JPH0838852A - 溶融炉排ガスの処理装置 - Google Patents
溶融炉排ガスの処理装置Info
- Publication number
- JPH0838852A JPH0838852A JP6180304A JP18030494A JPH0838852A JP H0838852 A JPH0838852 A JP H0838852A JP 6180304 A JP6180304 A JP 6180304A JP 18030494 A JP18030494 A JP 18030494A JP H0838852 A JPH0838852 A JP H0838852A
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- JP
- Japan
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- exhaust gas
- reaction tower
- soln
- aqueous solution
- hgs
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融炉排ガスの処理装置に係るもので、ダス
トの溶融処理にともなって生成される排ガスから、水銀
やＨＣｌ等を確実に除去するとともに、除去した水銀や
ＨＣｌ等を無害化する。 【構成】 飛灰を溶融炉で溶融処理して生成された排ガ
スを処理する装置として、排ガスを移送する管路の途中
に介在状態に配される反応塔と、該反応塔に接続されＭ
Ｓ水溶液を供給する洗浄液供給手段とを具備し、反応塔
に送り込まれた排ガスとＭＳ水溶液との接触に基づく化
学反応によりＨｇＳを生成させる。ＭＳ水溶液として、
Ｎａ2 Ｓ水溶液またはＮａＨＳ水溶液が選択される。
トの溶融処理にともなって生成される排ガスから、水銀
やＨＣｌ等を確実に除去するとともに、除去した水銀や
ＨＣｌ等を無害化する。 【構成】 飛灰を溶融炉で溶融処理して生成された排ガ
スを処理する装置として、排ガスを移送する管路の途中
に介在状態に配される反応塔と、該反応塔に接続されＭ
Ｓ水溶液を供給する洗浄液供給手段とを具備し、反応塔
に送り込まれた排ガスとＭＳ水溶液との接触に基づく化
学反応によりＨｇＳを生成させる。ＭＳ水溶液として、
Ｎａ2 Ｓ水溶液またはＮａＨＳ水溶液が選択される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融炉排ガスの処理装
置に係り、特に、都市ごみ、産業廃棄物等を焼却する廃
棄物焼却炉から排出される飛灰を、溶融炉で溶融処理し
た際に生成される排ガス中の含有金属を処理するもので
ある。
置に係り、特に、都市ごみ、産業廃棄物等を焼却する廃
棄物焼却炉から排出される飛灰を、溶融炉で溶融処理し
た際に生成される排ガス中の含有金属を処理するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】都市ごみ等の被焼却物を焼却するための
焼却炉の例として、実開平３−５６０２７号「流動床式
焼却炉」が提案されている。また、飛灰（ダスト）を溶
融炉で溶融処理する関連例として、以下の技術等が提案
されている。 特開昭５８−０３０３８２号「ダストの処理方法」 特開昭５８−０４０７９１号「出滓方法」 特開昭６０−０５３７８０号「直接通電式溶融処理炉
の電極挿入制御装置」 特開昭６０−０５４７８０号「ダストの溶融処理炉」 特公昭６３−０５１７５５号「ダストの処理方法」 特開昭６３−３１５１８７号「焼却炉排ガスの処理
