JP3414057B2 - 周波数混合器、送信装置、受信装置及び送受信装置 - Google Patents

周波数混合器、送信装置、受信装置及び送受信装置

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JP3414057B2
JP3414057B2 JP16752695A JP16752695A JP3414057B2 JP 3414057 B2 JP3414057 B2 JP 3414057B2 JP 16752695 A JP16752695 A JP 16752695A JP 16752695 A JP16752695 A JP 16752695A JP 3414057 B2 JP3414057 B2 JP 3414057B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マイクロ波及びミリ
波等において、局部発振信号を用いて周波数変換を行う
周波数混合器、並びに、この周波数混合器を用いた送信
装置、受信装置及び送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図26は、Stephen A.Maa
s著「MICROWAVE MIXERS」(198
6.Artech House)pp.274〜278
に示された導波管により構成された高調波混合器の断面
図である。同図において、31a,31bは導波管、3
2は誘電体基板、33はダイオード、34a,34bは
低域通過フィルタ、35a,35bはストリップ導体、
36は中間周波信号端子である。
【0003】次に動作について説明する。導波管31a
から入力された局発信号は、導波管31a内に挿入した
ストリップ導体35a及び低域通過フィルタ34aを介
してダイオード33に入力される。一方、導波管31b
から入力した高周波信号は、導波管31b内に挿入した
ストリップ導体35bを介してダイオード33に入力さ
れる。ここで、高周波信号は局発信号周波数の概略2倍
の周波数であり、低域通過フィルタ34aは、局発信号
は通過するが、高周波信号は通過しない構成になってい
る。ダイオード33に入力した高周波信号は、局発信号
の2次高調波と周波数混合され、高周波信号周波数と局
発信号の2次高調波周波数との差の周波数である中間周
波信号が発生する。
【0004】ここで、ダイオード33はアンチパラレル
ダイオードペアを用いているために、局発信号の2次高
調波はアンチパラレルダイオードペア内に閉じこめら
れ、ダイオード外に漏れ出すことはない。ダイオード3
3にて発生した中間周波信号は、低域通過フィルタ34
a、ストリップ導体35a、及び低域通過フィルタ34
bを介して中間周波信号端子36から出力される。ここ
で、低域通過フィルタ34bは、中間周波信号は通過す
るが、局発信号は通過しない構成になっており、局発信
号が中間周波信号端子へ漏れ出すことはない。
【0005】このときの周波数スペクトルを図27に示
す。局発中間周波数fLOの2倍の周波数2fLOをはさん
でその両側に、周波数fUSB の上側の周波数帯(US
B:Upper Side Band)の高周波信号
が、周波数fLSB の下側の周波数帯(LSB:Lowe
r Side Band)の高周波信号がそれぞれ存在
する。周波数2fLOのスペクトルが点線で表されている
のは、局発信号の2次高調波はアンチパラレルダイオー
ドペア内に閉じこめられ、ダイオード外に漏れ出すこと
はないからである。このとき、USBは周波数(fUSB
−2fLO)に、LSBは周波数(−fLSB +2fLO
に、それぞれ変換される。これらは同じ周波数に重なっ
て現れる。
【0006】ところで、USBを所望信号とすると、L
SBは不要信号であるから、ダウンコンバート前にLS
Bを除去する必要がある。そのために高域通過フィルタ
が用いられる。
【0007】上記の動作説明において、高周波信号と局
発信号とを周波数混合する場合について述べたが、中間
周波信号と局発信号とを周波数混合する場合もある。
【0008】このときの周波数スペクトルを図28に示
す。同図は、周波数fIFの中間周波信号を、局発周波数
LOの2倍の周波数2fLOにアップコンバートする場合
を示す。ところが、その両側に、周波数fUSB のUSB
の高周波信号及び周波数fLS B のLSBの高周波信号が
それぞれ発生する。
【0009】ところで、USBを所望信号とすると、L
SBは不要信号であるから、アップコンバート後にLS
Bを除去する必要がある。そのために、ダウンコンバー
トの場合と同様に高域通過フィルタが用いられる。
【0010】以上のように、従来の周波数混合器は、局
発信号の2次高調波と高周波信号との差の周波数を中間
周波信号として出力するため、局発信号の2次高調波周
波数の上側の周波数帯(USB)の高周波信号と、下側
の周波数帯(LSB)の高周波信号とを分離するために
周波数混合器の外部にフィルタを必要とするために、装
置が大形かつ複雑になるという問題点があった。
【0011】このような問題点を解消するための周波数
混合器として、A.Pospishil他、”A MM
IC Subharmonically Pumped
SSB Modulator”1993 IEEE
MTT−S Digest,pp.309−402に記
載されたものがある。図29にこの周波数混合器による
変調器の構成を示す。同図において、41は変調信号
(周波数fc/2)を分配するウイルキンソンデバイ
ダ、42a,42bは分配された変調信号をそれぞれろ
波する高域通過フィルタ(HPF)、43a,43bは
中間周波信号IF1,IF2をHPF42a,42bの
出力によりそれぞれ変調するミキサ、44a,44bは
ミキサ43a,43bの出力をそれぞれろ波する高域通
過フィルタ、45はHPF44a,44bの出力を結合
させてRF信号(周波数fc)を出力するカプラであ
る。
【0012】ミキサ43a,43bは、それぞれ、カプ
ラ46a,46b、低域通過フィルタ(LPF)47
a,47b、低域通過フィルタ(LPF)48a,47
b、及びアンチパラレルダイオードペア49a,49b
により構成される。なお、アンチパラレルダイオードペ
ア49a,49bは、たがいに逆極性に並列接続された
アンチパラレルダイオードペアを2つ直列に接続して構
成されている。
【0013】図29の変調器によれば、ミキサ43aに
中間周波信号IF1を入力したとき、あるいはミキサ4
3bに中間周波信号IF2を入力したときに、図27及
び図28に示された不要な側波帯LSB(あるいはUS
B)が生じない。しかし、ウイルキンソンデバイダ4
1、カプラ45、46a,46bが必要になり、構成が
複雑になる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
周波数混合器は、多数のデバイダ及びカプラを必要とす
るために、装置が大型かつ複雑になるという問題点があ
った。
【0015】この発明は上記の問題にかんがみてなされ
たもので、構成が簡単な、不要な側波帯を出力すること
のない周波数混合器、送信装置、受信装置及び送受信装
置を提供することを目的とする。
【0016】
【0017】
【0018】
【課題を解決するための手段】 請求項1 に係る周波数混
合器は、互いにアイソレートされた複数の端子を2組有
し、一方の組の複数の端子に入力された複数の信号を互
いに異なる位相差で合成して他方の組の複数の端子に出
力するハイブリッドカプラと、上記ハイブリッドカプラ
