JP3413253B2 - 合成樹脂製シートの成型方法及びその成型装置 - Google Patents
合成樹脂製シートの成型方法及びその成型装置Info
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Description
トを連続的に、しかも、その表面を平滑な鏡面状にある
いは各種の模様状に形成できる合成樹脂製シートの成型
装置に関する。
は、投入された溶融合成樹脂材料を圧延することで成型
する押出し成型装置によって形成されている。この押出
し成型装置の一例としては、押出機のダイから投入され
た溶融合成樹脂材料を表面仕上ロール、アニリング部、
引取ロール部、トランスポート部、縁取り機等を順次に
経るよう搬送するものとして構成されている。そして、
この搬送によって所定肉厚に成型され切断機によって切
断された後に、適当に積み重ねたり、巻取ロールによっ
て巻き取るようにしている(日刊工業新聞社発行の「プ
ラスチック加工技術便覧」225頁参照)。
は、例えばダイのリップ調節による調整によるものと
し、更に、厚物シートには表面仕上ロール相互間の間隙
調整による方法が適用され、薄物シートには成型ロール
に対するゴルロールのタッチ調整、成型ロールに対する
エアーナイフの圧着調整等による方法が適用されている
ものである。
ート厚の調整に適用されるエアーナイフ方式は、溶融合
成樹脂材料と成型ロールとの間に空気溜まりが生じて表
面が均一なシートを得るのが困難なことがある。また、
タッチロール方式は、タッチロール自体の表面材質がゴ
ム製であるために損傷されやすく、その損傷痕がシート
に転写されたり、シートがゴムロールに巻き付いたり、
ゴムロール表面が温度上昇したりして鏡面性が高いシー
トや、彫刻柄の模様があるシートの製造は極めて面倒で
あった。
た諸事情に鑑み創出されたもので、成型時に空気の巻き
込みがなく、表面が均一な鏡面性が高い平滑状のあるい
は適宜模様状のシート状物等を安定して効率よく製造で
きる合成樹脂製シートの成型装置を提供することを目的
とする。
ため、合成樹脂製シートの成型方法にあっては、ダイ3
から連続的に供給投入される溶融合成樹脂材料を圧延冷
却して所定肉厚の合成樹脂製シートSを成型する方法に
おいて、回転する成型ローラ15の外周面と、この外周
面に沿って循環する成型ベルト24との間に溶融合成樹
脂材料を供給投入し、これらの成型ローラ15と成型ベ
ルト24とによって合成樹脂製シートSを連続成型する
ことを特徴としたものである。
明に係る合成樹脂製シートの成型装置にあっては、ダイ
3から連続的に供給投入される溶融合成樹脂材料を、成
型ローラ15を備えた成型機構10によって圧延冷却し
て所定肉厚の合成樹脂製シートSを成型する装置におい
て、成型機構10は、成型ベースブロック11上に回転
自在に支承された成型ローラ15と、この成型ローラ1
5外周面に当接循環して成型ローラ15と協働して、ダ
イ3から供給される溶融合成樹脂材料を所定肉厚に設定
成型する成型ベルト手段21と、成型ローラ15外周面
に対しての成型ベルト手段21表面との圧着力を調整す
る圧着代調整手段27とを備えていることを特徴とす
る。
を設定してスライドフレーム22に支承した一対のベル
トローラ23相互間に掛巡させた成型ベルト24を、成
型ローラ15の外周面外方に沿って成型ローラ15外周
面に対面するようにして、更には、ベルトローラ23相
互間は、その間隔を調整して成型ベルト24に対するテ
ンション調整が行なえるようにして構成することができ
る。
ク11における成型ローラ15の支承部分の後面と、ス
ライドフレーム22前面との間に介在される楔状のクリ
アランスコッタ28を調整ネジ29のネジ送り作用で上
下にスライドさせるものとして構成することができる。
って、回転する成型ローラ15と、これ15の外周面に
沿って循環する成型ベルト24との間にダイ3から供給
