JP3414710B2 - 感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法 - Google Patents

感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法

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JP3414710B2
JP3414710B2 JP2000268510A JP2000268510A JP3414710B2 JP 3414710 B2 JP3414710 B2 JP 3414710B2 JP 2000268510 A JP2000268510 A JP 2000268510A JP 2000268510 A JP2000268510 A JP 2000268510A JP 3414710 B2 JP3414710 B2 JP 3414710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性ポリシラザ
ン組成物から形成された感光性ポリシラザン塗膜を焼成
する方法、さらに詳細には層間絶縁膜などの使用に適し
た優れた特性を有する酸化物被膜を容易に形成すること
ができる感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスや液晶表示装置の製造な
どを始めとする種々の分野において、微細加工あるいは
パターニングのためにポジ型又はネガ型のフォトレジス
トが用いられていることは周知である。従来、このよう
なフォトレジストとしては、ノボラック樹脂とキノンジ
アジド感光剤からなるポジ型感光性組成物、化学増幅型
のポジあるいはネガ型感光性組成物、ポリビニルシンナ
メート系、ビスアジド−ゴム系、又は光重合系感光性組
成物などのネガ型レジスト等種々のものが知られてい
る。このようなフォトレジストには、使用目的に応じ種
々の特性が要求され、例えば、半導体デバイスの加工に
おいては、高感度、高解像度、耐エッチング性などの特
性が要求される。
【0003】一方、半導体デバイス、液晶表示装置、プ
リント回路基板などの製作においては、層間絶縁膜をは
じめ様々な要素がパターニング加工されている。このよ
うな要素は、例えば半導体デバイス等の製造工程におい
ては、CVDによる配線蒸着工程など400℃を超える
高温に曝される場合もある。このような高温に曝される
材料には、耐熱性の点から有機材料では十分に対応でき
ず、従って層間絶縁膜等の材料としては無機材料の使用
が望まれている。かかる無機材料として、シリカ系セラ
ミックス膜は、耐熱性の他、耐磨耗性、耐蝕性、絶縁
性、透明性等にも優れているため、半導体デバイス、液
晶表示装置、プリント回路基板等において有用なパター
ン化被膜として用いられている。
【0004】このようなパターン化されたシリカ系セラ
ミックス膜は、従来、パターン化されたフォトレジスト
をエッチングマスクとして用いて、セラミックス膜をエ
ッチングすることにより形成されるのが一般的である。
これに対し、例えば、特開平5−88373号公報に
は、基板上にポリシラザンを含む塗布液を塗布して塗膜
を形成し、該塗膜に酸化雰囲気下で紫外線をパターン状
に照射して紫外線露光部分を硬化させた後、紫外線未露
光部分を除去し、その後パターン化されたポリシラザン
膜をセラミックス膜に転化することにより、セラミック
ス膜パターンを形成する方法が記載されている。この方
法は、光照射部分が硬化して現像後残留するので、ネガ
型のフォトレジストであると見ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体デバ
イス等の加工は微細化の一途をたどっており、このた
め、レジストのタイプとしては解像度の高いポジ型であ
って耐酸素プラズマ性など耐エッチング性の高い材料が
望まれる。また、パターニングした被膜を層間絶縁膜と
して残留させて使用する場合には、上記の微細化に伴う
要件の他、層間絶縁膜として要求される高耐熱性、低誘
電率、透明性等の特性に優れた材料が望まれる。かかる
要請に応えるべく、本発明者らは、特願平11−283
106号において、ポリシラザンと光酸発生剤とを含む
ポジ型として機能する感光性ポリシラザン組成物を用
い、これを塗布して感光性ポリシラザン塗膜を形成する
工程と、前記塗膜に光をパターン状に照射する工程と、
前記塗膜の照射された部分を溶解除去する工程とを含ん
で成る、パターン化された感光性ポリシラザン塗膜の形
成方法及び当該パターン化された感光性ポリシラザン塗
膜を、周囲雰囲気において放置又は焼成することにより
シリカ系セラミックス被膜に転化させる工程を含んで成
る、パターン化された絶縁膜の形成方法を提案した。ま
た、本発明者らは、特願平12−108023号におい
て、ポリシラザンとして変性ポリシルセスキアザンを用
いることにより、保存安定性が改善された、ポジ型とし
て機能する感光性ポリシラザン組成物をも提案した。こ
れら感光性ポリシラザン組成物を用いるパターン化され
た感光性ポリシラザン塗膜の形成方法においては、感光
性ポリシラザン組成物から形成された塗膜を露光するこ
とにより当該塗膜の露光部分に酸が生成し、この生成し
た酸によりポリシラザンのSi−N結合が解裂する。次
いで雰囲気中の水分と反応すること、即ち加湿によりシ
ラノール(Si−OH)結合が形成され、ポリシラザン
の分解が起こる。この膜をアルカリ水溶液で現像するこ
とにより、パターン化された感光性ポリシラザン塗膜が
形成される。
【0006】しかし、上記感光性ポリシラザン組成物を
用いて形成された、パターン化された感光性ポリシラザ
ン塗膜を焼成によりシリカ系セラミックス膜に転化させ
る際には、単純な加熱ではポリシラザンの酸化が十分に
進まず、被膜中にポリシラザンのSi−N結合が多く残