の一方の組の端子のひとつに接続された高周波信号端子
と、局部発振信号端子に接続された電力分配器と、上記
ハイブリッドカプラの他の組の複数の端子にそれぞれ接
続され、かつ、上記電力分配器の出力端子にそれぞれ接
続された第1の非線形素子及び第2の非線形素子と、上
記第1の非線形素子及び上記第2の非線形素子の上記ハ
イブリッドカプラとの接続部にそれぞれ設けられ、局部
発振周波信号の周波数のほぼ2倍の周波数をもつ高周波
信号に対しオープンとなり、局部発振信号に対しショー
トとなるオープンスタブと、上記第1の非線形素子及び
上記第2の非線形素子の上記電力分配器局部発振周
波数の1/4波長又は1/8波長の移相器を介さない
続部にそれぞれ設けられ、高周波信号に対しショートと
なり、局部発振信号に対しオープンとなるショートスタ
ブと、上記第1の非線形素子及び上記第2の非線形素子
にそれぞれ接続された第1の中間周波信号端子及び第2
の中間周波信号端子とを備え、上記第1の非線形素子及
び上記第2の非線形素子にアンチパラレルダイオードを
使用したものである。
【0019】請求項2に係る周波数混合器は、上記第1
の非線形素子及び上記第2の非線形素子の上記ハイブリ
ッドカプラの接続側でない側を互いに接続するととも
に、この接続部に高周波信号に対しショートとなり、局
部発振信号に対しオープンとなるショートスタブを設け
たものである。
【0020】請求項3に係る周波数混合器は、上記局部
発振信号端子に接続された電力分配器に代えて、上記局
部発振信号端子に接続されたハイブリッドカプラを備え
たものである。
【0021】請求項4に係る周波数混合器は、上記高周
波信号端子に接続されたハイブリッドに代えて、上記高
周波信号端子に接続された電力分配器を備えたものであ
る。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【作用】 請求項1 の発明においては、ハイブリッドカプ
ラにより所定の高周波信号の分配位相差が与えられ、第
1の非線形素子及び第2の非線形素子は、この高周波信
号及び局部発振信号に基づき周波数変換処理を行い、一
方の中間周波信号端子の出力信号を基準にしたとき、そ
れぞれ概略±90°位相が異なる上側の側波帯信号及び
下側の側波帯信号を他方の中間信号端子に出力する。
【0035】請求項2の発明においては、上記第1の非
線形素子及び上記第2の非線形素子の上記ハイブリッド
カプラの接続側でない側を互いに接続した接続点に設け
られたショートスタブが、上記第1の非線形素子及び上
記第2の非線形素子いずれに対しても、局部発振信号に
対し影響を与えることなく、高周波信号をショートす
る。
【0036】請求項3の発明においては、上記局部発振
信号端子に接続されたハイブリッドカプラが、局部発振
信号に対して所定の分配位相差を与える。
【0037】請求項4の発明においては、上記高周波信
号端子に接続された電力分配器が、高周波信号に対して
所定の位相差を与える。
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【実施例】
実施例1.説明の便宜上、この実施例1の周波数混合器
の動作を説明する前に、イメージリジェクションミクサ
の動作原理について、図4に基づき説明する。図4は周
波数混合器の動作原理の説明図であり、51a,51b
はIF出力端子(第1、第2の中間周波信号端子に対
応)、52はRF入力端子、53はRF信号を2つに分
配する等分配器、54は分配された信号の一方について
位相を遅延させる移相器、55は局部発振器58のLO
出力を2つに分配する等分配器、56は分配されたLO
信号の一方について位相を遅延させる移相器である。5
7a,57bはRF信号とLO信号とを混合する2次の
高調波ミキサである。ミキサ57a,57bはアンチパ
ラレルダイオードペアにより構成される。
【0048】ミキサ57aは等分配器53、54から直
接信号をうける。一方、ミキサ57bは移相器54、5
6を介して信号を受ける。したがって、ミキサ57bの
入力端であるRF−2,LO−2におけるRF信号及び
LO信号の位相は、ミキサ57aの入力端であるRF−
1,LO−1に比べて、所定量だけ遅れている。
【0049】次に動作原理について、式を用いて一般的
に説明する。移相器54の移相量をθRF+ΔθRF、移相
器55の移相量をθLO+ΔθLOとする。ここで、ΔθRF
及びΔθLOは、それぞれ移相器54、56の誤差であ
る。また、RF端子2に入力される電圧が、次式で与え
られるものとする。 上側波帯(USB):VU ・cos (ωU ・t+φU ) (1) 下側波帯(LSB):VL ・cos (ωL ・t+φL ) (2)
【0050】すると、図4のRF−1における電圧は、 VU ・cos (ωU ・t+φU )+VL ・cos (ωL ・t+φL ) (3) また、図4のRF−2における電圧は、 VU ・cos (ωU ・t+φU −θRF−ΔθRF)+ VL ・cos (ωL ・t+φL −θRF−ΔθRF) (4)
【0051】また、局部発信器58の出力電圧が、次式
で与えられるものとする。 VP ・cos (ωP ・t+φP ) (5) ただし、ωU >2ωP >ωL である。すると、図4のL
O−1における電圧は、 VP ・cos (ωP ・t+φP ) (6) また、図4のLO−2における電圧は、 VP ・cos (ωP ・t+φP −θLO−ΔθLO) (7)
【0052】ミキサ57a,57bは、2次の高調波ミ
キサであるから、局発信号の2倍波と高周波信号との差
の周波数の信号を中間周波信号として出力する。したが
って、図4のIF−1における電圧は、 αVUP ・cos {(ωU −2ωP )t+(φU −2φP )}+ αVLP ・cos {(2ωP −ωL )t−(φL −2φP )} (8)
【0053】また、図4のIF−2における電圧は、 αVUP ・cos {(ωU −2ωP )t+(φU −2φP ) −(θRF−2θLO)−(ΔθRF−2ΔθLO)}+ αVLP ・cos {(2ωP −ωL )t−(φL −2φP ) +(θRF−2θLO)+(ΔθRF−2ΔθLO)} (9) ここで、αはミクサ効率を表す係数である。
【0054】式(8) (9) において、USB信号が変換さ
れた項と、LSB信号が変換された項とを個別に考え
る。USB信号が変換された信号に関して、IF−1と
IF−2との位相差は、IF−1を基準とすると、 −(θRF−2θLO) (10) 同様にして、LSB信号が変換された信号に関して、 (θRF−2θLO) (11) なお、誤差項は無視した。このことからわかるように、
2つの端子IF−1に現れるIF信号とIF−2に現れ
るIF信号との位相差は、USB信号とLSB信号とで
異なる。
【0055】ところで、図4の周波数混合器を、USB
信号またはLSB信号のいずれか一方のみを出力するイ
メージリジェクションミキサとして動作させるために
は、式(10)で与えられるUSB信号の位相及び式(11)で
与えられるLSB信号の位相を±90°とし、さらに、
図4の周波数混合器の出力に中間周波帯90°ハイブリ
ッドカプラ7を設けるようにする。すると、ハイブリッ
ドカプラ7の出力の一方にはUSB信号が、他方にLS
B信号が現れる。
【0056】このことを図5を用いて説明する。入力端
子IF−2のUSB信号の位相が+90°、LSB信号
の位相が−90°であるとする。OUT−1に現れるU
SB信号について考えると、90°ハイブリッドカプラ
