JPH0540969A - 記録及び/又は再生方法及び装置 - Google Patents

記録及び/又は再生方法及び装置

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JPH0540969A
JPH0540969A JP19412691A JP19412691A JPH0540969A JP H0540969 A JPH0540969 A JP H0540969A JP 19412691 A JP19412691 A JP 19412691A JP 19412691 A JP19412691 A JP 19412691A JP H0540969 A JPH0540969 A JP H0540969A
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Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数プローブを介して記録媒体に記録再生を
行なう装置において各プローブと記録媒体との間隔調整
を簡便化する。 【構成】 プローブ104a、104b、…をそれぞ
れ、小さな弾性係数を有するカンチレバー101a、1
01b…で支持し、全プローブを媒体107に近づける
際には、各カンチレバーがプローブと媒体との斥力によ
りたわんで各プローブの媒体との接触によるプローブ及
び記録媒体の破壊を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報の記録及び/又は情
報の再生を行う為の装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報記憶素子ないし情報記憶装置、いわ
ゆるメモリーは、コンピュータおよびその関連機器の中
核をなすものであるのみならず、ビデオディスク、ディ
ジタルオーディオディスク等に見られるように映像装
置、音響装置の中でも重要な地位を占めている。このメ
モリーに要求される性能は、その用途によって異なる
が、一般的には、
【0003】高密度で、記録容量が大きい。 記録再生の応答速度が速い。 消費電力が少ない。 生産性が高く、価格が低い。 等が挙げられ、現在もこうした性能を実現するメモリー
方式やメモリー媒体の開発が極めて活発に進められてい
る。
【0004】従来、メモリーの中心は磁性体、半導体を
素材とした磁気メモリー、半導体メモリーであったが、
近年、レーザー技術の進展に伴い、有機色素、フォトポ
リマーなどの有機薄膜を用いた、安価で高密度な光メモ
リーが登場している。
【0005】現在これらのメモリーをさらに高密度で大
容量にするために単位メモリービットの微細化に向けて
の技術開発が進められているが、これらの従来のメモリ
ーとは全く別の原理に基づくメモリーの提案もされてい
る。例えば、個々の有機分子に論理素子やメモリー素子
の機能を持たせた分子電子デバイスの概念もその1つで
ある。分子電子デバイスは単位メモリービットの微細化
を極限まで進めたものと見ることができるが、これまで
個々の分子に如何にアクセスするかが問題とされてき
た。
【0006】一方、最近、導体の表面原子の電子構造を
直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(以下、STMと
略す)が開発され、[G.Bining et a
l.,Helvetica Physica Act
a,55,726(1982)]単結晶、非晶質を問わ
ず実空間像を高い分解能で観察できるようになった。S
TMは試料に電流による損傷を与えずに低電力で観察で
きる利点を有しており、さらに、大気中でも動作させる
ことができ、種々の材料に対して用いることができるた
め広い領域にわたって応用が期待されている。最近で
は、導体表面に吸着した有機分子の分子像観察すら可能
であることが報告されている。
【0007】また、一方STMの技術を応用した原子間
力顕微鏡(以後AFMと略す)が開発され、[G.Bi
nnig et al.,Pluys Rev.Let
t.,56,930(1985)]STMと同様、表面
の凹凸情報を得ることができるようになった。AFM
は、絶縁性の試料に対しても原子オーダーで測定が可能
なため、今後の発展が望まれている。
【0008】STMは金属の探針(プローブ電極)と導
電性物質の間に電圧を加えて、両者の距離を1mm程度
まで近づけるとトンネル電流が流れることを利用してい
る。この電流は両者の距離変化に極めて敏感であって、
このトンネル電流を一定に保つように両者の距離を制御
しながら探針を導電性物質の表面上で走査することによ
り、この導電性物質の実空間の表面構成を描くことがで
きると同時に表面原子の全電子雲に関する種々の情報を
も読みとることができる。この際、面内方向の分離能は
1Å程度である。従って、STMの原理を応用すれば、
十分に原子オーダー(数Å)での高密度記録再生を行な
うことが可能である。この際の記録再生方法としては、
粒子線(電子線、イオン線)あるいは、X線等の高エネ
ルギー電磁波、及び可視・紫外光等のエネルギー線を用
