JP3410586B2 - 物品搬送具 - Google Patents

物品搬送具

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JP3410586B2
JP3410586B2 JP19105295A JP19105295A JP3410586B2 JP 3410586 B2 JP3410586 B2 JP 3410586B2 JP 19105295 A JP19105295 A JP 19105295A JP 19105295 A JP19105295 A JP 19105295A JP 3410586 B2 JP3410586 B2 JP 3410586B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は物品搬送具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ボトルに洗剤を充填する充填設備
等で、物品(ボトル)1を保持して物品搬送ラインによ
り移動可能とされる物品搬送具(ボトル搬送具)が用い
られている。このような物品搬送具は、物品搬送ライン
に沿って配置されている物品処理機(充填機、キャップ
装着機等)を通過する際に、物品に一定の処理を施され
る。 【0003】他方、産業機械設備の良否を監視するため
のデータ伝送方法として、特公平2-7026号公報に記載の
如く、大型構造物や回転機で、その異常時に発生するア
コースティック・エミッションや高周波異常音を検知
し、無線で信号を伝送し異常監視を行うものが知られて
いる。 【0004】そこで、前述の充填設備等の物品処理設備
で特公平2-7026号公報に記載の如くの設備(物品搬送ラ
イン及び/又は物品処理機)の異常診断を行おうとすれ
ば、物品搬送ラインや物品処理機の異常診断対象部位の
それぞれにそれらの検査項目に対応する情報検出器を装
備して行うものとなる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】然しながら、物品搬送
具を用いる物品処理設備で、物品処理設備の異常診断対
象部位のそれぞれに情報検出器を装備するものにあって
は、以下の如くの問題点がある。 【0006】物品搬送ラインの搬送路の良否を検査す
るためには、長い搬送路の至るところに情報検出器を設
置する必要があり、多数の情報検出器が必要となる。 【0007】物品処理機の多数の物品処理ヘッド(充
填機の多数の充填ヘッド、キャップ装着機の多数のキャ
ップ装着ヘッド)の良否を検査するためには、多数のヘ
ッドのそれぞれに情報検出器を設置する必要があり、多
数の情報検出器が必要となる。 【0008】物品処理設備の改造により、物品搬送ラ
インや物品処理機に変更を生じたときには、物品搬送ラ
インや物品処理機に新たに情報検出器を設置する必要が
あり、設備の改造変更に対する素早い対応ができない。 【0009】本発明は、物品搬送ラインにより移動可能
とされる物品搬送具に、物品保持搬送機能に加え、情報
検出伝送機能をも具備せしめることを目的とする。 【0010】また、本発明は、物品搬送具を用いる物品
処理設備の稼動状態を検出するに際し、情報検出器の設
置数を低減するとともに、設備の改造変更に素早く対応
できるようにすることを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、物品を保持して物品搬送ラインにより移動可能とさ
れる物品搬送具において、情報検出器と、情報検出器の
検出信号を送信する無線送信器と、電源とを備えてな
り、該物品搬送具がボトル搬送具であって、ボトル搬送
ラインに沿って配置してある充填機、キャップ装着機を
経由するものであり、該情報検出器が物品搬送ラインの
稼動状態、充填機の稼動状態、もしくはキャップ装着機
の稼動状態を検出可能とするものである。 【0012】 【0013】 【0014】 【作用】請求項1に記載の本発明によれば下記
作用がある。物品搬送具に情報検出器と無線送信器と
電源とを備えるようにしたから、物品搬送具は、物品搬
送ラインにより移動する過程で、物品保持搬送機能を果
たすと同時に、情報検出伝送機能をも果たすことができ
る。 【0015】 物品搬送ラインに沿って物品処理機を通
過する物品搬送具に情報検出器を設け、この情報検出器