7の性質上、IF−1からの信号は遅延せず、IF−2
からの信号は90°遅れるから、OUT−1には0°
(IF−1から)遅延した信号と90°+90°=18
0°遅延した信号(IF−2から)とが現れる。これら
は逆極性であるから打ち消しあい、出力されない。つま
り、OUT−1にはUSB信号は現れない。一方、LS
B信号について考えると、OUT−1には0°(IF−
1から)遅延した信号と−90°+90°=0°(IF
−2)遅延した信号とが現れる。これらは同極性である
から打ち消されない。したがって、OUT−1には、L
SB信号のみが現れる。同様にして、OUT−2には、
USB信号のみが現れる。USB信号の位相が−90
°、LSB信号の位相が+90°の場合も同様である。
【0057】ここで、θRFを−180°、−90°、0
°、90°、180°、θLOを−180°、−90°、
−45°、0°、45°、90°、180°としたと
き、IF−2におけるUSB信号の位相遅れ及びLSB
信号の位相遅れを±90°とするための具体的な条件
は、式(10)(11)により、次のようになる。
【0058】このとき、移相器54、56の誤差が与え
る影響は、OUT−1において−(ΔθRF−2Δ
θLO)、OUT−2において(ΔθRF−2ΔθLO)であ
る。
【0059】なお、以上の説明はダウンコンバータの場
合を例にとり説明したが、アップコンバータの場合にお
いても同様である。
【0060】次に、この実施例1の周波数混合器につい
て説明する。図1は、この発明の一実施例の周波数混合
器のブロック図である。同図において、1は局発信号
(LO)端子、2は高周波信号(RF)端子、3はLO
及びRFを等振幅、90度位相差でそれぞれ2つに分配
する90度ハイブリッドカプラ、4a、4bは所定の伝
送路長を有し、90度ハイブリッドカプラ3の出力をそ
れぞれ伝送する伝送線路、5a、5bは伝送線路4a,
4bの出力をそれぞれ受けるアンチパラレルダイオード
ペア、6a、6bはアンチパラレルダイオードペア5
a,5bの出力をろ波する低域通過フィルタ(LP
F)、7はLPF6a,6bが出力する中間周波信号を
90度位相差にて合成する中間周波数帯90度ハイブリ
ッドカプラ、8a、8bは中間周波数帯90度ハイブリ
ッドカプラ7の出力にそれぞれ接続された中間周波信号
(IF)端子である。端子8a,8bは、第3、第4の
中間周波信号端に相当する。
【0061】伝送線路4aの電気長と伝送線路4bの電
気長とは、局発信号周波数fLOにおいてλ/8(λ:波
長)だけ異なる。したがって、伝送線路4aの出力端に
おける中間周波信号の位相と伝送線路4bの出力端にお
ける中間周波信号の位相とは、45度異なる(伝送線路
4aの出力端の方が位相が遅れる)。また、高周波信号
の周波数fRFと中間周波数fLOとは、fRF=2fLOの関
係があるから、伝送線路4aの出力端における高周波信
号の位相と伝送線路4bの出力端における高周波信号の
位相とは、90度異なる(伝送線路4aの出力端の方が
位相が遅れる)。
【0062】次に動作を説明する。図1の周波数混合器
は、局発信号と中間周波信号とを混合して高周波信号を
出力するアップコンバータと、局発信号と高周波信号と
を混合して中間周波信号を出力するダウンコンバータ
と、両方の動作をさせることが可能である。ここでは、
ダウンコンバータとして動作させる場合について説明す
る。
【0063】局発信号端子1から入力された局発信号
は、90度ハイブリッドカプラ3にて、等振幅、90度
位相差で二分配される。二分配された局発信号のうちの
一方は、伝送線路4aを介してアンチパラレルダイオー
ドペア5aに入力される。他方の局発信号は、伝送線路
4bを介してアンチパラレルダイオードペア5bに入力
される。ここで、伝送線路4aと伝送線路4bは、電気
的に局発信号周波数にてλ/8だけ異なるために、2つ
のアンチパラレルダイオードペア5aと5bに入力され
る局発信号の位相は45度異なる。
【0064】一方、高周波信号端子2から入力した高周
波信号は、90度ハイブリッドカプラ3にて、等振幅、
90度位相差で二分配される。二分配された局発信号
は、一方は伝送線路4aを介してアンチパラレルダイオ
ードペア5aに入力される。ここで、伝送線路4aと伝
送線路4bは、電気的に局発信号周波数にてλ/8だけ
異なるために、局発信号の概略2倍の周波数の高周波信
号の2つのアンチパラレルダイオードペア5aと5bに
入力される位相は180度異なる。
【0065】アンチパラレルダイオードペアに各々入力
した局発信号と高周波信号は、周波数混合される。周波
数混合されるとき、局発信号の2次高調波と周波数混合
されるため、各々のダイオードの中では局発信号の2次
高調波の位相差は入力時の位相差の2倍である90度位
相差になる。
【0066】以上のことを詳細に説明する。図1のA
1、A2(90°ハイブリッドカプラの出力端)、B
1、B2(アンチパラレルダイオードペアの入出力端)
における位相遅れは次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−90°、90°+y−45° ただし、xは伝送線路4aによる高周波信号に対する位
相遅れ、yは伝送線路4aによる局発信号に対する位相
遅れである。
【0067】したがって、B1端を基準とするとB2端
の位相は次のようになる。 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2:−180°、 45° = 180°
【0068】これは、先に述べた条件6に対応するか
ら、ミキサ5a,5bにより検波されて中間周波帯90
°ハイブリッドカプラ7の入力端(C1,C2:第1、
第2の中間周波信号端に相当)に加えられる中間周波信
号のUSB信号とLSB信号の位相差は±90°であ
る。
【0069】このように、周波数混合されて発生した局
発信号の2次高調波と高周波信号との差の周波数の中間
周波数信号は、低域通過フィルタ6a、6bを各々介し
て、中間周波数帯90度ハイブリッドカプラ7にて、9
0度位相差にて合成される。先に説明したように、合成
される際に、上側の側波帯(USB)の信号と下側の側
波帯(LSB)の信号とが分離されて出力されるので、
図1の周波数混合器はイメージリジェクションミクサと
して動作する。
【0070】すなわち、図2に示すように、周波数2f
LOをはさんで両側にUSB信号及びLSB信号が存在し
ても、中間周波信号端子8a(あるいは8b)にはUS
B信号のみが現れる。
【0071】なお、図1は、局発信号周波数において中
間伝送線路4aと4bとの電気長がλ/8(=電気長4
5°)だけ異なる例を示しているが、これに限らず、こ
の電気長の差は、(m/4+1/8)λ、あるいは(m
/4−1/8)λであってもよい(ただし、m:0また
は自然数)。
【0072】m=1のとき、(m/4+1/8)λ=
(3/8)λであり、電気長の差は135°である。こ
のとき、図1のA1、A2、B1、B2における位相は
次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−270 °、90°+y−135 °
【0073】したがって、 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2:−360°、 −45° = 0° あるいは、 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 45° B2: 0°、 0° である。これは、上記条件1に対応する。
