシリンダ
71)が図18の右方向に高速で直線移動し、シリンダ
71の圧力は定常状態の数倍にも達する。この高圧ガス
は遮断制御部69が固定接触子70より抜けるとノズル
22bと固定接触子70間に生じている大電流のアーク
めがけて高速ガス流を生じさせアークを冷却し、消弧す
る。
【0021】この過程において、上記シリンダ71内の
高圧は、遮断制御部69の動きに対して、つまりばね操
作装置の開路用のトーションバー28、34による放勢
力に対して反力となる。図19は従来の遮断制御部69
の時間経過に対する変位すなわち移動距離とシリンダ7
1内のガスの圧力との関係を示す特性図であり、実線P
aはシリンダ71内の圧力、実線Sは可動接触子22の
変位を示す。また、各点線Pa2、S2は、反力が小さ
いと仮定したときの、シリンダ71内のガスの圧力、可
動接触子22の変位を示す。
【0022】しかし、現実は反力が大きいので、図19
の点線Pa2のように可動接触子22の変位の後半にお
いて遮断制御部69のシリンダ71内のガスの圧力を高
くしてアークを迅速に遮断したいにもかかわらず、ばね
操作装置の駆動力に対する反力が大きいために圧力を高
くすることができず、実線Paのようになり、十分なガ
ス流を確保できない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の遮
断器のばね操作装置を大出力化する場合、トーションバ
ーのねじり角を増やして放勢力を大きくすればよいが、
ねじり角に強度上限界があるため、トーションバーを長
くする必要がある。そして、大出力化すると各機構部品
に加わる荷重が増大するので、強度を確保するために機
構部品を大形化する必要がある。このように、ばね操作
装置を大出力化するとき、可動部の重量増加、操作装置
全体の大形化を招くという問題があった。
【0024】さらに、ばね操作装置を大出力化すると、
トーションバーのばねの力が増大するため筐体101や
筒体124に加わる荷重が増大し、筐体の剛性が十分で
ないと変形し、機構部品間の距離が変化して装置が正常
に動作しなくなる。この対策として筐体の剛性を強化し
なければならず、筐体が大きくなり、重量も重くなると
いう問題があった。
【0025】また、従来のばね操作装置の開路用のトー
ションバー28、34の回転力は遮断レバー36の回転
角に対して1次関数で減少するので、可動接触子22の
変位に対する力も1次関数に近い変化で減少する。その
ため可動接触子22の変位の後半において遮断制御部6
9のシリンダ71内の圧力を上昇させたいときに、開路
用のトーションバー28、34の回転力は低下してしま
うという相反する状態になる。このため、遮断時のシリ
ンダ71内の圧力を高くしてアークを冷却するための十
分なガス流を生じさせることができず、遮断性能に制約
を受けるという問題があった。
【0026】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、操作装置を大出力化しても装置
が大形になるのを抑制できるとともに、遮断性能を向上
させることのできる開閉器の操作装置を得ることを目的
とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の開閉器の操作装置においては、閉路用の弾
性部材と閉路連動用カムと閉路補助用の弾性部材とを有
するものであって、閉路用の弾性部材は閉路用弾性部材
蓄勢手段により蓄勢されその放勢力により開閉接点の閉
路を行うものであり、閉路補助用の弾性部材は閉路連動
用カムを介して閉路用の弾性部材の蓄勢に連動して閉路
用弾性部材蓄勢手段により蓄勢されるとともに閉路用の
弾性部材の放勢と連動して放勢し閉路用の弾性部材の放
勢力を補助するものであり、閉路連動用カムは閉路及び
閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に閉路用弾性部材蓄勢手
段に加わる負荷の最大値がほぼ平坦になるような形状に
されたものである。開閉接点の開路を行うための放勢力
を開路用と開路補助用の弾性部材で受け持つ、あるいは
開閉接点の閉路を行うための放勢力を閉路用と閉路補助
用の弾性部材で受け持つので、大出力化のために放勢力
を大きくする場合に各弾性部材が大形化するのを避ける
ことができ、ひいては装置の大形化を抑制することがで
きる。また、蓄勢時に蓄勢手段に加わる負荷の最大値を
ほぼ平坦にすれば、蓄勢時の最大負荷を制限することが
できる。
【0028】そして、開路用の弾性部材と開路連動用カ
ムと開路補助用の弾性部材とを有するものであって、開
路用の弾性部材は開路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢さ
れその放勢力により開閉接点の開路を行うものであり、
開路補助用の弾性部材は開路連動用カムを介して開路用
の弾性部材の蓄勢に連動して開路用弾性部材蓄勢手段に
より蓄勢されるとともに開路用の弾性部材の放勢と連動
して放勢し開路用の弾性部材の放勢力を補助するもので
あり、開路連動用カムは開路補助用の弾性部材が開路用
の弾性部材の放勢力を補助する力と開路用の弾性部材の
放勢力とを加えた力が開路用の弾性部材の放勢開始時に
最も大きくかつ開路用の弾性部材の放勢途中において極
大値を有するような形状にされたものである。 このよう
にすれば、開路動作の開始時の初期加速度を大きくでき
るとともに開路動作の途中において強い放勢力を得るこ
とができる。
【0029】さらに、閉路装置と開路装置とを有するも
のであって、閉路装置は、閉路用の弾性部材と閉路連動
用カムと閉路補助用の弾性部材とを有し、閉路用の弾性
部材は閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢されその放勢
力により開閉接点の閉路を行うものであり、閉路補助用
の弾性部材は閉路連動用カムを介して閉路用の弾性部材
の蓄勢に連動して閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢さ
れるとともに閉路用の弾性部材の放勢と連動して放勢し
閉路用の弾性部材の放勢力を補助するものであり、閉路
連動用カムは閉路及び閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に
閉路用弾性部材蓄勢手段に加わる負荷の最大値がほぼ平
坦になるような形状にされたものであり、開路装置は、
開路用の弾性部材と開路連動用カムと開路補助用の弾性
部材とを有し、開路用の弾性部材は閉路用及び閉路補助
用の弾性部材の放勢力により蓄勢されその放勢力により
開閉接点の開路を行うものであり、開路補助用の弾性部
材は開路連動用カムを介して開路用の弾性部材の蓄勢に
連動して閉路用及び閉路補助用の弾性部材の放勢力によ
り蓄勢されるとともに開路用の弾性部材の放勢と連動し
て放勢し開路用の弾性部材の放勢力を補助するものであ
り、開路連動用カムは開路補助用の弾性部材が開路用の
弾性部材の放勢力を補助する力と開路用の弾性部材の放
