JPH0682753A - 液晶表示装置の駆動方式 - Google Patents

液晶表示装置の駆動方式

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JPH0682753A
JPH0682753A JP23605992A JP23605992A JPH0682753A JP H0682753 A JPH0682753 A JP H0682753A JP 23605992 A JP23605992 A JP 23605992A JP 23605992 A JP23605992 A JP 23605992A JP H0682753 A JPH0682753 A JP H0682753A
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voltage
liquid crystal
display
scanning
electrode
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JP23605992A
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English (en)
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宏之 ▲ま▼野
Hiroyuki Mano
Tatsuhiro Inuzuka
達裕 犬塚
Yasuyuki Kudo
泰幸 工藤
Toshio Futami
利男 二見
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Hitachi Ltd
Hitachi Advanced Digital Inc
Original Assignee
Hitachi Image Information Systems Inc
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単純マトリクス形液晶表示装置において、高
コントラスト化及び表示むら(クロストーク)解消を実
現すること。 【構成】 走査電極(Y電極)とデータ電極(X電極)
との交点の液晶セルにY駆動回路からの走査電圧とX駆
動回路からの表示データ電圧との電位差分の電圧を印加
して、表示データに従った表示を行う液晶表示装置の駆
動方式において、表示データ電圧を1水平期間内に必ず
1回以上変化させ、かつ走査電圧の走査選択電圧も同様
に1水平期間内に1回以上変化させることにより、走査
選択時の表示オン電圧と表示オフ電圧の実効値差を大き
くさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置の駆動方
式に係り、特に単純マトリクス形液晶表示装置におい
て、高コントラスト化及び表示むら(クロストーク)解
消を実現するための駆動方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、『液晶デバイスハンドブック』;
日本学術振興会第142委員会編,第6章第2節に記載
のように、単純マトリックス形の液晶表示パネルを有す
る液晶表示装置の駆動方式として、電圧平均化駆動方式
が知られている。
【0003】以下、図面を参照してこの方式を説明す
る。図14は従来の液晶表示装置のブロック図、図15
は電圧平均化駆動方式の駆動波形を示した図、図16は
液晶パネルの表示特性を示した図であり、図17は液晶
印加電圧生成用分圧回路を示した図である。
【0004】図14において、1は液晶パネル、2はX
駆動回路、3はY駆動回路、4は液晶印加電圧生成用分
圧回路(以下、分圧回路と略称する)、5は先頭ライン
クロック、7はラインクロック、8はデータラッチクロ
ック、9は表示データ、11,12はそれぞれX駆動回
路2に供給する表示オン電圧,表示オフ電圧であり、1
3,14はそれぞれY駆動回路2に供給する走査選択電
圧,非走査電圧である。
【0005】X駆動回路2には、1走査電極分の直列の
表示データ9と1走査電極分のデータラッチクロック8
とが加えられて、表示データ9がシフトされ、1走査電
極分の表示データ9が蓄積されると、ラインクロック7
