JP3409483B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3409483B2
JP3409483B2 JP33775594A JP33775594A JP3409483B2 JP 3409483 B2 JP3409483 B2 JP 3409483B2 JP 33775594 A JP33775594 A JP 33775594A JP 33775594 A JP33775594 A JP 33775594A JP 3409483 B2 JP3409483 B2 JP 3409483B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、乗員の体表面温度を
用い、快適性をより向上させることができる車両用空調
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の空調装置の一例を図32
に示す(実開昭58−104717号公報参照)。
【0003】この空調装置は、乗員の体表面温度を検出
する赤外線温度センサ201,203を車室内に設け
(図33参照)、赤外線温度センサ201,203から
の信号に基づいて空調風の風温や風向を制御するもので
ある。すなわち、赤外線温度センサ201,203は、
乗員から放射される赤外線から乗員の体表面温度を検出
してコントローラ205に信号出力し、コントローラ2
05は、前記体表面温度と車室内熱負荷に基づいて、ブ
ロワファン207、エアミックスドア209のアクチュ
エータ211、ダクト開閉ドア213,215のアクチ
ュエータ217,219、配風切換ドア221のアクチ
ュエータ223、図示しないルーバのアクチュエータな
どを制御する。これにより、空調風の風温や風向が乗員
の体表面温度に応じて設定されるので、快適な空調制御
を得ることができる。なお、図中の符号225は外気温
センサ、227は室温センサ、229は日射量センサ、
231は室温設定器、233はエバポレータ、235は
ヒータコア、237はインテークドアをそれぞれ示し、
各センサ225,227,229及び室温設定器231
からコントローラ205に車室内熱負荷が信号入力され
る。
【0004】また特開平5−286339号公報に記載
された空調装置は、コントローラ205が各センサ22
5,227,229の検出する車室内熱負荷から乗員の
体表面温度の適正範囲を推定し、推定した適正範囲に基
づいて赤外線温度センサ201,203が検出した体表
面温度の適否を判断し、適正と判断したときの体表面温
度に基づいてブロワファン207やエアミックスドア2
09のアクチュエータ211等を制御するものであり、
乗員の快適性の向上を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、赤外線温度セ
ンサ201,203を用いて乗員の熱環境状態を検出す
る場合、通常裸体である顔面が検出範囲として適してい
るため、乗員の顔面位置を向くように赤外線温度センサ
201,203の検出方向を設定している。
【0006】ところが、このような従来の空調装置で
は、乗員の顔面位置を向くように赤外線温度センサ20
1,203を設定する際、検出範囲を狭めて検出精度を
向上しようとすると、検出範囲が顔面位置を外れ易く、
反対に検出範囲を広げると、顔面以外の部分、例えば着
衣状態の肩部温度も合わせて検出してしまい、体表面温
度の検出精度が低下するという問題点があった。
【0007】また車室内の熱環境状態から体表面温度の
推定値を算出し、この推定値と検出値がほぼ一致したこ
とを乗員に報知することで、赤外線温度センサ201,
203の検出範囲が適正となるように赤外線温度センサ
201,203の方向変更を促すことも可能であるが、
特に春秋期のような中間期では、車室内のシート(座
席)やヘッドレスト(枕)なども顔面温度に近接してい
るため、赤外線温度センサ201,203の検出方向が
誤っているにもかかわらず、推定値と検出値がほぼ一定
して乗員に報知してしまう恐れがあり、赤外線温度セン
サ201、203の検出範囲の設定が常に適正に行われ
るとは言い難かった。
【0008】そこで、本発明は、体表面温度の検出範囲
を容易且つ適正に設定することができ、快適性をさらに
向上させることが可能な車両用空調装置の提供を目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、図1に示すように、所定
の空調風を吹出すと共に空調風の吹出し状態を変更可能
な空調風発生手段CL1と、乗員の体表面の温度を非接
触で検出する体表面温度検出手段CL2と、体表面温度
検出手段CL2の検出範囲を設定可能な検出範囲設定手
段CL3と、体表面の所定範囲を乗員に明示する明示手
段CL4と、検出範囲設定手段CL3に連動し明示手段
CL4が明示する範囲を検出範囲とほぼ同一範囲に設定
する明示範囲設定手段CL5と、体表面温度検出手段C
L2が検出した体表面温度に基づいて空調風発生手段C
L1を制御する空調制御手段CL6とを備えたことを特
徴とするものである。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用空調装置であって、明示手段CL4は、体表面
温度検出手段CL2の近傍から可視光を照射して乗員の
体表面に所定範囲を明示し、明示範囲設定手段CL5
は、可視光の照射方向を体表面温度検出手段CL2の検
出方向とほぼ同方向に設定することを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の車両用空調装置であって、明示手段CL4は体表面検
出手段CL2と一体的に設け、明示範囲設定手段CL5
と検出範囲設定手段CL3とは同一の手段としたことを
特徴とするものである。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項2又は請
求項3に記載の車両用空調装置であって、体表面温度検
出手段CL2は、赤外線温度センサであり、明示手段C
L4が照射する可視光は、赤系統の色であることを特徴
とするものである。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求
項4のいずれかに記載の車両用空調装置であって、明示
手段CL5を制御する明示制御手段を設け、明示制御手
段の操作入力部は、検出範囲設定手段CL3の操作入力
部の近傍に設けたことを特徴とするものである。
【0014】請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれかに記載の車両用空調装置であって、車両
の走行状態を判断する走行状態判断手段と、明示手段C
L4を制御する明示制御手段とを設け、明示制御手段
は、走行状態判断手段が判断した走行状態に基づき明示
手段CL4を制御することを特徴とするものである。
【0015】請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求
項5のいずれかに記載の車両用空調装置であって、車室
内の熱負荷を検出する室内熱負荷検出手段と、室内熱負
荷検出手段が検出した車室内熱負荷により乗員の体表面
温度の適正範囲を推定する体表面温度推定手段と、体表
面温度推定手段が推定した適正範囲に基づき体表面温度
検出手段CL2が検出した検出温度が適正か否かを判断
する体表面温度判断手段と、体表面温度判断手段の判断
を乗員に報知する報知手段とを設けたことを特徴とする
ものである。
【0016】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の車両用空調装置であって、報知手段は、体表面温度判
断手段が検出温度を適正でないと判断したときこれを乗
員に報知することを特徴とするものである。
【0017】請求項9に記載の発明は、請求項7又は請
求項8に記載の車両用空調装置であって、報知手段は、
体表面温度判断手段が検出温度を適正と判断したときこ
れを乗員に報知するものである。
【0018】請求項10に記載の発明は、請求項7〜請
求項9のいずれかに記載の車両用空調装置であって、車
両の走行状態を判断する走行状態判断手段と、報知手段
を制御する報知制御手段とを設け、報知制御手段は、走
行状態判断手段が判断した走行状態に基づき前記報知手
段を制御することを特徴とするものである。
【0019】請求項11に記載の発明は、請求項10に
記載の車両用空調装置であって、報知制御手段は、走行
状態判断手段が車両の始動時と判断したときに限り報知
手段の作動を許容することを特徴とするものである。
【0020】請求項12に記載の発明は、請求項7〜請
求項11のいずれかに記載の車両用空調装置であって、
体表面温度検出手段CL2の作動状態を検知する検出作
動検知手段を設け、空調制御手段CL6は、検出作動検
知手段が体表面温度検出手段CL2の不作動を検知した
とき体表面温度推定手段が推定する推定体表面温度に基
づいて空調風発生手段CL1を制御することを特徴とす
るものである。
【0021】請求項13に記載の発明は、請求項7〜請
求項12のいずれかに記載の車両用空調装置であって、
明示手段CL4の作動状態を検知する明示作動検知手段
を設け、空調制御手段CL6は、明示作動検知手段が明
示手段CL4の作動を検知したとき体表面温度推定手段
が推定する推定体表面温度に基づいて空調風発生手段C
L1を制御することを特徴とするものである。
【0022】請求項14に記載の発明は、請求項12又
は請求項13に記載の車両用空調装置であって、空調制
御手段CL1は、体表面温度推定手段が不作動のとき予
め設定された所定の温度に基づいて空調風発生手段CL
1を制御することを特徴とするものである。
【0023】
【作用】請求項1に記載の発明では、明示範囲設定手段
が検出範囲設定手段に連動し、明示手段の明示範囲が体
表面温度検出手段の検出範囲とほぼ同一範囲に設定され
るので、乗員が検出範囲設定手段を設定する際に、明示
手段による明示範囲が乗員の顔面等の体表面温度検出に
適切な範囲となるようにすれば、この明示された適切な
範囲の体表面温度を体表面温度検出手段が検出し、検出
された体表面温度に基づいて空調制御手段が空調風発生
手段を制御する。
【0024】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明の作用に加えて、明示手段は体表面温度検出手
段の近傍から可視光を照射して乗員の体表面に所定範囲
を明示し、明示範囲設定手段は可視光の照射方向を体表
面温度検出手段の検出方向とほぼ同方向に設定するよう
にしたので、明示手段として豆電球などの光源による可
視光を用いても検出範囲を的確に明示することができ、
明示手段の構造の簡素化及び小型化を図ることができ
る。
