JP2005209554A - 電力用遮断器 - Google Patents

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Hiroaki Hashimoto
裕明 橋本
Junzo Kida
順三 木田
Makoto Hirose
誠 廣瀬
Kenichi Okubo
健一 大久保
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Abstract

【課題】
電力用遮断器の遮断制御機構を小型軽量化して遮断器全体の小型化と信頼性を向上させる。
【解決手段】
電力用遮断器は、固定接触子29a,29bと可動接触子32aを有する接点を開閉して電力の遮断と投入を切り換える接点部Eを有する。蓄勢されたエネルギーを放勢することにより、遮断部Cと投入部Dとが接点を開閉する。遮断部と投入部とにより、遮断制御部Aと投入制御部Bとが駆動力を保持および開放する。第1の筐体61が、遮断部と投入部とを収納し固定する。遮断制御部と投入制御部の中の少なくともいずれかを、第2の筐体が固定収納する。第2の筐体は、第1の筐体に付設される。
【選択図】 図1

Description

本発明は電力用遮断器に係り、特に変電所や開閉所などの高電圧仕様に好適な電力用遮断器に関する。
変電所や開閉所に設けられる開閉器には、通常時に通電状態を保ち、電力系統で落雷等による異常電流が発生した際に電流を遮断することが求められる。電力需要が増大して、電力用遮断器の高速化及び小形軽量化のニーズが高まっている。このニーズを満足させるために、電力用遮断器の操作装置に、メンテナンス性、騒音、振動及び安全性に優れたバネを有する操作装置が多用されている。このような電力用遮断器の操作装置の例が、特許文献1に記載されている。この公報に記載の操作装置では、通電状態における遮断ばね力を保持しまたは解放するのに、遮断制御機構に引外しラッチと引外しトリガの2段の機構を設けている。電力用遮断器の操作装置の他の例が、特許文献2に記載されている。この公報に記載の操作装置では、遮断ばね力を保持しまたは解放するために、遮断制御機構に第1、第2の遮断ラッチと遮断トリガとを有する3段の操作機構を設けている。
特開2002−150900号公報(第5頁、図1)
特開2002−216595号公報(第5頁、図1)
上記従来の遮断器の操作装置では、遮断器の容量が大きくなると、遮断ばねの駆動力が増加する。そのため、遮断制御機構が有する引外しトリガに作用する力が大きくなる。遮断動作開始時にソレノイドプランジャが引外しトリガを押圧して引外しトリガと引外しラッチとの係合を外すが、その際にソレノイドに加わる負荷も増加する。ソレノイドの負荷を低減するためには、レバーの段数を増やすか、レバーの回転軸心からの距離を拡大するか、あるいは負荷の増加に対応した大型のソレノイドを用いる必要がある。
一方、開閉装置全般の小型軽量化が進んでおり、操作装置の許容スペースが狭くなっている。その結果、保守点検時に制御機構だけを調整すればよいときでも、操作装置一式を遮断器から切り離して、調整する事態が生じる。
本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなされたものであり、その目的は、遮断制御機構を小型軽量化することにある。本発明の他の目的は、遮断器全体を小型化するとともに、信頼性を向上させることにある。本発明のさらに他の目的は、電力用遮断器の保守点検の作業性を向上させることにある。そして本発明は、少なくともこれらの目的のいずれかを達成することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の特徴は、固定接触子と可動接触子を有する接点を開閉して電力の遮断と投入を切り換える接点部と、蓄勢されたエネルギーを放勢することにより接点を開閉する遮断部と投入部と、遮断部と投入部とにより駆動力を保持および開放する遮断制御部と投入制御部と、を備えた電力用遮断器において、遮断部と投入部とを収納し固定する第1の筐体と、遮断制御部と投入制御部の中の少なくともいずれかを固定収納する第2の筐体とを設け、この第2の筐体を第1の筐体に付設したことにある。