が検出した物品搬送ライン及び/又は物品処理機の稼動
状態の情報信号を無線で診断部に送信するようにした。 【0016】上記により、物品搬送ラインの搬送路
の良否等の稼動状態を上記物品搬送具の移動過程で適時
に検査できる。即ち、長い搬送路の至るところに情報検
出器を設置しておく必要がなく、情報検出器の設置数を
低減できる。 【0017】上記により、物品処理機の多数の物品
処理ヘッド(充填機の充填ヘッド、キャップ装着機のキ
ャップ装着ヘッド)の良否等の稼動状態を上記物品搬送
具の通過過程で適時に検査できる。即ち、多数のヘッド
のそれぞれに情報検出器を設置しておく必要がなく、情
報検出器の設置数を低減できる。 【0018】情報検出器は物品搬送具に設けておくも
のであるから、物品処理設備の改造により、物品搬送ラ
インや物品処理機に変更を生じたときにも、物品搬送ラ
インや物品処理機に新たに情報検出器を設置する必要が
なく、設備の改造変更に素早く対応できる。 【0019】 【実施例】図1は液体充填包装設備を示す模式図、図2
は第1実施例のボトル搬送具を示す模式図、図3は検査
装置の信号伝送系統を示すブロック図、図4は検査装置
の信号処理手順を示す流れ図、図5は第2実施例のボト
ル搬送具を示す模式図、図6は第2実施例のボトル処理
状態を示す模式図、図7は第2実施例の異常診断原理を
示す模式図、図8は第3実施例のボトル搬送具を示す模
式図、図9は第4実施例のボトル搬送具を示す模式図、
図10は第5実施例のボトル搬送具を示す模式図であ
る。 【0020】本発明を液体充填包装設備10(物品処理
設備)に適用した実施例について説明する。 (液体充填包装設備10)(図1) 液体充填包装設備10は、ボトル1に洗剤等の液体を充
填し、その後ボトル1にキャップ2を装着し、キャップ
2を装着されたボトル1を包装箱に箱詰めするものであ
る。そして、液体充填包装設備10は、ボトル整列供給
機11、方向整列機12、充填機13、キャップ装着機
14、箱詰機15を有している。 【0021】液体充填包装設備10による充填/包装処
理は下記(1) 〜(4) の如くになされる。 (1) ボトル整列供給機11において、ボトル搬送ライン
16により導入されてくる空のボトル搬送具17にボト
ル1を移載し、ボトル1を移載されたボトル搬送具17
をボトル搬送ライン16により排出する。 【0022】(2) 充填機13において、ボトル搬送ライ
ン16により移動されてきたボトル搬送具17内のボト
ル1に液体を充填する。このとき、充填機13は、1つ
のボトル1に対し多数の充填ヘッド(ノズル)13Aの
うちのいずれか1つを挿入し、液体の充填を行う(図6
(A))。 【0023】(3) キャップ装着機14において、充填機
13で液体を充填されてボトル搬送ライン16により移
動されてきたボトル搬送具17内のボトル1に、キャッ
プ2を装着する。このとき、キャップ装着機14は、1
つのボトル1に対し多数のキャップ装着ヘッド14Aの
うちのいずれか1つを用いて、キャップ2の装着を行う
(図6(B))。 【0024】(4) 箱詰機15において、キャップ2を装
着されたボトル1をボトル搬送具17から取り出し、こ
のボトル1を箱詰めする。ボトル1を取り出されて空に
なったボトル搬送具17は、ボトル搬送ライン16によ
って再び上記(1) のボトル整列供給機11に導入され
る。 【0025】尚、ボトル搬送ライン16は、コンベア1
6A、旋回テーブル16B等により構成されている。 【0026】然るに、液体充填包装設備10では、検査
装置20により、ボトル搬送ライン16及び/又は充填
機13、キャップ装着機14等の稼動状態を検査(診
断)可能としている。以下、検査装置20の第1実施例
〜第5実施例について説明する。 【0027】(第1実施例)(図2〜図4) 検査装置20は、ボトル搬送具21と無線受信器22と
診断装置23とを有する。 【0028】(ボトル搬送具21)(図2、図3) ボトル搬送具21は、前述のボトル搬送具17と同一の
ものを検査用としたものであり、加速度センサ31、カ
メラ32、無線送信器33、送信アンテナ34、電池3
5を備えている。加速度センサ31はボトル搬送ライン
16による移動中のボトル搬送具21に作用する衝撃力
(例えばコンベア16Aと旋回テーブル16Bとののり
移り部の段差起因の衝撃力等)を測定することにて、ボ
