JP3402632B2 - 微細溝加工装置 - Google Patents

微細溝加工装置

Info

Publication number
JP3402632B2
JP3402632B2 JP28712392A JP28712392A JP3402632B2 JP 3402632 B2 JP3402632 B2 JP 3402632B2 JP 28712392 A JP28712392 A JP 28712392A JP 28712392 A JP28712392 A JP 28712392A JP 3402632 B2 JP3402632 B2 JP 3402632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
substrate
processing
groove
processed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28712392A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06119901A (ja
Inventor
俊光 川瀬
俊彦 宮崎
亮 黒田
昌宏 多川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP28712392A priority Critical patent/JP3402632B2/ja
Publication of JPH06119901A publication Critical patent/JPH06119901A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3402632B2 publication Critical patent/JP3402632B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)等の先端が鋭利
な探針を用いて試料表面を観察する表面観察装置を使用
して、基板上に設けたトラック溝に沿って、情報を記録
し、再生し、または、消去することのできる高密度情報
処理装置及び、微細溝基準目盛を有する位置決め装置等
のトラック溝及び微細溝を形成する微細溝加工装置に
する。
【0002】
【従来の技術】近年、実空間で導体表面を原子スケール
の分解能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以後、S
TMと略す)が開発された[G.Binnig et
al.,Helvetica Physica Act
a.,55,726(1982)]。かかるSTMの面
内分解能は、0.1nm程度である。このように分解能
の高い理由は、先端が鋭利に尖った導電性の探針と導電
性の試料間に流れるトンネル電流が、その距離に指数関
数的に依存することにあり、このことは理論的にも実験
レベルにおいても確認されている。つまり、探針と試料
間距離が1オングストロームの変化に対し、トンネル電
流が1桁変化するものである。
【0003】また、STMが導体表面の観察に適してい
るのに対し、絶縁体表面の観察が可能な原子間力顕微鏡
(以後、AFMと略す)が、近年、STMファミリーの
装置としてSTMと同様に表面観察装置として有力であ
る〔Binnig et al.,Phys.Rev.
Lett.56(1986)930参照〕。かかるAF
Mは、先端径の小さな探針を持つカンチレバー部と、こ
のカンチレバーの曲がりを測定する変位測定部から構成
される。
【0004】これらSTMやAFMを試料表面観察装置
として用いるだけでなく、試料表面加工装置として応用
しようと全世界で精力的に研究されており、例えば、試
料表面を機械的に切削し微細な溝を形成した加工方法と
して、Phillips 特開平2−116044、セ
イコー電子 特開平1−267504等が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる加工装置におい
ては、例えば探針が基板表面に近接した状態で該探針と
該基板を相対移動させ、何らかの電気的な方法によって
基板上の媒体表面に情報を記録し、探針と基板との近接
によって生じる物理現象を測定することによって、記録
された情報を再生する情報処理装置に対して、高密度で
かつ高速の情報記録及び再生を行うためには、基板上に
ある規則性をもって情報を並べるための溝幅の均一なト
ラック溝を安定に形成することが必要である。しかしな
がら上記従来例では、以下に示すような問題点があっ
た。
【0006】特開平2−116044では、トラック溝
を形成する例の記述がなされているが、これは、微小穴
をビード状に形成する方法であり、トラック溝の形成に
長時間かかり高速性に欠如している。かかる装置を情報
処理装置に組み込み、トラック溝を装置内で形成し記録
