JP2008001220A - 車両用温度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】座席に着座する乗員の運転姿勢や体格などにかかわらず、乗員およびサイドウィンドウの表面温度を、赤外線センサの温度検出領域の数を増すことなく適切に検出することができる車両用温度検出装置を提供する。
【解決手段】車両の車室内の乗員Aの所定部位の位置に対応した少なくとも1つの乗員温度検出領域(顔表面温度検出領域B)と、車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域(C1,C2)とを有し、各参照温度検出領域(C1,C2)内の対象物の温度を非接触で検出するIRセンサを有し、各参照温度検出領域(C1,C2)は、乗員温度検出領域(顔表面温度検出領域B)と所定距離離れた位置であって車両上下方向に重なるよう配置されている。
【選択図】図5
【解決手段】車両の車室内の乗員Aの所定部位の位置に対応した少なくとも1つの乗員温度検出領域(顔表面温度検出領域B)と、車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域(C1,C2)とを有し、各参照温度検出領域(C1,C2)内の対象物の温度を非接触で検出するIRセンサを有し、各参照温度検出領域(C1,C2)は、乗員温度検出領域(顔表面温度検出領域B)と所定距離離れた位置であって車両上下方向に重なるよう配置されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、空調制御用の温度情報としての車室内の乗員付近やサイドウインドウ付近の温度を検出する車両用温度検出装置に関する。
従来より、空調制御用の温度情報としての車室内の乗員の表面温度を、非接触温度センサを用いて検出するようにした装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。前記特許文献1では、車室内の座席に着座する乗員の表面温度を、マトリックス型の多点計測が可能な赤外線センサで検出するようにしている。
特開平10−230728号公報
ところで、前記特許文献1のように、座席(例えば運転席)に着座する乗員(運転席乗員)の表面温度を乗員温度として空調制御するだけでなく、車室内への日射量に応じてより適切な空調制御を行う制御も考えれている。このような制御を行うために、車室内の所定部位例えば運転席側サイドウィンドウの表面温度を検出し、検出した温度を参照温度として日射量を判断している。このように日射量を判断するための参照温度も検出することを考慮した場合、乗員温度が検出可能な検出領域と、運転席側サイドウィンドウの表面温度などの参照温度が検出可能な検出領域の位置関係は、運転席乗員の運転姿勢や体格などによって変化する。
このため、前記特許文献1のようなマトリックス型の赤外線センサを用いた場合、運転席乗員の運転姿勢や体格を予め考慮するためには、余分な複数の温度検出領域が含まれることになる。これにより、前記赤外線センサを構成する検出素子の数が増し、その分だけコストが高くなってしまう。
そこで、本発明は、座席に着座する車両乗員の運転姿勢や体格などにかかわらず、車両乗員およびサイドウィンドウの表面温度を、余分な複数の温度検出領域を増すことなく適切に検出することができる車両用温度検出装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係る車両用温度検出装置は、車両の車室内における乗員の所定部位の位置に対応した少なくとも1つの乗員温度検出領域と、前記車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域とを有し、前記各温度検出領域内の対象物の温度を非接触で検出する表面温度検出手段と、前記車室内の座席に着座する前記乗員の位置に応じて任意に前記表面温度検出手段の前記各温度検出領域を調整可能な変更手段と、前記変更手段の調整結果に基づいて、前記表面温度検出手段の前記複数の参照温度検出領域のうちから、前記車室内の所定部位の参照温度を検出するための参照温度検出領域を選択し、選択した参照温度検出領域で検出した温度データを前記車室内の所定部位の参照温度として出力すると共に、前記乗員温度検出領域で検出した温度データを前記乗員の所定部位の乗員温度として出力する制御手段と、を備え、前記複数の参照温度検出領域は、前記乗員温度検出領域と所定距離離れた位置であって車両上下方向に重なるよう配置されていることを特徴としている。
本発明に係る車両用温度検出装置によれば、表面温度検出手段は、車両の車室内の乗員の所定部位の位置に対応した少なくとも1つの乗員温度検出領域と、車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域とを有し、各検出領域内の対象物の温度を非接触で検出することができ、また、複数の参照温度検出領域は、乗員温度検出領域と所定距離離れた位置であって車両上下方向に重なるよう配置されている。
これにより、少なくとも1つの乗員温度検出領域を乗員の所定部位の位置に設定し、乗員の所定部位の位置の高さの違いに対応した車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域のうちから、車室内の所定部位の参照温度を検出するための参照温度検出領域を選択することができるので、乗員の所定部位の表面温度検出および車室内の所定部位の表面温度検出に必要な温度検出領域の数を少なくすることができる。これにより、表面温度検出手段を構成する検出素子の数を少なくすることができるので、コストの低減を図ることができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係る車両用温度検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1は、赤外線センサ(以下、IRセンサという)2と、コントロールユニット3とを主要な構成要素として備えている。また、コントロールユニット3には、車室内に所定の吹き出し口から空調風を吹き出させる空調制御装置4と、車両の左右のサイドウィンドウの開閉を行うサイドウィンドウ開閉装置5と、表示装置6が電気的に接続されている。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係る車両用温度検出装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1は、赤外線センサ(以下、IRセンサという)2と、コントロールユニット3とを主要な構成要素として備えている。また、コントロールユニット3には、車室内に所定の吹き出し口から空調風を吹き出させる空調制御装置4と、車両の左右のサイドウィンドウの開閉を行うサイドウィンドウ開閉装置5と、表示装置6が電気的に接続されている。
IRセンサ2は、被検温体から入射される赤外線を熱に変換する熱交換膜、この熱交換膜により変換される熱を電力に変換する複数の検出素子、およびこのIRセンサ2内の温度を計測するサーミスタなどを備え、前記各検出素子の出力値と前記サーミスタの出力値に基づいて、被検温体の温度を計測(検出)する。
図2(a),(b)に示すように、IRセンサ2は、車両(自動車)7の車室内のフロントウィンドウ8の上部に設置したインサイドミラー(ルームミラー)9に取り付けられている。インサイドミラー9は、その向きを運転席乗員(運転者)Aの操作によって調整することが可能であり、通常は運転席乗員Aが車両後方側を視認できるように向きを調整している。
本実施形態では、図3に示すように、IRセンサ2をインサイドミラー9の上部中央部に取り付けている。これにより、運転席に着座する運転席乗員の運転姿勢や体格(シート位置)などにかかわらず、常にIRセンサ2は運転席乗員の顔(頭部)付近に向けられている。即ち、図2(b)に示したように、運転席に着座する運転席乗員の運転姿勢や体格に応じて、その顔(頭部)A1が運転席を車体前後方向(矢印a−a’方向)に沿って移動した場合でも、その位置に合わせてインサイドミラー9の向き(矢印b方向)が運転席乗員Aの操作によって調整される。
図4は、図2(a),(b)におけるIRセンサ2の視野範囲であり、インサイドミラー9の向き調整により運転席乗員Aの顔A1と運転席側の右サイドウィンドウ10が位置している。そして、本実施形態では、図5(a),(b)に示すように、図4に示したIRセンサ2の視野範囲において、運転席乗員Aの顔A1の表面温度を検出するための1つの顔表面温度検出領域Bと、右サイドウィンドウ10の表面温度を検出するための2つの右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2に対応するようにして、IRセンサ2に検出素子20、21、22がそれぞれ配置されている。
前記顔表面温度検出領域Bは、特許請求の範囲の請求項1に記載した「乗員温度検出領域」に相当し、前記右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2は、特許請求の範囲の請求項1に記載した「複数の参照温度検出領域」に相当する。なお、「乗員温度検出領域」における‘乗員温度’は、乗員の所定部位(本実施形態では、運転席乗員の顔)の位置の温度であり、「参照温度検出領域」における‘参照温度’は、車室内の所定部位(本実施形態では、右サイドウィンドウ)の位置の温度である。
このように、右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2は、顔表面温度検出領域Bに対して、所定距離離れた位置で、車両上下方向に沿って上側および下側に位置するように2つに分割されている。
コントロールユニット3は、インサイドミラー9によって向き調整されているIRセンサ2の、右サイドウィンドウ10の右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2のうちから、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度を検出するための参照温度検出領域(右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1もしくは右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2)を選択し、選択した参照温度検出領域で検出した温度データを、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度として出力する(詳細は後述する)。
コントロールユニット3は、インサイドミラー9によって向き調整されているIRセンサ2の、運転席乗員Aの顔A1の顔表面温度検出領域Bで検出した温度データを、運転席乗員Aの顔A1の表面温度として出力する。なお、コントロールユニット3は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに所定の処理を実行させるためのプログラム等を記憶しているROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM等により構成されている。
次に、前記した車両用温度検出装置1による温度検出動作を、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
イグニッションONの状態で車両用温度検出装置1の電源スイッチ(不図示)がONされると、まず、以降の処理の実行に使用するタイマやカウンタ、フラグを初期設定する初期化処理を行う(ステップS1)。そして、コントロールユニット3は、IRセンサ2により検出された被検温体(図5(a)に示した運転席乗員Aの顔A1と運転席側の右サイドウィンドウ10)の熱エネルギーに応じた温度データを取得する(ステップS2)。
即ち、運転席乗員Aの顔A1の表面温度検出領域である1つの顔表面温度検出領域B(図5(a)参照)は、運転席乗員Aの操作によるインサイドミラー9の向き調整によって運転席乗員Aの顔A1に略合っているとみなすことができるため、この顔表面温度検出領域Bに対応したIRセンサ2の検出素子の検出結果を顔表面温度TF1とする。同様に、右サイドウィンドウ10の表面温度検出領域である2つのサイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2(図5(a)参照)にそれぞれ対応したIRセンサ2の各検出素子の検出結果を検出温度TG1および検出温度TG2する。よって、ステップS2では、温度データとして上記のTF1、TG1、TG2を取得する。
そして、車両用温度検出装置1の電源スイッチ(不図示)がONされてから所定時間(例えば30秒)が経過していない場合(ステップS3:NO)、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2のうち、右サイドウィンドウ10だけを含んだ検出領域を特定するために、サイドウィンドウ開閉装置5に開閉信号aを出力して右サイドウィンドウ10の開閉を行い(ステップS4)、ステップS6へ進む。なお、ここでいう右サイドウィンドウ10の開閉とは、車両用温度検出装置1の電源スイッチがONになったときに右サイドウィンドウ10が開いている場合には閉じる動作であり、車両用温度検出装置1の電源スイッチがONになったときに右サイドウィンドウ10が閉じている場合には開く動作である。
一方、車両用温度検出装置1の電源スイッチ(不図示)がONされてから所定時間(例えば30秒)が経過している場合(ステップS3:YES)、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2のうち右サイドウィンドウ10だけを含んだ検出領域を特定するために、空調制御装置4に空調風吹き出し信号bを出力して右サイドウィンドウ側吹き出し口(不図示)から右サイドウィンドウ10へ空調風の吹き付けを行い(ステップS5)、ステップS6へ進む。
そして、ステップS6において、ステップS4またはステップS5で右サイドウィンドウ10に対する状態を変更しているので、再度ステップS2と同様にして、右サイドウィンドウ10の表面温度検出領域であるサイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2にそれぞれ対応したIRセンサ2の各検出素子の検出結果を、検出温度TG1’および検出温度TG2’として取得し、ステップS7へ進む。
そして、ステップS7において、ステップS2で検出されたサイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1の検出温度TG1およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2の検出温度TG2と、ステップS6で検出されたサイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1の検出温度TG1’およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2の検出温度TG2’に基づいて、以下の式1の関係を満たす場合(ステップS7:YES)、ステップS8へ進む。
|TG1−TG1’|>|TG2−TG2’|…(式1)
|TG1−TG1’|>|TG2−TG2’|…(式1)
一方、ステップS7において、式1の関係を満たさない場合(ステップS7:NO)、ステップS10へ進む。
そして、ステップS8において、ステップS7で式1の関係が成り立っているので、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1の温度変化の方が大きいということになり、温度変化の大きな領域が右サイドウィンドウ10だけを含んでいると判断する。よって、右サイドウィンドウ10の表面温度を検出する検出素子として、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1に対応した検出素子による検出温度TG1を選択して、ステップS9へ進む。
そして、ステップS9において、ステップS2で得られた温度データとステップS8で選択した温度情報により、運転席乗員Aの顔A1の表面温度TFをTF1と設定すると共に、右サイドウィンドウ10の表面温度TGをTG1と設定して、ステップS12へ進む。
また、ステップS10において、ステップS7で式1の関係が成り立っていないので、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C2の温度変化の方が大きいということになり、温度変化の大きな領域が右サイドウィンドウ10だけを含んでいると判断する。よって、右サイドウィンドウ10の表面温度を検出する検出素子として、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C2に対応した検出素子による検出温度TG2を選択して、ステップS11へ進む。
そして、ステップS11において、ステップS2で得られた温度データとステップS10で選択した温度情報により、運転席乗員Aの顔A1の表面温度TFをTF1と設定すると共に、右サイドウィンドウ10の表面温度TGをTG2と設定して、ステップS12へ進む。
そして、ステップS12において、ステップS9もしくはステップS11でそれぞれ設定された運転席乗員Aの顔A1の表面温度TF、および右サイドウィンドウ10の表面温度TGを処理結果として、空調制御装置4に対して信号(温度情報)cを出力する。また、前記運転席乗員Aの顔A1の表面温度TFの数値および右サイドウィンドウ10の表面温度TGの数値を、表示装置6に表示する。
そして、ステップS12で空調制御装置4に対して信号(温度情報)cが出力された後、車両用温度検出装置1の電源スイッチ(不図示)が運転席乗員Aの操作によってOFFされると(ステップS13:YES)、上記した温度検出動作を終了し、車両用温度検出装置1の電源スイッチ(不図示)がONの状態であれば(ステップS13:NO)、ステップS2に戻って上記した温度検出動作を繰り返す。
このように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1によれば、IRセンサ2をインサイドミラー9の上部中央部に取り付けているので、運転席に着座する運転席乗員Aの運転姿勢や体格などに合わせて、常にIRセンサ2を運転席乗員Aの顔(頭部)付近に向けることができる。
そして、右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2が、顔表面温度検出領域Bに対して、所定距離離れた位置で、車両上下方向に沿って上側および下側に位置するように2つに分割されている。これにより、IRセンサ2の、右サイドウィンドウ10の右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1および右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2のうちから、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度を検出するための参照温度検出領域(右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域C1もしくは右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域C2)を選択し、選択した参照温度検出領域で検出した温度データを、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度として出力することにより、運転席乗員Aの顔の表面温度検出および右サイドウィンドウ10の表面温度検出に必要な温度検出領域の数を少なくすることができる。これにより、IRセンサ2を構成する検出素子の数を少なくすることができるので、コストの低減を図ることができる。
〈実施形態2〉
図7は、本発明の実施形態2に係る車両用温度検出装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1aは、IRセンサ2と、コントロールユニット3とを主要な構成要素として備えている。また、コントロールユニット3には、車室内に所定の吹き出し口から空調風を吹き出させる空調制御装置4と、車両の左右のドアミラーの角度調節を行うドアミラー角度制御装置11と、表示装置6が電気的に接続されている。
図7は、本発明の実施形態2に係る車両用温度検出装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1aは、IRセンサ2と、コントロールユニット3とを主要な構成要素として備えている。また、コントロールユニット3には、車室内に所定の吹き出し口から空調風を吹き出させる空調制御装置4と、車両の左右のドアミラーの角度調節を行うドアミラー角度制御装置11と、表示装置6が電気的に接続されている。
そして、本実施形態では、図8(a),(b)に示すように、図4に示したIRセンサ2の視野範囲において、運転席乗員Aの顔A1の表面温度を検出するための2つの顔表面温度検出領域B1、B2と、右サイドウィンドウ10の表面温度を検出するための3つの右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、右サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3に対応するようにして、IRセンサ2に検出素子23、24、25、26、27がそれぞれ配置されている。
このように、右サイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、右サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、右サイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3は、顔表面温度検出領域B1、B2に対して、所定距離離れた位置で、車両上下方向に沿って上側および下側に位置するように3つに分割されている。
以下、本実施形態における車両用温度検出装置1aによる温度検出動作を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
