JP3411311B2 - 超小型パルスモータ - Google Patents

超小型パルスモータ

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JP3411311B2
JP3411311B2 JP26051892A JP26051892A JP3411311B2 JP 3411311 B2 JP3411311 B2 JP 3411311B2 JP 26051892 A JP26051892 A JP 26051892A JP 26051892 A JP26051892 A JP 26051892A JP 3411311 B2 JP3411311 B2 JP 3411311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超精密加工による小型
化機械のアクチュエータのなかの超小型モータの構成に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の小型モータ、たとえば水晶時計用
の小型ステップモータは、永久磁石からなる回転子と、
固定子と、この固定子の一部に一個の駆動コイルを巻い
てステップモータを構成している。そして、この駆動コ
イルに励磁電流を流し、駆動力を発生して回転子を回転
させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のステップモータは、一個の駆動コイルを用いて
いるため、駆動コイルの部分の長さがかなり長くなり、
これにともなって全体の磁気回路も長くなる。この結
果、磁気抵抗が高くなって、モータの小型化、高効率化
が難しいという第1の課題がある。
【0004】さらに、回転子の固定子に対する静止点
は、最大負荷に最適であるように、固定子形状によって
定めている。したがって、通常の軽負荷に対しては最適
の静止点ではないため、全体として効率が下がってしま
うという第2の課題がある。
【0005】またさらに、静止点が定まってしまうの
で、反時計方向に回転させる場合は、駆動コイルに印加
する駆動電圧波形が複雑になり、出力トルクも時計方向
回転時よりかなり低く、回転速度も遅いという第3の課
題がある。
【0006】この第1の課題を解決するため、本発明の
目的は、全体の小型化、高効率化を可能とする超小型パ
ルスモータを提供することにある。
【0007】さらに、第2、第3の課題を解決するため
に、本発明の目的は、固定子に対する回転子の静止点を
任意に設定することが可能な超小型パルスモータを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の超小型パルスモータは、下記記載の構成を
採用する。
【0009】本発明の超小型パルスモータは、永久磁石
からなる回転子と、印加電圧により変位するアクチュエ
ータと、前記回転子の外周を囲み、前記回転子の回転中
心を中心とする点対称な線分で分離可能であり、アクチ
ュエータに連動して前記回転子の回転中心を中心とする
点対称な線分と平行な方向に変位する磁性材からなる固
定子と、駆動コイルとを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の超小型パルスモータは、永久磁石
からなる回転子と、印加電圧により変位するアクチュエ
ータと、前記回転子の外周を囲み、前記回転子の回転中
心を中心とする点対称な線分で分離可能である磁性材か
らなる固定子を有し前記固定子は駆動コイルが巻回さ
れた一方の固定子前記アクチュエータと連動して前記
回転子の回転中心を中心とする点対称な線分と平行な方
向に変位する駆動コイルが巻回された他方の固定子とか
らなり、前記アクチュエータへの印加電圧によって、前
記他方の固定子が前記線分に対して平行な方向に移動し
て回転子と固定子間の静止点を時計方向またはその逆方
向に任意の位置に設定することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の超小型パルスモータは、回転軸を中心
に回転可能な永久磁石による回転子と、回転子の外周を
囲む磁性材からなる固定子と、回転子の回転中心を通る
直線に関してほぼ対称な位置に駆動コイルとを有する。
【0012】そして、駆動コイルが回転子の回転中心を
通る直線に関して対称な同一極性の磁極を発生するよう
に、励磁することにより、回転子を一方向に回転させる
ことを可能にしている。
【0013】このことにより、それぞれの固定子と駆動
コイルで最短の磁気回路を形成し、この組み合わせによ