【0025】請求項3に記載の発明では、請求項3に記
載の発明の作用に加えて、明示手段を体表面検出手段に
一体的に設け、明示範囲設定手段と前記検出範囲設定手
段とを同一の手段としたので、体表面検出手段、明示手
段、検出範囲設定手段、及び明示範囲設定手段の全体の
構造の簡素化及び小型化を図ることができる。
【0026】請求項4に記載の発明では、請求項2又は
請求項3に記載の発明の作用に加えて、明示手段が照射
する可視光を赤系統の色としてので、他の色の可視光を
使用する場合に比し、体表面温度検出手段として一般的
な赤外線温度センサを使用していることを乗員に暗示す
ることができ、乗員によるセンサの原理的な理解を助け
ることができる。
【0027】請求項5に記載の発明では、請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の発明の作用に加えて、明示制
御手段の操作入力部を検出範囲設定手段の操作入力部の
近傍に設けたので、検出範囲設定手段を操作しながら明
示手段の入力操作を行うことができる。
【0028】請求項6に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれかに記載の発明の作用に加えて、走行状
態判断手段が判断した走行状態に基づき明示手段を制御
する明示制御手段を設けたので、例えば、車両走行中は
明示制御手段によって明示手段の作動を禁止するように
すれば、車両発進前に乗員が明示手段の停止操作を忘れ
たり、車両走行中に明示手段の作動操作を不用意に行っ
てしまっても、明示手段が作動することがなく、乗員
(特に運転者)の運転時における視界内に明示手段を設
けた場合であっても、車両走行中に運転者の視界に可視
光などが入るのを防止することができる。
【0029】請求項7に記載の発明では、請求項1〜請
求項5のいずれかに記載の発明の作用に加えて、体表面
温度推定手段は、室内熱負荷検出手段が検出した車室内
熱負荷により乗員の体表面温度の適正範囲を推定し、体
表面温度判断手段は、前記推定された適正範囲に基づき
検出温度が適正か否かを判断し、報知手段は、体表面温
度判断手段の判断を乗員に報知するので、乗員は報知手
段からの報知によって体表面温度検出手段による検出範
囲が適切であるか否かを容易に知ることができ、報知手
段による報知と明示手段による検出範囲の明示に従っ
て、検出範囲設定手段を容易且つ適切に設定することが
できる。
【0030】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明の作用に加えて、報知手段は検出温度が適正で
ないとき報知するので、乗員は、報知手段からの報知が
あった場合に限り、検出範囲設定手段による体表面温度
検出手段の検出範囲の設定を変えれば良い。
【0031】請求項9に記載の発明では、請求項7又は
請求項8に記載の発明の作用に加えて、報知手段は検出
温度が適正であるとき報知するので、乗員は、体表面温
度検出手段の検出範囲を変更する際に、報知手段からの
報知があるように検出範囲設定手段を設定すれば良い。
【0032】請求項10に記載の発明では、請求項7〜
請求項9のいずれかに記載の発明の作用に加えて、車両
走行状態判断手段の判断した車両の走行状態に基づき報
知手段を制御する報知制御手段を設けたので、例えば、
車両停車中に限り報知制御手段が報知手段の作動を許容
するようにすれば、車両走行中に報知手段が作動して乗
員に違和感を与えることがなく、乗員(特に運転者)
は、体表面温度検出手段の設定変更の操作を容易に行う
ことが可能な車両停車中にのみ、体表面温度検出手段の
設定変更の必要性を知ることができる。
【0033】請求項11に記載の発明では、請求項10
に記載の発明の作用に加えて、報知制御手段は走行状態
判断手段が車両の始動時と判断したときに限り報知手段
の作動を許容するので、乗員(特に運転者)は、体表面
温度検出手段の設定変更を要する可能性が特に高く、且
つ乗員が容易に操作を行うことが可能な車両の始動時に
のみ、体表面温度検出手段の設定変更の必要性を知るこ
とができる。
【0034】請求項12に記載の発明では、請求項7〜
請求項11のいずれかに記載の発明に作用に加えて、空
調制御手段は、検出作動検知手段が体表面温度検出手段
の不作動を検知したとき体表面温度推定手段が推定する
推定体表面温度に基づいて空調風発生手段を制御するの
で、体表面温度検出手段が作動していない場合であって
も、快適な空調制御を継続して行うことができる。
【0035】請求項13に記載の発明では、請求項7〜
請求項12のいずれかに記載の発明の作用に加えて、明
示手段の作動状態を検知する明示作動検知手段を設け、
空調制御手段は、明示作動検知手段が明示手段の作動を
検知したとき体表面温度推定手段が推定する推定体表面
温度に基づいて空調風発生手段を制御するので、乗員が
明示手段を作動して体表面温度検出手段の検出範囲を設
定している間は、体表面温度推定手段が推定する推定体
表面温度に基づいて空調風発生手段が制御される。従っ
て、体表面温度検出手段の設定中に、検出範囲が乗員の
体表面から外れて不適切な温度を検出してしまう場合で
あっても、かかる不適切な温度に基づいて空調制御が行
われるのを防止することができ、体表面温度検出手段の
設定中であっても、快適な空調制御を継続して行うこと
ができる。
【0036】請求項14に記載の発明では、請求項13
に記載の発明の作用に加えて、空調制御手段は体表面温
度推定手段が不作動のとき予め設定された所定の温度に
基づいて空調風発生手段を制御するので、体表面温度推
定手段が作動していない場合であっても、快適な空調制
御を継続して行うことができる。
【0037】
【実施例】以下、請求項1〜4に係る第1実施例を図面
に基づいて説明する。
【0038】図2は第1実施例に係る全体構成図、図3
は図2のコントローラのブロック構成図を示している。
【0039】図1に示すように、この実施例は空調風発
生手段CL1としての空調風発生装置1を車両のインス
トルメント2に備えている。
【0040】空調風発生装置1は、ブロワユニット3、
クーリングユニット5およびヒータユニット7とを備え
ている。
【0041】前記ブロワユニット3は、車室内または車
室外よりの空気の吸入口9,11を選択的に切換えるイ
ンテークドア13と、前記吸入口9,11から空気を導
入して送風するブロワファン15とを有している。前記
インテークドア13はインテークドア・アクチュエータ
17により回動され、ブロワファン15はブロワファン
モータ19により回転駆動される。
【0042】前記クーリングユニット5内には、図示し
ないコンプレッサ、コンデンサおよび膨張弁などからな
る冷凍サイクルから冷媒を導入して送風空気を冷却通過
させるエバポレータ21を有している。
【0043】前記ヒータユニット7内には、図示しない
エンジンの冷却水を導入して、その熱により送風空気を
加熱通過させるヒータコア23を有している。ヒータコ
ア23の上流側にはエバポレータ21の通過空気に対し
ヒータコア23に導入する割合を調整して温度調整を行
なうエアミックスドア25を備え、ブロワファン15の
送風をベント吹出口27、デフロスタ吹出口29および
足元吹出口31から吹出し、車室内の温度を適宜に自動
制御する構造になっている。
【0044】前記ベント吹出口27の基端部には、該ベ
ント吹出口27への送風を切り換えるベントドア33が
設けられており、また、デフロスタ吹出口29および足
元吹出口31の基端部には、両吹出口29,31への送
風を選択的に切り換えるデフロスタ・足元切り換えドア
35が設けられている。
【0045】前記エアミックスドア25はエアミックス
ドア・アクチュエータ37により回動される。また、前
記ベントドア33はベントドア・アクチュエータ39に
より回動され、デフロスタ・足元切り換えドア35はデ
フロスタ・足元切り換えドア・アクチュエータ41によ
り回動される。
【0046】前記ベント吹出口27は助手席43や運転
席45に着座する図示しない乗員の前方に配置されたイ
ンストルメント47に複数形成されている。この実施例
では4個の吹出口27a,27b,27c,27dが形
成されており、吹出口27a,27bは助手席43の前
方左右両側に、吹出口27c,27dは運転席45の前
方左右両側に配置されている。
【0047】前記吹出口27a,27b,27c,27
dには、各吹出口27a,27b,27c,27dから
の送風の方向を設定する風向設定器49が設けられてい
る。風向設定器49は各吹出口27a,27b,27
c,27dよりの送風が前記座席43,45に着座する
乗員を指向する集中吹出モードと、車室内の広範囲に亘
って向く拡散吹出モードとが得られるようになってい
る。
【0048】また、インストルメント47には車室内熱
負荷を検出する室温検出器51が備えられている。
【0049】また、車室外の適宜な位置には、車室外か
ら窓ガラスや車体を経て車室内へ熱が侵入する影響を把
握するために外気温を検出する外気温検出器53と、窓
ガラスや天井面を経て車室内へ侵入する放射熱の影響を
把握するために日射量を検出する日射量検出器55とが
備えられている。
【0050】また、車室内の適宜な位置には、体表面温
度検出ユニット63が備えられている。体表面温度検出
ユニット63には、乗員の体表面温度を検出する体表面
温度検出手段CL2としての体表面温度検出器57と、
前記体表面の所定範囲を乗員に明示する明示手段CL4
としての体表面範囲明示器65が備えられている。
【0051】さらに、インストルメント47には、乗員
が所望の室内温度を設定する室温設定器59と、乗員が
体表面範囲明示器65の作動/不作動を操作する明示操
作スイッチ67が備えられている。
【0052】以上の各検出器51,53,55により検
出された信号と、室温設定器59の信号とは、体表面温
度検出器57により検出された信号とともに、マイクロ
コンピュータ等で構成されたコントローラ61へ入力さ
れ、コントローラ61から前記空調風発生装置1の各ド
ア・アクチュエータ17,37,39,41、風向設定
器49およびブロワファンモータ19へ駆動信号が出力
されるようになっている。また、明示操作スイッチ67
に入力された信号は、コントローラ61へ入力され、コ
ントローラ61から体表面範囲明示器65へON/OF
F信号が出力されるようになっている。
【0053】図3に示すように、コントローラ61に
は、空調制御手段CL6としての空調制御回路69と、
明示制御回路71とが備えられている。空調制御回路6
9は、前記検出器51,53,55の信号(室温Ti
c,外気温Tamb,日射量Qsun,)と、室温設定
器59の信号(乗員設定温Tset)と、体表面温度検
出器57により検出された信号(体表面検出温度Tsk
in)の入力を受けてこれを処理し、空調風発生装置1
