JP3414719B2 - 3相交流−直流変換装置 - Google Patents

3相交流−直流変換装置

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JP3414719B2
JP3414719B2 JP2001024283A JP2001024283A JP3414719B2 JP 3414719 B2 JP3414719 B2 JP 3414719B2 JP 2001024283 A JP2001024283 A JP 2001024283A JP 2001024283 A JP2001024283 A JP 2001024283A JP 3414719 B2 JP3414719 B2 JP 3414719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング回路
と絶縁トランスとを有して3相交流電力を直流電力に変
換する3相交流−直流変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バッテリ‐充電器等に使用するための絶
縁型整流器を構成する場合に商用周波数側に絶縁トラン
スを設け、トランスの2次側に整流回路及び電圧調整用
のPWMスイッチング回路を設けると、トランスが大き
くなる。この問題を解決するために、3相交流電源にP
WM整流器即ち交流−直流コンバ−タを接続し、このコ
ンバ−タの出力端子間に直流リンクコンデンサを接続
し、直流リンクコンデンサの出力段にトランスを有する
インバ−タを接続し、インバ−タの出力段に整流平滑回
路を設けることがある。この場合には、トランスを損失
の小さい高周波トランスとなるので、小型化を図ること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンバ−タ、
直流リンクコンデンサ、インバ−タ、トランス、整流平
滑回路が必要になるので、トランス以外の部分が大きく
なり、且つそれぞれの回路で損失が生じ、総合効率を高
めることが困難になる。
【0004】そこで、本発明の目的は、絶縁トランスと
スイッチング回路とを有する3相交流−直流変換装置の
小型化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、上記
目的を達成するための本発明は、3相交流電源に接続さ
れる第1、第2及び第3の交流入力端子と、第1、第2
及び第3の双方向スイッチと、第1、第2及び第3の1
次巻線と2次巻線とを有するトランスと、整流平滑回路
と、直流出力端子と、前記第1、第2及び第3の双方向
スイッチを前記交流電源の周波数よりも高い周波数でオ
ン・オフ制御するための制御回路とを備え、前記第1の
1次巻線は前記第1の双方向スイッチを介して前記第1
及び第2の交流入力端子間に接続され、前記第2の1次
巻線は前記第2の双方向スイッチを介して前記第2及び第
3の交流入力端子間に接続され、前記第3の1次巻線は前
記第3の双方向スイッチを介して前記第1及び第3の交流
入力端子間に接続され、前記2次巻線は前記第1、第2
及び第3の1次巻線にそれぞれ電磁結合され、前記整流
平滑回路は前記2次巻線と前記直流出力端子との間に接
続されていることを特徴とする3相交流−直流変換装置
に係るものである。
【0006】なお、請求項2に示すように、前記第1、
第2及び第3の双方向スイッチのそれぞれは、互いに逆極
性且つ直列に接続された対のスイッチと前記対のスイッ
チにそれぞれ逆方向並列に接続された対のダイオ−ドと
から成ることが望ましい。また、請求項3に示すよう
に、前記第1、第2及び第3の双方向スイッチのそれぞれ
は、前記第1、第2及び第3の1次巻線のそれぞれに対して
直列に接続された第1及び第2のスイッチの直列回路と、
前記第1及び第2のスイッチの直列回路に対して並列に接
続された第3及び第4のスイッチの直列回路と、前記第
1、第2、第3及び第4のスイッチにそれぞれ逆方向並列に
接続された第1、第2、第3及び第4のダイオ−ドと、前記
第1及び第2のスイッチの相互接続点と前記第3及び第4の
スイッチの相互接続点との間に接続されたコンデンサと
から成り、前記第1及び第2のスイッチは互いに逆の方向
性を有して直列に接続、前記第3及び第4のスイッチは互
いに逆の方向性を有して直列に接続されていることが望
ましい。また、請求項4に示すように、前記制御回路
は、前記第1、第2及び第3の双方向スイッチを時間をず
らして順次にオン制御するものであることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記制御回路は、前記第
1、及び第2の交流端子間の交流電圧の1周期内におい
て、前記第1、第2及び第3の双方向スイッチを時間をず
らしてオン制御すると共に、オン制御の順番を切換える
機能を有していることが望ましい。また、請求項6に示
すように、前記オン制御の順番は、30〜90度及び2
10〜270度区間で第2、第1及び第3の双方向スイ
ッチの順であり、90〜150度及び270〜330度
区間で第3、第2及び第1の双方向スイッチの順であ
り、150〜210度及び‐30〜+30度区間で第
1、第3及び第2の双方向スイッチの順であることが望
ましい。また、請求項7に示すように、前記制御回路
は、前記第1、第2及び第3の双方向スイッチの内で最
も低い線間電圧が印加されるもののオン・オフ制御を休
止する機能を有していることが望ましい。また、請求項
8に示すように、前記制御回路は、第1、第2及び第3
の双方向スイッチの通電率を示す第1、第2及び第3の
通電率指令値を発生する第1、第2及び第3の通電率指
令値発生手段と、鋸波発生手段と、前記第1、第2及び
第3の通電率指令値と前記鋸波とを比較して第1、第2
及び第3の制御信号を形成して前記第1、第2及び第3
の双方向スイッチに供給する制御信号形成手段と、を有
していることが望ましい。
【0007】
【発明の効果】各請求項の発明によれば、トランスの1
次側の双方向スイッチで交流電圧を断続し、2次巻線の
出力を整流平滑するのみで、3相交流−直流変換を行う
ことができるので、3相交流−直流変換装置が全体とし
て簡単且つ効率が向上する。
【0008】また、請求項3の発明によれば、コンデン
サによるスナバ作用を容易に得ることができる。また、
請求項4の発明によれば、各部の電力容量の増大を伴わ
ないで、3相交流を直流に変換することができる。ま
た、3相交流の各線間電圧を第1、第2および第3の双
方向スイッチで断続し、共通の2次巻線の出力を整流し
て直流電圧を得るので、各線間電圧の変化を互いに補う
ような直流出力を得ることができ、平滑性が向上する。
また、請求項5の発明によれば、第1、第2及び第3の
双方向スイッチ及び第1、第2及び第3の1次巻線の電
力分担が均一化される。また、請求項6及び7の発明に
よれば、第1、第2及び第3の双方向スイッチの休止区
間によってスイッチング回数が少なくなり、損失が低減
する。
【実施形態】次に、図面を参照して本発明の実施形態を
説明する。
【0009】
【第1の実施形態】図1に示す第1の実施形態の3相交
流−直流変換装置は、第1、第2及び第3の交流入力端
子1r、1s、1tと、第1、第2及び第3のコンデン
サCa 、Cb 、Cc と、第1、第2及び第3の双方向ス
イッチQa 、Qb 、Qc と、トランス2の第1、第2及
び第3の1次巻線N1a、N1b、N1cと、共通の2次巻線
N2と、共通の磁気コア2aと、整流平滑回路3と、対
の直流出力端子4a、4bと、共通の制御回路5と、第
1、第2及び第3の入力電圧検出回路6、7、8と、出
力電圧検出回路9と、電流検出器10と、高周波成分除
去用のリアクトル11、12、13とから成る。
【0010】第1、第2及び第3の交流入力端子1r、
1s、1tは商用周波数(50Hz又は60Hz)の3相正
弦波交流のR相、S相、T相電圧を入力させるものであ
る。
【0011】第1、第2及び第3のコンデンサCa 、C
b 、Cc は高周波成分除去用の交流コンデンサである。
第1のコンデンサCa は入力ライン14、15とリア
クトル11、12を介して第1及び第2の交流入力端子
1r、1sに接続されており、この両端にR相とS相と
の間の第1の線間電圧Vrsが供給される。第2のコンデ
ンサCb は入力ライン16、17とリアクトル12、1
3を介して第2及び第3の交流入力端子1s 、1t に接
続されており、この両端にS相とT相との間の第2の線