って、全体の磁気回路を短くすることによって、磁気抵
抗を減らし、効率を上げてパルスモータの小型化を達成
している。
【0014】さらに、本発明の超小型パルスモータは、
回転軸を中心に回転可能な永久磁石からなる回転子と、
印加電圧により変位するアクチュエータと、回転子の外
周を囲み、回転子の回転中心を中心とする点対称な線分
で分離可能な磁性材からなる固定子と、駆動コイルとを
有する。
【0015】そして、アクチュエータに電圧を印加する
ことにより、アクチュエータを変位させ、アクチュエー
タに連動した固定子を回転子の回転中心を中心とする点
対称な線分に平行な方向に変位させることにより、回転
子の静止点を任意な位置に設定している。
【0016】このことにより、回転子の静止点を負荷に
応じて最適な位置に変えることができるので、効率が高
くなる。さらにそのうえ、逆方向回転に対しても、回転
子の位置を最適にすることができるので、同様に効率が
上がる。
【0017】
【実施例】以下、本発明による実施例を図面を用いて説
明する。図1は本発明の請求項1における一実施例の超
小型パルスモータの平面図を示している。さらに、図6
は本発明の請求項1における超小型パルスモータの他の
実施例の平面図を示している。さらに、図2と、図3
と、図4とは、本発明の請求項2における一実施例の超
小型パルスモータの平面図を示している。ここで図2は
時計方向回転および反時計方向回転の無負荷時の状態を
表し、図3は時計方向回転の負荷時の状態を表し、図4
は反時計方向回転の負荷時の状態を表している。さらに
図5は本発明の超小型パルスモータのインデックストル
クと発生トルクとの関係を示すグラフである。
【0018】まずはじめに、本発明の請求項1における
超小型パルスモータの構成を、図1と図6とを用いて説
明する。
【0019】図1に示すように、N極とS極との一対の
2極の磁極を有する永久磁石からなる回転子1は、回転
軸2を中心に回転可能に構成する。
【0020】磁性材料からなる固定子3、4は、回転子
1の回転中心を通る直線ABに関して対称に、回転子1
の外周を囲むように設置する。この固定子3、4はギャ
ップ9、10で、図1の左右2つに分離している。
【0021】さらに固定子3、4に対応する駆動コイル
5、6を、直線ABに関してほぼ対称な位置に設置す
る。
【0022】回転子1は、この回転子1と固定子3、4
とからなる磁気回路の磁気ポテンシャルが最小になる点
に安定して静止する。
【0023】この図1に示すような状態にあるとする
と、回転子1のN極からでる磁束の一方は、破線31で
示すように、ギャップ9に対して左側の部分を通って固
定子4に入り、回転子1のS極に戻る。
【0024】一方これに対して、回転子1のN極からで
る磁束の他方は、破線32で示すように、ギャップ9に
対して右側の部分を通って固定子3に入り、回転子1の
S極に戻る。
【0025】破線31と破線32とで示すいずれの磁路
も、固定子3、4中にはギャップがないので、磁気抵抗
が最も小さく、磁気ポテンシャルも最小になる。
【0026】なんとなれば、かりに回転子1を左右のど
ちらかの方向に回転させてみると、二つの磁路にはかな
らずギャップ9、またはギャップ10が含まれるように
なるので、磁気抵抗が大きくなって、磁気ポテンシャル
も大きくなり、回転子1は静止できない。したがって、
静止点は各固定子3、4中のギャップ9、10位置と一
致する。
【0027】図1の駆動コイル5、6の図には示してい
ないコイル端子を通して、各々の駆動コイル5、6の左
側がN極、右側がS極になる励磁電流が流れるように駆
動パルスを印加する。すると、回転子1を囲む空間の破
線33、34で示す磁束は、図1の左から右に向かうほ
ぼ平行な磁束となり、回転子1は回転力を受けて時計方
向へ回転をはじめる。
【0028】そして回転子1の回転角度が90度になっ
たときか、またはそれ以前に駆動コイル5、6に印加す
る駆動パルスを切ると、回転子1自身が得た運動エネル
ギーでさらに約90度、合計して180度回転する。そ
の結果、回転子1のN極がギャップ10に達し、S極が
ギャップ9に達して安定し静止する。
【0029】つぎに、前述とは逆に各々の駆動コイル
5、6の左側がS極、右側がN極になる励磁電流が流れ
るように、反対方向の駆動パルスを駆動コイル5、6に
印加すると、回転子1はさらに180度回転する。
【0030】以下同様にして、1ステップが180度の
角度で回転し、2ステップで回転子1は1回転する。
【0031】それぞれの駆動コイル5、6の発生磁束か