ったシリカ系セラミックス膜となる。膜中にSi−N結
合が多く残っていると、層間絶縁膜として要求されるよ
うな十分に低い誘電率を有する膜を形成することは難し
い。また、該シリカ系セラミックス膜内にSi−N結合
が多く残っていると、その後に吸湿が発生し易く、不安
定な物性を有する膜となるという問題がある。従って、
感光性ポリシラザン組成物から形成されたパターン化さ
れた感光性ポリシラザン塗膜を焼成して、該膜中のポリ
シラザンをシリカ系セラミックスに転化する際、転化を
容易且つ十分に行うことができ、これにより誘電率など
の特性に優れ、膜内にSi−N結合の残留がないシリカ
系セラミックス膜を得ることができる感光性ポリシラザ
ン塗膜の焼成方法が要望される。また、このことは、感
光性ポリシラザン塗膜が予め露光、現像によりパターン
化されているものに限られず、印刷などの手段によりパ
ターン化された感光性ポリシラザン塗膜、或いは全くパ
ターン化されていない感光性ポリシラザン塗膜を焼成し
て、層間絶縁膜などとして有用なシリカ系セラミックス
絶縁膜を形成する場合にも同様のことが言える。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題を有さ
ない、感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法を提供するこ
とにある。すなわち、本発明の目的は、単純な加熱によ
ってもポリシラザンの酸化が十分に進行し、膜内にSi
−N結合が存在しない、或いはほとんど存在しないシリ
カ系セラミックス膜を形成することができる感光性ポリ
シラザン塗膜の焼成方法を提供することである。また、
本発明の他の目的は、低誘電率であって、更に耐熱性、
耐磨耗性、耐蝕性、絶縁性、透明性に優れた、層間絶縁
膜として有用なシリカ系セラミックス膜を形成すること
ができる、感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者は、鋭意検討を行った
結果、ポリシラザンと光酸発生剤を含む感光性ポリシラ
ザン組成物のようなポジ型として機能する感光性ポリシ
ラザン組成物の塗膜を焼成する際に、焼成の前に、当該
塗膜を露光し、かつ加湿処理を行えば、上記目的を達成
できることを見出して、本発明をなしたものである。
【0009】すなわち、本発明は以下の構成からなる感
光性ポリシラザン塗膜の焼成方法である。 〔1〕感光性ポリシラザン塗膜を形成する工程と、焼成
の前処理工程として、前記感光性ポリシラザン塗膜を露
光及び加湿処理する工程と、前記焼成の前処理工程で露
光及び加湿処理された塗膜を焼成する工程を有すること
を特徴とする感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法。 〔2〕前記焼成の前処理工程において露光及び加湿処理
される感光性ポリシラザン塗膜が、パターン化された塗
膜であることを特徴とする上記〔1〕に記載された感光
性ポリシラザン塗膜の焼成方法。 〔3〕前記加湿処理時に前記感光性ポリシラザン塗膜が
加熱されていることを特徴とする上記〔1〕または
〔2〕に記載された感光性ポリシラザン塗膜の焼成方
法。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明の焼成方法において用いられる感光性ポリシラザン塗
膜を形成するために用いられる感光性ポリシラザン組成
物は、ポリシラザンと光酸発生剤を含む感光性ポリシラ
ザン組成物のようなポジ型として機能する感光性ポリシ
ラザン組成物である。以下では、感光性ポリシラザン組
成物として、ポリシラザンと光酸発生剤を含む感光性ポ
リシラザン組成物について、具体的に説明する。
【0011】まず、ポリシラザンと光酸発生剤を含む感
光性ポリシラザン組成物において用いられるポリシラザ
ンとしては、例えば、次のようなものを挙げることがで
きる。 (イ)一般式(I)
【化1】 (式中、R、R及びRは、各々独立に、水素原
子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ア
リール基、これらの基以外でケイ素又は窒素に直結する
部分が炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミ
ノ基又はアルコキシ基を表す。)で表される骨格を含む
数平均分子量100〜50,000のポリシラザン又は
その変性物。
【0012】(ロ)一般式(II): −(SiR(NR1.5− (II) (式中、R及びRは、各々独立に、水素原子、アル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、これらの基以外でケイ素又は窒素に直結する部分が
炭素である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基又
はアルコキシ基を表し、nは任意の整数である。)で表
される骨格を含む数平均分子量100〜100,000
のポリシルセスキアザン及びその変性物。
【0013】(ハ)主たる繰り返し単位として−(RS
iN)−、−(RSiNO)−、−(RSiN
)−及び−(RSiO)−〔式中、Rはアルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ルキルアミノ基又はアルキルシリル基である。〕を含む
数平均分子量300〜100,000のポリオルガノシ
ロキサザン。
【0014】(ニ)一般式(III): −〔SiR(NR1.5〕− (III) を基本構成単位とし、さらに一般式: −〔SiR NR〕−及び/又は−〔SiR
(NR0.5〕− で表される他の構成単位を前記基本構成単位に対して
0.1〜100モル%合有する数平均分子量100〜1
00,000の変性ポリシルセスキアザン。(上記式
中、Rは、各々独立に、炭素数1〜3のアルキル基又