された溶融合成樹脂材料を投入すると、これら15,2
4相互間の圧着力によって所定肉厚に圧延成型させ、こ
の圧延成型を連続的に行なわせる。
5の外周面で循環する成型ベルト24は、供給された溶
融合成樹脂材料を成型ローラ15の回転と共に成型ロー
ラ15に対して圧着状態で押圧し、設定された圧着力、
クリアランスに対応した肉厚に成型させる。
ルト手段21全体の成型ローラ15に対する圧着強さの
調整は、成型ベルト24の成型ローラ15に対する間隙
を調整させ、また、圧着代調整手段27における調整ネ
ジ29のクリアランスコッタ28に対する送り調整は、
成型ローラ15と成型ベルト24との対面圧力の加減、
クリアランスを調整させる。
ベルト24のテンション調整は、成型ローラ15に対す
るクッション性を発揮させ、溶融合成樹脂材料の供給ム
ラその他に対しての押圧力の逃げを自動調整し、成型す
る合成樹脂製シートSの肉厚設定の精度を向上させる。
明するに、図において示される符号1は適当な設置面に
設置される移動自在なベースフレームであり、このベー
スフレーム1上には、成型機構10によって所定の肉厚
に成型された適宜肉厚の合成樹脂製シートSを冷却成型
するための適数のアニリングローラを列設して成るアニ
リング部2が形成されている。
脂材料、例えば溶融ポリプロピレン、ポリエチレン等を
供給投入するダイ3に対して、このダイ3における供給
部との間隔が調整できるように、昇降自在にしてベース
フレーム1前部に設けられている。すなわち、この成型
機構10は、ダイ3に対して接近あるいは離反するよ
う、昇降自在な成型ベースブロック11と、この成型ベ
ースブロック11上に回転自在に支承された成型ローラ
15と、この成型ローラ15外周面に当接循環して成型
ローラ15と協働して、ダイ3から供給される溶融合成
樹脂材料を所定肉厚に設定成型する成型ベルト手段21
と、成型ローラ15外周面に対しての成型ベルト手段2
1表面との圧着力を調整する圧着代調整手段27とを備
えて成る。
に、成型ベースブロック11前側面で上下方向にスライ
ドされるようにしたガイド手段12を形成し、成型ベー
スブロック11底部前方に固定配置したジャッキ部13
によって昇降調整できるように、相対峙した左右で対状
にして設けられている。また、この成型ベースブロック
11自体は、側面から見て、前部が高く、後部が低くな
っている段差がある側面でほぼL字形を呈している。
ック11前部における高い部分の上面に設けられた軸受
によって、成型ベースブロック11相互間で回転自在に
支承され、必要があれば、内部に加温、冷却のための温
度調整機構(図示せず)が設けられる。
対して調整手段(27,31)によって前後にスライド
されるよう、成型ベースブロック11後部における低い
部分の上に配置されたスライドフレーム22に配置構成
されており、上下、前後の間隔を設定してスライドフレ
ーム22に支承した一対のベルトローラ23相互間に掛
巡させた成型ベルト24を、成型ローラ15の外周面外
方に沿って成型ローラ15外周面に対面するように形成
して成る。そして、循環する成型ベルト24の上位置と
成型ローラ15とが当接する位置に溶融合成樹脂材料が
ダイ3から投入され、成型ローラ15に対する成型ベル
ト24の圧着力の調整、すなわち成型ベルト24面を成
型ローラ15外周面に強く密着させたり、両者15,2
4間に僅かなクリアランスを設定させたりすることによ
って所定肉厚の合成樹脂製シートSが成型されるように
なっている。成型ベルト24自体は、その表面が鏡面仕
上された、例えば金属製、合成樹脂製その他のものとし
てあり、場合によっては転写形成する適宜凹凸模様が刻
設されていることもあり、これらは適宜に交換使用され
る。また、ベルトローラ23自体は、これ自身が駆動さ
れるものであったり、成型ローラ15と共に従動される
ものであったりし、いずれにしても、成型ローラ15と
同期して、成型ベルト24自体のクッション性、成型ロ
