JP3404667B2 - 天板の連結構造 - Google Patents

天板の連結構造

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JP3404667B2
JP3404667B2 JP20757697A JP20757697A JP3404667B2 JP 3404667 B2 JP3404667 B2 JP 3404667B2 JP 20757697 A JP20757697 A JP 20757697A JP 20757697 A JP20757697 A JP 20757697A JP 3404667 B2 JP3404667 B2 JP 3404667B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所用キヤビネツ
ト、洗面台又はカウンター等の天板の連結構造の改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】天板の連結構造としては、実公平1−3
0107号公報に記載のものがある。この連結構造は、
図5に示す如く、隣り合う2枚の天板1,2の下面にお
いて縁部に沿って夫々固定され水平に挿通孔3a,4a
を有する第一,第二の木桟3,4と、第一の木桟3にね
じ固定5され第二の木桟4の下面と間隔をおいて配置さ
れるプレート6と、プレート6の丸孔6aに挿通され第
二の木桟4の下面にねじ込まれる引下げ用木ねじ7と、
プレート6に螺着され第二の木桟4の下面に先端部が当
接する押上げ用ボルト8と、各挿通孔3a,4aを貫通
して両木桟3,4を連結する連結ボルト・ナツト9とを
備えている。この連結構造は、木桟3,4が天板1,2
の側部から突出し、連結ボルト9の締め付けにより両木
桟3,4の互いに対向する側面が接触した状態で、両天
板1,2の縁部間にシール材収納用の間隙Dが形成され
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記連結構造
は、木桟3,4に挿通孔3a,4aを設けて連結ボルト
・ナツト9で連結するものであるため、挿通孔3a,4
aの孔加工工数を必要としコストアツプとなる。また、
前記連結構造は、プレート6と連結ボルト9とで仮連結
した後に、プレート6の位置変更が必要となつたとき、
全ての仮連結を外して木桟3,4を分離した後に、変更
箇所に挿通孔3a,4aを穿設して再度連結する必要が
ある。そのため、前記連結構造は、プレート6の位置の
変更が容易にできない。更に、前記連結構造は、両天板
1,2の縁部間にシール材収納用の間隙Dを形成するこ
とを前提とするものであり、両天板1,2の縁部どうし
を接着剤を介し又は介することなく合わせるように引寄
せて連結することが不可能である。
【0004】そこで、本発明は、木桟に挿通孔を設ける
必要がなく、両天板の縁部どうしを引寄せて連結するこ
とができる天板の連結構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】木桟に挿通孔を設ける必
要がなく、両天板の縁部どうしを引寄せて連結ができる
ようにするために請求項1記載の本発明が採用した手段
は、隣り合う2枚の天板の下面において縁部に沿って夫
々固定される第一,第二の木桟と、第一の木桟にねじ固
定され第二の木桟の下面と間隔をおいて配置されるプレ
ートと、プレートに挿通され第二の木桟の下面にねじ込
まれる引下げ用木ねじと、プレートに螺着され第二の木
桟の下面に先端部が当接する押上げ用ボルトとを備えた
天板の連結構造において、前記プレートの起立片に螺着
され第二の木桟の外側面に先端部が当接する引寄せ用ボ
ルトを備え、前記引下げ用木ねじが挿通するプレートの
挿通孔を、引寄せ用ボルトの引寄せ方向へ長い長孔と
し、引寄せ用ボルトの引寄せにより両天板の縁部どうし
を引寄せて合わせることができるように、両木桟の互い
に対向する内側面どうしの間に引寄せ用間隙を形成した
ことを特徴とする天板の連結構造である。本発明にあつ
ては、プレート位置の変更は、第一の木桟に対するビス
固定及び第二の木桟に対する引下げ用木ねじのねじ込み
をやり直すだけで行うことができ、両天板の縁部どうし
の引寄せは引寄せ用ボルトのねじ込みで確実にできる。
【0006】第一の木桟に対するプレートの固定を確実
にするために請求項2記載の本発明が採用した手段は、
前記プレートに、前記第一の木桟の外側面に当接する起
立片が設けられている請求項1記載の天板の連結構造で
ある。本発明にあつては、引寄せ用ボルトの引寄せに伴
う反力がプレートの起立片を介して第一の木桟に伝達す
るため、プレートを位置ずれさせることがない。
【0007】両木桟に同一高さのものを用いることがで
きるようにするために請求項3記載の本発明が採用した
手段は、前記プレートは、前記第二の木桟の下面と対面
