JP3408599B2 - トランスファモールド装置 - Google Patents

トランスファモールド装置

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JP3408599B2 JP29989693A JP29989693A JP3408599B2 JP 3408599 B2 JP3408599 B2 JP 3408599B2 JP 29989693 A JP29989693 A JP 29989693A JP 29989693 A JP29989693 A JP 29989693A JP 3408599 B2 JP3408599 B2 JP 3408599B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトランスファモールド装
置に関し、とくに成形品を金型からエジェクトする構成
に関する。
【0002】
【従来の技術】トランスファモールド装置ではモールド
金型でリードフレームをクランプしてキャビティに樹脂
充填した後、型開きし、成形品を金型からエジェクトし
て取り出し操作する。樹脂成形後の成形品は金型面に付
着しているからエジェクト操作は成形品を金型面から剥
離するために必須の操作である。このエジェクト操作は
通常、金型のキャビティ部分とランナー部分にエジェク
トピンを設けておき、型開きの際にパッケージ部分とラ
ンナー部分をエジェクトピンで突き出すことによって金
型面から成形品を剥離するようにして行う。
【0003】成形品を離型させる場合、通常は上記のよ
うにエジェクタピンで成形品を突き出しして行うのであ
るが、最近はパッケージ部分の厚さがきわめて薄い製品
が作られるようになってきたことから、従来にくらべて
成形品が金型面から剥離しにくくなっており、エジェク
ト操作の際に成形品カルが下型に付着して成形品カルと
ランナーとのつなぎ部分で成形品ランナーが折れるとい
う問題が生じてきた。
【0004】このような成形品ランナーや成形品ゲート
の折れを防止する方法として、キャビティ部分や成形品
ランナー部分と同じように成形品カル部分についてもプ
ランジャーで押し出しするようにして樹脂が付着する部
分を剥離しやすくする方法が行われている。図4はこの
ようにプランジャーで成形品カル部分も押し出ししてエ
ジェクトする半導体装置の動作例をグラフで示したもの
である。
【0005】図4で上側のグラフは可動プラテンの上下
動動作、下側のグラフはプランジャーの上下動動作を示
している。図のA点はモールド金型で被形成品をクラン
プした状態を示し、この後プランジャーが上動して樹脂
充填する。B点は樹脂充填が終了した状態、C点は樹脂
硬化が終了してプランジャーを若干下げた状態である。
樹脂硬化後にプランジャーを下げるのは成形品カルから
プランジャーを離すためである。D点は型開きが開始す
る時点で、このときプランジャーが若干上昇する。これ
はエジェクト操作に備えてプランジャーを成形品カルの
下面に近づけておくためである。
【0006】E点が成形品をエジェクト開始する時点で
ある。このE点は可動プラテンが下動していってエジェ
クタピンプレートの背面にエジェクタロッドが当接開始
する時点で、可動プラテンがさらに下動することによっ
てエジェクタピンプレートがエジェクタロッドに突き当
たって下動が規制され、相対的にエジェクタピンが金型
面から突出して成形品をエジェクトする。一方、プラン
ジャー側ではE点でプランジャーを押動開始し、エジェ
クタピンと協同して成形品を金型面から剥離させる。な
お、F点以降でプランジャーを上下動させる操作はポッ
ト内の樹脂かすをかき出すクリーニング操作を示してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにエジェク
タピンと同時にプランジャーを押動して成形品をエジェ
クトする方法は金型から成形品をエジェクトする方法と
して有効な方法ではあるが、従来装置では可動プラテン
とプランジャーとを別々の駆動機構によって動作させて
いるために、エジェクタピン側とプランジャー側を同期
させてエジェクトすることが難しいという問題点があっ
た。このようにエジェクタピンの動作とプランジャーの
動作が同期しないと前述した成形品ランナーやゲートの