ーラ15との密着あるいは設定されたクリアランスによ
って所定肉厚の合成樹脂製シートSを成型するようにな
っている。
下のベルトローラ23は、そのいずれか一方、例えば上
位のものの軸受が上下調整シリンダ25、ローラガイド
手段26等によって上下にスライド調整されるものとし
てあり、成型ベルト24に対するテンション(張力)調
整が行なえるようにしてある。なお、上下調整シリンダ
25に代え、スプリングによって行なうようにすること
もできる。
1における前後にスライドするスライドフレーム22を
僅かに微調整スライドさせるもので、例えば図示のよう
に、成型ベースブロック11前部の高い部分の後面と、
スライドフレーム22前面との間に介在される楔状のク
リアランスコッタ28を上下にスライドさせるものとし
てある。すなわち、図1、図3に示すように、例えば成
型ベースブロック11前部の高い部分の後面を上向きの
傾斜面とし、この傾斜面に沿って上下するクリアランス
コッタ28を、スライドフレーム22上部を起点として
進退される調整ネジ29に連繋したものである。
は、夫々が成型ベースブロック11の後部上で、進退調
整機構31によって前後にスライドされるようになって
いる。この進退調整機構31は、成型ベースブロック1
1の後部面に立設したシリンダステー32に固定した進
退シリンダ32のシリンダロッド先端をスライドフレー
ム22後端面に連繋したものであり、進退シリンダ33
の作動によって進退ガイド手段34を介してスライドフ
レーム22を前後に進退させることで、成型ベルト手段
21の成型ベルト24を成型ローラ15外周面に圧着調
整できるようにしてある。
融合成樹脂材料を加温あるいは冷却する温度調節機構3
5が付設されており、循環される成型ベルト24の温度
調整によって溶融合成樹脂材料に対する温度制御を可能
にしてある。この温度調節は、ベルトローラ23内部に
加温、冷却のための温度調整機構(図示せず)が設ける
ことによっても可能である。
料から所定肉厚の合成樹脂製シートSを成型する方法を
説明すると、溶融合成樹脂材料を供給投入するダイ3に
対して、投入されるまでの間の時間、距離等の調整によ
って冷却度合いを設定するように、ジャッキ部13の操
作によって成型機構10自体の高さを調整する。そし
て、ダイ3から供給された溶融合成樹脂材料は、成型機
構10における回転する成型ローラ15と成型ベルト手
段21における成型ベルト24との間に投入されると、
成型ローラ15の外周面と、これ15に沿って圧着され
る循環する成型ベルト24との協働によって、これら1
5,24相互間に設定された圧着力、クリアランスに対
応した所定肉厚の合成樹脂製シートSを成型する。
は、圧着代調整手段27における調整ネジ29のクリア
ランスコッタ28に対する送り調整によって、また、進
退調整機構31による成型ベルト手段21全体の成型ロ
ーラ15に対する圧着強さの調整によって、更には上下
調整シリンダ25の作動によるベルトローラ23相互間
の成型ベルト24のテンション調整によって得られる。
また、ダイ3から投入されたときに、成型ローラ15外
周面と成型ベルト24との間に生じる溶融合成樹脂材料
の供給ムラは、左右夫々の成型ベルト手段21による成
型ローラ15への各別の圧着程度を調整することで行な
われる。
よって成型された合成樹脂製シートSは、アニリング部
2に送られ、次第に冷却された後、所定の巻き取りロー
ラ(図示せず)に巻き取られ、あるいは裁断して積み重
ねられて製品とされる。
成樹脂材料がダイ3から鉛直方向に沿って投入される、
いわゆる縦押し出しシステムにおける場合を説明した
が、これを、水平方向に沿って投入する、いわゆる横押
し出しシステムにおける場合でも同様に実施できるもの
である。
成型ローラ15と、これ15の外周面圧着する循環する
成型ベルト24との間における調整された圧着力によっ
て成型するため、成型時に空気の巻き込みがなく、しか