間電圧Vstが供給される。第3のコンデンサCc は入力
ライン18、19とリアクトル11、13を介して第1
及び第3の交流入力端子1r 、1t に接続されており、
この両端にT相とR相との間の第3の線間電圧Vtrが供
給される。
【0012】第1の双方向スイッチQa と第1の1次巻
線N1aとの直列回路は第1のコンデンサCa と同様にR
相及びS相入力ライン14、15間に接続されている。
第2の双方向スイッチQb と第2の1次巻線N1bとの直
列回路は第2のコンデンサCb と同様にS相及びT相入
力ライン16、17間に接続されている。第3の双方向
スイッチQc と第3の1次巻線N1cとの直列回路は第3
のコンデンサCc と同様にT相及びR相入力ライン1
8、19間に接続されている。なお、第1、第2及び第
3の巻線N1a、N1b、N1cは同一又は実質的に同一の巻
数に設定されている。
【0013】トランス2の2次巻線N2 は、磁気コア2
aを介して第1、第2及び第3の1次巻線N1a、N1b、
N1cにそれぞれ電磁結合されている。この2次巻線N2
はセンタタップ20によって同一巻数の第1及び第2の
部分N2a、N2bに分割されている。
【0014】共通の整流平滑回路3は、ダイオードから
成る第1及び第2の整流素子21、22と、平滑用リア
クトル23と、平滑用コンデンサ24とから成る。第1
の整流素子21は2次巻線N2 の一端とコンデンサ24
の一方の端子との間にリアクトル23を介して接続され
ている。第2の整流素子22は2次巻線N2 の他端とコ
ンデンサ24の一方の端子との間にリアクトル23を介
して接続されている。2次巻線N2 のセンタタップ20
はコンデンサ24の他端に接続されている。従って、整
流平滑回路3は両波整流回路に構成されている。コンデ
ンサ24に接続された第1及び第2の直流出力端子4
a、4bは負荷4に直流電力を供給するものである。
【0015】第1の入力電圧検出回路6はR相及びS相
入力ライン14、15に接続され、R相とS相との間の
線間電圧Vrsを示す信号をライン6aに送出する。第2
の入力電圧検出回路7はS相及びT相入力ライン16、
17に接続され、S相とT相との間の線間電圧Vstを示
す信号をライン7aに送出する。第3の入力電圧検出回
路8はT相及びR相入力ライン18、19に接続され、
T相とR相との間の線間電圧Vtrを示す信号をライン8
aに送出する。出力電圧検出回路9は第1及び第2の直
流出力端子4a、4bに接続され、出力端子4a、4b
間の直流出力電圧Vo を示す検出信号をライン9aに送
出する。なお、説明を簡単にするために、各電圧検出回
路6、7、8、9の入力電圧と出力電圧とは同一の記号
のVrs、Vst、Vtr、Vo で示すことにする。
【0016】変流器から成る電流検出器10は平滑用リ
アクトル23に直列に接続され、ライン10aにリアク
トル電流Io を示す信号を送出する。なお、ここでは、
説明を簡単にするための電流検出器10の入力と出力と
の両方を同一の記号のIo で示すことにする。
【0017】ライン6a、7a、8a、9a、10aが
接続されている制御回路5は、これ等から与えられる検
出信号に基づいて第1、第2及び第3の双方向スイッチ
Qa、Qb 、Qc を制御するための第1、第2及び第3
の制御信号Vga、Vgb、Vgcを形成し、これをライン2
5、26、27によって第1、第2及び第3の双方向ス
イッチQa 、Qb 、Qc の制御端子に送る。
【0018】図2は図1の第1、第2及び第3の双方向
スイッチQa 、Qb 、Qc とトランス2とを詳しく示す
ものである。第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc は同一の回路構成を有するので、同一の
回路素子には同一の参照数字を付し、添字a、b、cに
よって第1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Q
b、Qc を区別する。また、第1の双方向スイッチQa
の構成を詳しく説明し、第2及び第3の双方向スイッチ
Qb 、Qc の詳しい説明を省略する。第1の双方向スイ
ッチQa は、電界効果トランジスタから成る第1及び第
2のスイッチ30a、31aと、第1及び第2のダイオ
ード32a、33aとから成る。第1及び第2のスイッ
チ30a、31aは互いに逆の方向性を有して互いに直
列に接続され且つR相及びS相入力ライン14、15間
に第1の1次巻線N1aを介して直列に接続されている。
第1及び第2のダイオード32a、33aは第1及び第
2のスイッチ30a、31aに逆方向並列に接続されて
いる。第2及び第3の双方向スイッチQb 、Qc も第1
の双方向スイッチQa と同様に構成されている。従っ
て、第1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、
Qc は第1の方向の電流とこれと逆の第2の方向の電流
とを流すことができる交流スイッチである。
【0019】高周波トランス2の第1、第2及び第3の
1次巻線N1a、N1b、N1c及び共通の2次巻線N2 は、
共通のコア2aに巻回され、各1次巻線N1a、N1b、N
1cと2次巻線N2 とは絶縁分離されている。
【0020】図3は図1の制御回路5を詳しく示す。こ
の制御回路5は、(1) 出力電圧Vo を一定に制御す
る機能、(2) 第1、第2及び第3の双方向スイッチ
Qa 、Qb 、Qc を選択的に制御する機能を有する。
【0021】定電圧制御を実行するために基準電圧発生
器40と電圧変動検出用減算器41と電流振幅指令演算
器42とが設けられている。減算器41は基準電圧発生
器40の基準電圧Vo1からライン9aの直流出力電圧V
o を減算する。減算器41の出力に基づいて電流振幅指
令演算器42は出力電圧Vo を一定にするための電流振
幅指令値Io1を発生する。電流指令演算器42は、比例
積分回路と増幅器とから成る。なお、電流振幅指令値I
o1を出力電圧制御指令値と呼ぶこともできる。この実施
形態では、直流出力電圧を交流側の電流制御によって達
成しているので、Io1が電流振幅指令値と呼ばれてい
る。
【0022】共通の電流振幅指令値Io1によって第1、
第2及び第3の双方向スイッチQa、Qb 、Qc を制御
するために、第1、第2及び第3の乗算器43、44、
45が設けられている。第1、第2及び第3の乗算器4
3、44、45は、ライン6a、7a、8aから供給さ
れる図5(A)に示す正弦波から成る第1、第2及び第
3の線間電圧Vrs、Vst、Vtrに電流振幅指令値Io1を
乗算して図5(B)に示す第1、第2及び第3の電流指
令値Irs、Ist、Itrを出力する。この電流指令値Ir
s、Ist、Itrは、出力電圧Vo を目標値にするための
目標電流指令値に相当する3相交流信号である。
【0023】電流検出信号Io のライン10aに接続さ
れた係数乗算器46は、電流Io をトランスの1次側の
電流に換算するために係数N2 /n1 (巻数比)を電流
Ioに乗算して1次換算出力電流Io ′を求めるもので
ある。なお、n1 は1次巻線N1a、N1b、N1cのそれぞ
れの巻数、N2 は2次巻線N2 の第1及び第2の部分N
2a、N2bのそれぞれの巻数を示す。
【0024】第1、第2及び第3の除算器47、48、
49は第1、第2及び第3の乗算器43、44、45か
ら得られた第1、第2及び第3の電流指令値Irs、Is
t、Itrを係数乗算器46の出力Io ′で割り算して通
流率信号とも呼ぶことができる次式で示す第1、第2及
び第3の通電率指令信号Drs、Dst、Dtrを求めるもの
である。 Drs=Irs/Io ′=Irs/(Io×n2 /n1 ) Dst=Ist/Io ′=Ist/(Io×n2 /n1 ) Dtr=Itr/Io ′=Itr/(Io×n2 /n1 ) ・・・ (1)
【0025】第1、第2及び第3の除算器47、48、
49に接続された第1、第2及び第3の絶対値回路5
0、51、52は上記(1)式で求めた第1、第2及び
第3の通電率指令値Drs、Dst、Dtrの絶対値を出力す
る。ここでは説明を簡略化するために絶対値回路50、
51、52の入力と出力とが同一記号で示されている。
【0026】絶対値回路50,51,52に接続された
タイミング信号演算器53は、第1、第2及び第3の通
電率指令信号Drs、Dst、Dtrに基づいて第1、第2及