そしてこの特徴において、遮断動作と投入動作とを開始するのに用いる電磁アクチュエータを、第2の筐体に収納してもよく、遮断部の駆動力を段階的に小さくするレバーを少なくとも2個設け、一方のレバーを略V字形状にしてもよい。さらに、V字状に形成したレバーのV字部をなす角度は、回転軸心を基準点として約30度以上、75度以下にするのがよく、V字状レバーの2つの辺の回転軸心からの長さを、投入制御部側が投入部側と等しいか長くなるようにするのがよい。
また上記特徴において、遮断部の駆動力を遮断制御部と接点部に伝達する主レバーを設け、主レバーのレバー比だけ遮断部の駆動力を低減して遮断制御部に伝達すのが望ましい。さらに、遮断制御部の複数のレバーのなかの少なくとも1本は、そのレバーの回転軸心を通る鉛直軸に対して、遮断動作で回動する方向に傾けて投入保持状態を維持するように配置されているのがよく、遮断制御部の複数のレバーのなかで主レバーから荷重が伝達されるレバーに復帰ばねを設け、この復帰ばねを2本のレバーの回転軸心間に形成される空間に配置するのがよい。
以上述べたように、本発明によれば、遮断ラッチを略V字形状に形成したので、遮断トリガへの伝達荷重が小さくなり、遮断トリガを小型軽量化できるとともに、ソレノイドの負荷を低減できる。また、遮断制御部の部品を収納する第2の筐体を、遮断ばねや投入ばねなどを収納する第1の筐体に付設したので、保守点検時の作業性を向上できる。
以下、本発明に係る電力用遮断器の一実施例を、図面を用いて説明する。図8は、電力用遮断器の一実施例の正面図を示した図である。絶縁性のガス、例えばSFガスが規定の圧力で封入された円筒形のタンク103内に、可動接触子及び固定接触子を有する図示しない接点が収納されている。タンク103の上部には、上方に行くに従い互いの距離が離れるようにブッシング101、102が取り付けられている。ブッシング101、102の中には、変電所や開閉所の中の電線を接続して電路を構成する導体が収納されている。円筒形のタンク103は架台105の上方に取り付けられており、架台105の側部には操作装置が収納された箱104が取り付けられている。
このように構成した電力用遮断器100では、通常の通電時に、電力が系統から上流側のブッシング101、次いで接点を介して下流側のブッシング102に導かれ、その後再び系統に戻される。落雷などで系統に事故が発生すると、箱104内の操作装置を駆動して接点を開く。これにより、下流側への電力供給を遮断する。
図1にこの遮断器100の主要部の詳細を、円筒タンク100を省いて模式的に示す。図1は、遮断器100の投入状態を示している。遮断器100の主要部は、遮断動作を機械的に制御する遮断制御部Aと、投入動作を機械的に制御する投入制御部Bと、実際に遮断動作する遮断ばね部Cと、実際に投入動作する投入ばね部Dと、最終的に電力を投入または遮断する接点部Eとから構成されている。遮断ばね部Cが有する遮断ばねのばね力を放勢して電力を遮断し、投入ばね部Dが有する投入ばねのばね力を放勢して電力を投入する。遮断ばねは投入ばねが放勢するときのエネルギーで蓄勢され、投入ばねは外部電源で駆動される駆動モータで蓄勢される。
図の左端下部に位置する接点部Eは、1対の固定接点29a、29bと、一端がこの固定接点の一方29aに回動可能に接続され、他端が他の固定接点29bに接触する可動接触子32aと、この可動接触子を回動させるロッド32と、ロッド32と詳細を後述する主軸4とを接続するリンク部材32bとを備えている。
接点部Eを開く動力を付与する遮断ばね部Cは、第2の主レバー5bの一端部が取り付けられた回動可能な主軸4を有する。第2の主レバー5bの他端部には、遮断ばねリンク25が取り付けられており、主軸4が回動すると遮断ばねリンク25が上下動する。遮断ばねリンク25の下部は中空になっており、中空部に設けたステーに緩衝器37のピストン36が接している。緩衝器37の内部には非圧縮性流体、例えば油が充たされている。
遮断ばねリンク25の下端にはフランジ26aが形成されている。遮断ばねリンク25の外周には、フランジ26aをストッパとして遮断部材である遮断ばね26が巻回されている。遮断ばね26の上端は、筐体1で押えられている。なお、遮断ばねリンク25がピストン36に衝突すると、緩衝器37の内部流体の圧力が上昇し、制動エネルギを発生する。この制動エネルギは、可動接触子32を滑らかに停止させるのに利用される。
