JP3402725B2 - 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法 - Google Patents

触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法

Info

Publication number
JP3402725B2
JP3402725B2 JP01866194A JP1866194A JP3402725B2 JP 3402725 B2 JP3402725 B2 JP 3402725B2 JP 01866194 A JP01866194 A JP 01866194A JP 1866194 A JP1866194 A JP 1866194A JP 3402725 B2 JP3402725 B2 JP 3402725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
mixture
rare earth
lithium
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP01866194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07223990A (ja
Inventor
修一 三田村
敦志 川田
修 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP01866194A priority Critical patent/JP3402725B2/ja
Publication of JPH07223990A publication Critical patent/JPH07223990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3402725B2 publication Critical patent/JP3402725B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/45Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by condensation
    • C07C45/46Friedel-Crafts reactions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ルイス酸触媒として希
土類系触媒を使用する反応方法の改良に関するものであ
り、また、本発明の方法により製造される化合物はエン
ジニアリングプラスチック用モノマーや機能性色素、液
晶、医薬、農薬等の原料として利用できる。
【0002】
【従来の技術】ルイス酸触媒は、各種の有機反応に広範
に使用されている有用な触媒である。例えば、芳香族化
合物誘導体の合成反応であるフリーデルクラフツ及びそ
の関連反応や、炭素炭素結合生成反応として有用なアル
ドール反応、マイケル反応等が広く知られている(例え
ば、George A. Olah, "Friedel-Crafts and Related Re
actions" New York (1963)、H. O. House, "Modern Org
anic Synthetic Reactions" 2nd Ed., W. A. Benjamin,
California (1972)参照)。
【0003】これらの反応では、ルイス触媒として塩化
アルミニウム、塩化チタン、塩化スズ等が用いられてお
り、反応終了後に生成物とルイス酸触媒とを分離するた
めに、通常、反応混合物を水で処理することが行われて
いる。すなわち、ルイス酸触媒を水と反応させて水溶性
物質に変えて分離している。しかし、この水溶性物質か
らルイス酸触媒を再生することは非常に困難であり、ま
た、廃棄する場合にも処理コストが嵩み、工業的大量製
造方法としては難点があった。
【0004】このような問題に鑑み、本発明者らは、R
E(OSO2 CF3) 3(RE:希土類金属原子)で表さ
れる希土類系触媒がルイス酸触媒として有効かつこの回
収再使用が容易であることを見出した。これは、希土類
系触媒が水溶性かつ水中で安定に存在するという特徴を
利用している{例えば、小林修、化学と工業46、1833(1
993); S. Kobayashi, Chem. Lett. 1991, 2187; S. Ko
bayashi and I. Hachiya, Tetrahedron Lett. 33, 162
5 (1992); S. Kobayashi, I. Hachiya and T.Takahori,
Synthesis 1993, 371; S. kobayashi, I. Hachiya,
T. Takahori,M. Araki and H. Ishitani, Tetrahedoron
Lett. 33, 6815 (1992); S. Kobayashi, I. Hachiya,
H. Ishitani and M. Araki, Synlett. 1993, 472; S.
Kobayashi, I. Hachiya, M. Araki and H. Ishitani, T
etrahedoron Lett. 34, 3755 (1993) 参照}。しかし、
希土類系触媒の活性は、従来のルイス酸触媒よりも低
く、例えば、フリーデルクラフツアシル化反応の場合に
は使用できる対象化合物が限定されていた(A. Kawada,
S. Mitamura and S. Kobayashi, J. Chem. Soc.,Chem.
Commun. 1993, 4535)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、このような問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結
果、希土類系触媒を使用する反応において助触媒として
過ハロゲン酸リチウムを添加することにより反応が促進
されることを新たに見出し、また、反応触媒としてこの
希土類系触媒と過ハロゲン酸リチウムを使用することに
より、反応終了後の触媒と過ハロゲン酸リチウムの回収