・再生する場合、決定的な装置の欠点となる。また、ト
ラック溝のエッジのあらさは、連続する微小穴の重ね具
合によると記述されている。かかる方法によれば、微小
穴の形成毎にZ方向にトンネル電流によるフィードバッ
クがかけられ、その位置から所望量押し込む操作を行う
が、該微小穴の半径よりも小さい距離の地点には微小穴
を形成できないため、微小穴の重ね合わせには限界があ
り、トラック溝のエッジはある程度荒れてしまうことは
避けられない。このエッジの荒れは、トラッキング性能
の低下につながる。
【0007】一方、特開平1−267504では、微細
溝の均一な幅や高さを形成するための手段の記述はな
く、これは、探針を用いて基板上に機械的な切削加工を
行い微細で連続的なトラック溝を数ミクロンの長さにわ
たって形成する時、数ミクロンの領域には基板固有の微
小凹凸やうねりがあることは避けられず、前記微小凹凸
やうねりを回避して数ミクロンの長さのトラック溝を均
一な幅や高さに形成することができない。
【0008】そのために、再現性のあるトラック溝を形
成することができず、前記トラック溝に沿って情報を記
録した場合、記録情報は不規則な配列となり、再生・消
去における高速性が失われ、また高密度の情報を記録で
きないことが大きな問題となっていた。
【0009】従って、本発明の目的は、上記問題点に鑑
み、情報処理装置の高密度記録媒体等のトラック溝を、
均一な幅でかつ均一な高さで長ストロークにわたって高
速に形成する微細溝加工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために成された本発明は、先端の鋭利な探針を用い
て加工基板上に微細溝を加工形成する微細溝加工装置に
おいて、該探針の位置を上下させる探針駆動機構と、該
探針と該加工基板を相対変位させる相対変位駆動機構
、該加工基板と該探針間の距離を制御する距離制御手
段と、該加工基板の所望加工位置の凹凸情報を検出す
凹凸情報検出手段とを有し、該凹凸情報検出手の検出
した凹凸情報にDC信号を加算した信号に基づいて上記
探針を上下動させな がら、上記探針と加工基板を相対変
位させ微細溝を形成することを特徴とする微細溝加工装
置である
【0011】本発明によれば、加工基板に微小凹凸やう
ねりがあっても同一の幅と深さをもった微小溝を加工す
ることが可能である。本発明においては、さらに、微小
溝の幅や深さを任意に設定できるように、深針の先端曲
率半径を算出するための予備加工用基板を具備するのが
好ましい。
【0012】上記加工による微小溝の加工高さ(深さ)
や加工幅は、加工する探針の先端形状に依存するところ
が大きく、探針の先端が理想的な球体の幾何学形状を持
っている場合には、図8に示されるように加工高さと加
工幅の関係は、探針の先端曲率半径(R)に依存したも
のとなる。
【0013】この関係を用いれば、加工溝の高さや幅は
任意に設定できる。しかし、事実上探針先端部分は、探
針の作製方法に依存することが大きく、毎回ナノメータ
ーオーダーで先端を制御することは極めて困難である。
従って、予め探針先端の形状をナノメーターオーダーの
精度で計測する必要がある。探針の先端形状は、予備加
工用基板に対して予備加工を行い、この時の予備加工溝
を同じ探針で形状観察することで該探針の先端曲率半径
を算出できる。
【0014】また、この予備加工を行うことにより、加
工高さと加工幅の関係を算出することが可能であり、予
備加工後に行う加工基板に対する微小溝の加工におい
て、加工溝の高さや幅を任意に設定することが可能とな
る。
【0015】以下、図面を用いて本発明を詳細に説明す
る。
【0016】図1は本発明の微細溝加工装置の一例を示
すブロック構成図である。図中、110は探針、111
は加工基板であり、探針110は加工基板111の表面
材料の硬さよりも硬い材料を用いることが望ましく、例
えば加工基板としてガラス基板上にAu膜等を形成した
基板を用いる場合には、炭化物であるTiCやWC、ダ
イヤモンド等を探針材料として用いることができるが、
これらに限定されるものではない。また、探針の先端は
先端曲率半径が0.1μR以下の鋭利な形状を有するの
が好ましく、この加工方法としては電解研磨法が挙げら
れるが、特に限定されない。
【0017】また、210は探針先端曲率半径算出用の
予備加工用基板、112はバイアス電源、113は探針
110をZ方向に0.1ナノメートル程度の分解能で上
下動させるための圧電素子、電歪素子等からなる探針駆
動機構、114はナノメートルオーダーの微小位置決め
が可能でかつ長ストローク(ミリメートルオーダー)の
X−Y移動が可能な相対変位駆動機構である。該相対変
位駆動機構114としては、例えば、積層型のPZTか
らなるアクチュエーターとX−Yヒンジステージで構成
したものを適用することができるが、本発明はこの構成
に限定されるものではない。115,116は相対変位