勢力とを加えた力が開路用の弾性部材の放勢開始時に最
も大きくかつ開路用の弾性部材の放勢途中において極大
値を有するような形状にされたものである。 蓄勢時に蓄
勢手段に加わる負荷の最大値をほぼ平坦にすれば、蓄勢
時の最大負荷を制限することができ、また開路動作の開
始時の初期加速度を大きくできるとともに開路動作の途
中において強い放勢力を得ることができる。
【0030】そして、各弾性部材はトーションバーであ
って、閉路用の弾性部材と閉路補助用の弾性部材とが共
通の閉路用支持部材に支持されかつ両者の蓄勢時のねじ
り方向が逆であり、開路用の弾性部材と開路補助用の弾
性部材とが共通の開路用支持部材に支持されかつ両者の
蓄勢時のねじり方向が逆であることを特徴とする。トー
ションバーのねじり方向が逆であるので、閉路用及び開
路用各支持部材にそれぞれ働く弾性部材の回転力が相殺
ないし低減される。従って、トーションバーの放勢力を
大きくする場合でも各支持部材の剛性をそれほど強化す
ることを要せず、装置の大形化及び重量の増加を抑制で
きる。
【0031】さらに、開閉器はガス遮断器または負荷開
閉器であり、開閉接点は電気絶縁ガス中に配設されたガ
ス中開閉接点であって開路時に開路用及び開路補助用の
弾性部材の放勢力により駆動されるシリンダにより電気
絶縁ガスが吹き付けられるものであり、開路装置は開路
及び開路補助用の弾性部材による放勢力が放勢開始時に
最大でありかつ電気絶縁ガスの吹き付け時に極大値を有
するものであることを特徴とする。開路連動用カムの形
状を変えることにより開路補助用のトーションバーが補
助する放勢力を制御し、開路及び開路補助用のトーショ
ンバーの放勢力が放勢開始時に最大でありかつ電気絶縁
ガスの吹き付け時に極大値を有するようにできる。この
放勢力により開閉接点の開路を行うとともにシリンダを
駆動するので、開閉接点の開極速度を大きくでき、また
シリンダによる電気絶縁ガスの吹き付が強くなるので、
遮断性能を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1〜図8は、この発明の実施の一形態を示すものであ
り、図1はばね操作装置の閉路状態の要部構成図であ
り、図2は、ばね操作装置の斜視図である。図3は遮断
器の開路状態におけるばね操作装置の状態図、図4は遮
断器の閉路用トーションバーの放勢状態におけるばね操
作装置の状態図である。図5は、ばね操作装置の遮断レ
バーに働く回転力を説明するための説明図である。
【0033】図6(a)はばね操作装置の遮断レバーの
回転力の変化を示す特性図、図6(b)は遮断レバーに
働く力のモーメントアームの変化を示す特性図である。
図7はばね操作装置の投入レバーに働く回転力を説明す
るための説明図である。図8(a)はばね操作装置の投
入レバーの回転力の変化を示す特性図、図8(b)は投
入レバーに働く力のモーメントアームの変化を示す特性
図である。
【0034】これらの図において、1は筐体、24(図
2)は筐体1に固着された筒体、26、27(図2)は
筒体24の端面に設けられたピン(図示せず)に嵌合さ
れて回転自在なレバーである。28(図2)は一端が筐
体1に固着され他端がレバー26に固着された開路用の
トーションバー、34は一端がレバー26に固着され他
端が回転軸32に固着された開路用のトーションバーで
ある。開路用のトーションバー28と開路用のトーショ
ンバー34とは、レバー26を介して直列に長い一本の
トーションバーとして作用するように構成されている。
【0035】29(図2)は一端が筐体1に固着され他
端がレバー27に固着された閉路用のトーションバー、
35は一端がレバー27に固着され他端が回転軸33に
固着された閉路用のトーションバーである。閉路用のト
ーションバー29と閉路用のトーションバー35とは、
レバー27を介して直列に長い一本のトーションバーと
して作用するように構成されている。
【0036】55、56(図2)は筒体24の端面に設
けられたピン(図示せず)に嵌合されて回転自在なレバ
ーである。47は一端が回転軸46に固着され他端がレ
バー55に固着された閉路補助用のトーションバーであ
る。53(図2)は一端が筐体1に固着され他端がレバ
ー55に固着された閉路補助用のトーションバーであ
る。閉路補助用のトーションバー47と閉路補助用のト
ーションバー53とは、レバー55を介して直列に長い
一本のトーションバーとして作用するように構成されて
いる。
【0037】51は一端が回転軸50に固着され他端が
レバー56に固着された開路補助用のトーションバーで
ある。54(図2)は一端が筐体1に固着され他端がレ
バー56に固着された開路補助用のトーションバーであ
る。開路補助用のトーションバー51と開路補助用のト
ーションバー54とは、レバー56を介して直列に長い
一本のトーションバーとして作用するように構成されて
いる。
【0038】以下、主として図1を参照しながら説明す
る。37は回転軸33に固着された投入レバーであり、
回転軸33は閉路用のトーションバー35に固着され図
2における閉路用のトーションバー29、35によって
反時計方向の回転力が与えられるように構成されてい
る。2は筐体1に支承されたカム軸、3はカム軸2に装
着された投入用のカムである。13はカム3に設けられ
た投入ラッチ係合ピン、14は投入ラッチ係合ピン13
と係合した投入ラッチ、15は投入トリガで投入ラッチ
14に係合している。16は投入電磁石で、プランジャ
17を有する。
【0039】38は筐体1に支承された回転軸であり、
モータ(図示せず)で図1において反時計方向に駆動さ
れる。39は回転軸38に固着された小歯車、40はカ
ム軸2に固着されて小歯車39と噛み合うように構成さ
れた大歯車で、閉路用のトーションバー29、35(図
2)が蓄勢された状態のとき、小歯車39との噛み合い
が外れるように一部分の歯が欠いてある。41は投入レ
バー37と大歯車40とを連結するリンクである。
【0040】44は回転軸46に固着された投入補助レ
バーで図1において閉路補助用のトーションバー47、
53が蓄勢されているときに閉路補助用のトーションバ
ー47、53によって時計方向の回転力が与えられる。
閉路補助用のトーションバー47、53と閉路用のトー
ションバー29、35の蓄勢時のねじりの方向が逆で回
転力がほぼ同じにされ、筐体1に働く回転力が相殺、低
減されるようになっている。筐体1に働く回転力が低減
されることによって、各トーションバー29、35、4
7、53の蓄勢力を大きくしても、筐体1の剛性を強化
することを要せず、大形化及び重量増加を抑制できる。
【0041】43は投入レバー37に一体に加工された
閉路連動用カムとしてのカム部であり、所定の形状に形
成された曲面部43a(図7では太線で示す)を有す
る。45は投入補助レバー44に設けられたローラであ
る。ローラ45は閉路補助用のトーションバー47、5
3のばね力によって常にカム部43と当接しており、ロ
ーラ45とカム部43によって閉路補助用のトーション
