JP3401456B2 - 建具の採光部構造 - Google Patents

建具の採光部構造

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JP3401456B2
JP3401456B2 JP19371199A JP19371199A JP3401456B2 JP 3401456 B2 JP3401456 B2 JP 3401456B2 JP 19371199 A JP19371199 A JP 19371199A JP 19371199 A JP19371199 A JP 19371199A JP 3401456 B2 JP3401456 B2 JP 3401456B2
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昌雄 平野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の玄関、勝手
口のドア、引戸や、雨戸等、通常の窓や出入口に開閉自
在に建込みされる建具の採光部構造に関する。
【0002】
【背景技術】近年の建物においては、快適な生活空間を
形成し、かつ冷暖房に使用するエネルギーを減少させて
省エネルギー化を図るために、外壁や建具等における断
熱性能が重視されている。このため、玄関ドア、玄関引
戸等の建具としても、断熱性能を有する建具が用いられ
るようになっている。
【0003】このような断熱性を有する建具として、方
形状に框組みされたフレームと、このフレームの見込み
方向の両面に張り付けられた鋼板と、各鋼板間に充填さ
れる断熱部材からなり、一部に採光用の開口部が形成さ
れた戸板本体を備える断熱ドアが知られている。
【0004】この断熱ドアでは、採光用開口部に配置さ
れたガラスは、戸板本体の室外面側に設けられた化粧額
縁と、戸板本体の室内側の開口部周りに設けられた別の
額縁とで挟持されている。具体的にいえば、室外側の化
粧額縁には開口部内に延長してガラスの室外面にあてが
われる室外側ヒレ部、およびガラスの外側を越えて室内
側の額縁までさらに延長した取付片が設けられ、室内側
の額縁にはガラスの室内面にあてがわれる室内側ヒレ部
が設けられている。これらのヒレ部および取付片はガラ
スの四周に沿ってそれぞれ設けられ、室内側の額縁を室
外側の化粧額縁の取付片にビス止めすることで、ガラス
の四周縁が化額縁および額縁の各ヒレ部間で挟持される
ようになっている。つまり、化粧額縁および額縁は、ガ
ラスを保持する保持枠を兼用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、化粧額縁は
一般的に、上下枠および左右の縦枠を互いに45°接合
して枠組みされており、これによって外観の意匠性の向
上が図られている。従って、化粧額縁の各枠材から室内
側に一体に延長された部分、すなわち、前述の室外側ヒ
レ部も採光用開口部内で45°接合されることになる。
【0006】しかしながら、そのような室外側ヒレ部の
45°接合では、室外側ヒレ部の端部同士を正確に付き
合わせることが困難なことから、突き合わせ部分(コー
ナー部分)に隙間が生じ、開口部内における化粧額縁の
コーナー部分での止水性を良好に確保することができな
い場合がある。このため、隙間から雨水等が浸入して戸
板本体内の断熱部材を劣化させる可能性があった。
【0007】従って、従来では、枠材の45°接合を溶
接等によって行い、この接合部分(コーナー部分)に生
じる隙間を完全に塞いでしまうか、あるいは45°接合
をL字形のブラケットを用いたビス止めによって行った
場合には、接合部分をシール材で入念に覆っており、溶
接やシール材での被覆に手間がかかるという問題があっ
た。
【0008】一方、このような断熱ドアの化粧額縁を例
えばアルミ等の金属材を用いて形すると、化粧額縁に直
射日光が照射すると化粧額縁の温度が上昇して熱伸びす
る。この際、化粧額縁はガラスを保持する保持枠として
も兼用されているので、開口部分の構造としては、化粧
額縁が熱伸びした場合でも、化粧額縁の前記取付片等が
開口部の内面にぶつからないように構成しておく必要が
ある。
【0009】このため、従来は、化粧額縁の取付片と開
口部内面との間を所定間隔離して設け、化粧額縁が熱伸
びしてもその伸びを吸収できるように構成していた。そ
して、化粧額縁の室外側ヒレ部は、化粧額縁の熱伸び後
においてもガラスを確実に挟持する必要があるので、化
粧額縁の伸び量を考慮してガラスの室外面のより中央側
(面内方向の中央側)にあてがわれていた。
【0010】しかしながら、化粧額縁の室外側ヒレ部が
ガラスの中央側にあてがわれると、化粧額縁の外観上の
見付け寸法が大きくなり、その分、開口面積が小さくな
ってしまうという問題があった。
【0011】他方、従来の断熱ドアの中には、横材およ
び縦材を縦通し(縦がち)で90°接合して化粧額縁な
どを形成する場合もあるが、このような場合でも、化粧
額縁の室内側に延長部分を一体に設け、この延長部分を
ガラス保持用の枠として兼用することに変わりないの
で、化粧額縁の熱伸びを考慮すると、やはり採光用開口
部の開口面積が小さくなるという問題は避けられなかっ
た。
【0012】本発明の目的は、中窓の止水処理を容易に
行え、かつガラス保持枠部分の見付け寸法を小さくして
採光用開口部の開口面積も大きくできる建具の採光部構
造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の建具の
採光部構造は、採光部を有する基本ユニットと、この基
本ユニットの前記採光部を除く室外面の一部または全面
を覆う付帯ユニットとを備え、前記基本ユニットには、
採光部に設けられた透光性パネルを保持するパネル保持
枠が設けられ、このパネル保持枠は、枠組みされる上
枠、下枠、および左右の縦枠で構成され、かつ上枠と縦
枠との接合、および下枠と縦枠との接合は、一方の枠材
の側面に他方の枠材の端部を当接した状態で行われ、前
記付帯ユニットは、前記パネル保持枠に干渉されること
なく熱伸び可能な状態で前記基本ユニットの室外面側に
