JP3413953B2 - 赤外線センサの製造方法 - Google Patents

赤外線センサの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型で高感度、かつ生
産性の高い赤外線センサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に赤外線センサは、非接触の温度計
として物体の検出や、特種環境下における温度計測等に
使用されてきた。例えば火災報知機あるいは男子用トイ
レの自動洗浄器等への使用である。そして、最近になっ
てシリコンのマイクロマシーニング技術を用いた感度の
良い赤外線センサが、精力的に研究・開発されている。
何れもシリコンのマイクロマシーニング技術を用いて熱
容量が小さく、熱抵抗の大きな熱分離構造を形成し、そ
の熱分離構造部に赤外線吸収材を備えて、入射赤外線の
吸収による熱分離構造部の温度上昇をサーモパイル等の
赤外線センサ素子で検出する方式である。
【0003】図6は、シリコンのバルクマイクロマシー
ニング技術を用いた赤外線センサの第1の従来例を示し
ている(Transducers '87,(1987),P.M.Sarro,H.Yashir
o,A.W.v.Herwaarden and S.Middlehoek,An Infrared Se
nsing Array Based on Integrated Silicon Thermopile
s,p.227-230)。構成及び製造法の概略を説明すると、
p型基板21にn型エピタキシャル層22が形成され、
裏面からのエレクトロケミカルエッチングによりカンチ
レバービーム23が形成されている。これによりカンチ
レバービーム23は熱分離構造とされ、その上面に吸光
材24が設けられて赤外線受光部とされ、被測定赤外線
による吸光材24の温度上昇を検知するサーモパイル2
5が形成されている。
【0004】また、図7は、シリコンの表面マイクロマ
シーニング技術を用いた赤外線センサの第2の従来例を
示している(Technical Digest of the 9th Senser Sym
posium(1990)M.Suzuki et al,An Infrared Detecter
Using Poly-silicon p-n Junction Diode,p.71-74 )。
構成及び製造法の概略を説明すると、p型基板26上に
シリコン酸化膜27を介してシリコン窒化膜28,29
及びシリコン酸化膜30の絶縁膜層が形成されるととも
に、p型基板26表面からのアルカリ異方性エッチング
によりキャビティ31が形成されてこのキャビティ31
をカバーする絶縁膜層の部分がダイヤフラム32とさ
れ、このダイヤフラム32の部分にポリシリコンのpn
接合により赤外線センサ素子となるダイオード33が形
成されている。ダイオード33の上方部の絶縁膜層上に
は吸光材34が形成されている。
【0005】しかし、上記図6あるいは図7に示した赤
外線センサにおける高感度化は、赤外線受光部にいかに
熱容量の小さな、そして熱抵抗の大きな熱分離構造を形
成するかにかかっている。従って吸光材のサイズを大き
くしても効果的とは言えない。この対策として、入射し
た被測定赤外線を集光して赤外線受光部に導く手法が提
案されており、これはその検出性能の観点からは、初歩
的ではあるが極めて有効な方法である。入射した赤外光
を集光して赤外線受光部に導く方法としては、いくつか
の提案がなされている。
【0006】例えば集光レンズの裏面に赤外線センサ素
子を貼り付けた第3の従来例として、特開昭49−10
3688号公報に開示されたものがある。図8は、これ
を示しており、ケース35及び外部リード端子36から
なる、いわゆるカンパッケージの上面に、赤外線用の集
光レンズ37が取付けられ、その集光レンズ37の裏面
に赤外線センサ素子38が貼り付けられている。
【0007】また、この他に、赤外線センサ素子を備え
たカンパッケージに集光レンズを後付けするようにした
第4の従来例として、特開昭62−261025号公報
に開示されたものがある。これは図9に示されるよう
に、ヘッダ39、ケース40及びフィルタ41などから
なるカンパッケージ内に、ヘッダ39に支持されて赤外
線センサ素子43が設けられ、このカンパッケージのケ
ース40の上部に集光レンズ42を被せた構造となって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、入射赤
外光を集光して赤外線受光部に導くようにした第3、第
4の従来例にあっては、赤外線用集光レンズを用いてい
るため高価にならざるを得ず、また、それをカンパッケ
