JP3404671B2 - 海苔製造用給排水システム - Google Patents

海苔製造用給排水システム

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JP3404671B2
JP3404671B2 JP00952399A JP952399A JP3404671B2 JP 3404671 B2 JP3404671 B2 JP 3404671B2 JP 00952399 A JP00952399 A JP 00952399A JP 952399 A JP952399 A JP 952399A JP 3404671 B2 JP3404671 B2 JP 3404671B2
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武大 原口
哲也 溝口
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株式会社フジックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥海苔製造装置
において海苔原藻と混合されて用いられる水へ酸素を溶
解させ、海苔原藻の鮮度低下を防ぐと共に水の再利用を
可能にする海苔製造用給排水システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状の乾燥海苔の製造では、
収穫した後の海苔原藻を、ミンチ処理から始る一連の乾
燥海苔製造工程で完成品の乾燥海苔としていた。このよ
うな海苔製造のための従来の製造用装置の一例を図4に
示す。この図4は従来の乾燥海苔製造装置の給排水系統
のブロック図である。
【0003】前記図4に示す従来の乾燥海苔製造装置1
00は、採取した海苔原藻を投入されると共に主に海水
を供給され、海水と海苔原藻とを混合・撹拌しながら一
旦貯溜する貯溜槽101と、貯溜槽101内から取出さ
れた海苔原藻を細かく裁断して細片化した海苔原藻とす
るミンチ機102と、このミンチ機102で細片化した
海苔原藻を投入され、真水により海苔原藻を洗浄して塩
分や異物を取除いた後、水切りする水切り機103と、
再度海苔原藻を真水と混合する調合機104と、真水と
混合された海苔原藻を真水中に分散させて一様な混合液
とする整流槽105と、混合液中の海苔原藻の水に対す
る濃度を予め設定された適正濃度範囲に収まるよう調整
し、適切な濃度の混合液とする濃度調整槽106と、前
記混合液を供給されて海苔分をシート状に成形して水切
りする(抄製する)海苔抄製機107とを備える構成で
ある。
【0004】前記構成の従来の乾燥海苔製造装置100
による海苔製造工程について説明する。まず、海苔原藻
が貯溜槽101に海水と共に投入され、所定時間貯溜さ
れた後に貯溜槽101から取出された海苔原藻をミンチ
機102により細小片に裁断し(ミンチ化し)、このミ
ンチ化された海苔原藻を水切り機103で水洗いして塩
分・異物を取除いた後、水切りして調合機104に供給
する。この調合機104へは前記ミンチ化した海苔原藻
と同時に真水も供給され、この海苔原藻と真水の混合液
が整流槽105を経て、濃度調整槽106で所望の厚さ
の乾燥海苔を得るのにほぼ等しい海苔分が含まれる混合
液とされる。適正濃度に調整された混合液は濃度調整槽
106から海苔抄製機107に供給され、海苔抄製機1
07で抄製動作により海苔分が漉かれ、シート状の海苔
が得られる。この抄製動作で海苔と分離された水は海苔
抄製機107から外部へ排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の乾燥海苔製造装
置は以上のように構成されていたが、海苔原藻が乾燥海
苔となるまでに数時間ないし十数時間がかかり、様々な
原因による海苔原藻の変質が重なって進行するため、製
造工程の間、ほとんど海水又は真水と混合されて水中に
あるにもかかわらず、海苔原藻の鮮度を維持することは
困難であり、海苔原藻の鮮度が時間の経過と共に失われ
ていくという課題を有していた。この結果、抄製・乾燥
を経た製品としての乾燥海苔が、色調・光沢等の外観だ
けでなく、味や香りも含めた品質が低下するという課題
を有した。特に、海苔原藻がミンチ機102により細切