折れといった問題が生じ、後工程でのゲートブレイク等
の作業の支障となって製品不良がおきるといった問題が
生じる。
【0008】本発明は上記問題点を解消すべくなされた
ものであり、その目的とするところは、エジェクタピン
とプランジャーによる成形品の離型操作を正確に同期さ
せて確実行うことができ、かつ簡易な装置構成によって
目的を達成することができるトランスファモールド装置
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、ポットから樹脂
をトランスファするプランジャーを押動するトランスフ
ァピストンロッドと、該トランスファピストンロッドに
連繋して設けられ、成形品をモールド金型から離型させ
エジェクタピン立設されたエジェクタピンプレート
とを備えたトランスファモールド装置であって、前記ト
ランスファピストンロッドとエジェクタピンプレートと
の間に、樹脂成形後、前記トランスファピストンロッド
を押動して成形品カルと成形品とを離型する際に、プラ
ンジャーにより成形品カルを突き出しする操作とタイミ
ングを一致させて成形品を突き出しする位置にエジェク
タピンを位置合わせするため前記エジェクタピンプレー
トを上動させるアクチュエータを設けたことを特徴とす
る。また、前記トランスファピストンロッドの押動操作
によりエジェクタピンを突き出しする際の移動クリアラ
ンスと、樹脂硬化後に成形品カルからプランジャーの端
面を引き離して再度突き出しする際の成形品カルとプラ
ンジャーの端面との間隔とを一致させたことを特徴とす
る。また、前記トランスファピストンロッドに、トラン
スファピストンロッドと一体に上下動するトランスファ
プレートを設け、エジェクタピンプレートの下面側にエ
ジェクタロッドを介して当接し、型開閉方向に可動に支
持されたベース内エジェクタプレートを設け、前記アク
チュエータを前記トランスファプレートと前記ベース内
エジェクタプレートとの間に設けたことを特徴とする。
た、前記アクチュエータとして、突き上げシリンダを
用いることを特徴とする。また、前記ールド金型から成
形品を離型させた後、トランスファピストンロッドを上
下動させて前記モールド金型をクリーニングするクリー
ニング機構を設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】樹脂硬化後、成形品を離型させる際に、トラン
スファピストンロッドを押動することによってプランジ
ャーにより成形品カル部分を突き出しし、同時にエジェ
クタピンプレートが押動されエジェクタピンにより成形
品が突き出される。プランジャーによって成形品カルを
突き出しするタイミングに一致して成形品を突き出すこ
とができる位置にエジェクタピンを位置合わせするよ
う、アクチュエータによりエジェクタピンプレートを上
動させることにより、成形品カルと成形品の離型をタイ
ミングを合わせて行うことができる。また、トランスフ
ァピストンロッドの押動操作によりエジェクタピンを突
き出しする際の移動クリアランスと、成形品カルから離
間したプランジャーによる突き出し距離とを一致させる
ことによってプランジャーによる突き出し操作とエジェ
クタピンによる突き出し操作のタイミングを完全に一致
させて離型操作を行うことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るトランスフ
ァモールド装置の一実施例の構成を示す。同図で10が
トッププラテン、12が可動プラテン、14がボトムプ
ラテンである。トッププラテン10および可動プラテン
12に各々上チェイス16および下チェイス18を取り
付け、ボトムプラテン14に設けた型締シリンダ20に
よって型締めする。可動プラテン12の下面には加圧ブ
ロック22を固設し、この加圧ブロック22を介して型
締シリンダ20で型締めする。
【0012】実施例では等圧ユニット24を設けて等圧
で樹脂トランスファするよう構成している。等圧ユニッ
ト24は等圧シリンダ26を油圧により均等に押動する
ように設ける。28は等圧ユニット24を押動するため
のトランスファプレート、30はトランスファプレート
28を押動するトランスファピストンロッドである。ト
ランスファピストンロッド30は型締シリンダ20と同
軸にあって、型締め後にトランスファプレート28を押