バー47、53のばね力が投入レバー37に伝達される
ようになっている。投入レバー37の回転力はリンク4
1を介して大歯車40に伝達される。
【0042】36は回転軸32に固着された遮断レバー
であり、回転軸32は開路用のトーションバー34に固
着されており、図2における開路用のトーションバー2
8、34によって反時計方向の回転力が与えられるよう
に構成されている。8は遮断レバー36に設けられた引
外しラッチ係合ピン、9は同じく遮断レバー36に設け
られたローラである。18は引外しラッチであり、引外
しラッチ係合ピン8と係合している。
【0043】19は引外しトリガで、引外しラッチ18
と係合している。20は引外し電磁石であり、プランジ
ャ21を有する。22は遮断器の可動接触子であり、リ
ンク機構23、ロッド61を介して遮断レバー36に連
結されている。なお、遮断器の可動接触子22及びロッ
ド61についての詳細は先に説明した図18と同様のも
のである。42は遮断レバー36に連結された緩衝器
で、可動接触子22の開閉動作時の衝撃を緩和する。
【0044】48は回転軸50に固着された遮断補助レ
バーで開路補助用のトーションバー51、54によって
図1において時計方向の回転力が与えられるように構成
されている。なお、開路補助用のトーションバー51、
54と開路用のトーションバー28、34の蓄勢時のね
じりの方向が逆で回転力がほぼ同じにされ、筐体1に働
く回転力が相殺、低減されるようになっている。筐体1
に働く回転力が低減されることによって、筐体1の剛性
を強化することを要せず、大形化及び重量増加を抑制で
きる。
【0045】52は遮断レバー36に一体に加工された
開路連動用カムとしてのカム部である。カム部52は所
定の形状に形成された曲面部52a(図5では太線で示
す)を有する。49は遮断補助レバー48に設けられた
ローラである。ローラ49は開路補助用のトーションバ
ー51、54のばね力によって常にカム部52に当接し
ており、開路補助用のトーションバー51、54のばね
力がローラ49からカム部52を介して遮断レバー36
に伝達される。すなわち、遮断レバー36には開路用の
トーションバー28、34のばね力と開路補助用のトー
ションバー51、54のばね力との両者が働く。
【0046】なお、本発明の閉路装置は、投入ラッチ1
4、投入電磁石16、カム軸2、カム3、大歯車40、
リンク41、投入レバー37、カム部43、閉路用のト
ーションバー29、35、投入補助レバー44、閉路補
助用のトーションバー47、53等を有する。また、本
発明の開路装置は、引外しラッチ18、引外し電磁石2
0、遮断レバー36、開路用のトーションバー28、3
4、カム部52、遮断補助レバー48、開路補助用のト
ーションバー51、54等を有する。
【0047】さらに、本発明において、筐体1が弾性部
材としての開路用のトーションバー28、34と開路補
助用のトーションバー51、54との共通の支持部材で
あり、また同じく弾性部材としての閉路用のトーション
バー29、35と閉路補助用のトーションバー47、5
3との共通の支持部材でもある。
【0048】次に、動作について説明する。まず、開路
動作について説明する。遮断補助レバー48は開路補助
用のトーションバー51、54により常時図1における
時計方向の回転力が与えられている。この回転力はロー
ラ49及び遮断レバー36のカム部52を介して遮断レ
バー36に伝達され、遮断レバー36に反時計方向の回
転力を与える。
【0049】遮断レバー36は開路補助用のトーション
バー51、54から伝達された放勢力である回転力と開
路用のトーションバー28、34による放勢力である回
転力とが加算されて常時反時計方向の回転力が与えられ
ており、その回転力は引外しラッチ18及び引外しトリ
ガ19にて保持されている。
【0050】この状態で引外し電磁石20が励磁される
とプランジャ21が右方向に動作し、引外しトリガ19
が時計方向に回転し、引外しラッチ18との係合が外れ
る。すると、引外しラッチ18は引外しラッチ係合ピン
8からの反力により反時計方向に回転し、引外しラッチ
係合ピン8から外れる。すると、遮断レバー36は反時
計方向に回転し、可動接触子22が開路方向(図1で左
方)に駆動される。そして、開路動作が完了して図3の
状態になる。
【0051】ここで、遮断レバー36の回転角と回転力
について説明する。図6(a)は遮断レバー36の回転
角と放勢力である回転力の関係を示した特性図である。
図6(a)において、直線aは、遮断レバー36の回転
角と開路用のトーションバー28、34による回転力の
関係を示し、開路用のトーションバー28、34による
回転力は、放勢動作の開始点P1から終了点P3まで直
線的に減少する。
【0052】また、曲線bは、カム部52と一体に形成
された遮断レバー36の回転力の変化を示すもので、開
路用のトーションバー28、34による回転力に開路補
助用のトーションバー51、54による回転力を加えた
ものである。遮断レバー36の回転力は、放勢動作の開
始点P1において最も大きく、放勢途中の点P2におい
て極大値を有するようにされている。なお、曲線bと直
線aの縦軸方向の差が開路補助用のトーションバー5
1、54による遮断レバー36の回転力である。
【0053】この実施の形態では、遮断レバー36の回
転力を図6(a)の曲線bのように、放勢の開始点P1
における回転力F1を大きくとり初期加速度を大きく
し、かつ途中の点P2における回転力F2が極大となる
ようにし遮断動作の後半で遮断器のシリンダ71(図1
8)内のピーク圧力に抗する強い力を与えて、消弧ガス
を開閉接点に強力に吹き付けるようにして遮断能力を向
上させている。
【0054】さらに、図6(a)の曲線bのような特性
を実現するための詳細を説明する。図5は遮断レバー3
6と一体に形成されたカム部52と遮断補助レバー48
の関係を示す説明図である。図5において、Q1、Q
2、Q3はそれぞれカム部52(遮断レバー36)、遮
断補助レバー48、ローラ49の回動中心である。ま
た、d1はカム部52が遮断補助レバー48から受ける
力のモーメントアーム、d2は遮断補助レバー48がカ
ム部52に与える力のモーメントアームである。なお、
図5においては、遮断補助レバー48は簡略化して1本
の線で表している。
【0055】カム部52の曲面部52aを図5に示すよ
うな形状に形成し、かつローラ49との関係を図5に示
すようにする。すると、カム部52が遮断補助レバー4
8を介して開路補助用のトーションバー51、54から
受ける力のモーメントアームd1はカム部52、すなわ
ち遮断レバー36の回動に伴い図6(b)の曲線cのよ
うに変化する。そして、図6(b)の区間uが、曲面部
52aをローラ49が移動するときのモーメントアーム
d1の変化の状況である。
【0056】遮断補助レバー48からカム部52に作用
する力のモーメントアームd2は、曲面部52aの形状
及び曲面部52aとローラ49との関係が図5のように
