JP3407885B2 - インスリンの燐酸化の方法およびそれによって製造された物 - Google Patents

インスリンの燐酸化の方法およびそれによって製造された物

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 薬剤の治療指数は致死量と効果的な投与量の比で規定
される。インスリンに関してはこの比が極めて低い(Br
ange,Y.インスリンの本草医学、スプリンガー−ベルラ
ーグ、ニューヨーク、1987)。この理由によりインスリ
ンは危険な薬剤である。過剰な投与による臨床的結果は
昏睡か死である。苛立たしいこの過敏な臨床像はインス
リンの皮下吸収の割合と持続時間の実質的な日々の変化
である(Schlichtkrull,J.等、臨床薬理学の教本,Hasse
lblatt A.(編),XXXII/2,1975,スプリンガー−ベルラ
ーグ、ニューヨーク)。これは臨床現場において通常観
察される血糖の大きな変化の主な原因である。日々のイ
ンスリン吸収に影響する多くの要素が研究されてきてい
る。(Binder,C.,Acta Pharmacol Toxicol(Copnh)
(別冊2)27:1−87,1969.;Binder,C.等,Scand J Cl
in Lab Invest 19:156−63,1967;Berger,M.等,Diabe
tes Care 5:77−91,1982;Schlichtkrull,J.等,Acta
Paediatr Scan(別冊)270:97−102,1977)。低い治療
指数と避けがたい日々の投与量の変化の複合結果のた
め、インスリン治療は控えめに実施されなければならな
い。 控えめなインスリン治療では血糖を通常の範囲に管理
することはほとんど不可能に近い。その結果、インスリ
ン依存糖尿患者の糖と他の代謝物質の管理は普通通常値
から遠いものとなる。化学的結果大部分が、この乏しい
糖管理は全てでは無いにしても大部分この病気の衰弱と
潜在的に致命的であることの複合化に起因していること
を示している。手始めに、インスリン依存患者の平均製
造期待年数は、インスリンが発見された71年前のよう
に、35年に留まっている。吸収率の日々の変動が血糖へ
のより少ない影響をもつインスリンの生産と使用は糖尿
薬の治療と管理に大きな利益となるだろう。 ある種の燐酸化インスリンの使用はより優れた血糖管
理と、少なくとも部分的に、燐酸化インスリンの皮下吸
収における与えられた%変化のために、現在用いること
ができるインスリンより顕著に低い血糖変化をもたら
す。 インスリンは以前には燐酸を用いる方法によって燐酸
化されていた(Ferrel R.E.等,Jounal of the Amer
ican Chemical Society,70,2107−7,1948)、あるい
はカップリング剤を用いた非水系有機溶媒中で燐酸とPO
CL3を用いる方法によって燐酸化されていた(Cerami
A.等,米国特許番号4,534,894および4,705,845)あるい
は燐酸アミド(phosphoramidate)を用いる方法によっ
て燐酸化されていた(Rathlev,VとRosenberg T.,Archi
ves of Biochemistry and Biophysics,65,319−33
9,1956)。Ferrel等やRathlevとRosenbergによって作ら
れた燐酸化インスリンは燐酸化の過程をより深く理解す
るために、特に燐酸化がどのように生科学系と関係して
いるかという知識を増加するために計画された研究の一
部である。この燐酸化インスリンの臨床的優位性は何ら
述べられていない。 Cerami等に許可された特許は、インスリン搬送システ
ム中に保存された場合、重合しないという優位性を持つ
硫酸化および燐酸化インスリンの生産を含む。このよう
にこれらのインスリンはCerami等によって述べられてい
るようにインスリンポンプを詰まらせないという優位性
をもつ、そしてインスリンポンプを用いている患者が少
ないため、これらインスリンは血糖のより良い管理をも
たらすべきである。しかしながら、前記インスリンは議
論すべき血糖のより良き管理をもたらす生理特性につい
て何も示していない。それ故この効果に合わせて作られ
るべきクレイムは存在しない。 インスリンはまた過剰のピリヂンとオキシ塩化燐とに
より燐酸化されるというZ.Roubal(Chemical Abstract
s68,1968(Columbus,Ohio,U.S.))の開示がある。この
開示では燐酸化は無水の媒体中でおこなわれ低血糖を変
える効果を有しない。 ここで説明される本方法との差異に関し、Cerami等の
特許は、方法の改善が非水系溶媒中で燐酸化を実施する
ことにより達成されたことを強調している。Cerami等
は、米国特許4,705,845の第1欄、39−51行に、水系の
条件は過酷でインスリンの崩壊を導くと指摘している。
すなわち、彼らは、非水系極性有機溶媒中の硫酸あるい
は燐酸と脱水剤の使用が非崩壊の状態でインスリンを効
果的に変性することを教える。以後に述べる本発明の方
法は差異として 1)水系溶媒中で実施される、2)過
酷でないPHの条件下で実施される、そして、3)実質的
に低下した等電点の燐酸化インスリンを含む方法あるい
は精製化によって生産され、Cerami等の生産物のように
反応しないインスリンは実質上含んでいない(米国特許
4,705,845の第4欄表1,2を参照)。物に関する差異とし
ては、Cerami等の特許はインスリンの自由水酸基上のみ
での燐酸化をクレイムしている(米国特許4,705,845の
第2欄、29−31行)。本願発明の物では主要な燐酸化は
チロシン−OH基、セリーンの水酸基およびスレオニン残
基と同様に自由アミノ基上で生ずる。 本願発明は、全ての知られた従来技術から異なってい
るばかりでなく生産された燐酸化インスリンは、顕著な
異なった薬理学による血糖のコントロールが優れてい
る。皮下に注入された時に見られる血糖コントロールの
この優れた特性は、燐酸化インスリンに関するどの従来
技術にも見られない。血糖をコントロールする改善され
た能力は少なくとも部分的に、不変性インスリンと比較
しインスリン投与における血糖%変化の減少した変化に
起因していると信じられる。 発明の概要 広い見地から見るとインスリンの燐酸化のための方法
を提供するもので、この方法は前記インスリンを水系溶
媒中で前記インスリンが燐酸化されるのに有効な量のフ
ォスフォラスオキシクロライド(オキシ塩化燐)と前記
インスリンの好ましい燐酸化の条件での反応を含む。イ
ンスリンの水溶液は好ましくは2℃から4℃の範囲の温
度で、2から10の範囲より好ましくは6.9から9.5の範囲
のpHでフォスフォラスオキシクロライドと、15分から4
時間の範囲の時間反応し、インスリンの燐酸化が成さ
れ、不変性のインスリンが実質的に無いインスリンが生
産される。 この方法は付加的に燐酸化されたインスリンの水また
は適当な緩衝液による透析あるいはゲル濾過を含みえ
る。これらの透析あるいはゲル濾過は微量の反応物質、
不純物や塩を除去するためであり、さらに燐酸化インス
リンを含む透析物あるいは濾過物を得るためである。好
ましくは得られた透析物あるいは濾過物を凍結乾燥し凍
結乾燥物を得る。そして得られた凍結乾燥物を、高性能
液体クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィ
ーおよび生産的等電点電気泳動捕集の少なくとも一つに
より、分離し精製する。そしてそこから得られたものを
ゲル濾過、透析および凍結乾燥の少なくとも一つで処理
する。 糖尿病の治療に使用する燐酸化インスリンはこのよう
に調製される。その燐酸化インスリンはより低い等電
点、好ましくは4より低い等電点を持つように調製され
あるいは精製されるべきである。その燐酸化インスリン
はそのインスリンのチロシン残基上に置換された少なく
とも一つの燐酸基をもつ。そしてその燐酸化インスリン
はおそらく付加的にA1グリシン、B1フェニルアラニン、
B29リジン、B22アルギニンそしてA18、A21、およびB3ア
スパラギンから選ばれたそのインスリン中の自由アミノ
基上に燐酸化されているだろう。その燐酸化インスリン
は付加的にスレオニン残基の少なくとも一つ、セリン残
基の少なくとも一つに燐酸化されているだろう。 人間の糖尿病の治療法はその人間に対して効果的な治
療上の投与量の燐酸化インスリンを施薬することを含
む。その燐酸化インスリンは実質的に不変性のインスリ
ンを含むものではなく、大いに減少(低下)した等電点