駆動機構114のX,Y方向の各々の移動量を測長する
X,Y軸移動量測長機構である。該移動量測長機構は、
0.1ナノメーター以下の分解能を有するレーザー測長
器が好ましいが、特に限定はない。
【0018】117は探針110と加工基板111の距
離が数ナノメーター程度に位置する時に検出されるトン
ネル電流を電圧変換する電流電圧変換器、118は電流
電圧変換器117から送られてくる電気信号を対数変換
する対数変換器、119は探針110と加工基板111
間のZ方向のギャップを制御するギャップ制御回路、1
20は信号の流れをON・OFFするアナログスイッ
チ、121はアナログ信号をデジタル変換するA/D変
換器、122はA/D変換器121より送られてきたデ
ジタル信号をメモリしかつメモリデーターを抽出するメ
モリ、123はメモリ122から送られてきたデジタル
信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、124は
D/A変換器123から送られてきた信号にDC電圧を
たし合わせるための電圧付加回路、125は探針駆動機
構113を駆動するためのドライバである。
【0019】126は相対変位駆動機構114及びギャ
ップ制御回路119及びメモリ122にタイミング信号
を送るタイミングコントローラ、127はX軸移動量測
長機構115及びY軸移動量測長機構116から送られ
てくる移動量信号を受取り、移動量を演算して相対変位
駆動機構114を所望量移動させるようタイミングコン
トローラ126へ指令することと、タイミングコントロ
ーラ126に相対変位駆動機構114及びギャップ制御
回路119及びメモリ122にタイミング信号を送るタ
イミングコントローラ126へ指令を送る中央演算処理
装置(CPU)である。
【0020】次に、本装置を用いて加工基板に微細溝を
形成する加工方法について、図2に示す装置駆動時の各
状態のタイミングチャート及び図3に示す探針と加工基
板表面との関係を模式的に示した断面図を用いながら順
序だてて説明する。
【0021】初期設定所望の加工高さと加工幅及び加工
長さをCPU127に記憶させる。記憶は、さらに上位
に位置するマイクロコンピューター(不図示)によって
符号化し行う。CPU127より送られた信号がタイミ
ングコントローラ126により各制御部に指令される。
【0022】前記加工高さ及び加工幅は、予め探針先端
曲率半径を求め、高さと幅の関係式を算出してあり、こ
の関係式を使って記憶させた。尚、該関係式の算出法に
ついては、実施例1において述べる。
【0023】図2−状態A 探針110は、加工基板111から離れた状態となって
いる(図2−(ニ)参照)。
【0024】加工基板は、相対変位駆動機構114によ
り原点(0,0)の位置に移動する(図2−(ロ),
(ハ)参照)。
【0025】図2−状態B 加工基板111にバイアス電源112より0から±数ボ
ルトのバイアスが加えられた状態で、探針110を探針
駆動機構により加工基板111に数ナノメーターの距離
に近接させる(図2−(ニ)参照)。該近接距離が数ナ
ノメーター程度の距離になった時トンネル電流が流れ
る。該トンネル電流が流れる距離は、バイアス値に依存
しバイアス電圧が低くなるに従い距離も微小値になる。
そして、前記トンネル電流を電流電圧変換器117が検
出し、対数変換器118にて線形化する。トンネル電流
は、前記距離に指数関数的に依存することは既知の事実
であり、この事実に基づき対数変換を行うことで相対距
離が求められる。この後、信号はギャップ制御回路11
9により帰還処理され、アナログスイッチ120を通っ
てドライバ125により信号を増幅し探針駆動機構11
3に送り、探針110と加工基板111間の距離を制御
する。
【0026】図2−状態C Z方向に前記距離制御がなされた状態で、相対変位駆動
機構114にて探針110と加工基板111を(x,
y)の位置に相対移動させ、加工基板面内の所望加工位
置の凹凸情報を得る。この時、まずZ方向フィードバッ
ク制御がON(アナログスイッチ120がON)される
(図2−(イ)参照)。次に、X軸とY軸が所望量変位
する(図2−(ロ),(ハ)参照)。相対移動時の移動
量は、X軸移動量測長機構115、Y軸移動量測長機構
116にて常時測長されている。設定移動量に対し位置
ずれを起こした場合には、該移動量測長機構が位置ずれ
量を検出し、かつCPU127によりタイミングコント
ローラ126を通して相対変位駆動機構114にフィー
ドバックされ、位置ずれ補正が行われる。これは、後述
する加工工程の時、所望の同一加工表面を相対移動する
のに必要な工程である。
【0027】Z軸のフィードバック及び相対変位駆動機
構114による(x,y)への移動により、探針のZ軸
変位量は図2−(ニ)のごとく変位信号が検出される。
該変位信号は、図1のA/D変換器121でデジタル化
され、メモリ122にデータ保存される。