なっており、カム部52が回動してもあまり変化しない
ので、開路補助用のトーションバー51、54による回
転力は図6(b)の曲線cとほぼ相似となる。従って、
遮断レバー36の回転力は、図6(a)の直線aに開路
補助用のトーションバー51、54による回転力が加わ
って曲線bのようになる。なお、この遮断レバー36の
回転力はカム部52の形状を変えることにより任意に設
計できる。
【0057】次に、閉路動作について説明する。図3に
おいて、投入補助レバー44は閉路補助用のトーション
バー47、53により常時時計方向の回転力が与えられ
ており、この回転力がローラ45及びカム部43を介し
て投入レバー37に伝達され、投入レバー37に反時計
方向の回転力が与えられる。
【0058】投入レバー37は閉路補助用のトーション
バー47、53から伝達された放勢力である回転力と閉
路用のトーションバー29、35による放勢力である回
転力とが加算されて常時反時計方向の回転力が与えられ
ている。この回転力は、リンク41、大歯車40、カム
軸2を介してカム3に伝達されて、カム3に時計方向の
回転力が与えられている。その回転力を投入ラッチ14
及び投入トリガ15にて保持している。
【0059】この図3の状態にて投入電磁石16が励磁
されるとプランジャ17が右方向に移動し、投入ラッチ
14との係合が外れる。投入ラッチ14と投入トリガ1
5との係合が外れると、投入ラッチ14は投入ラッチ係
合ピン13からの反力により、反時計方向に回転し、投
入ラッチ係合ピン13から外れる。そして、閉路用及び
閉路補助用のトーションバー29、35、47、53の
放勢力によりカム3が時計方向に回転する。
【0060】このとき、カム3がその先端部で遮断レバ
ー36に設けられたローラ9を押し上げるため、遮断レ
バー36は開路用のトーションバー28、34及び開路
補助用のトーションバー51、54をねじりながら時計
方向に駆動され、各トーションバー28、34、51、
54を蓄勢する。
【0061】閉路動作は、上述のように、閉路用のトー
ションバー29、35及び閉路補助用のトーションバー
47、53は、図3の状態から開路用のトーションバー
28、34及び開路補助用のトーションバー51、54
を蓄勢しながら放勢する。このようにするため、閉路用
のトーションバー29、35及び閉路補助用のトーショ
ンバー47、53の蓄勢エネルギーを、開路用のトーシ
ョンバー28、34及び開路補助用のトーションバー5
1、54の蓄勢エネルギーよりも、大きくしている。
【0062】図4において、閉路動作が完了し、開路用
及び開路補助用のトーションバー28、34、51、5
4が蓄勢され、引外しラッチ係合ピン8が引外しラッチ
18にて保持された状態を示し、閉路用のトーションバ
ー29、35及び閉路補助用のトーションバー47、5
3は放勢した状態にある。
【0063】閉路動作が終了し図4の閉路用のトーショ
ンバー29、35及び閉路補助用のトーションバー4
7、53が放勢した状態からの蓄勢動作は次のようにし
て行う。モータ(図示せず)によって小歯車39を反時
計方向に回転駆動することにより、大歯車40が時計方
向に回転し、リンク41を介して、投入レバー37、回
転軸33が時計方向に駆動されることにより閉路用のト
ーションバー29、35が蓄勢される。
【0064】投入レバー37が時計方向に回転すること
により、カム部43も時計方向に回転しローラ45を押
して投入補助レバー44及び回転軸46を反時計方向に
回転させて、閉路補助用のトーションバー47、53が
蓄勢される。さらに大歯車40が時計方向に回転駆動さ
れ、リンク41の引張荷重方向がカム軸2の中心と交差
するデッドポイントを越えるとカム軸2は閉路用のトー
ションバー29、35及び閉路補助用のトーションバー
47、53の力によりリンク41を介して時計方向の回
転力が与えられる。
【0065】同時に、大歯車40は一部の歯を欠いてい
るので、小歯車39と大歯車40の係合が外れる。投入
ラッチ係合ピン13に投入ラッチ14が係合され、閉路
用のトーションバー29、35及び閉路補助用のトーシ
ョンバー47、53の力による大歯車40の時計方向の
回転力が保持され、蓄勢動作が完了する。このようにし
て再び図1に示す状態である開路用、開路補助、閉路
用、閉路補助用の各トーションバー28、34、51、
54、29、35、47、53が全て蓄勢された状態に
戻る。
【0066】ここで、投入レバー37の回転角と回転力
について説明する。図8(a)は投入レバー37の回転
角と放勢力である回転力の関係を示した特性図である。
図8(a)において、曲線rは、投入レバー37の回転
角と閉路用のトーションバー29、35による回転力の
関係を示し、閉路用のトーションバー29、35の放勢
動作の開始点P6から終了点P7まで正弦波状に変化す
る。また、閉路用のトーションバー29、35の蓄勢動
作の開始点P7から終了点P8までも同様に正弦波状に
変化する。
【0067】曲線sは、カム部43と一体に形成された
投入レバー37の回転力の変化を示すもので、閉路用の
トーションバー29、35による回転力と閉路補助用の
トーションバー47、53による回転力とを加えたもの
である。投入レバー37の回転力は、放勢動作の開始点
P6において小さく、放勢途中において最大になる。な
お、曲線sと曲線rの縦軸方向の差が閉路補助用のトー
ションバー47、53による投入レバー37の回転力で
ある。
【0068】また、蓄勢時の投入レバー37に作用する
回転力、すなわち蓄勢装置に加わる負荷は、図8(a)
の曲線sのように、蓄勢動作の開始点P7及び蓄勢の終
了点P8においてほぼ零になる。また、蓄勢途中におい
て最大値を制限してほぼ平坦なk部を有する。なお、こ
の投入レバー37の回転力はカム部43の形状を変える
ことにより任意に設計できる。
【0069】この実施の形態で、以上のようにカム部4
3の曲面部43aの形状を蓄勢時の点P7と点P8との
間でカム3すなわち投入レバー37に働く回転力のピー
クが図8(a)のk部のように平坦になるようなカム形
状とし、蓄勢時に投入レバー37に働く回転力の最大値
を制限している。最大値を制限することで、蓄勢時の大
歯車40に加わる力の最大値が低減されるので、大歯車
40を小形化できる。また、モータ(図示せず)から大
歯車40に回転力を伝達するための介在部品、たとえば
小歯車39の荷重を低減できる。さらに、モータ(図示
せず)の最大回転力も低減でき、蓄勢装置を小形化でき
る。
【0070】さらに、図8(a)の曲線sのような特性
を実現するための詳細を説明する。図7において、Q
6、Q7、Q8はそれぞれカム部43(投入レバー3
7)、投入補助レバー44、ローラ45の回動中心であ
る。d6はカム部43が投入補助レバー44から受ける
力のモーメントアーム、d7は投入補助レバー44がカ
ム部43に与える力のモーメントアームである。なお、
図7においては、投入補助レバー44は簡略化して1本
の線で表している。
【0071】カム部43の曲面部43aを図7に示すよ