び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc のオン・オフ
動作のタイミングを決定するための第1、第2、第3、
第4、第5及び第6のタイミング信号Ga1、Ga2、Gb
1、Gb2、、Gc1、Gc2を演算する回路である。このタ
イミング信号演算器53は第1、第2、第3、第4、第
5及び第6のライン53a、53a′、53b、53
b′、53c、53c′によって図5(D)の第1、第
2、第3、第4、第5及び第6のタイミング信号Ga1、
Ga2、Gb1、Gb2、、Gc1、Gc2を出力する。第1のタ
イミング信号Ga1は、第1の双方向スイッチQa のオン
のタイミングを決定するために使用され、この実施形態
では図5(D)の零レベルの値を有する。第2のタイミ
ング信号Ga2は第1の双方向スイッチQa のオフのタイ
ミングを決定するために使用される。第3のタイミング
信号Gb1は第2の双方向スイッチQb のオンのタイミン
グを決定するために使用される。第4のタイミング信号
Gb2は第2の双方向スイッチQb のオフのタイミングを
決定するために使用される。第5のタイミング信号Gc1
は第3の双方向スイッチQc のオンのタイミングを決定
するために使用される。第6のタイミング信号Gc2は第
3の双方向スイッチQc のオフのタイミングを決定する
ために使用される。
【0027】図3の第1〜第6のタイミング信号Ga1〜
Gc2とタイミング信号演算器53に入力する第1、第2
及び第3の導通率指令値Drs、Dst、Dtrとの関係は次
の(2)式に示す通りである。 Ga1=0 Ga2=Drs Gb1=Ga2=Drs Gb2=Gb1+Dtr=Drs+Dtr Gc1=Gb2=Drs+Dtr Gc2=Gc1+Dst=Drs+Dtr+Dst ・・・ (2)
【0028】比較波又はキャリア発生器としての鋸波発
生器54は、PWMパルスを形成するための鋸波Vt を
図5(D)に示すように入力交流電圧Vr 、Vs 、Vt
の周波数の複数倍の高い周波数(例えば20〜150kH
z )で発生する。鋸波Vt の最低値は零に設定され、最
大値は第1、第2、第3、第4、第5及び第6のタイミ
ング信号Ga1、Ga2、Gb1、Gb2、Gc1、Gc2よりも大
きく設定されている。なお、鋸波発生器54を三角波発
生器とすることもできる。また、鋸波Vtを立下り傾斜
鋸波とすることができる。
【0029】ライン53a、53a′、53b、53
b′、53c、53c′によってタイミング信号演算器
53に接続され且つライン54aによって鋸波発生器5
4に接続された図3の制御信号形成回路55は、図4に
示すように第1、第2、第3、第4、第5及び第6の比
較器81、82、83、84、85、86と、論理回路
87とから成る。第1の比較器81の正入力端子が第1
のタイミング信号Ga1のライン53aに接続され、第2
〜第6の比較器82〜86の負入力端子が第2〜第6の
タイミング信号Ga2〜Gc2のライン53a′〜53c′
にそれぞれ接続され、第1の比較器81の負入力端子及
び第2〜第6の比較器82〜86の正入力端子が鋸波発
生器54の出力ライン54aに接続されている。第1の
比較器81は鋸波Vt が零になった時にパルスを発生
し、第2〜第6の比較器82〜86は鋸波Vt がそれぞ
れのタイミング信号Ga2〜Gc2よりも高くなると高レベ
ル出力を発生する。
【0030】論理回路87は第1〜第6のトリガ回路8
8〜93と第1、第2及び第3のRSフリップフロップ
94、95、96とから成る。第1のRSフリップフロ
ップ94は第1の比較器81の出力が高レベルに転換し
たことに応答してセットされ、第2の比較器82の出力
が高レベルに転換したことに応答してリセットされ、図
5(E)に示す第1の制御信号Vgaを形成して第1の双
方向スイッチQa に送る。第2のRSフリップフロップ
95は第3の比較器83の出力が高レベルに転換したこ
とに応答してセットされ、第4の比較器84の出力が高
レベルに転換したことに応答してリセットされ、図5
(F)に示す第2の制御信号Vgbを形成して第2の双方
向スイッチQb に送る。第3のRSフリップフロップ9
6は第5の比較器85の出力が高レベルに転換したこと
に応答してセットされ、第6の比較器86の出力が高レ
ベルに転換したことに応答してリセットされ、図5
(G)に示す第3の制御信号Vgcを形成して第3の双方
向スイッチQc に送る。
【0031】ライン25、26、27の第1、第2及び
第3の制御信号Vga、Vgb、Vgcは、図1の第1、第2
及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc の制御端子
に送られる。第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc は第1、第2及び第3の制御信号Vga、
Vgb、Vgcが論理の1(高レベル)の時にオン制御され
る。
【0032】第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc が図5(E)(F)(G)に示す第1、
第2及び第3の制御信号Vga、Vgb、Vgcでオン・オフ
制御されると、これ等のオン期間に第1、第2及び第3
の1次巻線N1a、N1b、N1cに各線間電圧Vrs、Vst、
Vtrが印加され、トランスの2次巻線N2 に電圧が誘起
され、交流の正の半波期間には第1の整流素子21がオ
ンになり、負の半波期間には第2の整流素子22がオン
になり、2次巻線N2 の電圧がリアクトル23とコンデ
ンサ24で平滑されて負荷4に供給される。第1、第2
及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc は、交流線
間電圧Vrs、Vst、Vtrの正の半波の期間と負の半波の
期間とのいずれにおいても高周波でオン・オフされ、ト
ランスの2次側に全波整流平滑回路3が接続されている
ので、第1及び第2の整流素子21、22の出力段に3
相全波整流波形と同様にリップルの小さい出力を得るこ
とができ、コンデンサ24の出力電圧Vo のリップルも
小さくなる。
【0033】直流出力電圧Vo が例えば目標値Vo1より
も高くなると、出力電圧制御用減算器41の出力が低く
なり、電流振幅指令値Io1が低下し、この結果としてタ
イミング信号Ga1〜Gc2 も低下し、PWMパルスの
幅が狭くなり、第1、第2及び第3の双方向スイッチQ
a 、Qb 、Qc のオン期間に2次側に供給される電力が
低下し、直流出力端子4a、4bの電圧Vo が目標値に
戻される。出力電圧Vo が目標値Vo1よりも低くなった
時には、上記の高くなった時と逆の動作になる。
【0034】この実施形態では、2次巻線N2 の出力電
流Io の検出に基づいて制御信号Vga、Vgb、Vgcのパ
ルス幅を制御している。この出力電流Io による制御
は、式(1)に従って実行されるので、制御信号Vga、
Vgb、Vgcのパルス幅は出力電流Io に比例的に変化す
る。従って、制御信号Vga、Vgb、Vgcのパルス幅を出
力電流Io に対応するように変えることができる。
【0035】第1、第2及び第3の電流指令値Irs、I
st、Itrは、第1、第2及び第3の線間電圧Vrs、Vs
t、Vtrに基づいて作成された正弦波であり、第1〜第
6のタイミング信号Ga1〜Gc2 も3相交流に基づく
周期性を有して変化する。従って、第1、第2及び第3
の交流入力端子Ir 、Is 、It における力率が良くな
る。
【0036】本実施形態は次の利点を有する。 (1) 従来の絶縁型の3相交流−直流変換装置では絶
縁分離用トランスの1次側にコンバータ回路とインバー
タ回路とを設けなければならず、必然的に大型になっ
た。これに対して、本実施形態の装置は、トランス2の
1次側に第1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Q
b 、Qc を設け、これをオン・オフ制御するように構成
されているので、スイッチング素子が少なくなり、従来
装置よりも大幅に小型化且つ低コスト化を図ることがで
きる。 (2) トランス2の1次側の変換段数が1段となるの
で、従来の2段の構成に比べて損失が低減し、変換効率
を向上させることができる。 (3) 図1の回路では、トランス2の1次側が1段で
あるので、従来のコンバータとインバータとの間に設け
た直流リンクコンデンサに相当するものが不要になり、