遮断制御部Aは、主軸4に取り付けられた第1の主レバー5aを有する。第1の主レバー5aはブーメラン状をしており、中央部で主軸4と嵌合し、両端部にローラ6、7が取り付けられている。ローラ6は、後述するカム3の外周面と接触する投入動作時に、カム3から荷重が伝達される。第1の主レバー5aのローラ7と係合可能に、筐体1に回動自在に支持された第2遮断ラッチ8が設けられている。第2遮断ラッチ8の端部には、遮断ラッチ11と係合させるためにローラが取り付けられている。さらに第2遮断ラッチ8の中間部には復帰ばね9が取り付けられている。
一端が第2遮断ラッチ8のローラと係合可能に遮断ラッチ11が設けられており、この遮断ラッチ11は筐体61に回動自在に支持されている。遮断ラッチ11の他端部には、遮断トリガ14aと係合するローラが取り付けられており、中間部には復帰ばね12が取り付けられている。遮断トリガ14aは、中間部に取り付けた回転軸により、筐体61に回動自在に支持される。この回転軸の回りには、復帰ばね15が取り付けられている。さらに、この回転軸には遮断トリガ14bが取り付けられている。
遮断トリガ14bに当接するように、ソレノイドのプランジャ17が配置されている。復帰ばね9、12、15は、常にばね力が作用するように設定されている。復帰ばね9は圧縮コイルばねであり、復帰ばね12、15はねじりコイルばねである。筐体61は、筐体1にボルト等で締結されている。
投入ばね部Dでは、外周部に複数の爪が形成された爪車52がカム軸2に取り付けられている。爪車52には、偏心して投入ばねリンク27の一端部が取り付けられている。投入ばねリンク27の他端部は、ばね受35に接続されている。投入ばねリンク27の周囲には投入部材である投入ばね28が巻回されており、一端はばね受35で、他端は筐体1で保持されている。爪車52の爪に駆動爪54が噛合っており、駆動爪54は爪軸56に取り付けられている。駆動爪54の動きは、爪軸56に取り付けた復帰ばね55により規制される。なお、爪軸56には小歯車51も取り付けられている。
カム軸2には、爪車52の他にカム3が取り付けられている。カム3の外周近傍には、ローラ18が取り付けられている。ローラ18に係合可能に、投入ラッチ19が配置されている。投入ラッチ19の一端部はローラ18との係合部であり、他端部は回転軸に取り付けられている。回転軸の回りには、復帰ばね20が配置されている。投入ラッチ19の中間部にはローラが設けられており、このローラに係合可能に投入トリガ22が配置されている。投入トリガ22は回転軸回りに回動自在であり、この回転軸の回りには復帰ばね23が配置されている。投入トリガ22に接触可能に、ソレノイドのプランジャ24が配置されている。
このように構成した本実施例の動作を、遮断ばねを中心にして初めに説明する。遮断ばね26のばね力は主レバー5aを回転させようとするが、ローラ7が第2遮断ラッチ8の係合部である斜面と係合しているので、主レバー5aの回転は阻止されている。第2遮断ラッチ8は、端部に設けたローラが遮断ラッチ11の斜面に係合しているので、回転を阻止されている。遮断ラッチ11は、端部に設けたローラが遮断トリガ14aに係合しているので回転を阻止されている。このように、遮断制御部Aにおいては、各部品が係合しているので、遮断ばね力を保持できる。遮断動作においては、各部品同士の係合を解除して遮断ばね力を解放し、接点部Eを開く。
次に、投入ばねを中心にして本実施例の動作を説明する。投入ばね28のばね力により、爪車52とカム軸2を介してカム3に反時計回りの回転力が与えられる。カム3の一端に設けたローラ18が投入ラッチ19の斜面と係合しているので、カム3は回転を阻止される。投入ラッチ19は、端部に取り付けたローラが投入トリガ22に係合しているので、回転を阻止される。投入制御部Bでは、各部品が係合して投入ばね力を保持している。
次に電力用遮断器の一連の動作を、図1ないし図4を用いて説明する。図1は投入保持状態、図2は遮断保持状態、図3は投入動作時の状態、図4は投入終了状態をそれぞれ示している。図1において、遮断ばね26と投入ばね28の双方は圧縮コイルばねであり、双方共に圧縮状態となっている。図1の状態において遮断指令が入力されると、遮断ソレノイドが励磁され、遮断ソレノイドのプランジャ17が図1中の右方向に突出し、遮断トリガ14bを押圧する。遮断トリガ14bは反時計回りに回転し、同軸に形成された遮断トリガ14aと遮断ラッチ11との係合が解除される。