がX駆動回路2に加えられて、シフトされた表示データ
9がX駆動回路2の出力側にロードされる。
【0006】このロードされた表示データ9に従い、分
圧回路4から入力された液晶駆動電源電圧(表示オン電
圧,表示オフ電圧)11又は12の中から1つの電圧を
選択して、1走査電極分のX駆動電圧が並列的にX電極
1 〜Xi に印加される。
【0007】一方、Y駆動回路3では、先頭ラインクロ
ック5をラインクロック7により取り込み先頭ラインを
選択走査し、その後ラインクロック7に従い、順次走査
ラインを移動させる。この走査信号に従い、分圧回路4
から入力された液晶駆動電源電圧(走査選択電圧,非走
査電圧)13又は14の中から1つの電圧を選択し、Y
電極Y1 〜Yn に印加される。
【0008】そして、液晶パネル1の各表示ドットは、
その表示ドットが直交するX電極とY電極の印加電圧の
差分の電圧実効値Vrms に従って表示が行われる。すな
わち、図16に示す表示特性のように、液晶の動作点で
あるVth1 とVth2 の間では印加電圧実効値Vrms に比
例した輝度の表示を行う。
【0009】尚、分圧回路4は図17に示すように簡単
な直列抵抗回路で構成され、基準電圧V0 を分圧して各
駆動電圧11〜14を生成している。ここでは以下の説
明を簡単にするため、14をゼロ電位(0)とし、13
を(V0 −V0 /a)、11を(−V0 /a)、12を
(V0 /a)とする。ここで、aはバイアス比と呼ばれ
る正の定数であり、デューティ数Nにより定まり可変抵
抗VRにより調整できる。また、(V0 /a)をバイア
ス電圧と呼ぶ。
【0010】次に、図15の駆動波形を用いて電圧平均
化駆動方式の詳細を説明する。図15は、X1 電極上の
各ドットがすべて表示オンの状態であり、X2 電極上の
各ドットがすべて表示オフの状態の場合の駆動波形を示
したものである。
【0011】図15において、VY1はY1 電極の印加電
圧波形である。Y電極は、1フレーム中(1フレーム期
間をtf とする)で選択走査されている1水平期間(t
f /N)に電圧13(V0 −V0 /a)を印加し、非選
択走査時に電圧14(0)が印加される。
【0012】これに対し、VX1,VX2で示すX1 電極,
2 電極の印加電圧波形は、表示データ9に従い、表示
オンの時に電圧11(−V0 /a)を印加し、表示オフ
の時に電圧12(V0 /a)を印加する。
【0013】この結果、表示オンドット(図14におい
て、Y1 ,X1 電極の交点)には、VY1−VX1のような
電圧波形が印加され、表示オフドット(図14におい
て、Y1 ,X2 電極の交点)には、VY1−VX2のような
電圧波形が印加される。すなわち、表示オンドットに
は、選択走査されている1水平期間にV0 が印加され、
非走査期間にV0 /aが印加され、表示オフドットに
は、選択走査されている1水平期間に(V0 −2V0
a)が印加され、非走査期間に(−V0 /a)が印加さ
れる。又、図14,15では説明していないが、前記し
た『液晶ディスプレイハンドブック』に記載のように、
これら印加電圧はフレーム毎又は数ライン毎に極性を反
転することにより液晶セルの高寿命化を図っている。
【0014】一般的に、液晶に印加される電圧の実効値
は、2乗平均電圧Vrms のことであり、次の式のよう
に定義される(但し、tf はフレーム周期、V(t)は
印加電圧波形である)。
【0015】
【数1】
【0016】そして、上記式に基ずき、表示オンドッ
ト及び表示オフドットに印加される電圧波形の実効値V
rmson ,Vrmsoffは、次の式,式のようになる(但
し、Nはデューティ数、aはバイアス比、Vnon は非走
査期間の電圧実効値V0 /aである)。
【0017】
【数2】
【0018】
【数3】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】単純マトリクス形の液
晶表示装置において、上述した従来の技術のごとく、電
圧平均化駆動方式により液晶表示を行うと、図16に示
す表示特性となり、表示コントラスト比はVrmson で表
わされるオン表示輝度BonとVrmsoffで表わされるオフ
表示輝度Boff との比となる。ここで、単純マトリクス
形の液晶表示装置の代表とされるSTN形液晶のコント