へ駆動信号を出力する。明示制御回路71は、前記明示
操作スイッチ67の信号の入力を受けて、体表面範囲明
示器65へON/OFF信号を出力する。
【0054】つぎに、体表面温度検出ユニット63を図
4に基づいて説明する。図4は体表面温度検出ユニット
63の断面図である。
【0055】体表面温度検出ユニット63は、円筒状の
ケース89に、体表面温度検出器57と体表面範囲明示
器65とを近接させて一体的に設けたもので、赤外線を
利用して体表面温度Tskinを非接触で検出する赤外
線温度センサ73と、可視光の光源であるライト75
と、赤外線及び可視光を同方向に導くための2つのプリ
ズムガラス77,79とを備えている。かかる赤外線温
度センサ73とプリズムガラス77,79が体表面温度
検出器57(体表面温度検出手段CL2)を構成し、ラ
ンプ75とプリズムガラス77,79が体表面範囲明示
器65(明示手段CL4)を構成している。
【0056】赤外線温度センサ73の測定温度範囲は2
0℃〜45℃であり、体表面温度に対して精度良く測定
できるようになっている。ライト75は、赤色に着色さ
れたレンズ部81の内側に、小型の豆電球83を設けた
もので、赤色の可視光を発する。赤外線温度センサ73
及びライト75は、それぞれ電線85,87によってコ
ントローラ61(図2参照)に電気接続されている。
【0057】赤外線温度センサ73の本体73aと2つ
のプリズムガラス77,79とは、ケース89の内壁8
9aに複数のスペーサ91,93を介して取付けられ
て、ケース89内に収容されている。赤外線温度センサ
73は、本体73aの先端に赤外線入力部95を有し、
この赤外線入力部95が一方のプリズムガラス77の傾
斜面77aと対向している。両プリズムガラス77,7
9は、両傾斜面77a,79b同士が相反する方向を向
いてほぼ平行となるように、背中合わせに設けられてい
る。ケース89裏面側の外壁97には、ライト75から
の可視光をケース89内に導入するための裏面窓部10
1が開口形成され、前記ライト75は、裏面窓部101
に臨むようにケース89裏面側の外壁97に取付けられ
ている。ケース89正面側の外壁99には、ケース89
内から可視光を照射するとともに、ケース89内へ赤外
線を入射させるための主窓部103が形成されている。
前記裏面窓部101は、一方のプリズムガラス77の図
中上方に設けられ、主窓部103は、他方のプリズムガ
ラス79の図中下方に設けられている。
【0058】ケース89は、検出範囲設定手段CL3及
び明示範囲設定手段CL5としてのボールジョイント・
ブラケット105を介して車体側に接続されている。ボ
ールジョイント・ブラケット105のケース89側は、
ケース89に接続されていれば良く、図4では裏面側の
外壁97に接続されている。かかるボールジョイント・
ブラケット105によって、体表面温度検出ユニット6
3は、図5に示すように車室内前席側の天井中央部10
7に回転自在に支持されており、乗員は、体表面温度検
出ユニット63の正面側が自身の顔面等に向くように、
体表面検出ユニット63の方向を適宜選択して設定する
ことができる。
【0059】なお、体表面検出ユニット63の配置は、
車室内前席側の天井中央部107に限定されるものでは
なく、例えば、前方ガラス上部、側方ガラス上部、前方
ガラスと側方ガラスの中間部にあるピラー部、またはイ
ンストルメント47に設けても良い。
【0060】つぎに、赤外線の入射と可視光の照射につ
いて説明する。
【0061】図6に示すように、主窓部103と対向す
る顔面の一部などの体表面から放射された赤外線Iは、
主窓部103からケース89内に入射し、他方のプリズ
ムガラス79の傾斜面79aで反射して一方のプリズム
ガラス77を透過し、赤外線センサ73へ入射する。赤
外線センサ73では、入射した赤外線から体表面温度T
skinを検出し、コントローラ61へ信号出力する。
また、図7に示すように、ランプ75から照射された可
視光Lは、裏面窓部105からケース89内に入射し、
一方のプリズムガラス77の傾斜面77a及び他方のプ
リズムガラス79の傾斜面79aで反射し、主窓部10
3から照射されて、顔面の一部などの体表面に所定範囲
AL を明示する。
【0062】このように、赤外線温度センサ73とライ
ト75とはプリズムガラス77,79を共用して同じ光
学系を使っているため、赤外線Iと可視光Lが同一のプ
リズムガラス79から入放射され、かつ赤外線Iの入射
方向(体表面温度検出器57の検出方向)と可視光Lの
照射方向とがほぼ同方向となる。このため、赤外線セン
サ73による温度の検出範囲AI と、ライト75による
明示範囲AL がほぼ同じ範囲となり、ライト75によっ
て赤外線センサ73の検出範囲AI が明示されることと
なる。したがって、明示範囲AL が乗員の顔面内に収ま
るように表面検出ユニット63の方向を設定しておけ
ば、検出範囲AI が必ず乗員の顔面内に収まるので、乗
員は、体表面温度検出器57を適正な方向に容易に設定
することができる。
【0063】ここで、顔面は体表面の中でほとんど唯
一、皮膚が露出している部位であり、顔面温度は、衣服
等の影響を直接受けず、乗員の熱環境を検出する好適の
温度である。したがって、検出範囲AI を顔面内に収め
ることにより、体表面温度を正確に検出することができ
る。
【0064】つぎに、第1実施例の制御を、図8に示す
フローチャートに基づいて説明する。
【0065】乗車後キースイッチによってA/Cスイッ
チがONになると、まず、ステップS11で熱負荷を入
力する。すなわち、室温検出器51、外気温検出器5
3、日射量検出器55および室温設定器59の信号を入
力する。
【0066】つぎに、ステップS12で体表面温度検出
器57(赤外線温度センサ73)によって検出された体
表面温度を入力する。
【0067】ステップS13では明示操作スイッチ67
からの入力信号がON状態であるかどうかを検出し、O
N(作動指示)状態であれば、ステップS14へ進んで
体表面範囲明示器65のライト75を点灯し、OFF
(不作動指示)状態であれば、ステップS15へ進んで
ライト75を消灯する。
【0068】点灯されたライト75は、体表面温度検出
器57の検出範囲AI を体表面に明示するので、乗員
は、顔面等の体表面の温度が的確に検出されているかを
容易に確認できる。また、明示範囲が体表面から外れて
いる場合は、的確な範囲が明示されるように体表面検出
ユニット63の方向を変更すれば良く、体表面温度検出
器57の検出方向を適正方向に容易に合せることができ
る。
【0069】ステップS16ではステップS12で検出
した体表面温度を使用して、空調風の目標吹出し温度、
風量、吹出しモード、吸込口、空調用コンプレッサの制
御等の空調制御を行なう。
【0070】すなわち、室温Tic、日射量Qsun、
外気温Tamb、設定室温Tsetおよび体表面温度T
skinから、目標吹出し温度Tofが、定数A乃至F
を用いて、次式(1)により計算される。
【0071】 Tof=A・Tic+B・Qsun+C・Tset +D・Tamb+E・Tskin+F …(1) このように、体表面温度Tskinを含めることで、T
icの影響を小さくし、体表面温度を重視した目標、吹
出し温度を形成することができる。すなわち、室温より
も体表面温度の方が、乗員の生理状態に近いために、乗
員をより快適な状態にすることが可能となる。
【0072】目標吹出し温度Tofから、定数G,Hを
用いて空調風をTofとするためのエアミックスドア2
5の開度Xが、次式(2)により計算される。
【0073】X=G・Tof+H …(2) 設定室温Tsetと検出室温Ticの差から、ブロワフ
ァンモータ19の印加電圧Vが、次式(3)により計算
される。
【0074】 V=J(Tset−Tic) …(3) (Jは関数である) 以上によって空調風の吹出し温度および風量が計算さ
れ、室温Ticを設定室温Tset状態に近付ける。
【0075】そして、吹出しモードを集中吹出モードあ
るいは拡散吹出モードに設定した後、ステップS1へ戻
り、前記制御を繰返す。
【0076】図9は図8のフローチャートにおけるステ
ップS1の熱負荷入力ルーチンを示すものである。
【0077】ステップS1001では外気温検出器53
により検出される外気温Tambを入力する。ステップ
S1002では室温検出器51により検出される室温T
icを入力する。ステップS1003では室温設定器5
9で設定された設定室温Tsetを入力する。ステップ
S1004では日射量検出器55により検出される日射
量Qsunを入力する。
【0078】以上のように、第1実施例によれば、体表
面範囲明示器65の可視光による明示範囲AI が体表面
温度検出器57の検出範囲AL とほぼ同一範囲に設定さ
れるので、乗員は、体表面温度検出ユニット63の向き
を設定する際に、顔面等の体表面温度検出に適切な範囲
に明示範囲AI を合わせておけば、この明示範囲ALの
体表面温度を体表面温度検出器57が検出し、検出され
た体表面温度に基づいて空調制御回路69が空調風発生
装置1を制御する。従って、乗員は、車室内のシートや
ヘッドレストなどが体表面温度に近接する春秋期のよう
な中間期であっても、体表面温度検出器57を適正方向
に容易に設定し、適正範囲の温度を検出することができ
る。これにより、正確な体表面温度に基づく空調制御を
行うことができ、より快適な車室内空調が得られる。
【0079】また、体表面温度検出器57と体表面範囲
明示器65とを、赤外線の入射方向と可視光の照射方向
が同方向となるように体表面温度検出ユニット63に一
体的に設けたので、体表面範囲明示器65に豆電球83
などの光源による可視光を用いても検出範囲AI を的確
に明示することができ、体表面範囲明示器65の構造の
簡素化及び小型化を図ることができる。
【0080】また、体表面温度検出器57と体表面範囲
明示器65とを体表面温度検出ユニット63に一体的に
設け、体表面温度検出ユニット63をボールジョイント
・ブラケット105を介して車体側に回転自在に接続す
るという構造としたので、構造の全体的な小型化及び簡
素化を図ることができる。
【0081】さらに、体表面範囲明示器57が照射する
可視光を赤系統の色としてので、他の色の可視光を使用
する場合に比し、赤外線温度センサ73を使用している
ことを乗員に暗示することができ、乗員による体表面範
囲明示器57の原理的な理解を助けることができる。
【0082】なお図2及び図5では、体表面検出ユニッ
ト63を車室内に1個しか表示していないが、前席の左
右(運転席45及び助手席43)の着座者のそれぞれに
対して体表面検出ユニット63を設けたり、さらに、後
席の左右の着座者のそれぞれに対して体表面検出ユニッ
ト63を設けて、各着座者の体表面温度を独立に検出
し、その出力信号に応じて、左右あるいは前後でそれぞ
