JP3408041B2

JP3408041B2 - 画像形成装置

Info

Publication number: JP3408041B2
Application number: JP33960895A
Authority: JP
Inventors: 俊之谷中
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1995-12-26
Filing date: 1995-12-26
Publication date: 2003-05-19
Anticipated expiration: 2015-12-26
Also published as: DE69633712D1; EP0783974A3; DE69633712T2; EP0783974A2; EP0783974B1; US6115138A; JPH09181928A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、メモリ部に格納さ
れる画像データに基づく画像を記録媒体に記録形成する
画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カラー画像データに基づいてカラー画像
を記録媒体上に形成する画像形成装置は、記録媒体上に
形成されるべき画像をあらわす画像データを格納する画
像データメモリ部と、画像データメモリ部に対しての画
像データの書き込み動作制御および画像データメモリ部
に格納されたデータの読み出し動作制御を行う画像メモ
リ制御部と、画像データメモリ部から読み出された画像
データに基づいて階調再現処理、および、色再現処理を
行い、画像信号を得る画像処理部と、記録媒体の表面に
対向して配され各色の記録材料、例えば、シアン
（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イエロー（Ｙ）、ブラック
（Ｋ）等のインク色ごとに対応して配列される記録ヘッ
ド部に対しての駆動制御信号を画像処理部からの画像信
号に基づいてそれぞれ形成し、それを記録ヘッド部に供
給する記録ヘッド駆動制御部とを含んで構成されてい
る。

【０００３】かかる構成のもとで、例えば、外部のホス
トコンピュータから供給される画像データが所定のバン
ド幅分（１バンド：配列された記録ヘッドが１回走査す
ることにより記録媒体上に記録される量）ごとに供給さ
れるとき、画像メモリ制御部によってその画像データが
所定のタイミングで画像メモリ部に書き込まれ、また、
画像メモリ部に書き込まれた画像データが読み出されて
それが画像処理部に供給される。画像処理部において
は、画像データの輝度データによる色データ、例えば、
レッド（Ｒ）、グリーン（Ｇ）、ブルー（Ｂ）の各多値
データについて濃度階調変換処理を行うとともに疑似濃
淡表示を行わせるための面積階調法等を利用した二値化
処理を行う。駆動制御部は、画像処理部からの所定のバ
ンド幅分の二値化されたデータに応じて記録ヘッド部に
記録動作を行わせるべく駆動制御信号を形成し、それを
記録ヘッド部に供給する。これにより、記録ヘッド部が
記録媒体上を走査されるとき、記録媒体上に画像が形成
されることとなる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述のような入力画像
データの形式としては、一般に、加法混色系の色デー
タ、例えば、Ｒ、Ｇ、Ｂをそれぞれあらわすデータや減
法混色系の色データ、例えば、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋをそれぞ
れあらわす多値データおよび二値データがあるが、従来
の画像形成装置における画像処理部は、Ｒ、Ｇ、Ｂをそ
れぞれあらわす入力データ、あるいは、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ
をそれぞれあらわす入力多値データもしくは二値データ
のうちの１つのデータ形式のみに固定されるものであ
る。しかし、スクリーン捺染などの布に色付けをする場
合、Ｃ、Ｍ、Ｙ、Ｋ以外の特別なインク色が用いられ、
また、カラープリンタなどの画像形成装置においては、
画質を向上させるために特別な色、例えば、同一色系の
記録材料で濃い色、あるいは、淡い色を用いることによ
り画質の階調性を向上させることが行われているが、画
像処理部が１つのデータ形式にのみにしか対応できない
ため記録材料の色を任意に換えたり、増減できないこと
となる。

【０００５】以上の点を考慮して、本発明は、メモリ部
に格納される画像データに基づく画像を記録媒体に記録
形成する画像形成装置であって、複数種の入力画像デー
タ形式に対応することができる画像形成装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る画像形成装置は、記録ヘッドを用い
てカラー画像を形成する画像形成装置において、加法混
色系の各色ごとの階調をあらわす輝度値、減法混色系の
各色ごとの階調をあらわす濃度値、及び各色の階調をコ
ード化したコードデータを含む複数のデータ形式に対応
した画像データを格納可能な画像データメモリ部であっ
て、輝度値及び濃度値については色成分ごとに画像デー
タを格納する画像データメモリ部と、画像データメモリ
部に前記データの書き込み動作および読み出し動作を行
わせる画像メモリ制御部と、画像メモリ制御部に、デー
タ形式に対応させて前記画像データメモリ部への書き込
み動作、および、出力要求に応じて画像データメモリ部
からの読出し動作を選択的に行わせる選択動作制御部
と、画像データメモリ部から供給される画像データを、
データ形式に応じて選択的に送出するデータ選択送出
部、輝度値を減法混色系の各色の濃度値に変換するマス
キングデータ処理を行うことで、データ選択送出部から
送出された画像データのデータ形式とは異なる形式の画
像データを得るマスキング部、データ選択送出部から送
出された画像データに基づいて、変換データテーブルを
参照して減法混色系の各色に対応した色データを得るパ
レット変換部、データ選択送出部から送出される減法混
色系の各色の濃度値を示す画像データ、マスキング部か
ら出力される画像データ、パレット変換部から出力され
る色データを選択的に送出する色データ選択送出部、お
よび、色データ選択送出部から送出される色データの二
値化処理を行う二値化変換部で構成される画像処理部
と、画像処理部を構成する、データ選択送出部、マスキ
ング部、パレット変換部、色データ選択送出部、およ
び、二値化変換部に、動作プログラムに従う動作を行わ
せる画像処理動作制御部と、画像処理部からの二値化処
理されて得られたデータに基づく画像記録動作を記録ヘ
ッドに行わせるべく駆動制御信号を形成する記録ヘッド
駆動制御部と、を有することを特徴とする。

【０００７】また、複数のデータ形式は、各画素ごとの
記録要求の有無をあらわす二値化データを含むととも
に、コードデータは、加法混色系の各色の階調を縮退し
てあらわした第１のコードデータと、減法混色系の各色
の階調を縮退してあらわした第２のコードデータとを含
むものでもよい。

【０００８】データ選択送出部は、画像データのデータ
形式が加法混色系の各色ごとの階調をあらわす輝度値ま
たは第１のコードデータのとき、マスキング部に対して
画像データを送出するものでもよく、また、データ選択
送出部は、画像データのデータ形式が減法混色系の各色
ごとの階調をあらわす濃度値のとき色データ選択送出部
へ、第２のコードデータのときパレット変換部へ画像デ
ータを送出するものでもよい。

【０００９】データ選択送出部が、データが入力される
複数のゲート回路部、および、ゲート回路部の動作制御
を行うデコーダ部とを有する複数の選択送出ブロックか
らなるものでもよい。

【００１０】マスキング部は、輝度値をあらわすデータ
を濃度値をあらわす濃度データに変換する濃度変換部
と、濃度変換部からの濃度データに基づいてマスキング
演算処理を行う複数のマスキング演算部とを含んでなる
ものでもよい。

【００１１】色データ選択送出部が、供給される色デー
タを選択的に送出する複数のセレクタ部と、セレクタ部
の動作制御を行うデコーダ部とを有する複数の色データ
選択送出ブロックからなるものでもよい。

【００１２】

【発明の実施の形態】図３は、本発明に係る画像形成装
置の一例の概略構成を示す。

【００１３】図３に示される例においては、記録媒体と
してのロール状の用紙４ａを送り出しローラ４ｂの回転
に応じて押えローラ４ｃを介して供給する用紙供給部４
と、用紙供給部４からの用紙４ａを用紙剪断部８に搬送
する搬送部２と、搬送部２の上方に対向して配され用紙
４ａに対して記録動作を行う記録ヘッドユニット部１０
と、搬送部２から搬送される用紙４ａを所定の長さに剪
断する用紙剪断部８と、用紙剪断部８により所定の長さ
に剪断された用紙片６ａが貯留される排紙貯留部６とを
含んで構成されている。

【００１４】搬送部２における用紙供給部４側の上流側
端部と用紙剪断部８側の下流側端部とにそれぞれ駆動ロ
ーラ２ａおよび２ｂが設けられている。駆動ローラ２ａ
および２ｂは図示が省略される搬送駆動用モータにより
駆動される。駆動ローラ２ａは押えローラ２ｃと協働し
て矢印Ｃで示される搬送方向に用紙４ａを搬送し、ま
た、駆動ローラ２ｂは押えローラ２ｂと協働して矢印Ｃ
で示される搬送方向に用紙４ａを搬送するものとされ
る。また、駆動ローラ２ａと駆動ローラ２ｂとの間に
は、用紙４ａにおける印刷部分の平面性を用紙４ａの裏
面側から摺接して保つプラテン部材２ｃおよび２ｄが各
記録ヘッド部に対向して配されており、それぞれの記録
ヘッド部の配列に沿って延びている。

【００１５】記録ヘッドユニット部１０は、用紙４ａの
搬送方向（副走査方向）に直交する方向（主走査方向）
に走査されるキャリッジ部１２と、キャリッジ部１２に
おける用紙４ａの搬送方向に沿った両端部に対向配置さ
れてキャリッジ部１２を主走査方向に沿って案内する一
対のスライドレール部を支持する支持部材１４ａおよび
１４ｂと、キャリッジ部１２に保持されるもとで用紙４
ａの搬送方向に沿って２組設けられ、用紙４ａの表面に
向けて記録材料としてのインクを吐出し記録動作を行う
複数の記録ヘッド部からなる記録ヘッド配列部１６およ
び１８とを含んで構成されている。

【００１６】キャリッジ部１２は、ベルト伝達機構を介
して図示が省略されるキャリッジ駆動用モータにより駆
動制御される。記録ヘッド配列部１６および１８は、同
様な構造とされるので記録ヘッド配列部１６について説
明し、記録ヘッド配列部１８についての説明は省略され
る。記録ヘッド配列部１６は、例えば、主走査方向に沿
って８個の記録ヘッド部１６ａ、１６ｂ、１６ｃ・・１
６ｈを有している。各記録ヘッド部１６ａ、１６ｂ、１
６ｃ・・１６ｈは、例えば、インクジェットヘッド部と
され、インクを吐出させるために利用されるエネルギー
としてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生
する発熱素子を有した、いわゆる、バブルジェットヘッ
ド部である。各記録ヘッド部１６ａ、１６ｂ、１６ｃ・
・１６ｈは、搬送される用紙４ａの表面に対向して複数
のインク吐出口を副走査方向に沿って有し、図示が省略
されるインク液供給部からインク液が供給される。各記
録ヘッド部１６ａ、１６ｂ、１６ｃ・・１６ｈは、それ
ぞれ異なるインク色に対応したものとされる。インク色
としては、例えば、シアン（Ｃ）、マゼンタ（Ｍ）、イ
エロー（Ｙ）、ブラック（Ｋ）、ブルー（ＢＬ）、オレ
ンジ（ＯＲ）、淡いシアン（ＣＬ）、淡いマゼンタ（Ｍ
Ｌ）が使用される。なお、特別なインク色として金色、
銀色等、あるいは、同一色であっても濃度に対応して複
数種のインク色が使用されてもよい。