取り付けられていることを特徴とするものである。
【0014】なお、基本ユニットとは、その基本ユニッ
ト単独で建具として必要とされる剛性、防水性、断熱
性、遮音性等を有するユニットを意味する。具体的に
は、四周框組みされた上框、下框および左右の竪框と、
この框の室内外にそれぞれ取り付けられた室内面材およ
び室外面材と、この室内外面材間に配置された紙や樹脂
製などの断熱性を有するハニカムコア(ペーパーハニカ
ムなど)や、ウレタン樹脂等の断熱部材とを備えるもの
などが利用できる。ただし、本発明は、基本ユニットが
断熱性を有していない場合でも適用できる。
【0015】このような建具の採光部構造においては、
基本ユニットの室外面側に設けられた付帯ユニットは、
ガラスなどの透光性パネルを保持するパネル保持枠と別
体とされ、また、このパネル保持枠は、例えば上枠、下
枠、および左右の縦枠を縦通しまたは横通し状態で接合
して枠組みされる。このため、室外側の付帯ユニットの
枠組み構造に関係なく、各枠材を例えばビスによって互
いに90°接合できるので、パネル保持枠のコーナー部
分では、一方の枠材の側面の広い部分に他方の枠材の端
部が確実に接触するようになる。従って、コーナー部分
に十分な止水性が付与され、手間のかかる止水処理が不
要になる。
【0016】また、付帯ユニットとパネル保持枠とを別
体にするので、付帯ユニットに直射日光が照射して熱伸
びしても、パネル保持枠は熱伸びせず、パネル保持枠と
採光用に設けられる開口部分との対向面間に熱伸び吸収
用のスペースを設ける必要がない。このため、パネル保
持枠の見付け寸法を小さくでき、採光部の開口面積を大
きくできる。そして、このような作用効果は、夜間や冬
季のように、付帯ユニットが低温となって収縮する場合
にも同様に得られ、すなわち、付帯ユニットの伸縮に対
応可能である。以上により、前記目的が達成される。
【0017】さらに、本発明の採光部構造では、前記パ
ネル保持枠の室外面と前記基本ユニットの室外面とは略
面一とされるか、または前記パネル保持枠の室外側に設
けられた室外側係止部が前記基本ユニットの前記採光部
用の開口部の室側周縁に係止され、これらのパネル保
持枠および基本ユニットの境界部分がテープ状の止水材
で被覆されていることが望ましい。このような構成で
は、テープ状の止水材を例えば貼設することにより、基
本ユニットおよびパネル保持枠間の止水処理も容易かつ
確実に行える。
【0018】そして、本発明の採光部構造において、前
記パネル保持枠は、前記採光部用の開口部の室内側周縁
に係止される室内側係止部と、当該開口部の室外側周縁
に係止される室外側係止部とを備え、これらの室内外係
止部で前記基本ユニットを挟持するようにして取り付け
られていてもよい。このような場合には、付帯ユニット
と何ら関わり合うことなくパネル保持枠が基本ユニット
の開口部内に固定されるので、付帯ユニットの室内側の
構造が簡単になり、付帯ユニットを安価に製作可能であ
る。
【0019】この際、パネル保持枠の前記室外側係止部
は、当該パネル保持枠とは別体の係止片で形成され、こ
の係止片で前記パネル保持枠の室外面と前記基本ユニッ
トの室外面との境界部分が隠蔽されていることが望まし
い。すなわち、それぞれの室外面の境界部分が係止片で
隠蔽されるので、この部分の止水性がさらに向上する。
【0020】一方、本発明の採光部構造では、前記パネ
ル保持枠は、前記採光部用の開口部の室内側周縁に係止
される室内側係止部を備えているとともに、前記付帯ユ
ニットに対して接合手段を介して相対移動可能に接合さ
れ、この接合手段は前記パネル保持枠に穿設された長孔
と当該長孔を貫通して前記付帯ユニットに螺合するビス
とで形成され、かつこの接合手段で接合された付帯ユニ
ットおよび前記室内側係止部で前記基本ユニットを挟持
するようにして取り付けられていてもよい。このような
場合には、付帯ユニットがパネル保持枠を利用して基本
ユニット側に固定されることにもなるので、付帯ユニッ
トとしては、その大きさが制限された例えば開口部周り
の額縁状に形成されても、パネル保持枠を介して基本ユ
ニット側に確実に固定可能である。また、パネル保持枠
は、接合手段を介して付帯ユニットに相対移動可能に接
合されるから、互いに接合されていても、付帯ユニット
の熱伸びを阻害する心配がない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。 〔第1実施形態〕図1は、本発明の第1実施形態に係る
採光部構造が適用された建具としての断熱ドア1を示す
外観姿図、図2、図3は、断熱ドア1の縦断面図および
横断面図、図4は、横断面図における要部を示す拡大
図、図5は、断熱ドア1を模式的に示す分解斜視図であ
る。
【0022】断熱ドア1は、いわゆる片開きドアであ
り、建物の玄関開口部に設けられるドア枠10と、ドア
枠10内に配置される戸板20とで構成され、主に戸板
20に断熱性が付与されている。なお、このような断熱
ドアとしては、本実施形態のような片開きドアの他、両
開きタイプ、すなわち通常は締め切られることが多い袖
パネルを備えた親子ドアであってもよい。
【0023】ドア枠10は、それぞれアルミの押出形材
からなる上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を
四周枠組みして形成されている。各枠材11〜13の室
内側に設けられたリップ溝11A〜13Aには、係止用
のツメ部14A,15A,16Aを有したアタッチメン
ト14,15,16がワンタッチ式で着脱自在に取り付
けられている。
【0024】このようなアタッチメント14〜16とし
ては、例えば樹脂製のものとアルミ製のものとがあり、
また、特に上枠11および縦枠13用のアタッチメント
14,16としては、実線で示したアングル無しのもの
と、一点鎖線で示したアングル有りのものとが用意され
ている。これらのアタッチメント14〜16は、その材
質や形状が異なるものの中から適宜選択して用いられる
ことで、各枠材11〜13を変えずにドア枠10として