する面が、前記第一の木桟の下面に当接する面より下方
となるように折曲げ形成されている請求項1又は2記載
の天板の連結構造である。本発明にあつては、プレート
の折曲げ形成により、第二の木桟の下面とプレートの間
に引下げ調整用の間隔が確保できるので、両木桟に同一
高さのものを用いることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る天板の連結構
造(以下、「本発明構造」という)を図面に示す実施の
形態に基づいて説明する。
【0009】(第1の実施の形態)図1及び図2は本発
明構造の第1の実施の形態を示すものであり、図1は連
結工程の途中を示すものであつて、(A)は一方の木桟
にプレートを固定した状態の断面図、(B)は両方の木
桟を連結した状態の断面図、図2はプレートを示す斜視
図である。
【0010】本発明構造10は、図1(B)に示す如
く、隣り合う2枚の天板11,12の下面において縁部
に沿って夫々固定される第一,第二の木桟13,14
と、第一の木桟13にねじ固定15され且つ第二の木桟
14の下面14aと間隔をおいて配置されるプレート1
6と、プレート16に挿通され且つ第二の木桟14の下
面14aにねじ込まれる引下げ用木ねじ17と、プレー
ト16に螺着され且つ第二の木桟14の下面14aに先
端部が当接する押上げ用ボルト18と、プレート16の
起立片16bに螺着され且つ第二の木桟14の外側面1
4bに先端部が当接する引寄せ用ボルト19とを備えて
いる。本発明構造10は、引寄せ用ボルト19のねじ込
みに伴う両木桟13,14の引寄せにより、両天板1
1,12の縁部どうしを接着剤21を介し又は介するこ
となく合わせることができるように、両木桟13,14
の互いに対向する内側面どうしの間に引寄せ用間隙20
を形成するようにしてある。
【0011】該プレート16は、図2に示す如く、一枚
の金属板から成形され、長方形板部16aの両短縁から
起立片16b,16cを起立させてある。長方形板部1
6aには、ねじ固定15のための複数個のねじ孔16f
と、引下げ用木ねじ17が挿通する挿通孔16dと、押
上げ用ボルト18が螺着する雌ねじ16eとが設けられ
ている。挿通孔16dは、引寄せ用ボルト19の引寄せ
方向(図1(A)中に示す矢符A方向)へ長い長孔とし
てある。起立片16bには、引寄せ用ボルト19が螺着
する雌ねじ16gが設けられている。
【0012】次に、本発明構造10の施工手順を説明す
る。先ず、連結する2枚の天板11,12は、夫々の下
面において連結側縁部に沿って第一,第二の木桟13,
14を接着する等して固定して準備される。このとき、
第一,第二の木桟13,14は、天板11,12の突き
合わせの縁部から突出しないように固定される。次に、
作業者は、図1(A)に示す如く、第一の木桟13の適
所に、複数個のプレート16をネジ固定15する。この
とき、各プレート16は、起立片16cを第一の木桟1
3の隅部に当接させて位置決めを行う。続けて、作業者
は、キヤビネト又はブラケツト等の支持具(図示略)の
所定箇所に2枚の天板11,12を載置した後に、天板
11,12の縁部どうしの間に接着剤充填空間を形成す
るように天板11,12を接近させる。
【0013】更に、作業者は、各プレート16の挿通孔
16dに挿通して第二の木桟14の下面14aにねじ込
んだ引下げ用木ねじ17と、各プレート16に螺着した
押上げ用ボルト18とのねじ込み量を調整しながら第二
の木桟14の高さを調節し、両天板11,12の表面が
面一となるようにする。もし、引下げ用木ねじ17及び
押上げ用ボルト18の調整が困難な箇所が発生し、プレ
ート16の位置変更を必要とするときには、作業者は、
天板11,12の裏面側で、対象となるプレート16の
ネジ固定15及び引下げ用木ねじ17を一旦外して、プ
レート位置の変更を行つた後、プレート16のネジ固定
15及び引下げ用木ねじ17のねじ込みを行う。両天板
11,12の表面が面一となつたならば、作業者は、天
板11,12の各表面の突き合わ縁側に、マスキングテ
ープT,Tを貼着した後に、天板11,12の突き合わ
せる縁部どうしの間の接着剤充填空間に接着剤21を充
填する。次に、作業者は、各引寄せ用ボルト19をねじ
込み、天板11,12の突き合わせる縁部どうしを引き
寄せて合わせる。
【0014】更に続けて、作業者は、天板11,12の
表面側に出た余分な接着剤を硬化前に除去する。接着剤
21が硬化したならば、作業者は、マスキングテープ
T,Tを除去すると共に、硬化した接着剤の表面を研磨
等して仕上げ、連結作業を完了する。なお、接着剤を用
いない場合には、接着剤の充填と仕上げを省略できる。
【0015】本発明構造10は、施工現場の使用に応じ
てプレート16の位置変更を行いときには、天板11,