【００１７】記録ヘッド配列部１６および記録ヘッド配
列部１８は、図４に示されるように、矢印Ｃが示す用紙
４ａの搬送方向（副走査方向）に直交する矢印Ｋが示す
主走査方向に沿って各記録ヘッド部１６ａ、１６ｂ、・
・１６ｈ、および、各記録ヘッド部１８ａ、１８ｂ、１
８ｃ・・・１８ｈが相互に所定のヘッドギャップＨＧの
間隔をもって配されている。各記録ヘッド部１６ａ、１
６ｂ、１６ｃ・・１６ｈ、および、各記録ヘッド部１８
ａ、１８ｂ、１８ｃ・・・１８ｈにおける矢印Ｃが示
す方向の幅ＢＨが、いわゆる、１バンド幅と称される。
また、記録ヘッド配列部１６と記録ヘッド配列部１８と
は、所定のギャップＵＧ［＝（２ｎ＋１）・Ｈｎ／２、
ｎは整数をあらわし、Ｈｎはインク吐出口の数をあらわ
す］をもって相互に離隔している。記録ヘッド配列部１
６における記録動作は、用紙４ａが一時停止状態のと
き、キャリッジ部１２が主走査方向に沿って用紙４ａの
上方に移動せしめられ行われ、これにより、図４に示さ
れる印刷領域Ｐ１に画像が形成される。一方、記録ヘッ
ド配列部１８の記録動作は、記録ヘッド配列部１６の記
録動作後、用紙４ａが所定の距離分だけ搬送された後一
時停止状態とされて印刷領域Ｐ１における各ドット単位
で間引かれた領域に対して行われる。これにより、印刷
領域Ｐ２に記録ヘッド配列部１６および記録ヘッド配列
部１８の記録動作による画像が形成されることとなる。

【００１８】また、本発明に係る画像形成装置の一例に
おいては、加えて、図２に示されるように、制御ブロッ
ク部２０が設けられている。

【００１９】制御ブロック部２０は、本装置とは別に設
置されるデータ供給部としてのホストコンピュータ２２
からの画像データおよび制御データを含むデータ群ＤＱ
が供給される入出力データ通信部２４と、入出力データ
通信部２４からの画像データＤＧを選択的に格納すると
ともに格納された画像データを選択的に送出する記憶部
２８と、入出力データ通信部２４からの画像データＤＧ
を記憶部２８における各画像メモリ部３０ａ・・・３０
ｎに直接転送する制御（ＤＭＡ制御）を行うデータ転送
制御部２６と、記憶部２８から所定のタイミングで読み
出された画像データ群ＤＧＭに基づいてデータ変換処理
を行い、記録ヘッド配列部１６および１８に対する記録
動作制御データ群ＤＦおよびＤＢを得る画像処理部３６
とを備え、さらに加えて、動作制御部３８を備えてお
り、動作制御部３８は、データバス３４を通じて記憶部
２８の動作制御を行うとともに後述される画像処理部３
６における内部接続設定を行う。また、動作制御部３８
は、データバス３４を通じて得られる制御データに基づ
いて表示／操作部４０に表示動作制御データＤＳを送出
するとともにキャリッジ駆動用モータ４４を駆動制御す
るキャリッジ駆動制御部４２、および、搬送駆動用モー
タ４８を駆動制御する搬送駆動制御部４６に制御データ
ＤＣおよびＤＨをそれぞれ送出する。

【００２０】入力データ通信部２４は、ホストコンピュ
ータ２２からデータ群ＤＱが供給されるとき、受信状態
とされ、また、動作制御部３８からのメモリ容量の不足
をあらわす信号が供給されるとき、その信号をホストコ
ンピュータ２２に送信する状態がとられる。供給される
データ群ＤＱは、複数のデータ形式の画像成分データを
含んでいる。所定の数バンド分ごとに供給される画像成
分データは、例えば、加法混色系の３原色、レッド、グ
リーン、ブルーをそれぞれあらわす多値の色データＤ
１、Ｄ２、Ｄ３、加法混色系の３原色の各成分の階調を
縮退した形であらわすコードデータＤＣ１、減法混色系
の４原色、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックをそ
れぞれあらわす多値の色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、Ｄ
７、減法混色系の４原色の各成分の階調を縮退した形で
あらわすコードデータＤＣ２、利用される各インク色に
ついて対応する各記録ヘッド部からのインク吐出の有無
をあらわす二値のコードデータＤＣ３、および、特別な
色が使用されるときに使用されるコードであって、コー
ドデータＤＣ３における二値データが８ビット幅を越え
たようなとき、インク色について対応する各記録ヘッド
部からのインク吐出の有無をあらわす二値のコードデー
タＤＣＳ３である。色データＤ１、Ｄ２、Ｄ３、Ｄ４、
Ｄ５、Ｄ６、Ｄ７は、それぞれ１画素あたり８ビット構
成のデータとされる。コードデータＤＣ１、ＤＣ２、Ｄ
ＣＳ３は、１画素あたり８ビット構成とされる。コード
データＤＣ３は、１画素あたり８ビットをｎ（ｎは整
数）倍したビット構成の二値データとされる。

【００２１】また、入力データ通信部２４は、ホストコ
ンピュータ２２からのデータ群ＤＱにおける入力コマン
ドデータに基づいて解析しコマンド判定を行い、各コマ
ンドの処理要求をあらわすデータを動作制御部３８に送
出するデータ解析部２４ａを有している。データ解析部
２４ａは、入力コマンドデータが転送コマンド、印刷コ
マンド、もしくは、その他のコマンドであるかを判定
し、それぞれのコマンドに対応した処理の要求をあらわ
すデータＤＲ１、ＤＲ２、ＤＲ３をデータバス３４を通
じて動作制御部３８に供給する。

【００２２】データ転送制御部２６は、動作制御部３８
からのデータ形式に対応して選択された画像メモリ部、
および、メモリアドレスをあらわすメモリ指定信号ＳＭ
に基づいて各画像成分データを記憶部２８における指定
画像メモリ部に供給する。

【００２３】表示／操作部４０は、例えば、液晶画面と
される表示部と操作スイッチで構成される操作部とを含
んで構成される。操作部は、操作スイッチの操作によっ
て形成される動作命令データＤＫをデータバス３４を通
じて動作制御部３８に供給し、また、表示部は、動作制
御部３８からの表示動作制御データＤＳに基づいて本装
置の各部の動作状態を表示する。

【００２４】記憶部２８は、複数の画像メモリ部３０ｉ
（ｉ＝１〜ｎ、ｎは整数）と、各画像メモリ部３０ｉに
それぞれ対応して設けられた画像メモリ制御部３２ｉ
（ｉ＝１〜ｎ、ｎは整数）とから構成されている。各画
像メモリ部３０ｉは、１画素あたり８ビット構成とさ
れ、例えば、色データＤ１、Ｄ２、Ｄ３の場合、画像メ
モリ部３０ｉが３個使用され、各画像メモリ部３０ｉは
それぞれ個別に色データＤ１、Ｄ２、Ｄ３を格納する。
また、色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、Ｄ７の場合、画像メ
モリ部３０ｉが４個使用され、各画像メモリ部３０ｉは
それぞれ個別に色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、Ｄ７を格納
する。さらに、コードデータＤＣ１、および、ＤＣ２の
場合、画像メモリ部３０ｉがそれぞれ１個され、各画像
メモリ部３０ｉはそれぞれ個別にコードデータＤＣ１お
よびＤＣ２を格納する。コードデータＤＣ３の場合、画
像メモリ部３０ｉがｎ個使用され、各画像メモリ部３０
ｉはそれぞれ個別に１画素あたりごとコードデータＤＣ
３を格納する。なお、特殊の色データが供給される場合
においては、各色データごとに１つの画像メモリ部３０
ｉが使用される。

【００２５】画像メモリ制御部３２ｉは、動作制御部３
８からの選択されるべき画像メモリ部をあらわすメモリ
選択信号および格納される画像成分データのアドレス指
定および大きさをあらわす指定信号を含む指令信号ＳＡ
に応じてデータの書込みタイミング信号を形成し、それ
を各画像メモリ部３０ｉに供給する。これにより、各デ
ータが各画像メモリ部３０ｉごとに書き込まれる。ま
た、画像メモリ制御部３２ｉは、指令信号ＳＡに含まれ
る読み出し開始指令信号に応じて読出しタイミング信号
を形成し、それを各画像メモリ部３０ｉに供給する。こ
れにより、各画像メモリ部３０ｉに格納された各データ
が１バンド幅分ごとに読み出され、それが各種の同期信
号およびクロック信号とともに画像処理部３６に順次供
給される。そして、画像メモリ制御部３２ｉは、動作制
御部３８から続いて供給される指令信号ＳＡに含まれる
読み出し開始指令信号に応じて次の１バンド幅分のデー
タを読み出すための読出しタイミング信号を形成し、そ
れを各画像メモリ部３０ｉに順次供給する動作を繰り返
す。

【００２６】画像処理部３６は、例えば、図１に示され
るように、記憶部２８から供給される各画像成分データ
を動作制御部３８からの制御データおよび制御信号に応
じてデータ形式ごとに選択し送出する画像成分データ選
択送出部５０と、画像成分データ選択送出部５０からの
各画像成分のデータ形式に応じてマスキングデータ処理
を行うマスキング部５２および５４と、画像成分データ
選択送出部５０からの各データに基づいて色変換データ
テーブルが参照されて色データを得るパレット変換部５
６および５８と、画像成分データ選択送出部５０からの
各データ、マスキング部５２および５４からの色デー
タ、パレット変換部５６および５８からの色データを選
択的に送出する色データ選択送出部６０と、色データ選
択送出部６０からの色データに対して二値化処理を行う
多値／二値変換部６２および６４とを含んでいる。ま
た、さらに加えて、画像処理部３６は、二値化データ選
択送出部６６と、信号分配処理部６８および７０と、レ
ジ調整部７２および７４と、駆動制御データ選択送出部
７６とを備えている。

【００２７】画像成分データ選択送出部５０は、例え
ば、図５に示されるように、選択送出ブロック８０、８
２、８４、および、８６からなる。選択送出ブロック８
０、８２、８４、および、８６は、互いに別個の画像メ
モリ部３０ｉにそれぞれ接続されている。各選択送出ブ
ロックの内部構成は、同一の構成とされるので選択送出
ブロック８０について説明し、その他の選択送出ブロッ
クの説明は省略される。

【００２８】選択送出ブロック８０は、動作制御部３８
からの書込み制御信号ＳＷに応じてゲート選択コードデ
ータＤＳＥ、および、イネーブル信号ＳＩＮを書き込む
レジスタ部８０Ｒと、画像メモリ部３０ｉにそれぞれ接
続される８個のゲート回路部８０ａ、８０ｂ、８０ｃ、
８０ｄ、８０ｅ、８０ｆ、８０ｇ、および、８０ｈと、
レジスタ部８０Ｒから読み出されたゲート選択コードデ
ータＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいて選択
されたゲート回路部のみに導通状態をとらせるデコーダ
部８０Ｄとを含んで構成されている。

【００２９】ゲート回路部８０ａ、８０ｂ、８０ｃ、８
０ｄ、８０ｅ、８０ｆ、８０ｇの出力側はそれぞれ他の
選択送出ブロックにおいて対応するゲート回路部に共通
接続されている。