うな形状に形成し、かつローラ45との関係を図7に示
すようにする。すると、カム部43が投入補助レバー4
4を介して閉路補助用のトーションバー47、53から
受ける力のモーメントアームd6はカム部43、すなわ
ち投入レバー37の回動に伴い図8(b)の曲線tのよ
うに変化する。そして、図8(b)の区間wが曲面部4
3aをローラ45が移動するときのモーメントアームd
6の変化状況であり、下に凸に減少する。
【0072】一方、投入補助レバー44からカム部43
に作用する力のモーメントアームd7は、曲面部43a
とローラ45との関係が図7のようになっており、カム
部43が回動してもあまり変化しないので、閉路補助用
のトーションバー47、53による回転力は図8(b)
の曲線tとほぼ相似のものとなる。従って、投入レバー
37の回転力は、図8(a)の曲線rに、閉路補助用の
トーションバー47、53による回転力が加わって、曲
線sのようになる。
【0073】なお、曲面部43aにより放勢時のモーメ
ントアームd6は図8(b)の区間vのように凹みが生
じるが、カム部43の回転力にはあまり影響しない。
【0074】以上のように、開路用と閉路用の各トーシ
ョンバーに加えて開路補助用と閉路補助用の各トーショ
ンバーを設けることで、開路動作あるいは閉路動作に必
要なエネルギーの蓄勢を主たるトーションバーと補助用
のトーションバーとで分担させることができる。従っ
て、装置を大形化する場合でもそれぞれのトーションバ
ーの長さを抑制でき、ばね操作装置を小形化できる。
【0075】また、閉路用のトーションバー29、35
を用い、かつ閉路補助用のトーションバー47、53の
ばね蓄勢力をローラ45とカム部43を介して投入レバ
ー37に伝達するように構成し、カム部43の曲面部4
3aの形状を調整することにより、投入レバー37ある
いは大歯車40に加わる回転力を制御可能とした。
【0076】すなわち、閉路補助用のトーションバー4
7、53を蓄勢する時に、投入レバー37に働く力を図
8(a)のk部のように平坦にしてカム3に加わる最大
回転力を抑制することにより、大歯車40等の部品荷重
を低減でき、またモータの出力も低減できる。よって、
これらの部品ひいてはばね操作装置を小形化できる。な
お、カム3の形状を変えることにより閉路補助用のトー
ションバー47、53の放勢力の制御も可能である。
【0077】閉路装置は、閉路用及び閉路補助用のトー
ションバー29、35、47、53の放勢力により開路
用及び開路補助用のトーションバー28、34、51、
54の蓄勢を行うようにしたので、開路用及び開路補助
用のトーションバーの蓄勢を別途行う場合よりも部品数
を削減でき、構成も簡易になる。
【0078】また、開路用のトーションバー28、34
と開路補助用のトーションバー51、54のねじり方向
を逆にし、閉路用のトーションバー29、35と閉路補
助用のトーションバー47、53のねじり方向を逆に
し、蓄勢状態でそれぞれのばね力による回転力の値が近
くなるようにして、蓄勢状態において筐体に働く回転力
を相殺するようにした。このため、筐体に働く回転力を
低減でき、装置を大出力化すなわち蓄勢力を大きくする
場合でも筐体の剛性の強化のために重量が増加したり、
装置が大形化するのを抑制できる。
【0079】開路用のトーションバー28、34を用
い、これに加えて開路補助用のトーションバー51、5
4のばね蓄勢力をローラ45とカム部43を介して遮断
レバー36に伝達するように構成し、カム部43の形状
を所定の形に設計することにより、遮断レバー36の出
力を制御し、必要なタイミングでシリンダ71内のガス
の圧力を十分に高くとれるようにしてアークを消弧する
ガス流量を増加させ、遮断性能を向上させることができ
る。
【0080】実施の形態2. 図9〜図13は、この発明の他の実施の形態を示すもの
であり、図9はばね操作装置の要部構成図、図10は図
9のばね操作装置の側面図である。図11は遮断器の閉
路状態におけるばね操作装置を示す斜視図である。図1
2は遮断器の開路動作中におけるばね操作装置の状態を
示す要部構成図、図13は開路用及び開路補助用のコイ
ルばねの荷重特性を示す特性図である。
【0081】これらの図において、59は開路用のコイ
ルばね、57はコイルばね押さえを兼ねたロッド、58
はロッド57に連結されている緩衝器である。ロッド5
7はロッド61にリンク(図示せず)等を介して連結さ
れており、ロッド61はロッド57の動きに連動して同
方向に動く。
【0082】回動軸88は支持板63に回動可能に支持
され、レバー60は回動軸88に固着され回動軸ととも
に回動する。ロッド61は、レバー60にピンにて連結
されている(図18を参照)。73は回動軸88に固着
され回動軸88とともに回動するカム、74はロッドで
ある。ロッド74は、後述の開路補助用のコイルばね7
9を抑える押え板部74aを有する。
【0083】75はロッド74に回転自在に支持されカ
ム73と当接するローラである。76(図11)はロッ
ド74から突設されたピン、77はかけがねである。7
8は開路補助用のコイルばね79のガイドであり、開路
補助用のコイルばね79の放勢時の最大長さを制限す
る。
【0084】図11、図12において、80はローラ、
81はロッドエンド、82はばね(図12)、83はロ
ッドエンドであり、ロッドエンド83の端部にばね82
及びロッドエンド81を収容するホルダ部83aが設け
られている。ローラ80はロッドエンド81に回転可能
に支持されている。ロッドエンド83のホルダ部83a
にコイル状のばね82が収容され、またロッドエンド8
1がばね82を圧縮しながら摺動しうるようにして挿入
されている。ロッドエンド83はロッド61に固定支持
されている。
【0085】さて、遮断器の閉路状態におけるばね操作
装置を示す図11においては、開路補助用のコイルばね
79は蓄勢状態にある。この蓄勢は、かけがね77をロ
ーラ80にて図11の右方へ押圧してかけがね77を時
計方向に回動させることによりピン76を掛止し、開路
補助用のコイルばね79を押え板部74aにより所定長
さまで圧縮された状態に保持することにより行ってい
る。ローラ80を介してばね82によりかけがね77を
押圧することにより、ロッド61が傾いてもばね82の
伸縮によりこれを吸収してピン76との係合が外れない
構造としている。
【0086】図9、図10に戻って、カム軸2に閉路用
のカム3、閉路補助用のカム92、及び大歯車40が取
り付けられている。閉路補助用のカム92には、閉路補
助用のコイルばね91の力を伝えるローラ89がばね押
さえ90を介して当接している。閉路用のコイルばね9
4(図10)は、大歯車40に連結されたロッド93を
介して大歯車40にそのばね力を伝える。
【0087】また、ロッド61にローラ9を具備するレ
バー95がピンにて連結されており、ロッド61が図9
における上下方向に動くときローラ9が支持軸96を中
心にして回動する。なお、図9、図10において、閉路
用及び閉路補助用のコイルばね94、91、閉路用及び