動して樹脂トランスファする。
【0013】等圧ユニット24内に配設した等圧シリン
ダ26はその上端部で下チェイス18内に配置したプラ
ンジャー32の基端に係合しプランジャー32を上下方
向に押動する。下チェイス18で40がポット、42が
キャビティ凹部、44がエジェクタピンである。エジェ
クタピン44はエジェクタピンプレート46に立設して
支持され、エジェクタピンプレート46が下チェイス1
8に対して押動されることによってキャビティ42の内
面あるいはランナー面から端面を突出して成形品を離型
する。上チェイス16で、48が金型カル、50がキャ
ビティ凹部である。
【0014】下チェイス18は可動プラテン12上に固
設したベース52に取り付けるが、エジェクタピンプレ
ート46はベース52に対して型開閉方向に可動に支持
したベース内エジェクタプレート54によって押動され
る。ベース内エジェクタプレート54上には複数本のエ
ジェクタロッド56が立設され、エジェクタピンプレー
ト46の下面に当接してエジェクタピンプレート46の
動作を規制する。
【0015】ベース内エジェクタプレート54の押動操
作は従来装置の場合は、型開きで可動プラテン12が下
降した際にボトムプラテン14に立設した突き上げロッ
ドの上端面がベース内エジェクタプレート54の下面に
当接することによってなされた。これに対して、本実施
例の装置はトランスファピストンロッド30によって押
動されるトランスファプレート28の両端に突き上げシ
リンダ60を設け、突き上げシリンダ60の駆動ロッド
をベース内エジェクタプレート54の下面に当接するこ
とによってベース内エジェクタプレート54を押動する
ことを特徴とする。
【0016】このようにトランスファプレート28とベ
ース内エジェクタプレート54とを突き上げシリンダ6
0によって連動させるようにしたのは、成形品を離型さ
せる際の突き上げシリンダ60を介してベース内エジェ
クタプレート54によるエジェクタピンプレート46の
押し上げ動作すなわちエジェクタピン44の突き出し
と、等圧シリンダ26を介してプランジャー32を押し
上げる操作とを連動させ、成形品のパッケージ部と成形
品カルとを同時に突き出しして離型させるようにするた
めである。
【0017】成形品の離型を確実に行うためには上記エ
ジェクタピン44の突き出し操作とプランジャー32に
よる突き出し操作のタイミングを完全に一致させる必要
がある。図2はこれらエジェクタピン44およびプラン
ジャー32とトランスファプレート28等との関連動作
を説明するための図である。なお、同図ではトランスフ
ァプレート28、ベース内エジェクタプレート54等の
動作をわかりやすく示すため、上下方向を縮めて示して
いる。
【0018】前記突き上げシリンダ60はトランスファ
プレート28に固定してトランスファプレート28とと
もに上下動すべく設けるとともに、駆動ロッド60aを
ベース内エジェクタプレート54に向けて突出入可能に
設ける。60bは複数本設ける突き上げシリンダ60の
取り付け用プレートである。また、60cは駆動ロッド
60aの上端に取り付けたアジャストボルトである。こ
の突き上げシリンダ60は成形品を離型させる際にエジ
ェクタピン44の突き出しとプランジャー32による成
形品カル部分の突き出し操作のタイミングを合わせるよ
うに制御される。前記アジャストボルト60cは突き上
げシリンダ60による突き上げタイミングを微調整す
る。
【0019】以下に実施例のトランスファモールド装置
で実際に突き上げシリンダ60、トランスファプレート
28等を動作させる方法について、図2および図3とと
もに説明する。図3は樹脂モールド操作における可動プ
ラテン12、プランジャー32、突き上げシリンダ60
の動作を示している。まず、型開きした状態で下チェイ
ス18に被成形品がセットされる。このとき、プランジ
ャー32は下位置、すなわちポット40に樹脂タブレッ
トが投入された状態にあり、エジェクタピン44も通常
の成形位置、すなわちキャビティ内面と面一の位置にあ
る。一方、突き上げシリンダ60はベース内エジェクタ
プレート54に当接しない下位置に退避させておく。実
施例ではベース内エジェクタプレート54の当接面から
駆動ロッド60aの上端面を15mm下げた位置におく。