は置換もしくは無置換フェニル基を表し、Rは、各々
独立に、水素、炭素数1〜3のアルキル基又は置換もし
くは無置換フェニル基を表す。)
【0015】本発明の焼成方法において用いられる感光
性ポリシラザン組成物では、ポリシラザンは、2種以上
のポリシラザンであっても良いし、ポリシラザンと他の
ポリマーとの共重合体或いはポリシラザンと他の化合物
との混合物であっても良い。ポリシラザンには、鎖状、
環状又は架橋構造を有するもの、あるいは分子内にこれ
ら複数の構造を同時に有するものがあり、これらは単独
でもあるいは混合物でも利用できる。これらポリシラザ
ンについては、得られる膜の硬度や緻密性の点からはペ
ルヒドロポリシラザンが好ましく、可撓性の点からはオ
ルガノポリシラザンが好ましい。これらポリシラザンの
選択は、当業者であれば用途に合わせて適宜行うことが
できる。
【0016】上記で述べたポリシラザンは、公知である
か公知の方法にしたがって製造することができる。具体
的には、ポリシラザンの製造については、例えば、特公
昭63−16325号公報、特開昭61−89230号
公報、同62−156135号公報、D.Seyferthら,Co
mmunication of Am. Cer. Soc., C-13, January(198
3)、Po1ym. Prepr., Am. Chem. Soc., Div. Po1ym. Ch
em., 25, 10(1984)などを参照することができる。ま
た、分子内に架橋構造を有するポリシラザンは、特開昭
49−69717号公報、D.Seyferthら,Communicatio
n of Am. Cer. Soc., C-132, July(1984)で報告され
ているようなものであってもよいし、さらに構造中に金
属原子を含むポリメタロシラザンであってもよい。
【0017】その他、特開昭62−195024号公報
に報告されているような繰り返し単位が〔(SiH
(NH)〕及び〔(SiHO〕(これら式
中、n、m、rはそれぞれ1、2又は3である)で表さ
れるポリシロキサザン、特開平2−84437号公報に
報告されているようなポリシラザンにボロン化合物を反
応させて製造する耐熱性に優れたポリボロシラザン、特
開昭63−81122号、同63−191832号、特
開平2−77427号公報に報告されているようなポリ
シラザンとメタルアルコキシドとを反応させて製造する
ポリメタロシラザン、特開平1−138108号、同1
−138107号、同1−203429号、同1−20
3430号、同4−63833号、同3−320167
号公報に報告されているような分子量を増加させたり
(上記公報の前4者)、耐加水分解性を向上させた(後
2者)無機シラザン高重合体や改質ポリシラザン、特開
平2−175726号、同5−86200号、同5−3
31293号、同3−31326号公報に報告されてい
るようなポリシラザンに有機成分を導入した厚膜化に有
利な共重合ポリシラザン、特開平5−238827号、
同6−122852号、同6−299188号、同6−
306329号、同6−240208号、同7−196
986号公報に報告されているようなポリシラザンにセ
ラミックス化を促進するための触媒化合物を付加又は添
加したプラスチックやアルミニウムなどの金属への施工
が可能で、より低温でセラミックス化する低温セラミッ
クス化ポリシラザンなども同様に使用できる。
【0018】本発明において好適に用いることができる
ポリシラザンは、主として上記一般式(II)で表される
骨格を含む、数平均分子量100〜100,000、好
ましくは300〜10,000のポリシルセスキアザン
及びその誘導体である。より好適なポリシルセスキアザ
ンは、式(II)中、Rがメチル基であり且つRが水
素であるポリメチルシラザン又は、式(II)中、R
フェニル基であり且つRが水素であるポリフェニルシ
ラザンである。このようなポリシラザンは、通常のポリ
シラザンを合成する際のアンモノリシスにおいて、出発
原料にRSiClを使用することにより容易に得ら
れる。ポリシラザンを合成する際のアンモノリシスにつ
いては、例えば特公昭63−16325号公報を参照さ
れたい。
【0019】また、上記(ハ)で述べたポリオルガノシ
ロキサザンも本発明において好適に用いることができる
ポリシラザンである。このポリオルガノシロキサザン
は、一般式RSiX4−n〔式中、Rはアルキル基、
アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキ
ルアミノ基又はアルキルシリル基であり、Xはハロゲン
原子であり、そしてnは1又は2である〕で示される有
機ハロシランを、アンモニア及び水と反応させることに
より製造することができる。このようなポリオルガノシ
ロキサザンは、高温で処理した場合でも低い誘電率を示
す焼成膜を得ることができるので、特に層間絶縁膜の前
駆体として有用である。また、ポリオルガノシロキサザ
ンの場合、主鎖に含まれる酸素含有量を変化させること
により焼成膜の比誘電率を制御でき、所望の比誘電率を
容易に得ることができるという利点もある。このような
ポリオルガノシロキサザン及びその製造方法の詳細につ
いては、特願平10−528633号明細書(WO98
/029475)を参照されたい。
【0020】また、本発明においては、上記(ニ)に記
載された変性ポリシルセスキアザンもポリシラザンとし
て好ましく用いることができる。この変性ポリシルセス
キアザンは、通常のポリシラザンを合成する際のアンモ
ノリシスにおいて、出発原料としてRSiCl、R
SiCl及び/又はR SiClを用い、後二
者を上記他の構成単位の含有比率に対応するモル比率で
使用することにより容易に得ることができる。
【0021】本発明において好ましく用いられる感光性
ポリシラザン組成物には、光酸発生剤が含まれる。この
光酸発生剤の例としては、具体的には過酸化物、ナフト