が容易であり、しかも、この回収した触媒と過ハロゲン
酸リチウムを再使用できることを見出し、本発明に到達
した。
【0006】従って、本発明の目的は、回収可能なルイ
ス酸触媒を用いる触媒反応において、反応を促進させる
に良好な助触媒を提供することにある。また、本発明の
他の目的は、反応終了後に回収した触媒と助触媒を再使
用することができる触媒反応方法を提供することにあ
る。更に、本発明の他の目的は、このような助触媒を用
いる触媒反応方法により芳香族ケトンを製造するための
方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の芳香族
ケトンの製造方法である。
【0008】すなわち、本発明は、芳香環に少なくとも
1個の置換可能な水素を有する芳香族化合物を、下記一
般式 RE(OSO2Rf)3 (但し、式中REは希土類原子であり、Rfはペルフル
オロアルキル基を示す)で表される希土類系触媒の存在
下にアシル化剤と反応させてアシル化する方法におい
て、過ハロゲン酸リチウムを添加する芳香族ケトンの製
造方法である。
【0009】更に、これら本発明方法において、反応終
了後に、使用した希土類系触媒と過ハロゲン酸リチウム
を回収し、この回収した希土類系触媒と過ハロゲン酸リ
チウムを再使用する触媒反応方法又は芳香族ケトンの製
造方法である。
【0010】本発明の触媒反応方法は、ルイス酸触媒が
使用できる反応、すなわちフリーデルクラフツ反応及び
その関連反応、例えば、アシル化反応、アルキル化反
応、ガッターマンコッホ反応、フリース転位反応等に代
表される芳香族化合物誘導体の合成反応や炭素炭素結合
生成反応として有用なアルドール反応、マイケル反応等
に有効である。これらの反応のうち、芳香族化合物誘導
体の合成、特に芳香族ケトンを製造するための反応とし
て有用なフリーデルクラフツアシル化反応を例にして、
以下に詳細に説明する。
【0011】反応に使用する芳香族化合物としては、こ
の種の反応が適用される公知の化合物を挙げることがで
き、芳香族を構成する少なくとも1個の炭素原子が置換
可能な水素を有しているものであればよく、具体例とし
ては、ベンゼン、チオフェン、ピロール、フラン、ピリ
ジン等の単環式芳香族化合物や、ナフタレン、アントラ
セン、ナフタセン、ペンタセン、インデン、アズレン、
ヘプタレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレ
ン、フェナレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピ
レン、クリセン、ペリレン等の縮合多環式芳香族炭化水
素や、ビフェニル、ターフェニル等の環集合芳香族炭化
水素や、インドール、イソインドール、キノリン、イソ
キノリン、キナゾリン、プリン、キサンテン、カルバゾ
ール、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン等の
縮合複素環芳香族化合物等を挙げることができる。
【0012】また、上記芳香族化合物は適当な置換基で
置換されてもよい。この置換基としては、反応を阻害し
ないものであれば特に限定されず、例えばハロゲン原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキ
シ基、チオ基、アミノ基、アシルアミノ基等である。
【0013】この反応に使用するアシル化剤としては、
通常アシル化剤として用いられるものを挙げることがで
き、具体例としては、二塩化オキサリル、塩化アセチ
ル、臭化アセチル、塩化プロピオニル、臭化プロピオニ
ル、塩化ブチリル、臭化ブチリル、塩化アクリロイル、
塩化ベンゾイルに代表されるカルボン酸ハロゲン化物
や、無水酢酸、プロピオン酸無水物、コハク酸無水物、
アクリル酸無水物、マレイン酸無水物、安息香酸無水物
に代表されるカルボン酸無水物等を挙げることができ
る。
【0014】希土類系触媒は前記一般式で示されるもの
であり、REで表される希土類原子としては、スカンジ
ウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジ
ウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリ
ニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エ
ルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウム等が
好適に使用できる。希土類系触媒は、REが2種類以上
の希土類原子からなるものであってもよい。また、希土
類系触媒の前記一般式におけるRfとしては、トリフル
オロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフルオロ
ブチル基等のペルフルオロアルキル基や、例えばナフィ
オン樹脂のようにポリマーの側鎖にペルフルオロアルキ
ルエーテル基を含むペルフルオロアルキル基等を挙げる
ことができる。
【0015】本発明の反応の実施に際しては、芳香族化
合物とアシル化剤とは通常化学量論量、すなわち等モル
量が用いられるが、その何れか一方を過剰に用いても差
し支えない。特に、一方の化合物が安価な場合、例えば
アシル化剤が無水酢酸の様な場合には、これを過剰に用
いることにより、反応が迅速になる点で好ましい。
【0016】本発明の反応における前記希土類系触媒の
使用量は、芳香族化合物に対して0.01〜200モル
%である。使用量が0.01モル%より少ないと、反応
が遅くなって実質的に進行しない。反対に、希土類系触
媒の使用量は上記範囲を超えて大量に使用しても差し支
えないが、200モル%を超えて使用しても、反応速度
が実質的に改善されないので実質的に経済的利点がな
い。
【0017】本発明の反応において、助触媒として加え
る過ハロゲン酸リチウムとしては過塩素酸リチウム、過
臭素酸リチウム、過ヨウ素酸リチウム等を例示でき、そ
の使用量は、希土類系触媒に対して0.01モル%以上
である。これ以下の量では助触媒としての添加効果が得
られない。また、添加量に応じて反応速度が改善される
ため、過ハロゲン酸リチウムを過剰に用いることが好ま
しい。
【0018】しかしながら、大量の過ハロゲン酸リチウ