【0074】また、m=2のとき、(m/4+1/8)
λ=(5/8)λであり、電気長の差は225°であ
る。このとき、図1のA1、A2、B1、B2における
位相は次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−450 °、90°+y−225 °
【0075】したがって、 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2:−540°、 −135° =−180° あるいは、 θRF θLO θRF θLO B1:180°、 135° B2: 0°、 0° である。これは、上記条件7に対応する。
【0076】また、m=3のとき、(m/4+1/8)
λ=(5/8)λであり、電気長の差は315°であ
る。このとき、図1のA1、A2、B1、B2における
位相は次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−630 °、90°+y−315 ° =0°+x+90°、90°+y+45°
【0077】したがって、 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2: 0°、 135° である。これは、上記条件2に対応する。以下、m=
4、5、・・・についても同様にいずれかの条件に対応
する。
【0078】同様に(m/4−1/8)λに関して、m
=0のとき、(m/4−1/8)λ=−(1/8)λで
あり、電気長の差は45°である。したがって、図1の
場合と同じである。また、m=1、2、3、・・・につ
いても上記の場合と同様である。
【0079】なお、図1の周波数変換器をアップコンバ
ータとして使用するときには、中間周波信号端子8a,
8bからIF信号を入れて、高周波信号端子2からRF
信号を取り出す。このとき、図3に示すように、中間周
波信号端子8a(あるいは8b)に入力された中間周波
信号は、周波数2fLOのいずれか一方の方にしか変換さ
れない。
【0080】以上のようにこの実施例1によれば、ダウ
ンコンバータとして動作させる場合において、フィルタ
等を用いることなくUSB信号またはLSB信号のいず
れか一方のみをIF信号として取り出すことができる。
また、アップコンバータとして動作させる場合におい
て、フィルタ等を用いることなくIF信号をUSB信号
またはLSB信号のいずれか一方にのみ変換することが
できる。さらに、周波数変換器を構成するために、ハイ
ブリッドカプラを2つ、伝送線路を1組しか必要とせ
ず、構成が非常に簡単になるとともに、小型化が可能に
なる効果がある。
【0081】実施例2.実施例1において、ハイブリッ
ドカプラ3に接続した伝送線路の電気的長さの差を局発
周波数においてλ/8としたが、使用する非線形素子
(ミキサ)と接続する線路との整合が悪い場合、局発信
号が高周波信号端子へ漏れだすことがある。このような
場合に伝送線路の電気的長さを変えることにより、実施
例1と同等の効果を得ながら局発信号が高周波信号端子
へ漏れだしを防ぐことができる。図6は、この発明の実
施例2の周波数混合器の一実施例を示したブロック図で
ある。
【0082】伝送線路4aと伝送線路4bは、電気的に
局発信号周波数にてλ/4だけ異なるために、2つのア
ンチパラレルダイオードペア5aと5bに入力される局
発信号の位相差は0度となる。また、2つのアンチパラ
レルダイオードペア5aと5bに入力される高周波信号
の位相差は90度となる。
【0083】以上のことを詳細に説明する。図6のA
1、A2(90°ハイブリッドカプラの出力端)、B
1、B2(アンチパラレルダイオードペアの入出力端)
における位相遅れは次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−180 °、90°+y−90° ただし、xは伝送線路4aによる高周波信号に対する位
相遅れ、yは伝送線路4aによる局発信号に対する位相
遅れである。
【0084】したがって、B1端を基準とするとB2端
の位相は次のようになる。 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2:−270°、 0° = 90°
【0085】これは、先に述べた条件3に対応するか
ら、ミキサ5a,5bにより検波されて中間周波帯90
°ハイブリッドカプラ7の入力端に加えられる中間周波
信号のUSB信号とLSB信号の位相差は±90°であ
る。
【0086】以下、実施例1の場合と同様に、周波数混
合されて発生した局発信号の2次高調波と高周波信号と
の差の周波数の中間周波数信号は、低域通過フィルタ6
a、6bを各々介して、中間周波数帯90度ハイブリッ
ドカプラ7にて、90度位相差にて合成される。合成さ
れる際に、上側の側波帯(USB)の信号と下側の側波
帯(LSB)の信号とが分離されて出力されるイメージ
リジェクションミクサとして動作する。
【0087】なお、図6は、局発信号周波数において中
間伝送線路4aと4bとの電気長がλ/4(=電気長9
0°)だけ異なる例を示しているが、これに限らず、こ
の電気長の差は、(m/2+1/4)λ、あるいは(m
/2−1/4)λであってもよい(ただし、m:0また
は自然数)。
【0088】m=1のとき、(m/2+1/4)λ=
(3/4)λであり、電気長の差は270°である。こ
のとき、図6のA1、A2、B1、B2における位相は
次のようになる。 θRF θLO θRF θLO A1: 90°、 0° A2: 0° 、 90° B1:90°+x、0°+y B2:0°+x−540 °、90°+y−270 °
【0089】したがって、 θRF θLO θRF θLO B1: 0°、 0° B2:−630°、−180° = 90°、=180° である。これは、上記条件5に対応する。以下、m=
2、3、・・・についても同様にいずれかの条件に対応
する。
【0090】同様に(m/2−1/4)λに関して、m
=0のとき、(m/2−1/4)λ=−(1/4)λで
あり、電気長の差は90°である。したがって、図6の
場合と同じである。また、m=1、2、3、・・・につ
いても上記の場合と同様である。
【0091】ここで、アンチパラレルダイオードペア5
a、5bにて各々反射した局発信号は、再度90度ハイ
ブリッドカプラ3にて90度位相差で合成され、局発信
号端子1における合成位相差が0度となるが、高周波信
号端子2における合成位相差が180度となる。そのた
め、アンチパラレルダイオードペア5a、5bにて反射
した局発信号は局発信号端子1にのみ出力され、高周波
信号端子2には出力されない。したがって、この実施例
2によれば、伝送線路の電気的長さを中間周波帯におい
て90°にすることにより、実施例1と同等の効果を得
ながら、さらに局発信号が高周波信号端子へ漏れること
を防ぐことができる。
【0092】実施例3.図7は、この実施例3の周波数
混合器のブロック図である。同図において、9a、9b
はミキサ5a,5bと90°ハイブリッドカプラ3との
間にそれぞれ設けられた高周波信号を通過させる帯域通
過フィルタ、10a、10bはミキサ5a,5bのRF
端子側にそれぞれ設けられたオープンスタブ、11a、
11bはミキサ5a,5bのIF端子側にそれぞれ設け
られたショートスタブ、12はLO信号を等位相、等振
幅で分配してミキサ5a,5bに供給する電力分配器、
13は90°ハイブリッド3の他端に設けられた終端抵