法」 特開平０２−０９９１８４号「重金属含有ダストの無
害化処理方法」 これらの技術では、都市ごみ等の焼却炉から排出される
飛灰（ダスト）を溶融炉で溶融処理してダストの溶融固
化を行なう際に、溶融時に生じる諸問題を解決するよう
にしている。
焼却炉の例として、実開平３−５６０２７号「流動床式
焼却炉」が提案されている。また、飛灰（ダスト）を溶
融炉で溶融処理する関連例として、以下の技術等が提案
されている。 特開昭５８−０３０３８２号「ダストの処理方法」 特開昭５８−０４０７９１号「出滓方法」 特開昭６０−０５３７８０号「直接通電式溶融処理炉
の電極挿入制御装置」 特開昭６０−０５４７８０号「ダストの溶融処理炉」 特公昭６３−０５１７５５号「ダストの処理方法」 特開昭６３−３１５１８７号「焼却炉排ガスの処理
法」 特開平０２−０９９１８４号「重金属含有ダストの無
害化処理方法」 これらの技術では、都市ごみ等の焼却炉から排出される
飛灰（ダスト）を溶融炉で溶融処理してダストの溶融固
化を行なう際に、溶融時に生じる諸問題を解決するよう
にしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】これらのダストの溶融
処理技術であると、従来技術例に記載されているよう
に、ダスト溶融時の温度が１２００〜１３５０℃に達す
るので、ダストに含まれる水銀等の低融点金属、ＨＣｌ
等がガス状となって排出されるため、従来技術例
に加えて、溶融炉の排ガスについての対策が必
要になる等の解決すべき課題が残されている。
処理技術であると、従来技術例に記載されているよう
に、ダスト溶融時の温度が１２００〜１３５０℃に達す
るので、ダストに含まれる水銀等の低融点金属、ＨＣｌ
等がガス状となって排出されるため、従来技術例
に加えて、溶融炉の排ガスについての対策が必
要になる等の解決すべき課題が残されている。
【０００４】一般的な排ガスに含まれる水銀を除去する
技術としては、例えば、排ガスを湿式吸収器に導いてＮ
ａＯＨ等のアルカリで吸収させ、重金属固定用のキレー
ト剤を用いて固定する方法がある。しかし、この方法に
よっても以下のような課題が残されている。 １）キレート剤を使用しても水銀を完全に固定すること
が困難であり、排水処理基準を満足できない場合が生じ
る。 ２）長期間の埋立処分間にキレート剤が劣化して、水銀
の滲み出しや溶け出し現象が生じ易い。 ３）キレート剤が高価であるため、水銀除去処理コスト
が上昇する。
技術としては、例えば、排ガスを湿式吸収器に導いてＮ
ａＯＨ等のアルカリで吸収させ、重金属固定用のキレー
ト剤を用いて固定する方法がある。しかし、この方法に
よっても以下のような課題が残されている。 １）キレート剤を使用しても水銀を完全に固定すること
が困難であり、排水処理基準を満足できない場合が生じ
る。 ２）長期間の埋立処分間にキレート剤が劣化して、水銀
の滲み出しや溶け出し現象が生じ易い。 ３）キレート剤が高価であるため、水銀除去処理コスト
が上昇する。
【０００５】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、ダストの溶融処理にともなって生成される排ガスか
ら、水銀やＨＣｌ等を確実に除去するとともに、除去し
た水銀やＨＣｌ等を無害化することを目的とするもので
ある。
で、ダストの溶融処理にともなって生成される排ガスか
ら、水銀やＨＣｌ等を確実に除去するとともに、除去し
た水銀やＨＣｌ等を無害化することを目的とするもので
ある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】飛灰を溶融炉で溶融処理