ムを添加した際、反応溶液が不均一になって攪拌が困難
になったり、経済的な面で過ハロゲン酸リチウムの添加
量に見合った反応速度の向上が得られなくなることか
ら、過ハロゲン酸リチウムの使用量は、通常、希土類系
触媒に対して50,000モル%以下、好ましくは2
5,000モル%以下であるのがよい。
【0019】本発明の反応は、無溶媒でも実施し得る
が、溶液を用いても差し支えない。溶媒としてはジクロ
ロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベン
ゼン等に代表されるハロゲン化炭化水素や、ヘキサン、
シクロヘキサン等に代表される脂肪族あるいは脂環式炭
化水素や、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等に
代表されるハロゲン置換芳香族炭化水素や、アセトニト
リル、メトロメタン、ニトロベンゼン、二硫化炭素等の
様な非プロトン性溶媒等を広範に使用できる。これらの
溶媒のうち、原料や触媒の溶解度が高い点で、ハロゲン
化炭化水素やアセトニトリル、ニトロメタン、二硫化炭
素等が好ましい。また、これらの混合溶媒を使用しても
差し支えない。更に、アシル化剤として無水酢酸の様に
反応温度において液状となるものを用いる際や、アシル
化反応に使用する芳香族化合物が反応温度において液状
となるものを用いる際には、これを溶媒として用いても
差し支えない。
【0020】反応温度は、用いる反応溶媒や触媒量等に
よっても異なるが、通常−100〜300℃の範囲であ
り、好ましくは室温から200℃までの範囲である。ま
た、反応時間も反応条件によって異なるが、通常10分
から100時間で反応は終了する。
【0021】反応終了後、種々の方法で生成する芳香族
ケトンを回収することができるが、以下の方法は、希土
類系触媒と過ハロゲン酸リチウムを容易に回収して再使
用することができる点で好ましい。すなわち、希土類系
触媒と過ハロゲン酸リチウムを水溶液として反応混合物
から分離し、回収して再使用する方法である。具体的に
は、反応混合物に溶媒量の水を加えた後、未反応の芳香
族化合物及び/又はアシル化剤及び/又は芳香族ケトン
を溶媒抽出法等で水溶液から分離することにより、希土
類系触媒と過ハロゲン酸リチウムを含む水溶液を回収
し、この水溶液から水を留去して希土類系触媒と過ハロ
ゲン酸リチウムからなる混合物を回収する。
【0022】反応生成物は、常法に従ってカラムクロマ
トグラフィー、蒸留、再結晶等で単離精製を行う。一
方、希土類系触媒と過ハロゲン酸リチウムは、必要なら
ば更に精製操作を行い、本発明の反応触媒として再使用
する。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
方法を更に詳細に説明する。
【0024】比較例1 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、アニソール0.54ml、無水酢酸0.4
9ml、ニトロメタン5mlを順次加え、50℃で1時
間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィー
で分析した。その結果、4−メトキシアセトフェノンが
収率71%で生成していることが判明した。
【0025】実施例1 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、アニソール0.54ml、過塩素酸リチウ
ム0.010mg、無水酢酸0.49ml、ニトロメタ
ン5mlを順次加え、50℃で1時間攪拌した。この反
応混合液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結
果、4−メトキシアセトフェノンが収率82%で生成し
ていることが判明した。
【0026】実施例2〜3 実施例1において、過塩素酸リチウムの量を0.324
g又は1.080gとした他は、同様に反応を行い、反
応生成物として4−メトキシセトフェノンを得た。結果
を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】比較例2 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、メシチレン0.7ml、無水酢酸0.49
ml、ニトロメタン5mlを順次加え、50℃で1時間
攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィーで
分析した。その結果、2,4,6−トリメチルアセトフ
ェノンが収率74%で生成していることが判明した。
【0029】実施例4 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、メシチレン0.7ml、過塩素酸リチウム
0.108g、無水酢酸0.49ml、ニトロメタン5
mlを順次加え、50℃で1時間攪拌した。この反応混
合液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、
2,4,6−トリメチルアセトフェノンが収率83%で
生成していることが判明した。
【0030】比較例3 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、トルエン0.53ml、無水酢酸0.49
ml、ニトロメタン5mlを順次加え、50℃で18時
間攪拌した後、この混合液をガスクロマトグラフィーで
分析したが生成物は確認できなかった。
【0031】実施例5 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、トルエン0.53ml、過塩素酸リチウム
2.16g、無水酢酸0.49ml、ニトロメタン5m
lを順次加え、50℃で18時間攪拌した。この反応混
合液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、
4−メチルアセトフェノンが収率47%で生成している
ことが判明した。
【0032】比較例4 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、m−キシレン0.62ml、無水酢酸0.