キノンジアジドスルホン酸エステル、ニトロベンジルエ
ステルなどが挙げられる。また、ベンゾイントシレート
も有用である。これらの光酸発生剤は、必要に応じて組
み合わせて使用することもできる。以下、過酸化物、ナ
フトキノンジアジドスルホン酸エステル、ニトロベンジ
ルエステルの具体例を示すが、これは単なる例示であっ
て、過酸化物、ナフトキノンジアジドスルホン酸エステ
ル、ニトロベンジルエステルがこれらに限定されるもの
ではない。
【0022】過酸化物系の光酸発生剤:3,3’,4,
4’−テトラ(t−ブチルペルオキジカルボニル)ベン
ゾフェノン、t−ブチルペルオキシベンゾエート、メチ
ルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオ
キシド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド、メチル
アセトアセテートペルオキシド、アセチルアセトンペル
オキシド、1,1−ビス(t−ヘキシルペルオキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(t−ヘキシルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−
ビス(t−ブチルペルオキシ)3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシ−2−メチ
ルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオ
キシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルペル
オキシ)ブタン、n−ブチル 4,4−ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−ジ
−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、P
−メンタンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼ
ンヒドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシ
ド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒド
ロペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルペルオキシド、
2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビ
ス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、イソブチリ
ルペルオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル
ペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ラウロイル
ペルオキシド、ステアロイルペルオキシド、コハク酸ペ
ルオキシド、m−トルオイルベンゾイルペルオキシド、
ベンゾイルペルオキシド、ジ−n−プロピルペルオキシ
ジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネ
ート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキ
シジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルペルオキシ
ジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジ
カーボネート、ジ−3−メトキシブチルペルオキシジカ
ーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)ペ
ルオキシジカーボネート、α,α’−ビス(ネオデカノ
イルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルペル
オキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチ
ルブチルペルオキシネオデカノエート、1−シクロヘキ
シル−1−メチルエチルペルオキシネオデカノエート、
t−ヘキシルペルオキシネオデカノエート、t−ブチル
ペルオキシネオデカノエート、t−ヘキシルペルオキシ
ピバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、1,
1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ−2−エチ
ルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、1−
シクロヘキシル−1−メチルエチルペルオキシ−2−エ
チルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ 2−エ
チルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ 2−エチ
ルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシイソブチレー
ト、t−ヘキシルペルオキシイソプロピルモノカーボネ
ート、t−ブチルペルオキシマレイン酸、t−ブチルペ
ルオキシ 3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t
−ブチルペルオキシラウレート、2,5−ジメチル−
2,5−(m−トルオイルペルオキシ)ヘキサン、t−
ブチルペルオキシイソプロピルモノカーボネート、t−