小型化及び低コスト化を図ることができる。 (4) 第1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Q
b 、Qc は時間をずらしてオン制御されるので、トラン
ス2の2次側の回路の電力容量を抑えることができる。
また、リップルの少ない出力電圧Vo を得ることができ
る。
【0037】
【第2の実施形態】次に、図6、図7及び図8を参照し
て第2の実施形態の3相交流−直流変換装置を説明す
る。但し、第2の実施形態の3相交流−直流変換装置
は、第1の実施形態の図3に示す制御回路5を図6に示
す制御回路5aに変形し、この他は第1の実施形態と同
一に構成したものであるので、第2の実施形態において
も図1、図2及び図5を参照し、且つ第1の実施形態と
共通する部分の説明を省略する。
【0038】図6の第2の実施形態の制御回路5aは、
図3の制御回路5におけるタイミング信号演算器53と
制御信号55とを変形したタイミング信号演算器530
と制御信号形成回路550とを設け、この他は図3と同
一に形成したものである。
【0039】図6の変形されたタイミング信号演算器5
30は出力ラインの数を除いて図3のタイミング信号演
算器53と実質的に同一に形成されている。即ち、タイ
ミング信号演算器530は第1、第2及び第3のライン
53a、53b、53cによって図3の第2、第3、第
4、第5及び第6のタイミング信号Ga2、Gb1、Gb
2、、Gc1、Gc2と同一の情報を含む第1、第2及び第
3のタイミング信号Ga、Gb、Gcを出力している。第
1のタイミング信号Gaは、第1の双方向スイッチQa
のオフのタイミングの決定及び第2の双方向スイッチQ
b のオンのタイミングの決定に使用される。第2のタイ
ミング信号Gbは第2の双方向スイッチQbのオフのタイ
ミングの決定及び第3の双方向スイッチQc のオンのタ
イミングの決定に使用される。第3のタイミング信号G
cは第3の双方向スイッチQc のオフのタイミングの決
定に使用される。第1〜第3のタイミング信号Ga 、G
b 、Gc と図3の第1〜第6のタイミング信号Ga1〜
Gc2は次の関係を有する。 Ga=Ga2=Gb1 Gb=Gb2=Gc1 Gc=Gc2
【0040】図6の第1〜第3のタイミング信号Ga〜
Gcとタイミング信号演算器530に入力する第1、第
2及び第3の導通率指令値Drs、Dst、Dtrとの関係は
次の(3)式に示す通りである。 Ga =Drs Gb =Drs+Dtr Gc =Drs+Dst+Dtr ・・・ (3) 図5(D)において、第1のタイミング信号Ga が実線
で示され、第2のタイミング信号Gb が点線で示され、
第3のタイミング信号Gc が鎖線で示されている。
【0041】タイミング信号演算器530と鋸波発生器
54とに接続された制御信号形成回路550は、PWM
パルスから成る第1、第2及び第3の制御信号Vga、
Vgb、Vgcを形成するものであり、図7に示すように
第1、第2及び第3の比較器56、57、58と、これ
等の出力CP1 、CP2 、CP3 に基づいて第1、第2
及び第3の制御信号Vga、Vgb,Vgcを形成する論理回
路59とから成る。第1、第2及び第3の比較器56、
57、58の負入力端子はタイミング信号演算器530
の第1、第2及び第3のタイミング信号Ga 、Gb ,G
c を出力するライン53a、53b、53cにそれぞれ
接続されている。第1、第2及び第3の比較器56、5
7、58の正入力端子は鋸波発生器54の出力ライン5
4aにそれぞれ接続されている。第1、第2及び第3の
比較器56、57、58においては、図5(D)及び図
8(A)に示すように鋸波Vt と第1、第2及び第3の
タイミング信号Ga 、Gb 、Gc とが比較され、図8
(B)(C)(D)に示す第1、第2及び第3の比較出
力CP1 、CP2 、CP3 が得られる。即ち、鋸波Vt
が第1、第2及び第3のタイミング信号Ga 、Gb 、G
c よりも高い期間に高レベルとなり、低い期間に低レベ
ルとなる比較出力CP1 、CP2 、CP3 が得られる。
論理回路59は、第1のNOT回路60と排他的ORゲ
ート61とANDゲート62と第2のNOT回路58a
とから成る。第1のNOT回路60は第1の比較器56
に接続されており、図8(B)の第1の比較出力CP1
を反転して図5(E)及び図6(E)に示す第1の制御
信号Vgaをライン25に送出する。排他的ORゲート
61は第1及び第2の比較器56、57に接続されてお
り、図8(B)(C)に示す第1及び第2の比較出力C
P1 、CP2 が互いに異なるレベルとなるt1 〜t2 期
間に高レベルとなる図5(F)の第2の制御信号Vgb
をライン26に送出する。3入力ANDゲート62は第
1及び第2の比較器56、57、に接続されていると共
に第2のNOT回路58aを介して第3の比較器58に
接続されており、図8(B)(C)に示す第1及び第2
の比較出力CP1 、CP2 と図8(D)の第3の比較出
力CP3の反転信号の全てが高レベルとなるt2 〜t3
期間に高レベルとなる第3の制御信号Vgcをライン2
7に送出する。なお、第1、第2及び第3の制御信号V
ga、Vgb、Vgcを形成するための論理回路59は図
7の回路に限定されるものでなく、図7に示す論理素子
以外の論理素子を使用して構成することもできる。
【0042】制御信号形成回路550が図5(D)及び
図8(A)に示す鋸波Vt と第1、第2及び第3のタイ
ミング信号Ga 、Gb 、Gc とに基づいて図5(E)
(F)(G)及び図8(E)(F)(G)に示す第1、
第2及び第3の制御信号を形成する時の条件を次に示
す。Vgaは、0≦Vt <Ga の時に論理の1(高レベ
ル)、これ以外で0(低レベル)である。Vgbは、Ga
≦Vt <Gb の時に論理の1、これ以外で0である。
Vgcは、Gb ≦Vt <Gc の時に論理の1、これ以外
で0である。図5(E)(F)(G)及び図8(E)
(F)(G)から明らかなように第1、第2及び第3の
制御信号Vga、Vgb、Vgcの論理の1(高レベル)期間
に同時に発生せず、異なる時間に順次に発生する。
【0043】ライン25、26、27の第1、第2及び
第3の制御信号Vga、Vgb、Vgcは、図1の第1、第2
及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc の制御端子
に送られる。第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc は第1、第2及び第3の制御信号Vga、
Vgb、Vgcが論理の1(高レベル)の時にオン制御され
る。
【0044】第2の実施形態のタイミング信号演算器5
30から出力される第1〜第3のタイミング信号Ga 、
Gb 、Gcは図5(D)に示す第1〜第6のタイミング
信号Ga1〜Gc2 と実質的に同一であり、制御信号形
成回路550から得られる第1、第2及び第3の制御信
号Vga、Vgb、Vgcも図5(E)(F)(G)と同一で
ある。従って、第2の実施形態によっても第1の実施形
態と同一の効果を得ることができる。
【0045】
【第3の実施形態】次に、図9及び図10を参照して第
3の実施形態の3相交流−直流変換装置を説明する。但
し、第3の実施形態の3相交流−直流変換装置は、第1
の実施形態の図3に示す制御回路5を図9に示す制御回
路5bに変形し、この他は第1の実施形態と同一に構成
したものであるので、第3の実施形態においても図1及
び図2を参照し、且つ第1の実施形態と共通する部分の
説明を省略する。また、図9の第3の実施形態の制御回
路5bは、図3の制御回路5におけるタイミング信号演
算器53を変形したタイミング信号演算器531を設
け、且つフラグ形成回路70を設け、この他は図3と同
一に形成したものであるので、図3と同一の部分には同
一の符号を付しその説明を省略する。
【0046】フラグ形成回路70は、第1、第2及び第
3の線間電圧Vrs、Vst、Vtrのライン6a、7a、8
aに接続され、図10(A)に示す電圧Vrs、Vst、V
trを比較器で比較することによってフラグF=1、2及
び3を形成する。即ち、第1の相電圧Vrを基準にして
30°〜90°区間及び210°〜270°の区間でフ
ラグ1、90°〜150°及び270°〜330°区間
でフラグ2、150°〜210°及び−30°〜+30
°区間でフラグ3を発生させる。
【0047】図9の変形されたタイミング信号演算器5