【００３０】かかるもとで、選択送出ブロック８０に色
データＤ１が供給され、選択送出ブロック８２に色デー
タＤ２が供給され、選択送出ブロック８４に色データＤ
３がそれぞれ供給されるとき、レジスタ部８０Ｒは、動
作制御部３８からの読出し制御信号ＳＲに応じて書き込
まれたゲート選択コードデータＤＳＥおよびイネーブル
信号ＳＩＮを読み出し、それらをそれぞれデコーダ部８
０Ｄに供給する。デコーダ部８０Ｄは、ゲート選択コー
ドデータＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいて
ゲート回路部８０ａを導通状態にする。また、選択送出
ブロック８２においては、デコーダ部８２Ｄがゲート回
路部８２ｂを導通状態にする。さらに、選択送出ブロッ
ク８４においては、デコーダ部８４Ｄがゲート回路部８
４ｃを導通状態にする。これにより、色データＤ１、Ｄ
２、および、Ｄ３がマスキング部５２および５４に供給
される。

【００３１】また、選択送出ブロック８０にコードデー
タＤＣ１が供給されるとき、レジスタ部８０Ｒは、動作
制御部３８からの読出し制御信号ＳＲに応じて書き込ま
れたゲート選択コードデータＤＳＥおよびイネーブル信
号ＳＩＮを読み出し、それらをそれぞれデコーダ部８０
Ｄに供給する。デコーダ部８０Ｄは、ゲート選択コード
データＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいてゲ
ート回路部８０ｄのみを導通状態にする。これにより、
コードデータＤＣ１がマスキング部５２および５４に供
給される。

【００３２】選択送出ブロック８０にコードデータＤＣ
２が供給されるとき、レジスタ部８０Ｒは、動作制御部
３８からの読出し制御信号ＳＲに応じて書き込まれたゲ
ート選択コードデータＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩ
Ｎを読み出し、それらをそれぞれデコーダ部８０Ｄに供
給する。デコーダ部８０Ｄは、ゲート選択コードデータ
ＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいてゲート回
路部８０ｅのみを導通状態にする。これにより、コード
データＤＣ２がパレット変換部５６および５８に供給さ
れる。

【００３３】選択送出ブロック８０にコードデータＤＣ
３が供給されるとき、レジスタ部８０Ｒは、動作制御部
３８からの読出し制御信号ＳＲに応じて書き込まれたゲ
ート選択コードデータＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩ
Ｎを読み出し、それらをそれぞれデコーダ部８０Ｄに供
給する。デコーダ部８０Ｄは、ゲート選択コードデータ
ＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいてゲート回
路部８０ｆのみを導通状態にする。これにより、コード
データＤＣ３が二値化データ選択送出部６６に供給され
る。

【００３４】選択送出ブロック８０にコードデータＤＣ
Ｓ３が供給されるとき、レジスタ部８０Ｒは、動作制御
部３８からの読出し制御信号ＳＲに応じて書き込まれた
ゲート選択コードデータＤＳＥおよびイネーブル信号Ｓ
ＩＮを読み出し、それらをそれぞれデコーダ部８０Ｄに
供給する。デコーダ部８０Ｄは、ゲート選択コードデー
タＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮに基づいてゲート
回路部８０ｇのみを導通状態にする。これにより、コー
ドデータＤＣＳ３が二値化データ選択送出部６６に供給
される。

【００３５】選択送出ブロック８０に色データＤ４が供
給され、選択送出ブロック８２に色データＤ５が供給さ
れ、選択送出ブロック８４に色データＤ６が供給され、
選択送出ブロック８６に色データＤ７がそれぞれ供給さ
れるとき、レジスタ部８０Ｒは、動作制御部３８からの
読出し制御信号ＳＲに応じて書き込まれたゲート選択コ
ードデータＤＳＥおよびイネーブル信号ＳＩＮを読み出
し、それらをそれぞれデコーダ部８０Ｄに供給する。デ
コーダ部８０Ｄは、ゲート選択コードデータＤＳＥおよ
びイネーブル信号ＳＩＮに基づいてゲート回路部８０ｈ
を導通状態にする。また、選択送出ブロック８２におい
ては、デコーダ部８２Ｄがゲート回路部８２ｈを導通状
態にする。さらに、選択送出ブロック８４においては、
デコーダ部８４Ｄがゲート回路部８４ｈを導通状態に
し、選択送出ブロック８６においては、デコーダ部８６
Ｄがゲート回路部８６ｈを導通状態にする。これによ
り、色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６および、Ｄ７が色データ
選択送出部６０に供給される。

【００３６】マスキング部５２は、例えば、図６に示さ
れるように、動作制御部３８からの書込み制御信号ＳＷ
に応じてデータ選択信号ＳＥＣを書き込むレジスタ部８
８と、画像成分データ選択送出部５０にそれぞれ接続さ
れレジスタ部８８から読み出されたデータ選択信号ＳＥ
Ｃに基づいて色データおよびコードデータを選択する３
個のセレクタ部９０ａ、９０ｂ、および、９０ｃと、各
セレクタ部９０ａ、９０ｂ、９０ｃからの色データに基
づき輝度／濃度変換テーブルを参照して濃度変換処理を
行う濃度変換部９２ａ、９２ｂ、９２ｃと、各濃度変換
部９２ａ、９２ｂ、９２ｃからの濃度データに基づき色
合成のマスキング演算を行うマスキング演算部９４ａ、
９４ｂ、９４ｃ、および、９４ｄとを含んで構成されて
いる。

【００３７】レジスタ部８８には、動作制御部３８から
書き込み制御信号ＳＷが供給されるとともにデータ選択
信号ＳＥＣおよび読み出し制御信号ＳＲが供給される。
レジスタ部８８は、書き込み制御信号ＳＷに応じてデー
タ選択信号ＳＥＣを書き込み、また、読み出し制御信号
ＳＲに応じてデータ選択信号ＳＥＣを各セレクタ部９０
ａ、９０ｂ、および、９０ｃに供給する。

【００３８】セレクタ部９０ａには、データ選択信号Ｓ
ＥＣとともに色データＤ１およびコードデータＤＣ１が
供給される。セレクタ部９０ａは、データ選択信号ＳＥ
Ｃに基づいて色データＤ１およびコードデータＤＣ１の
うち一方を選択し、それを濃度変換部９２ａに供給す
る。セレクタ部９０ｂには、データ選択信号ＳＥＣとと
もに色データＤ２およびコードデータＤＣ１が供給され
る。セレクタ部９０ａは、データ選択信号ＳＥＣに基づ
いて色データＤ２およびコードデータＤＣ１のうち一方
を選択し、それを濃度変換部９２ｂに供給する。セレク
タ部９０ｃには、データ選択信号ＳＥＣとともに色デー
タＤ２およびコードデータＤＣ１が供給される。セレク
タ部９０ｃは、データ選択信号ＳＥＣに基づいて色デー
タＤ２およびコードデータＤＣ１のうち一方を選択し、
それを濃度変換部９２ｃに供給する。

【００３９】濃度変換部９２ａ、９２b 、および、９２
ｃには、色データおよびコードデータとともにそれぞれ
動作制御部３８から輝度／濃度変換テーブルデータＤＬ
１、ＤＬ２、および、ＤＬ３が供給される。輝度／濃度
変換テーブルデータＤＬ１、ＤＬ２、および、ＤＬ３
は、例えば、データ形式に応じて変更可能とされ、各色
データにおける輝度成分データをログ関数により濃度デ
ータに変換するものである。

【００４０】濃度変換部９２ａは、色データＤ１が供給
されるとき、輝度／濃度変換テーブルデータＤＬ１を参
照し色データＤ１に基づいて濃度変換処理を行い、濃度
データｄｎ１を得る。得られた濃度データｄｎ１は、マ
スキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、９４ｄにそれ
ぞれ供給される。濃度変換部９２ｂは、色データＤ２が
供給されるとき、輝度／濃度変換テーブルデータＤＬ２
を参照し色データＤ２に基づいて濃度変換処理を行い、
濃度データｄｎ２を得る。得られた濃度データｄｎ２
は、マスキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、９４ｄ
にそれぞれ供給される。濃度変換部９２ｃは、色データ
Ｄ３が供給されるとき、輝度／濃度変換テーブルデータ
ＤＬ３を参照し色データＤ３に基づいて濃度変換処理を
行い、濃度データｄｎ３を得る。得られた濃度データｄ
ｎ３は、マスキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、９
４ｄにそれぞれ供給される。

【００４１】マスキング演算部９４ａには、濃度データ
ｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３が供給されるとともに
動作制御部３８からの演算用のパラメータデータＤＰ１
が供給される。パラメータデータＤＰ１は、例えば、色
データＣＸを得るマスキング演算式（ＣＸ＝ａ・ｄｎ１
＋ｂ・ｄｎ２＋ｃ・ｄｎ３）におけるａ、ｂ、ｃをあら
わす。パラメータデータＤＰ１は、色データＣＸが色デ
ータＤ４をあらわすように設定される。

【００４２】マスキング演算部９４ｂには、濃度データ
ｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３が供給されるとともに
動作制御部３８からの演算用のパラメータデータＤＰ２
が供給される。パラメータデータＤＰ２は、例えば、色
データＣＸを得るマスキング演算式（ＣＸ＝ａ・ｄｎ１
＋ｂ・ｄｎ２＋ｃ・ｄｎ３）におけるａ、ｂ、ｃをあら
わす。パラメータデータＤＰ２は、色データＣＸが色デ
ータＤ５をあらわすように設定される。

【００４３】マスキング演算部９４ｃには、濃度データ
ｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３が供給されるとともに
動作制御部３８からの演算用のパラメータデータＤＰ３
が供給される。パラメータデータＤＰ３は、例えば、色
データＣＸを得るマスキング演算式（ＣＸ＝ａ・ｄｎ１
＋ｂ・ｄｎ２＋ｃ・ｄｎ３）におけるａ、ｂ、ｃをあら
わす。パラメータデータＤＰ３は、色データＣＸが色デ
ータＤ６をあらわすように設定される。

【００４４】マスキング演算部９４ｄには、濃度データ
ｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３が供給されるとともに
動作制御部３８からの演算用のパラメータデータＤＰ４
が供給される。パラメータデータＤＰ４は、例えば、色
データＣＸを得るマスキング演算式（ＣＸ＝ａ・ｄｎ１
＋ｂ・ｄｎ２＋ｃ・ｄｎ３）におけるａ、ｂ、ｃをあら
わす。パラメータデータＤＰ４は、色データＣＸが色デ
ータＤ７をあらわすように設定される。これにより、各
マスキング演算部９４ａ〜９４ｄは、各マスキング演算
式に従い演算を行い、それぞれ色データＤ４、Ｄ５、Ｄ
６、および、Ｄ７を得る。なお、演算式はかかる例に限
られることなく、２次の項を有する演算式とされてもよ
い。