ブチルペルオキシ 2−エチルヘキシルモノカーボネー
ト、t−ヘキシルペルオキシベンゾエート、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサ
ン、t−ブチルペルオキシアセテート、t−ブチルペル
オキシ−m−トルオイルベンゾエート、ビス(t−ブチ
ルペルオキシ)イソフタレート、t−ブチルペルオキシ
アリルモノカーボネート、t−ブチルトリメチルシリル
ペルオキシド、1,3−ジ(t−ブチルペルオキシカル
ボニル)ベンゼン、等。
【0023】ナフトキノンジアジドスルホン酸エステ
ル:1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−ス
ルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノン−(2)−
ジアジド−4−スルホン酸クロライド、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノンと6−ジアゾ−5,6−ジ
ヒドロ−5−オキソ−ナフタレン−1−スルホン酸との
(モノ〜トリ)エステル、2,3,4,4’−トリヒド
ロキシベンゾフェノンと6−ジアゾ−5,6−ジヒドロ
−5−オキソ−ナフタレン−1−スルホン酸との(モノ
〜トリ)エステル、等。
【0024】ニトロベンジルエステル:ニトロベンジル
トシレート、ジニトロベンジルトシレート、ニトロベン
ジルクロライド、ジニトロベンジルクロライド、ニトロ
ベンジルブロミド、ジニトロベンジルブロミド、ニトロ
ベンジルアセテート、ジニトロベンジルアセテート、ニ
トロベンジルトリクロロアセテート、ニトロベンジルト
リフルオロアセテート、等。
【0025】これら光酸発生剤の感光性ポリシラザン組
成物中での含有量は、光酸発生剤の種類及び感光性組成
物の用途に応じ適宜の量とされるが、一般にはポリシラ
ザン重量に対して0.05〜50重量%、好ましくは
0.1〜20重量%、より好ましくは1〜20重量%で
ある。
【0026】本発明で使用されるポリシラザンと光酸発
生剤を含む感光性ポリシラザン組成物には、必要に応じ
増感色素が含有されてもよい。光酸発生剤及び増感色素
の組み合わせによっては、高圧水銀灯(360〜430
nm)などのより安価な光源により露光を行うことが可
能となる。増感色素としては、クマリン、ケトクマリン
及びそれらの誘導体、ピリリウム塩及びチオピリリウム
塩や、シアニン染料、カルボシアニン染料などの染料が
挙げられる。これら増感色素は、ポリシラザン重量に対
して一般に0.05〜50重量%、好ましくは1〜20
重量%で用いられる。
【0027】しかし、増感色素を用いた場合には、得ら
れた被膜が着色することがある。主に表示素子に適用す
る層間絶縁膜の場合、焼成後の被膜が可視光に対して透
明であることが必要な場合もある。通常、塗膜焼成時、
組成物に含まれる光酸発生剤により増感色素が分解さ
れ、被膜は透明化される。しかし、より一層透明な被膜
を得るため、組成物中に、塗膜焼成時に増感色素を分解
することができるが、光反応には関与しない酸化触媒を
別途添加しても良い。このような酸化触媒の例として、
プロピオン酸パラジウム、酢酸パラジウム、アセチルア
セトナート白金、エチルアセトナート白金、パラジウム
微粒子、白金微粒子などの金属の有機化合物や微粒子等
が挙げられる。酸化触媒を添加する場合、ポリシラザン
重量に対して一般に0.05〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%の量で用いられる。また、このような
酸化触媒の添加により、不要な色素の分解、脱色がなさ
れるが、更にポリシラザンのセラミックス化の促進が図
られる場合もある。
【0028】また、感光性ポリシラザン組成物には、顔
料を添加することにより、耐熱性、絶縁性、硬度に優
れ、パターン精度の良好なカラーフィルターやブラック
マトリックスを得ることができる。ポリシラザン組成物
に添加することができる顔料の例として、グラファイ
ト、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄、銅ク
ロム系ブラック、銅鉄マンガン系ブラック、コバルト鉄
クロム系ブラック等が挙げられる。顔料添加量は、一般
にポリシラザン重量に対して0.05〜1000重量
%、好ましくは10〜500重量%である。
【0029】感光性ポリシラザン組成物において溶剤を
使用する場合には、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼ
ン、トリエチルベンゼン等の芳香族化合物;シクロヘキ
サン;シクロヘキセン;デカヒドロナフタレン;ジペン
テン;n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i
−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、n−オクタ
ン、i−オクタン、n−ノナン、i−ノナン、n−デカ
ン、i−デカン等の飽和炭化水素化合物;エチルシクロ
ヘキサン;メチルシクロヘキサン;p−メンタン;ジプ
ロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類;メ
チルイソブチルケトン(MIBK)等のケトン類;酢酸
ブチル、酢酸シクロヘキシル、ステアリン酸ブチル、乳
酸エチル等のエステル類;エチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等
のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレン
グリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノ
アルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチル
エーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキ
ルエーテルアセテート類等を使用することが好ましい。
これらの溶剤を使用する場合、ポリシラザンの溶解度や
溶剤の蒸発速度を調節するために、2種類以上の溶剤を
混合してもよい。溶剤の使用量は、組成物中、ポリシラ
ザン濃度が0.1〜50重量%、より好ましくは0.1
〜40重量%となる量で用いられる。
【0030】さらに、感光性ポリシラザン組成物には、
必要に応じシリカ等の酸化物系無機物、炭化珪素、窒化
珪素などの非酸化物系無機物、金属粉などの充填材、レ
ベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、PH
調整剤、分散剤・表面改質剤、可塑剤、乾燥促進剤、流
れ止め剤などを加えてもよい。
【0031】上記感光性ポリシラザン組成物は、ロール
コート、浸漬コート、バーコート、スピンコート、スプ
レーコートなど従来知られた塗布法或いは印刷などによ
り、シリコン基板、ガラス基板等の任意の基板上に塗布
され、塗膜が形成される。塗膜は、必要に応じ、該塗膜
を乾燥させ且つその後の脱ガス量を減少させるため、4
0〜200℃、好ましくは60〜120℃の温度で、ホ
ットプレートによる場合には10〜180秒間、好まし
くは30〜90秒間、クリーンオーブンによる場合には
1〜30分間、好ましくは5〜15分間、プリベーク
(加熱処理)される。塗膜は必要であれば繰り返して塗
布することにより所望の膜厚とすることもできる。所望
の膜厚は、例えば、層間絶縁膜の場合には0.5〜4μ
m、カラーフィルターやブラックマトリックスの場合に
は0.3〜3μm、等が目安となる。
【0032】本発明においては、上記任意の方法で形成
された感光性ポリシラザン塗膜が、必要であれば、パタ
ーン露光された後現像され、パターン化された感光性ポ
リシラザン塗膜とされた後、又はこれらパターン化工程
を経ることなくそのまま焼成されて、シリカ系セラミッ
クス膜に転化される。本発明は、パターン化された或い
はパターン化されていない感光性ポリシラザン塗膜を焼
成する際の前処理工程として、感光性ポリシラザン塗膜
を露光し、加湿処理する工程を設けることを特徴とする
ものであるが、以下においては、上記ポリシラザンと光
酸発生剤を含む感光性ポリシラザン組成物から形成され
た感光性ポリシラザン塗膜をパターン露光し、現像して
パターン化された感光性ポリシラザン塗膜を形成し、こ
のパターン化された感光性ポリシラザン塗膜を焼成して
シリカ系セラミックス膜に転化する方法を例として用い
て、本発明の感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法を具体
的に説明する。
【0033】まず、感光性ポリシラザン塗膜のパターン
化であるが、露光は、必要であればフォトマスクを用い
て行われる。露光に用いられる露光光源としては、感光
性ポリシラザン組成物の組成、感光特性に応じ、従来フ
ォトレジストの露光で用いられている、高圧水銀灯、低
圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エ
キシマレーザー、X線、電子線等任意のものが用いられ
る。照射光のエネルギー量は、光源や膜厚にもよるが、
通常0.05mJ/cm以上、望ましくは0.1mJ
/cm以上である。上限は特にないが、あまりに照射
量を多く設定すると処理時間の関係から実用的でなく、
通常10000mJ/cm以下が好ましい。露光は、
一般に周囲雰囲気(大気中)あるいは窒素雰囲気とすれ
ばよいが、ポリシラザンの分解を促進するために酸素含
有量を富化した雰囲気を採用してもよい。
【0034】この光酸発生剤を含む感光性ポリシラザン
塗膜の露光により、塗膜内に酸が発生し、これによりポ
リシラザンのSi−N結合が解裂する。次いで雰囲気中
の水分と反応することによりシラノール(Si−OH)
結合が生成し、ポリシラザンが分解する。この時感光性
ポリシラザン塗膜内に水分の供給が継続的に行われれ
ば、一旦ポリシラザンのSi−N結合の解裂に寄与した
酸が繰り返し解裂触媒として働く。このSi−OH結合
は露光中においても起こるが、露光後、露光された塗膜
を、更に水分を含む気体と接触させる、すなわち加湿処
理することによりポリシラザンのSi−OH化の促進を
図ることができる。この加湿処理のために水分を含む気
体を用いる場合、気体の湿度は高ければ高いほどSiO
H化速度は速くなる。加湿処理に用いられる気体の湿度
は、相対湿度で通常40%RH以上、望ましくは50%
RH以上とされる。また、加湿処理に用いられる気体の
湿度に上限は特にないが、あまり高くなると塗膜表面に
結露が発生する恐れがあり、この観点から90%RH以
下の相対湿度を有する気体を利用するのが実用的であ
る。
【0035】このポリシラザンの気体による加湿処理に
おいては、水分含有気体が基板に触れるようにしてやれ
ばよい。したがって、加湿処理装置内に露光された基板
を置き、水分含有気体を加湿処理装置に連続的に導入す
るようにしてもよいし、予め加湿処理装置内に水分含有
気体を導入しておき、この装置内に露光された基板を置
き、処理装置内が調湿された状態とし、感光性ポリシラ
ザン塗膜が気体と接触するようにして、塗膜に水分を供
給するようにしてもよい。このとき、処理装置内の基板
を、例えば加熱プレートに乗せ、加熱を行うようにする
ことが好ましい。過剰な水分が基板に触れないよう所定
時間上記の状態を保持した後、基板は取り出され、基板
は室温に戻される。基板の加熱温度が高いければ高いほ
ど結露が起りにくいため、装置内をより高い絶対水蒸気
量に設定できるので、基板の加熱温度はより高い温度で
ある方が好ましい。加熱温度は室温以上、望ましくは3