31は演算内容を除いて図のタイミング信号演算器5
3と実質的に同一に形成されている。図9の第1〜第6
のタイミング信号Ga1〜Gc2とタイミング信号演算器5
31に入力する第1、第2及び第3の通電率指令値Dr
s、Dst、DtrとフラグFとの関係は次の(4)式に示
す通りである。 フラグF=1の時、 Ga1=0 Ga2=Drs Gb1=Gc2=Drs+Dst Gb2=Gb1+Dtr=Drs+Dst+Dtr Gc1=Ga2=Drs Gc2=Gc1+Dst=Drs+Dst フラグF=2の時、 Ga1=Gb2=Dtr Ga2=Ga1+Drs=Dtr+Drs Gb1=0 Gb2=Dtr Gc1=Ga2=Dtr+Drs Gc2=Gc1+Dst=Dtr+Drs+Dst フラグF=3の時、 Ga1=Gb2=Dst+Dtr Ga2=Ga1+Drs=Dst+Dtr+Drs Gb1=Gc2=Dst Gb2=Gb1+Dtr=Dst+Dtr Gc1=0 Gc2=Dst ・・・ (4)
【0048】図9の制御信号形成回路551は図4と同
一に形成されており、第1〜第6のタイミング信号Ga1
〜Gc2と鋸波Vt との比較によって図10(E)(F)
(G)の第1、第2及び第3の制御信号Vga、Vgb、V
gcを形成し、第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc に送る。
【0049】図10では、フラグF=1の時には、第
1、第3及び第2の双方向スイッチQa 、Qc 、Qb の
順でこれ等のスイッチがオン制御される。フラグF=2
の時には、第2、第1及び第3の双方向スイッチQb 、
Qa 、Qc の順でこれ等のスイッチがオン制御される。
フラグF=3の時には、第3、第2及び第1の双方向ス
イッチQc 、Qb 、Qa の順でこれ等のスイッチがオン
制御される。従って、第3の実施形態によれば、第1の
実施形態と同一の作用効果が得られる他に、交流電源電
圧の360度から成る1周期おける第1、第2及び第3
の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc のオン期間の片寄り
を防ぐことができるという効果も得ることができる。
【0050】
【第4の実施形態】次に、図11及び図12を参照して
第4の実施形態の3相交流−直流変換装置を説明する。
但し、第4の実施形態の3相交流−直流変換装置は、第
1の実施形態の図3に示す制御回路5を図11に示す制
御回路5cに変形し、この他は第1の実施形態と同一に
構成したものであるので、第4の実施形態においても図
1及び図2を参照し、且つ第1の実施形態と共通する部
分の説明を省略する。また、図11の第4の実施形態の
制御回路5cは、図9の制御回路5bにおけるタイミン
グ信号演算器531と制御信号形成回路551とを変形
したタイミング信号演算器532と制御信号形成回路5
52とを設け、この他は図9と同一に形成したものであ
るので、図3、図7及び図9と同一の部分には同一の符
号を付しその説明を書略する。
【0051】図11の変形されたタイミング信号演算器
532は出力ラインの数を除いて図9のタイミング信号
演算器531と実質的に同一に形成されている。即ち、
タイミング信号演算器532は第1、第2及び第3のラ
イン53a、53b、53cによって図9の第1、第
2、第3、第4、第5及び第6のタイミング信号Ga1、
Ga2、Gb1、Gb2、Gc1、Gc2と同一の情報を含む第
1、第2及び第3のタイミング信号Ga 、Gb 、Gc と
を出力している。
【0052】タイミング信号演算器532は、絶対値回
路50、51、52とフラグ形成回路70とに接続さ
れ、第1、第2及び第3の通電率指令信号Drs、Dst、
Dtrとライン71から供給されるフラグFとに基づいて
次式の演算を行って第1、第2及び第3のタイミング信
号Ga 、Gb 、Gc を出力する。 フラグF=1の時、 Ga =Drs Gb =Drs+Dst+Dtr Gc =Drs+Dst フラグF=2の時、 Ga =Dtr+Drs Gb =Dtr Gc =Drs+Dst+Dtr フラグF=3の時、 Ga =Drs+Dst+Dtr Gb =Dst+Dtr Gc =Dst ・・・ (5)
【0053】図11の制御信号形成回路552は、図1
2に示すように図7の制御信号形成回路550に入力側
切換回路73及び出力側切換回路73aを付加し、この
他は図7と同一に形成したものである。入力側切換回路
73は第1、第2及び第3のライン53a、53b、5
3cと第1、第2及び第3のコンパレータ56、57、
58との間に接続され且つライン72によって図11の
フラグ形成回路70に接続され、フラグFの変化に応じ
てライン53a、53b、53cと比較器56、57、
58との接続関係を切換えるように構成されている。切
換回路73による接続形態は次の通りである。 フラグF=1の時には、Ga のライン53aが第1の比
較器56に、Gb のライン53bが第3の比較器58
に、Gc のライン53cが第2の比較器57に接続され
る。従って、フラグが1の時には、図10から明らかな
ように第1、第3及び第2の双方向スイッチQa 、Qc
、Qb の順でこれ等のスイッチがオン制御される。 フラグF=2の時には、Ga のライン53aが第2の比
較器57に、Gb のライン53bが第1の比較器56
に、Gc のライン53cが第3の比較器58に接続され
る。従って、フラグが2の時には、図10から明らかな
ように第2、第1及び第3の双方向スイッチQb 、Qa
、Qc の順でこれ等のスイッチがオン制御される。 フラグF=3の時には、Ga のライン53aが第3の比
較器58に、Gb のライン53bが第2の比較器57
に、Gc のライン53cが第1の比較器56に接続され
る。従って、フラグが3の時には、第3、第2及び第1
の双方向スイッチQc 、Qb 、Qa の順でこれ等のスイ
ッチがオン制御される。出力側切換回路73aは、NO
T回路60、排他的ORゲ−ト61、ANDゲ−ト62
と第1、第2及び第3の制御信号出力ライン25、2
6、27との間に接続され、ライン72のフラグFによ
って次のように制御される。 フラグF=1の時には、NOT回路60がVgaライン
25に、排他的ORゲ−ト61がVgcライン27に、
ANDゲ−ト62がVgbライン26に、 フラグF=2の時には、NOT回路60がVgbライン
26に、排他的ORゲ−ト61がVgaライン25に、
ANDゲ−ト62がVgcライン27に、 フラグF=3の時には、NOT回路60がVgcライン
27に、排他的ORゲ−ト61がVgbライン26に、
ANDゲ−ト62がVgaライン25に接続される。
【0054】第4の実施形態によれば、第1の実施形態
と同一の作用効果が得られる他に、第3の実施形態と同
様に交流電源電圧の360度から成る1周期おける第
1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc の
オン期間の片寄りを防ぐことができるという効果も得る
ことができる。
【0055】
【第5の実施形態】次に、図13及び図14を参照して
第5の実施形態の3相交流−直流変換装置を説明する。
但し、第5の実施形態の3相交流−直流変換装置は、第
1の実施形態の図3に示す制御回路5を図13に示す制
御回路5dに変形し、この他は第1の実施形態と同一に
構成したものであるので、第5の実施形態においても図
1及び図2を参照し、且つ第1の実施形態と共通する部
分の説明を省略する。
【0056】図13の第5の実施形態の制御回路5d
は、図3の制御回路5におけるタイミング信号演算器5
3と制御信号形成回路55とを図14(D)(E)
(F)(G)の波形が得られるように変形したタイミン
グ信号演算器533と制御信号形成回路55とを設け、
更にフラグ形成回路70を設け、この他は図3と同一に
形成したものである。
【0057】フラグ形成回路70は、図9と同様に第
1、第2及び第3の線間電圧Vrs、Vst、Vtrのライン
6a、7a、8aに接続され、図14(A)に示す電圧
Vrs、Vst、Vtrを比較器で比較することによって図9
と同一のフラグ1、2及び3を形成する。
【0058】タイミング信号演算器533は、絶対値回
路50、51、52とフラグ形成回路70とに接続さ
れ、第1、第2及び第3の通電率指令信号Drs、Dst、
Dtrとライン71から供給されるフラグFとに基づいて
次の(6)式の演算を行って第1、第2、第3、第4、