【0020】次いで、型締シリンダ20により可動プラ
テン12が押動され型締めされる。図3でA点は型締め
が終了した時点である。型締め後、トランスファピスト
ンロッド30が駆動されトランスファプレート28が上
動され、これによってプランジャー32が押動されて樹
脂トランスファされる。B点はキャビティ内に樹脂充填
が終了した状態である。
【0021】樹脂充填後、加圧しつつ樹脂硬化させ、樹
脂硬化後、プランジャー32を僅かに下げて成形品カル
からプランジャー32の上端面を引き離す。C点はプラ
ンジャー32を下げて成形品カルからプランジャー32
を引き離した時点を示す。プランジャー32を引き下げ
る量はエジェクタロッド56とエジェクタピンプレート
46とのクリアランス等を考慮して適宜設定すればよい
が、実施例では2〜3mm程度とした。なお、プランジャ
ー32を引き下げる操作はトランスファプレート28を
下動させる操作によってなされる。
【0022】プランジャー32を引き下げたところで突
き上げシリンダ60を作動させ、ベース内エジェクタプ
レート54に突き上げシリンダ60の駆動ロッド60a
を近づける。駆動ロッド60aとベース内エジェクタプ
レート54との間隔は15mmあるからこの分だけ駆動ロッ
ド60aを突出させる。図3でG点は突き上げシリンダ
60を作動させて駆動ロッド60aを突き出した状態で
ある。突き上げシリンダ60はこの後、成形品を離型さ
せ終わるまで突き出し位置をそのまま保持する。
【0023】駆動ロッド60aを上位置に移動させた
後、型開きを開始する。D点が型開き開始時を示す。な
お、型開きを開始する際にはプランジャー32を若干押
し上げて、成形品を離型する準備をする。図3でG点と
D点でプランジャー32が上動しているのはこの操作を
示す。プランジャー32は成形品カルの下面に当接して
成形品カルを押し上げることによって成形品を離型させ
るが、プランジャー32を成形品カルに近接させておく
ことによって確実な離型ができるようにするためであ
る。
【0024】プランジャー32の押動動作はトランスフ
ァプレート28の押動動作によってなされるが、一方、
トランスファプレート28の上動によって突き上げシリ
ンダ60を介してベース内エジェクタプレート54が上
動され、さらにエジェクタロッド56を介してエジェク
タピンプレート46が上動されてエジェクタピン44が
突き出し操作される。エジェクタピン44の突き出し操
作はトランスファプレート28の上動にともなってなさ
れる作用であり、したがってプランジャー32とエジェ
クタピン44の両方の突き出し操作が同時になされて成
形品の離型を効果的に行うことができる。図3でE点が
これらエジェクタピン44とプランジャー32による突
き出し操作を開始する時点を示す。
【0025】なお、上記のプランジャー32とエジェク
タピン44による突き出し操作では、離型時に成形品に
クラックが入ったりしないようにするため、これらの動
作のタイミングを正確に一致させる必要がある。このた
め、実際の金型の設計では各部のクリアランスを考慮し
て設計しなければならない。すなわち、突き上げシリン
ダ60によるエジェクタピン44の突き出し操作では、
突き上げシリンダ60とベース内エジェクタプレート5
4との間のクリアランスとエジェクタロッド56とエジ
ェクタピンプレート46との間のクリアランスを考慮し
てプランジャー32の動作とエジェクタピン44の動作
のタイミングを一致させる。
【0026】実施例の金型では突き出しシリンダ60の
駆動ロッド60aを突き出した状態で駆動ロッド60a
の端面とベース内エジェクタプレート54との間のクリ
アランスが1.5mm 、エジェクタロッド56とエジェクタ
ピンプレート46との間のクリアランスが0.5mm あるか
ら、これらのクリアランスの和2mmをプランジャー32
を成形品カルから引き離した際の間隔に設定してトラン
スファプレート28を上動させた際に、エジェクタピン
44が上動開始するタイミングとプランジャー32の上
端面が成形品カルに当接するタイミングを一致させた。
なお、駆動ロッド60aの端面とベース内エジェクタプ
レート54との間のクリアランスは、可動プラテン12
とベース内エジェクタプラテン54とのクリアランスで
ある1mmと可動プラテン12の上面と駆動ロッド60a