れに切断された後は、この切断部位で鮮度の低下が著し
く、完成後の乾燥海苔の品質低下を招いてしまうという
課題を有していた。
【0006】さらに、製造工程の中で海苔原藻がミンチ
機102により細切れに切断された後に、海苔原藻と混
合される水に海苔からの色素が流出して水が赤色に染ま
り、海苔を漉いた後の分離された水が赤色化していた。
このため海苔抄製機107からの排水を洗浄や貯溜用と
して再利用することができず、全て排出して河川等に放
流することとなり、新水の使用量が多くなってコスト高
になるという課題を有していた。
【0007】本発明は前記課題を解消するためになされ
たもので、一連の製造工程において海苔原藻と接触する
水に酸素を飽和状態まで溶解させ、海苔原藻と酸素との
良好な接触を図り、海苔原藻が細片化した後も鮮度が劣
化するのを防いで、海苔の品質低下を防止すると共に、
使用した水の再利用を可能にする海苔製造用給排水シス
テムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明に係る海苔製造
用給排水システムは、外部から継続的に供給される水を
一時的に貯溜し、乾燥海苔製造装置の給水要求部分に前
記水を必要に応じ給水する一又は複数の水供給手段と、
前記水供給手段に貯溜される水に連続的に酸素を溶解さ
せる酸素供給手段とを備え、当該酸素供給手段が、前記
水供給手段で貯溜される水の一部を取得し、当該取得し
た水に空気中から分離して得た高濃度の酸素を加圧溶解
させて酸素の飽和溶存水を得ると共に、当該酸素の飽和
溶存水を前記水供給手段に戻して貯溜水に注水し、水供
給手段の貯溜水中における溶存空気を飽和させて水と分
離させ、微細気泡として出現させるものである。このよ
うに本発明においては、乾燥海苔製造装置に給水する水
供給手段及びこの水供給手段に貯溜される水に酸素を溶
解させる酸素供給手段を配設し、酸素供給手段で高濃度
の酸素を加圧溶解させた酸素の飽和溶存水を作って水供
給手段に供給し、十分に酸素が溶存する水を乾燥海苔製
造装置に給水して、海苔原藻と溶存酸素とが接触する機
会を大幅に増やすことにより、製造工程における水中の
海苔原藻が従来以上に酸素を吸収可能となると共に、飽
和溶存水の注水によって、水供給手段の貯溜水中に以前
から溶存していた空気と合わせた気体全体の溶存が飽和
状態となり、溶存空気が飽和して水と分離し、微細気泡
として現れることとなり、この生じた微細気泡が海苔原
藻と接触して酸素吸収を促し、海苔原藻をより一層活性
化でき、海苔原藻の新鮮さをより確実に維持できる。ま
た、海苔原藻の活性が保たれることで海苔原藻と混合さ
れている水に海苔原藻の色素が流出して赤色化すること
もなく、海苔の抄製で生じた排水を洗浄水等として再利
用できると共に、そのまま処理せずに河川に放流しても
問題が生じない。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】(本発明の第1の実施の形態)以
下、本発明の第1の実施の形態に係る海苔製造用給排水
システムを図1に基づいて説明する。この図1は本実施
の形態に係る海苔製造用給排水システムのブロック図で
ある。
【0014】前記図1に示すように、本実施の形態に係
る海苔製造用給排水システムは、新水(真水)を外部か
ら継続的に供給されて貯溜すると共に、乾燥海苔製造装
置10の給水要求部分に真水を供給し、且つ乾燥海苔製
造装置10からの排水を必要に応じて回収する水供給手
段としての給水タンク1と、給水タンク1内の真水に連
続的に酸素を溶解させる酸素供給装置2とを備える構成
である。
【0015】前記乾燥海苔製造装置10は、採取した海
苔原藻を投入され、海苔原藻を細かく裁断して細片化し
た海苔原藻にすると共にこれを真水と混合するミンチ機
11と、このミンチ機11で細片化した海苔原藻及び真
水を投入され、真水により海苔原藻を洗浄して塩分や異
物を取除いた後、水切りする水切り機12と、再度海苔
原藻を真水と混合する調合機13と、真水と混合された
海苔原藻を真水中に分散させて一様な混合液とする整流
槽14と、この混合液中の海苔原藻の真水に対する濃度
を予め設定された適正濃度範囲に収まるよう調整し、適
切な濃度の混合液とする濃度調整槽15と、前記混合液