遮断ラッチ11は、遮断トリガ14aから開放されて回動自由になる。すると、遮断ラッチ11は第2遮断ラッチ8のローラからの接触力により、反時計回りに回転する。これにより第2遮断ラッチ8が回動自由になり、主レバー5aからの接触力により反時計回りに回転し、主レバー5aと第2遮断ラッチとの係合が外れる。
遮断ばね26の解放を抑制していた主軸4の回動を止める力が作用しなくなったので、遮断ばね26が放勢され、遮断ばねリンク25を下方に押し下げる。これにより主レバー5が反時計回りに回動し、可動接触子のロッド32が下方に移動する。可動接触子32aが回動して接点29a、29b間が開かれる。この遮断動作が終了した状態を図2に示す。この状態では、主レバー5の端部のローラ6が、隣り合うカム3の外表面にほぼ当接した状態で静止している。このとき、遮断ばね26はフルストローク状態であり、遮断ばねリンク25が緩衝器37のピストン36を押圧している。
図2に示す遮断状態から、図1に示す投入状態に移る投入動作を次に説明する。投入指令が入力されると、投入ソレノイドが励磁され、プランジャ24が図中の左方向に突出する。そして、T字状に形成された投入トリガの一端を押圧する。押圧された投入トリガ22は反時計回りに回動し、投入ラッチ19との係合を解除する。投入ラッチ19はカム3のローラ18からの接触力により反時計回りに回動して、ローラ18との係合を解除する。カム3の回動を抑制する規制が外れたので、投入ばね28のばね力が解放されて投入ばねリンク27が下方に移動する。この投入ばねリンク27の移動にともない、カム軸2および爪車52が反時計回りに回動する。
カム軸2が回動したので、カム3も反時計回りに回動する。そして、主レバー5aのローラ6に接触し、主レバー5aを時計回りに回転させる。この状態を図3に示す。投入動作が進行して、カム3が反時計回りに略半回転すると、カム3の最大曲率半径部分で主レバー5のローラ6とカム3が接触する。このとき、主レバー5および主軸4は遮断終了状態から60度程度時計回りに回動している。主レバー5bに接続された遮断ばねリンク25は、遮断ばね26を圧縮している。
主軸4の時計回りの回動にともない、接点29a、29bが可動接触子32aにより閉じられる。主レバー5aのローラ7と第2遮断ラッチ8との間に隙間g1が生じているので、遮断制御部Aの各レバーが復帰動作する。つまり、第2遮断ラッチ8は復帰ばね9を開放しようとする力で時計回りに回動し、元の位置に復帰する。同様に、遮断ラッチ11が復帰ばね12の復元力により元の位置に復帰する。遮断トリガ14も復帰ばね15により元の位置に復帰する。
図3の状態からカム3がさらに反時計回りに回動し、カム3が主レバー5aから離れると、圧縮された遮断ばね力により主レバー5が反時計回りに回転する。すると、主レバーのローラ7が第2遮断ラッチ8の斜面に接触する。主レバー5はさらに回転しようとするが、上述したように、第2遮断ラッチ8と遮断ラッチ11および遮断トリガ14が係合しているので、遮断ばね力が保持され、遮断器は投入状態を維持する。
カム3が主レバー5から離れた後も投入ばね28の解放が継続されるので、カム3は反時計回りに回転を続ける。その結果、カム3は慣性力により下死点を乗り越え、投入ばね28を圧縮し始める。カム3の慣性力と圧縮された投入ばね28の投入ばね力がつりあったところで、カム3は停止する。カム3の停止後も、圧縮された投入ばね28がそのばね力を解放しようとして、カム3を時計回りに回転させる。その後、カム3は下死点を中心に揺動しながら停止する。
投入動作が終了すると、図示しない電動機を起動して小歯車51を反時計回りに駆動する。これにより爪軸56が反時計回りに回動し、2個設けた駆動爪54が互いに爪車52の爪と噛合いながら爪車52を反時計回りに回転させる。爪車52が反時計回りに回動すると、投入ばねリンク27が上方に移動し、投入ばね28が圧縮される。