【0028】図3(a)は、この状態Cでの探針と加工
基板表面との関係を示している。
【0029】図2−状態D Z方向フィードバック制御はOFF(アナログスイッチ
120がOFF)され、かつ探針110が加工基板11
1から離れた状態をとる(図2−(ニ)参照)。この状
態で、相対変位駆動機構114により加工基板111は
原点(0,0)の位置に戻る(図2−(ロ),(ハ)参
照)。
【0030】図2−状態E 探針110を加工基板111に所望量突き刺した状態で
相対変位駆動機構114を移動させ均一な加工溝を得
る。
【0031】まず、Z方向フィードバック制御はON
(アナログスイッチ120がON)される(図2−
(イ)参照)。該フィードバック量は、状態Cにおいて
メモリ122に保存されているデータD/A変換器12
3でアナログ信号に変換抽出した信号に、所望の微小溝
深さ量(Z0)と探針・加工基板間距離(Z1)が電圧
付加回路124によりたし合わされた量である(図2−
(ニ)参照)。
【0032】尚、本例では状態Cにおいてメモリ122
に入力された探針のZ軸変位量のデータを、最初のデー
タから出力していく例を示しているが、入力データの最
後のデータから出力してもよい。この場合には、状態D
を省略するとともに、(x,y)の変位量は状態Cと逆
の軌跡をたどることになる。
【0033】これらの状態で相対変位駆動機構114に
より加工基板111は状態Cで移動した場所と同一箇所
を移動する(図2−(ロ),(ハ)参照)。
【0034】この結果、探針のZ軸変位量は、図2−
(ニ)のように、状態Cの(ニ)の信号にZ0とZ1の
DC成分がたし合わされた信号波形となる。この時、相
対変位駆動機構114は、X軸移動量測長機構115,
Y軸移動量測長機構116により、位置ずれ量を0.1
ナノメーターの精度で補正しているので、探針110が
状態Cと同一の加工基板上の場所を原子・分子オーダー
の精度でトレースされる。
【0035】図3(b)は、この状態Eでの探針と加工
基板表面との関係を示している。
【0036】以上の方法により、探針110は加工基板
に微小凹凸やうねりがあっても同一の幅と深さをもった
微小溝が加工され、更には、先述した初期設定により微
小加工溝の幅や深さを任意に設定することが可能とな
る。
【0037】以上説明した本発明の例は、探針と加工基
板間に流れるトンネル電流を検出することにより探針と
加工基板間の距離を前記探針駆動機構により一定に保持
するものであるが、本発明で検出する物理現象はトンネ
ル電流に限定されるものではなく、原子間力,磁気力,
イオン電流,静電気力,エバネッセント波等の物理現象
を検出することにより探針と加工基板間の距離を一定に
保持するものであってもよい。
【0038】以上説明した、本発明の微細溝加工装置
は、特に、STMやAFM等の原理を応用した情報処理
装置の高密度記録媒体のトラック溝形成手段や、微細溝
基準目盛等を有する位置決め装置の基準目盛形成手段
や、高分解能エンコーダーの基準目盛形成手段として好
適に用いることができる。また、これらの装置におい
て、探針は1つに限定されるものではなく、複数の探針
を用いることも可能であり、より装置の高速化がなされ
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0040】実施例1 本実施例では、図1に示したような本発明の微細溝加工
装置を用いて、STMの原理を応用した情報処理装置の
高密度記録媒体のトラック溝を形成した。
【0041】まず、加工溝の大きさをCPU127に記
憶させた。この時、加工高さを4ナノメーター、加工幅
を30ナノメーター、加工長さを5ミクロンとした。
尚、加工溝はX軸に平行である。また、各方向移動量と
アクチュエーターであるところの圧電素子113及び相
対変位駆動機構114に与える信号量は、あらかじめ換
算して求められている。
【0042】加工基板111には、コーニング社製70
59ガラス基板上にAuを3000オングストロームエ
ピタキシャル成長させた基板を用いた。探針110に
は、TiC材料を電解研磨法にて先端曲率半径0.05
μRの先端に仕上げたものを用いた。バイアス電源11
2には、1Vの電圧が印加されている。以下に動作説明
を行うが、各駆動源へ送る信号のタイミングは、CPU
127からタイミングコントローラ126を通じて行わ
れる。
【0043】まず、探針駆動機構113により探針11
0を加工基板111に近づけ、これらの間にトンネル電
流が流れる距離にまで接近させる。トンネル電流が流れ
た状態で、電流電圧変換器117、対数変換器118、
ギャップ制御回路119、ドライバ125を通じてフィ
ードバック制御ON状態となる。この状態で、相対変位
駆動機構114にて加工基板111を原点(0,0)か
ら(5,0)(単位はミクロン)の位置へ相対移動させ
る。同時に、相対変位駆動機構114に対し、X軸移動