れ独立した空調制御を行うこともできる。
【0083】つぎに、第1実施例の変形例について説明
する。
【0084】図10は、第1実施例の変形例を示す体表
面温度検出ユニットの断面図であり、前記第1実施例と
同様の構成部分には、同一の符号を付してその説明を省
略する。
【0085】図10に示すように、この変形例は、赤外
線温度センサ73とライト75とが別の光学系を使うも
のである。赤外線温度センサ73の本体73aとライト
75はケース89内に並設されている。ケース89の正
面側の外壁99には、赤外線Iをケース89内に入射す
るための赤外線用窓部111と、可視光Lを外部に照射
するための可視光用窓部113が近接して並んで形成さ
れている。ケース89内の赤外線用窓部111の奥に
は、赤外線用窓部111から入射した赤外線Iを赤外線
温度センサ73の赤外線入力部95に向けて反射するた
めの反射鏡115が設けられている。可視光用窓部11
3には、赤外線Iの入射方向とほぼ同方向となる適切な
角度で、ライト75からの可視光Lを照射するための凸
レンズ117が設けられている。すなわち、赤外線温度
センサ73と反射鏡115が体表面温度検出器57を構
成し、ランプ75と凸レンズ117が体表面範囲明示器
65を構成している。
【0086】この変形例の制御は、第1実施例と同様
に、図8に示すフローチャートに基づいて行われる。
【0087】このように赤外線温度センサ73の近傍か
ら可視光が照射されるように、赤外線センサ73とライ
ト75を近接して設け、両者の光学系をほぼ同じにして
おけば、体表面温度検出器57の検出範囲と体表面範囲
明示器65の明示範囲とをほぼ同一の範囲とすることが
できる。したがって、体表面温度の検出範囲を可視光L
によって実用上十分な精度で明示することができ、前記
第1実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0088】また、第1実施例と異なり、高価なプリズ
ムレンズ77,79を使用しないので、体表面温度検出
ユニット63のコストの低減を図ることができる。
【0089】つぎに、請求項5に係る第2実施例を図1
1に基づいて説明する。図11は第2実施例に係る体表
面温度検出ユニットの断面図であり、前記第1実施例と
同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を省略
する。
【0090】図11に示すように、第2実施例は、第1
実施例でインストルメント47(図2参照)に設けた明
示制御手段の操作入力部としての明示操作スイッチ67
を、体表面温度検出ユニット63に設けたものである。
この明示操作スイッチ67は、ケース89の側方外壁1
21に取付けられ、押しボタン123によって、ライト
75の作動/不作動(ON/OFF)の切換えが可能と
なっている。また、体表面温度の検出範囲を変更すると
きは、体表面温度検出ユニット63自体の方向を乗員が
手で操作して変えるので、体表面温度検出ユニット63
が検出範囲設定手段CL3の操作入力部となっている。
【0091】第2実施例の制御は、第1実施例と同様
に、図8に示すフローチャートに基づいて行われる。
【0092】第2実施例によれば、前記第1実施例の作
用効果に加えて、明示操作スイッチ67を体表面温度検
出ユニット63に設けたので、図12に示すように、乗
員が指で体表面温度検出ユニット63の向きを設定する
と同時に明示操作スイッチ67の押しボタン123を操
作することができ、第1実施例のようにインストルメン
トに明示操作スイッチ67を設けた場合に比し、明示の
作動/不作動の操作を容易に行うことができる。
【0093】なお、図11の体表面温度検出ユニット6
3は、前記第1実施例のうち異なる光学系を使うもの
(図10)を使用したが、同一の光学系を使うもの(図
4)を使用しても良い。
【0094】つぎに、第3実施例を図13に基づいて説
明する。図13は第3実施例に係る構成を模式的に表し
た斜視図であり、前記第1、第2実施例と同様の構成部
分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0095】図13に示すように、第3実施例は、体表
面温度検出ユニット63の向きがモータ等のアクチュエ
ータ131によって変更されるもので、乗員はインスト
ルメント47に設けた操作レバー133を操作して、体
表面温度検出ユニット63を適正方向に設定する。すな
わち、アクチュエータ131、操作レバー133、及び
コントローラ61が検出範囲設定手段CL3及び明示範
囲設定手段CL5を構成し、操作レバー131が検出範
囲設定手段CL3の操作入力部を構成している。アクチ
ュエータ133は、2軸方向の角度設定が可能なよう
に、図示しない2個の駆動部を有している。操作レバー
131からの信号はコントローラ61に入力され、コン
トローラ61からアクチュエータ133の前記2個の駆
動部に信号が出力される。操作レバー133は、前記2
個の駆動部の制動を指示するもので、例えば自動車のサ
イドミラーの角度を指示するために使用されるいわゆる
ジョイスティックと同様の構造であり、操作レバー13
3の倒れ方向に応じて、アクチュエータ133の2個の
駆動部がそれぞれ所定量回転する。
【0096】第3実施例によれば、前記第1実施例と同
様の作用効果に加えて、乗員が操作し易い位置に操作レ
バー133を設けることができるので、乗員は通常の着
座姿勢のままで操作レバー133によって体表面温度検
出ユニット63の方向を変えることができる。したがっ
て、顔面位置を通常の着座姿勢の位置に維持したまま、
容易に体表面温度検出ユニット63の方向を顔面位置に
合わせることができ、操作性が向上する。
【0097】また、操作レバー133に明示操作スイッ
チ67を設けることにより、前記第2実施例と同様の作
用効果を得ることができる。
【0098】つぎに、第4実施例を図14に基づいて説
明する。図14は第4実施例に係る構成を模式的に表し
た斜視図であり、前記第1〜第3実施例と同様の構成部
分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0099】図14に示すように、第4実施例は、可視
光を用いずに所定範囲を明示するものである。すなわ
ち、前記第1実施例において体表面温度検出ユニット6
3に設けた体表面範囲明示器65(図3参照)に代え
て、乗員の上半身を写すカメラ141と、カメラ141
の映像を写し出す画面143を有するCRT145とを
設け、画面143の中に体表面温度の検出範囲を明示す
る。
【0100】カメラ141は車室内前方の天井に設けら
れ、CRT145はインストルメント47に設けられて
いる。カメラ141の画像信号はCRT145に入力さ
れ、CRT145の画面143に乗員の上半身が静止画
像で写し出される。CRT145の画面143には、画
素の集合体で構成され画面143内に所定の範囲を区画
する略円形状のサークル部147が表示され、サークル
部147はコントローラ61からの入力信号に応じて画
面143内を移動する。また、前記第3実施例と同様
に、体表面温度検出ユニット63の向きを変更するため
のアクチュエータ131と操作レバー133が備えられ
ている。操作レバー133からの信号は、コントローラ
61に入力され、コントローラ61からアクチュエータ
131及びCRT145に信号が出力される。コントロ
ーラ61は、画面143中のサークル部147によって
区画される範囲が、体表面温度検出器57による検出範
囲とほぼ一致するように、操作レバー133からの入力
信号に基づきサークル部147を移動させる。すなわ
ち、アクチュエータ131、操作レバー133、及びコ
ントローラ61が検出範囲設定手段CL3を構成し、カ
メラ141及びCRT145が明示手段CL4を構成
し、操作レバー133及びコントローラ61が明示範囲
設定手段CL5を構成している。
【0101】第4実施例によれば、前記第1実施例の作
用効果に加えて、乗員はCRT145の画面143を見
ながら操作レバー133を操作して、サークル部147
が顔面に位置するようにすれば良いので、第1実施例の
ように可視光Lを用いて乗員の体表面に直接範囲を明示
する場合に比し、明示範囲を容易に見ることができ、体
表面温度検出ユニット63の方向設定をさらに容易に行
うことができる。
【0102】また、操作レバー133に明示操作スイッ
チ67を設けることにより、前記第2実施例と同様の作
用効果を得ることができる。
【0103】つぎに、請求項6に係る第5実施例を図1
5に基づいて説明する。図15は第5実施例に係るコン
トローラの構成を示すブロック図であり、前記第1実施
例と同様の構成部分には同一の符号を付してその説明を
省略する。
【0104】第5実施例は、車両の走行中は体表面範囲
明示器65の作動を禁止し、可視光が乗員の視界に不用
意に入るのを防止するものである。
【0105】図15に示すように、第5実施例は、コン
トローラ61に、車両の走行状態を判断する走行状態判
断手段としての走行状態判断回路151と、走行状態判
断回路151の判断に基づき体表面範囲明示器65を制
御する明示制御手段としての明示制御回路71とを設け
たものである。走行状態判断回路151には、車両走行
速度とミッション選択ギヤ位置が信号入力される。車両
走行速度はエンジン制御用マイコン153に入力され、
ミッション選択ギヤ位置はオートマティックトランスミ
ッション制御用マイコン155に入力されているため、
走行状態判断回路151には、両マイコン153,15
5からの信号が入力される。走行状態判断回路151
は、車両走行速度とミッション選択ギヤ位置から、車両
が走行中か否かを判断して明示制御回路71へ出力す
る。明示制御回路71は、走行状態判断回路151が車
両の走行中と判断したときは、体表面範囲明示器65の
作動を禁止し、それ以外のときは体表面範囲明示器65
の作動を許容する。
【0106】このように、車両走行中の体表面範囲明示
器65の作動を禁止するのは以下の理由による。すなわ
ち、車両の走行中に可視光が乗員(特に運転者)の視界
に入ると、運転操作性に少なからず影響を与えてしまう
ので、体表面範囲明示器65はなるべく運転者の視界に
入り難い位置に設ける必要が生じる。ところが、可視光
が運転者の視界に入り難い位置に体表面範囲明示器65
を設けると、可視光による体表面への明示が困難となっ
てしまう場合があり、体表面範囲明示器65の設置位置
が極めて制限されてしまう可能性がある。これに対し、
本実施例のように、車両の走行中に可視光が運転者の視
界に入るのを確実に防止しておけば、体表面範囲明示器
65を車室内の任意位置に設けることが可能となり、可
視光により明示し易い位置、例えば乗員の正面側に体表
面範囲明示器65を自由に設けることができるからであ
る。
