JP3409563B2 - 無電解メッキ方法 - Google Patents

無電解メッキ方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電解メッキ方法
に関するものであり、特に、無電解メッキに不可欠な、
無電解メッキ用触媒核の活性化処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、無電解メッキは、プラスチッ
ク等の絶縁物表面を金属化する方法として用いられてい
る。この無電解メッキの方法としては、各種のエッチン
グ方法により被メッキ物の表面を粗面化及び親水化させ
た後、被メッキ物に無電解メッキの触媒核を付与(核付
け処理)し、次いで、その触媒核を活性化(活性化処
理)した後、無電解メッキ液に浸漬することにより、無
電解メッキ皮膜を析出させる方法が、一般に行われてい
る。
【0003】無電解メッキにおいては、核付け処理及び
活性化処理が重要な工程であり、これらの処理の良し悪
しが無電解メッキ皮膜の析出性、密着性に影響を及ぼ
す。
【0004】そのため、これらの方法として、塩化スズ
溶液に被メッキ物を浸漬し、表面に2価のスズイオンを
吸着させた後、塩化パラジウム溶液に浸漬することによ
り、パラジウムイオンを還元し、活性なパラジウム触媒
核を表面に付着させるセンシーアクチ法や、被メッキ物
をコンディショナー溶液に浸漬し、表面を触媒核が付着
し易いように調整し、次いでプリディツプ溶液に浸漬し
た後、コロイド状態の触媒核を含有するキャタリスト溶
液に浸漬して、表面に触媒核を付着させ、次いで、アク
セレーターと呼ばれる活性化液に浸漬することにより、
触媒核を活性化するコロイド法等が検討され行われてい
る。
【0005】しかし、これらの方法の場合、触媒核の活
性化時及びその直後の水洗で触媒核が脱落しやすく、被
メッキ物表面と無電解メッキ皮膜の密着力のばらつきが
発生しやすいという問題や、処理工程が多く、また湿式
で行うため、各種処理液の浴管理が必要、洗浄水等の多
量の廃液処理が必要というような種々の問題があった。
【0006】そこで、触媒核となる化合物を被メッキ物
に付与した後、乾式法で活性化する方法が検討されてい
る(例えば、特開昭64−55387号)。
【0007】しかし、特開昭64−55387号の実施
例に記載されているような、無電解メッキ皮膜を形成す
るために、熱分解性の銀またはパラジウムを被メッキ物
上に積層した後、熱又はプラズマを用いて活性化処理を
行う方法の場合、活性化処理を熱処理で行うときには、
400〜500℃の熱処理が必要なため、触媒核が酸化
し、被メッキ物表面と無電解メッキ皮膜の密着力の低下
が懸念される問題や、プラズマを用いると低温での処理
が可能となるが、減圧プラズマを用いる必要があるた
め、真空ポンプ等の減圧用の大がかりな設備が必要であ
り、また量産性が劣るという問題や、得られる無電解メ
ッキ皮膜は均一な薄層の皮膜とはなるものの、被メッキ
物表面と無電解メッキ皮膜の密着性が低いという問題が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
改善す樹脂成形体されたもので、その目的とするところ
は、樹脂成形体表面に貴金属化合物を付着した後、プラ
ズマ処理で活性化し、次いで無電解メッキを行う無電解
メッキ方法であって、常圧下で処理ができ、かつ、樹脂
成形体表面とメッキ皮膜の密着性が高い無電解メッキ方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
無電解メッキ方法は、樹脂成形体表面に貴金属化合物を
付着した後、プラズマ処理で活性化し、次いで無電解メ
ッキを行う無電解メッキ方法において、貴金属化合物を
付着及び活性化する方法が、樹脂成形体表面に貴金属化
合物及び樹脂浸透性を有する化合物を含有する液体を塗
布した後、常圧で励起するガスプラズマを用いて常圧で
プラズマ処理を行う方法であることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2に係る無電解メッキ方法
は、請求項1記載の無電解メッキ方法において、貴金属
化合物が、パラジウム又は銀の化合物であることを特徴
とする。