第5及び第6のタイミング信号Ga1、Ga2、Gb1、Gb
2、Gc1、Gc2を出力する。なお、式を簡略化するため
に、次の(6)式では、1−(Drs+Dst+Dtr)がD
で示され、AをBで割った時の余りがmod(A、B)で
示され、ここでのAは(θ+30)/60とされ、Bは
1とされている。θは図14(A)の第1の相電圧Vr
を基準にした角度位置を示す。
【0059】 フラグF=1の時、 Ga1=D×mod{(θ+30)/60、1}/3 Ga2=Ga1+Drs Gb1=Gc2+D/3 =Ga1+{(Drs+D/3)+Dst}+D/3 Gb2=Gb1+Dtr =Ga1+(Drs+D/3+Dst+D/3)+Dtr Gc1=Ga2+D/3 =Ga1+Drs+D/3 Gc2=Gc1+Dst =Ga1+(Drs+D/3)+Dst フラグF=2の時、 Ga1=Gb2+D/3 =Gb1+Dtr+D/3 Ga2=Ga1+Drs =Gb1+(Dtr+D/3)+Drs Gb1=D×mod{(θ+30)/60、1}/3 Gb2=Gb1+Dtr Gc1=Ga2+D/3 =Gb1+(Dtr+D/3)+Drs+D/3 Gc2=Gc1+Dst =Gb1+(Dtr+D/3)+Drs+D/3+Dst フラグF=3の時、 Ga1=Gb2+D/3 =Gc1+Dst+Dtr+2(D/3) Ga2=Ga1+Drs =Gc1+Dst+Dtr+Drs+2(D/3) Gb1=Gc2+D/3 =Gc1+Dst+D/3 Gb2=Gb1+Dtr =Gc1+Dst+Dtr+D/3 Gc1=D×mod{(θ+30)/60、1}/3 Gc2=Gc1+Dst ・・・ (6)
【0060】第1及び第2のタイミング信号Ga1、Ga2
は、図14(D)(E)から明らかなように第1の双方
向スイッチQa をオン制御するための第1の制御信号V
gaを形成するために使用され、第1のタイミング信号G
a1が鋸波Vt に交差すると第1の双方向スイッチQa を
オンにするパルスが発生し、第2のタイミング信号Ga2
が鋸波Vt に交差すると、第1の双方向スイッチQa の
オンパルスが消滅する。第3及び第4のタイミング信号
Gb1、Gb2は、図14(D)(F)から明らかなように
第2の双方向スイッチQb をオン制御するための第2の
制御信号Vgbを形成するために使用され、第3のタイミ
ング信号Gb1が鋸波Vt に交差すると第2の双方向スイ
ッチQb をオンにするパルスが発生し、第4のタイミン
グ信号Gb2が鋸波Vt に交差すると、第2の双方向スイ
ッチQb のオンパルスが消滅する。第5及び第6のタイ
ミング信号Gc1、Gc2は、図14(D)(G)から明ら
かなように第3の双方向スイッチQc をオン制御するた
めの第3の制御信号Vgcを形成するために使用され、第
5のタイミング信号Gc1が鋸波Vt に交差すると第3の
双方向スイッチQc をオンにするパルスが発生し、第6
のタイミング信号Gc2が鋸波Vt に交差すると、第3の
双方向スイッチQc のオンパルスが消滅する。
【0061】図13の制御信号形成回路55は図4と同
一に形成されており、第1〜第6のタイミング信号Ga1
〜Gc2と鋸波Vt とを図14(D)に示すように比較
し、図14(E)(F)(G)の第1、第2及び第3の
制御信号Vga、Vgb、Vgcを出力する。
【0062】第5の実施形態では、図14(E)(F)
(G)から明らかなように、30°〜90°及び210
°〜270°のフラグFが1の区間では、第1、第3及
び第2の双方向スイッチQa 、Qc 、Qb の順でこれ等
がオン制御される。90°〜150°及び270°〜3
30°のフラグFが2の区間では、第2、第1及び第3
の双方向スイッチQb 、Qa 、Qc の順でこれ等がオン
制御される。また、150°〜210°及び−30°〜
+30°のフラグFが3の区間では、第3、第2及び第
1の双方向スイッチQc 、Qb 、Qa の順でこれ等がオ
ン制御される。
【0063】第5の実施形態によれば、第1の実施形態
と同一の作用効果が得られる他に、第3及び第4の実施
形態と同様に交流電源電圧の360度区間における第
1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc の
オン期間の片寄りを防ぐことができるという効果も得る
ことができる。また、第1、第2及び第3の双方向スイ
ッチQa 、Qb 、Qc のオン期間の相互間に休止区間が
配置されているので、スイッチが遅れても2つの又は3
つの双方向スイッチQa 、Qb 、Qc が同時にオンにな
ることを防ぐことができる。もし、複数の双方向スイッ
チQa 、Qb 、Qc が同時にオンになると、トランス2
の端子電圧の向きが不安定になり、動作の安定性が低下
する。本実施形態は上記問題が発生しない。
【0064】
【第6の実施形態】第6の実施形態の3相交流−直流変
換装置は、図1に示す実施形態の制御回路5を図15の
制御回路5eに変形し、この他は第1の実施形態と同一
に形成したものである。
【0065】図15の制御回路5eは、図3の制御回路
5に補正値演算器74と3つの減算器75、76、77
とを付加し、この他は図3と実質的に同一に形成したも
のである。従って、図15において図3と同一の部分に
は同一の符号を付してその説明を省略する。補正値演算
器74は、第1、第2及び第3の乗算器43、44、4
5に接続され、第1、第2及び第3の電流指令値Irs、
Ist、Itrに基づいて次の演算で補正値ΔIを求める。 ΔI=Irs+Ist+Itr−max (Irs、Ist、Itr) −min (Irs、Ist、Itr) ・・・ (7) ここで、max (Irs、Ist、Itr)はIrs、Ist、Itr
の内の最大を示し、min (Irs、Ist、Itr)はIrs、
Ist、Itrの内の最小を示す。
【0066】補正用の第1、第2及び第3の減算器7
5、76、77は、第1、第2及び第3の乗算器43、
44、45と第1、第2及び第3の除算器47、48、
49との間に接続され、第1、第2及び第3の電流指令
値Irs、Ist、Itrから補正値演算器74で求めた補正
値ΔIを次式に示すように減算して補正電流指令値Ir
s′、Ist′、Itr′を出力する。 Irs′=Irs−ΔI Ist′=Ist−ΔI Itr′=Itr−ΔI ・・・ (8) なお、補正値演算器74から負の極性の補正値−ΔIが
出力される場合には、第1、第2及び第3の減算器7
5、76、77を加算器に置き換えることができる。
【0067】図16は図14の各部の状態を示す。第
1、第2及び第3の乗算器43、44、45から得られ
た図16(B)の第1、第2及び第3の電流指令値Ir
s、Ist、Itrは、図16(C)の補正値ΔIで補正さ
れ、第1、第2及び第3の減算器75、76、77から
図16(D)に示す補正電流値Irs′、Ist′、Itr′
が得られる。絶対値回路50、51、52からは図16
(D)の補正電流指令値Irs′、Ist′、Itr′の絶対
値に相当する第1、第2及び第3の通電率指令信号Dr
s、Dst、Dtrが図16(E)に示すように得られる。
タイミング信号演算器53は、前述した式(2)によっ
て第1の実施形態と同様に第1〜第6のタイミング信号
Ga1 〜Gc2 を求める。第1〜第6のタイミング信号
a1 〜Gc2は第1の実施形態と同一の制御信号形成回路
55で鋸波Vtと比較され、第1の実施形態と同一の方
法で第1、第2及び第3の制御信号Vga、Vgb、Vgcが
形成される。
【0068】ΔIの補正を加えることによって第1、第
2及び第3の導通率指令信号Drs、Dst、Dtrを図16
(E)のように形成すると、図16(E)の第1の通電
率指令値Drsが0〜60度及び180〜240度の区間
で零になると、第1の制御信号Vgaが零に保たれ、第1
の双方向スイッチQa がオフに保たれる。第3の通電率
指令値Dtrが60〜120度及び240〜300度の区
間で零になると、第の制御信号Vgcが零に保たれ、
の双方向スイッチQc がオフに保たれる。第2の
通電率指令値Dstが120〜180度及び300〜36
0度で零になると、第の制御信号Vgbが零に保た
れ、第の双方向スイッチQbがオフに保たれる。制御
信号が零に保たれている区間では第1、第2及び第3の
双方向スイッチQa 、Qb 、Qc のオン・オフ動作が中
断するので、第1、第2及び第3の双方向スイッチQa
、Qb 、Qc の単位時間当りのスイッチング回数が低
減し、スイッチング損失が少なくなり、効率が向上す