を持つ。そのインスリンは皮下注射、静脈注入あるいは
注射により施薬され、鼻腔あるいは直腸に施薬されるだ
ろう。 図面の簡単な説明 本発明の方法は添付図面を参照して説明される。その
図面中 図1から図4は、糖尿病に罹った犬の燐酸化インスリ
ンを用いて達成された血糖の優れたコントロールを示す
グラフである。 図5から7そして図12は、糖尿病に罹った犬の特定量
だけインスリン投与割合を変化させたときの燐酸化され
たインスリンが通常のインスリンに対して血糖変化が小
さいことを示すグラフである。 図8は、通常の犬に通常のおよび燐酸化インスリンの
いずれかを投与量を変え 図9と図10は、個々に通常のおよび燐酸化インスリン
の赤外スペクトラを示すグラフである。そして 図11は、図10の拡大図であるグラフである。 発明の詳細な説明 本発明の方法によれば、インスリンの燐酸化は水溶液
中でオキシ塩化燐と接触させることで燐酸化できる。ペ
プチッドや蛋白質に含まれるアミノ基(NH2)または水
酸基(OH)が上記の反応により燐酸化される。インスリ
ンの反応は、アルカリのpHでおこなう時や、次の例での
べるようにインスリンの遊離のアミノ基やインスリンの
チロシン、セリン、スレオニンの水酸基が燐酸化され
る。インスリン中のチロシン残基の燐酸化はpHを9.0以
上にすることで反応が著しく進行しpHが9.0−9.5での反
応が276nmの吸収が消失することで確認された。セリ
ン、スレオニン残基の脱燐酸化は、中性またはアルカリ
のpHで貯蔵されているときにおきるので、アルカリ性で
はセリン、スレオニンの燐酸化が抑制される。セリン、
スレオニンの燐酸エステルはアルカリのpHでは不安定で
あり、酸性のpHでは安定である。このためアルカリでは
アミノ酸の燐−アミノ誘導体に変化する。pH2.0〜3.0で
4℃または22℃の貯蔵では燐酸化インスリンの脱燐酸化
の速度は4〜5倍となり、アミノ基が水酸基から燐酸化
される。ここで述べられる燐酸化インスリンは、1)脂
肪族水酸基(セリン、スレオニン)、2)芳香族水酸基
(チロシン)、3)遊離アミノ基の燐酸化であることを
吸収バンドにより明かに示される。 豚のインスリンの遊離水酸基はA8とB27のスレオニ
ン、A9、A12、B9のセリン、芳香族水酸基はA14、A19、B
26のチロシン、遊離のアミノ基は囲まれたA1のグリシ
ン、B1のフェーニルアラニン、B22のアルギニン、B29リ
ジン、A18、A21、B3のアスパラギンである。表1に他の
人および他のインスリンのアミノ酸組成を示す。人と豚
のインスリンの燐酸化ではB30位に付加されているスレ
オニンを除いておなじとなる。
【表1】 本発明の方法による燐酸化反応の過程が増加するに従
い、生成物はそのスペクトルにおいて、以下の変化を示
す。 :1)紫外領域における吸収の減少、特にチロシン
の燐酸化を示す276nmにおける吸収の減少,2)赤外領域
での吸収の増加、特に10.7、11.45nmでの吸収の増加
(遊離アミノ基の燐酸化反応),3)990-1の吸収の増加
(セリン、スレオニンの水酸基の燐酸化反応)。 従来の水溶液中の反応とは異なり、この方法では、温
和なpH条件と温度と時間とを組み合わせて反応させるこ
とでインスリンを安定化している。 好ましい反応はオキシ塩化燐を徐々に添加し、インス
リン溶液のpHを2〜11より好ましくは6.5〜9.5に保持し
て反応を進行させる。さらに好ましくは緩衝液またはpH
が制御できる適当な緩衝液が使用できる。クエン酸塩、
酢酸塩、グリシンなどが酸性のpHの反応に使用できる。
燐酸塩、グリシン、TRICINE(商標)、HEPES(商標)な
どがアルカリのpHの時の反応に使用できる。pHは反応中
に塩基を添加して制御できる。しかしこのことは、その
方法を一層困難にする。 反応温度は0〜4℃が好ましい。好ましい反応時間は
15分から4時間である。しかしそれには拘束されずオキ
シ塩化燐の添加速度の基づく。オキシ塩化燐の濃度、p
H、反応時間、温度が燐酸化の度合いを決める。 得られる燐酸化インスリンの大部分が実質的に未変性
インスリンの等電点(原料の種類によるが未変性インス
リンの等電点は5.3〜5.5)より低い等電点を有する燐酸
化インスリンを製造するためには、反応は十分なオキシ
塩化燐との反応と/または十分な長さの時間(実施する