ラスト比は一般に10〜15:1程度と、アクティブマ
トリクス形の液晶表示装置の代表とされるTFT形液晶
に比べ約1/10であり、コントラスト不足の点で問題
となっていた。
【0020】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、液晶セルに印加されるオン電
圧の実効値Vrmson とオフ電圧の実効値Vrmsoffとの差
を大きくすることにより、表示コントラスト比を大きく
する(表示品質を向上させる)ことにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】液晶パネルの表示は、前
記,式で示されるVrmson 又はVrmsoffを与えるこ
とにより行っており、この実効値差は、選択走査期間の
ピーク電圧(表示オン時はV0 、表示オフ時はV0 −2
0 /a)により決定される。
【0022】このため、実効値差を大きくすると言うこ
とは、表示オン時の電圧V0 を固定した場合、表示オフ
時の電圧を小さくすればよいことになり、この表示オフ
時の電圧を小さくするためにはバイアス比aを小さくす
ればよい。しかし、バイアス比aを小さくすることによ
り前記,式中の第2項が大きくなり、結果としてV
rmson ,Vrmsoffの値が同時に大きくなり、液晶の動作
点Vth1 とVth2 の間に収まらなくなる。
【0023】従って、従来のバイアス比をaとして、こ
れよりも小さいバイアス比をa’としたとき、選択走査
期間のピーク電圧を表示オン時はV0 、表示オフ時はV
0 −2V0 /a’でそれぞれ駆動し、非走査期間は実効
値V0 /aで駆動することができれば、前記,式中
の第2項の値は固定でき、Vrmson とVrmsoffとの差が
大きくできる。
【0024】従来、X駆動回路が1水平期間に出力する
電圧は、表示オン時(−V0 /a),表示オフ時(V0
/a)のデューティ比100%の電圧であり、非走査期
間において液晶パネルの印加電圧の実効値は、表示オン
/オフに関係なく|V0 /a|となる。これに対して本
発明は、X駆動回路が1水平期間に出力する電圧が、表
示オン時(0)と(−2V0 /a)のデューティ比50
%のパルス電圧であり、表示オフ時(2V0 /a)と
(0)のデューティ比50%のパルス電圧である。
【0025】しかし、非走査期間において非走査電圧は
0であるため、液晶パネルの印加電圧は液晶セルの静電
容量や配線抵抗などにより波形歪みが発生し、実効値が
|V 0 /a|よりも低下する。そこで、この実効値低下
分を考慮して、非走査期間における液晶印加電圧の実効
値を|V0 /a|とするために、バイアス比を従来の値
aよりも小さい値a’とし、表示オン電圧を(0)と
(−2V0 /a’)のデューティ比50%のパルス電
圧、表示オフ電圧を(2V0 /a’)と(0)のデュー
ティ比50%のパルス電圧とする。
【0026】一方、走査選択期間において走査選択電圧
を(V0 )と(V0−2V0/a’)のデューティ比50
%のパルス電圧にする。このため表示電圧と走査選択電
圧は同時にレベル変化が起こり、両電圧による液晶印加
電圧の波形歪みはほとんど無視できる値となるため、走
査選択時における表示オンのときの液晶印加電圧は(V
0 )となり、表示オフのときの液晶印加電圧は(V0
2V0 /a’)となる。
【0027】従って、従来のバイアス比をaとして、こ
れよりも小さいバイアス比をa’とし、走査選択期間の
ピーク電圧を表示オン時は(V0 )、表示オフ時は(V
0 −2V0 /a’)で駆動し、非走査期間は実効値(V
0 /a)で駆動することができる。
【0028】
【作用】本発明による駆動方式によれば、非走査期間に
おける液晶印加電圧を液晶セルの静電容量や配線抵抗な
どによる電圧歪み分を予め考慮し、実効値が常に従来方
式と同様(V0 /a)となるようにバイアス比a’を調
整する。
【0029】一方、走査選択期間において走査選択電圧
も表示電圧と同様に波形を変化させるため、液晶印加電
圧(両電圧の差分の電圧)は非走査期間に比べ電圧歪み
が少ないため表示オン時の実効値は(V0 )、表示オフ
時の実効値は(V0 −2V0/a’)となる。
【0030】従って1フレーム期間における液晶印加電
圧実効値は、表示オンのとき従来方式と同じ値となる