閉路補助用のコイルばね59、71は全て蓄勢状態にあ
る。
【0088】次に、動作について説明する。まず、開閉
接点の開路動作から説明する。開路指令が入ると、ラッ
チ機構(図示せず)が解除されて開路用のコイルばね5
9が放勢を開始し、図11に示す状態からロッド57が
下方向に移動する。同時にロッド57と連動するロッド
61は、下方向に移動し、レバー60は図11において
反時計方向に回転する。このとき、回動軸88に固着さ
れているカム73も反時計方向に回転する。
【0089】また、開路動作でロッド61に取付けられ
ているロッドエンド83は下方に移動し、ロッドエンド
83に支持されたローラ80も同じく図11の下方向に
かけがね77の背面を転がりつつ移動する。そして、ロ
ーラ80がかけがね77から離れると、ピン76とかけ
がね77の係合が外れ、ロッド74は開路補助用のコイ
ルばね79の放勢力によって図11の上方向に移動す
る。この時、ロッド74に支持されたローラ75はカム
73に当接して押圧し回動軸88を介してレバー60を
反時計方向に回転させるトルクを与える。
【0090】この時のばね特性を図13に示す。開路動
作における放勢力であるばね力は、開路動作の初期にお
いては開路用のコイルばね59だけであるので、図13
の直線gであり、開路途中において上述のようにピン7
6とかけがね77の係合が外れ開路補助用のコイルばね
79の放勢力が加わるために、S1点以降、直線hのよ
うに増加する。すなわち、開路用及び開路補助用のコイ
ルばね59、79による放勢力は、S1点において極大
となる。
【0091】なお、開路動作完了近くになると、緩衝器
58の作用により、ロッド61等の機構の動作速度が減
少していき、開路動作完了時点では、開路補助用のコイ
ルばね79を案内するガイド78にロッド74の押え板
部74aが当接し、開路補助用のコイルばね79の放勢
位置を規制する。また、開路用のコイルばね59も図示
していないがコイルばね押え部によって放勢したときの
コイル長さが規制される。
【0092】次に閉路動作を説明する。まず、図9、図
10に示すように閉路用及び閉路補助用のコイルばね9
4、91は図示しない蓄勢装置により共に蓄勢された状
態にある。この状態から閉路動作に入る。まず、閉路指
令を受けると、図示しないラッチ機構のラッチが外さ
れ、コイルばね94の力がロッド93(図10)、大歯
車40を介してカム軸2に与えられ、カム軸2が図9の
時計方向に回動する。
【0093】同時に、閉路補助用のコイルばね91のば
ね力がばね押さえ90、ローラ89を介してカム92に
与えられ、同じくカム軸2を図9の時計方向に回動させ
る補助力となる。カム軸2が時計方向に回動しカム3が
ローラ9を介してレバー95を時計方向に回動させる。
すると、レバー95と連結されたロッド61が図9の上
方へ駆動される。
【0094】ロッド61が上方向に移動すると、開路用
のコイルばね59を圧縮し蓄勢すると同時に、レバー6
0を図11における時計方向に回転させる。また、カム
73も時計方向に回転する。このとき、閉路動作初期か
ら途中までカム73によってローラ75は図11の下方
に押され開路補助用のコイルばね79は圧縮蓄勢され、
この蓄勢力はかけがね77にてピン76を掛止すること
によって保持され、開路補助用のコイルばね79の蓄勢
が終了する。
【0095】さらに、開路用のコイルばね59の蓄勢が
完了すると、ラッチ機構(図示せず)がこれを保持し、
閉路動作は終了する。なお、この閉路動作中ローラ89
は常にカム92に当接している。以上の閉路動作の終了
により、閉路及び閉路補助用のコイルばね94、81は
共に放勢状態となるので、図1の実施の形態で示したも
のと同様にして図示しない蓄勢機構により大歯車40を
回転駆動して蓄勢し、再び図9の状態とし、次の投入に
備える。
【0096】以上のように、開路補助用のコイルばねを
用いることで、閉路動作に必要なエネルギーの蓄勢を開
路用のコイルばねと開路補助用のコイルばねとで分担で
きるのでコイルばねが大きくなるのを抑制でき、コイル
ばね操作装置を小形化できる。また、閉路補助用のコイ
ルばねを用いることで、閉路動作に必要なエネルギーの
蓄勢を閉路用のコイルばねと閉路補助用のコイルばねと
で分担できるのでコイルばねが大きくなるのを抑制で
き、コイルばね操作装置を小形化できる。
【0097】さらに、開路用のコイルばね59と開路補
助用のコイルばね79とを用い、開路補助用のコイルば
ね79を開路動作途中で放勢させるかけがね77を設
け、開路補助用のコイルばね79の放勢力をローラ75
及びカム73を介してレバー60の回転力に加算される
ように構成することにより、開路時のばねの放勢力を制
御し、アークを消弧するガス流量を制御して遮断性能を
向上できる。
【0098】なお、以上に説明した実施の形態におい
て、開路補助用及び閉路補助用のトーションバーは必要
に応じて、いずれか一方だけを設けることもできる。ま
た、図1の実施の形態における開路用のトーションバー
28、34、閉路用のトーションバー29、35、開路
補助用のトーションバー51、54、閉路補助用のトー
ションバー47、53は、筒体24の長さを短くするた
めに中間にレバー26、27、55、56(図2)を設
けて折り返すようにしそれぞれ2本ー組で構成したが、
レバー26、27、55、56を設けないでおのおの1
本で構成してもよいし、主たる開路用や閉路用のトーシ
ョンバーは2本で構成し補助用のトーションバーは1本
で構成することもできる。
【0099】そして、図9において示したコイルばねに
ついても同様であり、開路補助用及び閉路補助用のコイ
ルばねは必要に応じて、いずれか一方だけを設けてもよ
い。例えば、閉路及び閉路補助用のコイルばねにより開
路及び開路補助用のコイルばねを蓄勢する構成のもので
は、開路及び開路補助用のコイルばねは、閉路及び開路
補助用のコイルばねに比して要求されるばね力が小さい
ので、閉路補助用のコイルばねを用いず閉路用のコイル
ばねだけにすることもできる。
【0100】また、弾性部材は、上記のようなトーショ
ンバーやコイルばねに限られるものではなく、他の弾性
部材、例えば空気ばねやゴム等であってもよい。さら
に、開閉器は断路器、負荷開閉器等であっても同様の効
果を奏する。
【0101】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0102】すなわち、本発明の開閉器の操作装置にお
いては、閉路用の弾性部材と閉路連動用カムと閉路補助
用の弾性部材とを有するものであって、閉路用の弾性部
材は閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢されその放勢力
により開閉接点の閉路を行うものであり、閉路補助用の
弾性部材は閉路連動用カムを介して閉路用の弾性部材の
蓄勢に連動して閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢され