ージに取付ける構造となっていたため外形サイズが大き
くなってしまうという問題があった。そのために、例え
ばマイクロサージェリーで代表される医療用システム等
への応用あるいはCOB(チップオンボード)実装には
不向きであり、また生産性に乏しい面からも高価格とな
らざるを得なかった。また、赤外線画像システムにおい
ては、赤外線センサ素子を1次元ないしは2次元に配列
して作製する必要があるが、個々の赤外線レンズを配列
し実装することは極めて生産性に乏しいという問題があ
った。
【0009】本発明は、このような従来の問題に着目し
てなされたもので、小型で高感度な赤外線センサを生産
性良く安価に製造することができる赤外線センサの製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1に、第1の基板の主面に凹部を形成
する第1の工程と、前記凹部に赤外線透過材料を充填す
る第2の工程と、該第2の工程で形成された構造体の主
面に赤外線透過材料からなる第2の基板を接合する第3
の工程と、前記第1の基板を溶解除去して前記第2の基
板上に前記凹部に充填した赤外線透過材料により当該凹
部に対応した凸面からなる赤外線レンズを形成する第4
の工程と、前記赤外線レンズが赤外線センサ素子の前方
に位置するように当該赤外線レンズの形成された前記第
2の基板を前記赤外線センサ素子の形成された基板に取
付ける第5の工程とを有することを要旨とする。
【0011】第2に、前記第2の基板はシリコン基板で
あり、前記充填用の赤外線透過材料はポリシリコン又は
熱可塑性樹脂の何れかであることを要旨とする。
【0012】第3に、前記第2の基板の裏面に異方性エ
ッチングを施すことにより当該裏面に前記赤外線レンズ
の形成領域を肉薄部とした凹部を形成し、該凹部で前記
赤外線センサ素子を気密封止するように前記第2の基板
を前記赤外線センサ素子の形成された基板に取付けるこ
とを要旨とする。
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】上記構成において、第1に、基板のエッチング
工程及び赤外線透過材料の充填工程等により第2の基板
上に赤外線レンズが形成され、この第2の基板が赤外線
センサ素子の形成された基板にアセンブリされて赤外線
センサが製造される。これにより小型で高感度な赤外線
センサを生産性良く安価に製造することが可能となる。
【0016】第2に、第2の基板にシリコンを用い、赤
外線レンズはポリシリコンで形成することにより、被測
定赤外線以外の入射光をカットするフィルタを外付けす
ることが不要となって、この点において低価格化が達成
される。また、赤外線レンズを熱可塑性樹脂で形成した
場合は、その熱可塑性により凹部に流し込んで充填する
ことが可能となるので製造工程が簡単になり、一層生産
性良く安価に製造することが可能となる。
【0017】第3に、第2の基板の裏面に形成した凹部
で赤外線センサ素子を気密封止することにより、赤外線
センサ素子側のダイヤフラム等からなる熱分離構造の保
護及び実装その他のハンドリング時の歩留り低下の防止
が可能となる。また真空気密封止にすれば赤外線センサ
素子熱分離構造の熱抵抗が高くなって一層高感度化が可
能となる。
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0021】図1及び図2は、本発明の第1実施例を示
す図である。図1にしたがって本実施例に係る赤外線セ
ンサの製造方法を説明する。
【0022】(a)第1のシリコン基板1の主面に、シ
リコン酸化膜2及びシリコン窒化膜3を成膜し、エッチ
ング孔4を開孔する。複数のエッチング孔4の間隔は、
後述のアレイ状に形成された赤外線センサ素子の間隔と
同じにする。
【0023】(b)上記構造体のエッチング孔4より、
等方性エッチング、例えばフッ酸及び硝酸の混酸からな
るエッチャントにより、シリコン基板1の主面に凹部5
を形成し、シリコン窒化膜3及びシリコン酸化膜2をエ
ッチング除去する。
【0024】(c)上記構造体の主面にシリコン酸化膜
6を形成し、赤外線透過材料であるポリシリコン7をデ
ポジションする。
【0025】(d)上記構造体のポリシリコン7をラッ
ピングの後、選択研磨によりシリコン酸化膜6の最外面
まで研磨する。選択研磨は、シリコンは研磨するがシリ
コン酸化膜は殆んど研磨しないのでシリコン酸化膜6の
最外面が研磨停止面に規定される。
【0026】(e)上記構造体の主面に赤外線透過材料
である第2のシリコン基板9を、例えば陽極接合法によ
り接合する。
【0027】(f)第2のシリコン基板9の表面にシリ
コン酸化膜10を形成してパターニングを行ない、例え