が、表示オフのときは従来方式に比べ低い値となり、表
示オンと表示オフの輝度比であるコントラスト比が大き
くなる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図示した各実施例によって説
明する。まず、本発明の第1実施例を図1〜図7を用い
て説明する。図1は本実施例のの液晶駆動方式の駆動波
形を示した図、図2は本実施例に係る液晶表示装置のブ
ロック図、図3は図2の液晶表示装置の駆動波形の調整
前の波形図、図4は本実施例による液晶パネルの調整前
の表示特性図、図5は図2の液晶印加電圧生成用分圧回
路の構成図、図6は図2の電圧セレクタの構成図、図7
は本実施例による液晶パネルの表示特性図である。
【0032】図2において、1は液晶パネル、2はX駆
動回路、3はY駆動回路、5は先頭ラインクロック、7
はラインクロック、8はデータラッチクロック、9は表
示データであり、これらは前記した図14の従来技術と
同様に動作する。
【0033】20は液晶印加電圧生成用分圧回路(以
下、分圧回路と略称する)、21は、ラインクロック7
でリセットしデータラッチクロック8を分周し電圧選択
信号29を生成する分周回路、22,23は、電圧選択
信号29に従い入力電圧を切り換えてX駆動回路2,Y
駆動回路3に駆動電圧を供給する電圧セレクタである。
【0034】分周回路21は、ラインクロック7により
リセットし、データラッチクロック8を分周して1/2
水平期間毎に、“0”,“1”を繰り返す電圧選択信号
29を生成するように動作する。
【0035】分圧回路20は、図5に示すように可変抵
抗VRを調整することにより、各レベルの駆動電圧24
〜28を生成する。ここで各電圧のレベルは、電圧28
がゼロ電位(0)、電圧26が(V0 )、電圧27が
(V0 −2V0 /a)、電圧24が(−2V0 /a)、
電圧25が(2V0 /a)である。
【0036】電圧セレクタ22,23は、図6に示すよ
うに、電圧選択信号29に従い入力電圧を切り換えて、
X駆動回路2,Y駆動回路3に駆動電圧を供給する。つ
まり、電圧セレクタ22は、電圧選択信号29が“0”
のとき、表示オン電圧31として電圧28を、表示オフ
電圧32として電圧25をそれぞれ出力し、一方、電圧
選択信号29が“1”のとき、表示オン電圧31として
電圧24を、表示オフ電圧32として電圧28をそれぞ
れ出力する。また、電圧セレクタ23は、走査選択電圧
33として電圧選択信号29が“0”のとき電圧26を
出力し、電圧選択信号29が“1”のとき電圧27を出
力する。尚、図2に示すように、非走査電圧は電圧切り
換えを行わず、常に電圧28をY駆動回路3に供給す
る。
【0037】以上説明した液晶表示装置の駆動電圧波形
を図3を用いて説明する。図3は、X1 電極上の各ドッ
トがすべて表示オンの状態であり、X2 電極上の各ドッ
トがすべて表示オフの状態の場合の駆動波形を示したも
のである。
【0038】図3において、VY1はY1 電極の印加電圧
波形である。Y電極は、1フレーム中(1フレーム期間
をtf とする)で選択走査されている1水平期間(tf
/N)の始めの1/2の期間に(V0 )を印加し、残り
の1/2の期間に(V0 −2V0 /a)を印加する。ま
た、非選択走査時には常に電圧28(0)が印加され
る。
【0039】これに対し、VX1,VX2で示すX1電極,
X2電極の印加電圧波形は、表示データ9に従い、表示
オンのとき、1水平期間の始めの1/2の期間に電圧2
8(0)を印加し、残りの1/2の期間に電圧24(−
2V0 /a)を印加する。一方、表示オフのとき、1水
平期間の始めの1/2の期間に電圧25(2V0 /a)
を印加し、残りの1/2の期間に電圧28(0)を印加
する。
【0040】この結果、図3に示すように表示オンドッ
トには、VY1−VX1のような電圧波形が印加され、表示
オフドットには、VY1−VX2のような電圧波形が印加さ
れる。すなわち、表示オンドットには、選択走査されて
いる1水平期間にV0 が印加され、非走査期間の1水平
期間では1/2水平期間毎に(0)と(2V0 /a)が
繰り返し印加される(図3の実線波形)。しかし実際に
は、液晶パネル1のX電極およびY電極の抵抗成分,液