爪車が略半回転したら電動機を停止させる。このとき、投入ばね28は自己のばね力を解放しようとするが、カム3のローラ18が投入レバー19に、投入レバー19が投入トリガ22にそれぞれ係合しているので、投入ばね力は圧縮された状態に保持される。電動機を停止させるときは、駆動爪54が爪車52の爪のない円周部分に接するようにする。これにより、電動機のエネルギが投入ラッチ19に伝わるのを防止する。電動機が停止したので、遮断器は図1の状態に戻る。
ここで、遮断制御部Aにおける寸法関係と力の発生状態を、図5に示す。遮断ラッチ11は略V字形状をしており、回転軸心11aを中心として2つの羽根部11b、11cが形成されている。2つの羽根部11b、11cの間の角度は、αである。角度αが30度以上で75度以下であれば、実用的に遮断ラッチ11の占めるスペースを小さくできる。遮断制御部のレバー段数が3段であれば、従来は角度αを90°にしていたので広いスペースが必要であった。本実施例では、第2遮断ラッチ8の復帰ばね9を第2遮断ラッチ8と遮断ラッチ9との間のスペースに配置したので、遮断ばねの動作方向とこの動作方向に直角方向の寸法を縮小でき、遮断制御部Aを小型化できる。
小型化ができる理由を、遮断トリガ14に伝達する荷重を、各復帰ばねの反力を無視して求めることにより、以下に説明する。第2遮断ラッチ8から遮断ラッチ11に伝達される荷重をF、遮断ラッチ11の回転軸心からのモーメントアームをLMとすると、遮断ラッチ11の駆動トルクは、F×LMで表され、遮断トリガ14に伝達される荷重Fは、F×LM/Lとなる。したがって、遮断ラッチ11の羽根部の長さ11cを長くすれば遮断トリガ14への伝達荷重Fを小さくできる。
本実施例では、遮断ラッチ11を略V字形状としているので、遮断トリガ14の位置を変更しなくても羽根部の長さ11cを従来よりも長くできる。しかも、遮断ラッチ11の駆動トルクを減らさないで、遮断トリガ14への伝達荷重Fを小さくしている。これにより、遮断動作時の遮断ラッチ11の安定した回動動作が確保される。また、遮断トリガ14を小型軽量化することができる。さらに、遮断動作開始時のソレノイドプランジャ17の負荷も低減される。
本実施例では、遮断ラッチ11の2本の羽根部の回転軸心11aからの長さL、Lを、それらの比L/Lを用いて、L/L≧1.0としている。したがって従来のものに比べて第2遮断ラッチと遮断ラッチとの間隔が狭っている。
本実施例によれば、保守点検時に遮断制御部Aの部品交換が必要になっても、筐体61を筐体1から容易に分離できるので、作業員は機器間の狭いスペースで組立てや調整をする必要がなく、楽な姿勢で遮断制御部Aを取り扱うことができ、作業性が向上する。機構部品や筐体61が再生不能な損傷を受けた場合には、遮断制御部A全体を外して、新規の物と全部交換して筐体1内に据え付ければよいので、遮断器復旧までの時間を短縮できる。なお、上記実施例では遮断ラッチを単一部品としたが、複数の部品で構成してもよい。
本発明にかかる遮断器の他の実施例を、図6に示す。本実施例では、上記実施例と異なり、遮断ラッチ11を複数の部品で構成した。そして、それらの複数の部品を同一の回転軸に取り付けることにより、互いの相対関係が不変になるようにしている。具体的には、第2遮断ラッチ8から荷重が伝達される第1の部分11bと、シャフト部分11aと、遮断トリガ14から荷重を伝達する第2の部分11cとに分け、シャフト部分11aに、第1、第2の部分11b、11cをキーを用いて固定している。
本実施例では、第1、第2の部分をキーを用いて固定したが、部品同士を溶接してもよく、スプラインなどの嵌合構造を用いてもよい。第1、第2の部分11b、11cを嵌合構造とすると、第2の部分11cの交換が容易になり、組立て時に遮断ラッチ11のローラ11dと遮断トリガ14との係合量を簡単に調整できる。これにより、組立て調整が容易になり、動作安定性を高めることができる。
本発明に係る遮断器のさらに他の実施例を、図7に示す。本実施例は、主レバー5aが第2遮断ラッチ8と係合する方の羽根部長さLを上記各実施例よりも長くしている点で、図1に示した実施例と相違する。羽根部長さLを長くしたので、主レバー5aのローラ7から第2遮断ラッチ8への係合荷重が低減される。これにより、遮断ラッチ11および遮断トリガ14への係合荷重も小さくなり、さらに遮断制御部を小型軽量化できる。
上記各実施例では筐体1に、遮断制御部のみを収容する別個の筐体61を付設しているが、投入制御部を収容する別個の筐体を付設するようにしてもよい。その場合には、保守点検時の作業効率が向上する。遮断制御部の筐体61に収容するレバーを遮断ラッチと遮断トリガの2個としたが、第2遮断ラッチを収容してもよい。第2遮断ラッチを筐体61に収容すれば、保守点検時の調整がより簡単になる。
上記各実施例では、遮断ばねと投入ばねに圧縮コイルばねを用いているが、他の弾性体要素、例えば皿ばね、渦巻きばね、板ばね、トーションバーなどを用いてもよい。また、機構を簡素化するために、主レバーが可動接触子のロッドを上下に移動させているが、主レバーと可動接触子のロッドとの間に可動接触子ロッドののストローク長を増幅するレバーやリンクを備えてもよい。例えば、遮断部の極間の絶縁を保つための絶縁物製リンクを介在させてもよい。上記各実施例ではラッチやトリガに設けた復帰ばねをねじりコイルばねとしたが、これらは他の弾性体要素でもよい。略V字形状のレバーの羽根部を一体として、三角形状に形成してもよい。
なお、本発明は以上に説明した実施例に限定されるものではなく、例えば複数の投入ばねや遮断ばねを持つ操作装置にも適用できる。
本発明に係る電力用遮断器の一実施例の模式図。 図1に示した遮断器の遮断状態を示す図。 図1に示した遮断器の投入動作状態を示す図。 図1に示した遮断器の投入終了状態を示す図。 図1に示した遮断器の遮断制御機構の詳細図。 本発明に係る電力用遮断器の他の実施例の模式図。 本発明に係る電力用遮断器のさらに他の実施例の模式図。 本発明に係る遮断器の一実施例の外観図。
符号の説明
1…(第1の)筐体、2…カム軸、3…カム、4…主軸、5…主レバー、8…第2遮断ラッチ、11…遮断ラッチ、14…遮断トリガ、17…遮断ソレノイド、19…投入ラッチ、22…投入トリガ、24…投入ソレノイド、25…遮断ばねリンク、26…遮断ばね、27…投入ばねリンク、28…投入ばね、29…接点、32…可動接触子のロッド、52…爪車、54…駆動爪、61…(第2の)筐体、100…遮断器。

Claims (8)

  1. 固定接触子と可動接触子を有する接点を開閉して電力の遮断と投入を切り換える接点部と、蓄勢されたエネルギーを放勢することにより前記接点を開閉する遮断部と投入部と、前記遮断部と投入部とにより駆動力を保持および開放する遮断制御部と投入制御部と、を備えた電力用遮断器において、前記遮断部と投入部とを収納し固定する第1の筐体と、前記遮断制御部と投入制御部の中の少なくともいずれかを固定収納する第2の筐体とを設け、この第2の筐体を前記第1の筐体に付設したことを特徴とする電力用遮断器。
  2. 遮断動作と投入動作とを開始するのに用いる電磁アクチュエータを、前記第2の筐体に収納したことを特徴とする請求項1に記載の電力用遮断器。
  3. 前記遮断部の駆動力を段階的に小さくするレバーを少なくとも2個設け、一方のレバーを略V字形状にしたことを特徴とする請求項1に記載の電力用遮断器。
  4. 前記V字状に形成したレバーのV字部をなす角度は、回転軸心を基準点として約30度以上、75度以下にしたことを特徴とする請求項3に記載の電力用遮断器。
  5. 前記V字状レバーの2つの辺の回転軸心からの長さは、投入制御部側が投入部側と等しいか長いことを特徴とする請求項3に記載の電力用遮断器。
  6. 前記遮断部の駆動力を前記遮断制御部と接点部に伝達する主レバーを設け、この主レバーのレバー比だけ遮断部の駆動力を低減して前記遮断制御部に伝達することを特徴とする請求項4に記載の電力用遮断器。
  7. 前記遮断制御部の複数のレバーのなかの少なくとも1本は、そのレバーの回転軸心を通る鉛直軸に対して、遮断動作で回動する方向に傾けて投入保持状態を維持するように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電力用遮断器。
  8. 前記遮断制御部の複数のレバーのなかで前記主レバーから荷重が伝達されるレバーに復帰ばねを設け、この復帰ばねを2本のレバーの回転軸心間に形成される空間に配置したことを特徴とする請求項6に記載の電力用遮断器。
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