を供給されてシート状に海苔を抄製する海苔抄製機16
とを備える構成である。前記給水タンク1は、この乾燥
海苔製造装置10に対し、前記ミンチ機11、調合機1
3、及び濃度調整槽15に真水を供給し、且つ海苔抄製
機16からの排水を回収するものである。
【0016】前記酸素供給装置2は、前記給水タンク1
で貯溜される真水の一部を取水し、この取水した真水に
空気中から分離して得た高濃度の酸素を加圧溶解させて
酸素の飽和溶存水を得、これを給水タンク1に戻して酸
素を水全体に溶解させるものであり、給水タンク1への
飽和溶存水の注水によって、給水タンク1の貯溜水中に
以前から溶存していた空気と合わせた気体全体の溶存が
飽和状態となり、溶存空気が飽和して水と分離し、微細
気泡として現れることとなり、給水された各工程で微細
気泡が海苔原藻と接触して酸素吸収を促し、海苔原藻を
より一層活性化できる仕組みである。
【0017】次に、前記構成に基づく海苔製造用給排水
システムの鮮度維持動作について説明する。あらかじ
め、給水タンク1には新しい真水が所定量貯溜され、且
つ酸素供給装置2によって真水には酸素が飽和状態まで
溶存しているものとする。 まず、海苔原藻がミンチ機
11に投入され、ミンチ機11により細小片に裁断して
ミンチ化し、このミンチ化した海苔原藻を給水タンク1
からの真水と混合し、水切り機12に送る。水切り機1
2では海苔原藻を水洗いして塩分・異物を取除いた後に
再度水切りし、海苔原藻のみを調合機13に供給する。
水切り機12で海苔原藻から取除かれた塩分・異物は水
と一緒に排出されて河川等に放流される。
【0018】調合機13へは前記ミンチ化した海苔原藻
と同時に給水タンク1から真水も供給されて混合され、
さらに整流槽14で海苔原藻と真水が一様に混ざり合っ
た混合液となる。この混合液は濃度調整槽15に供給さ
れ、真水を追加又は取出して所望の厚さの乾海苔を得る
のにほぼ等しい海苔分が含まれる濃度の混合液とされ
る。ミンチ化した海苔原藻と混ざり合った真水には、豊
富に酸素が含まれており、海苔原藻が細片化されても十
分に酸素を取込めることで活性を保って鮮度劣化が防が
れることとなり、この段階で真水には海苔原藻からの赤
色色素の流出がなく、ほとんど赤色化していない。
【0019】適正濃度に調整された混合液は濃度調整槽
15から海苔抄製機16に供給され、海苔抄製機16が
抄製動作を実行して海苔分が漉かれ、シート状の海苔製
品が得られる。余った混合液は濃度調整槽15に戻され
る。漉かれた後の海苔と分離した水は一部排出される
が、ほとんど赤色化していないために再利用可能で、大
部分は給水タンク1へ戻されて再び各部へ給水される。
【0020】このように、本実施の形態に係る海苔製造
用給排水システムにおいては、乾燥海苔製造装置10に
給水する給水タンク1及びこの給水タンク1に貯溜され
る水に酸素を溶解させる酸素供給装置2を配設し、前記
乾燥海苔製造装置10の水切り機12、整流槽14、及
び濃度調整槽15に給水タンク1が十分に酸素を溶存さ
せた真水を給水して、海苔原藻と水中の溶存酸素とが接
触する機会を大幅に増やすことから、製造工程で海苔原
藻が真水中の酸素をより確実に吸収可能となり、海苔原
藻の活性が保たれ、海苔原藻の新鮮さを維持できる。ま
た、海苔原藻の活性が保たれて真水に海苔原藻の色素が
流出することもなく、海苔の抄製で生じる排水の再利用
もでき、乾燥海苔製造装置10からの排水を回収して給
水タンク1に貯溜し、酸素を溶解させて再び給水するこ
とで、水の利用効率が高まって新水の供給量を減らせ、
水使用の点でコストダウンが図れる。
【0021】(本発明の第2の実施の形態)本発明の第
2の実施の形態に係る海苔製造用給排水システムを図2
に基づいて説明する。この図2は本実施の形態に係る海
苔製造用給排水システムのブロック図である。
【0022】前記図2に示すように、本実施の形態に係
る海苔製造用給排水システムは、前記第1の実施形態同
様、給水タンク1と、酸素供給装置2とを備える一方、
異なる点として、乾燥海苔製造装置20におけるミンチ
機21の前段に、採取した海苔原藻を投入されると共に
主に海水からなる貯溜水を外部から供給され、貯溜水と
海苔原藻とを混合・撹拌しながら一旦貯溜する貯溜槽2
7と、貯溜槽27から取出した海苔原藻を水切りしてミ