トル搬送ライン16の搬送性の異常の有無を検査可能と
するためのものである。カメラ32はボトル搬送ライン
16に沿って設けてある基準位置マークを検出し、この
検出結果に基づいてボトル搬送具21の現在位置を認識
可能とするものである。無線送信器33は、加速度セン
サ31のセンサ信号をV/Fコンバータ33A、変調器
33Bで信号処理した後、送信アンテナ34から送信す
る。また、無線送信器33は、カメラ32の映像信号を
変調器33Bで信号処理した後、送信アンテナ34から
送信する。 【0029】(無線受信器22)(図3) 無線受信器22は、ボトル搬送具21の無線送信器33
からの無線伝送信号を、受信アンテナ41、復調器4
2、チューナ43、コントローラ44、F/Vコンバー
タ45(センサ信号のみ)で信号処理し、前記加速度セ
ンサ31のセンサ信号と前記カメラ32の映像信号を出
力する。 【0030】(診断装置23)(図3) 診断装置23は、無線受信器22が出力するセンサ信号
を信号波形処理部51で信号処理するとともに、映像信
号を画像処理部52で画像処理し、これらの信号処理、
画像処理した情報信号(加速度信号、画像信号)を判定
処理部53に入力する。判定処理部53では、入力され
た情報信号を、判定条件記憶部54に予め定めてある基
準信号と比較参照して、ボトル搬送ライン16の各位置
での搬送性の異常の有無を判定する。この判定結果は判
定結果記憶部55に記憶される。 【0031】診断装置23は、判定処理部53が異常を
判定したときに異常信号を発生する異常信号発生器56
を備えている。検査装置20では、異常信号発生器56
が発生する異常信号により警報を発し、もしくは液体充
填包装設備10を自動停止せしめる。 【0032】尚、診断装置23は、ボトル搬送具21の
移動経路に沿う任意区間での連続した情報信号を用いる
連続診断と、任意区間での間欠する特徴的な情報信号を
用いる間欠診断とを、検査項目に応じて切換え可能とし
ている。本実施例では、診断装置23は、ボトル搬送ラ
イン16の全区間での連続運転、もしくはコンベア16
Aと旋回テーブル16Bののり移り部を監視する間欠運
転のいずれかに切換えられて作動できる。 【0033】以下、検査装置20の信号処理手順につい
て説明する(図4)。 (1) ボトル搬送具21をボトル搬送ライン16により移
動し、ボトル搬送具21に設けた加速度センサ31、カ
メラ32による検出を行う。この加速度センサ31のセ
ンサ信号、カメラ32の映像信号は、無線送信器33か
ら無線受信器22を経て診断装置23に伝送される。 【0034】(2) 診断装置23は、上記(1) にて伝送さ
れたセンサ信号を信号処理するとともに、映像信号を画
像処理し、ボトル搬送ライン16の各位置での搬送性の
異常の有無を判定する。 【0035】(3) 上記(1) により異常なしであれば、測
定終了時まで上記(1) 、(2) を続ける。異常ありであれ
ば、下記(4) 〜(6) を行う。 【0036】(4) 上記(2) で判定した異常レベルが軽い
ものであれば、液体充填包装設備10は停止させること
なく、警報ランプ、警報ブザー等を作動させてその異常
ありを人に知らせる。 【0037】(5) 上記(2) で判定した異常レベルが重い
ものであれば、警報ランプ、警報ブザー等を作動させて
その異常ありを人に知らせるとともに、液体充填包装設
備10の自動停止信号を出力して設備10を自動停止さ
せる。 【0038】(6) 上記(4) 、(5) とも、診断内容(項
目、回数)を記録し、各項目(本実施例ではボトル搬送
ライン16の搬送性検査)の異常あり回数mが判定回数
nを超えたとき、当該項目に関係する部分の精密診断が
必要であるものと判断し、液体充填包装設備10の自動
停止信号を出力して設備10を自動停止せしめる。 【0039】(第2実施例)(図5〜図7) 第2実施例が第1実施例と主として異なるところは、ボ
トル搬送具21に代えてボトル搬送具21Aを用いたこ
とにある。ボトル搬送具21Aは、ボトル搬送具21に
おけると同様のカメラ32、無線送信器33、送信アン
テナ34、電池35を備えるとともに、荷重センサ61
を備えたことにある。荷重センサ61は、ボトル搬送具
21Aに挿入されたボトル1の底部を支えるように配置
され、(a) 充填機13で液体を充填されたボトル1の重