して生成された排ガスを処理する装置として、排ガスを
移送する管路の途中に介在状態に配される反応塔と、該
反応塔に接続されＭＳ水溶液を供給する洗浄液供給手段
とを具備し、反応塔に送り込まれた排ガスとＭＳ水溶液
との接触に基づく化学反応によりＨｇＳを生成させる。
ＭＳ水溶液は、Ｎａ2 Ｓ水溶液またはＮａＨＳ水溶液ま
たはこれらの混合液が採用される。反応塔には、ＮａＯ
Ｈ水溶液を反応塔に噴出して排ガスに含まれるＨＣｌに
対して ＨＣｌ＋ＮａＯＨ→ＮａＣｌ＋Ｈ2 Ｏ の化学反応を生じさせる洗浄液供給手段を具備する技術
が付加される。
して生成された排ガスを処理する装置として、排ガスを
移送する管路の途中に介在状態に配される反応塔と、該
反応塔に接続されＭＳ水溶液を供給する洗浄液供給手段
とを具備し、反応塔に送り込まれた排ガスとＭＳ水溶液
との接触に基づく化学反応によりＨｇＳを生成させる。
ＭＳ水溶液は、Ｎａ2 Ｓ水溶液またはＮａＨＳ水溶液ま
たはこれらの混合液が採用される。反応塔には、ＮａＯ
Ｈ水溶液を反応塔に噴出して排ガスに含まれるＨＣｌに
対して ＨＣｌ＋ＮａＯＨ→ＮａＣｌ＋Ｈ2 Ｏ の化学反応を生じさせる洗浄液供給手段を具備する技術
が付加される。
【０００７】
【作用】管路によって移送される排ガスを反応塔に導い
て、ＭＳ水溶液と接触させると、排ガスに含まれるＨｇ
とＭＳ水溶液との化学反応によって、Ｈｇが硫化されて
ＨｇＳとなる。ＨｇＳは安定した化合物であるため、埋
立処分等を行なった際にも、ＨｇＳからＨｇが分離する
ことがなく安定状態を維持する。そして、排ガスに含ま
れるＨＣｌに対してＮａＯＨ水溶液を噴出して混合する
と、ＨＣｌがＮａＣｌとＨ2 Ｏとに分解されて無害化さ
れることになる。
て、ＭＳ水溶液と接触させると、排ガスに含まれるＨｇ
とＭＳ水溶液との化学反応によって、Ｈｇが硫化されて
ＨｇＳとなる。ＨｇＳは安定した化合物であるため、埋
立処分等を行なった際にも、ＨｇＳからＨｇが分離する
ことがなく安定状態を維持する。そして、排ガスに含ま
れるＨＣｌに対してＮａＯＨ水溶液を噴出して混合する
と、ＨＣｌがＮａＣｌとＨ2 Ｏとに分解されて無害化さ
れることになる。
【０００８】
【実施例】以下、本発明に係る溶融炉排ガスの処理装置
の一実施例を図１に基づいて説明する。図１において、
符号１は溶融炉、２は熱交換器、３はバグフィルタ、４
は反応塔、５は煤塵処理系、６は洗浄液供給手段（洗浄
液供給系）、７は排ガス処理系、８は沈澱槽（沈降槽）
である。
の一実施例を図１に基づいて説明する。図１において、
符号１は溶融炉、２は熱交換器、３はバグフィルタ、４
は反応塔、５は煤塵処理系、６は洗浄液供給手段（洗浄
液供給系）、７は排ガス処理系、８は沈澱槽（沈降槽）
である。
【０００９】前記溶融炉１は、従来技術例
に記載されている直接通電式溶融炉が適用され、ダス
ト投入口１ａから投入したダストを溶融処理して生成さ
れた排ガスを、排気口１ｂから管路１ｃを経由して下流
の熱交換器２に移送するようにしている。
に記載されている直接通電式溶融炉が適用され、ダス
ト投入口１ａから投入したダストを溶融処理して生成さ
れた排ガスを、排気口１ｂから管路１ｃを経由して下流
の熱交換器２に移送するようにしている。
【００１０】前記熱交換器２は、外部から冷媒を挿通さ
せることにより熱交換を行ない、溶融炉１から送られる
排ガスを１５０〜２００℃程度まで冷却して、管路２ａ
を経由して下流のバグフィルタ３に移送するようにして
いる。
せることにより熱交換を行ない、溶融炉１から送られる
排ガスを１５０〜２００℃程度まで冷却して、管路２ａ