【００４５】一方、濃度変換部９２ａ、９２ｂ、９２ｃ
にそれぞれコードデータＤＣ１が供給されるとき、濃度
変換部９２ａ、９２ｂ、９２ｃには、動作制御部３８か
ら例えば２５６バイトのサイズとされるパレットデータ
ＤＰＬ１、ＤＰＬ２、ＤＰＬ３がそれぞれ供給される。
パレットデータＤＰＬ１、ＤＰＬ２、ＤＰＬ３は、それ
ぞれコードデータＤＣ１に対応した色データＤ１、Ｄ
２、Ｄ３の階調をあらわし、コードデータＤＣ１が例え
ば、０であるとき、黒色をあらわし、色データＤ１、色
データＤ２、色データＤ３のそれぞれの階調は（０、
０、０）となる。各濃度変換部９２ａ、９２ｂ、９２ｃ
は、それぞれパレットデータＤＰＬ１、ＤＰＬ２、ＤＰ
Ｌ３を参照して色データＤ１、Ｄ２、Ｄ３を得て、得ら
れた各色データの階調に基づいて同様に濃度変換処理を
行う。これにより、濃度変換部９２ａ、９２ｂ、９２ｃ
によって上述と同様に濃度データｄｎ１、ｄｎ２、およ
び、ｄｎ３が得られる。得られた濃度データｄｎ１、ｄ
ｎ２、および、ｄｎ３は、上述と同様に、それぞれ各マ
スキング演算部９４ａ〜９４ｄに供給され、色データＤ
４、Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７を得る。

【００４６】また、マスキング部５４は、マスキング部
５２におけるマスキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４
ｃ、および、９４ｄにそれぞれ供給されるパラメータデ
ータＤＰ１、ＤＰ２、ＤＰ３、および、ＤＰ４を除き同
一の構成とされるのでその重複説明は省略される。

【００４７】マスキング部５４においては、マスキング
部５２におけるパラメータデータＤＰ１、ＤＰ２、ＤＰ
３、および、ＤＰ４の代わりに、動作制御部３８から特
別の色を合成するためのパラメータデータＤＰＳ１、Ｄ
ＰＳ２、ＤＰＳ３、および、ＤＰＳ４が供給される。パ
ラメータデータＤＰＳ１、ＤＰＳ２、ＤＰＳ３、およ
び、ＤＰＳ４は、所望される色データＤＳ１、ＤＳ２、
ＤＳ３、および、ＤＳ４がそれぞれマスキング演算部９
４ａ、９４ｂ、９４ｃ、および、９４ｄによって得られ
るように設定される。これにより、各マスキング演算部
９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、および、９４ｄは、供給され
る濃度データｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３に基づい
てそれぞれパラメータデータＤＰＳ１、ＤＰＳ２、ＤＰ
Ｓ３、および、ＤＰＳ４を参照しマスキング演算式に従
い演算を行い、それぞれ特別の色データＤＳ１、ＤＳ
２、ＤＳ３、および、ＤＳ４を得る。なお、上述の演算
式に限られることなく、マトリックス演算、もしくは、
写像が用いられてもよい。

【００４８】パレット変換部５６および５８には、それ
ぞれ、コードデータＤＣ２が供給されるとともに動作制
御部３８からそれぞれに２５６バイトサイズの減法混色
系のパレットテーブルデータＤＰＰ１、および、ＤＰＰ
２が供給される。コードデータＤＣ２は、例えば、各色
データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７の階調をあらわ
すものである。コードデータＤＣ２が、例えば、０のと
き、色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７の階調が
それぞれ（０、０、０、０）である白色をあらわし、コ
ードデータＤＣ２が、例えば、０１のとき、色データＤ
４、Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７の階調がそれぞれ（255
、０、０、０）である黒色をあらわす。また、コード
データＤＣ２が、例えば、０２のとき、色データＤ４、
Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７の階調がそれぞれ（０、80、
80、０）である青色をあらわす。これにより、パレット
変換部５６および５８は、それぞれパレットテーブルデ
ータＤＰＰ１、および、ＤＰＰ２を参照して所望される
色データＰＤ１〜ＰＤ４、および、ＰＤ５〜ＰＤ８を得
る。各色データＰＤ１〜ＰＤ４、および、ＰＤ５〜ＰＤ
８は、それぞれ、色データ選択送出部６０に供給され
る。

【００４９】色データ選択送出部６０は、図７に示され
るように、例えば、８個の色データ選択送出ブロック９
６、９８、１００、１０２、１０４、１０６、１０８、
および、１１０からなる。色データ選択送出ブロック９
６、９８、１００、１０２、１０４、１０６、１０８、
および、１１０は、それぞれ、画像成分データ選択送出
部５０、マスキング部５２および５４に接続されてい
る。また、色データ選択送出ブロック９６、９８、１０
０、１０２にそれぞれパレット変換部５６におけるデー
タバスの一つがそれぞれ接続され、色データ選択送出ブ
ロック１０４、１０６、１０８、および、１１０にパレ
ット変換部５８におけるデータバスの一つがそれぞれ接
続されている。各色データ選択送出ブロックの内部構成
は、同一の構成とされるので色データ選択送出ブロック
９６について説明し、その他の選択送出ブロックの説明
は省略される。

【００５０】色データ選択送出ブロック９６は、動作制
御部３８からの書込み制御信号ＳＷに応じて選択コード
データＤＳＥＣ１、選択コードデータＤＳＥＣ２、選択
信号ＳＥＬ、イネーブル信号ＳＩＮＡ、および、ＳＩＮ
Ｂを書き込むレジスタ部９６Ｒと、マスキング部５２お
よびマスキング部５４に接続されるセレクタ部９６ＳＡ
と、画像成分データ選択送出部５０に接続されるセレク
タ部９６ＳＢと、レジスタ部９６Ｒから読み出された選
択コードデータＤＳＥＣ１、および、イネーブル信号Ｓ
ＩＮＡに基づいて制御信号を形成し、それをセレクタ部
９６ＳＡに供給して選択動作を行わせるデコーダ部９６
ＤＡと、レジスタ部９６Ｒから読み出された選択コード
データＤＳＥＣ２およびイネーブル信号ＳＩＮＢに基づ
いて制御信号を形成し、それをセレクタ部９６ＳＢに供
給して選択動作を行わせるデコーダ部９６ＤＢと、レジ
スタ部９６Ｒから読み出された選択信号ＳＥＬに基づい
てセレクタ部９６ＳＡから供給される色データ、セレク
タ部９６ＳＢから供給される色データ、および、パレッ
ト変換部５６からの色データＰＤ１のうちのいずれかひ
とつの色データを選択するセレクタ部９６ＳＣとを含ん
で構成されている。

【００５１】レジスタ部９６Ｒには、動作制御部３８か
ら選択コードデータＤＳＥＣ１、選択コードデータＤＳ
ＥＣ２、選択信号ＳＥＬ、イネーブル信号ＳＩＮＡ、お
よび、ＳＩＮＢが供給されるとともに書込み制御信号Ｓ
Ｗ、および、読出し制御信号ＳＲが供給される。レジス
タ部９６Ｒは、読出し制御信号ＳＲに応じて選択コード
データＤＳＥＣ１およびイネーブル信号ＳＩＮＡを読み
出しそれをデコーダ部９６ＤＡに供給し、また、選択コ
ードデータＤＳＥＣ２およびイネーブル信号ＳＩＮＢを
読み出しそれをデコーダ部９６ＤＢに供給し、さらに、
選択信号ＳＥＬを読み出し、それをセレクタ部９６ＳＣ
に供給する。

【００５２】デコーダ部９６ＤＡは、選択コードデータ
ＤＳＥＣ１およびイネーブル信号ＳＩＮＡに基づいて制
御信号を形成し、それをセレクタ部９６ＳＡに供給す
る。これにより、セレクタ部９６ＳＡは制御信号に応じ
て色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、Ｄ７、ＤＳ１、ＤＳ２、
ＤＳ３、および、ＤＳ４のうちから１つだけ選択し、そ
れをセレクタ部９６ＳＣに供給する。

【００５３】デコーダ部９６ＤＢは、選択コードデータ
ＤＳＥＣ２およびイネーブル信号ＳＩＮＢに基づいて制
御信号を形成し、それをセレクタ部９６ＳＢに供給す
る。これにより、セレクタ部９６ＳＢは制御信号に応じ
て色データＤ４、Ｄ５、Ｄ６、および、Ｄ７のうちから
一つ選択し、それをセレクタ部９６ＳＣに供給する。

【００５４】セレクタ部９６ＳＣには、セレクタ部９６
ＳＡからの１つの色データ、セレクタ部９６ＳＢからの
１つの色データ、パレット変換部５６からの色データＰ
Ｄ１が供給される。セレクタ部９６ＳＣは、選択信号Ｓ
ＥＬに基づいて１つの色データＤＣＣ１を選択し、それ
を多値／二値変換部６２に供給する。

【００５５】色データ選択送出ブロック９８、１００、
および、１０２は、それぞれ、同様に色データＤＣＣ
２、ＤＣＣ３、および、ＤＣＣ４が選択されて得られ、
それらを多値／二値変換部６２に供給する。

【００５６】色データ選択送出ブロック１０４、１０
６、１０８、および、１１０は、それぞれ、同様に色デ
ータＤＣＣ５、ＤＣＣ６、ＤＣＣ７、および、ＤＣＣ８
が選択されて得られ、それらを多値／二値変換部６４に
供給する。

【００５７】多値／二値変換部６２および６４は、図１
に示されるように、同一の構成とされるので多値／二値
変換部６２について説明し、多値／二値変換部６４につ
いての説明は省略される。

【００５８】多値／二値変換部６２は、色データＤＣＣ
１、ＤＣＣ２、ＤＣＣ３、および、ＤＣＣ４についてそ
れぞれ個々に記録ヘッド部における吐出量のバラツキを
補正する演算を行う濃度補正部６２ａと、濃度補正部６
２ａからの補正データの階調に比例した階調を有する出
力データが得られるように補正データを補正する出力ガ
ンマ変換部６２ｂと、出力ガンマ変換部６２ｂからの色
データに対しての二値化処理を行う二値化処理部６２ｃ
とを含んで構成されている。

【００５９】濃度補正部６２ａには、色データＤＣＣ１
〜ＤＣＣ４のほかに動作制御部３８から濃度補正データ
ＤＤＨが供給される。濃度補正データＤＤＨは、少なく
とも各色データＤＣＣ１〜ＤＣＣ４に対応して４つ設定
され、使用される記録ヘッド部における吐出口から噴出
されるインク量のバラツキに起因する濃度のバラツキを
補正するデータであり、８ビット構成とされる色データ
と各吐出口の番号をあらわすアドレスデータとからな
る。濃度補正データＤＤＨの容量は、２５６に吐出口の
数量を乗算した量（バイト）とされる。濃度補正部６２
ａは、色データＤＣＣ１〜ＤＣＣ４のうちのひとつのデ
ータに基づきその濃度補正データＤＣＨを参照して補正
された色データを得る。