量を測定することにて、充填機13の充填量が規定通り
か否かを判定し(図6(A))、結果として、充填機1
3における充填ヘッド13Aの弁の異常等を監視可能と
する。また、(b) キャップ装着機14でキャップ2を装
着されるときのボトル1に作用する締付トルクを測定す
ることにて、キャップ装着機14によるキャップ装着不
良の有無を判定し(図6(B))、結果として、キャッ
プ装着機14においてキャップ装着ヘッド14Bの芯ず
れ異常等を監視可能とする。 【0040】第2実施例において、診断装置23は、
(a) 荷重センサ61の荷重信号を基準信号(設定値)と
比較参照し(図7)充填量の良否を判定する。また、
(b) 重量センサ61の荷重信号を基準信号(設定値)と
比較参照しキャップ装着の良否を判定する。尚、診断装
置23は、上記(a) 、(b) において、第1実施例におけ
ると実質的に同様に、異常レベルが軽いか重いかも判定
処理する。 【0041】本実施例では、診断装置23は、充填機1
3の充填終了段階、キャップ装着機14のキャップ装着
段階を監視する間欠診断を行うものである。 【0042】(第3実施例)(図8) 第3実施例が第1実施例と主として異なるところは、ボ
トル搬送具21に代えてボトル搬送具21Bを用いたこ
と、検査用ボトル1Aを用いたことにある。ボトル搬送
具21Bは、ボトル搬送具21におけると同様のカメラ
32、無線送信器33、送信アンテナ34、電池35を
備える。検査用ボトル1Aは、前述のボトル1と同一の
ものを検査用としたものであり、ボトル片部(もしくは
首部)に歪ゲージ71を設け、この歪ゲージ71の電気
抵抗変化を無線送信器33にて送信可能としたものであ
る。 【0043】歪ゲージ71は、キャップ装着機14でキ
ャップ2を装着されるときのボトル1に作用する締付ト
ルクを測定し、キャップ装着機14によるキャップ装着
不良の有無を判定し、結果として、キャップ装着機14
におけるキャップ装着ヘッド14Aの芯ずれ異常等を監
視可能とする。 【0044】第3実施例において、診断装置23は、歪
ゲージ71のトルク信号を基準信号(設定値)と比較参
照しキャップ装着の良否を判定する。尚、診断装置23
は、第1実施例におけると実質的に同様に、異常レベル
が軽いか重いかも判定処理する。 【0045】本実施例では、診断装置23は、キャップ
装着機14のキャップ装着段階を監視する間欠診断を行
うものである。 【0046】(第4実施例)(図9) 第4実施例が第1実施例と異なるところは、ボトル搬送
具21に代えてボトル搬送具21Cを用いたことにあ
る。ボトル搬送具21Cは、ボトル搬送具21における
と同様のカメラ32、無線送信器33、送信アンテナ3
4、電池35を備える。カメラ32は、キャップ装着機
14のキャップ装着ヘッド14Aを撮像可能としてい
る。 【0047】キャップ装着機14にあっては、キャップ
装着ヘッド14Aが基台14Bに対する適正位置からず
れていると、キャップ装着ヘッド14Aが芯ずれ異常と
なり、キャップ装着不良を生ずる。そこで、第4実施例
にあっては、カメラ32により、キャップ装着ヘッド1
4Aにおいてキャップ2をチャックする各チャックロー
ラ81の位置A〜Dを測定してそれらの中心位置Oを演
算するとともに、基台14Bに設けた基準位置Eを測定
し、Eに対するOの位置関係が標準状態にあるか否かを
演算することにより、キャップ装着ヘッド14Aの芯ず
れの有無を判定可能とする。 【0048】第4実施例において、診断装置23は、カ
メラ32の撮像結果に基づくキャップ装着ヘッド14A
の位置信号(演算値)を基準信号と比較参照し、キャッ
プ装着機14によるキャップ装着ヘッド14の芯ずれ異
常を監視可能とする。 【0049】尚、診断装置23は、第1実施例における
と実質的に同様に、異常レベルが軽いか重いかも判定処
理する。 【0050】本実施例では、診断装置23は、キャップ
装着機14のキャップ装着段階を監視する間欠診断を行
うものである。 【0051】(第5実施例)(図10) 第5実施例が第1実施例と異なるところは、ボトル搬送
具21に代えてボトル搬送具21Dを用いたことにあ
る。ボトル搬送具21Dは、ボトル搬送具21における
と同様のカメラ32、無線送信器33、送信アンテナ3
4、電池35を備える。カメラ32は、ボトル搬送具2
1Dの底部に設けた孔からボトル搬送ライン16のコン