49ml、ニトロメタン5mlを順次加え、50℃で1
時間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した。その結果、2,4−ジメチルアセトフェ
ノンが収率11%で生成していることが判明した。
【0033】実施例6 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム
0.49g、m−キシレン0.62ml、過塩素酸リチ
ウム0.108g、無水酢酸0.49ml、ニトロメタ
ン5mlを順次加え、50℃で1時間攪拌した。この反
応混合液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結
果、2,4−ジメチルアセトフェノンが収率16%で生
成していることが判明した。
【0034】実施例7〜13 実施例6において、過塩素酸リチウムの量を0.324
g、0.540g、1.08g、2.16g、3.24
g、4.32g、5.40g、とした他は同様に反応を
行い、反応生成物として2,4−ジメチルアセトフェノ
ンを得た。結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】比較例5 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)イッテルビウ
ム0.62g、m−キシレン0.62ml、無水酢酸
0.49ml、ニトロメタン5mlを順次加え、50℃
で4時間攪拌した後、この混合液をガスクロマトグラフ
ィーにより分析したが生成物は確認できなかった。
【0037】実施例14 トリス(トリフルオロメタンスルホン酸)イッテルビウ
ム0.62g、m−キシレン0.62ml、過塩素酸リ
チウム0.108g、無水酢酸0.49ml、ニトロメ
タン5mlを順次加え、50℃で1時間攪拌した。この
反応混合液をガスクロマトグラフィーにより分析した。
その結果、2,4−ジメチルアセトフェノンが収率10
%で生成していることが判明した。
【0038】実施例15〜21 実施例14に於いて過塩素酸リチウムの量を0.324
g、0.540g、1.08g、2.16g、3.24
g、4.32g、5.4gとした他は同様に反応を行
い、反応生成物として2,4−ジメチルアセトフェノン
を得た。結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】実施例22 実施例10の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧留去した後、この
残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物を
抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮し
た後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥することに
よりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジ
ウムと過塩素酸リチウムの混合物2.544gを回収し
た。この回収したトリス(トリフルオロメタンスルホン
酸)スカンジウムと過塩素酸リチウムの混合物2.45
85gとm−キシレン0.57ml、無水酢酸0.46
ml、ニトロメタン4.5mlを順次加え、50℃で1
時間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィ
ーで分析した。その結果、2,4−ジメチルアセトフェ
ノンが収率65%で生成していることが判明した。
【0041】実施例23 実施例22の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧留去した後、この
残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物を
抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮し
た後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥することに
よりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジ
ウムと過塩素酸リチウムの混合物2.310gを回収し
た。この回収したトリス(トリフルオロメタンスルホン
酸)スカンジウムと過塩素酸リチウム混合物2.160
gとメシチレン0.58ml、無水酢酸0.41ml、
ニトロメタン4.5mlを順次加え、50℃で1時間攪
拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィーで分
析した。その結果、2,4,6−トリメチルアセトフェ
ノンが収率99%で生成していることが判明した。
【0042】実施例24 実施例23の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及び、m−キシレンを減圧留去した後、こ
の残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物
を抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮
した後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥すること
によりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)スカン
ジウムと過塩素酸リチウムの混合物2.03gを回収し
た。この回収したトリス(トリフルオロメタンスルホン
酸)スカンジウムと過塩素酸リチウム混合物1.923
4gとm−キシレン0.45ml、無水酢酸0.36m
l、ニトロメタン4.5mlを順次加え、50℃で1時
間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィー
で分析した。その結果、2,4−ジメチルアセトフェノ
ンが収率63%で生成していることが判明した。この反
応混合液から未反応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧
留去した後、この残留物に、水50mlを加え、クロロ
ホルムで生成物を抽出(100ml×5回)した。この
水層を減圧濃縮した後、残留物を190℃で18時間減
圧乾燥することによりトリス(トリフルオロメタンスル
ホン酸)スカンジウムと過塩素酸リチウムの混合物1.