0℃以上とされるが、100℃以上の温度においては、
加圧型の加熱・加湿器でないと水蒸気分圧を上げること
ができないので注意が必要である。またあまり高い温度
であると、加湿により生成したSiOHがSiOSi化
し、アルカリ水溶液に不溶となる恐れがある。したがっ
て実用的な上限温度は100℃程度である。なお、加湿
処理に時間がかかるが、基板をクリーンルーム内に放置
しておいて加湿を行ってもよい。
【0036】ポリシラザンの分解促進工程後、感光性ポ
リシラザン塗膜は、パドル現像、ディップ現像、シャワ
ー現像など公知の現像方法を用い、アルカリ現像液によ
り現像される。これにより、感光性ポリシラザン塗膜の
露光部分が除去され、未露光部分が基板上に残留してパ
ターンが形成される。未露光部のポリシラザン膜はアル
カリ現像液にはほとんど膨潤しないので、照射光のパタ
ーンと分解除去されるポリシラザンのパターンはほぼ完
全に一致し、良好なパターン精度が得られる。
【0037】アルカリ現像液としては、例えば、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド(TMlAH)、コリ
ン、珪酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等の水溶液が挙げられる。ポリシラザン膜が、焼成に
よりシリカ系セラミックスに転化された後層間絶縁膜と
して用いられる場合には、現像液中に金属イオンを含ま
ないアルカリの水溶液を用いることが望ましい。現像に
要する時間は、膜厚や溶剤にもよるが、一般に0.1〜
5分、好ましくは0.5〜3分である。また、現像処理
温度は、一般に20〜50℃、好ましくは20〜30℃
である。
【0038】現像後のパターン化された感光性ポリシラ
ザン塗膜は、純水リンス後焼成することによりシリカ系
セラミックス被膜に転化される。本発明においては、焼
成の前処理工程として、パターン化された感光性ポリシ
ラザン塗膜の露光及び加湿処理が行われる。ポリシラザ
ンと光酸発生剤を含む感光性ポリシラザン組成物はポジ
型であるから、パターンとして残っている感光性ポリシ
ラザン塗膜には、当初量の光酸発生剤が残っている。従
って、焼成の前処理工程として感光性ポリシラザン塗膜
の露光及び加湿処理を行えば、先に説明した感光性ポリ
シラザン塗膜のパターン化の場合と同様、露光により塗
膜内に酸が生成し、この酸の触媒作用によりポリシラザ
ンのSi−N結合が解裂し、加湿処理によりSi−OH
化が促進される。このようにしてSiOH化されたポリ
シラザン膜は、焼成により容易にSiOSi化し、且つ
焼成後の膜にSiNH結合が存在しない或いはほとんど
存在しないシリカ系セラミックス膜に転化される。
【0039】感光性ポリシラザン塗膜の焼成工程の前処
理工程としての露光は、感光性ポリシラザン塗膜の露光
と同様に行えばよい。即ち、露光光源としては、感光性
ポリシラザン組成物の感光特性により、高圧水銀灯、低
圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エ
キシマレーザー、X線、電子線等任意のものを用いれば
よい。この焼成の前処理工程としての露光においては、
露光は全面一括露光であることが好ましいが、必要に応
じパターンが形成されている部分のみ或いは基板の一部
のみの露光、更には多数回の露光とされてもよい。また
露光強度は、使用する光源や膜厚、感光性組成物の感度
にもよるが、通常0.05mJ/cm以上、望ましく
は0.1mJ/cm以上である。上限は特にないが、
あまりに照射量を多く設定すると露光時間の関係から実
用的でなく、従って通常は10000mJ/cm以下
で十分である。露光は、パターン化の際の露光同様、周
囲雰囲気(大気中)あるいは窒素雰囲気とすればよい
が、ポリシラザンの分解を促進するために酸素含有量を
富化した雰囲気を採用してもよい。
【0040】また加湿処理も感光性ポリシラザン塗膜の
パターン露光後の加湿処理同様、露光された感光性ポリ
シラザン塗膜を水分を含む気体と接触させればよい。本
発明の感光性ポリシラザン塗膜の焼成の前処理工程とし
ての加湿処理は、感光性ポリシラザン塗膜の露光の際に
雰囲気中の水分により加湿処理が同時に行われる場合に
はこの露光時の加湿処理をも含むものである。しかし、
処理時間の短縮化の観点から、露光後に更に水分含量を
増大させた高湿度の気体により塗膜を加湿処理する方法
を採用することが好ましい。また、加湿処理時に塗布膜
が加熱された状態で加湿処理を行うと、ポリシラザンの
SiOH化が促進されることはパターン露光された感光
性ポリシラザン塗膜を加湿処理する場合と同様である。
このため例えば露光された塗膜を有する基板を加熱プレ
ートに乗せ、基板を加熱した状態で高湿度の気体と接触
させる方法が加湿処理方法として好ましい。
【0041】加湿処理された感光性ポリシラザン塗膜の
焼成温度は、感光性ポリシラザン組成物の組成、塗膜の
膜厚、基板、電子部品等の耐熱性にもよるが、一般に5
0〜1000℃、好ましくは100〜1000℃、より
好ましくは150℃〜450℃で、5分以上、好ましく
は10分以上とされる。焼成雰囲気は、一般に周囲雰囲
気(大気中)とすればよいが、ポリシラザンの酸化を促
進するために酸素含有量及び/又は水蒸気分圧を富化し
た雰囲気を採用してもよい。本発明の前処理を行うこと
により、層間絶縁膜などに適した、低誘電率で、耐熱
性、耐磨耗性、耐蝕性、絶縁性、透明性に優れたシリカ
系セラミックス膜を容易に形成することができる。
【0042】以上、パターン化された感光性ポリシラザ
ン塗膜を形成し、このパターン化された感光性ポリシラ
ザン塗膜を焼成する方法について説明したが、感光性ポ
リシラザン塗膜は上記した如くパターン化されることな
く、直接焼成されてもよい。この感光性ポリシラザン塗
膜をパターン化することなく、直接焼成を行う場合も、
焼成の前処理工程としての露光、加湿処理条件は、上記