【0107】つぎに、第5実施例の制御を、図16に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0108】乗車後キースイッチによってA/Cスイッ
チがONになると、まず、ステップS21で熱負荷を入
力する。すなわち、室温検出器51、外気温検出器5
3、日射量検出器55および室温設定器59の信号を入
力する。
【0109】つぎに、ステップS22で走行状態による
体表面範囲明示器の切り換えルーチンを実行する。この
ステップ22が第1実施例と相違している。
【0110】ステップS23〜ステップS27の制御
は、第1実施例のステップS12〜ステップS16と同
様であり、ステップS23で体表面温度検出器57によ
って検出された体表面温度を入力し、ステップS24で
明示操作スイッチ67からの入力信号がON状態である
かどうかを検出し、ON状態であれば、ステップS25
へ進んで体表面範囲明示器65のライト75を点灯し、
OFF状態であれば、ステップS26へ進んでライト7
5を消灯する。そして、ステップS27で体表面温度を
使用して、空調風の目標吹出し温度、風量、吹出しモー
ド、吸込口、空調用コンプレッサの制御等の空調制御を
行なった後、ステップS21へ戻る。
【0111】図17は図16のフローチャートにおける
ステップS22の走行状態による体表面範囲明示器の切
り換えルーチンを示すものである。
【0112】ステップS2001では、走行状態として
車両走行速度及びミッション選択ギヤ位置を入力する。
これらの信号はエンジン制御用マイコン153あるいは
オートマティックトランスミッション制御用マイコン1
55に入力されているので、両者からの信号をコントロ
ーラ61に入力する。
【0113】ステップS2002では、車両走行速度が
ゼロであるかどうかを判別する。車両走行速度がゼロ、
すなわち車両が停止していれば、ステップS2003へ
進み、それ以外の場合、すなわち車両走行中であればス
テップS2005へいく。
【0114】ステップS2003では、ミッション選択
ギヤ位置がニュートラル位置であるか、パーキング位置
であるか、それともそれ以外かを判別している。ミッシ
ョン選択ギヤ位置がニュートラル位置かパーキング位置
のどちらかであれば、車両が停止中であり直ぐに発進す
る状態ではないので、ステップS2004へ進み、それ
以外の場合は車両が一時停止中であり直ぐに発進する可
能性が高いのでステップS2005へ進む。
【0115】ステップS2004では、車両が停止中で
あり直ぐに発進する状態ではないので、体表面範囲明示
器65を作動を許容する。すなわち、明示操作スイッチ
67がON状態であれば、乗員が体表面温度検出ユニッ
ト63の方向設定操作を行っていると判断されるので、
体表面範囲明示器65を点灯する。
【0116】ステップS2005では、車両が走行中か
又は一時停止中であるので、体表面範囲明示器65の作
動を禁止する。すなわち、乗員が明示操作スイッチ67
のOFF操作を忘れたか、あるいは車両走行中に不用意
に明示操作スイッチ67をON状態としてしまったと判
断されるので、明示操作スイッチ67がON状態であっ
ても体表面範囲明示器65を点灯しない。
【0117】以上のように、第5実施例によれば、前記
第1実施例の作用効果に加えて、車両発進前に乗員が明
示操作スイッチ67のOFF操作を忘れたり、車両走行
中に不用意に明示操作スイッチ67をON状態としてし
まった場合でも、体表面範囲明示器65から可視光が発
せられることがない。したがって、可視光による明示を
良好に行うことが可能な車室内の任意位置に体表面範囲
明示器65を設けることができると共に、可視光が車両
走行中に運転者の視界に入り運転操作性に影響を与える
のを確実に防止することができる。
【0118】つぎに、請求項7または請求項8に係る第
6実施例を図18に基づいて説明する。図18は第6実
施例に係るコントローラの構成を示すブロック図であ
り、前記第1実施例及び第5実施例と同様の構成部分に
は同一の符号を付してその説明を省略する。
【0119】第6実施例は、車室内熱環境から体表面温
度の適正範囲を推定し、検出した体表面温度が推定した
適正範囲から外れている場合には、体表面温度検出器5
7の設定方向が適切でないことを乗員に報知するもので
ある。
【0120】図18に示すように、コントローラ61に
は、体表面温度推定手段としての体表面温度推定回路1
61と、体表面温度判断回路としての体表面温度判断回
路163と、警告制御回路165と、空調制御手段とし
ての空調制御回路69と、明示制御回路71とが設けら
れ、インストルメント47(図2参照)には報知手段と
しての警告ブザー167が設けられている。
【0121】体表面温度推定回路161は、車室内の熱
負荷である外気温Tamb、室温Tic、及び日射量Q
sunから体表面温度の適正範囲を推定し、これを体表
面温度判断回路163へ信号出力する。体表面温度判断
回路163は、体表面温度検出器57が検出した体表面
温度が、体表面温度推定回路161が推定した範囲内に
入っているか否かによって、検出した体表面温度が適正
か否か、すなわち体表面温度検出器57が適正方向を向
いて的確な範囲を検出しているかどうかを判断し、この
判断を警告制御回路165へ信号出力する。警告制御回
路165では、検出した体表面温度が適正でないと判断
された場合に警告ブザー167を作動する。これによ
り、体表面判断回路163の判断が警告ブザー167に
よって乗員に報知される。
【0122】つぎに、第6実施例の制御を、図19に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0123】乗車後キースイッチによってA/Cスイッ
チがONになると、まず、ステップS31で熱負荷を入
力する。すなわち、室温検出器51、外気温検出器5
3、日射量検出器55および室温設定器59の信号を入
力する。この制御は、第1実施例の熱負荷入力ルーチン
(図9)と同じである。
【0124】つぎに、ステップS32で体表面温度検出
器57(赤外線温度センサ73)によって検出された体
表面温度を入力する。
【0125】ステップS33では、推定体表面温度との
比較ルーチンを実行する。このステップS33が第1実
施例と相違している。
【0126】ステップS34〜ステップS37の制御
は、第1実施例のステップS13〜ステップS16と同
様であり、ステップS34で明示操作スイッチ67から
の入力信号がON状態であるかどうかを検出し、ON状
態であれば、ステップS35へ進んで体表面範囲明示器
65のライト75を点灯し、OFF状態であれば、ステ
ップS36へ進んでライト75を消灯する。そして、ス
テップS37で体表面温度を使用して、空調風の目標吹
出し温度、風量、吹出しモード、吸込口、空調用コンプ
レッサの制御等の空調制御を行なった後、ステップS3
1へ戻る。
【0127】図20及び図21は図19のフローチャー
トにおけるステップS33の推定体表面温度との比較ル
ーチンを示すものである。
【0128】ステップS3001では、車室内熱環境を
入力する。すなわち、室温検出器51、外気温検出器5
3、および日射量検出器55の信号を入力する。
【0129】ステップS3002では、体表面温度をそ
の熱環境から次式(4)により推定する。
【0130】 Tskim,pred =C1×Tic+C2×Tamb+C3×Qsun+C0 …(4) (C1,C2,C3,C0は定数である) ステップS3003では、ステップS3001で入力し
た外気温Tambが所定範囲内にあるかどうかを判別す
る。すなわち、外気温が30℃より高いか、あるいは1
0℃より低ければ、ステップS3004へ進み、それ以
外であればステップS3005へ進む。
【0131】ステップS3004では、検出した体表面
温度と、推定した体表面温度(推定体表面温度)との比
較の際に用いる許容差ΔTcompを5℃に設定する。
すなわち、推定体表面温度に対し±5℃の範囲が体表面
温度の適正範囲と推定される。
【0132】ステップS3005では、ステップS30
01で室温Ticが所定範囲内にあるかどうかを判別す
る。すなわち、室温が20℃より低いか、あるいは30
℃より高ければ、ステッププS3006へ進み、それ以
外であればステップS3007へ進む。
【0133】ステップS3006では、許容差ΔTco
mpを3℃に設定する。すなわち、ステップS3002
で推定した体表面温度に対し±3℃の範囲が体表面温度
の適正範囲と推定される。
【0134】ステップS3007では、許容差ΔTco
mpを1.5℃に設定する。すなわち、ステップS30
02で推定した体表面温度に対し±1.5℃の範囲が体
表面温度の適正範囲と推定される。
【0135】ここで、許容差ΔTcompを外気温や室
温に応じて種々に設定したのは、外気温が20℃近辺で
室温が25℃近辺であれば、乗員の体表面温度は快適な
温度に近く、熱負荷的にも中庸であることから、体表面
温度の推定精度が高くなるので、許容差ΔTcompを
小さく設定しておくことができ、反対に、外気温が非常
に高い場合などでは、乗員の顔面には空調の冷風が直接
あたっている場合などが考えられ、推定精度が低くなる
ので、許容差ΔTcompを大きめにとる必要があるか
らである。
【0136】ステップS3008では、ステップS32
(図19)で検出した体表面温度をこのルーチンに読み
込む。
【0137】ステップS3009では、推定体表面温度
と検出体表面温度との温度差が許容差ΔTcompより
大きいか小さいか、すなわち、体表面温度の適正範囲に
入っているかどうかを判断する。前記温度差が許容差Δ
Tcomp以下のとき(適正範囲に入っているとき)
は、このルーチンを出る。一方、前記温度差が許容差Δ
Tcompよりも大きい(適正範囲から外れていると
き)は、ステップS3010へ進む。
【0138】ステップS3010では、警告ブザー16
7を鳴らして、乗員に体表面温度検出器57の検出方向
で適正方向ではないことを報知する。
【0139】以上のように、第6実施例によれば、前記
第1実施例の作用効果に加えて、推定体表面温度に基づ
き検出温度が適正か否かが判断され、検出温度が適正で
ないと判断されたとき警告ブザー167が作動するの
で、乗員は警告ブザー167の作動によって体表面温度
検出器57による検出範囲が適正範囲から外れているこ
とを容易に知ることができる。したがって、乗員は、警
告ブザー167の作動が停止するように、体表面範囲明
示器65からの明示範囲を顔面位置に合わせることによ
って、体表面温度検出ユニット63を容易に適正方向に
設定することができる。
【0140】また、警報ブザー167は、検出温度が適
正でないときのみ作動するので、乗員は、警告ブザー1
67が作動した場合に限り体表面温度の検出範囲の設定
を変更すれば良く、設定変更の必要性の有無を容易に判
断することができる。