らみた磁気回路は、直線ABに関して対称な閉磁路とな
り、各々の磁路長は、従来の1/2以下となり、磁気抵
抗も1/2以下となる。
【0032】このために、それぞれの駆動コイル5、6
の卷き数を従来の1/2より少なくして、発生起磁力を
従来の1/2以下にしても、従来と同じ特性が得られ
る。
【0033】したがって、それぞれの駆動コイル5、6
の容積を加えても、従来の駆動コイル一個の容積より、
小さくすることができるため、全体の小型化が可能とな
る。
【0034】またさらに、各々の駆動コイル5、6の卷
き数を増加させることによって、効率を上げて消費電流
を下げることもできる。
【0035】図1を用いて説明した実施例では、2個の
駆動コイルを設ける例を示したが、駆動コイルの数は、
2個に限定されるものではなく、4個あるいはそれ以上
でもよく、回転子の磁極数も2極に限らず、4極以上で
も可能である。このときの実施例を、図6の平面図を用
いて説明する。
【0036】図6は本発明の請求項1における超小型パ
ルスモータの他の一実施例であり、図1を用いて説明し
た実施例の駆動コイルの数を4個にしたものである。
【0037】対向する駆動コイル16、17には、図1
を用いて説明した実施例で述べたと同じように、同時
に、駆動パルスを印加して、固定子15のギャップ2
0、21の静止点にある回転子1に時計方向の回転力を
与えて、角度90度回転させ、次の静止点のギャップ2
2、23位置に回転子1を静止させる。
【0038】つぎに、もう一方の対向する駆動コイル1
8、19に、図1を用いて説明した実施例で述べたのと
同じように、駆動パルスを印加して、さらに角度90度
回転させ、静止点のギャップ21、20に回転子1を静
止させる。
【0039】以下このような繰り返しによって、回転子
1は4ステップで1回転する。
【0040】図1を用いて説明した前述の実施例では、
回転子1への駆動力を回転角度の前半で与えて、回転角
度の後半は回転子1の運動エネルギーのみで回転するよ
うにしている。このため、高い出力トルクはやや得にく
い。
【0041】しかしながら、図6を用いて説明した実施
例のように、回転子1を角度90度ステップで回転する
ようににすれば、回転子1への駆動力を全回転角度にわ
たって与えられる。この結果、高い出力トルクを容易に
得ることができるという効果を有する。
【0042】つぎに、本発明の請求項2における超小型
パルスモータの一実施例を図2、図3、図5、および図
6を用いて説明する。
【0043】図2に示すように、N極とS極との一対の
2極の磁極を有する永久磁石からなる回転子1は、回転
軸2を中心に回転可能に構成する。
【0044】磁性材料からなる固定子3、4は、線分A
Bに関して対称に回転子1の外周を囲むように設置す
る。そしてこの固定子3、4は、回転子1の回転中心を
中心とする点対称な線分ABで分離することができるよ
うに構成する。
【0045】固定子3、4に対応する駆動コイル5、6
を、線分ABに関してほぼ対称な位置に設置する。
【0046】さらに、アクチュエータ7の伸縮方向が線
分ABと平行になるように、アクチュエータ7としてた
とえば圧電素子の一端を固定子4と接合し、アクチュエ
ータ7の他の一端を固定部材8と接合する。
【0047】アクチュエータ7は、図2には示していな
いが、アクチュエータ7の二つの電極間に電圧を印加す
ることにより、線分ABに平行な方向にアクチュエータ
7が伸縮するように構成している。
【0048】回転子1は、この回転子1と固定子3、4
とからなる磁気回路の磁気ポテンシャルが最小になる点
に安定して静止する。
【0049】この図2に示すような状態にあるとする
と、回転子1のN極からでる磁束の一方は、破線31で
示すように、固定子3のギャップ9に対して左側の部分
を通って固定子4に入り、回転子1のS極に戻る。
【0050】これに対して回転子1のN極からでる磁束
の他方は、破線32で示すように、固定子3の右側の部
分を通って固定子4に入り、回転子1のS極に戻る。
【0051】破線31と破線32とで示すいずれの磁路
も、固定子3、4中にはギャップがないので、磁気抵抗
が最も小さく、磁気ポテンシャルも最小になる。
【0052】なんとなれば、かりに回転子1を左右のど
ちらかの方向に回転させてみると、二つの磁路にはかな
らずギャップ9、またはギャップ10が含まれるように
なるので、磁気抵抗が大きくなって、磁気ポテンシャル
も大きくなり、回転子1は静止できない。したがって、
回転子1の静止点は各固定子3、4中のギャップ9、1
0位置と一致する。
【0053】そして図2の駆動コイル5、6の図には示
していないコイル端子を通して、各々の駆動コイル5、
6の左側がN極、右側がS極となる励磁電流が流れるよ
うに駆動パルスを印加する。すると、回転子1を囲む空
間の破線33、34で示す磁束は、図2の左から右に向
かうほぼ平行な磁束となり、回転子1は回転力を受けて
時計方向へ回転をはじめる。
【0054】回転子1の回転角度が90度になったとき
かまたはそれ以前に駆動パルスをきると、回転子1自身
が得た運動エネルギーでさらに約90度、合計して18
0度回転する。その結果、回転子1のN極がギャップ1
0に達し、S極がギャップ9に達して、回転子1は安定
し静止する。
【0055】つぎに、前とは逆に各々の駆動コイル5、
6の左側がS極、右側がN極になる励磁電流が流れるよ
うに、反対方向の駆動パルスを駆動コイル5、6に印加
すると、回転子1はさらに180度回転する。
【0056】以下同様にして、1ステップが180度の
角度で回転し、2ステップで回転子1は1回転する。
【0057】パルスモータの出力トルクは、駆動パルス
を印加しない状態での固定子3、4と回転子1との引き
合う力であるインデックストルクと、駆動パルスによる
発生トルクとの和で表せる。
【0058】図2に示すように、回転子1の静止点がギ
ャップ9、10の位置にある場合には、インデックスト
ルクと発生トルクとの関係を示すグラフの図5(a)に
示すように、回転角度θ=0の静止点での起動時の発生
トルクは大きいが、回転子が回転するにつれて、急激に
小さくなるので、消費電流は小さくなるものの、結果的
には大きな出力トルクは得られない。
【0059】したがって、この図2に示す状態は通常の
無負荷、または軽負荷での使用に最適である。
【0060】ここで、回転子1の静止点はギャップ9、
10とかならずしも一致しなくても良く、ギャップ9、
10の近傍位置にあればよい。
【0061】つぎに図3に、時計方向回転時の負荷に対
して最適となるように、回転子の静止点を移動させた場
合を示す。
【0062】アクチュエータ7の図3には図示していな
い電極を通して、図2に示す状態から、アクチュエータ
7が線分ABと平行に距離γだけ縮小するように、電圧
を印加する。ここで、固定子3と固定子4とは回転子1
の回転中心を中心とする線分ABで隙間がないように突
き合わすように分離しており、固定子4は移動可能なよ
うに構成している。したがって、アクチュエータ7に連
動して駆動コイル6と固定子4とが、図3の左側に距離
γだけ平行移動する。
【0063】これにともなって、回転子1と固定子4の
右側部分との対向面の距離が接近するため、回転子1
は、図3のようにギャップ9、10を中心に、角度αだ
け反時計方向に回転し、静止点は点11、12となる。
【0064】回転子1の静止点が反時計方向に角度α回
転した位置にある場合には、静止点を基準にして、イン
デックストルクと発生トルクとの関係を示すグラフであ
る図5(b)に示すように、インデックストルクに対し
て発生トルクが角度α進んだ形となる。さらに、起動時
の発生トルクは比較的大きく、さらに、回転子の回転に
つれて、次第に大きくなるので、大きな出力トルクが得
られる。したがって、この図3に示す状態は通常より大
きい負荷での使用に最適となる。
【0065】つぎに図4に反時計方向回転時の負荷に対
して最適となるように、回転子1の静止点をギャップ
9、10に対して、図3に示すときと反対側に移動させ
た場合を示す。
【0066】アクチュエータ7の図4には図示していな
い電極を通して、図2に示す状態から、アクチュエータ
7が線分ABと平行に距離δだけ伸張するように、電圧
を印加する。すると、アクチュエータ7に連動して駆動
コイル6と固定子4とが、図3に示す場合とは逆に、図
4の右側に距離δだけ平行移動する。
【0067】これにともなって、回転子1と固定子4の
左側部分との対向面の距離が接近するため、回転子1
は、図4に示すようにギャップ9、10を中心に、角度
βだけ時計方向に回転し、静止点は点13、14とな
る。
【0068】回転子1の静止点が時計方向に角度β回転
した位置にある場合は、静止点を基準にして、発生トル
クとインデックストルクとの関係を示す図5(c)に示
すように、負の角度からみると、インデックストルクに
対して発生トルクが角度β進んだ形となる。
【0069】時計方向回転時とは励磁電流が逆に流れる
ように、駆動コイル5、6に、図3を用いて説明したと
きとは逆方向の駆動パルスを印加すると、起動時の反時
計方向の発生トルクは比較的大きく、さらに、回転子の
回転につれて、次第に大きくなるので、大きな出力トル
クが得られる。したがって、この図4に示す状態は通常
より大きい負荷での使用に最適となる。
【0070】以上説明した実施例では2個の固定子を設
ける例を示したが、固定子の数は、これに限定されるも
のではなく4極、あるいはそれ以上でもよく、回転子の
磁極数も2極に限らず、4極以上でも可能である。
【0071】本実施例に使用するアクチュエータは、例
えば、圧電セラミクス(チタン酸バリウム、ジルコチタ
ン酸鉛、多成分系固溶体セラミックス)や、チタン酸バ
リウム単結晶や、水晶や、ロッシェル塩などの圧電性を
示す物質からなる圧電素子のように、電圧や電流で変形
するものなら何でも良い。
【0072】またさらに、固定子の変位の拡大や、圧電
素子駆動電圧の低減のため、圧電素子の構造を屈曲変位
型のモノモルフ、ユニモルフ、バイモルフ、マルチモル
フ、直線変位型の積層型にすることも可能である。
【0073】なお本実施例のパルスモータは、固定子に
接合したアクチュエータへの印加電圧を変えることによ
って、アクチュエータの伸縮の長さを変えて固定子の位
置を精密に微細寸法で制御し、回転子の静止点を任意に
設定できる。したがって、量産による固定子のばらつき
のために発生する静止点の移動を、所定の電圧を印加す
ることによって、修正することができるという効果も有
する。
【0074】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よる超小型パルスモータは、各々の固定子と駆動コイル
で最短の磁気回路を形成し、この組み合わせによって、
全体の磁気回路を短くすることによって、磁気抵抗を減
らし、効率を上げて小型化を可能とすることができる。
【0075】さらに、固定子に接合するアクチュエータ
への印加電圧を変えることによって固定子の位置を制御
して、回転子の静止点を負荷に応じて最適な位置に変え
ることができるので、効率が高くなる。またさらに、逆
方向回転に対しても回転子の位置を最適にできるので同
様に効率が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の一実施例における超小型パ
ルスモータの静止時の状態を示す平面図である。
【図2】本発明の請求項2の一実施例における超小型パ
ルスモータの無負荷時の状態を示す平面図である。
【図3】本発明の請求項2の一実施例における超小型パ
ルスモータの負荷時の時計方向回転の状態を示す平面図
である。
【図4】本発明の請求項2の一実施例における超小型パ
ルスモータの負荷時の反時計方向回転の状態を示す平面
図である。
【図5】本発明の請求項2の一実施例における超小型パ
ルスモータのインデックストルクと発生トルクの関係を
示すグラフである。
【図6】本発明の請求項1の他の一実施例における超小
型パルスモータの静止時の状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 回転子 3 固定子 4 固定子 5 駆動コイル 6 駆動コイル 7 アクチュエータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石からなる回転子と、印加電圧に
    より変位するアクチュエータと、前記回転子の外周を囲
    み、前記回転子の回転中心を中心とする点対称な線分で
    分離可能であり、アクチュエータに連動して前記回転子
    の回転中心を中心とする点対称な線分と平行な方向に変
    位する磁性材からなる固定子と、駆動コイルとを備える
    ことを特徴とする超小型パルスモータ。
  2. 【請求項2】 永久磁石からなる回転子と、印加電圧に
    より変位するアクチュエータと、前記回転子の外周を囲
    み、前記回転子の回転中心を中心とする点対称な線分で
    分離可能である磁性材からなる固定子を有し前記固定
    子は駆動コイルが巻回された一方の固定子前記アクチ
    ュエータと連動して前記回転子の回転中心を中心とする
    点対称な線分と平行な方向に変位する駆動コイルが巻回
    された他方の固定子とからなり、前記アクチュエータへ
    の印加電圧によって、前記他方の固定子が前記線分に対
    して平行な方向に移動して回転子と固定子間の静止点を
    時計方向またはその逆方向に任意の位置に設定すること
    を特徴とする超小型パルスモータ。
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