パターン化された感光性ポリシラザン塗膜を焼成する条
件と同様の条件で行えばよい。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明がこれら実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 −[SiCH(NH)1.5]−を基本構成とし、−
[Si(CH(NH)0.5]−を5モル%、−
[Si(CH(NH)]−を1モル%それぞれ含
有する変性ポリシルセスキアザンに対し、光酸発生剤と
して、式(IV):
【0044】
【化2】
【0045】で示されるトリアジン誘導体を1重量%添
加し、この混合物を全固形分濃度が10重量%濃度とな
るようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート(PGMEA)で希釈して、感光性ポリシラザン
組成物を調製した。この感光性ポリシラザン組成物をシ
リコン基板上にスピンコート(1000rpm)し、9
0℃、90秒のプリベークを行い、0.4μm厚の塗膜
を形成した。次いで塗膜を低圧水銀灯により100mJ
/cmの露光量で全面一括露光を行った後、25℃、
50%RHで5分間加湿処理し、400℃で30分間焼
成した。得られた焼成膜の誘電率及びSiNH結合の残
存の有無を調べた。結果を表1に示す。なお、SiNH
結合の残存の有無は、赤外分光光度計による焼成膜の赤
外吸収スペクトル測定によった。得られた焼成膜の赤外
吸収スペクトルを図1に示す。
【0046】比較例1 全面露光及び加湿処理を行わないことを除き実施例1と
同様に行い、表1の結果を得た。比較例1で形成された
焼成膜の赤外吸収スペクトルを図2に示す。
【0047】
【表1】 上記表1の結果から、焼成前に感光性ポリシラザン塗膜
を露光、加湿処理することにより、焼成後の膜にSiN
H結合がなく、低誘電率の膜を形成することができるこ
とが分かる。
【0048】実施例2〜4 −[SiCH(NH)1.5]−を基本構成とし、−
[Si(CH(NH)]−を20モル%含有する
変性ポリシルセスキアザンに対し、光酸発生剤として、
式(V):
【0049】
【化3】
【0050】で示されるスルホキシム誘導体を1重量%
添加し、全固形分濃度が10重量%濃度となるようにP
GMEAで希釈して、感光性ポリシラザン組成物を調製
した。この感光性ポリシラザン組成物をシリコン基板上
にスピンコート(1000rpm)し、スピンドライ方
法により乾燥させて、0.4μm厚の塗膜を形成した。
次いで高圧水銀灯を用い、100mJ/cmの露光量
で全面一括露光を行った。この露光された基板を加湿処
理装置内の加熱プレート上に乗せ、表2に記載の加湿処
理条件で処理し、400℃にて30分間焼成した。得ら
れた焼成膜の誘電率及びSiNHの残存の有無を実施例
1と同様にしてを調べた。結果を表2に示す。
【0051】比較例2 加湿処理条件を表2記載の条件とすること以外は実施例
2と同様に行い、表2の結果を得た。
【0052】
【表2】
【0053】上記表2から、高湿度での加湿及び加熱を
伴った加湿の方が低湿、低温での加湿処理に比べ焼成後
の膜中にSiNHが残存せず、且つ誘電率が低い焼成膜
が得られることが分かる。この結果から、加湿条件を高
湿、加熱下に行えば、工程時間を短縮できることも分か
る。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
パターン化された又はパターン化されていない感光性ポ
リシラザン塗膜を焼成する際に、焼成前処理として、感
光性ポリシラザン塗膜を露光、加湿処理する工程を設け
ることにより、低温、短時間の加熱により、焼成膜中に
ポリシラザンに由来するSi−N結合が残存せず、低誘
電率で、絶縁性、耐熱性、耐磨耗性、耐蝕性、透明性に
優れたシリカ系セラミックス膜を形成することができ
る。また、加湿処理の条件として高湿度気体を用いるこ
と、また加湿処理時に感光性ポリシラザン塗膜を加熱し
ておくことにより、より短時間の処理時間により膜内の
ポリシラザンのSiOH化が進み、全体としての処理時
間の短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1により形成された焼成膜の赤外吸収ス
ペクトルである。
【図2】比較例1により形成された焼成膜の赤外吸収ス
ペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−181069(JP,A) 特開 平10−319597(JP,A) 特開 昭52−58374(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/40 G03F 7/38 G03F 7/075 C08L 83/16 H01L 21/027 H01L 21/312

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性ポリシラザン塗膜を形成する工程
    と、 焼成の前処理工程として、前記 感光性ポリシラザン塗膜
    を露光及び加湿処理する工程と、前記焼成の前処理工程で露光及び加湿処理された塗膜を
    焼成する工程を有すること を特徴とする感光性ポリシラ
    ザン塗膜の焼成方法。
  2. 【請求項2】前記焼成の前処理工程において露光及び加
    湿処理される感光性ポリシラザン塗膜が、パターン化
    れた塗膜であることを特徴とする請求項1に記載の感光
    性ポリシラザン塗膜の焼成方法。
  3. 【請求項3】前記加湿処理時に前記感光性ポリシラザン
    塗膜が加熱されていることを特徴とする請求項1または
    に記載の感光性ポリシラザン塗膜の焼成方法。
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