【0141】つぎに、請求項10に係る第7実施例を図
22に基づいて説明する。図22は第7実施例に係るコ
ントローラの構成を示すブロック図である。
【0142】第7実施例は、車両の走行状態が停車中の
場合に限り、検出した体表面温度が推定した適正範囲か
ら外れていることを乗員に報知するものである。
【0143】図22に示すように、第7実施例の構成
は、第6実施例の構成(図18)に加えて、コントロー
ラ61に、走行状態判断手段としての走行状態判断回路
151を設けたもので、警告制御回路165は報知制御
手段を構成している。すなわち、警告制御回路165
は、検出した体表面温度が適正でないと判断された場合
に、走行状態判断回路151から信号入力された車両走
行速度とミッション選択ギヤ位置から、車両が停車中か
否かを判断し、車両が停車中であれば、警告ブザー16
7を作動する。これにより、車両が停車中の場合のみ体
表面判断回路163の判断が警告ブザー167によって
乗員に報知される。
【0144】つぎに、第7実施例の制御を説明する。第
7実施例の基本制御は、前記第6実施例の基本制御(図
19)と同様であり、推定体表面温度との比較ルーチン
(ステップS33)のみ相違しているため、基本制御に
ついてはその説明を省略する。
【0145】図23は第7実施例における推定体表面温
度との比較ルーチンを示すものである。
【0146】ステップS3110〜ステップS3113
以外の制御は、第6実施例のステップS3001〜ステ
ップS3009(図20)と同様であるため、その説明
を省略し、ステップS3110から説明する。
【0147】ステップS3110では、推定体表面温度
と検出体表面温度との温度差が許容差ΔTcompを超
えている状態が所定時間以上継続しているかどうかを判
定する。所定時間以上の継続を条件としたのは、乗員の
顔面位置が一瞬動いて直ぐに元に戻った場合に警報ブザ
ー167が作動しないようにするためである。この継続
判定時間は30秒から1分程度が適当である。継続判定
時間が短すぎると、乗員が車両の種々の操作に際に、顔
面の位置が通常の位置から動いた場合に、シート等の温
度を顔面の体表面温度と認識して頻繁に警報ブザー16
7が鳴ってしまうからである。
【0148】ステップS3111とステップS3112
では、車両速度とミッション選択ギヤ位置を判定し、車
両速度がゼロ、すなわち停止状態で、しかもギヤ位置が
ニュートラルあるいはパーキング位置のときに限り、ス
テップS3113へ進んで警告ブザー167を一定時間
作動させる。
【0149】このように、第7実施例によれば、前記第
6実施例の作用効果に加えて、車両停車中に限り警告ブ
ザー167が作動し得るので、車両走行中に警報ブザー
167が作動して乗員に違和感を与えることがなく、乗
員(特に運転者)は、体表面温度検出ユニット63の設
定変更の操作を容易に行うことが可能な車両停車中にの
み、その設定変更の必要性を知ることができる。
【0150】また、継続判定時間を設けたので、乗員が
車両の種々の操作に際に、顔面の位置が通常の位置から
動いても警報ブザー167が作動することがなく、警報
ブザー167が不要に頻繁に鳴ってしまうのを防止する
ことができる。
【0151】つぎに、請求項11に係る第8実施例を説
明する。
【0152】第8実施例は、車両の始動時に限り、検出
した体表面温度が推定した適正範囲から外れていること
を乗員に報知するものであり、図22に示す第7実施例
の警告制御回路165において、車両が走行開始時か否
かを判断し、車両が走行開始時であれば、体表面温度推
定回路165からの信号入力に応じて警告ブザー167
を作動する。なお、他の構成については、第7実施例と
同様であり、その説明を省略する。
【0153】つぎに、第8実施例の制御を説明する。第
8実施例の基本制御は、前記第6実施例の基本制御(図
19)と同様であり、推定体表面温度との比較ルーチン
(ステップS33)のみ相違しているため、基本制御に
ついてはその説明を省略する。
【0154】図24は第8実施例における推定体表面温
度との比較ルーチンを示すものである。
【0155】ステップS3210〜ステップS3221
以外の制御は、第6実施例のステップS3001〜ステ
ップS3009(図20)と同様であるため、その説明
を省略し、ステップS3210から説明する。
【0156】ステップS3210では、第7実施例のス
テップS3110とはやや異なり、前回の走行における
判定情報を記憶しておき、記憶した判定情報に従うもの
である。すなわち、前回の走行時に、推定体表面温度と
検出体表面温度との温度差が許容差ΔTcompを超え
ている状態が所定時間以上継続していたかどうかを判定
する。
【0157】ステップS3111とステップS3112
では、車両速度とミッション選択ギヤ位置を判定し、車
両速度がゼロ、すなわち停止状態で、しかもギヤ位置が
ニュートラル位置あるいはパーキング位置の時にのみス
テップS3113へ進む。
【0158】ステップS3213では、イグニッション
キーをONにしてから所定時間以内、すなわち車両に搭
乗した後から走行までの間である車両の始動時と判定さ
れた場合に限り、ステップS3214へ進んで警告ブザ
ー167を一定時間作動させる。
【0159】このように、第8実施例によれば、前記第
7実施例の作用効果に加えて、警報ブザー167は、車
両の始動時、すなわち走行前のエンジンの暖気運転時と
判断されたときに限り作動し得るので、乗員(特に運転
者)は、体表面温度検出手段の設定変更を要する可能性
が特に高く、且つ乗員が容易に操作を行うことができる
車両の始動時にのみ、体表面温度検出ユニット63の設
定変更の必要性を知ることができ、警報ブザー167の
作動による違和感をさらに確実に防止することができ
る。
【0160】つぎに、請求項8及び請求項9に係る第9
実施例を図25に基づいて説明する。図25は第9実施
例に係るコントローラの構成を示すブロック図である。
【0161】第9実施例は、検出した体表面温度が推定
した適正範囲に入っている場合と外れている場合とで、
それぞれ相違する方法によってこれを乗員に報知するも
のである。
【0162】図25に示すように、第9実施例の構成
は、第7実施例の構成(図22)とほぼ同一であるが、
警告ブザー167に加えて体表面範囲明示器65と明示
制御回路71が報知手段を構成し、警告制御回路165
が報知制御手段を構成している点で相違する。すなわ
ち、警告制御回路165では、検出した体表面温度が適
正でないと判断された場合には警告ブザー167を作動
し、反対に検出した体表面温度が適正であると判断され
た場合には明示制御回路71に信号出力する。明示制御
回路71はこれを受けて体表面範囲明示器65のライト
75を点滅させる。したがって、体表面判断回路163
により体表面温度を不適性と判断された場合は警告ブザ
ー167によって、また適正と判断された場合は体表面
範囲明示器65によってそれぞれ乗員に報知される。
【0163】つぎに、第9実施例の制御を説明する。第
9実施例の基本制御は、前記第6実施例の基本制御(図
19)と同様であり、推定体表面温度との比較ルーチン
(ステップS33)のみ相違しているため、基本制御に
ついてはその説明を省略する。
【0164】図26は第9実施例における推定体表面温
度との比較ルーチンを示すものである。
【0165】ステップS3310〜ステップS3316
以外の制御は、第6実施例のステップS3101〜ステ
ップS3009(図20)と同様であるため、その説明
を省略する。また、ステップS3310〜ステップS3
314の制御は、第8実施例のステップS3210〜ス
テップS3214(図24)と同様であるため、その説
明を省略し、ステップS3315から説明する。
【0166】ステップS3315は、体表面温度検出器
57の検出範囲が適正の場合の処理である。この場合、
体表面範囲明示器65が作動中であるかどうか、つまり
ライト75を点灯しているかどうかを判定し、もし作動
中(点灯中)であれば、ステップS3316へ進み、体
表面範囲明示器65のライト75を点滅状態で点灯させ
ることによって、検出方向が適正であることを乗員に報
知する。
【0167】第9実施例によれば、第6実施例〜第8実
施例の作用効果に加えて、体表面範囲明示器65からの
可視光が点滅して検出温度が適正であることを報知する
ので、乗員は、体表面温度検出ユニット63の検出方向
を変更する際に、可視光が点滅するように体表面温度検
出ユニット63を設定すれば良く、かかる設定操作を一
段と容易に行うことができる。
【0168】なお、本実施例では検出範囲が適正である
ときの乗員への報知を可視光の点滅によって行っている
が、これ以外の方法、例えば特徴的な音声や、振動や、
視覚刺激などを用いることもできる。
【0169】つぎに、請求項12及び請求項14に係る
第10実施例を図27に基づいて説明する。図27は第
10実施例に係るコントローラの構成を示すブロック図
である。
【0170】第10実施例は、体表面温度検出器53と
体表面温度推定回路161が作動中か否かに応じて適切
な温度を使用して空調制御を行うものである。
【0171】図27に示すように、第10実施例の構成
は、第9実施例の構成(図25)に加えて、コントロー
ラ61に、検出作動検知手段としての検出作動検知回路
171を設けたものである。検出作動検知回路171
は、体表面温度検出器57の作動状態、すなわち体表面
温度検出器57が作動しているか否かを検知して、これ
を空調制御回路69に出力する。空調制御回路69は、
検出作動検知回路171が体表面温度検出器57の不作
動を検知したとき、体表面温度推定回路161が推定し
た推定体表面温度に基づいて空調風発生装置1を制御
し、さらに体表面温度推定回路161が不作動のとき、
所定の温度に基づいて空調風発生装置1を制御する。
【0172】つぎに、第10実施例の制御を、図28に
示すフローチャートに基づいて説明する。
【0173】乗車後キースイッチによってA/Cスイッ
チがONになると、まず、ステップS41で熱負荷を入
力する。すなわち、室温検出器51、外気温検出器5
3、日射量検出器55および室温設定器59の信号を入
力する。この制御は、第1実施例の熱負荷入力ルーチン
(図9)と同じである。
【0174】つぎに、ステップS42で体表面温度検出
器57(赤外線温度センサ73)によって検出された体
表面温度を入力する。
【0175】ステップS43では、推定体表面温度との
比較ルーチンを実行する。この制御は、第6実施例(図
20,図21)、第7実施例(図23)、第8実施例
(図24)、または第9実施例(図26)のいずれかの
制御と同じである。
【0176】ステップS44では、制御温度使用判定ル
ーチンを実行する。このステップS44が、第6実施例
〜第9実施例と相違している。制御温度使用判定ルーチ
ンでは、ステップS48の空調制御に使用する体表面温
度を、実際に検出された体表面温度か、熱環境から求め
た推定体表面温度か、または所定の温度(例えば33
℃)のいずれかに設定する。
【0177】ステップS45〜ステップS47の制御
は、第6実施例〜第9実施例のステップS33〜ステッ
プS36と同様であり、ステップS45で明示操作スイ
ッチ67からの入力信号がON状態であるかどうかを検
出し、ON状態であれば、ステップS46へ進んで体表
面範囲明示器65のライト75を点灯し、OFF状態で
あれば、ステップS47へ進んでライト75を消灯す
る。
【0178】ステップS48では、ステップS44で設
定した温度を使用して、空調風の目標吹出し温度、風
量、吹出しモード、吸込口、空調用コンプレッサの制御
等の空調制御を行なう。この制御は、ステップS44で
設定した体表面温度を使用する点以外は、第1実施例の
制御と同じであり、制御後は、ステップS41へ戻る。
【0179】図29は図28のフローチャートにおける
ステップS44の制御温度使用判定ルーチンを示すもの
である。
【0180】ステップS4001では、体表面温度検出
器57が不作動中であるかどうかを判別する。作動中で
あれば、ステップS4005へ進み、実際に検出した体
表面温度をそのまま体表面温度として設定する。体表面
温度検出器57が不作動中であれば、ステップS400
2へ進む。
【0181】ステップS4002では、体表面温度推定
回路161が作動中であるかどうかを判別し、作動中で
あれば、ステップS4003へ進み、熱環境から求めた
推定体表面温度に体表面温度を設定する。一方、体表面
温度推定回路161が不作動中であれば、体表面温度の
検出も推定も行われていないことになるので、ステップ
S4004へ進み、快適な体表面温度として認識されて
いる所定の温度(例えば33℃)に体表面温度を設定す
る。
【0182】このように、第10実施例によれば、前記
第6実施例〜第9実施例に作用効果に加えて、体表面温
度検出器57が不作動のときは、空調制御回路69が、
体表面温度推定回路161の推定する推定体表面温度に
基づいて空調風発生装置1を制御するので、体表面温度
検出器57の作動に異常が生じてしまった場合でも、快
適な空調制御を継続して行うことができる。
【0183】さらに、体表面温度推定回路が不作動のと
きは、空調制御回路69が、予め設定された所定の温度
に基づいて空調風発生装置1を制御するので、体表面温
度推定回路161の作動に異常が生じてしまった場合で
も、快適な空調制御を継続して行うことができる。
【0184】つぎに、請求項13及び請求項14に係る
第11実施例を図30に基づいて説明する。図30は第
11実施例に係るコントローラの構成を示すブロック図
である。
【0185】第11実施例は、体表面範囲明示器65の
作動中は推定体表面温度を使用して空調制御を行うもの
である。
【0186】図30に示すように、第10実施例の構成
は、第9実施例の構成(図25)に加えて、コントロー
ラ61に、検出作動検知手段としての検出制御回路17
3を設けたものであり、明示制御回路71が明示作動検
出手段を構成している。明示制御回路71は、体表面範
囲明示器65の作動状態、すなわち体表面範囲明示器6
5が作動しているか否かを検知して、これを検出制御回
路173に出力する。検出作動制御回路171は、体表
面温度検出器57の作動状態、すなわち体表面温度検出
器57が作動しているか否かを検知して、これを空調制
御回路69に出力するとともに、明示制御回路71が体
表面範囲明示器65の不作動を検知したときには、体表
面温度検出器53の作動を禁止する。空調制御回路69
は、明示制御回路71が体表面範囲明示器65の作動を
検知し、検出制御回路173が体表面温度検出器57を
不作動としたとき、体表面温度推定回路161が推定し
た推定体表面温度に基づいて空調風発生装置1を制御
し、さらに体表面温度推定回路161が不作動のとき、
所定の温度に基づいて空調風発生装置1を制御する。
【0187】つぎに、第11実施例の制御を、図31に
示すフローチャートに基づいて説明する。
【0188】第11実施例の基本制御は、前記第10実
施例の基本制御(図28)と同様であり、制御温度使用
判定ルーチン(ステップS44)のみ相違しているた
め、基本制御についてはその説明を省略する。
【0189】図31は第11実施例における制御温度使
用判定ルーチン(図28のステップS44)を示すもの
である。
【0190】ステップS4101では、体表面範囲明示
器65が作動中かどとうか、すなわちライト75が点灯
中かどうかを判定する。作動中(点灯中)であれば、ス
テップS4102へ進んで体表面温度検出器57(赤外
線温度センサ73)の作動を禁止して不作動とする。す
なわち、体表面温度検出器57(赤外線温度センサ7
3)による体表面温度の検出は行わない。一方、体表面
範囲明示器65が不作動中であれば、ステップS410
3へ進んで体表面温度検出器57の作動を継続し、ステ
ップS4107へ進んで実際に検出した体表面温度をそ
のまま体表面温度として設定する。
【0191】このように、ライト75の点灯中に体表面
温度の検出を止めるのは、ライト75の点灯中は体表面
温度検出器57の方向をいろいろ変化させて調整してい
るため体表面温度検出器57が適正範囲の温度を検出し
ているとは限らないので、この場合には、体表面温度推
定回路161によって体表面温度に近い推定体表面温度
を求め、この推定体表面温度に基づいて空調制御回路6
9に空調風発生装置1を制御させるためである。
【0192】このように、第11実施例によれば、前記
第10実施例の作用効果に加えて、乗員がライト75を
点けて体表面温度検出器57の検出範囲を設定している
間は、空調制御回路69は推定体表面温度に基づいて空
調風発生装置1を制御するので、体表面温度検出器57
の方向設定中に検出範囲が乗員の体表面から外れた場合
であっても、不適正な範囲から検出された不適切な温度
に基づいて空調制御が行われるのを防止することがで
き、体表面温度検出器57の方向設定中であっても、快
適な空調制御を継続して行うことができる。
【0193】なお、第5実施例〜第11実施例では、明
示手段CL4として第1実施例の体表面範囲明示器65
を使用したが、これに代えて第2実施例〜第4実施例の
明示手段CL4を使用することもできる。
【0194】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明によれば、体表面温度検出手段の検出範囲とほ
ぼ同一範囲が明示手段によって明示されるので、明示手
段による明示範囲を乗員の顔面等の体表面温度検出に適
切な範囲となるように検出範囲設定手段を設定すれば、
体表面温度検出手段による検出範囲が適正範囲に設定さ
れ、この適正範囲の体表面温度に基づいて空調風発生手
段が制御される。すなわち、体表面温度検出手段による
検出範囲を適正範囲に容易に設定することができ、快適
性をさらに向上させることができる。
【0195】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、明示手段として豆電球な
どの光源による可視光を用いても検出範囲を的確に明示
することができ、明示手段の構造の簡素化及び小型化を
図ることができる。
【0196】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明の効果に加えて、体表面検出手段、明示手
段、検出範囲設定手段、及び明示範囲設定手段の全体の
構造の簡素化及び小型化を図ることができる。
【0197】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
又は請求項3に記載の発明の効果に加えて、明示手段が
照射する可視光を赤系統の色としてので、体表面温度検
出手段として一般的な赤外線温度センサを使用している
ことを乗員に暗示することができ、乗員によるセンサの
原理的な理解を助けることができる。
【0198】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、検
出範囲設定手段を操作しながら明示手段の入力操作を行
うことができるので、検出範囲設定時の操作性の向上を
図ることができる。
【0199】請求項6に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、車
両走行中は明示制御手段が明示手段の作動を禁止するよ
うにすることにより、車両発進前に乗員が明示手段の停
止操作を忘れたり、車両走行中に明示手段の作動操作を
不用意に行ってしまっても、明示手段が作動することが
ないので、運転者の運転時における視界内に明示手段を
設けた場合であっても、車両走行中に運転者の視界に可
視光などが入るのを防止することができる。したがっ
て、車室内の乗員から見え易い位置や明示し易い位置、
例えば乗員の正面側などの任意位置に明示手段を設ける
ことができると共に、明示手段が運転時の車両操作性に
影響を与えるのを確実に防止することができる。
【0200】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
〜請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、乗
員は報知手段からの報知によって体表面温度検出手段に
よる検出範囲が適切であるか否かを容易に知ることがで
きるので、報知手段からの報知と明示手段からの検出範
囲の明示に従って、検出範囲設定手段を一段と容易且つ
適切に設定することができ、適正範囲から検出された体
表面温度に基づく快適な空調制御を得ることができる。
【0201】請求項8に記載の発明によれば、請求項7
に記載の発明の効果に加えて、乗員は、報知手段からの
報知があった場合に限り、検出範囲設定手段による体表
面温度検出手段の検出範囲の設定を変えれば良いので、
設定変更の必要性の有無を容易に判断することができ
る。
【0202】請求項9に記載の発明によれば、請求項7
又は請求項8に記載の発明の効果に加えて、報知手段は
検出温度が適正であるとき報知するので、乗員は、体表
面温度検出手段の検出範囲を変更する際に、報知手段か
らの報知があるように検出範囲設定手段を設定すれば良
いので、検出範囲をさらに容易に適正範囲に合わせるこ
とができる。
【0203】請求項10に記載の発明によれば、請求項
7〜請求項9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、
車両停車中に限り報知制御手段が報知手段の作動を許容
するようにすることにより、車両走行中に報知手段が作
動して乗員に違和感を与えることがなく、乗員は、体表
面温度検出手段の設定変更の操作を容易に行うことが可