【0011】本発明の請求項3に係る無電解メッキ方法
は、請求項1又は請求項2記載の無電解メッキ方法にお
いて、ガスプラズマが還元性ガスを用いて励起する還元
性ガスプラズマであることを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係る無電解メッキ方法
は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の無電解メ
ッキ方法において、ガスプラズマを用いて常圧でプラズ
マ処理を行う方法が、酸化性ガスを用いて励起する酸化
性ガスプラズマで処理した後、還元性ガスを用いて励起
する還元性ガスプラズマで処理する方法であることを特
徴とする。
【0013】本発明によると、樹脂成形体に貴金属化合
物及び樹脂浸透性を有する化合物を含有する液体を塗布
するため、樹脂浸透性を有する化合物が樹脂に浸透し
て、その樹脂を膨潤し、貴金属化合物を樹脂に一部埋め
込んだ形状とするため、樹脂成形体と貴金属化合物が密
着すると考えられる。そのため貴金属化合物を活性化し
た後メッキ処理を行うと、樹脂成形体表面と密着性が高
いメッキ皮膜が得られる。また、常圧下でプラズマ処理
をするため、貴金属化合物の揮発が少なくなり、無電解
メッキをするための触媒核を確実に樹脂成形体表面に形
成することができ、樹脂成形体表面と密着性が高いメッ
キ皮膜が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る無電解メッキ方法
は、前処理、塗布、プラズマ処理及び無電解メッキ処理
の各工程を有する。
【0015】(1)前処理の工程は、樹脂成形体表面の
汚れ状態等により必要に応じて行われる工程であり、例
えば、脱脂処理、湯洗処理、粗面化処理等により、樹脂
成形体表面の洗浄や、粗面化が行われる。なお、樹脂成
形体としてはエポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の熱硬化
性樹脂や、熱可塑性樹脂の成形体が使用でき、熱硬化性
樹脂の成形体の場合には、本発明の無電解メッキ皮膜の
密着性を高める効果が大きく好ましい。
【0016】(2)塗布の工程は、樹脂成形体表面に貴
金属化合物を含有する液体を塗布する工程であり、この
液体には、貴金属化合物及び樹脂浸透性を有する化合物
を必須として含有し、必要に応じて溶剤等を含有する。
【0017】使用する貴金属化合物としては、銀、パラ
ジウム、白金、金等の貴金属化合物が挙げられる。これ
らはプラズマ処理すると、貴金属化合物が分解して金属
微粒子を生成するものであり、例えば、化合物として
は、ハロゲン化物、無機酸塩、無機錯体等の無機化合
物、及び炭酸塩、有機酸塩、有機錯体等の有機化合物が
挙げられる。なお、パラジウム又は銀の化合物の場合、
プラズマ処理すると無電解メッキ用触媒核としての活性
が高くなり好ましい。なお、これらの貴金属化合物は、
塗布する液体中に2種類以上を含有していてもよい。
【0018】使用する樹脂浸透性を有する化合物として
は、樹脂成形体の樹脂に応じてブチルカルビトール、グ
リコール類、N−メチル−2−ピロリドン、グリコール
エステル類、メチルエチルケトン−アルコール混合液、
N,N−ジメチルホルムアミド−アルコール混合液、ア
ルコール−グリコール混合液や、デスミア処理に用いら
れる膨潤剤等が用いられる。なお、デスミア処理に用い
られる膨潤剤は樹脂に浸透して、樹脂を膨潤し、過マン
ガン酸塩等による樹脂のエッチングを行いやすくするも
のであり、樹脂成形体表面と密着性が高いメッキ皮膜
を、容易に得ることができ好ましい。
【0019】なお、塗布する液体に必要に応じて溶剤を
含有させてもよい。使用できる溶剤は特に限定するもの
ではなく、例えば、水、メチルエチルケトン、アセトニ
トリル、アセトン等が挙げられる。
【0020】貴金属化合物の量としては、特に制限はな
いが、液体中の貴金属化合物の濃度が、1重量%以上と
なるように配合すると好ましい。1重量%未満では、樹
脂成形体の表面に付着する貴金属化合物の量が少なくな
るため、無電解メッキ皮膜が均一に析出しにくくなる。
【0021】液体を塗布する方法としては、特に限定さ
れるものではなく、液体中に樹脂成形体を浸漬、あるい
は液体を樹脂成形体にスプレーする等の方法により塗布
を行う。貴金属化合物及び樹脂浸透性を有する化合物を
含有する液体を塗布するため、樹脂浸透性を有する化合
物が樹脂に浸透して、その樹脂を膨潤し、貴金属化合物
を樹脂に一部埋め込んだ形状とするため、樹脂成形体と
貴金属化合物が密着すると考えられる。そのため後工程
で貴金属化合物を活性化した後メッキ処理を行うと、樹
脂成形体表面と密着性が高いメッキ皮膜が得られる。な
お、加熱した液体に浸漬する方法で塗布する場合、樹脂
成形体への浸透性が高まるため、特に樹脂成形体表面と
密着性が高いメッキ皮膜が得られやすい。
【0022】液体を塗布した後必要に応じて樹脂成形体
を洗浄する。洗浄の方法は特に限定されるものではな
く、例えば樹脂成形体を水に浸漬して、揺動して樹脂成
形体表面に付着する過剰の貴金属化合物等を取り除く。
これにより、貴金属化合物が樹脂成形体表面に厚く付着
して破断が触媒核層内で起こることがなくなるため、樹
脂成形体と無電解メッキとの密着性向上が確実に得られ
好ましい。
【0023】また、洗浄後樹脂成形体の乾燥を必要に応
じて実施する。その条件は、室温〜150℃程度の、吸
湿した水分が除去できる温度であればよい。乾燥によ
り、後工程のプラズマ処理で行う活性化をより効率的
に、より短時間で行うことができる。なお、塗布、洗浄
及び乾燥は複数回繰り返してもよい。
【0024】(3)プラズマ処理の工程は、樹脂成形体
表面に密着した貴金属化合物を、常圧で励起するガスプ
ラズマで分解させて活性化し、樹脂成形体表面に触媒核
となる金属微粒子を密着して形成すると同時に、樹脂成
形体に浸透した樹脂浸透性を有する化合物を分解、除去
する工程である。
【0025】常圧で励起するガスプラズマを用いてプラ
ズマ処理する方法を図面に基づいて説明する。図1は本
発明に使用されるプラズマ処理装置を説明する図であ
る。図1に示すように、プラズマ装置は開放系となって
いる反応槽1を備え、この反応槽1の壁面にはガス導入
口7が設けられている。また、反応槽1内には図示しな
い熱電対が差し込まれており、反応槽1内の雰囲気温度
がモニターできるようになっている。また、反応槽1内
には上部電極2と下部電極3の2つの平板状電極が所定
距離を隔てて対面するようにして平行に設置されてお
り、下部電極3の上面には、固体誘電体6が置かれてい
る。上部電極2及び下部電極3はそれぞれ反応槽1とは
電気的に絶縁されており、上部電極2は交流電源に接続
され、下部電極3は接地されている。なお、固体誘電体
6は、上部電極2の下面と下部電極3の上面の両方に設
けられていてもよいし、上部電極2の下面にのみ設けら
れていてもよい。この固体誘電体6はアーク放電の発生
を防止しグロー放電を継続して発生させる働きをする。
【0026】樹脂成形体4は、上部電極2と下部電極3
の間に配置される。なおこの時、樹脂成形体4は、上部
電極2及び下部電極3から共に離した状態に保つことが
好ましい。
【0027】貴金属化合物を常圧で励起するガスプラズ
マで処理する条件としては、キャリアガスとして、ヘリ
ウム、アルゴン等の希ガス又は窒素のうち少なくとも一
つを使用し、反応ガスとして、水素、アンモニア等の還
元性ガス又は酸素、二酸化炭素等の酸化性ガスを使用す
る。なお、還元性ガスを反応ガスとして使用すると、メ
ッキ皮膜との密着性が向上し好ましい。また、酸化性ガ
スプラズマで処理した後、還元性ガスプラズマで処理す
ると、更にメッキ皮膜との密着性が向上し好ましい。酸
化性ガスプラズマで処理を行った後、還元性ガスプラズ
マで処理を行う方法の場合、酸化性ガスプラズマにより
貴金属化合物の分解が確実に行われ、そしてその酸化性
ガスプラズマにより触媒核となる金属微粒子が酸化され
ても、還元性ガスプラズマで還元されるため、活性化し
た金属微粒子を確実に形成することができ、メッキ皮膜
との密着性がアップすると考えられる。
【0028】プラズマ処理を行う際には、キャリアガス
ボンベ9内のキャリアガスをガス導入口7より反応槽1
内に導入するとともに、上部電極2及び下部電極3に交
流電力を供給する。この交流電力の供給により、上部電
極2及び下部電極3の間にグロー放電が生じ、プラズマ
が励起される。その後、還元性ガスボンベ10又は酸化