12の裏面側で、第一の木桟13に対するビス固定15
及び第二の木桟14に対する引下げ用木ねじ17のねじ
込みをやり直すことだけで簡単に行うことができる。ま
た、本発明構造10は、両天板11,12の突き合わる
縁部どうしの引寄せが、引寄せ用ボルトのねじ込みで簡
単且つ確実にできる。更に、本発明構造10は、引寄せ
用ボルト19の引寄せに伴う反力の一部がプレート16
の起立片16cを介して第一の木桟13に伝達するた
め、プレート16に位置ずれを生じさせることなくプレ
ート16の固定が維持させ、施工後に狂いを生じさせる
ことがない。
【0016】(第2の実施の形態)図3及び図4は本発
明構造の第2の実施の形態を示すものであり、図3はプ
レートを示す斜視図、図4は連結工程の途中を示すもの
であつて両方の木桟を連結した状態の断面図である。
【0017】本実施の形態が前記第1の実施の形態と異
なる所は、プレート16の長方形板部16aの中間を折
曲げ成形して、両木桟13,14に同一高さのものを用
いることができるようにした点である。本発明構造30
において、この相違点以外の構成は、前記本発明構造1
0と実質的に同一であり、同一符号は同一の構成部材等
を示す。
【0018】前記プレート16は、第二の木桟14の下
面14aと対面する面が、第一の木桟13の下面13a
に当接する面より下方となるように、長方形板部16a
に段部を形成するように折曲げ成形してある。本発明構
造30は、プレート16の折曲げ成形により、第二の木
桟14の下面14aとプレート16の間に引下げ調整用
の間隔が確保できるので、両木桟13,14に同一高さ
のものを用いることができる。
【0019】
【発明の効果】請求項1記載の本発明構造は、木桟に挿
通孔を設ける必要がないため、加工コストの低減が図れ
ると共に現場の仕様に応じてプレートの位置変更が臨機
応変にでき、更に引寄せ用ボルトのねじ込みにより両天
板の縁部どうしを引寄せて連結させることができる優れ
た効果を有する。請求項2記載の本発明構造は、プレー
トが位置ずれすることなく所定位置に固定されるため、
確実且つ安定した連結ができる。請求項3記載の本発明
構造は、両木桟に同一高さのものを用いることができる
ので、部材を統一することにより部材管理コストの低減
が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明構造の第1の実施の形態を示すものであ
り、連結工程の途中を示すものであつて、(A)は一方
の木桟にプレートを固定した状態の断面図、(B)は両
方の木桟を連結した状態の断面図である。
【図2】第1の実施の形態を示すものであり、プレート
を示す斜視図である。
【図3】本発明構造の第2の実施の形態を示すものであ
り、プレートを示す斜視図である。
【図4】第2の実施の形態を示すものであり、連結工程
の途中を示すものであつて、両方の木桟を連結した状態
の断面図である。
【図5】従来の天板の連結構造を示すものであり、両方
の木桟を連結した状態の断面図である。
【符号の説明】 11,12…天板、13,14…木桟、14b…外側
面、15…ねじ固定、16…プレート、16b…起立
片、16d…挿通孔、16c…起立片、17…引下げ用
木ねじ、18…押上げ用ボルト、19…引寄せ用ボル
ト、20…引寄せ用間隙

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣り合う2枚の天板の下面において縁部
    に沿って夫々固定される第一,第二の木桟と、第一の木
    桟にねじ固定され第二の木桟の下面と間隔をおいて配置
    されるプレートと、プレートに挿通され第二の木桟の下
    面にねじ込まれる引下げ用木ねじと、プレートに螺着さ
    れ第二の木桟の下面に先端部が当接する押上げ用ボルト
    とを備えた天板の連結構造において、前記プレートの起
    立片に螺着され第二の木桟の外側面に先端部が当接する
    引寄せ用ボルトを備え、前記引下げ用木ねじが挿通する
    プレートの挿通孔を、引寄せ用ボルトの引寄せ方向へ長
    い長孔とし、引寄せ用ボルトにより両天板の縁部どうし
    を引寄せて合わせることができるように、両木桟の互い
    に対向する内側面どうしの間に引寄せ用間隙を形成した
    ことを特徴とする天板の連結構造。
  2. 【請求項2】 前記プレートに、前記第一の木桟の外側
    面に当接する起立片が設けられている請求項1記載の天
    板の連結構造。
  3. 【請求項3】 前記プレートは、前記第二の木桟の下面
    と対面する面が、前記第一の木桟の下面に当接する面よ
    り下方となるように折曲げ形成されている請求項1又は
    2記載の天板の連結構造。
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