【００６０】出力ガンマ変換部６２ｂには、濃度補正部
６２ａからの補正された色データとともに動作制御部３
８からのガンマテーブルデータＤＤＧが供給される。ガ
ンマテーブルデータＤＤＧは、各色データＤＣＣ１〜Ｄ
ＣＣ４ごとに処理するために少なくとも４つ設定され、
記録媒体上に形成される画像が入力画像データに比例し
たものとならない場合があるので入力画像データに対し
て比例した画像を得るべく補正するためのものである。
また、ガンマテーブルデータＤＤＧは、特定の濃度につ
いて濃度を濃くしたり、薄くして強調するデータが含ま
れるものであってもよい。出力ガンマ変換部６２ｂは、
補正された色データに基づきガンマテーブルデータＤＤ
Ｇを参照して変換演算を行い、変換された色データが得
られる。なお、記録ヘッド部において、濃淡インクが使
用される場合にあっては、出力ガンマ変換部６２ｂおよ
び６４ｂにそれぞれ供給される色データＤＣＣ１および
色データＤＣＣ５が同一色となるように設定し、一方の
ガンマテーブルデータＤＤＧを濃い色の階調補正用テー
ブルデータとし、他方のガンマテーブルデータＤＤＧを
淡い色の階調補正用テーブルデータとされてもよい。

【００６１】二値化処理部６２ｃは、出力ガンマ変換部
６２ｂからの階調補正された各色データについて例え
ば、面積階調法、すなわち、ティザマトリックス法、も
しくは、誤差拡散法を用いてそれぞれ二値化処理を行
い、各色データごとの二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、
および、Ｎ４を得る。二値化処理部６４ｃにおいても供
給された色データについての二値化データＮ５、Ｎ６、
Ｎ７、Ｎ８が得られる。

【００６２】二値化データ選択送出部６６は、例えば、
図８に示されるように、二値化データ選択送出ブロック
１１２および１１４からなる。二値化データ選択送出ブ
ロック１１２と二値化データ選択送出ブロック１１４と
は同一の構成とされるので二値化データ選択送出ブロッ
ク１１２について説明し、二値化データ選択送出ブロッ
ク１１４についての説明は省略される。

【００６３】二値化データ選択送出ブロック１１２は、
動作制御部３８からの書込制御信号ＳＷに応じてセレク
ト信号ＳＥＬＬ１〜ＳＥＬＬ４を書き込むレジスタ部１
１２Ｒと、多値／二値変換部６２における二値化処理部
６２ｃから供給される二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、
および、Ｎ４がそれぞれ供給されるセレクタ部１１２
ａ、１１２ｂ、１１２ｃ、および、１１２ｄとを含んで
構成されている。レジスタ部１１２Ｒには、書込制御信
号ＳＷ、セレクト信号ＳＥＬＬのほかに動作制御部３８
から読出制御信号ＳＲが供給される。レジスタ部１１２
Ｒは、読出制御信号ＳＲに応じてセレクタ信号ＳＥＬＬ
１〜ＳＥＬＬ４をそれぞれセレクタ部１１２ａ、１１２
ｂ、１１２ｃ、および、１１２ｄに供給する。

【００６４】各セレクタ部１１２ａ、１１２ｂ、１１２
ｃ、および、１１２ｄには、二値化データＮ１、Ｎ２、
Ｎ３、および、Ｎ４のほかにコードデータＤＣ３もしく
は、ＤＣＳ３がそれぞれ１ビット単位ごと供給される。
各セレクタ部１１２ａ、１１２ｂ、１１２ｃ、および、
１１２ｄは、レジスタ部１１２Ｒからそれぞれに供給さ
れるセレクタ信号ＳＥＬＬ１〜ＳＥＬＬ４に応じて選択
動作を行い、二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、および、
Ｎ４もしくはコードデータＤＣ３もしくは、ＤＣＳ３の
うちの４ビット分のデータをそれぞれ信号分配処理部６
８に同期信号とともに送出する。また、二値化データ選
択送出ブロック１１４においては、二値化データＮ５、
Ｎ６、Ｎ７、および、Ｎ８もしくはコードデータＤＣ３
もしくは、ＤＣＳ３のうちの４ビット分のデータを信号
分配処理部７０に同期信号とともに送出する。

【００６５】信号分配処理部６８は、二値化データＮ
１、Ｎ２、Ｎ３、および、Ｎ４もしくはコードデータＤ
Ｃ３もしくは、ＤＣＳ３のうちの４ビット分のデータに
基づいて各二値化データを記録ヘッド部１６に供給され
る１バンド分の二値化データと記録ヘッド部１８に供給
される１バンド分の二値化データとに分割し、それらを
レジ調整部７２に供給する。また、信号分配処理部７０
は、二値化データＮ５、Ｎ６、Ｎ７、および、Ｎ８もし
くはコードデータＤＣ３もしくは、ＤＣＳ３のうちの４
ビット分のデータに基づいて各二値化データを記録ヘッ
ド部１６に供給される１バンド分の二値化データと記録
ヘッド部１８に供給される１バンド分の二値化データと
に分割し、それらをレジ調整部７４に供給する。なお、
各二値化データを記録ヘッド部１６に供給される１バン
ド分の二値化データと記録ヘッド部１８に供給される１
バンド分の二値化データとに分割する事に関しては、本
発明の出願人により既に出願された特許出願（特願平４
−79858 号）において詳細に説明されているのでそのこ
とについては説明が省略される。

【００６６】レジ調整部７２、および、７４は、それぞ
れ、信号分配処理部６８および７０からの二値データの
配列を記録ヘッド部１６および１８における吐出口の配
列に合致させるためのラスターＢＪ変換を行うとともに
主走査方向および副走査方向におけるレジ調整をその二
値データの読み出しタイミングにより行うものである。
レジ調整部７２、および、７４は同一の構成とされるの
でレジ調整部７２について説明し、レジ調整部７４につ
いての説明は省略される。

【００６７】レジ調整部７２は、二値化データＮ１、Ｎ
２、Ｎ３、および、Ｎ４もしくはコードデータＤＣ３、
もしくは、ＤＣＳ３のうちの４ビット分のデータが二分
割された状態のものをそれぞれ一時格納するバンドバッ
ファメモリ部７２ＢＭと、バンドバッファメモリ部７２
ＢＭから読み出された各データを１バンド分のインク吐
出口の数に対応するビット構成される複数のラインバッ
ファメモリ７２ＬＭとを含んで構成されている。

【００６８】バンドバッファメモリ部７２ＢＭは、例え
ば、各インク色に対応して設けられ、記録ヘッド部１６
に対応する２バンド分のデータが格納できる容量とされ
る第１のメモリ部と、記録ヘッド部１８に対応するデー
タが格納される第２のメモリ部からなる。第２のメモリ
部は、ギャップＵＧ［＝（２ｎ＋１）・Ｈｎ／２、ｎは
整数をあらわし、Ｈｎはインク吐出口の数をあらわす］
分のデータを格納できる容量、すなわち、（ｎ＋２）バ
ンド分を有している。バンドバッファメモリ部７２ＢＭ
には、動作制御部３８から読出開始メモリアドレスデー
タおよび読出タイミング制御信号が供給される。バンド
バッファメモリ部７２ＢＭは、読出開始メモリアドレス
データおよび読出タイミング制御信号に基づいて各デー
タを読み出し、それをラインバッファメモリ７２ＬＭに
供給する。その際、読み出された各データについて動作
制御部３８によって主走査方向に配列された各データに
対して記録ヘッド配列部１６および１８における吐出口
の配列ごとに各データの配列が副走査方向となるように
配列変換が行われ、それがラインバッファメモリ７２Ｌ
Ｍに供給される。

【００６９】ラインバッファメモリ７２ＬＭには、動作
制御部３８からのヘッドギャップＨＧをあらわすデー
タ、レジ調整値をあらわすデータに基づく読出タイミン
グ制御信号が供給される。ラインバッファメモリ７２Ｌ
Ｍは、その読出タイミング制御信号に応じて格納された
各データを読み出し、それを駆動制御データ選択送出部
７６に同期信号とともに供給する。これにより、ライン
バッファメモリ７２ＬＭから記録ヘッド部１６および１
８にそれぞれ対応すべく二分割された各色データＦＮ
１、ＢＮ１、ＦＮ２、ＢＮ２、ＦＮ３、ＢＮ３、ＦＮ
４、および、ＢＮ４が読み出されて、それが駆動制御デ
ータ選択送出部７６に供給される。また、各ラインバッ
ファメモリ７２ＬＭからの各データの読み出しのタイミ
ングが調整されて主走査方向および副走査方向のレジ調
整が行われることとなる。

【００７０】レジ調整部７４においては、各色データＦ
Ｎ５、ＢＮ５、ＦＮ６、ＢＮ６、ＦＮ７、ＢＮ７、ＦＮ
８、および、ＢＮ８が読み出されて、それが駆動制御デ
ータ選択送出部７６に供給される。

【００７１】駆動制御データ選択送出部７６は、例え
ば、図９に示されるように、データ選択送出ブロック部
１１６、１１８、１２０、および、１２２からなる。デ
ータ選択送出ブロック部１１６および１１８がレジ調整
部７２および７４からの１ビット構成とされる各色デー
タＦＮ１〜ＦＮ８を選択的に送出する動作を分担して行
い、また、データ選択送出ブロック部１２０および１２
２がレジ調整部７２および７４からの１ビット構成とさ
れる各色データＢＮ１〜ＢＮ８を選択的に送出する動作
を分担して行う。

【００７２】データ選択送出ブロック部１１６、およ
び、１１８には、それぞれ、各色データＦＮ１〜ＦＮ８
が供給される。また、データ選択送出ブロック部１１
６、および、１１８における構成は同一とされるのでデ
ータ選択送出ブロック部１１６について説明し、データ
選択送出ブロック部１１８についての説明は省略され
る。

【００７３】データ選択送出ブロック部１１６は、図９
に示されるように、動作制御部３８からの書込制御信号
ＳＷに応じて選択信号ＳＥＬＰａ、および、イネーブル
信号ＳＩＮＰａを書き込むレジスタ部１１６Ｒと、レジ
スタ部１１６Ｒから読み出された選択信号ＳＥＬＰａ、
および、イネーブル信号ＳＩＮＰａに基づいてセレクタ
部１１６Ｓに、選択制御信号を送出するデコーダ部１１
６Ｄと、デコーダ部１１６Ｄからの選択制御信号に基づ
いて例えば、各色データＦＮ１〜ＦＮ８のうち色データ
ＦＮ１〜ＦＮ４を選択するセレクタ部１１６Ｓとを含ん
で構成されている。

【００７４】レジスタ部１１６Ｒには、動作制御部３８
からの読出制御信号ＳＲも供給される。レジスタ部１１
６Ｒは、読出制御信号ＳＲに応じて選択信号ＳＥＬＰ
ａ、および、イネーブル信号ＳＩＮＰａをデコーダ部１
１６Ｄに供給する。デコーダ部１１６Ｄは、選択信号Ｓ
ＥＬＰａ、および、イネーブル信号ＳＩＮＰａに基づい
て選択制御信号を形成し、それをセレクタ部１１６Ｓに
供給する。セレクタ部１１６Ｓは、選択制御信号に基づ
いて色データＦＮ１〜ＦＮ８のうち色データＦＮ１〜Ｆ
Ｎ４を順次選択してそれぞれ１ビット構成とされる駆動
制御データＦＰ１、ＦＰ２、ＦＰ３、および、ＦＰ４が
データ選択送出ブロック部１１８から得られる駆動制御
データＦＰ５、ＦＰ６、ＦＰ７、および、ＦＰ８ととも
に記録動作制御データＤＦとして記録ヘッド駆動制御部
１６ｋａ〜１６ｋｈに供給される。