ベア面、テーブル面を撮像可能としている。 【0052】カメラ32は、ボトル搬送ライン16のコ
ンベア面、テーブル面を撮像した画像が動くか否かを検
出することにて、ボトル搬送具21Dがボトル搬送ライ
ン16のコンベア面、テーブル面に対して滑る等の不測
の相対移動があったとき、ボトル搬送ライン16のコン
ベア面、テーブル面に汚れが存在する等を判定し、結果
として搬送面性状の異常を監視可能とする。 【0053】第5実施例において、診断装置23は、カ
メラ32が撮像した画像の動きを基準信号と比較参照
し、ボトル搬送ライン16のコンベア面、テーブル面の
汚れの存在等を監視可能とする。尚、診断装置23は、
第1実施例におけると実質的に同様に、異常レベルが軽
いか重いかも判定処理する。 【0054】本実施例では、診断装置23は、ボトル搬
送ライン16の全区間での連続診断、もしくはコンベア
16Aと旋回テーブル16Bののり移り部を監視する間
欠診断のいずれかに切換えられて作動できる。 【0055】尚、本発明の実施において、単一のボトル
搬送具21に加速度センサ31、カメラ32、無線送信
器33、送信アンテナ34、電池35に加えて荷重セン
サ61も備えさせることにて、当該ボトル搬送具21を
第1実施例〜第5実施例の全実施例に共用できる。 【0056】以下、本実施例の作用について説明する。 ボトル搬送ライン16に沿って充填機13、キャップ
装着機14を通過するボトル搬送具21に情報検出器
(加速度センサ31、荷重センサ61、カメラ32)を
設け、この情報検出器(加速度センサ31、荷重センサ
61、カメラ32)が検出したボトル搬送ライン16及
び/又は充填機13、キャップ装着機14の稼動状態の
情報信号を無線で診断装置23に送信するようにした。 【0057】上記により、ボトル搬送ライン16の
搬送路の良否等の稼動状態を上記ボトル搬送具21の移
動過程で適時に検査できる。即ち、長い搬送路の至ると
ころに情報検出器(加速度センサ31、荷重センサ6
1、カメラ32)を設置しておく必要がなく、情報検出
器(加速度センサ31、荷重センサ61、カメラ32)
の設置数を低減できる。 【0058】上記により、充填機13、キャップ装
着機14の多数の物品処理ヘッド(充填機の充填ヘッド
13A、キャップ装着機のキャップ装着ヘッド14A)
の良否等の稼動状態を上記ボトル搬送具21の通過過程
で適時に検査できる。即ち、多数のヘッド13A、14
Aのそれぞれに情報検出器(加速度センサ31、荷重セ
ンサ61、カメラ32)を設置しておく必要がなく、情
報検出器(加速度センサ31、荷重センサ61、カメラ
32)の設置数を低減できる。 【0059】情報検出器(加速度センサ31、荷重セ
ンサ61、カメラ32)はボトル搬送具に設けておくも
のであるから、物品処理設備の改造により、ボトル搬送
ライン16や充填機13、キャップ装着機14に変更を
生じたときにも、物品搬送ライン16や充填機13、キ
ャップ装着機14に新たに情報検出器(加速度センサ3
1、荷重センサ61、カメラ32)を設置する必要がな
く、設備の改造変更に素早く対応できる。 【0060】診断装置23が異常信号発生器56を備
え、この異常信号発生器56が発生する異常信号により
警報を発し、もしくは設備を自動停止せしめる。これに
より、設備の故障を未然に防いで設備の生産停止時間を
短くし、結果として、設備の生産性を向上させ、設備の
寿命を延ばすことができる。 【0061】ボトル搬送具21が複数の情報検出器
(加速度センサ31、荷重センサ61、カメラ32)を
備えることにより、唯一のボトル搬送具21がボトル搬
送ライン16に沿って充填機13、キャップ装着機14
を通過する過程で、各情報検出器(加速度センサ31、
荷重センサ61、カメラ32)が担当する複数の検査項
目をまとめて検査できる。例えば、加速度センサ31と
荷重センサ61を備えることにより、加速度センサ31
が担当するボトル搬送ライン16の搬送路の搬送性と、
荷重センサ61が担当する充填量の測定とを行うことが
できる。 【0062】ボトル搬送具が備える単一の情報検出器
(加速度センサ31、荷重センサ61、カメラ32)が
複数の検査項目のそれぞれに対応する複数の情報を検出
可能とすることにより、唯一のボトル搬送具21がボト
ル搬送ライン16に沿って充填機13、キャップ装着機
14を通過する過程で、複数の検査項目をまとめて検査
できる。例えば、唯一の荷重センサ61により、充填量
の測定と、キャップの締付トルクの検査等を行うことが
できる。 【0063】診断装置23が、検査項目に応じて、連
続診断と間欠診断とを切換えて行うことができる。例え
ば、検査項目をボトル搬送ライン16の搬送路の搬送性
とする場合には、ボトル搬送具21がボトル搬送ライン
16を移動している全区間を連続して診断する連続診断
を選ぶことができる。他方、検査項目を充填量とする場
合には、ボトル搬送具21が充填機に進入して、しかも
ボトル搬送具21が充填機の出側に近づく充填終了直前
区間にて診断すれば足り間欠診断が選ばれる。このと
き、間欠診断で足りる検査項目を間欠診断にて行い、連
続診断としないことは、不用データをいたずらに診断デ
ータ中に混入させないことにより、診断速度の向上と、
診断品質の向上をもたらす。 【0064】尚、本発明の実施において、ボトル搬送ラ
イン16を移動するボトル搬送具21の現在位置の認識
は、前記実施例における如くのカメラ32を用いること
によらず、ボトル搬送ライン16の移動経路に沿う特定
位置に設けてあるボトル搬送具通過検出センサの検出結
果を用いることができる。即ち、ボトル搬送具通過検出
センサの検出タイミングと、ボトル搬送ライン16の移
動速度とからボトル搬送具21の現在位置を演算により
認識できる。 【0065】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、物品搬送
ラインにより移動可能とされる物品搬送具に、物品保持
搬送機能に加え、情報検出伝送機能をも具備せしめるこ
とができる。 【0066】また、本発明によれば、物品搬送具を用い
る物品処理設備の稼動状態を検出するに際し、情報検出
器の設置数を低減するとともに、設備の改造変更に素早
く対応できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は液体充填包装設備を示す模式図である。 【図2】図2は第1実施例のボトル搬送具を示す模式図
である。 【図3】図3は検査装置の信号伝送系統を示すブロック
図である。 【図4】図4は検査装置の信号処理手順を示す流れ図で
ある。 【図5】図5は第2実施例のボトル搬送具を示す模式図
である。 【図6】図6は第2実施例のボトル処理状態を示す模式
図である。 【図7】図7は第2実施例の異常診断原理を示す模式図
である。 【図8】図8は第3実施例のボトル搬送具を示す模式図
である。 【図9】図9は第4実施例のボトル搬送具を示す模式図
である。 【図10】図10は第5実施例のボトル搬送具を示す模
式図である。 【符号の説明】 1 ボトル(物品) 10 液体充填包装設備(物品処理設備) 13 充填機(物品処理機) 14 キャップ装着機(物品処理機) 16 ボトル搬送ライン(物品搬送ライン) 17、21、21A〜21D ボトル搬送具(物品搬送
具) 31 加速度センサ(情報検出器) 32 カメラ(情報検出器) 33 無線送信器 35 電池 61 荷重センサ(情報検出器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−263419(JP,A) 特開 平2−57932(JP,A) 実開 平6−30771(JP,U) 特公 平5−43957(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 43/02 B67C 3/20 - 3/24 B67B 3/26 G08C 17/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 物品を保持して物品搬送ラインにより移
    動可能とされる物品搬送具において、 情報検出器と、情報検出器の検出信号を送信する無線送
    信器と、電源とを備えてなり、 該物品搬送具がボトル搬送具であって、ボトル搬送ライ
    ンに沿って配置してある充填機、キャップ装着機を経由
    するものであり、 該情報検出器が物品搬送ラインの稼動状態、充填機の稼
    動状態、もしくはキャップ装着機の稼動状態を検出可能
    とする物品搬送具。
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