ばヒドラジン−水和物によるアルカリ異方性エッチング
により、第2のシリコン基板9で肉薄部からなるダイヤ
フラム9aを形成するとともに、第1のシリコン基板1
を溶解除去する。第1のシリコン基板1が第2のシリコ
ン基板9より薄いという条件下では、このように図1
(e)の構造体を両面からアルカリ異方性エッチングす
ると、図1(f)の構造体が得られる。そしてダイヤフ
ラム9aの厚さはエッチングの時間コントロールで行な
われる。なお、第1のシリコン基板1の溶解除去とダイ
ヤフラム9aの形成は、図1(e)の構造体を上面と下
面に分けて別工程で行なってもよく、このときは第1の
シリコン基板1が第2のシリコン基板9より薄いという
条件は必要ない。
【0028】(g)シリコン酸化膜6,10をエッチン
グ除去し、第2のシリコン基板9におけるダイヤフラム
9a上に、ポリシリコンにより凹部5に対応した凸面か
らなる赤外線レンズが形成された赤外線マイクロレンズ
アレイを作製する。
【0029】次いで、図2に示すように、赤外線マイク
ロレンズアレイの形成された第2のシリコン基板9と赤
外線センサ素子12の形成されたシリコン基板11とを
接合し、赤外線マイクロレンズアレイを赤外線センサ素
子12にプリアセンブリする。13はキャビティ、14
はダイヤフラム、15は吸光材である。図2の例では、
第2のシリコン基板9の裏面の凹部で赤外線センサ素子
12等を気密封止するように、第2のシリコン基板9と
シリコン基板11とが接合されている。このような接合
構造にすると、ダイヤフラム14等からなる赤外線セン
サ素子12側の壊れ易い熱分離構造を保護することがで
き、ダイシング時のゴミや水の浸入による歩留り低下は
勿論、実装その他のハンドリング時の歩留り低下を防止
することが可能となる。また真空気密封止を行えば赤外
線センサ素子熱分離構造の熱抵抗を高くすることができ
て一層の高感度化が可能となる。
【0030】上述したように、本実施例によれば、第2
のシリコン基板9上に作製した赤外線マイクロレンズア
レイを赤外線センサ素子にプリアセンブリするようにし
たため、小型で高感度な赤外線センサを安価に製造する
ことができる。また赤外線レンズ及び赤外線レンズを支
持するダイヤフラム9aをシリコンで形成したため、赤
外線以外の入射光をカットするフィルタを外付けする必
要がなく、赤外線センサを含むシステムの低価格化が達
成できる。
【0031】なお、図1(g)の構造体の主面には反射
防止膜をコーティングしてもよい。また、第1のシリコ
ン基板1は赤外線レンズの型であり、最終的にはエッチ
ング除去されるものであるから、ガラス基板を用いても
よい。ガラス基板の場合は、図1(c)の工程における
シリコン酸化膜6の形成は不要である。さらに赤外線レ
ンズを形成するための赤外線透過材料としては、シリコ
ンに限らず、例えばゲルマニウムでもよく、あるいは高
密度ポリエチレンのような熱可塑性樹脂でもよい。熱可
塑性樹脂の場合は、その熱可塑性により凹部に流し込ん
で充填することができるため製造工程が簡単になる。
【0032】図3には、本発明の第2実施例を示す。本
実施例は、赤外線レンズを支持するダイヤフラムをエレ
クトロケミカルエッチングで形成するようにしたもので
ある。
【0033】(a)〜(d)までの各工程は、前記第1
の実施例の場合と同様である。
【0034】(e)図3(d)で得られた構造体の主面
に、p型基板16aにn型エピタキシャル層16bをエ
ピタキシャル成長させた第2のシリコン基板16を、例
えば陽極接合法により接合する。
【0035】(f)第2のシリコン基板16におけるp
型基板16aの表面にシリコン酸化膜10を形成してパ
ターニングを行ない、例えばヒドラジン−水和物を用い
たエレクトロケミカルエッチングにより、n型エピタキ
シャル層16bの部分でダイヤフラムを形成するととも
に、第1のシリコン基板1を溶解除去する。
【0036】(g)シリコン酸化膜6,10をエッチン
グ除去し、n型エピタキシャル層16bで形成されたダ
イヤフラム上に、ポリシリコンからなる赤外線レンズが
形成された赤外線マイクロレンズアレイを作製する。
【0037】その後、前記第1実施例の場合と同様に、
赤外線マイクロレンズアレイの形成された第2のシリコ
ン基板16と赤外線センサ素子の形成されたシリコン基
板とを接合し、赤外線マイクロレンズアレイを赤外線セ
ンサ素子にプリアセンブリする。
【0038】本実施例によれば、p型基板16aにn型
エピタキシャル層16bをエピタキシャル成長させた第
2のシリコン基板16をエレクトロケミカルエッチング
してダイヤフラムを形成するようにしたため、フィルタ
として機能するダイヤフラムの厚さを高精度に形成する