673gを回収した。
【0043】実施例25 実施例21の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧留去した後、この
残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物を
抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮し
た後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥することに
よりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)イッテル
ビウムと過塩素酸リチウムの混合物5.719gを回収
した。この回収したトリス(トリフルオロメタンスルホ
ン酸)イッテルビウムと過塩素酸リチウムの混合物5.
5467gとm−キシレン0.58ml、無水酢酸0.
46ml、ニトロメタン4.5mlを順次加え、50℃
で4時間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラ
フィーで分析した。その結果、2,4−ジメチルアセト
フェノンが収率93%で生成していることが判明した。
【0044】実施例26 実施例25の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧留去した後、この
残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物を
抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮し
た後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥することに
よりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)イッテル
ビウムと過塩素酸リチウムの混合物5.4912gを回
収した。この回収したトリス(トリフルオロメタンスル
ホン酸)イッテルビウムと過塩素酸リチウムの混合物
5.2783gとm−キシレン0.56ml、無水酢酸
0.44ml、ニトロメタン4.5mlを順次加え、5
0℃で4時間攪拌した。この反応混合液をガスクロマト
グラフィーで分析した。その結果、2,4−ジメチルア
セトフェノンが収率70%で生成していることが判明し
た。
【0045】実施例27 実施例26の反応において得られた反応混合液から未反
応の無水酢酸及びm−キシレンを減圧留去した後、この
残留物に、水50mlを加え、クロロホルムで生成物を
抽出(100ml×5回)した。この水層を減圧濃縮し
た後、残留物を190℃で18時間減圧乾燥することに
よりトリス(トリフルオロメタンスルホン酸)イッテル
ビウムと過塩素酸リチウムの混合物4.803gを回収
した。この回収したトリス(トリフルオロメタンスルホ
ン酸)イッテルビウムと過塩素酸リチウム混合物4.8
213gとm−キシレン0.50ml、無水酢酸0.4
0ml、ニトロメタン4mlを順次加え、50℃で4時
間攪拌した。この反応混合液をガスクロマトグラフィー
で分析した。その結果、2,4−ジメチルアセトフェノ
ンが収率79%で生成していることが判明した。
【0046】実施例28〜32 実施例10において、反応温度を室温、65℃、75
℃、85℃、100℃としたほかは同様に反応を行い、
反応生成物として2,4−ジメチルアセトフェノンを得
た。結果を表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】実施例33〜36 実施例21において、反応温度を65℃、75℃、85
℃、100℃としたほかは同様に反応を行い、反応生成
物として2,4−ジメチルアセトフェノンを得た。結果
を表5に示す。
【0049】
【表5】
【0050】実施例37〜38 実施例10において、トリス(トリフルオロメタンスル
ホン酸)スカンジウムの量を0.245g、0.024
5gとしたほかは同様に反応を行い、反応生成物として
2,4−ジメチルアセトフェノンを得た。結果を表6に
示す。
【0051】
【表6】
【0052】実施例39〜41 実施例10においてm−キシレンのかわりに、o−キシ
レン0.62ml、p−キシレン0.62ml、チオア
ニソール0.59mlを用いたほかは同様に行った。こ
れらの反応混合液をガスクロマトグラフィーで分析し
た。結果を表7に示す。
【0053】
【表7】
【0054】実施例42〜44 実施例21の反応においてm−キシレンのかわりに、o
−キシレン0.62ml、p−キシレン0.62ml、
チオアニソール0.59mlを用いたほかは同様に行っ
た。これらの反応混合液をガスクロマトグラフィーで分
析した。結果を表8に示す。
【0055】
【表8】
【0056】実施例45 m−キシレン0.62ml、過塩素酸リチウム1.08
g、無水酢酸0.49ml、ニトロメタン5mlを順次
加え、50℃で1時間攪拌した。この時、反応溶液は過
塩素酸リチウムが溶解していないため不均一であった。
この反応混合液をガスクロマトグラフィーで分析したが
生成物は確認できなかった。この反応混合液にトリス
(トリフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム0.4
9gを加え50℃でさらに1時間攪拌した。この反応混
合液をガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、
2,4−ジメチルアセトフェノンが収率39%で生成し
ていることが判明した。
【0057】
【発明の効果】本発明により、希土類系触媒を用いる反
応において、高活性かつ回収再使用が可能な触媒系を用
いることが可能となった。このことは、工業的かつ実用
的価値の極めて大きいものである。
フロントページの続き (72)発明者 小林 修 東京都文京区音羽2−1−6−805 (56)参考文献 特開 平6−263656(JP,A) 特開 平6−157391(JP,A) 特開 平6−135884(JP,A) 特開 平6−135883(JP,A) 特開 平3−38253(JP,A) 特開 平2−4732(JP,A) 特開 昭63−107747(JP,A) 特開 昭57−154140(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 49/00 C07B 41/00 C07C 45/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香環に少なくとも1個の置換可能な水