も、その圧着力の調整のみで所定肉厚の合成樹脂製シー
トSを形成でき、成型された表面は均一で鏡面性が高
く、あるいは適宜な模様を形成できるものであり、安定
的に連続して成型できるものである。
ク11上に回転自在に支承された成型ローラ15と、成
型ローラ15と協働して溶融合成樹脂材料を所定肉厚に
設定成型する成型ベルト手段21と、成型ローラ15外
周面に対する成型ベルト手段21表面との圧着力を調整
する圧着代調整手段27とを備えているから、連続供給
される溶融合成樹脂材料を所定肉厚に連続して圧延成型
できるのである。
外周面外方に沿って設定支承した一対のベルトローラ2
3相互間に掛巡させた成型ベルト24を成型ローラ15
外周面に対面するようにしてあるから、回転する成型ロ
ーラ15に対して循環する成型ベルト24を圧着させる
ことで溶融合成樹脂材料の両面から圧延でき、成型ロー
ラ15、成型ベルト24夫々の鏡面性によって均一に鏡
面仕上され、あるいは彫刻模様がある成型ローラ15、
成型ベルト24によって刻設模様の合成樹脂製シートS
を得ることができる。また、ベルトローラ23自体は、
成型ローラ15の外周面外方に沿って上下、前後の間隔
を設定してスライドフレーム22に支承した一対のもの
としてあるから、成型ローラ15外周面に対して自動的
なクッション性を得ることができ、しかも、成型ローラ
15外周面に圧着力で対面していることと相俟ち、成型
距離が実質的に長くなり、確実な成型作用を発揮させる
ことができる。
対して圧着する成型ベルト24を支持する成型ベルト手
段21のスライドフレーム22を、楔状のクリアランス
コッタ28に対するネジ送り作用で上下にスライドさせ
るものとしてあるから、その微妙な間隙調整を簡単に設
定でき、成型する所定肉厚の合成樹脂製シートSに対応
できるものである。
部 3 ダイ 10 成型機構 11 成型ベー
スブロック 12 ガイド手段 13 ジャッキ
部 15 成型ローラ 21 成型ベルト手段 22 スライド
フレーム 23 ベルトローラ 24 成型ベル
ト 25 上下調整シリンダ 26 ローラガ
イド手段 27 圧着代調整手段 28 クリアラ
ンスコッタ 29 調整ネジ 31 進退調整機構 32 シリンダ
ステー 33 進退シリンダ 34 進退ガイ
ド手段 35 温度調節機構
Claims (3)
- 【請求項1】 ダイから連続的に供給投入される溶融合
成樹脂材料を、成型ローラを備えた成型機構によって圧
延冷却して所定肉厚の合成樹脂製シートを成型する合成
樹脂製シートの成型装置において、成型機構は、成型ベ
ースブロック上に回転自在に支承された成型ローラと、
この成型ローラ外周面に当接循環して成型ローラと協働
して、ダイから供給される溶融合成樹脂材料を所定肉厚
に設定成型するよう、成型ベースブロック上でスライド
するスライドフレームに支持した成型ベルト手段と、成
型ローラ外周面に対しての成型ベルト手段表面との圧着
力を調整する圧着代調整手段とを備えて成り、圧着代調
整手段は、成型ベースブロックにおける成型ローラの支
承部分の後面と、この後面に対してスライドするスライ
ドフレーム前面との間に介在される楔状のクリアランス
コッタを調整ネジのネジ送り作用で上下にスライドさせ
るものとしてあることを特徴とする合成樹脂製シートの
成型装置。 - 【請求項2】 成型ベルト手段は、上下、前後の間隔を
設定してスライドフレームに支承した一対のベルトロー
ラ相互間に掛巡させた成型ベルトを、成型ローラの外周
面外方に沿って成型ローラ外周面に対面するようにして
ある請求項1記載の合成樹脂製シートの成型装置。 - 【請求項3】 ベルトローラ相互間は、その間隔を調整
して成型ベルトに対するテンション調整が行なえるよう
にしてある請求項2記載の合成樹脂製シートの成型装
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