いて適当な記録層の表面状態を変化させて記録を行な
い、STMで再生する方法や、記録層として電圧印加に
よって電導度の異なる状態へ遷移するスイッチング特性
を有し、かつ、電導度の異なる各状態が、電圧を印加し
ない状態でも保持されるメモリー特性を有している媒
体、例えば、π電子共役系を豊富に含む有機化合物やカ
ルコゲン化合物の薄膜層を用いて記録、再生を共にST
M装置で行なう方法等が提案されている。
【0009】また、一方STMの技術を応用した原子間
力顕微鏡(以後AFMと略す)が開発され、[Binn
ig et al.,Pbys.Rev.Lett.,
56,930(1986)]STMと同様、表面の凹凸
情報を得ることができるようになった。AFMは、試料
表面に対して1ナノメートル以下の距離まで接近させた
探針を支持するカンチレバー(弾性体)が、試料−探針
間に働く力を受けて、撓む量から逆に力を検出し、この
力を一定にするように試料−探針間の距離を制御しなが
ら試料表面を走査することにより、表面の三次元形状を
ナノメートル以下の分解能で観察するものである。AF
Mでは、走査型トンネル顕微鏡(STM)のように、試
料が導電性を有する必要がなく、絶縁性試料、特に、半
導体レジスト面や、生体高分子などを原子・分子のオー
ダーで観察可能であるため、広い応用が期待されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】STMと同様にA
FMの応用のひとつとして、高密度大容量記録再生装置
がある。これは、例えば、特開平1−312753号や
文献Appl.Phys.Lett.55,1727
(1989)[Albrecht他]に示されているよ
うな、記録媒体表面の形状を局所的に変化させる高密度
大容量記録方法に対応する再生方法のひとつとして、前
述のAFMの原理を用い、その局所的形状変化に対して
接近させた探針を支持するカンチレバー(弾性体)が局
所的形状変化と探針との間に働く力を受けて撓む量を検
知することにより再生を行なうものである。また、類似
の装置として、STMの原理を応用した高密度大容量記
録再生装置における探針の位置制御にAFMの原理を応
用した記録検知装置が特開平1−245445号に提案
されている。
【0011】本発明は上述従来例の応用発明であり、記
録媒体と探針との間に働く力を利用して、特に大量記録
再生を行なう為に複数のプローブを使用する際等でも、
すべてのプローブと媒体との間隔制御をより簡便な形で
行なえる記録及び/又は再生装置を提供する事を目的と
する。
【0012】
【課題を解決する為の手段】上述目的を達成する為本発
明は情報記録媒体に複数のプローブを介して情報の記録
及び/又は再生を行う方法で、複数のプローブおのおの
を弾性体により支持し、前記複数のプローブおのおのと
前記情報記録媒体との間に発生する作用力自身によって
前記弾性体を変形させることにより、前記複数のプロー
ブの前記情報記録媒体に対する位置調整を行う様にして
いる。
【0013】又、情報記録媒体に複数のプローブを介し
て情報の記録及び/又は再生を行う装置で、複数のプロ
ーブおのおのを支持する弾性体と、前記複数のプローブ
おのおのと前記情報記録媒体との間に発生する作用力が
発生するまで近接させるための駆動手段とを有し、該作
用力自身によって前記弾性体を変形させることにより、
前記複数のプローブの前記情報記録媒体に対する位置調
整を行う様にしている。又、更に、対象物に対して複数
のプローブを対向させて位置決めする方法で、複数のプ
ローブおのおのを弾性体により支持し、前記複数のプロ
ーブおのおのと前記情報記録媒体との間に発生する作用
力自身によって前記弾性体を変形させることにより、前
記複数のプローブの前記情報記録媒体に対する位置調整
を行う様にしている。
【0014】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図であ
る。図1において、弾性体からなる複数のカンチレバー
101a、101b、101c、…(図ではカンチレバ
ー101a、101b、101cのみ示す)によって支
持される複数の導電性プローブ電極104a、104
b、104c、…(図ではプローブ104a、104
b、104cのみ示す)は記録媒体107に対向して配
置されている。108は記録媒体107を図面上下方向
に駆動する縦方向駆動素子、109はカンチレバー10
1a、101b、101c、…を支持するカンチレバー
支持部材、110はカンチレバー支持部材を図面左右方
向及び図面に垂直方向に駆動する横方向駆動素子(図面
では左右方向の駆動素子のみ示す)であり、駆動素子1
08、110は位置制御回路120によって駆動制御さ
れる。111は媒体・プローブ間に情報記録の為に加え
る電圧を発生する記録用電圧印加回路、112は記録用
電圧印加回路111からの電圧を、選択した特定のプロ
ーブ電極と記録媒体107との間で印加させる為の切替
回路、114はレーザー光源、115はレーザー光源1
14からのレーザー光をカンチレバー101a、…上で
集光させる為のレンズ、116はレンズ115からのレ
ーザー光で各カンチレバー101a、101b、101
c…を順次走査する為のポリゴンミラー、117はポリ
ゴンミラー116の回転を制御すると共にレーザー光の
走査位置(即ちどのカンチレバーが光照射されている
か)の情報出力を発生する回転速度制御回路、118は
レーザー光照射されたカンチレバーからの反射光の受光
面上でのスポット位置を検出する為の位置検出回路、1
19は回路117の出力と位置検出素子118の出力と
から、レーザー光照射されたカンチレバーの特定と、そ
のカンチレバーの図面上下方向変位(撓み)量の検出を
行なう位置検出信号処理回路である。113は制御コン
ピュータで、位置制御回路120への位置制御指令信号
と記録用電圧印加回路111と切り替え回路112への
情報記録に応じた指令信号を発し、又位置検出信号処理
回路119からの記録情報に応じた信号を受ける。
【0015】ここで用いられる各プローブ電極を有する
マルチカンチレバーは、次のように作製される。Si基
板を熱酸化により表面に厚さ0.3μmのSiO2膜を
生成し、長さ100μm、幅20μmの複数のカンチレ
バー形状をパターニングする。次にプローブ電極への電
気信号配線パターンを形成し、基板表面からKOH液に
よって異方性エッチングを行ない、マルチカンチレバー
を形成する。つづいて炭素等の電子ビームデポジション
法によって、カンチレバー先端に高さ5μmのプローブ
電極を設ける。こうして作製されたマルチカンチレバー
の先端の撓みに対する弾性定数は0.01N/m程度と
なる。また個々のレバーのそり、プローブ電極の高さの
プロセス誤差等を考慮すると、マルチカンチレバー支持
部材109を基準にしたプローブ電極の先端の高さ方向
の位置のばらつきは、1μm程度となる。また、記録媒
体表面のうねりも1μm程度以下まで小さくしたものを
用いる。
【0016】そこで、縦方向駆動素子108によって記
録媒体107を複数のプローブ電極104a、104
b、104c、…に近づけていくと、記録媒体107
は、複数のプローブ電極のうち最も距離の近い位置にあ
るプローブ電極にまず力を及ぼし、次に2番に距離の近
い位置にあるプローブ電極に力を及ぼし、…と順次力を
及ぼし、最後に最も距離の遠い位置にあるプローブ電極
に力を及ぼす。ここで、媒体がどのプローブ電極に力を
及ぼしたか、および及ぼされた力の大きさは、個々のカ
ンチレバーの撓み量を検知することによって、検出する
ことができる(カンチレバーの撓み量検知の方法につい
ては、後述する。)。すなわち、媒体があるプローブ電
極に1ナノメートル以下の距離にまで近づくと媒体とプ
ローブ電極の間に力(斥力)が作用し、この作用力によ
ってそのプローブ電極を支持する弾性体であるカンチレ
バーに撓みが生じ、その撓み量は作用力の大きさに比例
するためである。
【0017】ここで、複数のプローブ電極を記録媒体に
接近させる方法の詳細について、図2、図3を用いて説
明する。図2は、複数のプローブ電極の配置及び縦方向
駆動素子の配置・駆動方法の説明の為の上面図、図3
は、その手順を示すフローチャートである。まず図1の
素子108に対応する縦方向駆動素子、201z、20
2z、203zを同時に駆動して第1図の支持部材10
9に対応するマルチカンチレバー支持部材204に対し
て相対的に記録媒体200(支持部材204に対しZ方
向に存在)を接近させる。複数のプローブ電極のうち最
初に記録媒体に接近し、作用力を検出したものを第1プ
ローブ電極205とする。ここで、マルチカンチレバー
支持部材上の複数プローブ電極を図のように4つの領域
に等分(境界を破線で示す)し、第1プローブ電極20
5を含む領域を領域A、他を領域B、C、Dとする。次
に駆動素子、201z、202z、203zを独立に駆
動させ、プローブ電極205の先端を通り、図中x方向
に平行な軸aを中心として記録媒体200をマルチカン
チレバー支持部材204に対して相対的に回転させる。
このとき、回転の方向は、領域B、Cのプローブ電極が
記録媒体に近づく方向にとる。二番めに記録媒体に接近
し、作用力を検出したプローブ電極が、領域Aに含まれ
る場合は、そのプローブ電極を新たに第1プローブ電極
とし、新たにこの第1プローブ電極の先端を通り軸aと
平行な軸を設定して、前述と同様に回転を行なう。二番
めに記録媒体に接近し、作用力を検出したプローブ電極
が、領域Aの対角に位置する領域Cに含まれる場合、そ
の時点から駆動素子201z、202z、203zを同
時に駆動して、プローブ電極の先端の高さ方向の位置の
ばらつき(前述の例では〜1μm)より大きい距離だけ
支持部材204を記録媒体に接近させる。
【0018】二番めに記録媒体に接近し、作用力を検出
したプローブ電極が領域Bに含まれる場合、それを第2
プローブ電極206とし、駆動素子Z1、Z2、Z3を
独立に駆動し、第1プローブ電極205の先端および第
2プローブ電極206の先端を通る軸bを中心として、
記録媒体に対して相対的にマルチカンチレバー支持部材
204を回転させる。このとき回転の方向は領域CDの
プローブ電極が、記録媒体に近づく方向にとる。三番め
に記録媒体に接近し、作用力を検出したプローブ電極
が、領域Aに含まれる場合はそのプローブ電極を新たに
第1プローブ電極、領域Bに含まれる場合は、そのプロ
ーブ電極を新たに第2プローブ電極として軸bを設定し
て、前述と同様に回転を行なう。
【0019】三番めに記録媒体に接近し、作用力を検出
したプローブ電極が領域C又はDに含まれる場合、その
時点から駆動素子201z、202z、203zを同時
に駆動し、プローブ電極の先端の高さ方向の位置のばら
つき(前述の例では〜1μm)より大きい距離だけ支持
部材204を記録媒体に接近させる。
【0020】二番めに記録媒体に接近し、作用力を検出
したプローブ電極が領域Dに含まれる場合、それを第3
プローブ電極207とし、駆動素子201z、202
z、203zを独立に駆動し、第1プローブ電極205
の先端および第3プローブ電極207の先端を通る軸c
を中心として、記録媒体に対して相対的にマルチカンチ
レバー支持部材204を回転させる。このとき回転の方
向は領域B、Cのプローブ電極が、記録媒体に近づく方
向にとる。三番めに記録媒体に接近し、作用力を検出し
たプローブ電極が、領域Aに含まれる場合はそのプロー
ブ電極を新たな第1プローブ電極、領域Dに含まれる場
合は、そのプローブ電極を新たな第3プローブ電極とし
て軸cを設定して、前述と同様に回転を行なう。
【0021】三番めに記録媒体に接近し、作用力を検出
したプローブ電極が領域B又はCに含まれる場合、その
時点から駆動素子201z、202z、203zを同時
に駆動し、プローブ電極の先端の高さ方向の位置のばら
つき(前述の例では〜1μm)より大きい距離だけ支持
部材204を記録媒体に接近させる。
【0022】さて、ここで駆動素子201z、202
z、203zを独立に駆動して記録媒体を相対的にマル
チカンチレバー支持部材204に対して回転させる方法
の詳細について説明する。図2において、まず軸aを中
心として回転させる場合であるが、最初に作用力を検出
した第1プローブ電極の位置を検知し、駆動素子201
z、202z、203zとの位置関係:即ち図中距離x
1、x2、y1、y2を算出する。その後、駆動素子201
zを記録媒体とマルチカンチレバー支持部材とを離す方
向に、駆動素子202Zを同じく離す方向に、駆動素子
203Zを逆に接近方向に、それぞれの駆動量の比がy
1:y1:y2となるような割合で、駆動することによ
り、軸aを中心とする回転を行なうことができる。
【0023】次に、軸bを中心として回転させる場合
は、二番目に作用力を検出した第2プローブ電極の位置
を検知し、駆動素子201z、202z、203zとの
位置関係:即ち図中x3、x4、y3、y4を算出する。そ
の後駆動素子201Zを記録媒体とマルチカンチレバー
支持部材とを離す方向に、駆動素子202zを逆に接近
方向に、駆動素子203zを離す方向に、それぞれの駆
動量の比が、(x13−x31):(x23−x
41):(x32−x14)となるような割合で駆動す
ることにより軸bを中心とする回転を行なうことができ
る。
【0024】軸cについても同様に二番目に、作用力を
検出した第3プローブ電極の位置を検知し、駆動素子2
01z、202z、203zとの位置関係:即ち図中x
5、x6、y5、y6を算出する。その後駆動素子201z
を記録媒体とマルチカンチレバー支持部材とを離す方向
に、駆動素子202zを同様に離す方向に、駆動素子2
03zを逆に接近方向に、それぞれの駆動量の比が、
(y15−y51):(y25−y61):(y52
16)となるような割合で駆動することにより、軸c
を中心とする回転を行なうことができる。
【0025】以上の動作の為のフローチャートが図3に
示されている。
【0026】以上のことは図2に示したような縦方向駆
動素子201z、202z、203zと領域A、B、
C、Dとの関係をもとに図中に示してある駆動素子20
4zは無いものとして説明したが、本発明の概念はこの
関係の場合のみに限定されるわけでなく、素子201
z、202z、203zのいずれかの代わりに図中駆動
素子204zを設けた場合も同様である。また、縦方向
駆動素子201z、202z、203z、204zが4
つともある場合も同様であるがその場合は、いずれか1
つの素子が、他の3つの素子に従属して駆動されること
になる。
【0027】以上のようにして、記録媒体107をプロ
ーブ電極に近づけていく際に個々のカンチレバーの撓み
量を検知しながら、縦方向駆動素子108を用いてマル
チカンチレバー支持部材109と記録媒体107との間
隔・傾きを調整することによりすべてのプローブ電極と
記録媒体との間に作用力が生じた状態でかつ、その作用
力の大きさのばらつきを一定の範囲内にすることができ
る。前述の場合(カンチレバーの弾性定数0.01N/
m、プローブ電極先端高さのばらつき1μm)、作用力
のばらつきの範囲は0.01N/m×1μm=10-8
である。ここで、個々のプローブ電極と記録媒体との間
に働く力の大きさのばらつきをさらに小さくするために
は、プローブ先端部高さのばらつき程度が同じと考えら
れる場合、カンチレバーの弾性定数を小さく、すなわ
ち、レバー長を大きくするか、レバー膜厚を小さくすれ
ばよい。
【0028】この様に本実施例は個々のプローブ電極を
支持する部材として、記録媒体表面の弾性定数よりも小
さい弾性定数を有する弾性体を用いることにより全プロ
ーブ電極を一括で記録媒体に接近させる際に、記録媒体
と個々のプローブ電極との間に働く力による弾性体の変
形によってプロセス上の誤差による個々のプローブ電極
間の形状、大きさのばらつきを、吸収するようにしたも
のである。このことにより、個々のプローブ電極の媒体
との間隔を制御する為の特別の回路なしで、全プローブ
電極を記録媒体に接近させることができ、かつ、記録媒
体とプローブ電極との間に働く力を一定レベル以下にす
ることができる。即ち、複数のプローブ電極を記録媒体
に接近させる際に、それぞれのプローブ電極と記録媒体
との間に働く力の大きさを一定の範囲内でそろえ、か
つ、その範囲の大きさまで、小さくすることができる。
従って、記録媒体やプローブ電極の材質がプローブ電極
と記録媒体との間に働く力により破壊しやすい材質であ
っても、記録媒体よりも小さな弾性定数を有するカンチ
レバーを用い上に述べた方法により、その破壊のしきい
値以上の力が加わらないようにすることができ、記録・
再生中の破壊を避けることができる。
【0029】上述のようにして、記録媒体107に接近
させたプローブ電極101a、101b、101c、…
によって、行なう記録方法を次に説明する。位置制御回
路120から図中横方向位置制御信号を横方向駆動素子
110に加え、記録媒体105上の所望の記録すべき位
置にプローブ電極先端を移動する。記録用電圧印加回路
111からの記録電圧信号を、切替え回路112によっ
て印加すべきプローブ電極を選択して印加する。ここで
記録媒体としては、局所的電圧印加、電界印加、電流に
よって局所的な形状変化を生ずるものを用いる。例え
ば、特開平1−312753号に述べられているような
金属又は金属化合物の薄膜、具体的には、Au,Al、
更には文献Appl.Phys.Lett.51.,2
44(1987)[Stanfer他]に示されている
Rh−Zr合金やTe−Ti合金、Te−Se合金、T
e−C、H系材料又はアモルファスシリコン等の半導体
薄膜等を用いることができる。このとき、プローブ電極
の材料としては、タングステン、Pt−Ir、Pt等が
使用される。また、文献Appl.Phys.Let
t.55.,1727(1989)[Albrecht
他]に示されているようなグラファイト表面への電圧パ
ルス印加によるエッチング法を用いてもよい。
【0030】ここに挙げたプローブ電極及び記録媒体の
例においては、プローブ電極−記録媒体間に働く力によ
る破壊のしきい値は、約10-6N程度である。したがっ
て、前述の複数のプローブ電極先端高さのばらつきが1
μmとすると、複数のプローブ電極を記録媒体に対し
て、接近及び記録・再生のための走査を行なう際に、間
に働く力による破壊を避けるために、各々のプローブ電
極を支持するカンチレバーの弾性定数は、約0.5N/
mより小さくする。これにより記録媒体とプローブ電極
の間に働く力を10-6N以下にできる。
【0031】このようにして、記録媒体の局所的形状変
化として記録された情報の再生方法について次に述べ
る。レーザー114からの光ビームをレンズ115によ
って集光し、回転するポリゴンミラー116に入射させ
る。ポリゴンミラー116は回転速度制御回路117に
よって回転速度を制御されており、ポリゴンミラー11
6が回転するにしたがって、前述の入射光ビームの反射
光ビームが、複数のカンチレバー101a、101b、
101c、…の裏面を走査する。このとき、ポリゴンミ
ラー116のミラー面に図1の紙面に垂直方向からの傾
きをつける、即ち図にMで示す軸を中心にポリゴンミラ
ーを回転させることによって、図1に示した紙面に水平
方向に並ぶカンチレバーのみならず、紙面垂直方向に並
ぶカンチレバーをも走査することが可能になる。カンチ
レバー裏面からの反射光ビームの位置を位置検出素子1
18によって検出する。ここでカンチレバーの長さを
l、カンチレバー裏面から位置検出素子までの距離をL
とすると、カンチレバー先端がΔZ撓みを生じると、カ
ンチレバー裏面からの反射光ビームの位置検出素子11
8上での光スポットの位置が、距離
【0032】
【外1】 だけずれを生じる。位置検出素子118からの信号をも
とに位置検出信号処理回路119によってこの光スポッ
トの位置ずれを検出することにより、カンチレバー先端
の撓み量を検知することができる。ここで、ポリゴンミ
ラー116によって光ビームを走査し、複数のカンチレ
バー101a、101b、101c、…の各々の先端の
撓み量ΔZa、ΔZb、ΔZc、…を回転速度制御回路
117からの信号をもとに時分割で検知することができ
る。
【0033】さて、複数のプローブ電極104a、10
4b、104c、…によって記録媒体107表面を2次
元に走査し、プローブ電極が記録位置(形状変化をおこ
したビット位置)にくると、その局所的形状変化によっ
てプローブ電極が、記録媒体から受ける力に変化を生
じ、そのプローブ電極を支持するカンチレバーの撓み量
に変化が生じる。この撓み量の変化を複数のカンチレバ
ーにおいて時分割で順次検出することにより、各プロー
ブ電極毎に二次元に配列された記録ビットを順次検出つ
まり再生を行なう。
【0034】以下図4を用いて本発明の第2の実施例を
説明する。第1実施例で用いたカンチレバーの形成方法
及び、プローブ電極の形成方法によって1片のSi基板
上に長さ100μm、幅20μm、厚さ1μmのSiO
2の弾性体カンチレバー403を複数個形成し、それぞ
れのカンチレバーの先端にプローブ電極402を設けて
いる。
【0035】図4に示すように複数のカンチレバーが形
成されたSi基板404を支持台413に固定する。支
持台413は少なくとも3個の圧電素子414を介して
ベース407に取り付けられている。これら圧電素子4
14はマイクロコンピュータ411によって制御された
圧電素子制御回路412によって個々に駆動される。ま
た電圧印加及び電流検知回路410によって、個々のプ
ローブ電極402に電圧が印加され、個々のプローブ電
極402と記録媒体401の間に流れる電流がそれぞれ
別個に検知される。媒体401はxyz微動装置405
によって、x、y及びz軸方向に微小量動かすことがで
き、更に、xyz粗動装置406によって粗動すること
ができる。
【0036】記録媒体は以下の如く作成した。
【0037】光学研磨したガラス基板(基板4013)
を中性洗剤およびトリクレンを用いて洗浄した後、下引
き層としてCrを真空蒸着法により厚さ50Å堆積さ
せ、更にAuを同法により、400Å蒸着した下地電極
(Au電極4012)を形成した。
【0038】次にスクアリリウム−ビス−6−オクチル
アズレン(以下SOAZと略す)を濃度0.2mg/m
lで溶かしたクロロホルム溶液を20℃の水相上に展開
し、水面上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発を待ち係
る単分子膜の表面圧を20mN/mまで高め、更にこれ
を一定に保ちながら前記電極基板を水面を横切るように
速度5mm/分で静かに浸漬し、さらに引き上げ2層の
Y型単分子膜の累積を行なった。この操作を4回繰り返
すことでSOAZ8層を累積した記録層4011を有す
る記録媒体401が作成される。
【0039】次に記録、再生、消去の具体的な仕方につ
いて述べる。
【0040】記録媒体401をxyz微動装置405の
上に固定し、xyz粗動装置406、そしてxyz微動
装置405を駆動し、プローブ電極402とAu電極4
012の間にバイアス100mVを印加した状態で両者
を接近させる。プローブ電極402と記録媒体401の
間を流れる電流をモニターしながらxyz微動装置40
5のz方向駆動量を変えてゆくと図5に示すような電流
特性(図中のIで示す曲線)が得られた。
【0041】一方、プローブ電極402と記録媒体40
1が接近すると両者の間に力が働き、この力によってカ
ンチレバー403が変形する。この変形量を、あらかじ
めレーザービームのカンチレバーでの反射ビームのずれ
によって検出する光てこ方式を用いて、前記電流特性と
同時に測定した結果も同時に図5に示してある(図中の
Fで示す曲線)。
【0042】プローブ電極402と記録媒体401との
間の距離が1ナノメートル以下でプローブ電極402と
記録媒体401の間に斥力が働く図3のα領域では、両
者間に流れる電流はxyz微動装置405のz方向駆動
量に対してほぼ一定となっている。そこで以後、α操作
では、まず、回路410によって電流をモニターして、
マイクロコンピュータ411による制御によってプロー
ブ電極402と記録媒体401とを両者間に斥力が働く
距離まで接近させることができる。
【0043】そこで圧電素子414を制御して、全プロ
ーブ電極が一様に記録媒体401に接近するように調節
し、全プローブを図5のα領域の状態になるまで接近さ
せた。ここで、全プローブ電極を記録媒体に接近させる
方法の詳細については、図2、図3を用いて説明した第
1実施例と同様であり、第1実施例における作用力の代
わりに電流を検知するものである。
【0044】以上のようにして、全プローブ電極を記録
媒体401に近づけていく際に、個々のプローブ電極と
記録媒体401との間に流れる個々の電流値を検知しな
がら圧電素子414を制御して、全カンチレバーを支持
するSi基板404と記録媒体401との間隔・傾きを
調整することによりすべてのプローブ電極と記録媒体と
の間に電流が流れた状態でかつ、そのときプローブ電極
と記録媒体との間に働く斥力の大きさのばらつきを一定
の範囲内にすることができる。例えばカンチレバーの弾
性定数0.01N/m、プローブ電極先端のz方向の高
さのばらつき1μmとすると斥力のばらつきの範囲は
0.01N/m×1μm=10-8Nとなる。ここで、個
々のプローブ電極と記録媒体との間に働く斥力の大きさ
のばらつきをさらに小さくするためには、プローブ先端
高さのばらつきが一定の場合、カンチレバーの弾性定数
を小さく、すなわち、レバー長を大きくするか、レバー
膜厚を小さくすればよい。
【0045】このようにして、複数のプローブ電極を記
録媒体に接近させる際に、それぞれのプローブ電極と記
録媒体との間に働く斥力の大きさを一定の範囲内でそろ
え、かつ、その範囲の大きさまで、小さくすることがで
きる。こうして、記録媒体やプローブ電極の材質がプロ
ーブ電極と記録媒体との間に働く斥力により破壊しやす
い材質であっても記録媒体よりも小さな弾性定数を有す
るカンチレバーを用い上に述べた方法により、その破壊
のしきい値以上の斥力が加わらないようにすることがで
き、記録・再生中の破壊を避けることができる。
【0046】本実施例に挙げた有機単分子膜の累積膜の
記録媒体の例においては、プローブ電極−記録媒体間に
働く力による破壊のしきい値は約5×10-8N程度であ
る。したがって前述の複数のプローブ電極先端高さのば
らつきが1μmとすると、複数のプローブ電極を記録媒
体に対して接近及び記録・再生のための走査を行なう際
に、間に働く力による破壊を避けるためには、各々のプ
ローブ電極を支持するカンチレバーの弾性定数を約0.
01N/mより小さくする。ただし、カンチレバーの作
成プロセスの限界から機械的強度及び共振周波数がある
程度(10KHz)以上あるカンチレバーであるため
に、実際は弾性定数を0.001N/mより大きくす
る。
【0047】上述接近工程の終了した状態で圧電素子4
14は支持台413のz軸方向の位置を固定させxyz
微動装置405でx軸及びy軸方向に媒体401を移動
させることにより、プローブ電極402で媒体401を
走査させる。情報記録時にはこの走査中に記録情報に応
じて所定の位置で、媒体をON状態にするしきい値電圧
以上の電圧を回路410で印加していく。これにより媒
体401上に情報記録がなされていく。(オール0信号
の記録である)消去時には媒体をOFF状態にもどすし
きい値電圧以上の電圧を、消去情報に応じて記録時と同
様に印加していけば良い。再生時は、この走査中に上述
のしきい値以下の電圧を印加しながら、回路410でプ
ローブ電極402と媒体401との間に流れる電流を検
出していく。この時の検出電流の変化状態が媒体上に記
録された情報を示す事になる。
【0048】次にこの装置において行なった記録、再
生、消去の実験について述べる。
【0049】上述したような接近状態下で、xyz微動
装置を制御して、記録媒体をxy面内で駆動しながら個
々のプローブ電極402とAu電極4012の間を流れ
る電流を測定したところ、いずれもほぼ1nA程度の電
流値を示し、個々のプローブ電極を流れる電流の走査中
の変動はきわめて小さかった。次に図6を用いて記録動
作を説明する。上と同様に記録媒体をxy面内で駆動し
ながら、個々のプローブ電極に個別のビット情報(図6
中の(a))に基づいて図6中の(b)に示すような書
き込みパルス列を生成して、これを加えた。ここで、ビ
ット情報の最初のビットは個々のビット情報全てについ
てON状態に対応するビットとしておいた(図中a−1
で示す)。パルス印加後、再び書き込み時と同じ方法で
記録媒体をxy平面内で駆動して、バイアス100mV
印加条件下でプローブ電極402とAu電極4012の
間を流れる電流を測定したところ、4桁程度の電流変化
が各プローブ電極に対して得られ、これらの電流測定値
を2値化して得たパルス列は、各プローブ電極402に
加えた個別のビット情報(図6中の(a))に一致し
た。
【0050】次に上で書き込んだ個々の個別ビット情報
に基づいて図6中の(c)に示すような消去パルス列を
生成した。ここで全てのビット情報に対して最初のビッ
トはONのまま消去しないものとしておく。書き込み時
と同じ方法で記録媒体をxy平面内で駆動して、電流値
を測定し、最初のビット、すなわち最初に電流値が4桁
程度変化した位置で媒体の駆動を一時停止した。この
時、初めに定めたビット情報の条件のとおり、全てのプ
ローブ電極402について4桁程度の変化が認められ
た。つづいて、媒体の駆動を再開し、これに同期させて
先に生成した個々のプローブ電極402に対して個別の
消去パルス列を印加した。再び、書き込み時と同じ方法
で記録媒体401をxy平面内で駆動して電流を測定し
たところ、最初のビット以外は全てOFF状態すなわち
1nA程度の電流値を示し、消去が完了した事が確認さ
れた。
【0051】ここで使用した消去パルスに変えて、書き
込みに用いたビット情報のうち、最初のビットを除く、
任意のビットを選んで消去パルス列(図6中の(d))
を生成し、前述の手法と同様にして消去実験をしたとこ
ろ、選択したビットのみの消去が確認できた。
【0052】以上述べた各実施例は、記録のみ、再生の
みの装置でも良い。
【0053】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、プロ
ーブと媒体との間隔調整がより簡単に行なえ、プローブ
が複数ある場合も、個々のプローブ毎の間隔制御の為の
特別なサーボ回路を必要とせず、記録再生中の媒体やプ
ローブの破壊を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す記録再生装置の構
成図である。
【図2】第1実施例における複数のプローブ電極を記録
媒体に接近させる方法の説明図である。
【図3】第1実施例における複数のプローブ電極を記録
媒体に接近させる方法のフローチャートを示す図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例を示す記録再生装置の構
成図である。
【図5】プローブ電極と記録層表面との距離を変えた時
に得られた両者間に流れる電流と両者間に働く力の変化
を示す特性図である。
【図6】複数個のプローブ電極を用いた記録、再生、消
去実験においてある1つのプローブ電極に与えられたビ
ット情報、記録用パルス列、消去用パルス列を示す図で
ある。
【符号の説明】
101 カンチレバー 102 カンチレバー 103 カンチレバー 104 プローブ電極 105 プローブ電極 106 プローブ電極 107 記録媒体 108 縦方向駆動素子 109 マルチカンチレバー支持部材 110 横方向駆動素子 111 記録用電圧印加回路 112 切り替え回路 113 制御コンピュータ 114 レーザー 115 レンズ 116 ポリゴンミラー 117 回転速度制御回路 118 位置検出素子 119 位置検出信号処理回路 120 位置制御回路 201 Z縦方向駆動素子 202 Z縦方向駆動素子 203 Z縦方向駆動素子 204 マルチカンチレバー支持部材 205 第1プローブ電極 206 第2プローブ電極 207 第3プローブ電極 401 記録媒体 402 プローブ電極 403 カンチレバー 404 カンチレバーの支持体であるSi基板 405 xyz微動装置 406 xyz粗動装置 407 ベース 408 xyz微動装置の制御回路 409 xyz粗動装置の制御回路 410 電圧印加及び電流検知回路 411 マイクロコンピュータ 412 圧電素子の制御回路 413 支持台 414 圧電素子 4011 記録層 4012 Au電極 4013 ガラス基板
フロントページの続き (72)発明者 酒井 邦裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体に複数のプローブを介して
    情報の記録及び/又は再生を行う方法で、複数のプロー
    ブおのおのを弾性体により支持し、前記複数のプローブ
    おのおのと前記情報記録媒体との間に発生する作用力自
    身によって前記弾性体を変形させることにより、前記複
    数のプローブの前記情報記録媒体に対する位置調整を行
    うことを特徴とする記録及び/又は再生方法。
  2. 【請求項2】 情報記録媒体に複数のプローブを介して
    情報の記録及び/又は再生を行う装置で、複数のプロー
    ブおのおのを支持する弾性体と、前記複数のプローブお
    のおのと前記情報記録媒体との間に発生する作用力が発
    生するまで近接させるための駆動手段とを有し、該作用
    力自身によって前記弾性体を変形させることにより、前
    記複数のプローブの前記情報記録媒体に対する位置調整
    を行うことを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のプローブと前記情報記録媒体
    との間に働く作用力は斥力であることを特徴とする請求
    項1または2の記録及び/又は再生方法または装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性体を変形させる際に前記複数の
    プローブのうちの特定のものの位置を検出し、該検出位
    置から前記複数のプローブ全体と記録媒体との相対位置
    関係を算出し、該算出結果より前記複数のプローブ全体
    と情報記録媒体とを相対駆動することを特徴とする請求
    項1乃至3の記録及び/又は再生方法または装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性体は一端を支持体に固定され、
    他端にプローブを配置した梁であることを特徴とする請
    求項1乃至4の記録及び/又は再生方法または装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体の弾性定数は0.5N/m以
    下であり、前記作用力として10-6N以下の斥力が作用
    するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の記録
    及び/又は再生方法または装置。
  7. 【請求項7】 対象物に対して複数のプローブを対向さ
    せて位置決めする方法で、複数のプローブおのおのを弾
    性体により支持し、前記複数のプローブおのおのと前記
    情報記録媒体との間に発生する作用力自身によって前記
    弾性体を変形させることにより、前記複数のプローブの
    前記情報記録媒体に対する位置調整を行うことを特徴と
    するプローブの位置決め方法。
  8. 【請求項8】 前記対象物は情報記録媒体であり、前記
    複数のプローブと前記情報記録媒体との間に働く作用力
    は斥力であることを特徴とする請求項7のプローブの位
    置決め方法。
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