抗である。
【0093】次に動作について説明する。周波数混合器
は、局発信号と中間周波信号とを混合して高周波信号を
出力するアップコンバータと、局発信号と高周波信号と
を混合して中間周波信号を出力するダウンコンバータ
と、両方の動作をさせることが可能であるが、ここで
は、ダウンコンバータとして動作させる場合について説
明する。
【0094】局発信号端子1から入力された局発信号
は、電力分配器12にて、等振幅、等位相にて二分配さ
れ、アンチパラレルダイオードペア5a及び5bにそれ
ぞれ入力される。
【0095】高周波信号端子2から入力された高周波信
号は、90度ハイブリッドカプラ3にて、等振幅、90
度位相差にて二分配され、高周波信号のみを通過する帯
域通過フィルタ9a、9bを各々介してアンチパラレル
ダイオードペア5a及び5bにそれぞれ入力される。ア
ンチパラレルダイオードにて反射された高周波信号は、
90度ハイブリッドカプラ3にて合成され、終端抵抗に
て吸収される。
【0096】ここで、アンチパラレルダイオードペア5
a及び5bにそれぞれ接続されたオープンスタブ10
a、10b及びショートスタブ11a、11bの電気的
長さは、それぞれ局発信号周波数に於いて概略λ/4と
なっている。そのため、アンチパラレルダイオードペア
5a,5bのオープンスタブ10a,10bを接続した
側の端子は、局発信号周波数においては短絡となり、ま
た、局発信号の概略二倍の高周波信号の周波数において
は開放となる。また、アンチパラレルダイオードペア5
a,5bのショートスタブ11a,11bを接続した側
の端子は、局発信号周波数においては開放となり、ま
た、局発信号の概略二倍の高周波信号周波数においては
短絡となる。
【0097】このとき、ミキサであるアンチパラレルダ
イオードペア5aに供給されるRF信号及びLO信号の
位相と、アンチパラレルダイオードペア5bに供給され
るRF信号及びLO信号の位相との差は、それぞれ90
°(RF信号)、0°(LO信号)である。これは先に
述べた条件3に対応する。したがって、図7の周波数混
合器は、イメージリジェクションミクサとして動作す
る。なお、図7は条件3の場合を示したが、他の条件1
〜7を満たす場合であってもよいのは言うまでもない。
【0098】以上のように、この実施例3によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0099】実施例4.上記実施例3において、局発信
号を電力分配器にて二分配し、二つのショートスタブを
用いたが、ショートスタブを一つにしても同等の効果が
得られる。図8は、この実施例4の周波数混合器のブロ
ック図である。
【0100】図8の周波数混合器は電力分配器を備え
ず、LO端子1に直接にアンチパラレルダイオードペア
5a及び5bが接続されている。また、この接続点に1
つのショートスタブ11が接続されている。これら以外
の点は図7の場合と同様である。また動作の点でも同様
である。図8の周波数混合器において、図7の場合と同
様に、ミキサ5a,5bに供給される信号の位相差は9
0°(RF信号)、0°(LO信号)であり、先に述べ
た条件3に対応する。したがって、図8の周波数混合器
は、イメージリジェクションミクサとして動作する。
【0101】以上のように、この実施例3によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0102】実施例5.上記実施例3において、局発信
号を等位相、等振幅にて二つのアンチパラレルダイオー
ドペアに入力したが、局発信号を90度位相差にて二つ
のアンチパラレルダイオードペアに入力しても同様の効
果が得られる。
【0103】図9は、この実施例5の周波数混合器のブ
ロック図である。同図において、3aはRF信号を分配
するために設けられた90度ハイブリッドカプラであ
り、図7の90度ハイブリッドカプラ3と同じものであ
る。3bはLO信号を分配するために設けられた90度
ハイブリッドカプラである。90度ハイブリッドカプラ
3bは、図7の電力分配器12の代わりに設けられたも
のである。他の構成要素は図7のものと同じものであ
る。
【0104】図9の周波数混合器は、90度ハイブリッ
ドカプラ3bがミキサ5a,5bに対して位相差90°
でLO信号を供給する。したがって、図9の周波数混合
器において、ミキサ5a,5bに供給される信号の位相
差は90°(RF信号)、90°(LO信号)であり、
先に述べた条件4に対応する。したがって、図9の周波
数混合器は、イメージリジェクションミクサとして動作
する。なお、図9は条件4の場合を示したが、他の条件
1〜7を満たす場合であってもよいのは言うまでもな
い。
【0105】以上のように、この実施例5によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0106】実施例6.上記実施例3において、高周波
信号を90°位相差で分配するとともに、局発信号を等
位相、等振幅にて分配し、それぞれ二つのアンチパラレ
ルダイオードペアに入力した。これに限らず、高周波信
号を180°位相差で分配するとともに、局発信号を4
5度位相差で分配しても同様の効果が得られる。
【0107】図10は、この実施例6のブロック図であ
る。同図において、9c、9dはLO信号を通過させる
帯域通過フィルタ、59はRF信号を180°位相差で
分配する180°ハイブリッドカプラである。他の構成
要素は図1あるいは図7に示されたものと同じものであ
る。
【0108】電力分配器12の二つの分配端子から、局
発信号のみを通過する帯域通過フィルタ9c、9dを介
してアンチパラレルダイオードペア5a、5bに各々L
O信号が供給される。これらの接続線路中には伝送線路
4a、4bがそれぞれ設けられている。これら伝送線路
4a、4bの長さの差は、電気的に局発信号周波数に於
いてλ/8異なるように設定されており、局発信号は二
つのアンチパラレルダイオードペア5a、5bに45度
位相差で入力されている。この点は実施例1の場合と同
様である。
【0109】一方、RF信号は、180°ハイブリッド
カプラ59により二つのアンチパラレルダイオードペア
5a、5bに180度位相差で入力されている。したが
って、図10の周波数混合器において、ミキサ5a,5
bに供給される信号の位相差は180°(RF信号)、
45°(LO信号)であり、先に述べた条件6に対応す
る。したがって、図10の周波数混合器は、イメージリ
ジェクションミクサとして動作する。
【0110】アンチパラレルダイオードペア5a、5b
にて周波数混合されて発生した局発信号の2次高調波と
高周波信号との差の周波数の中間周波数信号は、低域通
過フィルタ6a、6bを各々介して、合成された後、中
間周波信号端子8a,8bから出力される。
【0111】以上のように、この実施例6によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0112】なお、図11に示すように、RF信号を電
力分配器12bにより等位相、等振幅で分配するように
してもよい。図11の周波数混合器において、ミキサ5
a,5bに供給される信号の位相差は0°(RF信
号)、45°(LO信号)であり、先に述べた条件1に
対応する。したがって、図11の周波数混合器も、イメ
ージリジェクションミクサとして動作する。なお、この
実施例6の条件に限らず、他の条件1〜7を満たす場合
であってもよいのは言うまでもない。RFの分配位相差