を経由して下流のバグフィルタ３に移送するようにして
いる。
【００１１】前記バグフィルタ３は、冷却状態の排ガス
中に含まれる固体分（煤塵）を分離捕捉し、透過ガスを
管路３ａを経由して下流の反応塔４に移送するととも
に、分離捕捉した固体分を移送管３ｂを経由して下方の
煤塵処理系５に移送するようにしている。
中に含まれる固体分（煤塵）を分離捕捉し、透過ガスを
管路３ａを経由して下流の反応塔４に移送するととも
に、分離捕捉した固体分を移送管３ｂを経由して下方の
煤塵処理系５に移送するようにしている。
【００１２】前記反応塔４は、内部に、バグフィルタ３
の透過ガスに洗浄液を噴出して接触させるスプレー４ａ
が配され、洗浄後の排ガスを管路４ｂを経由して下流の
排ガス処理系７に移送するようにしている。
の透過ガスに洗浄液を噴出して接触させるスプレー４ａ
が配され、洗浄後の排ガスを管路４ｂを経由して下流の
排ガス処理系７に移送するようにしている。
【００１３】前記煤塵処理系５は、移送管３ｂを経由し
て移送された煤塵を一時貯留するとともに、必要に応じ
て煤塵を再度溶融炉１に投入する等の処理が行なわれ
る。
て移送された煤塵を一時貯留するとともに、必要に応じ
て煤塵を再度溶融炉１に投入する等の処理が行なわれ
る。
【００１４】前記洗浄液供給手段（洗浄液供給系）６
は、Ｎａ2 Ｓ水溶液を供給するためのＮａ2 Ｓ水溶液供
給系６Ａと、ＮａＯＨ水溶液を供給するためのＮａＯＨ
水溶液供給系６Ｂと、これら水溶液供給系６Ａ，６Ｂか
らの供給の制御を行なうための制御弁６ａ，６ｂと、水
溶液の移送を行なうための液供給ポンプ６ｃと、水溶液
を反応塔４におけるスプレー４ａに供給するための水溶
液供給管６ｄとを有している。
は、Ｎａ2 Ｓ水溶液を供給するためのＮａ2 Ｓ水溶液供
給系６Ａと、ＮａＯＨ水溶液を供給するためのＮａＯＨ
水溶液供給系６Ｂと、これら水溶液供給系６Ａ，６Ｂか
らの供給の制御を行なうための制御弁６ａ，６ｂと、水
溶液の移送を行なうための液供給ポンプ６ｃと、水溶液
を反応塔４におけるスプレー４ａに供給するための水溶
液供給管６ｄとを有している。
【００１５】前記排ガス処理系７は、管路４ｂを経由し
て移送された排ガスを必要に応じてフィルタ等に送り込
んで残留煤塵の捕捉処理を行なうとともに、処理された
オフガスを大気中に放出するものが適用される。
て移送された排ガスを必要に応じてフィルタ等に送り込
んで残留煤塵の捕捉処理を行なうとともに、処理された
オフガスを大気中に放出するものが適用される。
【００１６】前記沈澱槽（沈降槽）８は、反応塔４の下
部に接続状態に配され、主として液分を貯留し、固形分
を沈澱分離させるものである。
部に接続状態に配され、主として液分を貯留し、固形分
を沈澱分離させるものである。
【００１７】このように構成されている溶融炉排ガスの
処理装置にあっては、溶融炉１の運転によって発生する
排ガスを、管路１ｃ，２ａ，３ａにより反応塔４に導く
途中で、バグフィルタ３における排ガス中の煤塵が除去
されるとともに、次いで洗浄液と接触させることによ
り、下述する化学反応を生じさせることが行なわれる。
処理装置にあっては、溶融炉１の運転によって発生する
排ガスを、管路１ｃ，２ａ，３ａにより反応塔４に導く
途中で、バグフィルタ３における排ガス中の煤塵が除去
されるとともに、次いで洗浄液と接触させることによ
り、下述する化学反応を生じさせることが行なわれる。
【００１８】洗浄液供給手段６におけるＮａ2 Ｓ水溶液
供給系６Ａの作動により、Ｎａ2 Ｓ水溶液をスプレー４
ａを経由して、反応塔４の内部に送り込まれた排ガスに