る。
【0069】
【第7の実施形態】図17は第7の実施形態の制御回路
5fを示す。図17の制御回路5fは図3の制御回路5
に補正用演算器74′と補正用の第1、第2及び第3の
減算器75′、76′、77′とを付加し、この他は図
3と同様に構成したものである。補正用演算器74′は
図15の補正用演算器74と同一の目的のものであっ
て、ライン6a、7a、8aの線間電圧Vrs、Vst、V
trに基づいて補正信号を形成する。第1、第2及び第3
の減算器75′、76′、77′はライン6a、7a、
8aと乗算器43、44、45との間に接続され、第
1、第2及び第3の線間電圧Vrs、Vst、Vtrから補正
用演算器74′の補正値を減算する。減算器75′、7
6′、77′による補正は、図17の電流指令値Irs、
Ist、Itrが図16(D)の補正電流指令値Irs′、I
st′、Itr′と同一になるように行う。これにより、第
7の実施形態によっても第6の実施形態と同一の効果を
得ることができる。
【0070】
【第8の実施形態】図15の補正用演算器74の補正値
ΔIを次の(9)式によって決定することができる。 Irs×Ist×Itr≧0又はVrs×Vst×Vtr≧0の時、 ΔI=max (Irs、Ist、Itr)− (Irs+Ist+Itr)/{2×max (Irs、Ist、Itr)} Irs×Ist×Itr<0又はVrs×Vst×Vtr<0の時、 ΔI=min(Irs、Ist、Itr)−(Irs+Ist+Itr) /{2×min (Irs、Ist、Itr)} ・・・ (9)
【0071】図18は(9)式に従う動作を図16と同
様に示す。図18(C)の補正値ΔIに基づいて補正電
流指令値Irs′、Ist′、Itr′が図18(D)に示す
ように変化すると、第1、第2及び第3の通電率指令値
Drs、Dst、Dtrは図18(E)に示すように変化す
る。第1〜第6のタイミング信号Ga1〜Gc2は(2)式
によって決定される。
【0072】トランス2には、第1の双方向スイッチQ
a のオン期間に電圧Vrs、第2の双方向スイッチQb の
オン期間にVst、第3の双方向スイッチQc のオン期間
にVtrが印加され、第1、第2及び第3の双方向スイッ
チQa 、Qb 、Qc のいずれもオフの時には0の端子電
圧が印加される。鋸波Vt の一周期内にトランス2にか
かる端子電圧の平均は次式になる。 トランスの端子電圧の平均=Vrs×Drs+Vst×Dst+Vtr×Dtr ・・・ (10)
【0073】第8の実施形態によれば、(10)式から
明らかなようにトランスの平均端子電圧を零にすること
ができる。従って、トランスの励磁電流の増加が防止さ
れ、トランス2が飽和しにくくなる。なお、第6、第7
及び第8の実施形態と同一の補正を第2〜第7の実施形
態にも適用することができる.
【0074】
【第9の実施形態】図19は第9の実施形態の直流−交
流変換装置は、図1の電流検出器10を省き、この代り
に第1、第2及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Q
c に直列に第1、第2及び第3の電流検出器97a、9
7b、97cを接続し、この検出値Ia 、Ib 、Ic を
制御回路5gに送るように構成し、この他は図1と同一
に構成したものである。
【0075】制御回路5gは、図20に示すように図3
の制御回路5の除算器47、48、49を減算器4
7′、48′、49′に変え、図19の第1、第2及び
第3の電流検出器97a、97b、97cの検出電流I
a 、Ib 、Ic をフィルタ98a、98b、98cを介
して減算器47′、48′、49′に入力させ、この他
は図3と同一に構成したものである。第1、第2及び第
3の減算器47′、48′、49′からは、第1、第2
及び第3の電流指令値Irs、Ist、Itrと第1、第2及
び第3の検出電流値Ia 、Ib 、Ic との差ΔIrs、Δ
Ist、ΔItrが得られ、これに基づいて増幅器50、5
1,52は第1、第2及び第3の通電率指令値Drs、D
st、Dtrを形成する。
【0076】第9の実施形態によれば、第1の実施形態
と同一の効果を得ることができる他に、各線間電流Ia
、Ib 、Ic を検出してフィードバックしているの
で、制御応答の改善効果が得られる。
【0077】
【第10の実施形態】第1〜第9の実施形態の第1、第
2及び第3の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc を図21
に示すように構成することができる。図21の双方向ス
イッチQa 、Qb 又はQc は、FETから成る第1、第
2、第3及び第4のスイッチQ1 、Q2 、Q3 、Q4 と
第1、第2、第3及び第4のダイオードD1 、D2 、D
3 、D4 と、コンデンサCとから成り、ライン14、1
6又は18に直列に接続されている。第1及び第2のス
イッチQ1 、Q2 は互いに逆の方向性を有して端子P1
と端子P2 との間に接続されている。第3及び第4のス
イッチQ3 、Q4 は互いに逆の方向性を有して端子P1
と端子P2 との間に接続されている。第3及び第4のス
イッチQ3 、Q4 は第1及び第2のスイッチQ1 、Q2
に対して逆の方向性を有している。第1、第2、第3及
び第4のダイオードD1 、D2 、D3 、D4 は第1、第
2、第3及び第4のスイッチQ1、Q2 、Q3 、Q4 に
逆方向並列に接続されている。コンデンサCは第1及び
第2のスイッチQ1 、Q2 の相互接続点P3 と第3及び
第4のスイッチQ3 、Q4の相互接続点P4 との間に接
続されている。第2の端子P2 は1次巻線N1a、N1b又
はN1cに接続される。
【0078】図21の双方向スイッチQa 、Qb 又はQ
c に図で上から下に向かう第1の方向(正方向)の電流
を流す時には、第1及び第4のスイッチQ1 、Q4 にオ
ン制御信号を与え、第2及び第3のスイッチQ2 、Q3
はオフに保ち、第2の方向(負方向)の電流を流す時に
は第2及び第3のスイッチQ2 、Q3 にオン制御信号を
与え、第1及び第4のスイッチQ1 ,Q4 はオフに保
つ。第1の方向の電流は、第1のスイッチQ1 と第2の
ダイオードD2 の経路と、第3のダイオードD3と第4
のスイッチQ4 の経路との両方に流れる。第2の方向の
電流は第2のスイッチQ2 と第1のダイオードD1 の経
路と、第4のダイオードD4 と第3のスイッチQ3 のス
イッチQ3 の経路との両方に流れる。
【0079】第1の方向の電流が流れている状態で第1
及び第4のスイッチQ1 、Q4 をターンオフ制御した時
には、コンデンサCが第3のダイオードD3 を介して第
1のスイッチQ1 に並列に接続され、且つ第2のダイオ
ードD2 を介して第4のスイッチQ4 に並列に接続さ
れ、スナバコンデンサとして作用し、第1及び第4のス
イッチQ1 、Q4 を過電圧から防止する。また、第2の
方向の電流が流れている状態で第2及び第3のスイッチ
Q2 、Q3 をターンオフ制御した時には、コンデンサC
が第4のダイオードD4 を介して第2のスイッチQ2 に
並列に接続され、且つ第1のダイオードD1 を介して第
3のスイッチQ3 に並列に接続され、スナバコンデンサ
として作用し、第2及び第3のスイッチQ2 、Q3 を過
電圧から防止する。コンデンサCの電荷は双方向スイッ
チの導通時にトランス2を介して零まで放電する。
【0080】図21の双方向スイッチQa ,Qb 、Qc
を使用すると、1つのコンデンサCで4つのスイッチQ
1 〜Q4 のスナバ効果を得ることができる。なお、第3
及び第4のスイッチQ3 、Q4 と第3及び第4のダイオ
ードD3 、D4 が追加されているが、主電流の通路とし
て使用され、主電流は分割されて流れるので、図2に比
べて第1〜第4のスイッチQ1 〜Q4 の電流容量を低減
することができ、スイッチQ3 、Q4 が無駄にならな
い。
【0081】
【変形例】本発明は上述の実施形態に限定されるもので
なく、例えば次の変形が可能なものである。 (1) 図2の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc におい
ては、第1のスイッチ30a、30b、30cと第2の
スイッチ31a、31b、31cとの両方に同時に制御
信号を供給しているが、交流電圧Vrs、Vst、Vtrの正
の半波期間に第1のスイッチ30a、30b、30cに