【００７５】データ選択送出ブロック部１２０、およ
び、１２２には、それぞれ、各色データＢＮ１〜ＢＮ８
が供給される。また、データ選択送出ブロック部１２
０、および、１２２における構成は同一とされるのでデ
ータ選択送出ブロック部１２０について説明し、データ
選択送出ブロック部１２２についての説明は省略され
る。

【００７６】データ選択送出ブロック部１２０は、図９
に示されるように、動作制御部３８からの書込制御信号
ＳＷに応じて選択信号ＳＥＬＰｂ、および、イネーブル
信号ＳＩＮＰｂを書き込むレジスタ部１２０Ｒと、レジ
スタ部１２０Ｒから読み出された選択信号ＳＥＬＰｂ、
および、イネーブル信号ＳＩＮＰｂに基づいてセレクタ
部１２０Ｓに、選択制御信号を送出するデコーダ部１２
０Ｄと、デコーダ部１２０Ｄからの選択制御信号に基づ
いて例えば、各色データＢＮ１〜ＢＮ８のうち色データ
ＢＮ１〜ＢＮ４を選択するセレクタ部１２０Ｓとを含ん
で構成されている。

【００７７】レジスタ部１２０Ｒには、動作制御部３８
からの読出制御信号ＳＲも供給される。レジスタ部１２
０Ｒは、読出制御信号ＳＲに応じて選択信号ＳＥＬＰ
ｂ、および、イネーブル信号ＳＩＮＰｂをデコーダ部１
２０Ｄに供給する。デコーダ部１２０Ｄは、選択信号Ｓ
ＥＬＰｂ、および、イネーブル信号ＳＩＮＰｂに基づい
て選択制御信号を形成し、それをセレクタ部１２０Ｓに
供給する。セレクタ部１２０Ｓは、選択制御信号に基づ
いて色データＢＮ１〜ＢＮ８のうち色データＢＮ１〜Ｂ
Ｎ４を順次選択してそれぞれ１ビット構成とされる駆動
制御データＢＰ１、ＢＰ２、ＢＰ３、および、ＢＰ４が
データ選択送出ブロック部１２２から得られる駆動制御
データＢＰ５、ＢＰ６、ＢＰ７、および、ＢＰ８ととも
に記録動作制御データＤＢとして記録ヘッド駆動制御部
１８ｋａ〜１８ｋｈに供給される。

【００７８】上述のような動作制御を行う動作制御部３
８は、入力画像データ領域を記憶するとともにデータ形
式、および、画像メモリ部３０ｉの数量等を記憶する記
憶部３８ｒａと、動作命令プログラムデータ、レジデー
タ、および、テーブルデータが格納される記憶部３８ｒ
ｏと、選択コードデータ、選択信号、イネーブル信号等
の動作制御信号を形成する中央演算処理部３８ｃとを含
んで構成されている。

【００７９】動作制御部３８には、データ解析部２４ａ
からのコマンドの種類、例えば、転送コマンド、印刷コ
マンド、および、その他のコマンド処理要求をあらわす
データ、記録ヘッド配列部１６および１８において使用
されるインク色をあらわすデータ、画像メモリ部３０ｉ
に格納された画像成分データのうち出力要求のある画像
成分データをあらわすデータが供給される。

【００８０】動作制御部３８は、先ず、入出力通信部２
４、記憶部２８、画像処理部３６等の初期化、および、
キャリッジ駆動制御部４２に制御データＤＣを供給して
記録ヘッドユニット部を初期状態とするとともに図示が
省略される記録ヘッド配列部１６および１８における目
詰まりを回避するための機構にインク吐出動作および吸
引動作を行わせる。動作制御部３８は、次に、入出力デ
ータ通信部２４とホストコンピュータ２２との接続が有
効とされた後、表示／操作部４０に表示動作制御データ
ＤＳを供給する。これにより、表示／操作部４０におい
て、準備が完了したことをあらわす表示が行われる。

【００８１】ホストコンピュータ２２からのデータ群Ｄ
Ｑが入出力データ通信部２４に供給されるとき、動作制
御部３８は、データ解析部２４ａからのそれぞれのコマ
ンドに対応した処理の要求をあらわすデータＤＲ１、Ｄ
Ｒ２、ＤＲ３に基づいて処理を行う。

【００８２】転送コマンドをあらわすデータＤＲ１が供
給されるとき、動作制御部３８は、データＤＲにおける
ファイル名の拡張子に基づいてデータ形式を判別し、そ
のデータ形式に対応した画像メモリ部３０ｉを選択指定
するとともに使用する画像メモリ部３０ｉの数量および
画像成分データに応じたメモリアドレス領域を設定す
る。画像成分データが格納され、かつ、読み出されして
いない画像メモリ部３０ｉについては選択から除外され
る。また、動作制御部３８は、選択された画像メモリ部
３０ｉに格納されたデータの形式も記憶している。動作
制御部３８は、予め装備されている画像メモリ部３０ｉ
の数量を記憶しており、画像メモリ部３０ｉの不足が判
明したときはホストコンピュータ２２に不足をあらわす
データを送出する。そして、動作制御部３８は、データ
転送制御部２６に、メモリ指定信号ＳＭを送出するとと
もに指令信号ＳＡを記憶部２８における画像メモリ制御
部３２ｉに供給する。一方、動作制御部３８は、画像成
分データが記憶されていないか、あるいは、出力要求の
ない画像メモリ部３０ｉに対しては、出力禁止状態とす
る。これにより、データ転送制御部２６がメモリ指定信
号ＳＭに基づいて入出力データ通信部２４からの画像デ
ータＤＧにおける各画像成分データを記憶部２８におけ
る各画像メモリ部３０ａ・・・３０ｎに直接転送する。
画像メモリ制御部３２ｉは、指令信号ＳＡに基づいて各
画像メモリ部３０ｉ・・・３０ｎに書込動作を行わせる
とともに順次、指定された画像メモリ部３０ｉから１バ
ンド分の画像成分データを読出し、それを各同期信号お
よびクロック信号とともに画像処理部３６における画像
成分データ選択送出部５０に供給する動作を行わせる。
その際、動作制御部３８は、内部のカウンタにより記憶
部２８からの各データの読み出し状態を検知している。
各画像メモリ部３０ａ・・・３０ｎから１バンド分の各
データが読み出されたとき、動作制御部３８は、内部カ
ウンタのデータにより印刷が終了していると判断される
まで各画像メモリ制御部３２ｉに、続く１バンド分のデ
ータの読み出し動作を順次行わせるため再度指令信号Ｓ
Ａを送出する動作を繰り返す。一方、動作制御部３８
は、内部カウンタのデータにより印刷が終了していると
判断されるとき、初期の状態に戻す。

【００８３】動作制御部３８は、画像処理部３６におけ
る画像成分データ選択送出部５０に各色データＤ１〜Ｄ
７、コードデータＤＣ１〜ＤＣ３、および、ＤＣＳ３が
供給される場合、各データ選択送出ブロック８０、８
２、８４、８６に選択動作を行わせるにあたり、予め、
各レジスタ部８０Ｒ〜８６Ｒに、書込制御信号ＳＷとと
もにゲート選択コードデータＤＳＥ、および、イネーブ
ル信号ＳＩＮを供給し、また、読出制御信号ＳＲを供給
する。これにより、色データＤ１〜Ｄ３および、コード
データＤＣ１がマスキング部５２および５４に供給さ
れ、色データＤ４〜Ｄ７が色データ選択送出部６０に供
給される。また、コードデータＤＣ２がパレット変換部
５６および５８に供給され、コードデータＤＣ３および
ＤＣＳ３が二値化データ選択送出部６６に供給される。

【００８４】動作制御部３８は、マスキング部５２にお
ける濃度変換処理およびマスキング演算処理を行うにあ
たり、レジスタ部８８に、書込制御信号ＳＷとともにデ
ータ選択信号ＳＥＣを供給し、また、読出制御信号ＳＲ
を供給する。さらに、動作制御部３８は、輝度／濃度変
換テーブルデータＤＬ１、ＤＬ２、および、ＤＬ３をそ
れぞれ各濃度変換部９２ａ、９２ｃ、および、９２ｃに
供給し、パラメータデータＤＰ１、ＤＰ２、ＤＰ３、Ｄ
Ｐ４をそれぞれマスキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４
ｃ、および、９４ｄに供給する。これにより、各濃度変
換部９２ａ、９２ｃ、および、９２ｃぞれにおいて、そ
れぞれ濃度変換処理が行われ、濃度データｄｎ１、ｄｎ
２、および、ｄｎ３を得る。そして、得られた濃度デー
タｄｎ１、ｄｎ２、および、ｄｎ３がマスキング演算部
９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、および、９４ｄに供給され
て、色データＤ４〜Ｄ７が得られる。また、動作制御部
３８は、マスキング部５４における濃度変換処理および
マスキング演算処理を行うにあたり、同様にレジスタ部
８８に、書込制御信号ＳＷとともにデータ選択信号ＳＥ
Ｃを供給し、また、読出制御信号ＳＲを供給する。さら
に、動作制御部３８は、輝度／濃度変換テーブルデータ
ＤＰＬ１、ＤＰＬ２、および、ＤＰＬ３をそれぞれ各濃
度変換部９２ａ、９２ｃ、および、９２ｃに供給し、パ
ラメータデータＤＰＳ１、ＤＰＳ２、ＤＰＳ３、ＤＰＳ
４をそれぞれマスキング演算部９４ａ、９４ｂ、９４
ｃ、および、９４ｄに供給する。これにより、マスキン
グ演算部９４ａ、９４ｂ、９４ｃ、および、９４ｄによ
って特別の色データＤＳ１、ＤＳ２、ＤＳ３、および、
ＤＳ４を得る。

【００８５】動作制御部３８は、パレット変換部５６お
よび５８においてコードデータＤＣ２に基づいて所望さ
れる色データＰＤ１〜ＰＤ４、および、ＰＤ５〜ＰＤ８
を得るべく、パレットテーブルデータＤＰＰ１、およ
び、ＤＰＰ２を供給する。これにより、パレット変換部
５６において、パレットテーブルデータＤＰＰ１が参照
されて色データＰＤ１〜ＰＤ４が得られ、また、パレッ
ト変換部５８において、パレットテーブルデータＤＰＰ
２が参照されて色データＰＤ５〜ＰＤ８が得られる。し
たがって、複数の入力データ形式にそれぞれ応じて色デ
ータＤ４〜Ｄ７、特別の色データＤＳ１〜ＤＳ４、色デ
ータＰＤ１〜ＰＤ８が色データ選択送出部６０に供給さ
れることとなる。

【００８６】動作制御部３８は、色データ選択送出部６
０に供給される各色データの選択動作を行わせるために
各色データ選択送出ブロック９６、９８、１００、１０
２、１０４、１０６、１０８、および１１０における各
レジスタ部に書込み制御信号ＳＷに応じて選択コードデ
ータＤＳＥＣ１、選択コードデータＤＳＥＣ２、選択信
号ＳＥＬ、イネーブル信号ＳＩＮＡ、および、ＳＩＮＢ
を供給するとともに読出制御信号ＳＲを供給する。これ
により、色データＤＣＣ１〜ＤＣＣ４が得られてそれが
多値／二値変換部６２に供給され、色ＤＣＣ５〜ＤＣＣ
８が得られてそれが多値／二値変換部６４に供給され
る。