上端面との差0.5mm からきている。
【0027】図3に示すD点でプランジャー32を上動
させた操作は実施例ではトランスファプレート28を1
mm上動させることによって行った。したがって、この時
点でプランジャー32と成形品カルとは1mm離間し、エ
ジェクタピン44が上動するまでには1mmのクリアラン
スになっている。このように、トランスファプレート2
8を若干上動させて突き出しの準備をした後、E点でト
ランスファプレート28をさらに上動させてプランジャ
ー32で成形品カル部分を突き出し、エジェクタピン4
4でパッケージ部等を突き出しして成形品を離型させ
る。これらプランジャー32、エジェクタピン44の突
き出し量は適宜設定すればよいが、実施例では突き出し
準備位置から最終突き出し位置までのストロークは3mm
であった。
【0028】なお、E点で成形品をモールド金型から離
型させた後、トランスファプレート28を上下動させて
モールド金型をクリーニングする。図3でF点からH点
の範囲でクリーニング操作することを示す。トランスフ
ァプレート28を上下動させることによってプランジャ
ー32とエジェクタピン44が同時に上下動し、ポット
とエジェクタピンの挿通穴に残留した不要樹脂を排除す
ることができる。本装置の場合のクリーニング機構はト
ランスファプレート28の動作によってポットとエジェ
クタピン挿通穴が一度にクリーニングできるという利点
がある。
【0029】以上のように、本実施例のトランスファモ
ールド装置ではプランジャー32部分とエジェクタピン
44部分で完全に突き出しタイミングを一致させて成形
品を突き出しするから、正確でかつ確実な離型操作を行
うことが可能になる。なお、実際問題として樹脂タブレ
ットの分量にわずかにばらつきがあるとプランジャー3
2とエジェクタピン44による突き出し操作のタイミン
グがずれるという問題が起こり得る。すなわち、等圧ユ
ニットを用いたマルチシリンダタイプのトランスファモ
ールド装置では、樹脂硬化後にプランジャー32を下げ
て成形品カルから引き離した際に等圧シリンダ26の作
用によってプランジャー32が同一高さ位置に揃う。し
たがって、仮に、樹脂タブレットの分量に差があると成
形品カルの下面位置がわずかに異なるから、プランジャ
ー32の高さを揃えて押し上げると突き出しタイミング
にずれが生じ得ることになる。
【0030】なお、上記のような樹脂タブレットの分量
にばらつきがあることによる問題点は連通ランナー方式
のモールド金型を使用することによって解消することが
できる。すなわち、連通ランナー方式の金型の場合には
ポットに投入した樹脂タブレットにばらつきがあっても
連通ランナーによってポット間の樹脂のばらつきが吸収
され、成形品カルの下面位置がすべて一致する。したが
って、この状態でいったんプランジャーを引き離して押
し上げることによってすべての成形品カルの突き出しタ
イミングを一致させることができる。
【0031】以上説明したように、本実施例に係るトラ
ンスファモールド装置はプランジャー32とエジェクタ
ピン44とで同時に成形品を突き出しすることができる
から、成形品の離型を確実に行うことができ、薄型のパ
ッケージを有する製品や、金型からの離型性が劣る製品
の場合にも好適に利用することができて、製品の不良発
生を抑えて好適な離型操作を行うことが可能になる。
【0032】なお、実施例ではトランスファプレート2
8とベース内エジェクタプレート54との間に油圧駆動
される突き上げシリンダ60を設けて相互間を連繋した
が、これら相互間の連繋制御は突き上げシリンダ60に
限らず電動モータ等の一般のアクチュエータが使用でき
る。また、実施例では突き上げシリンダ60を上向きに
設置したが、相互間を連繋できる配置であればよく、シ
リンダを下向きに配置することも可能である。また、突
き上げシリンダ60、トランスファプレート28、ベー
ス内エジェクタプレート54等の各機構はプランジャー
32とエジェクタピン44とを連動して駆動制御するこ
とを目的とするものであって、これら各機構はプランジ
ャー32を押動するトランスファピストンロッド30と
エジェクタピン44との間を連繋する機構であれば実施
例の構成に限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るトランスファモールド装置