性ガスボンベ11内の反応ガスを、ガス導入口7より、
キャリアガスとともに反応槽1内に導入して、樹脂成形
体4をプラズマ処理することにより、樹脂成形体4表面
の貴金属化合物を分解させて活性化し、樹脂成形体4表
面に触媒核となる金属微粒子を形成する。なおこの際、
流量調整により反応ガス及びキャリアガスはそれぞれ所
定流量が反応槽1内に導入されるようになっている。こ
のように、常圧で処理をするため、貴金属化合物の揮発
が少なくなり、また乾式で処理をするため、湿式法のよ
うな洗浄が不要となって洗浄による貴金属化合物の離脱
がなくなり、無電解メッキをするときの触媒核を確実に
樹脂成形体4の表面に形成することができる。
【0029】プラズマ処理の条件として、例えば、以下
のような条件で行うと好ましい。反応ガスとキャリアガ
スの混合割合としては、キャリアガスに対し反応ガスを
15容積%以下にする。交流電力としては、周波数50
Hz〜13.6MHzの電力を印加する。処理時間とし
ては、処理条件にもよるが、0.5分〜5分程度とす
る。反応槽1内の圧力は常圧で行う。なお、反応槽1内
の圧力は、本発明の効果を達成できる程度であれば、多
少の減圧状態、あるいは、加圧状態で処理を行ってもよ
い。
【0030】なお、一台の設備を使ってプラズマ処理を
行うことに限定するものではなく、酸化性ガスプラズマ
で処理する設備と、還元性ガスプラズマで処理する設備
の2台の設備を使用してもよく、また、樹脂成形体を連
続的に処理するために、ベルト等の搬送装置を備える
と、連続処理を行うことも可能である。
【0031】(4)無電解メッキ処理の工程では、プラ
ズマ処理の工程で樹脂成形体表面に密着して形成された
金属微粒子を触媒核として無電解メッキを行う。無電解
メッキの方法としては特に限定するものではなく各種の
方法を用いることができる。なお、無電解メッキ液とし
ては、銅、ニッケル、銀等の各種メッキ液が使用でき
る。樹脂成形体の表面に活性化された触媒核が形成され
ているため、無電解メッキを行うと、樹脂成形体表面と
密着性が高いメッキ皮膜が形成される。
【0032】
【実施例】
(実施例1〜3)両面銅張り積層板(FR−4タイプ)
[松下電工社製 品番R1705]の銅箔をエッチング
し、表面の銅を除去した基板を用意し、水酸化カリウム
溶液で脱脂処理した。次いで、表1に示す貴金属化合物
を表1に示す濃度配合し、樹脂浸透性を有する化合物と
してデスミア処理用膨潤剤[シプレイ社製 商品名サー
キュポジットMLBコンディショナー211]を20重
量%を配合した80℃の水溶液に、脱脂処理した基板を
浸漬し、イオン交換水で3分洗浄した後、80℃に昇温
した乾燥機で処理して溶剤分を除去した。
【0033】次いで、ガスプラズマ装置を用いて、常圧
下で、表1に示す条件でプラズマ処理した後、無電解銅
メッキ液[シプレイ社製 商品名CM385−2]に基
板を浸漬し、無電解銅メッキ皮膜を約0.3μm析出さ
せた。
【0034】(実施例4〜6)両面銅張り積層板(FR
−4タイプ)[松下電工社製 品番R1705]の銅箔
をエッチングし、表面の銅を除去した基板を用意した。
次いでテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ジシアンジアミド、硬化促進剤及び溶剤を配合したエポ
キシ樹脂組成物を塗工した後、170℃に昇温した乾燥
機で90分処理して樹脂を硬化させて、約100μmの
樹脂層を形成した。次いでデスミア処理用膨潤剤[シプ
レイ社製 商品名サーキュポジットMLBコンディショ
ナー211]に浸漬して樹脂層表面を膨潤させた後、過
マンガン酸塩系のデスミア処理液[シプレイ社製 商品
名サーキュポジットMLBプロモーター213]で処理
して、基板表面に形成した樹脂層を一部エッチングして
粗面化した。
【0035】次いで表1に示す貴金属化合物を表1に示
す濃度配合し、樹脂浸透性を有する化合物としてデスミ
ア処理用膨潤剤[シプレイ社製 商品名サーキュポジッ
トホール プレップ4125]を20重量%を配合した
水溶液を用いたこと、及び、表1に示す条件でプラズマ
処理を行ったこと以外は実施例1〜3と同様にして塗布
及びプラズマ処理した後、無電解銅メッキを行った。
【0036】(比較例1)実施例1〜3で用いた、表面
の銅を除去した基板を用いて、実施例1〜3と同様に脱
脂処理を行った。次いで、コンディショナー溶液[シプ
レイ社製 商品名クリーナコンディショナー231]に
基板を所定時間浸漬後、水洗した。次いで、プレディッ
プ溶液[シプレイ社製 商品名キャタプリップ404]
に浸漬後、キャタリスト溶液[シプレイ社製 商品名キ
ャタボジット44,キャタプリップ404]に浸漬し、
水洗してコロイド状態の触媒核を基板表面に付着させ
た。次いで、アクセレーター溶液[シプレイ社製 商品
名アクセレーター19]に基板を浸漬した後、水洗し
た。次いで、実施例1〜3と同様に無電解銅メッキ液に
浸漬し、基板表面に無電解銅メッキ皮膜を約0.3μm
析出させた。
【0037】(比較例2)実施例4〜6で用いた基板表
面に形成した樹脂層をエッチングして粗面化した基板を
用いたこと以外は比較例1と同様にして、無電解銅メッ
キを行った。
【0038】
【表1】
【0039】(評価、結果)実施例1〜実施例6及び比
較例1,比較例2で得られた基板の、メッキ皮膜の密着
性評価として、ピール強度を測定した。方法としては、
硫酸銅電気メッキにより、メッキ皮膜厚合計が約35ミ
クロンとなるように厚付けした後、基板を10mm×1
00mmに切断し、50mm/分の引き剥がし速度で測
定した。結果は、表2に示すように、各実施例は各比較
例と比較してピール強度が高く、樹脂成形体表面と無電
解メッキ皮膜の密着性が高いことが確認された。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明に係る無電解メッキ方法は、樹脂
成形体表面に貴金属化合物及び樹脂浸透性を有する化合
物を含有する液体を塗布した後、常圧で励起するガスプ
ラズマを用いてプラズマ処理を行うため、本発明の無電
解メッキ方法を用いると、常圧下で処理ができ、かつ、
樹脂成形体表面と密着性が高いメッキ皮膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無電解メッキ方法に使用されるプ
ラズマ処理装置を説明する図である。
【符号の説明】
1 反応槽 2 上部電極 3 下部電極 4 樹脂成形体 7 ガス導入口 9 キャリアガスボンベ 10 還元性ガスボンベ 11 酸化性ガスボンベ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−209163(JP,A) 特許3336796(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/20 C23C 18/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体表面に貴金属化合物を付着し
    た後、プラズマ処理で活性化し、次いで無電解メッキを
    行う無電解メッキ方法において、貴金属化合物を付着及
    び活性化する方法が、樹脂成形体表面に貴金属化合物及
    び樹脂浸透性を有する化合物を含有する液体を塗布した
    後、常圧で励起するガスプラズマを用いて常圧でプラズ
    マ処理を行う方法であることを特徴とする無電解メッキ
    方法。
  2. 【請求項2】 貴金属化合物が、パラジウム又は銀の化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の無電解メッ
    キ方法。
  3. 【請求項3】 ガスプラズマが還元性ガスを用いて励起
    する還元性ガスプラズマであることを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載の無電解メッキ方法。
  4. 【請求項4】 ガスプラズマを用いて常圧でプラズマ処
    理を行う方法が、酸化性ガスを用いて励起する酸化性ガ
    スプラズマで処理した後、還元性ガスを用いて励起する
    還元性ガスプラズマで処理する方法であることを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれかに記載の無電解メ
    ッキ方法。
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