    素を有する芳香族化合物を、下記一般式 RE(OSO2Rf)3 (但し、式中REは希土類原子であり、Rfはペルフル
    オロアルキル基を示す)で表される希土類系触媒の存在
    下に、アシル化剤と反応させてアシル化する方法におい
    て、過ハロゲン酸リチウムを添加することを特徴とする
    芳香族ケトンの製造方法
  2. 【請求項2】 反応終了後に、使用した希土類系触媒と
    過ハロゲン酸リチウムを回収し、この回収した希土類系
    触媒と過ハロゲン酸リチウムを再使用する請求項1記載
    芳香族ケトンの製造方法
JP01866194A 1994-02-15 1994-02-15 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法 Expired - Fee Related JP3402725B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01866194A JP3402725B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01866194A JP3402725B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07223990A JPH07223990A (ja) 1995-08-22
JP3402725B2 true JP3402725B2 (ja) 2003-05-06

Family

ID=11977801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01866194A Expired - Fee Related JP3402725B2 (ja) 1994-02-15 1994-02-15 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3402725B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07223990A (ja) 1995-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002506836A (ja) パラジウム触媒によるカップリング反応
Shi et al. Electrophilic aromatic nitration using perfluorinated rare earth metal salts in fluorous phase
JP3402725B2 (ja) 触媒反応方法及び芳香族ケトンの製造方法
JP3541223B2 (ja) イオン性液体中でのPd/C触媒を用いたHeck反応
JPH06157391A (ja) 芳香族化合物のホルミル化方法
JPH05320089A (ja) 芳香族化合物のアシル化方法
US6664380B1 (en) Perfluorosulfonylmethide compounds; use thereof for carbon-carbon bond formation
US5068447A (en) Friedel-crafts preparation of aromatic ketones with an inoganic salt controlling agent
JP3523301B2 (ja) 芳香族化合物のアルキル化方法
EP0488638B1 (en) BF3 catalyzed acetylation of butylbenzene
KR20000062917A (ko) 디알킬- 및 트리알킬-치환된 벤즈알데히드의 제조방법
US6399835B1 (en) Process for electrophilic aromatic substitution
Kylmälä et al. One step synthesis of Diflunisal using a Pd-diamine complex
Yinghuai et al. An effective system to synthesize arylacetones. Substrate-ionic liquid-ultrasonic irradiation
US5113019A (en) Process for phenol alkylthiolation and its application to the synthesis of 4-acyl-2-alkylthiophenols
JP2511573B2 (ja) 1―エチルアダマンタンの製造方法
US5142093A (en) Process for the preparation of 4-(2,4-difluorophenyl)-phenyl 4-nitro-benzoate
USH53H (en) Processes for producing herbicide intermediates
JPH09227442A (ja) アシル化用ハフニウム化合物触媒及びそれを使用する芳香族化合物の製造方法
JP2807969B2 (ja) 新規ハフニウム化合物およびそれからなる触媒
US5239114A (en) Process for the preparation of 4-(2,4-difluorophenyl)-phenyl 4-nitrobenzoate
JP2557382B2 (ja) メタ臭素化ビフュノールの製造方法
JPS61267538A (ja) 2−アルキル−6−アシルナフタリンの製造法
JPH06135884A (ja) ヒドロキシ芳香族ケトン化合物の製造方法
Nakajima et al. Alkylation of benzene with optically active 3-chloro-1-butanol, 3-chlorobutanoic acid, and their esters.

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030128

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees