JP3410650B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
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- B60C11/03—Tread patterns
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B60C11/13—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
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Description
ップ性能を維持しつつ通過騒音をはじめとするタイヤノ
イズを低減しうる空気入りタイヤに関する。
えば、乗用車用等の空気入りタイヤでは、トレッド面に
周方向にのびる縦主溝を複数本配置し、ウエットグリッ
プ性能を向上させている。
性能を向上させる一方で気柱共鳴を誘発させ、タイヤ騒
音の要因の一つとなっている。この気柱共鳴は、縦主溝
と路面との間に形成される両端開放の気柱内を、圧縮さ
れた空気が通過するとにより発生する共鳴振動音であっ
て、車内音及び車外音を増加させる。
の本数およびその溝容積を減らすことが有効であること
は知られているが、前記縦主溝本数および溝容積の減少
はウエットグリップ性能の低下を招く等、ウエットグリ
ップ性能と、タイヤ騒音との間には相反する関係があ
り、双方をともに向上させたトレッドパターンの出現
が、特にタイヤ偏平率を減じ高速走行性能を高めた高性
能タイヤの分野において強く望まれている。
た結果、縦主溝の各溝底面を、最大溝深さと最小溝深さ
とを周期的に繰り返しながら周方向に滑らかにのびる正
弦波形状に形成し、しかも正弦波形の位相を、縦主溝間
で互いに略同位相づつずらすことによって、ウエットグ
リップ性能とタイヤ騒音との双方を改善しえることを究
明しえた。
に形成するものとして、特開平7−232514号公報
のものがある。このものは、溝底面の正弦波形による波
動によって、縦主溝内に抱え込まれた水を細かく分断せ
しめ、排水効果を高めることにより耐ハイドロプレーニ
ング性を向上することを提案している。なお前記公報で
は、縦主溝内の水の分断効果を発揮させるために、前記
正弦波形の波長を、例えば1〜50mm程度と比較的短
く設定することが好ましいとしている。しかし、前記正
弦波形をこのような短い波長とし、しかも縦主溝間で位
相を互いにずらさないのであれば、タイヤ騒音の改善効
果をうることは困難である。
た全ての縦主溝の溝底面を、所定ピッチ長さかつ所定振
幅の正弦波形状に形成し、しかも正弦波形の位相を、縦
主溝間で互いに略同位相づつずらすことを基本として、
ウエットグリップ性能を維持しつつタイヤ騒音を低減し
うる空気入りタイヤの提供を目的としている。
に、請求項1に係る発明は、トレッド面に、タイヤ赤道
Cを中心とした接地巾TWの50%巾領域である中央接
地域Rcに設ける内の縦主溝と、中央接地域Rcの外側
の外側接地域Rsに配される外の縦主溝G2とを含み周
方向に連続してのびかつ溝巾を4.0〜20.0mmと
した縦主溝を2本以上のn本設け、かつ各縦主溝は、最
大溝深さD1と最小溝深さD2とを周期的にピッチ長さ
Pで繰り返しながら連続してかつ滑らかに周方向にのび
る正弦波状の溝底面を具えるとともに、各溝底面は、前
記最大溝深さD1と最小溝深さ値D2との差D1−D2
である前記正弦波の全振幅を1.0mm以上かつ最小溝
深さD2以下、前記ピッチ長さPをタイヤ接地長さLの
0.5倍以上、しかもタイヤ全周の繰り返し数であるピ
ッチ数Nを9以上とし、かつ各溝底面の正弦波の位相
を、略2π/nづつ違えたことを特徴とする空気入りタ
イヤである。
タイヤ赤道Cを中心とした接地巾TWの50%巾領域で
ある中央接地域Rcに設けられた2本の内の縦主溝G1
と、中央接地域Rcの外側の外側接地域Rsに配される
2本の外の縦主溝G2とからなることを特徴とする。
示例とともに説明する。図1において、空気入りタイヤ
1(以下タイヤ1という)は、本例ではタイヤサイズを
195/65 R15とした乗用車用ラジアルタイヤで
あって、トレッド部2からサイドウオール部3をへてビ
ード部4のビードコア5の廻りで折り返して係止される
カーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレ
ッド部2内方に配されるベルト層7とを具える。
の有機繊維コードをタイヤ赤道Cに対して70〜90゜
のコード角度で配列した1枚以上、本例ではコード角度