晶セルの容量成分により、図3の点線波形で示すように
過渡的な電圧歪みが生じる。特に、Y電極の電圧レベル
が固定された非走査期間においてこの電圧歪みが大き
く、また、電圧歪みが電圧変化の立上り時と立下り時で
は必ずしも等価ではないことから、非走査期間の電圧実
効値Vnon’ は、従来の値Vnon (=V0 /a)よりも
小さくなる(図3の1点鎖線の電圧レベル)。
【0041】尚、走査期間においてはY電極の印加電圧
とX電極の印加電圧が同時に変化し、かつY電極の電圧
レベルとX電極の電圧レベルの差が一定であるため、電
圧歪みは少なく、この期間の電圧実効値はV0 である。
【0042】このためVY1−VX1波形の1フレームにお
ける電圧実効値Vrmson’ は、次の式に示すようにな
り、従来の電圧実効値Vrmson よりも小さくなる。
【0043】
【数4】
【0044】又、表示オフドットの印加電圧VY1−VX2
についても同様のことが言え、VY1−VX2波形の1フレ
ームにおける電圧実効値Vrmsoff’は次の式に示すよ
うになり、従来の電圧実効値Vrmsoffよりも小さくな
る。
【0045】
【数5】
【0046】この,式の電圧実効値で表示を行った
ときの表示特性は図4のようになり、コントラスト比が
従来よりも小さくなり、従来課題を解決することができ
ない。コントラスト比が小さくなった原因は、,式
中の第2項である非走査期間の電圧実効値Vnon’ が従
来よりも低下したためである。そこで、この非走査期間
の電圧実効値を従来の値と同じ値とすることを次のよう
に考えた。
【0047】先に述べたようにY電極の電圧レベルが固
定された非走査期間において、X電極の電圧が変化する
と過渡的な電圧歪みが発生し、本来この期間に印加した
い実効値の電圧(Vnon )よりも低い実効値となってし
まう。そこで、非走査期間の電圧実効値を従来の値と同
じ値とするためには、電圧歪みによる実効値低下分を考
慮して若干振幅を大きくした電圧を印加すればよい。振
幅を大きくすることは、バイアス比aを調整する、つま
り前記分圧回路20内の可変抵抗VRを調整することに
より容易に実現できる。調整したバイアス比をa’と
し、分圧回路20で生成される電圧は、電圧28が
(0)、電圧26が(V0 )として、電圧27が(V0
−2V0 /a’)、電圧25が(2V0 /a’)、電圧
24が(−2V0 /a’)となる。
【0048】次に、これら各レベルの電圧による駆動波
形を図1を用いて説明する。図1において、VY1はY1
電極の印加電圧波形である。Y電極は、1フレーム中で
選択走査されている1水平期間(tf /N)の1/2の
期間に(V0 )を印加し、残りの1/2の期間に(V0
−2V0 /a’)を印加する。また、非選択走査時に常
に(0)が印加される。
【0049】これに対し、VX1,VX2で示すX1電極,
X2電極の印加電圧波形は、表示データ9に従い、表示
オンのとき、1水平期間の1/2の期間に(0)を印加
し、残りの1/2の期間に(−2V0 /a’)を印加す
る。一方、表示オフのとき、1水平期間の1/2の期間
に(2V0 /a’)を印加し、残りの1/2の期間に
(0)を印加する。
【0050】この結果、表示オンドットには、VY1−V
X1のような電圧波形が印加され、表示オフドットには、
Y1−VX2のような電圧波形が印加される。すなわち、
表示オンドットには、選択走査されている1水平期間に
0 が印加され、非走査期間の1水平期間では1/2水
平期間毎に(0)と(2V0 /a’)が繰り返し印加さ
れる(図1の実線波形)。しかし実際には前述したよう
に、液晶パネル1のX電極およびY電極の抵抗成分,液
晶セルの容量成分により図1の点線波形で示すように過
渡的な電圧歪みが生じ、特に、Y電極の電圧レベルが固
定された非走査期間においてこの電圧歪みが大きく、ま
た、電圧歪みが電圧変化の立上り時と立下り時では必ず
しも等価ではないことから、非走査期間の電圧実効値V
non” は(V0 /a’)よりも小さい値となる。この結
果、a>a’となる適当なa’を選ぶことにより、非走
査期間の電圧実効値Vnon” を従来の値Vnon (=V0
/a)と同じレベルにすることができる(図1の1点鎖
線の電圧レベル)。
【0051】尚前述したように、走査期間においてはY
電極の印加電圧とX電極の印加電圧が同時に変化し、か
つY電極の電圧レベルとX電極の電圧レベルの差が一定
であるため電圧歪みは少なく、この期間の電圧実効値は
0 である。
【0052】このため、VY1−VX1波形の1フレームに
おける電圧実効値Vrmson” は、次の式に示すように
なり、従来の電圧実効値Vrmson と同じ値となる。
【0053】
【数6】
【0054】又、表示オフドットの印加電圧VY1−VX2
についても同様のことが言え、走査期間における電圧実
効値は(V0 −2V0 /a’)となり、従来の走査期間
電圧実効値(V0 −2V0 /a)よりも小さくなる。こ
のため、VY1−VX2波形の1フレームにおける電圧実効
値Vrmsoff”は、次の式に示すようになり、従来の電
圧実効値Vrmsoffよりも小さくなる。
【0055】
【数7】
【0056】この,式の電圧実効値で表示を行った
ときの表示特性は図7のようになり、表示オンドットの
電圧実効値Vrmson” は従来の電圧実効値Vrmson と同
じ値であるため、同輝度Bonの表示オンとなる。一方、
表示オフドットの電圧実効値Vrmsoff”は従来の電圧実
効値Vrmsoffよりも小さな値となり、従来の表示輝度B
off よりも低い輝度Boff” の表示オフとなる。この結
果、表示オンと表示オフの輝度比であるコントラスト比
が大きくなって、表示品質を改善することができる。
【0057】以上、電圧選択信号29により、X駆動回
路2及びY駆動回路3に印加する電圧を1/2水平期間
毎に切り換え制御したが、本発明はこれに限らず1/2
n水平期間毎の切り換え制御でも可能である。但し、n
は自然数である。
【0058】nを2としたときの本発明の第2実施例に
よる液晶駆動方式の駆動波形を図8に示す。この図に示
すように、表示オンドットには、選択走査されている1
水平期間にV0 が印加され、非走査期間の1水平期間で
は1/4水平期間毎に(0)と(2V0 /a’)が繰り
返し印加される。また、表示オフドットには、選択走査
されている1水平期間に(V0 −2V0 /a’)が印加
され、非走査期間の1水平期間では1/4水平期間毎に
(−2V0 /a’)と(0)が繰り返し印加される。
【0059】また、1/2水平期間毎に切り換え制御し
たときの電圧波形は、前記図1に示すように矩形波とし
たが、本発明ではこれに限るものではない。その1例と
して、1/2水平期間毎に切り換え制御したときの電圧
波形を三角波とした場合(本発明の第3実施例による液
晶駆動方式)の駆動波形を図9に示す。この図に示すよ
うに選択走査時の液晶印加電圧は、表示オンのとき(V
0 )であり、表示オフの時(V0 −2V0 /a’)であ
り、波形が変化してもこの差は変化しないため、波形変
化による実効値変化はない。尚、三角波は電圧セレクタ
22,23において、例えばCR回路やオペアンプのス
ルーレイト利用等により容易に生成可能である。
【0060】ここで、本発明の各実施例を適用するため
の液晶表示装置についての説明を補足する。前記図1の
駆動波形を得るための本発明の基本的な液晶表示装置は
前記図2に示す構成である。この図におけるX駆動回路
2,Y駆動回路3は、既存するもの(例えば、日立製液
晶ドライバHD66107等)である。液晶表示装置を
駆動する表示信号5,7,8,9は、一般に液晶コント
ローラ(例えば日立製液晶コントローラHD66850
等)で生成したものであり、電圧選択信号29は、分周
回路21でラインクロック7,データラッチクロック8
により生成される。また、図10に示すように、電圧セ
レクタ22,23をそれぞれX駆動回路52,Y駆動回
路53の内部に配置した構成も考えられ、この場合の動
作は図2の場合と同様である。
【0061】また、図11に示す液晶表示装置のよう
に、前記電圧選択信号29を1/2ラインクロックによ
り生成することも可能である。同図の液晶コントローラ
40(例えば日立製液晶コントローラHD66850)
は、階調制御クロックとしての1/2ラインクロック4
2を出力しており、この信号を受け、分周回路41によ
り電圧選択信号29を生成すればよい。
【0062】なおここで、従来の技術の欄でも触れたよ
うに、液晶表示装置では液晶セルの高寿命化を図るた
め、液晶印加電圧の極性をフレーム毎又は数ラインごと