【００８７】動作制御部３８は、色データＤＣＣ１、Ｄ
ＣＣ２、ＤＣＣ３、および、ＤＣＣ４についてそれぞれ
個々に記録ヘッド部における吐出量のバラツキを補正す
る演算を行い、また、補正データの階調に比例した階調
を有する出力データが得られるように補正データを補正
するために多値／二値変換部６２および６４における濃
度補正部６２ａおよび６４ａに、各濃度補正データＤＤ
Ｈを各色データに対応させて供給し、出力ガンマ変換部
６２ｂおよび６４ｂに各色データに対応させてガンマテ
ーブルデータＤＤＧをそれぞれ供給する。これにより、
多値／二値変換部６２および６４において、それぞれ、
各色データごとの二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、およ
び、Ｎ４を得るとともに二値化データＮ５、Ｎ６、Ｎ
７、Ｎ８が得られ、それらが二値化データ選択送出部６
６に供給される。二値化データ選択送出部６６におい
て、二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、Ｎ４、Ｎ５、Ｎ
６、Ｎ７、Ｎ８、コードデータＤＣ３、および、ＤＣＳ
３のうちいずれかが選択されて、それらが信号分配処理
部６８および７０に供給される。信号分配処理部６８に
おいて、二値化データＮ１、Ｎ２、Ｎ３、および、Ｎ４
もしくはコードデータＤＣ３もしくは、ＤＣＳ３のうち
の４ビット分のデータに基づいて各二値化データが記録
ヘッド部１６に供給される１バンド分の二値化データと
記録ヘッド部１８に供給される１バンド分の二値化デー
タとに分割され、それらがレジ調整部７２に供給され、
また、信号分配処理部７０においては、二値化データＮ
５、Ｎ６、Ｎ７、および、Ｎ８もしくはコードデータＤ
Ｃ３もしくは、ＤＣＳ３のうちの４ビット分のデータに
基づいて各二値化データが記録ヘッド部１６に供給され
る１バンド分の二値化データと記録ヘッド部１８に供給
される１バンド分の二値化データとに分割され、それら
がレジ調整部７４に供給される。

【００８８】動作制御部３８は、レジ調整部７２、およ
び、７４によりそれぞれ、信号分配処理部６８および７
０からの二値データの配列を記録ヘッド部１６および１
８における吐出口の配列に合致させるためのデータ配列
変換を行うとともに主走査方向および副走査方向におけ
るレジ調整をその二値データの読み出しタイミングによ
り行うにあたり、ヘッドギャップＨＧをあらわすデー
タ、レジ調整値をあらわすデータに基づく読出タイミン
グ制御信号をレジ調整部７２、および、７４に供給す
る。これにより、レジ調整部７２においては、各色デー
タＦＮ１、ＢＮ１、ＦＮ２、ＢＮ２、ＦＮ３、ＢＮ３、
ＦＮ４、および、ＢＮ４が読み出されて、それが駆動制
御データ選択送出部７６に供給される。また、主走査方
向および副走査方向のレジ調整が行われることとなる。
レジ調整部７４においては、各色データＦＮ５、ＢＮ
５、ＦＮ６、ＢＮ６、ＦＮ７、ＢＮ７、ＦＮ８、およ
び、ＢＮ８が読み出されて、それが駆動制御データ選択
送出部７６に供給される。

【００８９】動作制御部３８は、駆動制御データ選択送
出部７６に対して選択動作を行わせるべく、データ選択
送出ブロック部１１６、１１８、１２０、および、１２
２における各レジスタ部に、それぞれ書込制御信号ＳＷ
とともに選択信号ＳＥＬＰａ、ＳＥＬＰｂおよび、イネ
ーブル信号ＳＩＮＰａ、ＳＩＮＰｂを供給し、また、読
出制御信号ＳＲを供給する。これにより、駆動制御デー
タＦＰ１、ＦＰ２、ＦＰ３、および、ＦＰ４が駆動制御
データＦＰ５、ＦＰ６、ＦＰ７、および、ＦＰ８ととも
に記録動作制御データＤＦとして記録ヘッド駆動制御部
１６ｋａ〜１６ｋｈに供給される。駆動制御データＢＰ
１、ＢＰ２、ＢＰ３、および、ＢＰ４が駆動制御データ
ＢＰ５、ＢＰ６、ＢＰ７、および、ＢＰ８とともに記録
動作制御データＤＢとして記録ヘッド駆動制御部１８ｋ
ａ〜１８ｋｈに供給される。

【００９０】また、動作制御部３８は、キャリッジ駆動
用モータ４４を駆動制御するキャリッジ駆動制御部４
２、および、搬送駆動用モータ４８を駆動制御する搬送
駆動制御部４６に制御データＤＣおよびＤＨをそれぞれ
所定のタイミングをもって送出する。これにより、キャ
リッジ駆動用モータ４４が駆動されて記録ヘッドユニッ
ト部１０が用紙４ａの表面に対向して所定の位置に移動
せしめられる。また、記録ヘッドユニット部１０の記録
動作後、搬送駆動用モータ４８が駆動されて所定の距離
だけ用紙４ａが搬送され、再度記録ヘッド部１０の記録
動作がおこなわれて用紙４ａの表面上に画像データＤＧ
に基づく画像が形成されることとなる。そして、画像が
形成された用紙４ａは用紙剪断部８まで搬送されて、用
紙剪断部８により所定の長さに剪断された用紙片６ａが
排紙貯留部６に貯留されることとなる。

【００９１】なお、上述の例においては、画像処理部３
６にマスキング部５２および５４、多値／二値変換部６
２および６４、信号分配処理部６８および７０、レジ調
整部７２および７４がそれぞれが設けられた構成とされ
ているが、必ずしもこのような構成とされる必要はな
く、例えば、マスキング部、パレット部、多値／二値変
換部、信号分配処理部、および、レジ調整部がそれぞれ
３個以上設けられてもよく、また、記録ヘッド部が９個
以上、記録材料の色が９色以上用いられてもよいことは
もちろんである。

【００９２】次に、インクジェット捺染記録の工程全体
を説明する。上述の画像形成装置の一例が適用されるイ
ンクジェット記録装置を用いて、インクジェット印捺工
程を経た後、布帛を乾燥（自然乾燥を含む）させる。そ
して、引き続き布帛繊維上の染料を拡散させ、かつ繊維
への染料を反応定着させる工程を施す。この工程によ
り、充分な発色性と染料の固着による堅牢性を得ること
ができる。

【００９３】この拡散、反応定着工程は従来公知の方法
でよく、例えば、スチーミング法が挙げられる。なお、
この場合、印捺工程の前に、予め布帛にアルカリ処理を
施してもよい。

【００９４】その後、後処理工程において、未反応の染
料の除去および前処理に用いた物質の除去が行われる。
最後に、欠陥補正、アイロン仕上げ等の整理仕上げ工程
を経て記録が完成する。

【００９５】特に、インクジェット捺染用布帛として
は、（１）インクを十分な濃度に発色させ得ること、
（２）インクの染着率が高いこと、（３）インクが布帛
上で速やかに乾燥すること、（４）布帛上での不規則な
インクの滲みの発生が少ないこと、（５）装置内での搬
送性に優れていること、等の性能が要求される。これら
の要求性能を満足させるために、本発明において、必要
に応じて布帛に対し、あらかじめ前処理を施しておくこ
とができる。例えば、特開昭６２−５３４９２号公報に
おいてはインク受容層を有する布帛類が開示され、ま
た、特公平３−４６５８９号公報においては還元防止剤
やアルカリ性物質を含有させた布帛の提案がなされてい
る。このような前処理の例としては、布帛に、アルカリ
性物質、水溶性高分子、合成高分子、水溶性金属塩、尿
素およびチオ尿素から選ばれる物質を含有させる処理を
挙げることができる。

【００９６】アルカリ性物質としては、例えば、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属、
モノ，ジ，トリエタノールアミン等のアミン類、炭酸ナ
トリウム，炭酸カリウム，重炭酸ナトリウム等の炭酸も
しくは重炭酸アルカリ金属塩等が挙げられる。さらに酢
酸カルシウム、酢酸バリウム等の有機酸金属塩やアンモ
ニアおよびアンモニア化合物等がある。また、スチーミ
ングおよび乾熱下でアルカリ物質となるトリクロロ酢酸
ナトリウム等も用い得る。特に好ましいアルカリ性物質
としては、反応性染料の染色に用いられる炭酸ナトリウ
ムおよび重炭酸ナトリウムがある。

【００９７】水溶性高分子としては、トウモロコシ，小
麦等のデンプン物質、カルボキシメチルセルロース，メ
チルセルロース，ヒドロキシエチルセルロース等のセル
ロース系物質、アルギン酸ナトリウム，アラビアゴム，
ローカスイトビーンガム，トラガントガム，グアガム，
タマリンド種子等の多糖類、ゼラチン，カゼイン等の蛋
白質物質、タンニン系物質，リグニン系物質等の天然水
溶性高分子が挙げられる。

【００９８】また、合成高分子としては、例えば、ポリ
ビニルアルコール系化合物，ポリエチレンオキサイド系
化合物，アクリル酸系水溶性高分子，無水マレイン酸系
水溶性高分子等が挙げられる。これらの中でも多糖類系
高分子やセルロース系高分子が好ましい。

【００９９】水溶性金属塩としては、例えば、アルカリ
金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物のように、典型
的なイオン結晶を作るものであって、ｐＨ４〜１０であ
る化合物が挙げられる。かかる化合物の代表的な例とし
ては、例えば、アルカリ金属では、ＮａＣｌ，Ｎａ₂ Ｓ
Ｏ₄ ，ＫＣｌおよびＣＨ₃ ＣＯＯＮａ等が挙げられ、ま
た、アルカリ土類金属としては、ＣａＣｌ₂ およびＭｇ
Ｃｌ₂ 等が挙げられる。中でもＮａ，ＫおよびＣａの塩
類が好ましい。

【０１００】前処理において上記物質等を布帛に含有さ
せる方法は、特に制限されないが、通常行われる浸漬
法、パッド法、コーティング法、スプレー法などを挙げ
ることができる。

【０１０１】さらに、インクジェット捺染用布帛に付与
される捺染インクは、布帛上に付与した状態では単に付
着しているに過ぎないので、引き続き繊維への染料等イ
ンク中の色素の定着工程を施すのが好ましい。このよう
な定着工程は、従来公知の方法でよく、例えば、スチー
ミング法、ＨＴスチーミング法、サーモフィックス法、
あらかじめアルカリ処理した布帛を用いない場合は、ア
ルカリパッドスチーム法、アルカリブロッチスチーム
法、アルカリショック法、アルカリコールドフィックス
法等が挙げられる。また、定着工程は、染料によって反
応過程を含むものと含まないものとがあり、後者の例と
しては繊維に含浸させて物理的に離脱しないようなもの
がある。また、インクとしては所要の色素を有するもの
であれば適宜のものを用いることができ、染料に限られ
ず顔料を含むものでもよい。

【０１０２】さらに未反応の染料の除去および前処理に
用いた物質の除去は、上記反応定着工程の後に従来公知
の方法に準じ、洗浄により行うことができる。なお、こ
の洗浄の際に従来のフィックス処理を併用することが好
ましい。

【０１０３】以上述べた後処理工程が施されたプリント
物は、その後所望の大きさに切り離され、切り離された
片は、縫着，接着，溶着等、最終的な加工品を得るため
の工程が施され、ワンピース，ドレス，ネクタイ，水着
等の衣類や布団カバー，ソファカバー，ハンカチ，カー
テン等が得られる。布帛を縫製等により加工して衣類や
その他の日用品とする方法は、従来より公知の技術であ
る。

【０１０４】なお、プリント用媒体としては、布帛，壁
布，刺しゅうに用いられる糸、壁紙、紙、ＯＨＰ用フィ
ルム、アルマイト等の板状物その他インクジェット技術
を用いて所定の液体を付与可能な種々のものが挙げら
れ、布帛とは、素材，織り方，編み方を問わず、あらゆ
る織物，不織布およびその他の布地を含む。

【０１０５】本発明は、上述したインクジェットプリン
ト方式に限らず種々のプリント方式を採用できるが、イ
ンクジェットプリント方式を採用する場合には、その中
でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギ
として熱エネルギを発生する手段を備え、前記熱エネル
ギによりインクの状態変化を生起させる方式、すなわち
キヤノン株式会社が提唱するバブルジェット方式のプリ
ントヘッド、プリント装置を用いることで優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によればプリントの高
密度化，高精細化が達成できるからである。

【０１０６】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第４７２３１２９号明細書，同第４７４０
７９６号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型，
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体（インク）が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも１つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
（インク）内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長，収縮により吐出用開口を介して液体（イン
ク）を吐出させて、少なくとも１つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体（イン
ク）の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第４４６３３５９号明細
書，同第４３４５２６２号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第４３１３１２４号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。

【０１０７】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口，液路，電気熱変
換体の組合せ構成（直線状液流路または直角液流路）の
他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第４５５８３３３号明細書，米国特許第
４４５９６００号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭５９−１２３６７０号公報や熱エネルギ
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭５９−１３８４６１号公報に基いた構成と
しても本発明の効果は有効である。すなわち、プリント
ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によ
ればプリントを確実に効率よく行うことができるように
なるからである。

【０１０８】加えて、プリントヘッドは、プリント装置
の形態に対応して構成できるのは勿論であり、所謂ライ
ンプリンタ形態のものに対してはプリント媒体の幅に対
応した範囲にわたって吐出口を配列したものとすればよ
い。また、上例のようなシリアルタイプのプリントヘッ
ドとしては、装置本体に固定されたプリントヘッド、あ
るいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的
な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換
自在のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリン
トヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカー
トリッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発
明は有効である。

【０１０９】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。

【０１１０】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を３０℃以上７０℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用プ
リント信号付与時にインクが液状をなすものを用いても
よい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形
状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せ
しめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸
発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化
するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギ
のプリント信号に応じた付与によってインクが液化し、
液状インクが吐出されるものや、プリント用媒体に到達
する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エ
ネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使
用する場合も本発明は適用可能である。このような場合
のインクは、特開昭５４−５６８４７号公報あるいは特
開昭６０−７１２６０号公報に記載されるような、多孔
質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。本発明においては、上述した各インク
に対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行
するものである。

【０１１１】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるものの他、リーダ等と組合せた複写装置の形態を
採るもの等であってもよい。

【０１１２】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る画像形成装置によれば、記録ヘッド駆動制御部に
より記録ヘッド部に画像記録動作を行わせるべく駆動制
御信号を形成するにあたり、画像データメモリ部により
画素配列ごとの画像の輝度成分もしくは色成分をあらわ
すデータが輝度成分もしくは色成分ごとに格納されるも
とで、画像メモリ制御部により画像データメモリ部に格
納されたデータが読み出され、それが画像処理部に供給
されて得られる二値化処理されたデータに基づいて駆動
制御信号が形成される。

【０１１３】また、画像データメモリ部から読み出され
た画素配列ごとの画像の輝度成分もしくは色成分ごとの
データがデータ選択送出部により供給されるデータの形
式に応じて選択的に送出されてそれがマスキング部、お
よび、パレット変換部にそれぞれ供給される。

【０１１４】これにより、マスキング部によって入力デ
ータの形式とは異なる形式の色データを得るとともにパ
レット変換部によって色データが得られ、それらがデー
タ選択送出部により供給されるデータとともに色データ
選択送出部に供給される。また、色データ選択送出部に
より選択的に各色データが二値化変換部に供給されて二
値化処理されたデータが得られることとなる。したがっ
て、複数種の入力画像データ形式に対応することができ
る。その結果、例えば、記録材料の色の増減もしくは変
更に伴い入力データの形式が変更された場合であっても
各データ形式に対応されて二値化処理されたデータを得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明に係る画像形成装置の一例にお
ける画像処理部を、記憶部とともに示すブロック構成図
である。

【図２】図２は、本発明に係る画像形成装置の一例に備
えられる制御ブロックを示すブロック構成図である。

【図３】図３は、本発明に係る画像形成装置の一例の主
要部を示す概略構成図である。

【図４】図４は、図３に示される例における動作説明に
供される図である。

【図５】図５は、図１に示される例における画像成分デ
ータ選択送出部を示すブロック構成図である。

【図６】図６は、図１に示される例におけるマスキング
部を示すブロック構成図である。

【図７】図７は、図１に示される例における色データ選
択送出部を示すブロック構成図である。

【図８】図８は、図１に示される例における二値化デー
タ選択送出部を示すブロック構成図である。

【図９】図９は、図１に示される例における駆動制御デ
ータ選択送出部を示すブロック構成図である。

【符号の説明】

１６、１８記録ヘッド配列部１６ａ〜１６ｈ、１８ａ〜１８ｈ記録ヘッド部１６ｋａ〜１６ｋｈ、１８ｋａ〜１８ｋａ記録ヘッド
駆動制御部３０ｉ〜３０ｎ画像メモリ部３２ｉ〜３２ｎ画像メモリ制御部３６画像処理部３８動作制御部５０画像成分データ選択送出部５２、５４マスキング部５６、５８パレット変換部６０色データ選択送出部６２、６４多値／二値変換部６６二値化データ選択送出部

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】記録ヘッドを用いてカラー画像を形成す
る画像形成装置において、加法混色系の各色ごとの階調をあらわす輝度値、減法混
色系の各色ごとの階調をあらわす濃度値、及び各色の階
調をコード化したコードデータを含む複数のデータ形式
に対応した画像データを格納可能な画像データメモリ部
であって、前記輝度値及び前記濃度値については色成分
ごとに画像データを格納する画像データメモリ部と、前記画像データメモリ部に前記データの書き込み動作お
よび読み出し動作を行わせる画像メモリ制御部と、前記画像メモリ制御部に、前記データ形式に対応させて
前記画像データメモリ部への書き込み動作、および、出
力要求に応じて前記画像データメモリ部からの読出し動
作を選択的に行わせる選択動作制御部と、前記画像データメモリ部から供給される画像データを、
データ形式に応じて選択的に送出するデータ選択送出
部、前記輝度値を減法混色系の各色の前記濃度値に変換
するマスキングデータ処理を行うことで、前記データ選
択送出部から送出された画像データのデータ形式とは異
なる形式の画像データを得るマスキング部、前記データ
選択送出部から送出された前記画像データに基づいて、
変換データテーブルを参照して減法混色系の各色に対応
した色データを得るパレット変換部、前記データ選択送
出部から送出される減法混色系の各色の前記濃度値を示
す画像データ、前記マスキング部から出力される画像デ
ータ、前記パレット変換部から出力される色データを選
択的に送出する色データ選択送出部、および、前記色デ
ータ選択送出部から送出される色データの二値化処理を
行う二値化変換部で構成される画像処理部と、前記画像処理部を構成する、前記データ選択送出部、前
記マスキング部、前記パレット変換部、前記色データ選
択送出部、および、前記二値化変換部に、動作プログラ
ムに従う動作を行わせる画像処理動作制御部と、前記画像処理部からの二値化処理されて得られたデータ
に基づく画像記録動作を前記記録ヘッドに行わせるべく
駆動制御信号を形成する記録ヘッド駆動制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】前記複数のデータ形式は、各画素ごとの
記録要求の有無をあらわす二値化データを含むととも
に、前記コードデータは、加法混色系の各色の階調を縮退し
てあらわした第１のコードデータと、減法混色系の各色
の階調を縮退してあらわした第２のコードデータとを含
むことを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
【請求項３】前記データ選択送出部は、画像データの
データ形式が加法混色系の各色ごとの階調をあらわす輝
度値または前記第１のコードデータのとき、前記マスキ
ング部に対して画像データを送出することを特徴とする
請求項１または請求項２記載の画像形成装置。
【請求項４】前記データ選択送出部は、画像データの
データ形式が減法混色系の各色ごとの階調をあらわす濃
度値のとき前記色データ選択送出部へ、前記第２のコー
ドデータのとき前記パレット変換部へ画像データを送出
することを特徴とする請求項１または請求項２記載の画
像形成装置。
【請求項５】前記データ選択送出部が、データが入力
される複数のゲート回路部、および、該ゲート回路部の
動作制御を行うデコーダ部とを有する複数の選択送出ブ
ロックからなることを特徴とする請求項１または請求項
２記載の画像形成装置。
【請求項６】前記マスキング部は、輝度値をあらわす
データを濃度値をあらわす濃度データに変換する濃度変
換部と、該濃度変換部からの濃度データに基づいてマス
キング演算処理を行う複数のマスキング演算部とを含ん
でなることを特徴とする請求項３記載の画像形成装置。
【請求項７】前記色データ選択送出部が、供給される
色データを選択的に送出する複数のセレクタ部と、該セ
レクタ部の動作制御を行うデコーダ部とを有する複数の
色データ選択送出ブロックを含んでなることを特徴とす
る請求項１記載の画像形成装置。
【請求項８】前記マスキング部は、輝度値を表すデー
タを濃度値をあらわす濃度データに変換する濃度変換部
と、該濃度変換部からの濃度データに基づいてマスキン
グ演算処理を行う複数のマスキング演算部とを含み、前
記データ選択送出部の選択送出ブロックにおけるゲート
回路部からのデータが前記マスキング部におけるセレク
タ部を介して前記濃度変換部に供給されることを特徴と
する請求項５に記載の画像形成装置。
【請求項９】前記色データ選択送出部は、供給される
色データを選択的に送出する複数のセレクタ部と、該セ
レクタ部の動作制御を行うデコーダ部とを有する色デー
タ選択送出ブロックを含み、前記マスキング部のマスキ
ング演算部からの色データが前記色データ選択送出部の
色データ選択送出ブロックにおける前記セレクタ部に供
給されることを特徴とする請求項６に記載の画像形成装
置。
【請求項１０】色データ選択送出部の色データ選択送
出ブロックにおけるセレクタ部からの色データが、二値
化変換部における濃度補正部、および出力ガンマ変換部
を介して二値化処理部に供給されることを特徴とする請
求項７記載の画像形成装置。
【請求項１１】前記画像処理部は、前記マスキング
部、前記パレット変換部、および前記二値化変換部それ
ぞれを、記録に用いるインクの色に対応させて複数有す
ることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。