90゜の1枚のカーカスプライから形成される。
ド等の高弾性のベルトコードをタイヤ赤道Cに対して1
0゜〜30゜のコード角度で配列した、2枚以上、本例
ではコード角度24゜の2枚のベルトプライからなり、
ベルトコードがプライ間で交差するように向きを違えて
重置きされる。又ベルト層7のさらに外側には、例えば
ナイロン等の有機繊維コードを螺旋状に巻回してなり、
かつベルト層7の少なくとも外端部分を覆うことによっ
て高速回転に伴うリフティングを抑制する補強層を配し
ている。
は、図2に示すように、周方向に連続してのびる2本以
上のn本の縦主溝Gを具える。
の両側をのびる内の縦主溝G1、G1と、その外側に配
される外の縦主溝G2、G2との4本(n=4)からな
る。なお、本発明においては、縦主溝Gは少なくとも内
の縦主溝G1と、その外側の外の縦主溝G2とを包含す
る。各縦主溝Gの溝巾Wgは、排水性の観点から4mm
以上必要であり、又20mmを越えるとノイズの低減効
果が有効に発揮されない。なお縦主溝Gは、直線溝とし
て形成することが好ましいが、ジグザグ溝として形成し
ても良い。又本例では、外の縦主溝G2の溝巾Wg2を
タイヤ全周に亘って略一定とする一方、接地圧が比較的
高く気柱共鳴に起因する騒音原因となりやすい内の縦主
溝G1においては、前記溝巾Wg2よりも巾狭のくびれ
部10Aと、このくびれ部10Aより巾広の巾広部10
Bとを交互に繰返し、気柱共鳴を撹乱しやすくしてい
る。なお、前記くびれ部10A及び巾広部10Bの巾
は、それぞれ前記4.0〜20.0mmの範囲である。
を中心とした接地巾TWの50%巾領域である中央接地
域Rcに設けられ、外の縦主溝G2はその外側の外側接
地域Rsに配される。
リム組しかつ標準内圧を充填するとともに標準荷重を負
荷した標準状態において、前記トレッド面2Sが接地す
る接地面形状Fにおける接地外縁E、E間の距離として
定義され、又接地域Rはこの接地外縁E、E間のタイヤ
全周に亘る巾領域を意味する。又前記標準リムはJAT
MA等の規格で規定されたリム、前記標準内圧は前記規
格で規定される最高空気圧、前記標準荷重は前記規格で
規定される最大負荷能力の70%の荷重を意味する。
と交わる方向にのびる横溝Yがさらに形成され、この横
溝Yは、本例では、前記縦主溝G1、G2間を継ぐ内の
横溝Y1、及び前記縦主溝G2とトレッド縁Teとの間
を継ぐ外の横溝Y2と含む。従って、本例では、タイヤ
赤道C上のセンターリブと、その両側に配される2列の
ブロック列とからなるリブ−ブロックパターンを具えて
いる。
説明する。各縦主溝Gの溝底面Sgは、図3に溝中心に
沿う縦主溝Gの周方向断面を示すように、最大溝深さD
1と最小溝深さD2とを周期的に繰り返しながら連続し
てかつ滑らかに周方向にのびる正弦波形状をなす。
値D2との差D1−D2である正弦波形の全振幅(差D
1−D2は、数学にいう「振幅」の2倍であり、故に差
(D1−D2)/2が所謂、振幅となるが、本明細書に
おいて、差D1−D2を全振幅と呼ぶこととする)は、
1.0mm以上かつ前記最小溝深さD2の1.0倍以下
であり、又前記正弦波形のピッチ長さPは、前記接地面
形状Fの周方向長さであるタイヤ接地長さLの0.5倍
以上、かつタイヤ全周の繰り返し数であるピッチ数N
は、9以上としている。しかも、各溝底面Sgの正弦波
形の位相を、図4に示すように、略2π/n(本例では
n=4)づつ違えて形成している。
ッチ長さの正弦波形で形成し、かつ正弦波形を縦主溝間
で互いに略同位相づつずらせているため、これらの相互
作用によって、縦主溝G内の気柱共鳴を効果的に撹乱す
るとともに気柱共鳴への励起を抑え、気柱共鳴の発生自
体の抑制或いはその音圧を減じ、騒音性能とウエットグ
リップ性能とを高次元でバランス良く向上させることが
できる。特に、外の縦主溝G2の如く、くびれ部10A
と巾広部10Bとを交互に繰返して形成し、しかもこの
繰返しを溝底面Sgの正弦波形のピッチ長さPに合わせ
た場合には、気柱共鳴の撹乱効果を一段と高めることが
できる。
は、気柱共鳴の撹乱効果が過小となり騒音性能の向上が
見込まれず、逆に1.0×D2を越えると排水性が悪化
するとともに、最大溝深さ位置近傍と最小溝深さ位置近
傍との間で剛性差が過大となるため偏摩耗の誘発を招
く。なお(D1+D2)/2で示される平均溝深さD
は、特に限定されないが、従来の縦主溝の溝深さと同程
度、すなわち8.0±2.0mmの範囲が好ましく設定
できる。
L未満では、気柱共鳴の撹乱効果が過小となり騒音性能
の向上が見込まれない。又ピッチ数Nが8以下では、車
両の各部品と共振することが多く振動が発生する恐れが
ある。なお目安としては、乗用車用タイヤの場合、接地
長さLは120〜180mm程度であり、従ってピッチ
長さPの下限値は60mm程度となる。又縦主溝の一周
長は1700〜2400mm程度であり、従ってピッチ
長さPの上限値は300mm程度となる。
がない場合或いは位相のズレが略2π/nから外れる場
合、パターン剛性の不均一性が過大となりフォースバリ
エーションにより振動(FV振動)を誘発し、気柱共鳴
を励起するなど騒音性能の向上が得られ難い。又剛性の
不均一性により耐偏摩耗性を損ねる。特に位相のズレが
ない場合には、最小溝深さ位置がタイヤ軸方向に揃って
しまうため、この部分が接地する時、排水性を著しく損
ね、ウエットグリップ性能を低下させる。なお前記「略
2π/n」とは、2π/nの±10%の範囲をいう。
えば矩形波形、三角波形、或いは半円弧を上下に接合し
た如く波状曲線などとした時には、屈曲点或いは曲率が
急激に変化する点で応力が集中するなどクラックの起点
となり、亀裂損傷を招来する。
わせて、正弦波形のピッチ長さPを変化させることがよ
り好ましく、そのため、前記ピッチ長さPを、少なくと
も2種類のピッチ長さP1、P2で構成し、これによっ
てホワイトノイズ化でき騒音性能をさらに向上できる。
ターンを有するタイヤサイズ195/65R15のタイ
ヤを表1の仕様により試作するとともに、各試作タイヤ
のハイドロプレーニング性能、騒音性能、耐偏摩耗性、
FV振動をテストした。なお試供タイヤは、溝深さ以外
は同構成である。
タイヤを標準リム(6J×15)、標準内圧(200k
pa)の条件下で車両(2500ccのFR車)の全輪
に装着し、水深10mmのアスファルト路を走行する際
のハイドロプレーニングの発生速度を、従来品を100
とする指数で表す。指数が大なほど優れている。 ・騒音性能;通過騒音は、JASO/C/606に規定
する実車惰行試験に準拠し、ドライなテストコースを通
過速度80km/hで惰行走行させるとともに、走行中
心線から側方に7.5m、かつ路面から1.5mの位置
に設置した定置マイクロフォンにより通過騒音の最大レ
ベルdB(A)を測定した。結果は、従来品を100と
する指数で表示し、指数が大きいほど通過騒音が小さく
良好である。 車内騒音は、スムース路面を速度80k
m/hにて走行させ、車内でのパターンノイズを運転者
によって官能評価した。評価は、従来品を100とする
指数で表示し、指数が大きいほど車内騒音が小さく良好
である。 ・FV振動;前記ドライのテストコースを走行した際の
振動を運転者によって官能評価した。 ・耐偏摩耗性;前記ドライのテストコースを、距離50
0km走行した後の偏摩耗の発生具合を目視によって評
価した。
形で形成し、かつ正弦波形の位相をずらせた実施例1〜
4は、ハイドロプレーニング性能および騒音性能におい
て優れている。なお比較例2では、ピッチ数Nが8と小
であるため振動性が低下する。又実施例1と比較例3と
を比較する如く、位相のズレがない場合には、ハイドロ
プレーニング性能および騒音性能に劣り、しかも耐偏摩
耗性、振動性を低下することが確認できる。
騒音性能とウエットグリップ性能とを高次元でバランス
良く向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】トレッド面に、タイヤ赤道Cを中心とした
接地巾TWの50%巾領域である中央接地域Rcに設け
る内の縦主溝と、中央接地域Rcの外側の外側接地域R
sに配される外の縦主溝G2とを含み周方向に連続して
のびかつ溝巾を4.0〜20.0mmとした縦主溝を2
本以上のn本設け、かつ各縦主溝は、最大溝深さD1と
最小溝深さD2とを周期的にピッチ長さPで繰り返しな
がら連続してかつ滑らかに周方向にのびる正弦波状の溝
底面を具えるとともに、 各溝底面は、前記最大溝深さD1と最小溝深さ値D2と
の差D1−D2である前記正弦波の全振幅を1.0mm
以上かつ最小溝深さD2以下、前記ピッチ長さPをタイ
ヤ接地長さLの0.5倍以上、しかもタイヤ全周の繰り
返し数であるピッチ数Nを9以上とし、 かつ各溝底面の正弦波の位相を、略2π/nづつ違えた
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】縦主溝は、タイヤ赤道Cを中心とした接地
巾TWの50%巾領域である中央接地域Rcに設けられ
た2本の内の縦主溝G1と、中央接地域Rcの外側の外
側接地域Rsに配される2本の外の縦主溝G2とからな
ることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
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