るとともに閉路用の弾性部材の放勢と連動して放勢し閉
路用の弾性部材の放勢力を補助するものであり、閉路連
動用カムは閉路及び閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に閉
路用弾性部材蓄勢手段に加わる負荷の最大値がほぼ平坦
になるような形状にされたものであるので、開閉接点の
開路を行うための放勢力を開路用と開路補助用の弾性部
材で受け持つことが可能であり、あるいは開閉接点の閉
路を行うための放勢力を閉路用と閉路補助用の弾性部材
で受け持つことが可能であり、大出力化のために放勢力
を大きくする場合に各弾性部材が大形化するのを避ける
ことができ、ひいては装置の大形化を抑制することがで
、また蓄勢時に蓄勢手段に加わる負荷の最大値をほぼ
平坦にして、蓄勢時の最大負荷を制限することができ、
蓄勢装置の小形化が可能となる。
【0103】そして、開路用の弾性部材と開路連動用カ
ムと開路補助用の弾性部材とを有するものであって、開
路用の弾性部材は開路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢さ
れその放勢力により開閉接点の開路を行うものであり、
開路補助用の弾性部材は開路連動用カムを介して開路用
の弾性部材の蓄勢に連動して開路用弾性部材蓄勢手段に
より蓄勢されるとともに開路用の弾性部材の放勢と連動
して放勢し開路用の弾性部材の放勢力を補助するもので
あり、開路連動用カムは開路補助用の弾性部材が開路用
の弾性部材の放勢力を補助する力と開路用の弾性部材の
放勢力とを加えた力が開路用の弾性部材の放勢開始時に
最も大きくかつ開路用の弾性部材の放勢途中において極
大値を有するような形状にされたものであるので、開路
動作の開始時の初期加速度を大きくできるとともに開路
動作の途中において強い放勢力を得ることができる。
【0104】さらに、閉路装置と開路装置とを有するも
のであって、閉路装置は、閉路用の弾性部材と閉路連動
用カムと閉路補助用の弾性部材とを有し、閉路用の弾性
部材は閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢されその放勢
力により開閉接点の閉路を行うものであり、閉路補助用
の弾性部材は閉路連動用カムを介して閉路用の弾性部材
の蓄勢に連動して閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢さ
れるとともに閉路用の弾性部材の放勢と連動して放勢し
閉路用の弾性部材の放勢力を補助するものであり、閉路
連動用カムは閉路及び閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に
閉路用弾性部材蓄勢手段に加わる負荷の最大値がほぼ平
坦になるような形状にされたものであり、開路装置は、
開路用の弾性部材と開路連動用カムと開路補助用の弾性
部材とを有し、開路用の弾性部材は閉路用及び閉路補助
用の弾性部材の放勢力により蓄勢されその放勢力により
開閉接点の開路を行うものであり、開路補助用の弾性部
材は開路連動用カムを介して開路用の弾性部材の蓄勢に
連動して閉路用及び閉路補助用の弾性部材の放勢力によ
り蓄勢されるとともに開路用の弾性部材の放勢と連動し
て放勢し開路用の弾性部材の放勢力を補助するものであ
り、開路連動用カムは開路補助用の弾性部材が開路用の
弾性部材の放勢力を補助する力と開路用の弾性部材の放
勢力とを加えた力が開路用の弾性部材の放勢開始時に最
も大きくかつ開路用の弾性部材の放勢途中において極大
値を有するような形状にされたものであるので、蓄勢時
に蓄勢手段に加わる負荷の最大値をほぼ平坦にして、蓄
勢時の最大負荷を制限することができ、蓄勢装置の小形
化が可能となる。また、開路動作の開始時の初期加速度
を大きくできるとともに開路動作の途中において強い放
勢力を得ることができる。
【0105】そして、各弾性部材はトーションバーであ
って、閉路用の弾性部材と閉路補助用の弾性部材とが共
通の閉路用支持部材に支持されかつ両者の蓄勢時のねじ
り方向が逆であり、開路用の弾性部材と開路補助用の弾
性部材とが共通の開路用支持部材に支持されかつ両者の
蓄勢時のねじり方向が逆であることを特徴とするので、
トーションバーのねじり方向が逆であるので、閉路用及
び開路用各支持部材にそれぞれ働く弾性部材の回転力が
相殺ないし低減される。従って、トーションバーの放勢
力を大きくする場合でも各支持部材の剛性をそれほど強
化することを要せず、装置の大形化及び重量の増加を抑
制できる。
【0106】さらに、開閉器はガス遮断器または負荷開
閉器であり、開閉接点は電気絶縁ガス中に配設されたガ
ス中開閉接点であって開路時に開路用及び開路補助用の
弾性部材の放勢力により駆動されるシリンダにより電気
絶縁ガスが吹き付けられるものであり、開路装置は開路
及び開路補助用の弾性部材による放勢力が放勢開始時に
最大でありかつ電気絶縁ガスの吹き付け時に極大値を有
するものであることを特徴とするので、開路連動用カム
の形状を変えることにより開路補助用のトーションバー
が補助する放勢力を制御し、開路及び開路補助用のトー
ションバーの放勢力が放勢開始時に最大でありかつ電気
絶縁ガスの吹き付け時に極大値を有するようにできる。
この放勢力により開閉接点の開路を行うとともにシリン
ダを駆動するので、開閉接点の初期開放速度を大きくで
き、またシリンダによる電気絶縁ガスの吹き付が強くな
るので、遮断性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態であるばね操作装置
の要部構成図である。
【図2】 図1のばね操作装置の斜視図である。
【図3】 遮断器の開路状態における図1のばね操作装
置の状態図である。
【図4】 図1の閉路用のトーションバーの放勢状態に
おけるばね操作装置の状態図である。
【図5】 図1のばね操作装置の遮断レバーに働く回転
力を説明するための説明図である。
【図6】 図1のばね操作装置の遮断レバーの回転力及
び遮断レバーに働く力のモーメントアームの変化を示す
特性図である。
【図7】 図1のばね操作装置の投入レバーに働く回転
力を説明するための説明図である。
【図8】 図1のばね操作装置の投入レバーの回転力及
び投入レバーに働く力のモーメントアームの変化を示す
特性図である。
【図9】 この発明の他の実施の形態であるばね操作装
置の要部構成図である。
【図10】 図9のばね操作装置の側面図である。
【図11】 図9のばね操作装置の斜視図である。
【図12】 遮断器の開路動作中の図9のばね操作装置
の状態図である。
【図13】 図9のばね操作装置の開路用及び開路補助
用のコイルばねの荷重の特性を示す特性図である。
【図14】 従来のばね操作装置の斜視図である。
【図15】 遮断器の閉路状態における図14のばね操
作装置の要部構成図である。
【図16】 遮断器の開路状態における図14のばね操
作装置の状態図である。
【図17】 閉路用のトーションバーの放勢状態を示す