に極性反転させており、本発明の各実施例でも極性反転
をする必要がある。極性反転を可能とする液晶表示装置
のブロック図を図12に、また、極性反転時の液晶表示
装置の駆動波形を図13に示す。
【0063】図12において、X駆動回路54は、極性
反転を指示する交流化信号6に従って電圧を切り変えて
X電極に出力する。すなわち、交流化信号6が“0”の
とき、表示オン/オフに従って電圧31,32をX電極
に出力し、交流化信号6が“1”のとき、表示オン/オ
フに従って電圧34,35をX電極に出力する。一方、
Y駆動回路55は、交流化信号6に従って電圧を切り変
えてY電極に出力する。すなわち交流化信号6が“0”
のとき、走査選択/非走査に従って電圧33,28をY
電極に出力し、交流化信号6が“1”のとき、走査選択
/非走査に従って電圧36,27をY電極に出力する。
ここで、電圧セレクタ37,38はそれぞれ前記図2に
おける電圧セレクタ22,23と同様に動作する。つま
り、電圧セレクタ37は電圧選択信号29が“0”のと
き、表示オン電圧34として電圧27を、表示オフ電圧
35として電圧30をそれぞれ出力し、また、電圧選択
信号29が“1”のとき、表示オン電圧34として電圧
26を、表示オフ電圧35として電圧27をそれぞれ出
力する。一方また、電圧セレクタ38は、走査電圧36
として電圧選択信号29が“0”のとき電圧26を出力
し、電圧選択信号29が“1”のとき電圧27を出力す
るように動作する。
【0064】図12に示す液晶表示装置の極性反転時
(交流化信号6=“1”のとき)の液晶駆動電圧波形を
図13に示す。極性を反転しないとき(交流化信号6=
“0”のとき)の液晶駆動電圧波形は前記した図1であ
り、この波形と比較すると、図13においては液晶印加
電圧(VY1−VX1)及び(VY1−VX2)の波形は極性が
反転した形となっている。本発明の各実施例において
は、斯様なフレーム毎又は数ラインごとに極性反転機能
を具備しているのは当然である。
【0065】
【発明の効果】従来の電圧平均化駆動方式の場合、液晶
セルには非走査期間において|V0 /a|を印加し、走
査選択期間において表示オン状態のとき|V0 |を印加
し、表示オフ状態のとき|V0 −2V0 /a|を印加し
表示を行っていた。しかし、本発明による駆動方式の場
合、液晶セルには非走査期間において|V0 /a|を印
加し、走査選択期間において表示オン状態のとき|V0
|を印加し、表示オフ状態のとき|V0 −2V0 /a’
|を印加し表示を行う。このとき、バイアス比aとa’
の関係はa>a’となるため、走査期間のオフ電圧実効
値が従来よりも低下し、オフ電圧実効値とオン電圧実効
値の差が大きくなり、その結果従来よりもコントラスト
が高くなる効果がある。
【0066】また、本発明の液晶印加電圧は表示パター
ンに関係なく1水平期間内に1回以上波形変化があるた
め、従来表示パターンに依存した液晶印加電圧の波形変
化点数の差による表示むら(クロストーク)も同時に解
消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による液晶駆動方式の駆動
波形を示した説明図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る液晶表示装置のブロ
ック図である。
【図3】図2の液晶表示装置のバイアス比調整前の駆動
波形を示した説明図である。
【図4】本発明の第1実施例によるバイアス比調整前の
表示特性を示す説明図である。
【図5】図2の分圧回路の構成を示す回路図である。
【図6】図2の電圧セレクタの構成を示す回路図であ
る。
【図7】本発明の第1実施例による表示特性を示す説明
図である。
【図8】本発明の第2実施例による液晶駆動方式の駆動
波形を示す説明図である。
【図9】本発明の第3実施例による液晶駆動方式の駆動
波形を示す説明図である。
【図10】本発明による液晶表示装置の他の構成例を示
すブロック図である。
【図11】本発明による液晶表示装置のさらに他の構成
例を示すブロック図である。
【図12】本発明による極性反転を可能とする液晶表示
装置の構成例を示すブロック図である。
【図13】図12の構成による極性反転時の液晶駆動波
形を示す説明図である。
【図14】従来の液晶表示装置を示すブロック図であ
る。
【図15】従来の電圧平均化駆動方式による駆動波形を
示す説明図である。
【図16】従来の液晶パネルの表示特性を示す説明図で
ある。
【図17】図14の分圧回路の構成を示す回路図であ
る。
【符号の説明】 1 液晶パネル 2 X駆動回路 3 Y駆動回路 4 液晶印加電圧生成用分圧回路(分圧回路) 5 先頭ラインクロック 6 交流化信号 7 ラインクロック 8 データラッチクロック 9 表示データ 11〜14 液晶駆動電圧 20 液晶印加電圧生成用分圧回路(分圧回路) 21 分周回路 22,23,37,38 電圧セレクタ 24〜28,31〜36 液晶駆動電圧 29 電圧選択信号 40 液晶コントローラ 41 分周回路 42 1/2ラインクロック 52,54 X駆動回路 53,55 Y駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 犬塚 達裕 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立画像情報システム内 (72)発明者 工藤 泰幸 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所マイクロエレクトロニク ス機器開発研究所内 (72)発明者 二見 利男 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所茂原工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査電極(Y電極)とデータ電極(X電
    極)との交点の液晶セルにY駆動回路からの走査電圧と
    X駆動回路からの表示データ電圧を印加し、その電位差
    分の電圧により、表示データに従った表示を行う液晶表
    示装置の駆動方式において、 表示データ電圧を1水平期間内に必ず1回以上変化さ
    せ、かつ走査電圧の走査選択電圧も同様に1水平期間内
    に1回以上変化させたことを特徴とする液晶表示装置の
    駆動方式。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記表示データ電圧の電圧変化と前記走査選択電圧の電
    圧変化が、1水平期間内の同じタイミングとし、かつ変
    化前の電圧と変化後の電圧間の電位方向が同じであるこ
    とを特徴とした液晶表示装置の駆動方式。
  3. 【請求項3】 液晶セルに、非走査期間に実効値がV0
    /aとなるパルス電圧を印加し、選択走査期間に表示オ
    ン状態のとき実効値がV0 となる電圧を印加し、表示オ
    フ状態のとき実効値がV0 −2V0 /a’(但し、a>
    a’)となる電圧を印加することを特徴とした液晶表示
    装置の駆動方式。
  4. 【請求項4】 表示データに従い表示オン電圧または表
    示オフ電圧を選択して液晶パネルへ出力するX駆動回路
    と、液晶パネルの走査ラインを指示し走査選択電圧また
    は非走査電圧を選択して液晶パネルに出力するY駆動回
    路とを有する液晶表示装置の駆動方式において、 表示オン電圧、表示オフ電圧及び走査選択電圧のそれぞ
    れを、1水平期間内に1回以上異なる電圧レベルに切り
    換えるようにしたことを特徴とする液晶表示装置の駆動
    方式。
  5. 【請求項5】 請求項4記載において、 前記した電圧切り換え時の電圧波形を三角波としたこと
    を特徴とする液晶表示装置の駆動方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010140023A (ja) * 2008-11-14 2010-06-24 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置
KR101029406B1 (ko) * 2003-12-17 2011-04-14 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치의 디멀티플렉서와 그 구동방법

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