噴出し、排ガスとＮａ2 Ｓ水溶液とを接触させると、排
ガスに含まれるＨｇと、Ｎａ2 Ｓ水溶液に含まれるＮａ
2 Ｓとの間に以下の化学反応が生じる。 ＨｇＣｌ2 ＋Ｎａ2 Ｓ→ＨｇＳ＋２ＮａＣｌ つまり、Ｈｇに当量のＮａ2 Ｓを反応させると、化学反
応によってＨｇＳが生成され、ＨｇＳは水分とともに、
流下して沈澱槽８に送り込まれ、比重差に基づく沈澱に
よりＨｇＳの固形分と液分とに分離する。
供給系６Ａの作動により、Ｎａ2 Ｓ水溶液をスプレー４
ａを経由して、反応塔４の内部に送り込まれた排ガスに
噴出し、排ガスとＮａ2 Ｓ水溶液とを接触させると、排
ガスに含まれるＨｇと、Ｎａ2 Ｓ水溶液に含まれるＮａ
2 Ｓとの間に以下の化学反応が生じる。 ＨｇＣｌ2 ＋Ｎａ2 Ｓ→ＨｇＳ＋２ＮａＣｌ つまり、Ｈｇに当量のＮａ2 Ｓを反応させると、化学反
応によってＨｇＳが生成され、ＨｇＳは水分とともに、
流下して沈澱槽８に送り込まれ、比重差に基づく沈澱に
よりＨｇＳの固形分と液分とに分離する。
【００１９】洗浄液供給手段６におけるＮａＯＨ水溶液
供給系６Ｂの作動により、ＮａＯＨ水溶液を反応塔４に
おけるスプレー４ａを経由して、反応塔４の内部に送り
込まれた排ガスに噴出し、排ガスとＮａＯＨ水溶液とを
接触させると、排ガスに含まれるＨＣｌと、ＮａＯＨ水
溶液に含まれるＮａＯＨとの間に以下の化学反応が生じ
る。 ＨＣｌ＋ＮａＯＨ→ＮａＣｌ＋Ｈ2 Ｏ 排ガスに含まれるＨＣｌに対して、当量のＮａＯＨを反
応させると、化学反応によってＨＣｌがＮａＣｌとＨ2
Ｏとに分解され、ＮａＯＨ水溶液の他の水分と併せてＮ
ａＣｌが溶け込んだ塩水（いわゆる食塩水）となり、流
下して沈澱槽８に送り込まれ、比重差に基づいて上澄み
液として分離される。
供給系６Ｂの作動により、ＮａＯＨ水溶液を反応塔４に
おけるスプレー４ａを経由して、反応塔４の内部に送り
込まれた排ガスに噴出し、排ガスとＮａＯＨ水溶液とを
接触させると、排ガスに含まれるＨＣｌと、ＮａＯＨ水
溶液に含まれるＮａＯＨとの間に以下の化学反応が生じ
る。 ＨＣｌ＋ＮａＯＨ→ＮａＣｌ＋Ｈ2 Ｏ 排ガスに含まれるＨＣｌに対して、当量のＮａＯＨを反
応させると、化学反応によってＨＣｌがＮａＣｌとＨ2
Ｏとに分解され、ＮａＯＨ水溶液の他の水分と併せてＮ
ａＣｌが溶け込んだ塩水（いわゆる食塩水）となり、流
下して沈澱槽８に送り込まれ、比重差に基づいて上澄み
液として分離される。
【００２０】このように、溶融炉排ガス中にＨｇやＨＣ
ｌ等の有害物質が含まれている場合にあっても、洗浄水
との接触によって、Ｈｇが安定度の高いＨｇＳ固形物、
ＨＣｌが塩水となり無害化が図られることになる。Ｈｇ
Ｓは安定化合物であるため、沈澱物を取り出して埋立処
分等を行なった際にも、ＨｇＳの分解が発生せず、ま
た、Ｈｇが溶出することがなく、水銀の排出規準を満足
させることが容易であり、環境汚染を回避することがで
きる。
ｌ等の有害物質が含まれている場合にあっても、洗浄水
との接触によって、Ｈｇが安定度の高いＨｇＳ固形物、
ＨＣｌが塩水となり無害化が図られることになる。Ｈｇ
Ｓは安定化合物であるため、沈澱物を取り出して埋立処
分等を行なった際にも、ＨｇＳの分解が発生せず、ま
た、Ｈｇが溶出することがなく、水銀の排出規準を満足
させることが容易であり、環境汚染を回避することがで
きる。
【００２１】〔他の実施態様〕本発明にあっては、以下
の技術を採用することができる。 ａ）Ｎａ2 Ｓ水溶液とＮａＯＨ水溶液とを同時にスプレ
ー４ａから噴出させること。 ｂ）Ｎａ2 Ｓ水溶液に代えて、水銀量に相当するＮａＨ
Ｓ水溶液を使用すること。この場合、以下の化学反応が
生じる。 ＨｇＣｌ2 ＋ＮａＨＳ→ＨｇＳ＋ＮａＣｌ＋ＨＣｌ ｃ）Ｎａ2 Ｓ水溶液とＮａＨＳ水溶液とを混用するこ
と。 ｄ）ダストが都市ごみ等の焼却炉の飛灰だけでなく、炉
底灰、産業廃棄物の焼却灰、下水汚泥の焼却灰の溶融処
理で発生する排ガス中の水銀の除去等に適用すること。 ｅ）反応塔４における排ガスと水溶液との接触方法が、
水スクラバのようにして送り込むものであること。
の技術を採用することができる。 ａ）Ｎａ2 Ｓ水溶液とＮａＯＨ水溶液とを同時にスプレ
ー４ａから噴出させること。 ｂ）Ｎａ2 Ｓ水溶液に代えて、水銀量に相当するＮａＨ
Ｓ水溶液を使用すること。この場合、以下の化学反応が
生じる。 ＨｇＣｌ2 ＋ＮａＨＳ→ＨｇＳ＋ＮａＣｌ＋ＨＣｌ ｃ）Ｎａ2 Ｓ水溶液とＮａＨＳ水溶液とを混用するこ
と。 ｄ）ダストが都市ごみ等の焼却炉の飛灰だけでなく、炉
底灰、産業廃棄物の焼却灰、下水汚泥の焼却灰の溶融処
理で発生する排ガス中の水銀の除去等に適用すること。 ｅ）反応塔４における排ガスと水溶液との接触方法が、
水スクラバのようにして送り込むものであること。
【００２２】
【発明の効果】本発明に係る溶融炉排ガスの処理装置に
よれば、以下のような効果を奏する。 （１） 排ガスを処理する際に、反応塔において排ガス
とＮａ2 Ｓ等のＭＳ水溶液とを接触させ、ＨｇをＨｇＳ
化するものであるから、ダストの溶融処理にともなって
生成される排ガス中に含まれる水銀やＨＣｌ等を、排ガ
スから確実に除去することができる。 （２） 加えて、反応塔において排ガスとＮａＯＨ水溶
液とを接触させ、ＨＣｌをＮａＣｌ及びＨ2 Ｏに分解す
るものであるから、ＨｇＳが安定化合物であることとあ
いまって、除去した水銀やＨＣｌ等を無害化することが
できる。 （３） ＨｇＳを沈澱させて取り出し、これを埋立処分
した場合にあっても、ＨｇＳの分解が発生せず、またＨ
ｇが溶出することがなく、水銀の排出規準を満足させる
ことが容易であり、環境汚染を回避することができる。
よれば、以下のような効果を奏する。 （１） 排ガスを処理する際に、反応塔において排ガス
とＮａ2 Ｓ等のＭＳ水溶液とを接触させ、ＨｇをＨｇＳ
化するものであるから、ダストの溶融処理にともなって
生成される排ガス中に含まれる水銀やＨＣｌ等を、排ガ
スから確実に除去することができる。 （２） 加えて、反応塔において排ガスとＮａＯＨ水溶
液とを接触させ、ＨＣｌをＮａＣｌ及びＨ2 Ｏに分解す
るものであるから、ＨｇＳが安定化合物であることとあ
いまって、除去した水銀やＨＣｌ等を無害化することが
できる。 （３） ＨｇＳを沈澱させて取り出し、これを埋立処分
した場合にあっても、ＨｇＳの分解が発生せず、またＨ
ｇが溶出することがなく、水銀の排出規準を満足させる
ことが容易であり、環境汚染を回避することができる。
【図１】本発明に係る溶融炉排ガスの処理装置の一実施
例を示すブロック結線図である。
例を示すブロック結線図である。
１ 溶融炉 １ａ ダスト投入口 １ｂ 排気口 １ｃ 管路 ２ 熱交換器 ２ａ 管路 ３ バグフィルタ ３ａ 管路 ３ｂ 移送管 ４ 反応塔 ４ａ スプレー ４ｂ 管路 ５ 煤塵処理系 ６ 洗浄液供給手段（洗浄液供給系） ６Ａ Ｎａ2 Ｓ水溶液供給系 ６Ｂ ＮａＯＨ水溶液供給系 ６ａ 制御弁 ６ｂ 制御弁 ６ｃ 液供給ポンプ ６ｄ 水溶液供給管 ７ 排ガス処理系 ８ 沈澱槽（沈降槽）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ０１Ｄ 53/77 Ｂ０９Ｂ 3/00 ＺＡＢ Ｂ０１Ｄ 53/34 １３４ Ｂ Ｂ０９Ｂ 3/00 ＺＡＢ ３０３ Ｌ (72)発明者 梅田 十次郎 神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 櫻井 健士 神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地 石 川島播磨重工業株式会社技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項１】 飛灰を溶融炉で溶融処理して生成された