ことができる。
【0039】図4には、本発明の第3実施例を示す。本
実施例は、赤外線レンズを形成するための赤外線透過材
料としてゲルマニウムを用いて製造工程を簡略化したも
のである。
【0040】(a),(b)の各工程は、図1(a),
(b)の場合と同様である。
【0041】(c)図4(b)で得られた構造体の主面
に、シリコンよりも高屈折率の赤外線透過材料であるゲ
ルマニウム8をデポジションする。溶融したゲルマニウ
ムを流し込んで形成してもよい。
【0042】(d)上記構造体の主面をラッピングす
る。
【0043】(e)上記構造体の裏面をアルカリ異方性
エッチングして第1のシリコン基板1でダイヤフラム1
aを形成し、このダイヤフラム1aの表面部にゲルマニ
ウムの赤外線レンズが埋め込まれた赤外線マイクロレン
ズアレイを作製する。赤外線透過材料であるシリコンダ
イヤフラム1a上の凹部5に、シリコンよりも高屈折率
の赤外線透過材料であるゲルマニウムが埋め込まれてい
るので、このゲルマニウムが凸レンズからなる赤外線レ
ンズとして機能する。
【0044】その後、前記第1実施例の場合と同様に、
赤外線マイクロレンズアレイの形成された第1のシリコ
ン基板1と赤外線センサ素子の形成されたシリコン基板
とを接合し、赤外線マイクロレンズアレイを赤外線セン
サ素子のプリアセンブリする。
【0045】本実施例によれば、第1実施例のように第
2のシリコン基板を接合して第1のシリコン基板を溶解
除去するという工程が不要となるので小型で高感度な赤
外線センサを一層安価に製造することができる。
【0046】図5には、本発明の第4実施例を示す。本
実施例は、赤外線マイクロレンズアレイを、赤外線セン
サ素子の形成されたシリコン基板に直接形成したもので
ある。製造法としては、例えば図1(e)における第2
のシリコン基板9の裏面に、キャビティ13、ダイヤフ
ラム14、赤外線センサ素子12及び吸光材15を形成
する。本実施例によれば、赤外線レンズアレイと、赤外
線パスフィルタとしてのシリコンダイヤフラムと、赤外
線センサ素子とを同一のシリコン基板に形成したため、
図2等に比べて必要な基板数が減ってシステムのみなら
ず赤外線センサにおいてもさらに低価格化を達成するこ
とができる。
【0047】なお、上述の各実施例において、例えば赤
外線センサ素子のサイズを200μm□程度、吸光部の
サイズを60μm□程度とした場合、赤外線レンズは入
射赤外線のエネルギを吸光部に集めればよいので、その
レンズのRはそれほど高精度は必要ではない。しかし異
方性エッチングで赤外線レンズの型となる凹部を形成し
た場合、レンズのRが小さくなって焦点距離が短かくな
り、赤外線レンズと赤外線センサ素子との間隔の設定が
難しくなる場合も考えられる。このため、第1〜第3の
実施例では、第1のシリコン基板の主面に凹部を形成す
るためのエッチング方法として等方性エッチングを説明
してきたが、勿論これに限られるものではない。例えば
エッチングの進行とともにエッチングマスクの後退す
る、いわゆるテーパエッチング法を用いてもよいし、第
1のシリコン基板の主面に高濃度拡散層を形成後、この
高濃度拡散層を選択的に溶解除去する等方性選択エッチ
ング、例えばフッ酸、硝酸及び酢酸の容量比1:3:8
からなる等方性選択エッチング液を用いたエッチング法
を用いてもよい。また放電加工等で凹部を形成してもよ
く、適宜の形成方法をとることによりレンズのRを変え
ることが可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、各請求項記載の発
明によれば、それぞれ次のような効果を奏する。
【0049】請求項1記載の発明によれば、第1の基板
の主面に凹部を形成する第1の工程と、前記凹部に赤外
線透過材料を充填する第2の工程と、該第2の工程で形
成された構造体の主面に赤外線透過材料からなる第2の
基板を接合する第3の工程と、前記第1の基板を溶解除
去して前記第2の基板上に前記凹部に充填した赤外線透
過材料により当該凹部に対応した凸面からなる赤外線レ
ンズを形成する第4の工程と、前記赤外線レンズが赤外
線センサ素子の前方に位置するように当該赤外線レンズ
の形成された前記第2の基板を前記赤外線センサ素子の
形成された基板に取付ける第5の工程とを具備させたた
め、小型で高感度な赤外線センサを生産性良く安価に製
造することができる。また、赤外線イメージセンサを製
造する場合においても赤外線マイクロレンズアレイとす
ることが容易であるため、各赤外線センサ単素子の開口
率を向上させることができ、小型で高感度な赤外線イメ
