JP3415726B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP3415726B2
JP3415726B2 JP28115596A JP28115596A JP3415726B2 JP 3415726 B2 JP3415726 B2 JP 3415726B2 JP 28115596 A JP28115596 A JP 28115596A JP 28115596 A JP28115596 A JP 28115596A JP 3415726 B2 JP3415726 B2 JP 3415726B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単一の液晶表示パ
ネルに表示用駆動電圧が異なる複数の表示部を有する液
晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的な液晶表示装置が行う表示
方法としては、予め設定されたキャラクタおよび数字な
どのように比較的簡単な表示を行うセグメント表示と、
X軸とY軸との交点を画素として、各画素の点灯および
非点灯を制御することによって比較的複雑な文字および
記号などを表示するドットマトリクス表示とがある。
【0003】液晶表示装置では、液晶を挟んで対向する
電極に印加される電圧波形を合成し、合成した電圧波形
が示す電圧値に基づいて点灯および非点灯が定められ
る。点灯時間tと繰返し時間Tの比t/Tは、デューテ
ィ比と称される。デューティ比の逆数は、ドライバが駆
動する電極の本数である。
【0004】セグメント表示は、低デューティであるの
で低い駆動電圧で駆動することができるけれども、ドッ
トマトリクス表示は比較的高デューティであるので駆動
電圧も高く定められる。
【0005】単一の液晶表示パネル上で、たとえばセグ
メント表示とドットマトリクス表示という異なった表示
を行う液晶表示装置では、セグメント表示を行うために
用いる駆動電圧と、ドットマトリクス表示を行うために
用いる駆動電圧とが異なるので、各々の電極間に電位差
が生じて表示品位が低下するという問題点がある。
【0006】この問題点を解決するために、たとえば本
件出願人は特願平7−285055において以下に説明
するような液晶表示装置を提案している。
【0007】図7は、前述のようにして提案している液
晶表示装置の構成を示す。液晶表示パネル1は、第1液
晶表示部1aと第2液晶表示部1bとによって構成され
る。第1液晶表示部1aは、ドットマトリクス表示を行
い、比較的高電圧を付与されることによって表示が行わ
れる。第1液晶表示部1aに表示を行う際には、コント
ラストのよい表示を行うために、最適バイアス法によっ
て駆動電圧の電圧値がが定められる。最適バイアス法で
は、非選択点の実効値電圧と半選択点(選択されている
走査線上のドットおよび選択点と同一データ信号線上の
ドット)の実効値電圧とを等しくし、さらに非選択点の
実効値電圧と選択点の実効値電圧との比が最大になるよ
うに定められる。最適バイアス法で定められる、たとえ
ば選択時実効電圧と非選択時実効電圧との比を最大にす
るバイアス値Bは、第1液晶表示部1aの走査線本数を
Nとすると、B=√N+1で求められる。第1液晶表示
部1aに走査線が68本設けられているとすると、デュ
ーティ比は1/68となる。バイアス比1/Bは1/√
68+1となるけれども、たとえば1/9に定められ
る。
【0008】図8は、液晶表示装置の第1液晶表示部1
aを駆動する信号の波形を示す。期間Tにおいて、駆動
信号は走査線の本数と同数の、たとえば68回立上が
る。各駆動信号における基準の電圧値は、駆動電圧VH
を1/2に分割した電圧VH2である。いずれの駆動信
号もON表示に対応するタイミング以外では、基準の電
圧値から正負いずれかの方向に、非表示電圧分だけ異な
る電圧値を示す。非表示電圧は、駆動電圧VHを1/9
に分割した電圧である。
【0009】選択された走査線に対応するドットに供給
される(1)の駆動信号では、ON表示部分では液晶の
飽和電圧を超える表示電圧として電圧VHが供給されて
おり、所望の表示を行う。また、選択されていない走査