排ガスを処理する装置であって、排ガスを移送する管路
（１ｃ，２ａ，３ａ，４ｂ）の途中に介在状態に配され
る反応塔（４）と、該反応塔に接続されＭＳ水溶液を供
給する洗浄液供給手段（６）とを具備し、反応塔に送り
込まれた排ガスとＭＳ水溶液との接触に基づく化学反応
によりＨｇＳを生成させるとともに、ＭＳ水溶液が、Ｎ
ａ2 Ｓ水溶液またはＮａＨＳ水溶液であることを特徴と
する溶融炉排ガスの処理装置。 - 【請求項２】 反応塔（４）に、ＮａＯＨ水溶液を反応
塔に噴出して排ガスに含まれるＨＣｌに対して ＨＣｌ＋ＮａＯＨ→ＮａＣｌ＋Ｈ2 Ｏ の化学反応を生じさせる洗浄液供給手段（６）を具備す
ることを特徴とする請求項１記載の溶融炉排ガスの処理
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6180304A JPH0838852A (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 溶融炉排ガスの処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6180304A JPH0838852A (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 溶融炉排ガスの処理装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0838852A true JPH0838852A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16080873
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6180304A Pending JPH0838852A (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | 溶融炉排ガスの処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0838852A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100513894B1 (ko) * | 1999-03-31 | 2005-09-07 | 더 뱁콕 앤드 윌콕스 컴파니 | 황화물함유 기체 및 용액을 사용하여 연도가스로부터 수은을 제거하는 방법 및 장치 |
| CN109865385A (zh) * | 2019-04-01 | 2019-06-11 | 吐鲁番瑞德化轻有限公司 | 两段二元处理烟气的装置及工艺方法 |
-
1994
- 1994-08-01 JP JP6180304A patent/JPH0838852A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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