の納まりや意匠面でのバリエーションを増やすことが可
能である。
【0025】一方、戸板20は、図5にも示すように、
基本ユニットとしての戸板本体21と、戸板本体21の
室外面における中窓24部分を除いた略全面を覆う付帯
ユニットとしての遮蔽体22と、中窓24の室内側の四
周縁を覆う化粧額縁23とを備えている。そして、中窓
24が本発明に係る採光部になっている。
【0026】戸板本体21は、それぞれ中空のアルミ押
出形材からなる上框211、下框212、および左右の
竪框213を四周枠組みして形成した框組み214と、
框組み214内に配置された断熱性を有するペーパーハ
ニカムコア215と、このペーパーハニカムコア215
および框組み214の室内外側に接合された鋼板21
6,217からなり、中央に中窓24用の開口部218
を有している。そして、ペーパーハニカムコア215に
より、戸板本体21に断熱性能が付与され、戸板本体2
1での室内外側の熱伝達が行われ難くなっている。
【0027】また、図3において、框組み214の一方
の竪框213は他方に比べて大きな断面寸法を有し、よ
り大きな接触面積で鋼板216,217と接触してい
る。このため、竪框213の室内面には、室外側に後退
した段差部213Aが設けられ、この段差部213Aを
埋めるようにして断熱シート213Bが貼設されてい
る。すなわち、竪框213はその断面寸法が大きいこと
により、室外側の熱による室内側への影響が懸念される
が、室内面の大部分を断熱シート213Bを介して鋼板
217と接触させることで、竪框213を介して伝わる
室外側の鋼板216の熱を室内側の鋼板217(戸板本
体21の室内面)に達し難くしている。
【0028】戸板本体21を構成する框組み214にお
いて、上框211の上端は、図2に示すように、立上部
分に跨設された上エッジ材219で閉塞されており、こ
れによって上框211の長手方向に沿った二条の排水ス
ペース220,221が形成されている。このような排
水スペース220,221は、雨水等の排水流路として
の役目の他、電気錠223(図3)のための電気配線2
23A(図2中に円形の一点鎖線で図示)用のスペース
としても用いられ、また、上エッジ材219を取り外す
ことで容易にメンテナンス可能である。さらに、図2に
おいて、下框212にも、下方から下エッジ材222が
あてがわれてビス止めされている。
【0029】框組み214の各竪框213は、断面矩形
の中空とされ、図3中の右側に示すように、一方の竪框
213の中空部にはドア枠10の縦枠13に対して係脱
する前記電気錠223が収容されている。このことによ
り、電気錠223固定用に穿設された竪框213のビス
孔から雨水が浸入した場合でも、雨水が竪框213の中
空部を伝って落下するようになり、ペーパーハニカムコ
ア215に達する心配がない。縦框213に穿設される
縦エッジ材224や図示しないドアクローザ固定用のビ
ス孔から浸入する雨水に対しても同じである。さらに、
図3中の左側に示すように、このような構成は他方の竪
框213でも同様であり、竪框213に縦エッジ材22
4に加えてドア枠10との接続を行うヒンジ25が固定
されていても、この固定部分から浸入する雨水がペーパ
ーハニカムコア215内まで達することはない。
【0030】図2、図4において、中窓24は、遮蔽体
22とは別体とされて戸板本体21の開口部218内に
収容されたパネル保持枠としての枠体225を備えてお
り、枠体225と遮蔽体22とを別体にすることで、直
射日光が照射することによって生じる遮蔽体22の熱伸
びが中窓24側に影響するのを抑制している。
【0031】枠体225は、アルミ押出形材からなる上
枠226、下枠227、および左右の縦枠228を縦通
し(縦がち)状態で配置し、ビス249によって互いに
90°接合して枠組みされている。枠体225内には透
光性パネルとしての複層のガラスパネル229が配置さ
れ、ガラスパネル229の室外面が各枠材226〜22
8の室外側のヒレ部226A,227A,228Aにシ
ール材230を介して支持され、室内面が枠体225に
室内側からビス止めされた化粧額縁23の内周縁のヒレ
部232Aでシール材231を介して支持されている。
【0032】化粧額縁23は、同一断面形状の四本のア
ルミ製あるいは樹脂製の形材232を、溶接や接着、あ
るいはブラケットを介して互いに45°接合して枠組み
したものであり、室内側から見た場合(内観)の意匠性
の向上が図られている。
【0033】このような中窓24では、枠体225を室
内側から室外側に向けて挿入し、枠体225の室内側の
係止部226B,227B,228Bを戸板本体21の
室内面に係止させる。この際、枠材226〜228のヒ
レ部226A〜228Aと戸板本体21の室外面とは略
面一となり、これらの境界部分をテープ状の止水材23
3によるテーピングだけで止水処理を施す。この後、各
縦枠228の室外側のヒレ部228Aに係止片228C
をビス248で固定し、この係止片228Cを戸板本体
21の室外面に係止させ、これによって枠体225を戸
板本体21の開口部218内に固定する。次いで、ガラ
スパネル229を枠体225内に配置し、化粧額縁23
を枠体225にビス止めし、これによってガラスパネル
229を枠体225および化粧額縁23の各ヒレ部22
6A〜228A,232A間で挟持するとともに、戸板
本体21を挟持するようにして枠体225および化粧額
縁23を互いに固定する。
【0034】以下には、戸板本体21を覆う遮蔽体22
について詳説する。図1、図5において、遮蔽体22
は、戸板本体21の室外面の四周縁を覆う上横材23
4、下横材235、および左右の第1縦材236を備え
ている。これらの部材234〜236は、アルミの押出
形材で単純な構造の板材として形成されており、各第1
縦材236の内側には一対の第2縦材237が配置さ
れ、各第2縦材237のさらに内側には中窓24の左右
の縁を覆う一対の第3縦材238が配置されている。そ
して、最も内側の第3縦材236および上下の横材23
4,235により、中窓24を構成する枠体225の室