能な車両停車中にのみ、体表面温度検出手段の設定変更
の必要性を知ることができる。
【0204】請求項11に記載の発明によれば、請求項
10に記載の発明の効果に加えて、報知制御手段は走行
状態判断手段が車両の始動時と判断したときに限り報知
手段の作動を許容するので、乗員は、体表面温度検出手
段の設定変更を要する可能性が特に高く、且つ乗員が容
易に操作を行うことが可能な車両の始動時にのみ、体表
面温度検出手段の設定変更の必要性を知ることができ
る。
【0205】請求項12に記載の発明によれば、請求項
7〜請求項11のいずれかに記載の発明に効果に加え
て、空調制御手段は、検出作動検知手段が体表面温度検
出手段の不作動を検知したとき体表面温度推定手段が推
定する推定温度に基づいて空調風発生手段を制御するの
で、体表面温度検出手段が作動していない場合であって
も、快適な空調制御を継続して行うことができ、快適性
が向上する。
【0206】請求項13に記載の発明によれば、請求項
7〜請求項12のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、明示手段の作動状態を検知する明示作動検知手段を
設け、空調制御手段は、明示作動検知手段が明示手段の
作動を検知したとき体表面温度推定手段が推定する推定
温度に基づいて空調風発生手段を制御するので、体表面
温度検出手段の設定中であっても、快適な空調制御を継
続して行うことができ、快適性が向上する。
【0207】請求項14に記載の発明によれば、請求項
13に記載の発明の効果に加えて、空調制御手段は体表
面温度推定手段が不作動のとき予め設定された所定の温
度に基づいて空調風発生手段を制御するので、体表面温
度推定手段が作動していない場合であっても、快適な空
調制御を継続して行うことができ、快適性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】第1実施例に係る全体構成図である。
【図3】第1実施例のブロック構成図である。
【図4】第1実施例の体表面温度検出ユニットの断面図
である。
【図5】体表面検出ユニットの位置を示す車室内斜視図
である。
【図6】第1実施例の作用を説明する体表面温度検出ユ
ニットの断面図である。
【図7】第1実施例の作用を説明する体表面温度検出ユ
ニットの断面図である。
【図8】第1実施例のフローチャートである。
【図9】第1実施例のフローチャートである。
【図10】第1実施例の変形例の体表面温度検出ユニッ
トの断面図である。
【図11】第2実施例の体表面温度検出ユニットの断面
図である。
【図12】第2実施例の作用を説明する模式図である。
【図13】第3実施例の構成図である。
【図14】第4実施例の構成図である。
【図15】第5実施例のブロック構成図である。
【図16】第5実施例のフローチャートである。
【図17】第5実施例のフローチャートである。
【図18】第6実施例のブロック構成図である。
【図19】第6実施例のフローチャートである。
【図20】第6実施例のフローチャートである。
【図21】第6実施例のフローチャートである。
【図22】第7実施例のブロック構成図である。
【図23】第7実施例のフローチャートである。
【図24】第8実施例のフローチャートである。
【図25】第9実施例のブロック構成図である。
【図26】第9実施例のフローチャートである。
【図27】第10実施例のブロック構成図である。
【図28】第10実施例のフローチャートである。
【図29】第10実施例のフローチャートである。
【図30】第11実施例のブロック構成図である。
【図31】第11実施例のフローチャートである。
【図32】従来例を示す構成図である。
【図33】赤外線温度センサの位置を示す車室内の模式
図である。
【符号の説明】
CL1 空調風発生手段 CL2 体表面温度検出手段 CL3 検出範囲設定手段 CL4 明示手段 CL5 明示範囲設定手段 CL6 空調制御手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−271912(JP,A) 特開 平6−106952(JP,A) 特開 昭60−29320(JP,A) 特開 平4−303016(JP,A) 特開 平6−117836(JP,A) 特開 平5−215376(JP,A) 特開 昭60−174314(JP,A) 特開 昭60−179357(JP,A) 特開 平5−286339(JP,A) 特開 昭63−74709(JP,A) 特開 平4−129856(JP,A) 特開 平6−96867(JP,A) 実開 昭58−104717(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101 B60H 3/02 G01J 5/02 B60H 1/34

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の空調風を吹出すと共に空調風の吹
    出し状態を変更可能な空調風発生手段と、 乗員の体表面の温度を非接触で検出する体表面温度検出
    手段と、 この体表面温度検出手段の検出範囲を設定可能な検出範
    囲設定手段と、 前記体表面の所定範囲を乗員に明示する明示手段と、 前記検出範囲設定手段に連動し前記明示手段が明示する
    範囲を前記検出範囲とほぼ同一範囲に設定する明示範囲
    設定手段と、 前記体表面温度検出手段が検出した体表面温度に基づい
    て前記空調風発生手段を制御する空調制御手段とを備え
    た車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用空調装置であっ
    て、 前記明示手段は、前記体表面温度検出手段の近傍から可
    視光を照射して乗員の体表面に所定範囲を明示し、 前記明示範囲設定手段は、前記可視光の照射方向を前記
    体表面温度検出手段の検出方向とほぼ同方向に設定する
    ことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用空調装置であっ
    て、 前記明示手段は前記体表面検出手段と一体的に設け、 前記明示範囲設定手段と前記検出範囲設定手段とは同一
    の手段としたことを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の車両用空
    調装置であって、 前記体表面温度検出手段は、赤外線温度センサであり、 前記明示手段が照射する可視光は、赤系統の色であるこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    車両用空調装置であって、 前記明示手段を制御する明示制御手段を設け、 前記明示制御手段の操作入力部は、前記検出範囲設定手
    段の操作入力部の近傍に設けたことを特徴とする車両用
    空調装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    車両用空調装置であって、 車両の走行状態を判断する走行状態判断手段と、 前記明示手段を制御する明示制御手段とを設け、 前記明示制御手段は、前記走行状態判断手段が判断した
    走行状態に基づき前記明示手段を制御することを特徴と
    する車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    車両用空調装置であって、 車室内の熱負荷を検出する室内熱負荷検出手段と、 前記室内熱負荷検出手段が検出した車室内熱負荷により
    乗員の体表面温度の適正範囲を推定する体表面温度推定
    手段と、 この体表面温度推定手段が推定した適正範囲に基づき前
    記体表面温度検出手段が検出した検出温度が適正か否か
    を判断する体表面温度判断手段と、 この体表面温度判断手段の判断を乗員に報知する報知手
    段とを設けたことを特徴とする車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の車両用空調装置であっ
    て、 前記報知手段は、前記体表面温度判断手段が前記検出温
    度を適正でないと判断したときこれを乗員に報知するこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8に記載の車両用空
    調装置であって、 前記報知手段は、前記体表面温度判断手段が前記検出温
    度を適正と判断したときこれを乗員に報知することを特
    徴とする車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 請求項7〜請求項9のいずれかに記載
    の車両用空調装置であって、 車両の走行状態を判断する走行状態判断手段と、 前記報知手段を制御する報知制御手段とを設け、 前記報知制御手段は、走行状態判断手段が判断した走行
    状態に基づき前記報知手段を制御することを特徴とする
    車両用空調装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の車両用空調装置で
    あって、 前記報知制御手段は、前記走行状態判断手段が車両の始
    動時と判断したときに限り前記報知手段の作動を許容す
    ることを特徴とする車両用空調装置。
  12. 【請求項12】 請求項7〜請求項11のいずれかに記
    載の車両用空調装置であって、 前記体表面温度検出手段の作動状態を検知する検出作動
    検知手段を設け、 前記空調制御手段は、前記検出作動検知手段が前記体表
    面温度検出手段の不作動を検知したとき前記体表面温度
    推定手段が推定する推定体表面温度に基づいて前記空調
    風発生手段を制御することを特徴とする車両用空調装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項7〜請求項12のいずれかに記
    載の車両用空調装置であって、 前記明示手段の作動状態を検知する明示作動検知手段を
    設け、 前記空調制御手段は、前記明示作動検知手段が前記明示
    手段の作動を検知したとき前記体表面温度推定手段が推
    定する推定体表面温度に基づいて前記空調風発生手段を
    制御することを特徴とする車両用空調装置。
  14. 【請求項14】 請求項12又は請求項13に記載の車
    両用空調装置であって、 前記空調制御手段は、前記体表面温度推定手段が不作動
    のとき予め設定された所定の温度に基づいて前記空調風
    発生手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
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