によれば、上述したように、トランスファピストンロッ
ドの押動動作により、プランジャーによる成形品カルの
突き出し操作と、エジェクタピンによる成形品の突き出
し操作が精度よく同期してなされることによって成形
品の離型を確実に行うことができる。また、トランスフ
ァプレートとベース内エジェクタプレートとの間にアク
チュエータを設けたことによって簡易な構成によって精
度のよい突き出し操作が可能になる。また、クリーニン
グ機構によってポットとエジェクタピンをともに容易に
クリーニングできる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】トランスファモールド装置の全体構成を示す説
明図である。
【図2】突き上げシリンダとプランジャーによる離型操
作の説明図である。
【図3】本発明に係るトランスファモールド装置の離型
動作を示すグラフである。
【図4】従来のトランスファモールド装置の離型動作を
示すグラフである。
【符号の説明】 12 可動プラテン 16 上チェイス 18 下チェイス 20 型締シリンダ 24 等圧ユニット 26 等圧シリンダ 28 トランスファプレート 30 トランスファピストンロッド 32 プランジャー 40 ポット 44 エジェクタピン 46 エジェクタピンプレート 54 ベース内エジェクタプレート 56 エジェクタロッド 60 突き上げシリンダ 60a 駆動ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84 B29C 33/00 - 33/76

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポットから樹脂をトランスファするプラ
    ンジャーを押動するトランスファピストンロッドと 該トランスファピストンロッドに連繋して設けられ、成
    形品をモールド金型から離型させる エジェクタピン
    されたエジェクタピンプレートとを備えたトランスフ
    ァモールド装置であって、 前記トランスファピストンロッドとエジェクタピンプレ
    ートとの間に、 樹脂成形後、前記トランスファピストンロッドを押動し
    て成形品カルと成形品とを離型する際に、プランジャー
    により 成形品カルを突き出しする操作とタイミングを一
    致させて成形品を突き出しする位置にエジェクタピンを
    位置合わせするため前記エジェクタピンプレートを上動
    させるアクチュエータを設けたことを特徴とするトラン
    スファモールド装置。
  2. 【請求項2】 前記トランスファピストンロッドの押動
    操作によりエジェクタピンを突き出しする際の移動クリ
    アランスと、 樹脂硬化後に成形品カルからプランジャーの端面を引き
    離して再度突き出しする際の成形品カルとプランジャー
    の端面との間隔とを一致させたことを特徴とする請求項
    1記載のトランスファモールド装置。
  3. 【請求項3】 前記トランスファピストンロッドに、
    ランスファピストンロッドと一体に上下動するトランス
    ファプレートを設け、 エジェクタピンプレートの下面側にエジェクタロッドを
    介して当接し、型開閉方向に可動に支持されたベース内
    エジェクタプレートを設け、 前記 アクチュエータを前記トランスファプレートと前記
    ベース内エジェクタプレートとの間に設けたことを特徴
    とする請求項1記載のトランスファモールド装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータとして、突き上げシ
    リンダを用いることを特徴とする請求項1、2または3
    記載のトランスファモールド装置。
  5. 【請求項5】 モールド金型から成形品を離型させた
    後、トランスファピストンロッドを上下動させて前記モ
    ールド金型をクリーニングするクリーニング機構を設け
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のト
    ランスファモールド装置。
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