量測長機構115、Y軸移動量測長機構116により位
置ずれ補正が常にかかっている。相対変位駆動機構11
4の構成は、ステンレス材料をワイヤーカット放電加工
により、弾性板ばね状に加工されたX−Yヒンジステー
ジを用い、アクチュエーターには積層型のPZTを用い
た構成となっている。フィードバック量より得られた信
号(加工基板表面の凹凸情報)は、相対変位駆動機構1
14の位置情報と同期してメモリ122に保存される。
次に、アナログスイッチ120にてフィードバックをO
FFし、かつ探針110を加工基板111より回避させ
る。そして、相対変位駆動機構114を原点(0,0)
に戻す。
【0044】次に、加工工程に入る。相対変位駆動機構
114を原点(0,0)から(5,0)(単位はミクロ
ン)の位置へ移動させると同時に、探針110をZ方向
に制御する。制御量は、メモリ122に保存したデータ
をD/A変換器123でアナログ信号に変換抽出した信
号に、4ナノメーターの微小溝高さと探針・加工基板間
距離1ナノメーターを電圧付加回路124によりたし合
わせた量である。移動時には、X軸移動量測長機構11
5及びY軸移動量測長機構116が常時相対移動量の測
長を行っているので、前述の移動位置を0.1ナノメー
ターの精度でトレースされる。前述の移動と異なるとこ
ろは、探針が加工基板に突き刺した状態でZ軸の制御が
行われているため、探針の移動後に加工基板に加工跡が
残っているところである。
【0045】該加工跡の高さ及び幅は、加工する探針先
端の形状に依存するところが大きい。
【0046】本実施例では、Au材料である予備加工用
基板210上に探針110を用いて予備加工を行い、該
予備加工による加工溝を同一の探針110を用いた原子
・分子オーダーの分解能を有するSTMにて形状観察を
行い、探針の先端曲率半径を算出し、加工溝の高さと幅
の関係式を算出している。
【0047】加工工程後、探針110と加工基板111
間の3次元相対移動を行い、画像データ生成部128及
び表示装置129にて加工基板111上の加工跡のST
M観察をおこなった。この時、Z軸方向には、トンネル
電流が一定になるようにフィードバック制御されてい
る。この結果、図4に示すように加工基板表面に凹凸が
あっても、溝幅30ナノメーター、溝高さ4ナノメータ
ー、溝長さ5ミクロンの均一な加工溝が得られているこ
とを確認した。この溝は、初期設定値の値と一致してい
た。
【0048】また、加工にかかった時間は、50ミリセ
カンドであり高速に溝形成できることがわかった。さら
に、本加工溝はこのようなトラック溝に限定されず、例
えば微小位置決め装置に適用される位置決めマークとし
て用いる場合には、図5に示すように十字の溝等に形成
したり、さらには、加工溝を並列にグレーティング状に
配列すれば、STMの原理を応用した高分解能エンコー
ダー用の基準目盛に十分適用可能である。
【0049】本実施例では、探針1本で実施したが該探
針を複数配列させた装置構成にすることも容易に実施可
能である。
【0050】実施例2 本実施例では、実施例1で用いた本発明の微細溝加工装
置を図6に示されるようなSTMの原理を応用した情報
処理装置に搭載した。
【0051】本装置にて、記録媒体610に加工溝を形
成し、該加工溝をトラック溝に適用し、情報の記録・再
生の実験を行った。
【0052】まず、加工溝の大きさ及びピッチ等をCP
U127に記憶させた。この時、加工高さを5ナノメー
ター、加工幅を10ナノメーター、加工長さ10ミクロ
ンとし、5ミクロンピッチで20ラインとした。尚、加
工溝はX軸に平行である。また、各方向移動量とアクチ
ュエーターであるところの圧電素子113及び相対変位
駆動機構114に与える信号量は、あらかじめ換算して
求められている。また、探針の先端曲率半径を予備加工
用基板210に対して実施例1に記述したような予備加
工を行うことにより算出している。これにより、溝の高
さ及び幅を決定した。
【0053】基板611には、コーニング社製7059
ガラス基板上にAuを3000オングストロームエピタ
キシャル成長させた基板を用いた。該基板611上に、
特開昭63−161552号公報及び特開昭63−16
1553号公報に開示されている記録媒体であるところ
の、スクアリリウム−6−オクチルアズレン(SOA
Z)ラングミュアーブロジェット(LB)膜を2層積層
した。探針110には、TiC材料を電解研磨法にて先
端曲率半径0.05μRの先端に仕上げたものを用い
た。バイアス電源112には、1Vの電圧が印加されて
いる。微小溝の加工動作方法は、実施例1の動作を20
回繰り返し同様に行った。
【0054】加工溝の形成状態を同装置内でSTMにて
確認した結果、基板上の微小の凹凸やうねりに対応した
均一のトラック溝が形成されていた。形成時間は、1.
4セカンドであった。次に、同一装置内で前記加工溝を
トラック溝として該溝に沿った情報の記録・再生を行っ