状態図である。
【図18】 従来の遮断器の正面図である。
【図19】 従来の遮断器の遮断制御部の変位とシリン
ダ内のガス圧力との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
2 カム軸、3 カム、22 可動接触子、23 リン
ク機構、24 筒体、26,27 レバー、28,34
開路用のトーションバー、36 遮断レバー、37
投入レバー、39 小歯車、40 大歯車、41 リン
ク、43 カム部、43a 曲面部、44 投入補助レ
バー、45 ローラ、47,53 閉路補助用のトーシ
ョンバー、48 遮断補助レバー、51,54 開路補
助用のトーションバー、52 カム部、52a 曲面
部、55,56 レバー、57 ロッド、59 開路用
のコイルばね、60 レバー、61 ロッド、70 固
定接触子、73 カム、74 ロッド、75 ローラ、
79 開路補助用のコイルばね、81,83 ロッドエ
ンド、88 回動軸、90 ロッド、91 閉路補助用
のコイルばね、92 カム、94 閉路用のコイルば
ね、95 レバー。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−251665(JP,A) 特開 平8−96671(JP,A) 特開 平11−176294(JP,A) 特開 昭63−304542(JP,A) 特開 昭60−14714(JP,A) 特開 平10−172398(JP,A) 特開 平10−31939(JP,A) 特開 平10−12102(JP,A) 特開 平7−130244(JP,A) 特開 平6−12936(JP,A) 特開 平5−314850(JP,A) 特開 平5−28882(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 33/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉路用の弾性部材と閉路連動用カムと閉
    路補助用の弾性部材とを有するものであって、上記閉路
    用の弾性部材は閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢され
    その放勢力により開閉接点の閉路を行うものであり、上
    記閉路補助用の弾性部材は上記閉路連動用カムを介して
    上記閉路用の弾性部材の蓄勢に連動して上記閉路用弾性
    部材蓄勢手段により蓄勢されるとともに上記閉路用の弾
    性部材の放勢と連動して放勢し上記閉路用の弾性部材の
    放勢力を補助するものであり、上記閉路連動用カムは上
    記閉路及び閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に上記閉路用
    弾性部材蓄勢手段に加わる負荷の最大値がほぼ平坦にな
    るような形状にされたものである開閉器の操作装置。
  2. 【請求項2】 開路用の弾性部材と開路連動用カムと開
    路補助用の弾性部材とを有するものであって、上記開路
    用の弾性部材は開路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢され
    その放勢力により開閉接点の開路を行うものであり、上
    記開路補助用の弾性部材は上記開路連動用カムを介して
    上記開路用の弾性部材の蓄勢に連動して上記開路用弾性
    部材蓄勢手段により蓄勢されるとともに上記開路用の弾
    性部材の放勢と連動して放勢し上記開路用の弾性部材の
    放勢力を補助するものであり、上記開路連動用カムは上
    記開路補助用の弾性部材が上記開路用の弾性部材の放勢
    力を補助する力と上記開路用の弾性部材の放勢力とを加
    えた力が上記開路用の弾性部材の放勢開始時に最も大き
    くかつ上記開路用の弾性部材の放勢途中において極大値
    を有するような形状にされたものである開閉器の操作装
    置。
  3. 【請求項3】 閉路装置と開路装置とを有するものであ
    って、上記閉路装置は、閉路用の弾性部材と閉路連動用
    カムと閉路補助用の弾性部材とを有し、上記閉路用の弾
    性部材は閉路用弾性部材蓄勢手段により蓄勢されその放
    勢力により開閉接点の閉路を行うものであり、上記閉路
    補助用の弾性部材は上記閉路連動用カムを介して上記閉
    路用の弾性部材の蓄勢に連動して上記閉路用弾性部材蓄
    勢手段により蓄勢されるとともに上記閉路用の弾性部材
    の放勢と連動して放勢し上記閉路用の弾性部材の放勢力
    を補助するものであり、上記閉路連動用カムは上記閉路
    及び閉路補助用の弾性部材の蓄勢時に上記閉路用弾性部
    材蓄勢手段に加わる負荷の最大値がほぼ平坦になるよう
    な形状にされたものであり、上記開路装置は、開路用の
    弾性部材と開路連動用カムと開路補助用の弾性部材とを
    有し、上記開路用の弾性部材は上記閉路用及び閉路補助
    用の弾性部材の放勢力により蓄勢されその放勢力により
    開閉接点の開路を行うものであり、上記開路補助用の弾
    性部材は上記開路連動用カムを介して上記開路用の弾性
    部材の蓄勢に連動して上記閉路用及び閉路補助用の弾性
    部材の放勢力により蓄勢されるとともに上記開路用の弾
    性部材の放勢と連動して放勢し上記開路用の弾性部材の
    放勢力を補助するものであり、上記開路連動用カムは上
    記開路補助用の弾性部材が上記開路用の弾性部材の放勢
    力を補助する力と上記開路用の弾性部材の放勢力とを加
    えた力が上記開路用の弾性部材の放勢開始時に最も大き
    くかつ上記開路用の弾性部材の放勢途中において極大値
    を有するような形状にされたものである開閉器の操作装
    置。
  4. 【請求項4】 各弾性部材はトーションバーであって、
    閉路用の弾性部材と閉路補助用の弾性部材とが共通の閉
    路用支持部材に支持されかつ両者の蓄勢時のねじり方向
    が逆であり、開路用の弾性部材と開路補助用の弾性部材
    とが共通の開路用支持部材に支持されかつ両者の蓄勢時
    のねじり方向が逆であることを特徴とする請求項3に記
    載の開閉器の操作装置。
  5. 【請求項5】 開閉器はガス遮断器または負荷開閉器で
    あり、開閉接点は電気絶縁ガス中に配設されたガス中開
    閉接点であって開路時に開路用及び開路補助用の弾性部
    材の放勢力により駆動されるシリンダにより上記電気絶
    縁ガスが吹き付けられるものであり、開路装置は開路及
    び開路補助用の弾性部材による放勢力が放勢開始時に最
    大でありかつ上記電気絶縁ガスの吹き付け時に極大値を
    有するものであることを特徴とする請求項3に記載の開
    閉器の操作装置。
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