線に対応するドットに供給される(2)の駆動信号で
は、ON表示部分は液晶の飽和電圧を超えない電圧とし
て、たとえば駆動電圧VHの8/9の電圧が供給されて
おり、表示は行われない。
【0010】第2液晶表示部1bは、セグメント表示を
行い、第1液晶表示部1aに付与される電圧よりも低い
電圧によって表示が行われる。第2液晶表示部1bを駆
動する際に印加される電圧は、1/2バイアス駆動法に
よって定められる。第2液晶表示部1bのデューティ比
は1/4であり、バイアス比は1/2に定められる。第
2液晶表示部1bを駆動する際に供給される駆動電圧の
波形は、後述の図9に示す。
【0011】第1駆動電源2は、電圧VHを第1液晶ド
ライバ3に供給する。第1液晶ドライバ3は、第1駆動
電源2からの電圧VHに基づいて第1液晶表示部1aを
駆動する。第2駆動電源4は、電圧VHよりも低い電圧
VLを第2液晶ドライバ5に供給する。第2液晶ドライ
バ5は、第2駆動電源4からの電圧VLに基づいて第2
液晶表示部1bを駆動する。第2液晶ドライバ5から出
力される信号は、直流成分が直流カット回路6によって
カットされる。
【0012】バイアス回路7は、第1液晶ドライバ3を
介して第1駆動電源2から電圧VHが供給され、電圧V
Hに基づいてバイアス電圧を作成して出力する。バイア
ス回路7は、電圧VHを1/2に分割したバイアス電圧
VH2を出力する。したがって、第2液晶表示部1bに
印加される信号は、VH2を基準とする信号となる。制
御回路8は、第1および第2液晶ドライバ3,5に液晶
表示パネル1に表示を行うための表示データを供給す
る。また、制御回路8は図示しない外部装置の指示に基
づいて、駆動電源コントロールとして第1駆動電源2か
ら出力される電圧VHの制御を行う。
【0013】図9は液晶表示装置における第2液晶表示
部1bを駆動する信号の波形を示す。第2液晶表示部1
bは、第2液晶ドライバ5から出力される駆動信号によ
って駆動される。(1),(2)に示す各駆動信号は、
期間T1とT2とで駆動電圧VLを1/2に分割した電
圧値を基準にして極性が反転されている。
【0014】選択されている走査線上のドットに印加さ
れる(1)の駆動信号は、期間T1でオン表示を行う部
分のみが液晶の飽和電圧を超える電圧である電圧VLと
なっている。電圧VLである期間は期間T1の1/4の
期間である。期間T1における残余の期間は基準電圧か
ら電圧VLを1/4に分割した電圧分高くなる。期間T
2では、オン表示を行う部分はグランド電圧GNDであ
り、残余の期間は基準電圧から電圧VLを1/4に分割
した電圧分低くなる。
【0015】選択されていない走査線上のドットに印加
される(2)の駆動信号は、期間T1では基準電圧から
電圧VLを1/4に分割した電圧分高くなり、期間T2
では基準電圧から電圧VLを1/4に分割した電圧分低
くなる。
【0016】第2液晶ドライバ5から出力される駆動信
号は、直流カット回路6によって直流成分がカットされ
て基準の電圧値がグランド電圧GNDになる。直流成分
がカットされた後に、バイアス回路7によって生成され
た電圧VHを1/2に分割したバイアス電圧VH2が付
与され、基準の電圧値がVH2となって、第2液晶表示
部1bの各電極に印加される。
【0017】液晶表示装置では、高い方の駆動電圧の1
/2の電圧値をバイアス電圧として作成し、直流レベル
をカットした低い方の駆動電圧に印加することで、互い
の駆動電圧の基準となる電圧値を高い方の駆動電圧の1
/2の電圧値に揃え、ドットマトリクスおよびセグメン
ト表示部の各電極間に電位差が生じないようにしてい
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】第1液晶表示部1aと
第2液晶表示部1bとのデューティ比の差が大きい場
合、駆動電圧の差を大きくすることによって、各表示部
1a,1bにおける表示品位を確保することができる。
ここで、第1液晶表示部1aのデューティ比が大きいと
きに、第1液晶表示部1aの表示品位が上がるように液
晶を選択すると、低デューティで駆動される第2液晶表
示部1bは、表示品位を確保するために駆動電圧範囲が
狭く定められる。したがって、精度の高い定電圧回路な
どを使用して第1液晶表示部1aに与えられる駆動電圧
を1/2に分割した電圧を作成しなければならない。
【0019】また、第2液晶表示部1bの表示品位を上
げるには、第2液晶表示部1bに供給する駆動電圧を適
切な電圧に設定する必要がある。さらに、液晶の特性は
周囲温度に応じて変化するので、表示品位を確保するた
めには周囲温度に基づいて駆動電圧を制御する必要があ
る。前述のように提案している液晶表示装置では、第2
駆動信号の電圧値を液晶表示パネル1の特性に応じて変
更することなどはできず、表示品位を充分に向上させる
ことができない。
【0020】本発明の目的は、単一の液晶表示パネルに
表示用の駆動電圧が異なる表示部が設けられる液晶表示
装置で、低い方の駆動電圧で駆動される液晶表示部の表
示品位を向上させることができる液晶表示装置を提供す
ることである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の最大振
幅VHを有する第1駆動信号によって駆動されるドット
マトリクス表示部、および第1の最大振幅VHよりも小
さい第2の最大振幅VLを有する第2駆動信号によって
駆動されるセグメント表示部が一体的に設けられる液晶
表示手段と、ドットマトリクス表示部を駆動する第1駆
動手段と、セグメント表示部を駆動する第2駆動手段
と、第2駆動手段とセグメント表示部との間に設けられ
る直流カット手段と、直流カット手段とセグメント表示
部との間に設けられるコントラスト調整手段と、第1駆
動手段から供給される電圧を利用して、第1の最大振幅
VHの1/2の電圧値をバイアス電圧として、コントラ
スト調整手段とセグメント表示部との間に与えるバイア
ス手段とを含むことを特徴とする液晶表示装置である。
本発明に従えば、セグメント表示部を駆動する第2駆動
手段の出力は、直流カット手段とコントラスト調整手段
とを介してセグメント表示部に与えられる。コントラス
ト調整手段の出力に対して、バイアス手段から第1の最
大振幅VHの1/2の電圧値がバイアス電圧として与え
られる。第2駆動手段の出力は、コントラスト調整手段
で調整されてセグメント表示部に与えられるので、セグ
メント表示部の特性などに応じて調整量を定めることで
最適な駆動信号を供給することができ、コントラストの
良好な表示を行うことができる。また、セグメント表示
部に供給される第2駆動信号は、コントラスト調整手段
によって最適値に設定されるので、供給電圧が変動して
もコントラスト調整手段の設定を変更することで駆動信
号が最適値に調整され、コントラストの良好な表示を行
うことができる。さらに、第2駆動手段が他の駆動手段
に置換えられて駆動信号の振幅が変化した場合であって
も、コントラスト調整手段で調整することによってコン
トラストの低かを防ぎ、良好な表示を行うことができ
る。
【0022】本発明の前記コントラスト調整手段は、セ
グメント表示部に与えられるセグメント信号およびコモ
ン信号のうちのセグメント信号側にのみ設けられ、コモ
ン信号とセグメント信号とにレベル差が形成されること
を特徴とする。本発明に従えば、コントラスト調整手段
は、第2駆動手段からセグメント表示部へと与えられる
コモンおよびセグメント信号のうち、セグメント信号側
にのみ設けられ、セグメント信号のみがレベルを調整さ
れる。したがって、ON表示時とOFF表示時とにおけ
るセグメント信号レベルとコモン信号レベルとに差が生
じ、表示のコントラストを向上させることができる。
【0023】本発明の前記コントラスト調整手段は、温
度補償用抵抗を含み、周囲温度変化に対して補償量が調
整されることを特徴とする。本発明に従えば、コントラ
スト調整手段は、温度補償用抵抗を含んで構成されてお
り、周囲の温度変化に応じて第2駆動手段の出力に対す
る補償量が調整される。温度変化によって透過率などの
特性が変化する液晶に対して、印加する電圧に対する補
償量を温度に応じて調整するので、周囲の温度が変化す
ることによる液晶の特性の変化を抑え、コントラストの
低下を防ぐことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の第1の形
態である液晶表示装置10の構成を示す。液晶表示装置
10は、液晶表示パネル11と、第1駆動電源12と、
第1液晶ドライバ13と、第2駆動電源14と、第2液
晶ドライバ15と、直流カット回路16と、バイアス回
路17と、制御回路18と、コントラスト調整回路1
9,20とを含んで構成される。
【0025】液晶表示パネル11は、第1液晶表示部1
1aと第2液晶表示部11bとを含んで構成される。第
1液晶表示部11aは、比較的高電圧を付与することに
よって表示が行われ、第2液晶表示部11bは、第1液
晶表示部11aに付与される電圧よりも低い電圧を付与
することによって表示が行われる。液晶表示パネル11
は、従来技術で示した液晶表示パネル1と同一の構成で
ある。第1液晶表示部11aは、たとえばドットマトリ
クス表示を行う。第1液晶表示部11aにおける走査線
の本数が68本であるとすると、デューティ比は1/6
8となり、バイアス比は1/9に定められる。第1液晶
表示部11aは、前述の図8に示す信号によって駆動さ
れる。また、第2液晶表示部11bは、セグメント表示
を行い、デューティ比は1/4、バイアス比は1/2に
定められる。
【0026】第1駆動電源12および第2駆動電源14
は、対応するドライバが駆動しようとする表示部の表示
方法に応じた電圧を供給する。したがって、いずれか一
方の表示部のみに表示を行った場合であっても電力の無
駄を生じることがない。
【0027】第1駆動手段である第1液晶ドライバ13
は、第1駆動電源12から電圧VHを供給されており、
制御回路18からの表示データに基づいて、表示データ
に応じた電圧値の信号を出力して第1液晶表示部11a
を駆動する。第1液晶ドライバ13から出力される駆動
信号については後述する。また、第1駆動電源12から
出力される電圧VHの電圧値は、図示しない外部装置の
指示に基づいて制御回路18から出力される駆動電源コ
ントロールによって制御される。
【0028】第2駆動手段である第2液晶ドライバ15
には、第2駆動電源14から電圧VHよりも低い電圧V
Lが供給される。第2液晶ドライバ15は、制御回路1
8からの表示データに基づいて、表示データに応じた電
圧値の信号を出力して第2液晶表示部11bを駆動す
る。
【0029】第2液晶ドライバ15からは、第2液晶表
示部11bに設けられるセグメントおよびコモン電極に
それぞれ与えられるセグメントおよびコモン信号が出力
される。セグメントおよびコモン信号は、直流成分が直
流カット回路16によってカットされ、グランド電圧G
NDを基準とする信号となる。コントラスト調整回路1
9にはセグメント信号が供給され、コントラスト調整回
路20にはコモン信号が供給される。コントラスト調整
回路19,20は、予め定められる調整値に応じて各信
号を調整する。コントラスト調整回路19,20から出
力されたセグメントおよびコモン信号には、バイアス回
路17からのバイアス電圧が与えられる。バイアス回路
17には、第1液晶ドライバ13を介して第1駆動電源
12から電圧VHが与えられる。バイアス回路17は、
電圧VHを1/2に分割した電圧VH2を出力する。し
たがって、第2液晶表示部11bのセグメントおよびコ
モン電極には、VH2を基準レベルとするセグメントお
よびコモン信号が供給される。
【0030】図2は、無線受信装置に液晶表示装置10
を設けた場合の液晶表示パネル11の表示例を示す。ド
ットマトリクス表示を行う第1液晶表示部11aには、
FM多重放送において受信された文字放送を表示する。
セグメント表示を行う第2液晶表示部11bには、予め
設定されたAM/FMおよび受信周波数帯の表示などを
行う。第1液晶表示部11aおよび第2液晶表示部11
bは、それぞれ独立した液晶ドライバ13,15によっ
て駆動されるので、第1液晶表示部11aにおける文字
情報表示の要否を使用者が選択することが可能となり、
液晶表示パネル11に不必要な表示が行われることを防
止することができる。また、駆動電源も独立して設けら
れているので、消費電力の大きい第1液晶表示部11a
に表示を行わないようにして電力を節約することができ
る。
【0031】図3は、コントラスト調整回路19,20
およびその周辺の構成を示す。第2液晶ドライバ15
は、制御回路18から供給される表示データに基づい
て、セグメント信号S0〜S8(総称するときには参照
符Sを用いる)と、コモン信号C0〜C3(総称すると
きには参照符Cを用いる)とを出力する。
【0032】直流カット回路16は、セグメント信号S
およびコモン信号Cに対応付けてそれぞれ設けられる1
3個のコンデンサによって構成される。セグメント信号
SはコンデンサCs0〜Cs8にそれぞれ与えられて直
流成分がカットされ、セグメント信号SD1〜SD8
(総称するときには参照符SDを用いる)として出力さ
れる。コモン信号CはコンデンサCc0〜Cc3にそれ
ぞれ与えられて直流成分がカットされ、コモン信号CD
1〜CD8(総称するときには参照符CDを用いる)と
して出力される。
【0033】コントラスト調整回路19は、抵抗値がそ
れぞれ等しい抵抗Rs0〜Rs8を含んで構成される。
抵抗Rs0〜Rs8は、与えられるセグメント信号SD
の振幅を調整する。振幅が調整されたセグメント信号S
Dは、ラインLs0〜Ls8を介して第2液晶表示部1
1bに与えられる。コントラスト調整回路20は、抵抗
値がそれぞれ等しい抵抗Rc0〜Rc3を含んで構成さ
れる。抵抗Rc0〜Rc3の抵抗値は、抵抗Rs0〜R
s8の抵抗値とは異なる値に定められる。抵抗Rc0〜
Rc3には、コモン信号CDが与えられて振幅が調整さ
れる。振幅が調整されたコモン信号CDは、ラインLc
0〜Lc3を介して第2液晶表示部11bに与えられ
る。
【0034】バイアス回路17は、抵抗Rb0〜Rb1
2と、抵抗Rv0,Rv1とを含んで構成される。抵抗
Rv0,Rv1は、同一の抵抗値で、直列に接続され
る。抵抗Rv0には第1駆動電源12から電圧VHが第
1液晶ドライバ13を介して供給され、抵抗Rv1は接
地される。したがって、抵抗Rv0,Rv1の接続点の
電圧値は、電圧VHを1/2に分割した電圧VH2とな
る。抵抗Rb0〜Rb12は、抵抗Rv0とRv1との
接続点に対して並列に接続されており、抵抗Rv0,R
v1によって生成されたバイアス電圧VH2は、抵抗R
b0〜Rb12を介してラインLs0〜Ls8,Lc0
〜Lc3にそれぞれ与えられる。バイアス回路17に
は、挿入損失を考慮して第1液晶ドライバ13を介して
電圧VHが供給される。
【0035】コントラスト調整回路19,20の出力
に、バイアス回路17で作成されたバイアス電圧が印加
されて、セグメント信号SV0〜SV8(総称するとき
には参照符SVを用いる)およびコモン信号CV0〜C
V3(総称するときには参照符CVを用いる)として第
2液晶表示部11bに与えられる。
【0036】図4は、第2表示部11bに関連するセグ
メントおよびコモン信号の波形を示す。各電圧の関係
は、VH>VL≧VC=VSとなる。図4に示す各信号
は、交流駆動されており、期間T11とT12とでは基
準電圧値に対して極性が反転する。(1),(2)は、
第2液晶ドライバ15から出力されるコモンおよびセグ
メント信号C,Sの波形を示す。いずれの信号C,Sも
選択時に出力される信号であり、最大の振幅は電圧VL
で、基準電圧値は1/2VLである。選択時にはコモン
信号Cは、基準電圧値から電圧VC分高くなるか低くな
る。セグメント信号Sは、基準電圧値から電圧VS分高
くなるか低くなる。したがって、グランド電圧GNDか
電圧VLとなる。
【0037】(3),(4)は、直流カット回路16に
よって直流成分がカットされたコモン信号CDおよびセ
グメント信号SDの波形を示す。いずれの信号も最大の
振幅は電圧VLのままであるけれども、基準電圧値はグ
ランド電圧GNDとなっている。
【0038】(5),(6)は、第2液晶表示部11b
に印加されるコモンおよびセグメント信号CV,SVの
波形を示す。(5),(6)に示す信号CV,SVは、
コントラスト調整回路19,20によって振幅が調整さ
れるので、(1),(2)に示すコモンおよびセグメン
ト信号C,Sに比べて、振幅が小さくなっている。ま
た、バイアス回路17からバイアス電圧であるVH2が
与えられるので、基準電圧値はVH2となっている。し
たがって、選択時にはコモン信号CVは電圧VH2から
電圧VCa分高くなるか低くなる。また、セグメント信
号SVは電圧VH2から電圧VSa分高くなるか低くな
る。
【0039】図5は、第2液晶表示部11bに印加され
るコモンおよびセグメント信号を合成した信号の波形を
示す。コモンおよびセグメント信号CV,SVが、期間
T11,T12で電圧VH2を基準として反転している
ので、合成信号も期間T11,T12でそれぞれ反転す
ることとなる。(1)は、選択された走査線に対応する
ドットに与えられる信号を示す。電圧VH2を基準の電
圧値とし、期間T11におけるON表示を行うタイミン
グでは基準電圧値から電圧VSa+VCa分高くなり、
期間T12では基準電圧値から電圧VSa+VCa分低
くなる。また、それOFF表示を行うタイミングでは基
準電圧値から電圧VSaだけ高くなるか低くなる。
【0040】(2)は、非選択の走査線に対応するドッ
トに与えられる信号を示す。選択時と同様に電圧VH2
を基準の電圧値としている。期間T11,T12で、O
N表示に対応するタイミングでは電圧VSa−VCa、
すなわち電圧VH2となる。また、それ以外のタイミン
グでは基準電圧値から電圧VSaだけ高くなるか低くな
る。
【0041】以上のように本実施の形態によれば、第2
液晶表示部11bを駆動する第2液晶ドライバ15の出
力は、直流カット回路16とコントラスト調整回路1
9,20とを介して第2液晶表示部11bに与えられ
る。コントラスト調整回路19,20の出力に、バイア
ス回路17から駆動電圧VHの1/2の電圧VH2がバ
イアス電圧として与えられる。第2液晶ドライバ15の
出力は、コントラスト調整回路19,20で調整されて
第2液晶表示部11bに与えられるので、第2液晶表示
部11bの特性などに応じて調整量を定めることで最適
な駆動信号を供給することができ、コントラストの良好
な表示を行うことができる。また、第2液晶表示部11
bに供給される駆動電圧は、コントラスト調整回路1
9,20によって最適値に設定されるので、供給電圧が
変動してもコントラスト調整回路19,20の設定を変
更することで駆動電圧が最適値に調整され、コントラス
トの良好な表示を行うことができる。さらに、第2液晶
ドライバ15が他の駆動回路に置換えられて駆動信号の
振幅が変化するような場合であっても、コントラスト調
整回路19,20で駆動信号の振幅を調整することによ
ってコントラストの低下を防ぎ、良好な表示を行うこと
ができる。
【0042】図6は、本発明の実施の第2形態である液
晶表示装置30の構成を示す。本実施の形態において、
第1実施形態と同一の構成要素には同一の参照符を付し
て説明を省略する。本実施の形態の特徴は、第2液晶表
示部11bに与えられる駆動信号のうち、セグメント信
号の振幅を調整するコントラスト調整回路19が設けら
れていて、コモン信号用のコントラスト調整回路は設け
られていないことである。
【0043】本実施の形態における液晶表示装置30で
は、セグメント信号用にのみコントラスト調整回路19
を設けることによって、オン表示を行うときとオフ表示
を行うときとのセグメント信号レベルとコモン信号レベ
ルとの差を大きくすることができ、表示コントラストを
向上させることができる。
【0044】なお、第1および第2の実施の形態では、
コントラスト調整回路19,20を抵抗Rs0〜Rs
8,Rc0〜Rc3によって構成したけれども、各抵抗
に置換えてサーミスタなどの温度補償用抵抗を用いても
よい。液晶表示装置では、周囲の温度が上昇することに
よって液晶の特性、たとえば透過率などが変化して、コ
ントラストが低下するけれども、コントラスト調整回路
19,20に温度補償用抵抗を用いることによって、温
度変化に応じてコモンおよびセグメント信号の振幅が変
化することとなり、コントラストの低下を防ぎ良好な表
示を行うことができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、コントラ
スト調整手段はセグメント表示部を駆動する第2駆動手
段の出力を調整するので、セグメント表示部の特性など
に応じて、調整量を変化させて最適な駆動信号をセグメ
ント表示部に供給することができ、コントラストの良好
な表示を行うことができる。
【0046】また本発明によれば、コントラスト調整手
段は、セグメント表示部に与えられるセグメント信号お
よびコモン信号のうちのセグメント信号側にのみ設けら
れるので、表示のオン時とオフ時とでコモン信号とセグ
メント信号とにレベル差が形成されることとなり、表示
のコントラストを向上させることができる。
【0047】さらに本発明によれば、コントラスト調整
手段は、温度補償用抵抗を含んで構成されているので、
温度の変化による液晶の特性の変化に対応して第2駆動
手段の出力に対する補償量が調整されることとなり、常
に最適なコントラストで表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態である液晶表示装置1
0の構成を示すブロック図である。
【図2】無線受信装置に液晶表示装置10を設けた場合
の液晶表示パネル11の表示例を示す。
【図3】コントラスト調整回路19,20の周辺の構成
の回路図である。
【図4】第2表示部11bに関連する信号のタイミング
チャートである。
【図5】第2表示部11bに印加されるコモンおよびセ
グメント信号を合成した信号の波形を示す図である。
【図6】本発明の実施の第2形態である液晶表示装置3
0の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の前提となる液晶表示装置のブロック図
である。
【図8】図8に示す液晶表示装置の第1液晶表示部1a
に印加される信号のタイミングチャートである。
【図9】図8に示す液晶表示装置の第2液晶表示部1b
に印加される信号のタイミングチャートである。
【符号の説明】
10,30 液晶表示装置 11 液晶表示パネル 11a 第1液晶表示部 11b 第2液晶表示部 12 第1駆動電源 13 第1液晶ドライバ 14 第2駆動電源 15 第2液晶ドライバ 16 直流カット回路 17 バイアス回路 18 制御回路 19,20 コントラスト調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−155990(JP,A) 特開 昭57−88491(JP,A) 特開 昭61−177487(JP,A) 特開 平3−28883(JP,A) 特開 平6−289821(JP,A) 特開 平8−234704(JP,A) 特開 平9−130283(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/133 G09G 3/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の最大振幅VHを有する第1駆動信
    号によって駆動されるドットマトリクス表示部、および
    第1の最大振幅VHよりも小さい第2の最大振幅VLを
    有する第2駆動信号によって駆動されるセグメント表示
    部が一体的に設けられる液晶表示手段と、 ドットマトリクス表示部を駆動する第1駆動手段と、 セグメント表示部を駆動する第2駆動手段と、 第2駆動手段とセグメント表示部との間に設けられる直
    流カット手段と、 直流カット手段とセグメント表示部との間に設けられる
    コントラスト調整手段と、 第1駆動手段から供給される電圧を利用して、第1の最
    大振幅VHの1/2の電圧値をバイアス電圧として、コ
    ントラスト調整手段とセグメント表示部との間に与える
    バイアス手段とを含むことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記コントラスト調整手段は、セグメン
    ト表示部に与えられるセグメント信号およびコモン信号
    のうちのセグメント信号側にのみ設けられ、コモン信号
    とセグメント信号とにレベル差が形成されることを特徴
    とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記コントラスト調整手段は、温度補償
    用抵抗を含み、周囲温度変化に対して補償量が調整され
    ることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装
    置。
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