ンチ機21へ送る水切り機28とが配設され、前記貯溜
槽27に対応して、貯溜槽27内の水に酸素を加圧溶解
させる別の酸素供給装置3を配設する構成を有するもの
である。
【0023】一度に多量の海苔原藻を収穫する場合、前
記ミンチ機21以降の一連の製造工程に投入できない分
の海苔原藻は次の投入用にまわすこととなり、鮮度を保
持しつつ他に貯溜しておく必要が生じる。このため、貯
溜槽27において、収穫したての長い海苔原藻をミンチ
機21での細片化処理を行うまで鮮度が維持された状態
で貯溜する仕組みとなっている。
【0024】次に、前記構成に基づく海苔製造用給排水
システムの鮮度維持動作について説明する。前記第1の
実施形態同様、あらかじめ、給水タンク1には新しい真
水が所定量貯溜され、且つ酸素供給装置2によって真水
には酸素が飽和状態まで溶存しているものとする。ま
た、貯溜槽27にも海水が所定量貯溜され、且つ酸素供
給装置3によって海水には酸素が飽和状態まで溶存して
いるものとする。
【0025】まず、採取された海苔原藻が貯溜槽27に
搬入され、貯溜槽27内で海苔原藻と海水の混合液を攪
拌して海苔原藻の滞留を防ぎつつ混合液を貯溜する。こ
の攪拌しながらの混合液の貯溜が継続される中で、次工
程への海苔原藻投入が可能となったら、攪拌を終了さ
せ、貯溜槽27内から海苔原藻を取出し、貯溜槽27か
ら取出された海苔原藻をいったん水切り機28で海水を
水切りする。水切り機28で海苔原藻から分離された海
水は一部排出されるが、ほとんど赤色化していないため
に再利用可能で、大部分は貯溜槽27へ戻される。
【0026】水切り後は前記第1の実施形態同様、海苔
原藻をミンチ機21により細小片に裁断してミンチ化
し、このミンチ化した海苔原藻を給水タンク1からの真
水と混合し、水切り機22に送る。水切り機22では海
苔原藻を水洗いして塩分・異物を取除いた後に再度水切
りし、海苔原藻のみを調合機23に供給する。水切り機
22で海苔原藻から取除かれた塩分・異物は水と一緒に
排出されて河川等に放流される。
【0027】調合機23へは前記ミンチ化した海苔原藻
と同時に給水タンク1から真水も供給されて混合され、
さらに整流槽24で海苔原藻と真水が一様に混ざり合っ
た混合液となる。この混合液は濃度調整槽25に供給さ
れ、真水を追加又は取出して所望の厚さの乾海苔を得る
のにほぼ等しい海苔分が含まれる濃度の混合液とされ
る。適正濃度に調整された混合液は濃度調整槽25から
海苔抄製機26に供給され、海苔抄製機26が抄製動作
を実行して海苔分が漉かれ、シート状の海苔製品が得ら
れる。前記第1の実施形態同様、漉かれた後の海苔と分
離した水は一部排出されるが、ほとんど赤色化していな
いために再利用可能で、大部分は給水タンク1へ戻され
て再び各部へ給水される。
【0028】このように、本実施の形態に係る海苔製造
用給排水システムにおいては、前記乾燥海苔製造装置2
0の貯溜槽27に給水タンク1が十分に酸素を溶存させ
た海水を給水することにより、摘取られた海苔原藻が貯
溜槽27に貯溜されている間に海水中の酸素をより確実
に吸収可能となり、海苔原藻の活性が保たれ、海苔原藻
の新鮮さを維持できる。また、海苔原藻の活性が保たれ
て海水の劣化も少なく、水切り機28で海苔原藻と分離
した海水を再び貯溜槽27に戻して利用でき、海水の利
用効率が高まる。
【0029】(本発明の第3の実施の形態)本発明の第
3の実施の形態に係る海苔製造用給排水システムを図3
に基づいて説明する。この図3は本実施の形態に係る海
苔製造用給排水システムの前半ブロック図である。
【0030】本実施の形態に係る海苔製造用給排水シス
テムは、前記第1の実施形態同様、給水タンク1と、酸
素供給装置2とを備える一方(前記図1参照)、異なる
点として、前記図3に示すように、新水(海水)を外部
から継続的に供給されて貯溜すると共に、海水の給水を
要求する所定の装置に海水を供給し、且つ所定の装置か
ら排水される海水を必要に応じて回収する水供給手段と
しての給水タンク4と、給水タンク4内の海水に連続的
に酸素を溶解させる酸素供給装置5とを備えると共に、
前記乾燥海苔製造装置10におけるミンチ機11(前記
図1参照)の前段に、採取した海苔原藻を投入されると
共に主に海水からなる貯溜水を外部から供給され、貯溜