ージセンサを安価に製造することができる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、前記第2の
基板をシリコン基板とし、前記充填用の赤外線透過材料
はポリシリコン又は熱可塑性樹脂の何れかとしたため、
被測定赤外線以外の入射光をカットするフィルタを外付
けすることが不要となって一層低価格化を達成すること
ができ、また充填用の赤外線透過材料を熱可塑性樹脂と
した場合は、その熱可塑性により凹部に流し込んで充填
することができるため、製造工程が簡単となって一層生
産性良く安価に製造することができる。
【0051】請求項3記載の発明によれば、前記第2の
基板の裏面に異方性エッチングを施すことにより当該裏
面に前記赤外線レンズの形成領域を肉薄部とした凹部を
形成し、該凹部で前記赤外線センサ素子を気密封止する
ように前記第2の基板を前記赤外線センサ素子の形成さ
れた基板に取付けるようにしたため、赤外線センサ素子
側のダイヤフラム等からなる熱分離構造を保護すること
ができ、また実装その他のハンドリング時の歩留り低下
を防止することができる。
【0052】
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る赤外線センサの製造方法の第1実
施例を示す工程図である。
【図2】上記第1実施例で製造された赤外線センサの縦
断面図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す工程図である。
【図4】本発明の第3実施例を示す工程図である。
【図5】本発明の第4実施例で製造された赤外線センサ
の縦断面図である。
【図6】赤外線センサの第1の従来例を示す斜視図であ
る。
【図7】第2の従来例を示す縦断面図である。
【図8】第3の従来例を示す縦断面図である。
【図9】第4の従来例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1のシリコン基板 5 凹部 7 充填用の赤外線透過材料であるポリシリコン 8 充填用の高屈折率赤外線透過材料であるゲルマニウ
ム 9 第2のシリコン基板 9a ダイヤフラム(肉薄部) 12 赤外線センサ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−263001(JP,A) 特開 平4−82269(JP,A) 特開 平6−196676(JP,A) 特開 平7−281007(JP,A) 応用分光学ハンドブック,日本,朝倉 書店,1973年11月25日,初版,250〜251 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 1/02 - 1/04 G01J 5/02 G01J 5/08 G02B 1/02 G02B 3/00 H01L 27/14 H01L 31/00 - 31/02 H01L 31/08 H01L 35/32 H04N 5/30 - 5/335

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板の主面に凹部を形成する第1
    の工程と、前記凹部に赤外線透過材料を充填する第2の
    工程と、該第2の工程で形成された構造体の主面に赤外
    線透過材料からなる第2の基板を接合する第3の工程
    と、前記第1の基板を溶解除去して前記第2の基板上に
    前記凹部に充填した赤外線透過材料により当該凹部に対
    応した凸面からなる赤外線レンズを形成する第4の工程
    と、前記赤外線レンズが赤外線センサ素子の前方に位置
    するように当該赤外線レンズの形成された前記第2の基
    板を前記赤外線センサ素子の形成された基板に取付ける
    第5の工程とを有することを特徴とする赤外線センサの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の基板はシリコン基板であり、
    前記充填用の赤外線透過材料はポリシリコン又は熱可塑
    性樹脂の何れかであることを特徴とする請求項1記載の
    赤外線センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の基板の裏面に異方性エッチン
    グを施すことにより当該裏面に前記赤外線レンズの形成
    領域を肉薄部とした凹部を形成し、該凹部で前記赤外線
    センサ素子を気密封止するように前記第2の基板を前記
    赤外線センサ素子の形成された基板に取付けることを特
    徴とする請求項2記載の赤外線センサの製造方法。
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