た。トラック溝の検出は、トラック溝エッジ検出部61
3にて行われる。その後CPU127にて演算され、タ
イミングコントローラ126を通じて相対変位駆動機構
114に指令が送られ記録位置が制御される。前記トラ
ッキングを行いながらパルス電源612により+1.5
Vの連続したパルスを探針110と基板611間に印加
することにより、電気的な情報の書き込みを行った。記
録後の基板模式図を図7に示す。その結果、所望の記録
位置に高速に記録することができた。本トラック溝は、
幅が均一に形成されているため、記録ビットが該トラッ
ク溝に対し平行にかつ規則正しく書き込まれている。
【0055】本実施例の微小溝は、STMの原理を応用
した情報処理装置の高密度記録媒体のトラック溝として
十分適用可能な溝であることを確認した。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
均一な幅でかつ均一な高さを持った安定な微細溝を長ス
トロークにわたって高速に形成することが可能となっ
た。この結果、本発明によって形成した微細溝を情報処
理装置の高密度記録媒体のトラック溝に適用することに
より、高速でかつ高密度に情報を記録・再生することが
可能となり、装置性能を大幅に向上させることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微細溝加工装置の一例を示すブロック
構成図である。
【図2】図1の装置を動作させた時のタイミングチャー
トの一例を示したものである。
【図3】加工前後の探針と加工基板との関係を示す断面
図である。
【図4】加工後の加工基板立体図である。
【図5】加工溝の他の実施例である。
【図6】本発明の微細溝加工装置を搭載した情報処理装
置の一例を示すブロック構成図である。
【図7】情報記録後の基板表面の概略図である。
【図8】加工高さと加工幅の関係を示す図である。
【符号の説明】
110 探針 111 加工基板 112 バイアス電源 113 探針駆動機構 114 相対変位駆動機構 115 X軸移動量測長機構 116 Y軸移動量測長機構 117 電流電圧変換器 118 対数変換器 119 ギャップ制御回路 120 アナログスイッチ 121 A/D変換器 122 メモリ 123 D/A変換器 124 電圧付加回路 126 タイミングコントローラー 127 CPU 210 予備加工用基板 610 記録媒体 611 基板 612 パルス電源 613 トラック溝エッジ検出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多川 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−173278(JP,A) 特開 平4−368762(JP,A) 実開 平3−48702(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/30 B82B 3/00 G01N 13/12 G11B 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端の鋭利な探針を用いて加工基板上に
    微細溝を加工形成する微細溝加工装置において、該探針
    の位置を上下させる探針駆動機構と、該探針と該加工基
    板を相対変位させる相対変位駆動機構と、該加工基板と
    該探針間の距離を制御する距離制御手段と、該加工基板
    の所望加工位置の凹凸情報を検出する凹凸情報検出手
    を有し、該凹凸情報検出手の検出した凹凸情報にD
    信号を加算した信号に基づいて上記探針を上下動させ
    ながら、上記探針と加工基板を相対変位させ微細溝を形
    成することを特徴とする微細溝加工装置。
  2. 【請求項2】 上記探針を複数具備していることを特徴
    とする請求項1に記載の微細溝加工装置。
JP28712392A 1992-10-02 1992-10-02 微細溝加工装置 Expired - Fee Related JP3402632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28712392A JP3402632B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 微細溝加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28712392A JP3402632B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 微細溝加工装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06119901A JPH06119901A (ja) 1994-04-28