水と海苔原藻とを混合状態で一時貯溜する第一貯溜槽3
1と、この第一貯留槽31から取出された海苔原藻を投
入されると共に別途海水を供給され、海苔原藻と海水の
中から異物を除去する異物取り機32と、この異物取り
機32を出た海苔原藻と海水を一旦貯溜しておく第二貯
留槽33と、この第二貯留槽33から取出した海苔原藻
を洗浄・水切りしてミンチ機11へ送る洗浄水切り機3
4とが配設され、前記給水タンク4が前記異物取り機3
2に海水を供給し、且つ第二貯留槽33からあふれた海
水及び洗浄水切り機34からの排水を回収するものであ
る。
【0031】ミンチ機11への投入前の海苔原藻の前処
理段階においても、海苔原藻の鮮度を維持する必要があ
るため、給水タンク4及び酸素供給装置5を用い、前記
異物取り機32以降で海苔原藻と混合する海水にも酸素
を十分に溶存させ、ミンチ機11での細片化処理を行う
まで海苔原藻の鮮度を維持する仕組みとなっている。
【0032】次に、前記構成に基づく海苔製造用給排水
システムの鮮度維持動作について説明する。前記第1の
実施形態同様、あらかじめ、給水タンク1には新しい真
水が所定量貯溜され、且つ酸素供給装置2によって真水
には酸素が飽和状態まで溶存しているものとする。ま
た、給水タンク4にも海水が所定量貯溜され、且つ酸素
供給装置5によって海水には酸素が飽和状態まで溶存し
ているものとする。
【0033】まず、採取された海苔原藻が第一貯溜槽3
1に搬入され、第一貯溜槽31内で海苔原藻と海水が混
合され、この混合液が貯溜される。第一貯溜槽31内で
一時貯溜された後、海苔原藻は異物取り機32に投入さ
れ、給水タンク4から送られる酸素の十分溶存する海水
と混合されつつ、この混合液中の異物が除去される。異
物が除去された混合液はそのまま第二貯留槽33に一旦
貯溜されつつ、所定量ずつ洗浄水切り機34に投入され
る。前記第二貯留槽33に混合液が貯溜される際に第二
貯留槽33からあふれた海水は給水タンク4に戻され
る。
【0034】洗浄水切り機34に投入された海苔原藻は
洗浄された後、海水を水切りされる。この洗浄水切り機
34で海苔原藻から分離された海水は一部排出される
が、ほとんど赤色化していないために再利用可能で、大
部分は給水タンク4へ戻される。水切り後、海苔原藻は
ミンチ機11に投入され、これ以降は前記第1の実施形
態同様に処理される。
【0035】このように、本実施の形態に係る海苔製造
用給排水システムにおいては、前記乾燥海苔製造装置1
0のミンチ機11前段の処理工程に給水タンク4が十分
に酸素を溶存させた海水を給水することにより、摘取ら
れた海苔原藻がミンチ機11に至るまでに海水中の酸素
をより確実に吸収可能となり、海苔原藻の活性が保た
れ、海苔原藻の新鮮さを維持できる。また、海苔原藻の
活性が保たれて海水の劣化も少なく、各装置で海苔原藻
と分離した海水を再び給水タンク4に戻して利用でき、
海水の利用効率が高まる。
【0036】
【発明の効果】 以上のように本発明によれば、乾燥海
苔製造装置に給水する水供給手段及びこの水供給手段に
貯溜される水に酸素を溶解させる酸素供給手段を配設
し、酸素供給手段で高濃度の酸素を加圧溶解させた酸素
の飽和溶存水を作って水供給手段に供給し、十分に酸素
が溶存する水を乾燥海苔製造装置に給水して、海苔原藻
と溶存酸素とが接触する機会を大幅に増やすことによ
り、製造工程における水中の海苔原藻が従来以上に酸素
を吸収可能となると共に、飽和溶存水の注水によって、
水供給手段の貯溜水中に以前から溶存していた空気と合
わせた気体全体の溶存が飽和状態となり、溶存空気が飽
和して水と分離し、微細気泡として現れることとなり、
この生じた微細気泡が海苔原藻と接触して酸素吸収を促
し、海苔原藻をより一層活性化でき、海苔原藻の新鮮さ
をより確実に維持できるという効果を奏する。また、海
苔原藻の活性が保たれることで海苔原藻と混合されてい
る水に海苔原藻の色素が流出して赤色化することもな
く、海苔の抄製で生じた排水を洗浄水等として再利用で
きると共に、そのまま処理せずに河川に放流しても問題
が生じないという効果を有する。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る海苔製造用給
排水システムのブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る海苔製造用給
排水システムのブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る海苔製造用給
排水システムの前半ブロック図である。
【図4】従来の乾燥海苔製造装置の給排水系統のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1、4 給水タンク 2、3、5 酸素供給装置 10、20、100 乾燥海苔製造装置 11、21、102 ミンチ機 12、22、103 水切り機 13、23、104 調合機 14、24、105 整流槽 15、25、106 濃度調整槽 16、26、107 海苔抄製機 27、101 貯溜槽 28 水切り機 31 第一貯溜槽 32 異物取り機 33 第二貯溜槽 34 洗浄水切り機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/337

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部から継続的に供給される水を一時的
    に貯溜し、乾燥海苔製造装置の給水要求部分に前記水を
    必要に応じ給水する一又は複数の水供給手段と、 前記水供給手段に貯溜される水に連続的に酸素を溶解さ
    せる酸素供給手段とを備え、当該酸素供給手段が、前記水供給手段で貯溜される水の
    一部を取得し、当該取得した水に空気中から分離して得
    た高濃度の酸素を加圧溶解させて酸素の飽和溶存水を得
    ると共に、当該酸素の飽和溶存水を前記水供給手段に戻
    して貯溜水に注水し、水供給手段の貯溜水中における溶
    存空気を飽和させて水と分離させ、微細気泡として出現
    させる ことを特徴とする海苔製造用給排水システム。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の海苔製造用給排水
    システムにおいて、 前記水供給手段が、外部から供給された水と合わせて、
    乾燥海苔製造装置からの排水を必要に応じて回収して貯
    溜し、 前記酸素供給手段が、前記水供給手段に貯溜される水全
    てに対し酸素を溶解させることを特徴とする海苔製造用
    給排水システム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の海苔製造用
    給排水システムにおいて、 前記乾燥海苔製造装置が、投入された海苔原藻を細かく
    裁断して細片化した海苔原藻とするミンチ機と、細片化
    された前記海苔原藻を真水により洗浄して塩分や異物を
    取除き、水切りする水切り機と、水切りされた前記海苔
    原藻を再度真水中に投入し、海苔原藻の水に対する濃度
    を適正濃度範囲内に調整し、適切な濃度の混合液とする
    濃度調整槽と、前記海苔原藻と水の混合液を供給され、
    海苔分をシート状に成形して水と分離する海苔抄製機と
    を少なくとも備えてなると共に、 前記水供給手段が、水として外部から真水を供給されて
    一時的に貯溜し、当該真水に対する前記酸素供給手段に
    よる酸素の溶解を経て、前記乾燥海苔製造装置の少なく
    とも水切り機及び濃度調整槽に対して真水を給水するこ
    とを特徴とする海苔製造用給排水システム。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の海苔製造用給排水
    システムにおいて、 前記乾燥海苔製造装置が、前記ミンチ機の前段に海苔原
    藻及び海水を攪拌しつつ一時的に貯溜する貯溜槽を少な
    くとも備えてなり、 前記水供給手段が複数配設されると共に、いずれか少な
    くとも一つが水として外部から海水を供給されて一時的
    に貯溜し、当該海水に対する前記酸素供給手段による酸
    素の溶解を経て、前記乾燥海苔製造装置の貯溜槽に対し
    て海水を給水することを特徴とする海苔製造用給排水シ
    ステム。
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