制御信号を供給し、負の半波期間に第2のスイッチ31
a、31b、31cに制御信号を供給するように構成
し、スイッチの制御損失を低減させることができる。 (2) 双方向スイッチング素子Qa 、Qb 、Qc の構
成を種々変形することができ、例えば、スイッチ30
a、30b、30c、31a、31b、31c、Q1 〜
Q4 をIGBT、トランジスタ等の半導体スイッチング
素子とすることができる。また、ダイオード32a、3
2b、32c、33a、33b、33c、D1 〜D4 を
スイッチ30a、30b、30c、31a、31b、3
1c、Q1〜Q4 の内蔵ダイオードとすることができ
る。 (3) 図20の制御回路5gに第6〜第8の実施形態
の機能を付加することができる。 (4) 第1〜第10の実施形態において、それぞれの
一部を他の実施形態に適用することができる。例えば、
図21の双方向スイッチQa 、Qb 、Qc を第2〜第9
の実施形態に適用することができる。 (5) 制御回路5〜5gの入力段にアナログ・ディジ
タル変換器(ADC)を設け、制御回路をディジタル回
路構成とすることができる。 (6)第4及び第5の実施形態では、 F=1のときGa≦Gc≦Gb、 F=2のときGb≦Ga≦Gc、 F=3のときGc≦Gb≦Gaとしたが、その他順番、例
えば、 F=1のときGb≦Gc≦Ga、 F=2のときGc≦Ga≦Gb、 F=3のときGa≦Gb≦Gcとしても同様な効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の交流−直流変換装置を示す回
路図である。
【図2】図1の第1、第2及び第3の双方向スイッチと
トランスとを詳しく示す回路図である。
【図3】図1の制御回路を詳しく示す回路図である。
【図4】図3の制御信号形成回路を示す回路図である。
【図5】図3の各部の状態を示す波形図である。
【図6】第2の実施形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図7】図6の制御信号形成回路を示す回路図である。
【図8】図6の各部の状態を示す波形図である。
【図9】第3の実施形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図10】図9の各部の状態を示す波形図である。
【図11】第4の実施形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図12】図11の制御信号形成回路を示す回路図であ
る。
【図13】第5の実施形態の制御回路を示す回路図であ
る。
【図14】図13の各部の状態を示す波形図である。
【図15】第6の実施形態の交流−直流変換装置を示す
回路図である。
【図16】図15の各部の状態を示す波形図である。
【図17】第7の実施形態の交流−直流変換装置を示す
回路図である。
【図18】第8の実施形態の各部の状態を図16と同様
に示す波形図である。
【図19】第9の実施形態の交流−直流変換装置を示す
回路図である。
【図20】図19の制御回路を詳しく示す回路図であ
る。
【図21】第10の実施形態の交流−直流変換装置の双
方向スイッチを示す回路図である。
【符号の説明】
1r、1s、1t 3相交流入力端子 2 トランス 3 全波整流平滑回路 5〜5g 制御回路 Qa 、Qb 、Qc 第1、第2及び第3の双方向スイッ
チ N1a、N1b、N1c 1次巻線 N2 2次巻線

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3相交流電源に接続される第1、第2及
    び第3の交流入力端子と、第1、第2及び第3の双方向
    スイッチと、第1、第2及び第3の1次巻線と2次巻線
    とを有するトランスと、整流平滑回路と、直流出力端子
    と、前記第1、第2及び第3の双方向スイッチを前記交
    流電源の周波数よりも高い周波数でオン・オフ制御する
    ための制御回路とを備え、 前記第1の1次巻線は前記第1の双方向スイッチを介し
    て前記第1及び第2の交流入力端子間に接続され、 前記第2の1次巻線は前記第2の双方向スイッチを介し
    て前記第2及び第3の交流入力端子間に接続され、 前記第3の1次巻線は前記第3の双方向スイッチを介して
    前記第1及び第3の交流入力端子間に接続され、前記2次巻線は前記第1、第2及び第3の1次巻線にそ
    れぞれ電磁結合され、 前記整流平滑回路は前記2次巻線と前記直流出力端子と
    の間に接続され ていることを特徴とする3相交流−直流
    変換装置。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2及び第3の双方向スイッチ
    のそれぞれは、互いに逆極性且つ直列に接続された対の
    スイッチと前記対のスイッチにそれぞれ逆方向並列に接
    続された対のダイオ−ドとから成ることを特徴とする請
    求項1記載の3相交流−直流変換装置。
  3. 【請求項3】 前記第1、第2及び第3の双方向スイッチ
    のそれぞれは、前記第1、第2及び第3の1次巻線のそれぞ
    れに対して直列に接続された第1及び第2のスイッチの直
    列回路と、前記第1及び第2のスイッチの直列回路に対し
    て並列に接続された第3及び第4のスイッチの直列回路
    と、前記第1、第2、第3及び第4のスイッチにそれぞれ逆
    方向並列に接続された第1、第2、第3及び第4のダイオ−
    ドと、前記第1及び第2のスイッチの相互接続点と前記第
    3及び第4のスイッチの相互接続点との間に接続されたコ
    ンデンサとから成り、前記第1及び第2のスイッチは互い
    に逆の方向性を有して直列に接続、前記第3及び第4のス
    イッチは互いに逆の方向性を有して直列に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の3相交流−直流変換装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御回路は、前記第1、第2及び第3
    の双方向スイッチを時間をずらして順次にオン制御する
    ものである請求項1又は2又は3記載の3相交流−直流変換
    装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、前記第1、及び第2の交
    流端子間の交流電圧の1周期内において、前記第1、第2
    及び第3の双方向スイッチを時間をずらしてオン制御す
    ると共に、オン制御の順番を切換える機能を有している
    ことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の3相交流−
    直流変換装置。
  6. 【請求項6】 前記オン制御の順番は、30〜90度及
    び210〜270度区間で第2、第1及び第3の双方向
    スイッチの順であり、90〜150度及び270〜33
    0度区間で第3、第2及び第1の双方向スイッチの順で
    あり、150〜210度及び‐30〜+30度区間で第
    1、第3及び第2の双方向スイッチの順であることを特
    徴とする請求項5記載の3相交流−直流変換装置。
  7. 【請求項7】 前記制御回路は、前記第1、第2及び第
    3の双方向スイッチの内で最も低い線間電圧が印加され
    るもののオン・オフ制御を休止する機能を有しているこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3記載の相交流−
    直流変換装置。
  8. 【請求項8】 前記制御回路は、第1、第2及び第3の
    双方向スイッチの通電率を示す第1、第2及び第3の通
    電率指令値を発生する第1、第2及び第3の通電率指令
    値発生手段と、 鋸波発生手段と、 前記第1、第2及び第3の通電率指令値と前記鋸波とを
    比較して第1、第2及び第3の制御信号を形成して前記
    第1、第2及び第3の双方向スイッチに供給する制御信
    号形成手段と、を有していることを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれかに記載の3相交流−直流電源装置。
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