外面全域が覆われている。このような縦長の遮蔽体22
は、室外側面に直射日光が照射することで温度が上昇
し、縦方向に熱伸びすることになる。
【0035】上下の横材234,235と第1縦材23
6とは、第1縦材236が通った状態(縦がち・縦通
し)でビス止めによって90°接合され、全体枠状に形
成されている。この際、第1縦材236は、図3に示す
ように、外周側の見込み片236Aがビス236Bによ
って縦エッジ材224の室外側に固定されている。見込
み片236Aに穿設されるビス孔(図示略)は長孔とさ
れている。第1縦材236の他方側の見込み片236C
にはリップ溝236Dが設けられ、このリップ溝236
Dが戸板本体21側に貼設された樹脂製のガイド部材2
39に嵌合されている。
【0036】つまり、縦長の第1縦材236は、直射日
光が照射すると縦方向の熱伸びが生じるが、左右のうち
の一方の側では長孔によってビス236Bとの間での干
渉が避けられ、他方の側ではガイド部材239に沿って
スライドし、第1縦材236としての熱伸びが戸板本体
21に妨げられずに行われるようになっている。
【0037】なお、ガイド部材239は、予め第1縦材
236に嵌合されており、枠状に組まれた各板材234
〜236を戸板本体21に取り付けるのと同時に、該戸
板本体21の室外面に貼設される。また、ガイド部材2
39を貼設するには、接着剤や両面テープの他、面ファ
スナーを用いてもよい。ガイド部材239の材質は金属
でもよいが、熱を戸板本体21側に伝え難い低熱伝導率
の樹脂製とすることが好ましい。そして、第1縦材の見
込み片236A,236Cは、これ自体が補強リブとし
て作用し、第1縦材236の剛性を向上させるのにも役
立っている。
【0038】ところで、枠状に組まれた上横材234、
下横材235、および第1縦材236においては、図2
に示すように、下横材235の下端が戸板本体21の下
エッジ材222に載置され、上横材234の上端が上エ
ッジ材219に係止されている。この際、上横材234
側では、上横材234の上端と上エッジ材219の平面
部分との間に隙間240が設けられている。
【0039】つまり、直射日光の照射面積は上下の横材
234,235に比して第1縦材236の方が大きいた
め、下横材235の下端が下エッジ材222に載置され
ている本実施形態では、第1縦材236の縦方向への熱
伸びに伴って上横材234が上方に移動する。この際、
上横材234と上エッジ材219との間の隙間240で
熱伸びよる変位量が吸収され、遮蔽体22の上部側にお
いても、その熱伸びを戸板本体21側と干渉することな
く生じさせることが可能である。
【0040】なお、本実施形態では、下エッジ材222
の室外端が上方に折曲しており、枠状に組まれた遮蔽体
22の上横材234、下横材235、および第1縦材2
36を、上方の隙間240を利用して倹飩式に戸板本体
21に取り付ける際、下横材235を下エッジ材222
の前記折曲部分でガイドさせて容易に落とし込むことが
可能である。そして、下横材235も水平な二条のガイ
ド部材239を介して戸板本体21に取り付けられてい
る。また、上下の横材234,235および第1縦材2
36が見付け方向に若干熱伸びすることを考慮し、前述
した第1縦材236固定用のビス236Bと見込み片2
36Aとの間には、該熱伸びによる変位を吸収するゴム
座金等の弾性体が介装されている。
【0041】遮蔽体22を構成する第2、第3縦材23
7,238も、アルミ製の押出形材であり、第1縦材2
36などと同じく板材である。先に第3縦材238は、
図3に示すように、左右両側の見込み片238Aに設け
られたリップ溝238Bを二条のガイド部材239に嵌
合することで、戸板本体21および枠体225に対して
上下スライド可能に取り付けられている。一方、第2縦
材237は、その左右両側の見込み片237Aが第1縦
材236および第3縦材238の対向し合う見込み片2
36C,238Aに設けられた係合部236E,238
Cに係合して取り付けられており、やはり上下にスライ
ド可能である。
【0042】これら第2、第3縦材237,238の上
端側および下端側は、上横材234および下横材235
にそれぞれ呑み込まれている。すなわち、図2におい
て、上横材234の下側の見込み片234A、および下
横材235の上側の見込み片235Aには、第2、第3
縦材237,238の外形形状にならった切り欠き(図
示略)が設けられ、この切り欠き部分にそれらの上下端
部側が印籠形式で呑み込まれている。
【0043】第2、第3縦材237,238の下端は、
下横材235の見込み片235Aの下方に設けられた別
の見込み片235B上に載置されている。上横材234
にも同様な見込み片234Bが設けられ、この見込み片
234Bおよび前記見込み片235Bの各室内側には、
第2、第3縦材237,238の上下端に係止される係
止部234C,235Cが設けられている。従って、中
窓24に近い上横材234の下側や、下横材235の上
側は、戸板本体21に取り付けられた第2、第3縦材2
37,238に確実に係止されることになり、室外側へ
のばたつきが抑えられている。なお、第2、第3縦材2
37,238においても、それぞれの見込み片237
A、238Aにより、それらの剛性の向上が図られてい
る。
【0044】以上のような遮蔽体22では、上横材23
4、下横材235、第1〜第3縦材236〜238が見
込み片234A,235A,236A,237A,23
8Aを有することで、その室外面が戸板本体21から離
間しており、各横材234,235、各縦材236〜2
38と戸板本体21との間には断熱層としての空気層2
41が形成されている。この空気層241により、遮蔽
体22の熱が戸板本体21に伝達され難くなり、戸板本
体21の熱伸びや熱による劣化が確実に抑制される。な
お、このような空気層241を外部と良好に連通させ、
空気層241内と外部との間で空気を流通させてもよ
く、このような場合には、遮蔽体22の裏面側での放熱
が良好に行えるので、遮蔽体22に直射日光が照射して
も室外面の温度上昇を抑えることができ、戸板本体21
だけでなく遮蔽体22自身の熱伸びも防止できる。
【0045】このような本実施形態においては、上横材
234、下横材235、第1〜第3縦材236〜238
を遮蔽体22として予め組み立てておき、下横材23
5、第1、第3縦材236,238にはガイド部材23
9を嵌め込んでおく。この状態から、遮蔽体22を戸板
本体21に組み付け、戸板20を完成させる。断熱ドア
1全体の設置は、通常のドア施工と同じ手順で行われ
る。すなわち、建物の玄関開口部分にドア枠10を固定
し、ドア枠10に対して戸板20をヒンジ25およびド
アクローザ等を介して取り付ければよい。
【0046】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。 1)断熱ドア1では、中窓24の枠体225が各枠材2
26〜228の90°接合によって枠組みされているた
め、枠体225のコーナー部分では、枠材226〜22
8同士を確実に接触させることができる。具体的には、
上下枠226,227の端部を各縦枠228の広い側面
に当接させ、この状態でビス259を締め付けて接合す
ることにより、それらを確実に接触させることができ
る。従って、コーナー部分での十分な止水性が確保され
るから、従来のような手間のかかる止水処理を不要にで
き、止水処理を容易かつ確実にできる。
【0047】2)中窓24を構成する枠体225と遮蔽
体22とは別体であるため、直射日光が照射することで
生じる遮蔽体22の熱伸びは、枠体225や、内部のガ
ラスパネル229、中窓24用に設けられた戸板本体2
1の開口部218等によって妨げられる心配がなく、遮
蔽体22の熱伸びを確実に許容できる。従って、遮蔽体
22に直射日光が照射して縦方向に大きく熱伸びして
も、枠体225は熱伸びしないので、枠体225と開口
部218の内面との間に熱伸び吸収用のスペースを設け
る必要がなく、枠体225の特に上下枠226,227
の見付け寸法H(図2)を小さくでき、中窓24の開口
面積を大きくできる。
【0048】3)戸板本体21の室外面と枠体225の
室外面とは略面一とされ、これらの室外面の境界部分が
テープ状の止水材233で被覆されている。すなわち、
このような境界部分では、止水材233を貼設すること
によって容易に止水でき、それら戸板本体21および枠
体225間の止水処理も容易かつ確実に行える。
【0049】4)枠体225は、開口部218の室内側
周縁に係止される係止部226B〜118Bと、室外側
周縁に係止される係止片228Cとで、戸板本体21を
挟持するようにして取り付けられているから、遮蔽体2
2と何ら関わり合うことなく枠体225を開口部218
内に固定できる。従って、枠体225と対向する上下の
横材234,235や第3縦材238等を構造が単純な
板材にでき、押出成形等によって安価に製作できる。
【0050】5)枠体225の室外側が係止片228C
を介して戸板本体21に係止されているが、この係止片
228Cは枠体225の室外面と戸板本体21の室外面
の境界部分を隠蔽することになるので、この境界部分を
前述した止水材233に加えて係止片228Cでも止水
でき、この部分の止水性をさらに向上させることができ
る。
【0051】6)枠体25にはガラスパネル229の室
外面を保持するヒレ部226A〜228Aが設けられ、
化粧額縁23にはガラスパネル229の室内面を保持す
る別のヒレ部232Aが設けられ、これらのヒレ部22
6A〜228A,232A間でガラスパネル229が挟
持されているので、枠体225単体でガラスパネル22
9を保持する必要がなく、枠体225の構造を簡単にで
きる。また、ガラスパネルの保持作業を、枠体225に
化粧額縁23をビス止めするといった化粧額縁23の固
定作業と同時に行え、効率的である。
【0052】7)遮蔽体22は、枠体225の室外面の
全面を被覆しているため、枠体225への直射日光の照
射を制限でき、枠体225自身の熱伸び等も防止でき
る。
【0053】8)戸板20は、断熱性を有する戸板本体
21と、この戸板本体21の室外側に配置された遮蔽体
22とを備えているため、戸板本体21の室外面に直射
日光が照射するのを遮蔽でき、室外面の温度が上昇する
のを防止できる。従って、戸板本体21への直射日光の
照射が遮蔽されることにより、その室外面と室内面との
温度差を小さくできるから、室外面の熱伸びを防止で
き、よって建具としての基本性能が要求される戸板本体
21の反りを有効に防止でき、また、紫外線による劣化
を防止できる。
【0054】9)戸板本体21の室外側が遮蔽体22で
覆われていることで、雨水等も直接戸板本体21に降り
注ぐことがなく、止水性を良好にできるとともに、雨水
による劣化も確実に防止でき、耐候性・耐久性も向上さ
せることができる。
【0055】10)戸板本体21の外周には遮蔽体22の
外周を保持する上エッジ材219、下エッジ材222、
および左右の縦エッジ材224が設けられ、上エッジ材
219と遮蔽体22との間には、遮蔽体22の縦方向の
伸縮を許容する隙間240が形成されているので、遮蔽
体22が直射日光を受けて熱伸びしても、この熱伸びに
よる変位量を隙間240で吸収でき、遮蔽体22が室外
側にはらもうとするのを防止できる。また、隙間240
が設けられていることで、遮蔽体22を熱伸びする金属
材料で形成しても何ら問題を生じないから、遮蔽体22
を構成する各横材234,235、各縦材236〜23
8をアルミの押出形材で形成でき、加工性を良好にでき
る。
【0056】11)遮蔽体22の第2、第3縦材237,
238は、上横材234および下横材235に対して印
籠形式で挿入されているとともに、各横材234,23
5には各縦材237,238の室内側に係止される係止
部234C,235Cが設けられているので、戸板本体
21に固定された各縦材237,238に各横材23
4,235を確実に係止でき、各横材234,235の
室外側へのばたつきを防止できる。具体的には、中窓2
4に近い上横材234の下側や、下横材235の上側
を、戸板本体21に取り付けられた第2、第3縦材23
7,238に確実に係止でき、そのばたつきを防止でき
る。
【0057】12)遮蔽体22は、戸板本体21の室外面
の外周に沿った部分まで被覆しているため、該室外面の
外周部分や戸板本体21の端面側に雨水等を入り込み難
くできる。従って、戸板本体21の端面側に電気錠22
3、ヒンジ25、ドアクローザ等の建具構成部品をビス
止めしても、ビス孔から雨水が浸入する心配がなく、戸
板20としての止水性を良好に維持でき、戸板20をド
ア用に良好に用いることができる。そして、これらの電
気錠223、ヒンジ25、およびドアクローザなどの戸
板構成部品は、戸板20の中でも戸板としての剛性を有
する戸板本体21に取り付けられているので、各構成部
品を戸板20に確実に取り付けることができるうえ、戸
板20の開閉中にそれらの構成部材の取付け部が変形等
して機能しなくなる心配がなく、断熱ドア1の耐久性を
向上させることができる。
【0058】13)遮蔽体22は、戸板本体21との間に
断熱層としての空気層241を備えているので、遮蔽体
22が熱伝導率の高いアルミで形成されていても、その
遮蔽体22に照射することで発生する熱を空気層241
で遮断して戸板本体21側に伝達し難くでき、戸板本体
21の室外面の熱伸びや、熱による室外面の劣化をより
確実に防ぐことができる。
【0059】14)戸板20は、戸板本体21に照射され
る直射日光が制限されことにより、戸板本体21の室内
外面の温度に大きな相違が生じず、熱伸びによる反りが
防止されので、従来大きな温度差が生じ易かった断熱性
能を有する建具として特に有効である。
【0060】15)遮蔽体22を構成する第1縦材236
の熱伸び時には、第1縦材236の一方の側では長孔に
よってビス236Bとの間での干渉が避けられ、他方の
側ではガイド部材239に沿ってスライドするので、第
1縦材236の熱伸びを戸板本体21側に妨げられずに
許容できる。また、第2縦材237では、第1、第3縦
材236,238間にスライド可能に係合され、第3縦
材238においても、ガイド部材239を介してスライ
ド可能に戸板本体21に取り付けられているので、これ
らの縦材237,238の熱伸びも戸板本体21側に妨
げられずに許容できる。従って、遮蔽体22全体が縦方
向に熱伸びした場合、遮蔽体22を戸板本体21に取り
付けた状態でも、その熱伸びを許容でき、熱伸びによる
変位量が前述した隙間240で吸収されるのと相まっ
て、遮蔽体22での反りの発生を一層確実に防止でき
る。
【0061】16)遮蔽体22は、その縦長の形状によ
り、主に縦方向への熱伸びが許容されればよいが、本実
施形態では、下横材235が水平なガイド部材239を
介して戸板本体21に取り付けられていたり、第1縦材
236の戸板本体21へのビス止め用にゴム座金等の弾
性材が介装されているため、遮蔽体22の横方向への若
干の伸びをも確実に許容できる。
【0062】17)遮蔽体22は、戸板本体21に倹飩式
で取り付けられる際に、下端が戸板本体21の下エッジ
材222の折曲部分でガイドされ、その下端を容易に落
とし込むことができ、作業を迅速かつ確実にできる。
【0063】18)遮蔽体22の各横材234,235や
各縦材236〜238には、見込み片234A,234
B,235A,235B,236A,236C,237
A,238Aが設けられているため、それらの剛性を向
上させることができ、遮蔽体22として予め組み立てた
場合でも反ったりせず、取り扱いを容易にできる。さら
に、剛性の向上が図られていることにより、強風時の負
圧にも十分に対抗できる。
【0064】19)ドア枠10に取り付けられるアタッチ
メント14〜16は、その材質や形状が異なるものの中
から適宜選択して用いられるため、各枠材11〜13を
変えずにドア枠10としての納まりや意匠面でのバリエ
ーションを増やすことができる。
【0065】〔第2実施形態〕図6、図7、図8、図9
には、本発明の第2実施形態に係る断熱ドア2の外観姿
図、縦断面図、横断面図、および横断面の拡大図が示さ
れている。なお、本実施形態では、前記第1実施形態と
同様な部材に同一符号を付し、それらの説明を省略また
は簡略化する。
【0066】断熱ドア2には、本発明の付帯ユニットと
して、戸板本体21の開口部218における室外側の周
縁部分のみを覆う化粧額縁26が設けられている。従っ
て、断熱ドア2では、枠体225の室外面の略全域は被
覆されているが、戸板本体21の室外面の多くの部分が
露出している。また、化粧額縁26は、アルミ製の同一
断面形状の形材245を45°接合によって枠組みした
ものである。
【0067】このような化粧額縁26では、左右両側の
形材245の室内側に中窓24用の枠体225がビス2
48で固定されている。また、枠体225の室内側に
は、第1実施形態と同様に室内用の化粧額縁23がビス
止めされている。これにより、戸板本体21の開口部2
18周りは、各化粧額縁23,26および枠体225を
用いて挟持されることになる。この際、ビス248を貫
通させるために穿設された枠体225のビス孔は長孔
(図示略)とされ、枠体225と化粧額縁26とが縦方
向に相対移動可能とされている。つまり、このビス24
8および長孔で本発明の接合手段が形成されており、化
粧額縁26の縦方向の熱伸びを干渉しないようになって
いる。
【0068】また、枠体225も、各枠材226〜22
8をビス249(図9)で互いに90°接合したもので
あり、戸板本体21の開口部218に対して室内側から
挿入配置されている。また、戸板本体21の室外面に
は、アルミや樹脂製の押出形材からなる二条の化粧モー
ル246が両面テープや、接着剤、面ファスナー等の適
宜な接着手段で貼設されている。
【0069】本実施形態では、先ず、枠組みした化粧額
縁26の室内面にテープ状の止水材233(図7、図
9)を貼り付けておき、この化粧額縁26を戸板本体2
1の開口部218に室外側からあてがっておく。これに
より、止水材233の一部は戸板本体21の室外面に密
着することになる。次いで、枠組みした枠体225を室
内側から開口部218内に収容し、化粧額縁26にビス
248で固定する。この際、枠体225の室外面は戸板
本体21の室外面と略面一となって対向する止水材23
3に密着し、戸板本体21および枠体225の境界部分
での止水性が確保される。この後、ガラスパネル229
を枠体225内に室内側から配置し、最後に、室内側の
化粧額縁23を枠体225にビス止めするとともに、ガ
ラスパネル229を保持する。
【0070】このような実施形態によれば、付帯ユニッ
トとしての構成は第1実施形態と異なるものの、室外側
の化粧額縁26と中窓24用の枠体225とが別体であ
ることにより、化粧額縁26の枠組み構造に関係なく、
各枠材226〜228をビス249で互いに90°接合
できる。このため、枠体225コーナー部分では十分に
止水性を確保でき、前述した1)の効果を同様に得るこ
とができる。また、化粧額縁26と枠体225が別体で
あるから、化粧額縁26が直射日光の照射によって熱伸
びした場合でも、この化粧額縁26の熱伸びを枠体22
5に干渉されずに許容できる。従って、枠体225部分
に熱伸び用のスペースを設ける必要がなく、枠体225
の見付け寸法Hを小さくでき、中窓24の開口面積を大
きくでき、前述した2)の効果も同様に得ることができ
る。
【0071】また、本実施形態では、第1実施形態と同
様な構成により、前述した6),7),19)の効果を同
様に得ることができる。さらに、本実施形態での戸板本
体21の室外面は、僅かではあるが化粧額縁26で被覆
されているので、前述の8)の効果ほどではないが、戸
板本体21の被覆部分への直射日光の照射を遮蔽でき、
その分、戸板本体21の熱伸びを少なくできるという効
果はある。これにより、14)の効果も同様に得ることが
できる。そして、特に戸板本体21の開口部218周り
が化粧部材26で覆われていることで、この部分に直接
雨水等が降り注ぐ心配がないから、前述の9)の効果ほ
どではないが、幾分の止水性、耐候性・耐久性の向上を
図ることができる。
【0072】さらに、本実施形態では、以下の効果があ
る。20)枠体225は、室内側に係止部226B〜22
8Bを有することと、室外側の化粧額縁26にビス24
8で接合されていることとにより、戸板本体21を挟持
するようにして取り付けられている。すなわち換言すれ
ば、化粧額縁26が枠体225を利用して戸板本体21
側に固定されることにもなるので、化粧額縁26が開口
部218周りを覆うだけの大きさであっても、その枠体
225を介して戸板本体21に確実に固定できる。
【0073】21)枠体225は、これに設けられた長孔
を貫通するビス248で化粧額縁26に接合されている
ので、化粧額縁26の特に縦方向の熱伸びを阻害する心
配がない。
【0074】なお、本発明は、前記実施形態に限定され
るものではない。前記各実施形態では、戸板本体21が
ペーパーハニカムコア215を用いることで断熱性を有
していたが、戸板本体の断熱構造は任意であり、例え
ば、ペーパーロールコアを用いてもよい。また、断熱構
造としては、発泡ポリスチレンフォームや発泡ウレタン
フォーム等の樹脂製保温材を、表裏両面から樹脂板や金
属板で挟み込んだサンドイッチ構造のものや、厚肉板状
の樹脂製充実パネル、あるいは木製パネルであってもよ
く、その他としては、ペーパーハニカムコアまたはペー
パーロールコアの内部に樹脂製保温材を充填した構造を
適用してもよい。そして、戸板本体を樹脂製や木製とし
た場合には、遮蔽体や室外側の化粧額縁で覆うことで室
外面の紫外線劣化を防止でき、耐候性・耐久性を向上さ
せることができる。また、各実施形態で説明したような
遮蔽体や室外側の化粧額縁等も、上述の戸板本体と同様
な断熱性構造を有していてもよい。ただし、戸板本体や
遮蔽体が断熱性を有しない場合でも本発明に含まれる。
【0075】さらに、各実施形態で説明したようなドア
枠に断熱性を付与してもよい。すなわち、ドア枠を構成
する各枠材を例えばアルミ押出形材からなる室外部材
と、同様にアルミ押出形材からなる室内部材と、これら
の室内外部材を連結する樹脂製の断熱部材とからなる断
熱形材で構成することにより実施可能である。そして、
このような断熱構造は、戸板本体のような基本ユニット
にも適用可能であり、例えば、戸板本体の框組みを構成
する各框を断熱形材とすればよい。なお、断熱形材に用
いられる断熱部材としては、樹脂を注入して構成するも
のに限らず、予め成形されかつ室内外部材間にかしめに
より結合される板状の断熱部材でもよい。
【0076】前記各実施形態では、枠体225および室
内側の化粧額縁23もそれぞれ別体であったが、これら
が一体である場合でもよく、前述の1)の効果を阻害す
ることはない。しかし、このような場合には、室内側に
露出する部分も90°接合された状態となるから、室内
側での化粧額縁に相当する部分の内観を向上させること
は期待できない可能性がある。
【0077】各実施形態の枠体225は、その室外面の
全域あるいは略全域が遮蔽体22や化粧額縁26で覆わ
れていたが、枠体の室外面の一部が覆われた場合や、全
く覆われない場合でも本発明に含まれる。
【0078】各実施形態の枠体225では、縦通し状態
で枠材226〜228が接合されていたが、各縦枠22
8の端部(上端、下端)が上下枠226,227の側面
(下面、上面)に当接された横通し状態で接合した場合
でも本発明に含まれる。また、一方の枠材の端部を他方
の枠材の側面に当接する際には、他方の枠材の外側面に
当接させてもよく、あるいは、他方の枠材の外側面を切
り欠くことで一方の枠材の端部を呑み込ませ、これによ
って他方の枠材の内側面に当接させてもよい。さらに、
各枠材の接合角度は、縦通しや横通し状態で接合できる
構造であれば何度でもよく、90°に限定されない。
【0079】各実施形態の枠体225では、各枠材22
6〜228の室内側に係止部226B〜228Bが設け
られ、枠体225を室内側から開口部218内に収容す
ることにより、係止部226を開口部218の室内側周
面に係止させていたが、本発明では、図10に示すよう
に、縦枠228の室外側に係止部228Dを設け、枠体
225を室外側から収容することにより、係止部228
Dを開口部218の室外側周縁に係止させてもよい。こ
の際、係止部228Dの係止部分には、二点差線で示す
ように、テープ状の止水材233を貼設し、枠体225
と戸体本体21との境界部分を覆うことが望ましく、こ
のことにより、前述した3)の効果を得ることができ
る。勿論、このような室外側係止部を枠体225の上枠
226のおよび下枠227に設け、止水材233で覆っ
てもよい。
【0080】また、本発明の建具としては、ドアに限ら
ず、障子を有した引戸などであってもよい。その他、本
発明の目的を達成できる範囲であれば、建具を構成する
各部材の形状や材質等は任意に決められてよい。
【0081】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
採光部のパネル保持枠と付帯ユニットとがそれぞれ別体
とされ、かつパネル保持枠が一方の枠材の側面に他方の
枠材の端部を当接した状態で枠組みされているので、室
外側の付帯ユニットの枠組み構造に関係なく、枠体のコ
ーナー部分では、一方の枠材の広い部分に他方の枠材の
端部を確実に接触させることができ、よって止水性を十
分に確保でき、手間のかかる止水処理を不要にできると
いう効果がある。
【0082】また、パネル保持枠と付帯ユニットとが別
体であることにより、付帯ユニットに直射日光が照射し
て熱伸びしても、パネル保持枠は熱伸びしせず、パネル
保持枠と採光部用開口部分との対向面間に熱伸び吸収用
のスペースを設ける必要がない。このため、パネル保持
枠の見付け寸法を小さくでき、採光部の開口面積を大き
くできるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す外観姿図である。
【図2】第1実施形態を示す縦断面図である。
【図3】第1実施形態を示す横断面図である。
【図4】図3の要部を拡大して示す拡大図である。
【図5】第1実施形態を模式的に示す分解斜視図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態を示す外観姿図である。
【図7】第2実施形態を示す縦断面図である。
【図8】第2実施形態を示す横断面図である。
【図9】図8の要部を示す拡大図である。
【図10】本発明の変形例を示す拡大図である。
【符号の説明】
1,2…建具である断熱ドア、21…基本ユニットであ
る戸板本体、22…第1実施形態での付帯ユニットであ
る遮蔽体、24…採光部である中窓、26…第2実施形
態での付帯ユニットである化粧額縁、225…パネル保
持枠である枠体、226…上枠、226B,227B,
228B…室内側係止部、227…下枠、228…縦
枠、228C…別体の室外側係止部である係止片、22
8D…室外側係止部、229…透光性パネルであるガラ
スパネル、233…止水材、248…ビス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−102855(JP,A) 特開2001−20630(JP,A) 実開 平7−4762(JP,U) 実開 昭63−148787(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 3/54 - 3/88

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採光部を有する基本ユニットと、この基
    本ユニットの前記採光部を除く室外面の一部または全面
    を覆う付帯ユニットとを備え、 前記基本ユニットには、採光部に設けられた透光性パネ
    ルを保持するパネル保持枠が設けられ、このパネル保持
    枠は、枠組みされる上枠、下枠、および左右の縦枠で構
    成され、かつ上枠と縦枠との接合、および下枠と縦枠と
    の接合は、一方の枠材の側面に他方の枠材の端部を当接
    した状態で行われ、 前記付帯ユニットは、前記パネル保持枠に干渉されるこ
    となく熱伸び可能な状態で前記基本ユニットの室外面側
    に取り付けられている 建具の採光部構造。
  2. 【請求項2】 前記パネル保持枠の室外面と前記基本ユ
    ニットの室外面とは略面一とされるか、または前記パネ
    ル保持枠の室外側に設けられた室外側係止部が前記基本
    ユニットの前記採光部用の開口部の室側周縁に係止さ
    れ、これらのパネル保持枠および基本ユニットの境界部
    分がテープ状の止水材で被覆されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の建具の採光部構造。
  3. 【請求項3】 前記パネル保持枠は、前記採光部用の開
    口部の室内側周縁に係止される室内側係止部と、当該開
    口部の室外側周縁に係止される室外側係止部とを備え、
    これらの室内外係止部で前記基本ユニットを挟持するよ
    うにして取り付けられている請求項1または請求項2に
    記載の建具の採光部構造。
  4. 【請求項4】 前記室外側係止部は、前記パネル保持枠
    とは別体の係止片で形成され、この係止片で前記パネル
    保持枠の室外面と前記基本ユニットの室外面との境界部
    分が隠蔽されている請求項3に記載の建具の採光部構
    造。
  5. 【請求項5】 前記パネル保持枠は、前記採光部用の開
    口部の室内側周縁に係止される室内側係止部を備えてい
    るとともに、前記付帯ユニットに対して接合手段を介し
    て相対移動可能に接合され、この接合手段は前記パネル
    保持枠に穿設された長孔と当該長孔を貫通して前記付帯
    ユニットに螺合するビスとで形成され、かつこの接合手
    段で接合された付帯ユニットおよび前記室内側係止部で
    前記基本ユニットを挟持するようにして取り付けられて
    いる請求項1または請求項2に記載の建具の採光部構
    造。
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