JP3402632B2 true JP3402632B2 (ja) 2003-05-06

Family

ID=17713373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28712392A Expired - Fee Related JP3402632B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 微細溝加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3402632B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10313008A (ja) 1997-05-13 1998-11-24 Canon Inc 微細パターンの形成方法及び該微細パターンを有する電気素子
JP4898363B2 (ja) * 2006-09-15 2012-03-14 東芝機械株式会社 加工装置および加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06119901A (ja) 1994-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6724712B2 (en) Nanometer scale data storage device and associated positioning system
CN1020976C (zh) 表面亚微米处理方法及设备
US5461605A (en) Information recording/reproducing method, recording carrier and apparatus for recording and/or reproducing information on information recording carrier by use of probe electrode
US5412597A (en) Slope detection method, and information detection/writing apparatus using the method
US5262981A (en) Storage of information units in the nanometer range
JPH0534748B2 (ja)
JPH0518741A (ja) 微小変位型情報検知探針素子及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡、原子間力顕微鏡、情報処理装置
EP0501750B1 (en) Single crystal microtip, preparation and applications thereof
JP3402632B2 (ja) 微細溝加工装置
JPH05325274A (ja) 圧電変位素子、微小プローブ、及びこれらの製造方法、及びこれらを用いた走査型トンネル顕微鏡並びに情報処理装置
JP3599440B2 (ja) 情報処理装置の探針位置制御機構および探針位置制御方法、情報処理装置
US5793040A (en) Information processing aparatus effecting probe position control with electrostatic force
JP2981788B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡を用いた情報処理装置、情報処理方法及び面合わせ方法
JPH01312753A (ja) 記録再生装置
JP2967308B2 (ja) 微小カンチレバー型プローブ及びその製造方法、それを備えた表面観察装置及び情報処理装置
JP2994833B2 (ja) 記録及び/又は再生装置、方法と情報検出装置
CA2031733C (en) Method for forming probe and apparatus therefor
JP2942011B2 (ja) 情報記憶装置
JPH0714224A (ja) 記録媒体及び情報処理装置
JPH11102545A (ja) 情報処理装置
JPH0540969A (ja) 記録及び/又は再生方法及び装置
JPH11186142A (ja) パターン形成方法および装置
JP2000132878A (ja) 情報の記録再生装置
JPH05342648A (ja) 情報読取り及び/又は入力装置
JPH10172188A (ja) 情報記録方法および情報記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080229

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees