JP3409203B2 - 水銀汚染土壌の浄化方法 - Google Patents
水銀汚染土壌の浄化方法Info
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Description
学メーカー等の水銀を扱っている工場やその跡地におい
て、水銀によって汚染されている土壌を浄化する方法に
関する。 【0002】 【従来の技術】ごみ焼却炉の排ガス中に含まれる金属水
銀および水銀化合物を除去するのに、排ガスをアルカリ
洗浄水と接触させる方法が知られている。しかし、この
ような湿式処理法では、排ガス中の水銀はその一部しか
除去できない。これは、排ガス中の水銀の70〜80%を占
める水溶性の水銀イオンが排ガス中の亜流酸塩等の還元
性物質によって還元されて金属水銀になり、再揮散され
てしまうためである。そこで、洗浄液に酸化剤を添加し
て還元性物質を酸化すると共に、不溶性の金属水銀を酸
化して水溶性水銀イオンにし、水銀を水に溶解させるこ
とによって水銀の蒸発を防ぐ方法が提案されている(特
開平1−70130号公報参照)。 【0003】また、従来、排ガス中の水銀を除去する方
法に深冷分離法がある。しかし、この方法では、必ず排
水処理設備が必要であり、処理コストが高く付いた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】水銀等で汚染された土
地は主に工業地帯に多くあり、このようなところに土壌
浄化プラントを設置する際、敷地が制限される場合が多
い。また浄化プラントは土壌を浄化した後はその場所に
は必要なくなるものである。したがって、浄化プラント
はコンパクトで移動可能なものであることを必要とす
る。 【0005】この発明は、上記のような要望に応えるこ
とのできる水銀汚染土壌の浄化方法を提供することを目
的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明による水銀汚染
土壌の浄化方法は、水銀を含む土壌を間接加熱し、発生
した排ガスを段階的に冷却して排ガスから水銀を除去・
回収するに際し、上記排ガスの冷却によって生じたドレ
ンから不溶性水銀を除去した後、ドレン中に溶解してい
る水銀を酸化剤の添加により水銀イオンに変え、ドレン
が蒸発しても水銀が蒸発しないようにしておき、該ドレ
ンを用いて上記排ガスの冷却を行うことを特徴とする方
法である。 【0007】 【発明の実施の形態】図1において、ホイルローダで運
ばれて来た土壌は、振動スクリーンで小石などを除いた
後、投入コンベヤ(1) によって間接加熱キルン(2) に供
給される。このキルン(2) は、その外周加熱室に燃料と
してガス、重油などを供給し、さらに燃焼用の空気を供
給し、同室内での燃焼によって間接加熱キルン(2) 内の
土壌を間接加熱するものである。間接加熱キルン(2) に
よって熱処理された浄化土壌は排出フィーダー(13)によ
って土壌置場(14)へ送られる。 【0008】土壌の加熱によって、土壌中に含まれる水
分、水銀その他蒸発性物質は蒸発され、生じたガス相
(温度650℃)はドレン蒸発器(3) に通され、ここで
後述するようにドレンとの間接接触によって180℃に
冷却される。次いで、ガス相はバグフィルター(4) に通
されて除塵された後、第1ガス冷却器(5) に通されて循
環冷却水によって温度50℃に冷却され、さらに第2ガ
ス冷却器(6) に通されて冷凍機によって温度5℃まで冷
却され、ついで活性炭フィルター(12)を経てファン(18)
によって煙突(11)から系外へ排出される。 【0009】第1ガス冷却器(5) および第2ガス冷却器
(6) において水蒸気の凝縮により生じたドレンは、アマ
ルガムタンク(7) へ送られ、ドレンに含まれていた不溶
性の水銀(主に金属水銀)がここに沈積する。この不溶
性の水銀の沈積物はアマルガムタンク(7) の底部から抜
き出され、水銀貯蔵槽に貯えられる。アマルガムタンク
(7) の水相すなわちドレンは水銀イオンや溶解した僅量
の金属水銀などを含む。この水相は、次いで酸化処理タ
ンク(8) へ送られる。同タンク(8) には酸化剤タンク
(9) から適量の過マンガン酸カリウムが加えられ、これ
によってドレン中に含まれる金属水銀が酸化されて水溶
性の水銀イオンになる。酸化処理タンク(8) には僅かで
はあるが沈積物(水銀は主に化合物形態の水銀である)
が溜まる。この沈殿物はその底部から抜き出され、水銀
貯蔵槽へ送られる。他方、酸化処理タンク(8) の水相す
なわちドレンはまだ水銀イオンその他を含んでいる。こ
の水相はポンプ(15)によってドレン蒸発器(3) へ送ら
れ、ここで上述のようにガス相(温度650℃)を冷却
するのに用いられる。ドレン蒸発器(3) にはアルカリタ
ンク(10)からポンプ(16)によって苛性ソーダ水溶液が加
えられ、ドレンがアルカリ処理される。ドレンはここで
ほぼ完全に蒸発し、生じた水蒸気はファン(17)によって
煙突(11)へ送られ、ドレンの蒸発残渣はその底部から抜
き出され、水銀貯蔵槽へ送られる。 【0010】 【発明の効果】この発明による水銀汚染土壌の浄化方法
は、以上のように構成されているので、この方法を実施
するための浄化プラントはコンパクトで移動可能なもの
とすることができる。 【0011】排ガスの冷却によって生じたドレン中の金
属水銀を酸化剤の添加によって水銀イオンに変えるの
で、水銀の蒸発を防ぐことができる。 【0012】このように水銀の蒸発を防いだドレンを用
いて水銀含有排ガスの冷却を行うので、冷却水製造装置
の負荷を減少させることができる。 【0013】また、このようなドレンを排ガスで加熱蒸
発させるので、プラント全体をクローズドシステムにす
ることができ、よって排水処理装置は必要でなく、処理
コストの節減を達成することができる。
すフローシートである。 【符号の説明】 2:間接加熱キルン 3:ドレン蒸発器 5:第1ガス冷却器 6:第2ガス冷却器 7:アマルガムタンク 8:酸化処理タンク 9:酸化剤タンク
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 水銀を含む土壌を間接加熱し、発生した
排ガスを段階的に冷却して排ガスから水銀を除去・回収
するに際し、上記排ガスの冷却によって生じたドレンか
ら不溶性水銀を除去した後、ドレン中に溶解している水
銀を酸化剤の添加により水銀イオンに変え、ドレンが蒸
発しても水銀が蒸発しないようにしておき、該ドレンを
用いて上記排ガスの冷却を行うことを特徴とする水銀汚
染土壌の浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10722697A JP3409203B2 (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 水銀汚染土壌の浄化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10722697A JP3409203B2 (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 水銀汚染土壌の浄化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10296231A JPH10296231A (ja) | 1998-11-10 |
JP3409203B2 true JP3409203B2 (ja) | 2003-05-26 |
Family
ID=14453696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10722697A Expired - Lifetime JP3409203B2 (ja) | 1997-04-24 | 1997-04-24 | 水銀汚染土壌の浄化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3409203B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN104096709A (zh) * | 2014-07-04 | 2014-10-15 | 北京高能时代环境技术股份有限公司 | 一种用于修复汞污染土壤的热脱附装置 |
CN104438315A (zh) * | 2014-11-05 | 2015-03-25 | 北京高能时代环境技术股份有限公司 | 一种修复污染土壤和地下水的原位化学氧化注入装置 |
JP6366186B2 (ja) * | 2014-12-05 | 2018-08-01 | 太平洋セメント株式会社 | 水銀回収装置及び水銀回収方法 |
-
1997
- 1997-04-24 JP JP10722697A patent/JP3409203B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH10296231A (ja) | 1998-11-10 |
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