温度での)を含む。さらに燐酸化インスリンは精製、燐
酸化の違いを分けて単離する工程を含み、これにより等
電点は低くなる。さらに、燐酸化インスリンの精製の工
程を含み、これにより燐酸化されていないインスリンが
すべて除かれる。未変性インスリンはここで述べた燐酸
化インスリンから得られる温和な薬理学的利点を打ち消
してしまうため、この未反応のインスリンの除去(Cera
mi等の特許では開示されていない)は必要である。 動物からのインスリンまたは再結合方で製造されたイ
ンスリンでも上記の方法で燐酸化できる。 皮下注射において、作用を持続させるためにプロタミ
ンや亜鉛を添加することができる。 さらにこの方法において塩化ナトリウム、燐酸ナトリ
ウムなどの塩や防腐剤としてメタクレゾール、メチルパ
ラベン、フェノールを配合することができる。 この燐酸化インスリンは水の媒体中で保存すると脱燐
酸化がおきる。EDTAなどのキレート剤を安定剤として加
えて脱燐酸化を防ぐことができる。塩化ナトリウム、燐
酸ナトリウムなどの塩も脱燐酸化の抑制効果があるが、
その濃度が25mM〜0.5Mでは十分でなく部分的に有効であ
る。 以下に本発明の具体的方法および生成物の効能を例示
するがこれに限定されるものではない。 〔実施例1〕 40mgの単一組成の豚のインスリンを蒸留脱イオン水
(10ml)に溶解してpHを2.5とした。この溶液を激しく
攪拌しながら0.268gの燐酸ナトリウム(Na2HPO4・7H
2O)または10Nの水酸化ナトリウムを加えてpHを7〜9
まで上げた。この溶液をドライアイス/氷/エタノール
浴中で0〜2℃に冷却し、0〜2℃に予め冷却した175
μlのオキシ塩化燐を滴状かつ一定速度で80分かけて添
加した。反応混合物は常に攪拌しながら0〜2℃に冷却
した10Nの水酸化ナトリウムを添加しその間のpHのふれ
を6.5と9.5の間に保つようにした。オキシ塩化燐を添加
している間、反応混合物は0℃〜4℃に保った。上記80
分間の反応中には、0.92gのトリスヒドロキシアミノメ
タン(商標トリス)緩衝液を反応混合物に加えた。オキ
シ塩化燐の添加後40分したところで0〜2℃に冷却した
10Nの水酸化ナトリウムを反応混合物中に滴下してpHを
7〜8に制御し、室温になるまで放置した。生成物は4
℃で2.3g/lの食塩水と脱イオン水とに代え平衡になるま
で透析を繰り返した。なお蒸留水には予め透析物に対し
て0.25容量%のメタクレーゾルが添加されている。 〔実施例2、3、4、5、6〕 各実施例の合成例は、オキシ塩化燐の量を次のように
代えた他は、実施例1と同じ条件で実施された。(a)
実施例2のオキシ塩化燐の量は350μl、(b)実施例
3のオキシ塩化燐の量は240μl、(c)実施例4のオ
キシ塩化燐の量は100μl、(d)実施例5のオキシ塩
化燐の量は50μl、(e)実施例6のオキシ塩化燐の量
は600μlである。 〔実施例7〕 実施例1の条件において燐酸ナトリウムの緩衝液を使
用しない他は、実施例1と同じ条件で実施された。 〔実施例8〕 実施例1の反応工程においてトリス緩衝液を加えなか
った。上記のpHの調整は10Nの水酸化ナトリウムのみで
おこなった。 〔実施例9〕 実施例2の条件においてオキシ塩化燐添加後の反応混
合物を0〜4℃に4時間保持し、pHはその時点のまま保
持して反応を完結させた他は、実施例2と同じ条件で実
施された。 〔実施例10〕 実施例2の条件において豚のインスリンの代わりに人
のインスリンを使用した以外は実施例2と同じ条件で実
施された。 〔実施例11〕 実施例1の条件において牛のインスリンを使用した以
外は実施例1と同じ条件で実施された。 〔実施例12〕 実施例2の条件で亜鉛を含まないナトリウム−インス
リンを使用した以外は、実施例2と同じ条件で実施され
た。 〔実施例13〕 実施例3に記載した方法でインスリンを製造し、0.25
%のメタクレゾールを含む25mM燐酸緩衝液でpH7.2〜7.4
で再構成し、腐敗防止と食塩による等張(isotonic)溶
液とした。 〔実施例14〕 実施例2に記載した方法でインスリンを製造し、0.25
%のメタクレゾールを含む150mM燐酸緩衝液でpH7.2で液
状に戻し、食塩による等張溶液とした。 〔実施例15〕 実施例13の条件においてインスリンとプロタミンのモ
ル比を6:1の割合でプロタミンを燐酸化インスリンに加
えた以外は実施例13に記載した方法でインスリンを製造
した。 〔実施例16〕 実施例12の条件においてインスリンとプロタミンのモ
ル比を1:1の割合でプロタミンを加えた以外は実施例12
に記載した方法でインスリンを製造した。 〔実施例17〕 Zn++の全濃度が0.1mg/mlになるように酢酸亜鉛を添加
下以外は、実施例16に記載した方法で製造した。 〔実施例18〕 プロタミンを省いた以外は実施例17に記載した方法で
製造した。濃度0.1mg/mlのZn++の存在は、効果を延ばす
ことができる。 〔実施例19〕 実施例1の方法においてオキシ塩化燐の添加を5分間
隔で等量添加した以外は、実施例1の条件で製造をおこ
なった。 〔実施例20〕 上記の実施例1〜19の方法で得た生成物を、BIORAD
(商標)mini−IEFセルを用いて4%のポリアクリルア
ミドゲルを含み3.5および/または5/7の両性電解質でpH
の傾斜(gradient)を確立させ等電点電気泳動法(iso
−electrric focussinng)で分析した。生成物の等電
点は2.1〜5.2の範囲であった。燐酸化の度合いが増加し
た10個の燐酸化インスリンが確認できた。生成物の燐酸
化の度合いと異質生成物とは、反応物濃度や反応時間お
よび温度を変化させることで制御できる。 燐酸化の異なる生成物はイオン交換クロマトグラフィ
ーで分離できる。特にA25セファセル(Sephacel)を用
いpH5.0〜7.5の範囲で塩化ナトリウムの濃度を0から0.
4Mにするリニアー傾斜(linear gradient)で分離でき
る。 〔実施例21〕 インスリン分子に導入された燐酸基の数は、表2、表
3に示した様に反応液中に添加するオキシ塩化燐の量を
変えることで制御できる。表2に示すように、100μl
のオキシ塩化燐を添加した実施例4の場合には、主成分
が等電点(pI)4.7でインスリンモノマーに対して1.8の
燐酸基が導入されていた。オキシ塩化燐の量を増した実
施例2の方法では、生成物の55%がpIが3.5の燐酸化イ
ンスリンであった(5燐酸基/インスリンモノマー)。
表3に示すようにこの方法では燐酸化インスリンの燐酸
基は1.1〜11.3の範囲で導入された。
【表2】
【表3】 〔実施例22〕 オキシ塩化燐の量を増加させていくと、増加したオキ
シ塩化燐がチロシン残基を燐酸化させる。このことが、
276nm(UV)の吸収が減少することで確かめられる。実
施例3、2、6での276nmの吸収は、燐酸化されていな
いインスリンの吸収のそれぞれ82%、53%、35%であっ
た。このことは、240μlのオキシ塩化燐を使用して燐
酸化すると、チロシン残基が平均1個燐酸化される(実
施例3参照)、実施例6の様にオキシ塩化燐の量を増す
と平均3個のチロシン残基が燐酸化されることとなる。 〔実施例23〕 実施例2、3、6で得た生成物についてフーリエ変換
赤外線スペクトル(FTIR)を調べた。990cm-1(CH2OP→
O結合、すなわち、インスリン中のセリン、スレオニ
ン)と1060cm-1(芳香族燐酸、チロシン)の透過の減少
(吸収の増加)が認められた。実施例4の燐酸化生成物
のFTRIスペクトルを図10、11に、未処理のインスリンの
FTRIを図9に示す。990cm-1の吸収はCH2OPO結合の伸縮
振動に起因するのだろう。この990cm-1の吸収ピークは9
00〜1050cm-1の間に表れる。 〔実施例24〕 実施例2、3、6で得た生成物のFTIRの925〜940cm-1
の吸収はN−P結合の生成を示すもので、インスリンの
アミノ基が燐酸化されたことになる。この吸収の増加は
オキシ塩化燐が100μlでの反応の生成物には認められ
ない。燐酸化インスリンは燐酸化の進行とともにニンヒ
ドリンとの反応が低下し、燐酸化の度合いが進んでいる
ことを示す。このことはインスリンの遊離のアミノ基が
オキシ塩化燐の量の増加により燐酸化されていることを
示している。 〔実施例25〕 等電点電気泳動(IF)(iso−electric focussing)
で測定した結果、上記の全ての燐酸化物を4℃または22
℃で(a)pH3.0か(b)pH9.0の水中で貯蔵することに
より、全ての燐酸化物は脱燐酸化した。燐酸エステル
は、一般に酸性のpH下では安定であり、N−フォスフェ
ート化合物はアルカリのpH下で安定である。したがって
前記の知見でアミノ基および燐酸エステル(セリン、ス
レオニン)の脱燐酸化が調べられる。 〔実施例26〕 上記の脱燐酸化の進行は塩類の添加により抑制され
る。塩化ナトリウムや燐酸ナトリウムは25mM〜0.5Mの濃
度範囲でこの効果を示す。しかしながらこの抑制効果は
完全ではなく22℃で8日放置後に、上記の溶液の脱燐酸
化認められた。 〔実施例27〕 キレート剤は遊離の金属イオンと効率的に結合する。
遊離の金属イオンは良く知られているようにフォースフ
ェートと結合し、脱燐酸化の触媒となる。 50mMのキレート剤のエチレンヂアミン−テトラ−酢酸
(EDTA)を含む燐酸化インスリンの溶液は、pH7〜9で
の貯蔵において脱燐酸化に対して著しく安定であった。
50mMのEDTAと25mM〜150mMの食塩または燐酸ナトリウム
を含む燐酸化インスリン溶液は、22℃で60日貯蔵した後
でも脱燐酸化が認められなかった。 〔実施例28〕 実施例2、3、4、6で得た燐酸化インスリンは、精
製とそれぞれの成分への分離をイオン交換クロマトグラ
フィーでおこなった。DEAEセファデックス(sephade
x)、セファセル(sephacel),類似のゲルなどが使用
できるが、最も良い分離はQ Separose fast flow
(商標)であった。 分離はpH6.5〜8.5で4〜22℃でおこなった。好ましい
分離条件は、15mMのビストリス(BISTRIS商標)でpH6.5
15ml/hr 4℃ 0.1〜0.35MのNaClの傾斜(gradien
t)。 生成物は生産的等電点電気泳動捕集(iso−electric
focussing)法により精製できる。例えば商標ROTOFOR
IEFのセルを用い3/5、5/7の両性電解質でpHの傾斜を
確立しておこなった。分離は800〜200ボルトで2〜6時
間でおこなった。 〔実施例29〕 部分精製はアセトニトリルを含むHPLC傾斜を用いるこ
とでおこなうことができる。 〔実施例30〕 前記の方法で得た生成物を精製または等電点を4以下
に処理した実質的主成分の物質を長時間効能と短時間効
能の燐酸化インスリンとして用いて2か月にわたって糖
尿病の犬に皮下注射処理をした。 犬は、長時間、短時間効能の未変性の市販インスリン
を使用する時以外は、自己の制御に代え同一の管理体制
にきりかえた。血糖は24時間/日でモニターした。36の
実験を24時間持続して各犬におこなった。犬には全ての
試験日に1日に3度の食事を同じカロリー(340kcal)
内容で午前8時、12時、午後4時に与えた。犬には、短
時間効能のインスリンを午前8時30分、午後12時30分、
午後4時30分に長時間効能のインスリンを午前8時30
分、午後10時30分に注射した。測定された血糖値の範囲
は燐酸化インスリンを受けた犬は未変性の市販のインス
リンを受けた犬に比べて図1および図2に示すように顕
著に少ない。 図3、図4に示すように血糖は、動物の燐酸化処理し
たインスリンと正常範囲に近い値である。コントロール
の向上は1日中の24点の中から21が統計的に重要である
(p<0.05)。血漿(プラズマ)グルコースの平均値
(太線)と標準偏差(SD線で囲まれた面積部)をこの図
は示す。 〔実施例31〕 この実施例は実施例3の方法で製造した燐酸化インス
リン(実質的に低い平均等電点をもつように製造、精製
されたもの)を4匹の糖尿病(膵臓の切除された)の犬
に1日24時間連続注入した。実験の最初の段階では、通
常または燐酸化インスリンのどちらかを用いて、断食状
態で、プラズマグルコースを午前7時30分時の正常値か
ら2−4時間後60mg%に減少させ定準化するのに必要な
注射インスリン量を決めた。図5に示すように、これに
より燐酸化および通常インスリン共に実験の2時間後に
はプラズマグルコース濃度が60mg%の定準化(Platea
u)を示した。各インスリンで達成されたグルコースの
定準化に意味ある違いはなかった。このプラズマグルコ
ースを60mg%へ低減させる量をMax Rateと名付けた。
後日、1)図6に示すMax Rateの62%か、2)図7に
示すMax Rateの36%のどちらかに匹敵するインスリン
注射の低減割合の処理を受けること以外は、4匹の糖尿
病の犬全ては、同じ条件の実験を受けた。図6に示す様
に62%に通常インスリンの注入割合を低減させた結果、
犬のグルコースが上昇し、平均150mg%への定準化がお
こる。同じように燐酸化インスリンを低減させた場合
は、定準化は80〜85mg%である(図6)。 図7に示したように、Max Rateの36%にさらに下げ
ても類似した結果が得られた。この試験では、通常のイ
ンスリンが注射された犬のグルコースのしきい値は180m
g%(腎臓のしきい値は腎臓がグルコースを尿中に流し
だしはじめる値)であった。燐酸化インスリンを注射し
た犬のグルコースのレベルの平均は低く120mg〜130mgに
達した。 この例は、通常のインスリンと比較し、インスリンの
投与量を変えることに起因する血糖やプラズマグルコー
スの低い変化を示すためになされたものである。すべて
の実験は全ての犬に対して3回実施された。 〔実施例32〕 実施例2で製造した燐酸化インスリンと通常のインス
リン(Iletin II pure Pork)を静脈注射で4匹の正常
で断食したビーグル犬に投与した。各インスリンは投与
量を広く変えた投与であり、一日に各犬につき1回の試
験を行い2回以上の試験はしなかった。各犬の血漿グル
コースを注射後15分間2分間隔で測定した(YSI)。通
常値からのグルコースの減少速度を各インスリンの投与
量ついて測定した。結果を図8に示す。図8のデータを
解析すると、グルコースの低下速度を増加させるために
必要とするインスリン投与量の増大%変化は通常のイン
スリンに比較し燐酸化インスリンは大きい。たとえば、
表4に示す様に、3.5mg%/min.のグルコースの低下をも
たらすため、通常のインスリンの投与量を28%増加した
時、グルコースの低下速度の増加は3.5〜4.0mg%/min.
となる。同じ効果を得るために必要とする燐酸化インス
リンの投与量の増加は66%であった。この事は以下のこ
とを示す:1)通常のインスリンの投与量の変化は、燐酸
化インスリンの投与量の変化に比較し、グルコース低下
の低下速度において顕著に大きな変化をもたらす(例え
ば、等しい投与量とした場合)。2)表4に示す様に、
検討した全ての投与量の範囲において上記のことが事実
適合する。
【表4】 この表は、表の左側の欄に示すグルコースの低下速度
の変化をもたらすのに必要なインスリンの投与量の増量
%を示す。 〔実施例33〕 2匹の糖尿病の犬に、1日1回、毎日午後2時に1100
kcalの食事と食事時に通常の(例えば、即効性の)イン
スリンを所定量与えた。 さらに犬には24時間毎に通常のインスリンまたは実施
例6により調製した燐酸化インスリンを連続して注入し
た。 この実験を続けている間、最小のインスリン注入の必
要割合は、平均午前8時に断食プラズマグルコースが95
mg%となるように各インスリン量を調整した。 一度この割合を決定すると、インスリンの注入割合は
各次の日の午前8時までに断食時のプラズマグルコース
が65−75mg%となるまで増加を続けた(最高3日連
続)。 図12に示すように、インスリンの注入割合は断食時の
グルコースを95から75mg%に低下させるためには、燐酸
化インスリンを70%増加させることが必要があるが、通
常のインスリンでは20%増加が必要であるのみである。
終わりの3例に述べた好ましい投与結果の生理学上の効
果として、全体または一部分から前記の燐酸化インスリ
ンは優れたグルコース制御が得られるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4534894(US,A) Chemical Abstract s,Vol.68,p.1840,abstr act no.19262 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/62 A61K 38/28 A61P 3/10 C07K 1/02 CA/BIOSIS/MEDLINE/W PIDS(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インスリンの燐酸化方法であって、 前記燐酸化方法は、前記インスリンと、前記インスリン
    が燐酸化されるのに有効な量のオキシ塩化燐とを、水系
    溶媒中でインスリンの燐酸化に好ましい条件下で混合す
    ることを含み、 該好ましい条件は、不変性のインスリンが実質的に無い
    燐酸化インスリンをつくるのに十分な時間、前記水溶液
    の温度を2から4℃の範囲に保ち、かつpHを2から10の
    範囲に保つことを含むことを特徴とするインスリンの燐
    酸化方法。
  2. 【請求項2】前記pHは6.9から9.5の範囲内にある請求項
    1に記載のインスリンの燐酸化方法。
  3. 【請求項3】前記不変性のインスリンが実質的に無い燐
    酸化インスリンをつくるための燐酸化は、前記インスリ
    ンが水系溶媒中で前記オキシ塩化燐とともに15分から4
    時間の間反応することによってなされる請求項1に記載
    のインスリンの燐酸化方法。
  4. 【請求項4】微量の反応物質、不純物や塩を除去し、前
    記燐酸化インスリンを含む透析物あるいは濾過物を得る
    ための、水または適当な緩衝液による燐酸化インスリン
    の透析あるいはゲル濾過工程、 凍結乾燥物を得るため、該透析物あるいは濾過物を凍結
    乾燥する工程、 該凍結乾燥物を、高性能液体クロマトグラフィー、イオ
    ン交換クロマトグラフィーおよび等電点電気泳動捕集の
    少なくとも一つにより、分離し精製する工程、 およびそこから得られたものをゲル濾過、透析および凍
    結乾燥の少なくとも一つで処理する工程を含む請求項3
    に記載のインスリンの燐酸化方法。
  5. 【請求項5】微量の反応物質、不純物や塩を除去し、前
    記燐酸化インスリンを含む透析物あるいは濾過物を得る
    ための、水または緩衝液による燐酸化インスリンの透析
    あるいはゲル濾過工程、 前記透析物あるいは濾過物を高性能液体クロマトグラフ
    ィー、イオン交換クロマトグラフィーおよび等電点電気
    泳動捕集の少なくとも一つにより、分離し精製する工
    程、 およびそこから得られたものをゲル濾過、および凍結乾
    燥の少なくとも一つで処理する工程を含む請求項3に記
    載のインスリンの燐酸化方法。
  6. 【請求項6】糖尿病の治療に使用するための燐酸化イン
    スリンであって、 前記燐酸化インスリンは、請求項1に記載の方法で製造
    され、かつ4より小さい等電点を持ち、かつ高血糖を回
    復させるとともに低血糖の危険を減少させる特性を持つ
    燐酸化インスリン。
  7. 【請求項7】請求項1の方法で作られた燐酸化インスリ
    ンであって、 前記燐酸化インスリンは、4より小さい等電点を持ち、
    インスリンのチロシン残基が燐酸化されている燐酸化イ
    ンスリン。
  8. 【請求項8】請求項3の方法で作られた燐酸化インスリ
    ンであって、 前記燐酸化インスリンは、4より小さい等電点を持ち、
    インスリンのチロシン残基が燐酸化されている燐酸化イ
    ンスリン。
  9. 【請求項9】請求項4の方法で作られた燐酸化インスリ
    ンであって、 前記燐酸化インスリンは、4より小さい等電点を持ち、
    インスリンのチロシン残基が燐酸化されている燐酸化イ
    ンスリン。
  10. 【請求項10】糖尿病の治療に使用するための燐酸化イ
    ンスリンであって、 前記燐酸化インスリンは、前記インスリンのチロシン残
    基に置換された燐酸基を持ち、かつ高血糖を回復させる
    とともに低血糖の危険を減少させる特性を持つ燐酸化イ
    ンスリン。
  11. 【請求項11】A1グリシン、B1フェニルアラニン、B29
    リジン、B22アルギニンおよびA18、A21、とB3アスパラ
    ギンのグループから選ばれたインスリンの自由アミノ基
    の少なくとも1つが付加的に燐酸化された請求項10に記
    載の燐酸化インスリン。
  12. 【請求項12】少なくとも1つのスレオニン残基に付加
    的に燐酸化された請求項11に記載の燐酸化インスリン。
  13. 【請求項13】少なくとも1つのセリン残基に付加的に
    燐酸化された請求項12に記載の燐酸化インスリン。
  14. 【請求項14】前記pHは6.5から9.5の範囲内である請求
    項1に記載のインスリンの燐酸化方法。
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