を0°、90°、180°とするとともに、伝送線路4
a,4b間の電気長の差を、(m/4±1/8)λ、
(m/2±1/4)λ(ただし、λ:各伝送線路におけ
る局部発振信号の波長、m:0または自然数)とすれば
よい。
【0113】実施例7.上記実施例6において、電力分
配器12の二つの分配端子から、アンチパラレルダイオ
ードペアまでの伝送線路の長さを電気的に局発信号周波
数に於いてλ/8異なるようにして、二分配した局発信
号の位相差を45度にしたが、他の方法を用いても同様
の効果が得られる。
【0114】図12は、この実施例7の周波数混合器の
ブロック図である。同図において、14はLO端子1と
アンチパラレルダイオードペア5aとの間に設けられ
た、先端を短絡した結合線路である。
【0115】電力分配器12の二つの分配端子から、一
方は伝送線路4bにて、他方は先端を短絡した結合線路
14及び伝送線路4aを介してアンチパラレルダイオー
ドペアに各々接続している。したがって、局発信号は二
つのアンチパラレルダイオードペア5a、5bに45度
位相差で入力されている。この点は実施例6の場合と同
様である。
【0116】一方、RF信号は、180°ハイブリッド
カプラ59により二つのアンチパラレルダイオードペア
5a、5bに180度位相差で入力されている。したが
って、図12の周波数混合器において、ミキサ5a,5
bに供給される信号の位相差は180°(RF信号)、
45°(LO信号)であり、先に述べた条件6に対応す
る。したがって、図12の周波数混合器は、イメージリ
ジェクションミクサとして動作する。
【0117】ところで、結合線路14があると、図13
の位相−周波数特性図に示すように特定の周波数f0
傍において位相φ0 の変化がゆるやかになり、特性グラ
フに平坦部が生じる。すなわち、この周波数f0 の付近
において、伝搬遅延により、通過位相の変化が周波数に
比例しなくなるために、伝送線路のみで位相差を作り出
すよりも広い帯域で45度位相差が実現できる。したが
って、この実施例7の周波数混合器は、より広いLO周
波数に対してイメージリジェクションフィルタとして動
作できる。なお、伝送線路と結合線路との組み合わせ
は、上記実施例1等の場合も適用できるのは言うまでも
ない。
【0118】実施例8.上記実施例7において、高周波
信号を180度ハイブリッドカプラにて等振幅、180
度位相差にて二分配したが、電力増幅器により等振幅、
等位相分配しても同様の作用・効果が得られる。図14
は、この実施例8の周波数混合器のブロック図である。
同図において、12bは、図12の180度ハイブリッ
ドカプラ59の代わりに設けられた電力分配器であり、
RF信号を等振幅、等位相で分配する。
【0119】局発信号は電力分配器12aにて等振幅、
等位相で二分配された後、一方は伝送線路4bを介し
て、他方は先端を短絡した結合線路14及び伝送線路4
aを介して45度位相差でアンチパラレルダイオードペ
アに各々入力される。
【0120】一方、高周波信号は、電力分配器12bに
て等振幅、等位相で二分配された後、高周波信号のみを
通過する帯域通過フィルタ9a、9bを各々介してアン
チパラレルダイオードペアに各々入力される。
【0121】したがって、図14の周波数混合器におい
て、ミキサ5a,5bに供給される信号の位相差は0°
(RF信号)、45°(LO信号)であり、先に述べた
条件1に対応する。したがって、図14の周波数混合器
は、イメージリジェクションミクサとして動作する。
【0122】アンチパラレルダイオードペア5a、5b
にて周波数混合されて発生した局発信号の2次高調波と
高周波信号との差の周波数の中間周波数信号は、低域通
過フィルタ6a、6bを各々介して、合成された後、中
間周波信号端子8a,8bから出力される。
【0123】以上のように、この実施例8によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0124】実施例9.図15は、この実施例9の周波
数混合器のブロック図である。同図において、4c、4
dはRF端子2とアンチパラレルダイオードペア5a,
5bとの間にそれぞれ設けられた伝送線路、15はRF
端子と伝送線路4c,4dとの間に設けられた帯域阻止
フィルタである。伝送線路4c,4dの電気長は同じで
あり、それぞれλ/16(λ:LO周波数における波
長)である。
【0125】次に動作を説明する。局発信号端子1から
入力された局発信号は、帯域通過フィルタ9を介したの
ち二分割される。分割されたうちの一方はアンチパラレ
ルダイオード5bに直接入力される。他方は、電気的に
局発信号周波数においてλ/16の長さを持った伝送線
路4a及び4bを介してアンチパラレルダイオード5a
に入力される。伝送線路4a及び4bにおいてLO信号
はそれぞれ22.5°づつ遅れる。したがって、アンチ
パラレルダイオードペア5aに入力されるLO信号は、
アンチパラレルダイオードペア5bに入力されるLO信
号よりも、45°だけ位相が遅れている。
【0126】一方、高周波信号端子2から入力した高周
波信号は、局発信号のみを反射する帯域阻止フィルタ1
5を介したのち二分配されて、前記伝送線路4a、4b
を各々介してアンチパラレルダイオードペア5a、5b
に各々入力される。RF端子2からアンチパラレルダイ
オードペア4aまでの経路の電気長と、4bまでの経路
の電気長は同じである。したがって、アンチパラレルダ
イオードペア5aに入力されるRF信号の位相と、アン
チパラレルダイオードペア5bに入力されるRF信号の
位相とは同じである。
【0127】つまり、図15の周波数混合器において、
ミキサ5a,5bに供給される信号の位相差は0°(R
F信号)、45°(LO信号)であり、先に述べた条件
1に対応する。したがって、図15の周波数混合器は、
イメージリジェクションミクサとして動作する。
【0128】二つのアンチパラレルダイオードペア5
a、5bに入力した局発信号と高周波信号は、各々周波
数混合される。周波数混合されるとき、局発信号の2次
高調波と周波数混合される。周波数混合されて発生した
局発信号の2次高調波と高周波信号との差の周波数の中
間周波数信号は、低域通過フィルタ6a、6bを各々介
して中間周波数帯90度ハイブリッドカプラ7にて、9
0度位相差にて合成される。合成される際に、上側の側
波帯(USB)の信号と下側の側波帯(LSB)の信号
とが分離されて出力されるイメージリジェクションミク
サとして動作する。
【0129】なお、伝送線路4c,4dの電気長をそれ
ぞれ3λ/16(67.5°)とすれば条件2に対応
し、同様にイメージリジェクションミクサとして動作す
る。一般的に言えば、伝送線路4c,4dの電気長の条
件は次のようになる。 (1) 伝送線路4c,4d間の電気長の差が概略mλ(m
=0,1,2,・・・) (2) 伝送線路4c,4d間の電気長の和が概略(n+1
/8)λまたは(n+3/8)λ(n=0,1,2,・
・・)
【0130】以上のように、この実施例9によれば、実
施例1等と同様にフィルタを用いることなく局発信号と
高周波信号とを分離することができる。
【0131】実施例10.上記実施例1から実施例9に
おいて、非線形素子としてアンチパラレルダイオードペ
アを用いることにより、局発信号の偶数次の高調波信号
がダイオード内にとどまり、外部に出力しないようにし
ていた。しかし、非線形素子を異なる種類のものにする
ことにより、局発信号の偶数次の高調波信号を出力させ
て逓倍器として動作させることが可能になる。
【0132】図16は、この実施例10の周波数混合器
のブロック図である。同図において、17a、17bは
ダイオードである。ダイオード17a,17bは、図1
5のアンチパラレルダイオードペア5a,5bの代わり
に設けられたものである。
【0133】図16の周波数混合器の基本的な動作は、
図15のものと同じであるが、ミキサとしてダイオード
を用いているので、ダイオード17a,17bから高調
波信号が出力され、伝送線路4c,4dにより互いに9
0°位相がずれているこれら2つの信号が合成されて出
力される。
【0134】実施例11.上記実施例1〜10におい
て、周波数混合器をRF信号からLO信号へ、あるいは
LO信号からRF信号への周波数変換に用いていた。し
かし、これらを直交変調器として用いることができて、
構成が簡単になるという効果が得られる。
【0135】図17は、この実施例11の直交変調器の
ブロック図である。この直交変調器は、図14の周波数
混合器から中間周波帯90°ハイブリッドカプラ7を除
去したものである。
【0136】次に動作について説明する。中間周波数信
号端子8a、8bから各々入力した低周波のベースバン
ド信号により、局発信号端子1から入力した搬送波の二
次高調波は変調される。
【0137】ここで、アンチパラレルダイオードペア5
a,5bに入力する搬送波の位相差が45度あるため、
搬送波の二次高調波が変調された二つの変調波は90度
位相差がある。90度の位相差がある変調波を電力分配
器12bにて同位相にて合成することにより、直交変調
器として動作する。この実施例11によれば、フィルタ
を必要とせず、簡単な構成で直交変調器を構成すること
ができる。
【0138】実施例12.上記実施例11では、搬送波
を45度位相差で二つのアンチパラレルダイオードペア
に入力し、変調波を同位相にて合成したが、搬送波を等
位相にて二つのアンチパラレルダイオードペアに入力し
ても、同等の効果が得られる。図18はこの実施例12
の直交変調器のブロック図である。この直交変調器は、
図7の周波数混合器から中間周波帯90°ハイブリッド
カプラ7を除去したものである。
【0139】局発信号端子1に入力した搬送波は、電力
分配器12で等振幅、等位相にて二分配し、各々アンチ
パラレルダイオードペア5a、5bに入力する。
【0140】アンチパラレルダイオードペア5a、5b
にて各々発生した変調波は、帯域通過フィルタ9a、9
bを各々介して90度ハイブリッドカプラ3に入力し、
90度位相差で合成される。この実施例12によれば、
フィルタを必要とせず、簡単な構成で直交変調器を構成
することができる。
【0141】実施例13.図19は、この実施例13の
直交変調器のブロック図である。この直交変調器は、図
10の周波数混合器から中間周波帯90°ハイブリッド
カプラ7を除去したものである。
【0142】基本的な動作は上記実施例11、12の場
合と同じである。この実施例13によれば、フィルタを
必要とせず、簡単な構成で直交変調器を構成することが
できる。
【0143】実施例14.上記実施例において、非線形
素子を二つ用いるものがあるが、これら二つの非線形素
子の特性がそろっていないと、効率が劣化してしまう。
そこで、同一の半導体基板に二つの非線形素子を作成す
ることにより、特性がそろった複数の非線形素子を得る
ことが可能になる。
【0144】図20は、図1の周波数混合器の具体的な
回路パターン図である。また、図21は、図20の半導
体基板20の具体的なパターン図である。これらの図に
おいて、18a、18bは誘電体基板、19a、19b
は金属ワイア、20は半導体基板、21a、21bは電
極、22はバイアホールである。
【0145】これらの図からわかるように、回路は誘電
体基板18a、18bの上に構成されており、基板間は
金属ワイア19a、19bにて接続されている。非線形
素子であるダイオードは、誘電体基板18a上に装着さ
れた半導体基板20上に二つのダイオードを一体化して
作成してある。誘電体基板18aと半導体基板20との
間の接続はバイアホール22及び図示しない金属ワイア
などを介して行っている。
【0146】この実施例14によれば、非線形素子であ
るアンチパラレルダイオードペアを半導体基板上に一体
に形成したので、これらの特性を揃えることができる。
したがって、周波数混合器の効率が向上する。なお、非
線形素子をダイオード17a,17bとする場合も同様
である。
【0147】実施例15.上記実施例14において、非
線形素子のみを半導体基板20上に一体化して作成した
が、回路素子すべてまたは一部を同一の半導体基板上に
一体化して作成しても同等の効果が得られる。図22
は、この実施例15の周波数混合器の具体的な半導体基
板のパターン図である。
【0148】回路及び非線形素子であるダイオード17
a,17bは、半導体基板21上に一体化して構成して
ある。
【0149】この実施例15によれば、非線形素子であ
るダイオードを半導体基板上に一体に形成したので、こ
れらの特性を揃えることができる。したがって、周波数
混合器の効率が向上する。なお、非線形素子をアンチパ
ラレルダイオードペア5a,5bとする場合も同様であ
る。
【0150】実施例16.上記実施例1等に示した周波
数混合器を送信装置あるいは受信装置に用いることがで
きる。図23は、この実施例16の送信装置のブロック
図である。同図において、23はベースバンド回路、2
4は変調器、25a、25bは発振器、26は周波数混
合器、27は高出力増幅器、28はアンテナである。
【0151】次に、動作を説明する。ベースバンド回路
にて発生した低周波信号によって、発振器25aにて発
生した搬送波は、変調器24にて変調され、変調波が発
生する。発生した変調波は、周波数混合器26にて発振
器25bで発生した局発信号の高調波と周波数混合さ
れ、高周波信号が発生する。ここで、周波数混合器26
として上記実施例1等のイメージリジェクション形の高
調波周波数混合器を用いるとイメージ信号が出力されな
い。したがって、イメージ抑圧フィルタが不要となる。
【0152】実施例17.上記実施例16は、送信装置
について記したが、受信機に用いても同等の効果が得ら
れる。図24は、この実施例17の受信装置のブロック
図である。同図において、29は低雑音増幅器、30は
復調器である。
【0153】実施例18.上記実施例16及び17で
は、送信装置または受信装置について述べたが、送受信
装置に用いても同等の効果が得られる。図25はこの実
施例18の送受信装置のブロック図である。同図におい
て25は発振器である。
【0154】次に動作を説明する。発振器25にて発生
した局部発振波は、周波数混合器26にて逓倍され、ア
ンテナ28を介して送信される。
【0155】一方、アンテナ28にて受信された受信信
号は、周波数混合器26にて発振器25にて発生した局
部発振波の高調波と周波数混合され、発生した中間周波
信号はベースバンド回路に入力される。
【0156】この送受信装置は、送信用逓倍器の機能と
受信用周波数混合器の機能とを一つの周波数混合器23
(たとえば図16に示されたもの)により行っている。
この方式は、FM−CWレーダなどホモダイン検波を行
う送受信装置において特に有効である。
【0157】
【0158】
【発明の効果】以上のように、請求項1 の発明によれ
ば、ハイブリッドカプラにより所定の高周波信号の分配
位相差が与えられ、第1の非線形素子及び第2の非線形
素子は、この高周波信号及び局部発振信号に基づき周波
数変換処理を行い、一方の中間周波信号端子の出力信号
を基準にしたとき、それぞれ概略±90°位相が異なる
上側の側波帯信号及び下側の側波帯信号を他方の中間信
号端子に出力するので、構成が簡単なイメージリジェク
ションミキサ及び直交変調器を提供できる。
【0159】また、請求項2の発明によれば、上記第1
の非線形素子及び上記第2の非線形素子の上記ハイブリ
ッドカプラの接続側でない側を互いに接続した接続点に
設けられたショートスタブが、上記第1の非線形素子及
び上記第2の非線形素子いずれに対しても、局部発振信
号に対し影響を与えることなく、高周波信号をショート
するので、さらに、高周波信号と局部発振信号との干渉
を避けることができる。
【0160】また、請求項3の発明によれば、上記局部
発振信号端子に接続されたハイブリッドカプラが、局部
発振信号に対して所定の分配位相差を与えるので、構成
が簡単なイメージリジェクションミキサ及び直交変調器
を提供できる。
【0161】また、請求項4の発明によれば、上記高周
波信号端子に接続された電力分配器が、高周波信号に対
して所定の位相差を与えるので、構成が簡単なイメージ
リジェクションミキサ及び直交変調器を提供できる。
【0162】
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の周波数混合器の機能ブロック図で
ある。
【図2】 実施例1の周波数混合器のダウンコンバート
動作の説明図である。
【図3】 実施例1の周波数混合器のアップコンバート
動作の説明図である。
【図4】 実施例1の周波数混合器の動作原理を説明す
るための図である。
【図5】 実施例1の周波数混合器の動作原理を説明す
るための図である。
【図6】 実施例2の周波数混合器の機能ブロック図で
ある。
【図7】 実施例3の周波数混合器の機能ブロック図で
ある。
【図8】 実施例4の周波数混合器の機能ブロック図で
ある。
【図9】 実施例5の周波数混合器の機能ブロック図で
ある。
【図10】 実施例6の周波数混合器の機能ブロック図
である。
【図11】 実施例6の周波数混合器の機能ブロック図
である。
【図12】 実施例7の周波数混合器の機能ブロック図
である。
【図13】 実施例7の周波数混合器の動作の説明図で
ある。
【図14】 実施例8の周波数混合器の機能ブロック図
である。
【図15】 実施例9の周波数混合器の機能ブロック図
である。
【図16】 実施例10の周波数混合器の機能ブロック
図である。
【図17】 実施例11の直交変調器の機能ブロック図
である。
【図18】 実施例12の直交変調器の機能ブロック図
である。
【図19】 実施例13の直交変調器の機能ブロック図
である。
【図20】 実施例14の周波数混合器の回路パターン
図である。
【図21】 実施例14のアンチパラレルダイオードペ
アのパターン図である。
【図22】 実施例15の周波数混合器の回路パターン
図である。
【図23】 実施例16の送信装置の機能ブロック図で
ある。
【図24】 実施例17の受信装置の機能ブロック図で
ある。
【図25】 実施例18の送受信装置の機能ブロック図
である。
【図26】 従来の周波数混合器の断面図である。
【図27】 従来の周波数混合器のダウンコンバート動
作の説明図である。
【図28】 従来の周波数混合器のアップコンバート動
作の説明図である。
【図29】 従来の周波数混合器の機能ブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 局発信号端子、2 高周波信号端子、3 90度ハ
イブリッドカプラ、4伝送線路、5 アンチパラレルダ
イオードペア、6 低域通過フィルタ、7中間周波数帯
90度ハイブリッドカプラ、8 中間周波信号端子、9
帯域通過フィルタ、10 オープンスタブ、11 シ
ョートスタブ、12 電力分配器、13 終端抵抗、1
4 先端を互いに短絡した結合線路、15 帯域阻止フ
ィルタ、17 ダイオード、18 誘電体基板、19
金属ワイア、20 半導体基板、21 電極、22 バ
イアホール、23 ベースバンド回路、24 変調器2
5 発振器、26 周波数混合器、27 高出力増幅
器、28 アンテナ、29 低雑音増幅器、30 復調
器、59 180度ハイブリッドカプラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−191153(JP,A) 特開 平3−123206(JP,A) 特開 平3−27604(JP,A) 特開 昭57−11506(JP,A) 特開 平8−307158(JP,A) 特開 平6−350343(JP,A) 特開 平3−248608(JP,A) 実開 平5−15521(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03D 7/00 - 7/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いにアイソレートされた複数の端子を
    2組有し、一方の組の複数の端子に入力された複数の信
    号を互いに異なる位相差で合成して他方の組の複数の端
    子に出力するハイブリッドカプラと、上記ハイブリッド
    カプラの一方の組の端子のひとつに接続された高周波信
    号端子と、局部発振信号端子に接続された電力分配器
    と、上記ハイブリッドカプラの他の組の複数の端子にそ
    れぞれ接続され、かつ、上記電力分配器の出力端子にそ
    れぞれ接続された第1の非線形素子及び第2の非線形素
    子と、上記第1の非線形素子及び上記第2の非線形素子
    の上記ハイブリッドカプラとの接続部にそれぞれ設けら
    れ、局部発振周波信号の周波数のほぼ2倍の周波数をも
    高周波信号に対しオープンとなり、局部発振信号に対
    しショートとなるオープンスタブと、上記第1の非線形
    素子及び上記第2の非線形素子の上記電力分配器
    部発振周波数の1/4波長又は1/8波長の移相器を介
    さない接続部にそれぞれ設けられ、高周波信号に対しシ
    ョートとなり、局部発振信号に対しオープンとなるショ
    ートスタブと、上記第1の非線形素子及び上記第2の非
    線形素子にそれぞれ接続された第1の中間周波信号端子
    及び第2の中間周波信号端子とを備え、上記第1の非線
    形素子及び上記第2の非線形素子にアンチパラレルダイ
    オードを使用したことを特徴とする周波数混合器。
  2. 【請求項2】 上記第1の非線形素子及び上記第2の非
    線形素子の上記ハイブリッドカプラの接続側でない側を
    互いに接続するとともに、この接続部に高周波信号に対
    しショートとなり、局部発振信号に対しオープンとなる
    ショートスタブを設けたことを特徴とする請求項1記載
    の周波数混合器。
  3. 【請求項3】 上記局部発振信号端子に接続された電力
    分配器に代えて、上記局部発振信号端子に接続されたハ
    イブリッドカプラを備えたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の周波数混合器。
  4. 【請求項4】 上記高周波信号端子に接続されたハイブ
    リッドに代えて、上記高周波信号端子に接続された電力
    分配器を備えたことを特徴とする請求項1記載の周波数
    混合器。
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