イグニッションONの状態で車両用温度検出装置1aの電源スイッチ(不図示)がONされると、まず、以降の処理の実行に使用するタイマやカウンタ、フラグを初期設定する初期化処理を行う(ステップS21)。そして、コントロールユニット3は、IRセンサ2により検出された被検温体(図8(a)に示した運転席乗員Aの顔A1と運転席側の右サイドウィンドウ10)の熱エネルギーに応じた温度データを取得する(ステップS22)。
即ち、運転席乗員Aの顔A1の表面温度検出領域である2つの顔表面温度検出領域B1,B2(図8(a)参照)は、運転席乗員Aの操作によるインサイドミラー9の向き調整によって運転席乗員Aの顔A1に略合っているとみなすことができるため、この顔表面温度検出領域B1、B2にそれぞれ対応したIRセンサ2の各検出素子の検出結果を顔表面温度TF1,TF2とする。同様に、右サイドウィンドウ10の表面温度検出領域である3つのサイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3(図8(a)参照)にそれぞれ対応したIRセンサ2の各検出素子の検出結果を検出温度TG1、TG2およびTG3する。よって、ステップS22では、温度データとして上記のTF1,TF2、TG1,TG2,TG3を取得する。
そして、ステップS23において、コントロールユニット3は、左右のドアミラー12a,12b(図10参照)の角度を制御するドアミラー角度制御装置11から出力される左右のドアミラー12a,12bの各ドアミラー角度信号dを取得し、ステップS24へ進む。
そして、ステップS24において、コントロールユニット3は、ステップS23で取得した左右のドアミラー12a,12bの各ドアミラー角度信号dに基づいて、運転席乗員の顔(頭部)位置の推定を行う。即ち、例えば、図10に示すように、運転席乗員の運転姿勢や体格に応じて運転席は車体前後方向(図10のa−a’線上)に沿って移動可能なので、運転席乗員の顔(頭部)A1は、このa−a’線上に位置している。そして、前記各ドアミラー角度信号dによって得られた所定角度の左右のドアミラー12a,12bにそれぞれ入射した各光c1,d1の反射光c2,d2の交点と前記a−a’線との位置関係を求めることによって、運転席乗員の顔(頭部)A1位置を推定するものである。
そして、ステップS25において、ステップS24で求めた左右のドアミラー12a,12bの各反射光c2,d2の交点が、図10のように前記a−a’線上で所定位置(例えば、10cm程度)離れていなければ、前記交点が所定範囲内であると判断し(ステップS25:YES)、ステップS27へ進む。一方、ステップS24で求めた左右のドアミラー12a,12bの各反射光c2,d2の交点が、図11のように前記a−a’線上で所定位置(例えば、10cm程度)離れていれば、前記交点が所定範囲外であると判断し(ステップS25:NO)、ステップS26へ進む。
ステップS26において、ステップS25で前記交点が所定範囲外であると判断されているので、左右のドアミラー12a,12b(もしくは、どちらか一方のドアミラー)の角度調整を運転席乗員に促すために、表示装置6に警告信号を出力して警告ランプ(不図示)を点灯(もしくは点滅)させる。なお、この際同時に警告音を発するようにしてもよい。
一方、ステップS27において、ステップS25で前記交点が所定範囲内であると判断されているので、この交点位置に基づいて2つの顔表面温度検出領域B1、B2のうちから運転席乗員の顔(頭部)の表面温度検出領域として適した領域を選択し、ステップS28へ進む。
そして、ステップS28において、ステップS25で前記交点が所定範囲内であると判断されているので、この交点位置に基づいて、3つのサイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3のうちから、右サイドウィンドウ10の表面温度検出領域に適した領域を選択し、ステップS29へ進む。
そして、ステップS29において、運転者Aの顔A1の表面温度TFおよび右サイドウィンドウ10の表面温度TGを、ステップS27およびステップS28での結果に基づいて設定して、ステップS30へ進む。
そして、ステップS30において、ステップS29で設定された運転席乗員Aの顔A1の表面温度TF、および右サイドウィンドウ10の表面温度TGを処理結果として、空調制御装置4に対して信号(温度情報)cを出力する。また、ステップS27およびステップS28で設定された運転者Aの顔A1の表面温度TFの数値および右サイドウィンドウ10の表面温度TGの数値を、表示装置6に表示する。
そして、ステップS30で空調制御装置4に対して信号(温度情報)cが出力された後、車両用温度検出装置1aの電源スイッチ(不図示)が運転席乗員Aの操作によってOFFされると(ステップS31:YES)、上記した温度検出動作を終了し、車両用温度検出装置1aの電源スイッチ(不図示)がONの状態であれば(ステップS31:NO)、ステップS22に戻って上記した温度検出動作を繰り返す。
このように、本実施形態に係る車両用温度検出装置1aによれば、左右のドアミラー12a,12bから出力される各ドアミラー角度信号dに基づいて、運転席乗員の顔(頭部)位置を推定することができる。そして、3つのサイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3が、2つの顔表面温度検出領域B1、B2に対して、所定距離離れた位置で、車両上下方向に沿って上側および下側に位置するように3つに分割されている。
これにより、IRセンサ2の、サイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1、サイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2、およびサイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3のうちから、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度を検出するための参照温度検出領域(サイドウィンドウ表面温度検出上側領域D1もしくはサイドウィンドウ表面温度検出中央領域D2もしくはサイドウィンドウ表面温度検出下側領域D3)を選択し、選択した参照温度検出領域で検出した温度データを、運転席側の右サイドウィンドウ10の表面温度として出力することにより、運転席乗員Aの顔の表面温度検出および右サイドウィンドウ10の表面温度検出に必要な温度検出領域の数を少なくすることができる。これにより、IRセンサ2を構成する検出素子の数を少なくすることができるので、コストの低減を図ることができる。
なお、前記した各実施形態では、IRセンサ2により運転席乗員の顔の表面温度および運転席側の右サイドウィンドウの表面温度を検出する例であったが、これに限らず、例えばIRセンサ2により助手席乗員の顔の表面温度および助手席側の左サイドウィンドウの表面温度を検出する場合においても、本発明を同様に適用することができる。
1、1a 車両用温度検出装置
2 IRセンサ(表面温度検出手段)
3 コントロールユニット(制御手段)
4 空調制御装置
5 サイドウィンドウ開閉装置
6 表示装置
9 インサイドミラー(変更手段)
10 右サイドウィンドウ
11 ドアミラー角度制御装置
12a,12b ドアミラー
20〜27 検出素子
2 IRセンサ(表面温度検出手段)
3 コントロールユニット(制御手段)
4 空調制御装置
5 サイドウィンドウ開閉装置
6 表示装置
9 インサイドミラー(変更手段)
10 右サイドウィンドウ
11 ドアミラー角度制御装置
12a,12b ドアミラー
20〜27 検出素子
Claims (6)
- 車両の車室内における乗員の所定部位の位置に対応した少なくとも1つの乗員温度検出領域と、前記車室内の所定部位の位置に対応した複数の参照温度検出領域とを有し、前記各温度検出領域内の対象物の温度を非接触で検出する表面温度検出手段と、
前記車室内の座席に着座する前記乗員の位置に応じて任意に前記表面温度検出手段の前記各温度検出領域を調整可能な変更手段と、
前記変更手段の調整結果に基づいて、前記表面温度検出手段の前記複数の参照温度検出領域のうちから、前記車室内の所定部位の参照温度を検出するための参照温度検出領域を選択し、選択した参照温度検出領域で検出した温度データを前記車室内の所定部位の参照温度として出力すると共に、前記乗員温度検出領域で検出した温度データを前記乗員の所定部位の乗員温度として出力する制御手段と、を備え、
前記複数の参照温度検出領域は、前記乗員温度検出領域と所定距離離れた位置であって車両上下方向に重なるよう配置されている、
ことを特徴とする車両用温度検出装置。 - 前記変更手段は、前記車室内のフロントガラスの上部側に設置されるインサイドミラーである、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用温度検出装置。 - 前記車室内の所定部位は、前記乗員が位置する側のサイドウィンドウである、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用温度検出装置。 - 前記制御手段は、前記車室内に所定の吹き出し口から空調風を吹き出させる空調制御手段に対して空調風吹き出し信号を出力して、前記サイドウィンドウに空調風を吹きつけるよう制御を行い、前記サイドウィンドウの表面温度を検出するための前記複数の参照温度検出領域のうちから、最も大きな温度変化を検出した参照温度検出領域を前記サイドウィンドウの表面温度検出用として選択する、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用温度検出装置。 - 前記制御手段は、前記サイドウィンドウの開閉を行うサイドウィンドウ開閉手段に開閉信号を出力して、前記サイドウィンドウが開閉するよう制御を行い、前記サイドウィンドウの表面温度を検出するための前記複数の参照温度検出領域のうちから、最も大きな温度変化を検出した参照温度検出領域を前記サイドウィンドウの表面温度検出用として選択する、
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両用温度検出装置。 - 前記制御手段は、左右のドアミラーの角度調節を行うドアミラー角度調整手段から出力されるドアミラー角度信号に基づいて前記乗員の位置を推定し、この推定結果から前記乗員の位置が所定範囲に位置していると判定した場合は、推定した位置情報に基づいて、前記サイドウィンドウの表面温度を検出するための前記複数の参照温度検出領域のうちから、前記サイドウィンドウの表面温度を検出する参照温度検出領域を選択する、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用温度検出装置。
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2006
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