JP3400843B2 - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子およびその製造方法

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JP3400843B2 JP02736994A JP2736994A JP3400843B2 JP 3400843 B2 JP3400843 B2 JP 3400843B2 JP 02736994 A JP02736994 A JP 02736994A JP 2736994 A JP2736994 A JP 2736994A JP 3400843 B2 JP3400843 B2 JP 3400843B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体発光素子および
その製造方法に関するものであり、詳しくは、エッチン
グ阻止層を利用して形成されるリッジ(ridge) 又
はグルーブ(groove)を有する半導体発光素子の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リッジ又はグルーブを有する半導体発光
素子は、活性層上に配置された上側クラッド層の一部を
エッチング除去することにより製造される。斯かる半導
体発光素子は、活性層と上側クラッド層との間にエッチ
ング阻止層を配置する方法によって再現性良く製造する
ことが出来る。
【0003】特開平5−259574号公報には、エッ
チング阻止層を利用して製造される半導体発光素子とし
て、第1導電型基板上に、順次、第1導電型下側クラッ
ド層、活性層、Alx Ga1-x Asから成る第2導電型
第1上側クラッド層、AlxGa1-x Asから成る第2
導電型エッチング阻止層、Alx Ga1-x Asから成る
第2導電型第2上側クラッド層を配置して成り、第1上
側クラッド層のX(混晶比)を0.38〜0.6、エッ
チング阻止層のXを0.6以上、第2上側クラッド層の
Xを0.38〜0.6とした半導体発光素子が提案され
ている。
【0004】上記の半導体発光素子は、混晶比0.6以
上のAlGaAsが有機酸と過酸化水素との混合エッチ
ング水溶液に対して耐エッチング性を有することを利用
し、第2上側クラッド層を上記の混合エッチング水溶液
で処理するリッジ形成工程を含む方法によって製造され
る。
【0005】ところで、一般的に言って、AlGaAs
系材料においては、Alの含有率が低い程、半導体発光
素子の寿命および性能の点で有利である。すなわち、A
lの含有率が低いAlGaAs系材料は酸化され難いた
め、半導体発光素子の長寿命化を図ることが出来る。ま
た、Alの含有率が低いAlGaAs系材料のエピタキ
シャル層の表面に他の材料を再成長させる際、界面を良
好に維持することが出来るため、再成長エピタキシャル
層の結晶性が高められる。その結果、半導体発光素子の
しきい値電流密度を低くし、また、量子効率を向上させ
ることが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、リッ
ジ又はグルーブを有する半導体発光素子の一層の多様化
を図ることにあり、混晶比が0.6以上のAlx Ga
1-x Asから成るエッチング阻止層を利用した公知の半
導体発光素子と異なり、混晶比が0.6未満のAlx
1-x Asから成るエッチング阻止層を利用した新規な
半導体発光素子およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の要旨は、活性層上に設けられた上側クラッド層の一部
をエッチング除去して形成されたリッジ又はグルーブを
有する半導体発光素子において、第1導電型基板上に、
少なくとも、第1導電型下側クラッド層、活性層、第2
導電型第1上側クラッド層、Alx Ga1-x Asから成
る第2導電型エッチング阻止層、Aly Ga1-y Asか
ら成る第2導電型第2上側クラッド層を順次に配置し、
前記の混晶比x及びyが次の条件を満足することを特徴
とする半導体発光素子に存する。
【数2】x<0.6 x−y≧0.1
【0008】そして、本発明の第2の要旨は、第1導電
型基板上に、少なくとも、第1導電型下側クラッド層、
活性層、第2導電型第1上側クラッド層、Alx Ga
1-x As(x<0.6)から成る第2導電型エッチング
阻止層、Aly Ga1-y As(x−y≧0.1)から成
る第2導電型第1上側クラッド層を順次に結晶成長させ
る工程と、第2導電型第2上側クラッド層を有機酸と過
酸化水素との混合エッチング水溶液で処理するリッジ又
はグルーブ形成工程とを含むことを特徴とする半導体発
光素子の製造方法に存する。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の半導体発光素子について説明する。本発明の半導
体発光素子において、第1導電型基板としては、通常、
所謂III −V族化合物単結晶基板(ウエハ)が使用され
る。III −V族化合物単結晶基板は、周期律表の第III
b 族元素と第Vb 族元素との化合物のバルク結晶から切
り出して得られる。本発明においては、後述のAlGa
As混晶との格子整合性を考慮し、GaP、GaAs、
InPの群から選択されるウエハが使用される。これら
の中では、特にGaAsが好適に使用される。
【0010】本発明の半導体発光素子は、第1導電型基
板上に、少なくとも、第1導電型下側クラッド層、活性
層、第2導電型第1上側クラッド層、Alx Ga1-x
sから成る第2導電型エッチング阻止層、Aly Ga
1-y Asから成る第2導電型第2上側クラッド層を順次
に配置した構造を有する。
【0011】図1は、本発明の半導体発光素子における
エピ構造の一例を示す模式的説明図であり、図中、
(1)は基板、(2)はバッファ層、(3)は下側クラ
ッド層、(4)は活性層、(5)は第1上側クラッド
層、(6)はエッチング阻止層、(7)は第2上側クラ
ッド層、(8)はキャップ層を表す。本発明の半導体発
光素子は、上記の様にダブルヘテロ接合を有し、各層
は、エピタキシャル薄膜として形成される。
【0012】バッファ層(2)は、好ましい態様とし
て、基板バルク結晶の不完全性を緩和し、結晶軸を同一
にしたエピタキシャル薄膜の形成を容易にするために使
用される。バッファ層(2)は、基板(1)と同一の化
合物で構成するのが好ましく、基板(1)としてGaA
sを使用した場合は、バッファ層(2)にはGaAsが
使用される。
【0013】下側クラッド層(3)は、通常、活性層
(4)の屈折率より小さな屈折率を有する材料で構成さ
れ、バッファ層(2)としてGaAsを使用した場合
は、通常、AlGaAs系材料(Alx Ga1-x As)
が使用され、その混晶比は、屈折率が上記の条件を満足
する様に適宜選択される。通常、混晶比は0.15〜
0.45の範囲とされる。
【0014】活性層(4)は、GaAs材料、AlGa
As系材料、InGaAs系材料、InGaAsP系材
料などによって構成され、その構造としては、例えば、
上記の材料の薄膜から成る各種の量子井戸構造(SQ
W、MQW)等を採用することが出来る。そして、活性
層(4)には、通常、光ガイド層が併用される。光ガイ
ド層の構造としては、活性層の両側に光ガイド層を設け
た構造(SCH構造)、光ガイド層の組成を徐々に変化
させることにより屈折率を連続的に変化させた構造(G
RIN−SCH構造)等を採用することが出来る。活性
層(4)の材料および構造は、目的とする発光波長や出
力などによって適宜選択される。
【0015】第1上側クラッド層(5)は、活性層
(4)の屈折率より小さな屈折率を有する材料で構成さ
れる。そして、第1上側クラッド層(5)の屈折率は、
通常、下側クラッド層(3)のそれと同一とされる。従
って、第1上側クラッド層(5)の材料としては、下側
クラッド層(3)と同様に、通常、AlGaAs系材料
(Alx Ga1-x As)が使用され、その混晶比は、下
側クラッド層(3)と同一とされる。
【0016】エッチング阻止層(6)及び第2上側クラ
ッド層(7)は、AlGaAs材料にて構成される。そ
して、Alx Ga1-x Asから成るエッチング阻止層
(6)の混晶比xは0.6未満、Aly Ga1-y Asか
ら成る第2上側クラッド(7)の混晶比yは、リッジ又
はグルーブの形成のため、エッチング阻止層(6)の混
晶比xより、0.1以上、好ましくは0.2以上小さく
する必要がある。
【0017】エッチング阻止層(6)及び第2上側クラ
ッド層(7)の屈折率は、通常、活性層(4)のそれよ
り小さくされる。そして、第2上側クラッド層(7)の
混晶比は、上記の混晶比の差を満足する条件下、通常、
0.15〜0.45の範囲から選択される。また、第2
上側クラッド層(7)の混晶比は、通常、下側クラッド
層(3)のそれと同一とされるが、必ずしもその必要は
ない。そして、キャップ層(8)は、好ましい態様とし
て、第2上側クラッド層(7)の保護、電極の接触抵抗
率を下げるため等の目的で使用され、通常、GaAs材
料にて構成される。
【0018】前記の各導電型において、通常、第1導電
型にはn型、第2導電型にはp型が選択され、ドーパン
トとしては、n型には、通常、Si、Se、Te等が使
用され、p型には、通常、Be、Zn、C、Mg等が使
用される。そして、各層におけるキャリア濃度は、各層
の有する機能に従って適宜選択される。
【0019】また、通常、バッファ層(2)の厚さは
0.1〜1μm、下側クラッド層(3)の厚さは0.5
〜3μm、活性層(4)の厚さは量子井戸構造の場合1
層当たり0.005〜0.02μm、第1上側クラッド
層(5)の厚さは0.05〜0.3μm、エッチング阻
止層(6)の厚さは0.005〜0.1μm、第2上側
クラッド層(7)の厚さは0.5〜3μm、キャップ層
(8)の厚さは0.005〜0.5μmの範囲から選択
される。
【0020】本発明の半導体発光素子は、活性層(4)
上に設けられた第2上側クラッド層(7)の一部をエッ
チング除去して形成されたリッジ又はグルーブを有す
る。リッジ又はグルーブは、電流注入路と光導波路とを
構成する要素である。リッジ又はグルーブの平面形状
は、通常、共振器長方向に伸びるストライプ状とされ、
導波構造は、基本的には、屈折率導波型構造とされる。
そして、本発明の半導体発光素子において、リッジ又は
グルーブによる電流狭搾は、従来公知の各種の構造によ
って行うことが出来る。
【0021】図2は、本発明の半導体発光素子の一例の
説明図、図3は、本発明の半導体発光素子の他の一例の
説明図、図4は、本発明の半導体発光素子の更に他の一
例の説明図であり、何れも、共振器長と直角方向に垂直
に切断した断面の模式的説明図である。
【0022】図2に示す半導体発光素子は、リッジ(2
0)のトップ表面(キャップ層(8))のみに電極(3
2)を形成して構成される。電極(32)は、p型の場
合、キャップ層(8)表面に例えばTi/Pt/Auを
順次に蒸着した後、アロイ処理することによって形成さ
れる。一方、電極(31)は、基板(1)の表面に形成
され、n型電極の場合、基板(1)表面に例えばAuG
e/Ni/Auを順次に蒸着した後、アロイ処理するこ
とによって形成される。
【0023】図3に示す半導体発光素子は、リッジ(2
0)の周囲に第1導電型電流阻止層(9)を形成し、電
流阻止層(9)及びリッジ(20)の上に更に第2導電
型コンタクト層(10)を形成して構成される。電流阻
止層(9)は、下側クラッド層(3)及び第2上側クラ
ッド層(7)の屈折率より小さな屈折率を有する材料で
構成される。具体的には、通常、AlGaAs系材料
(Alx Ga1-x As)が使用され、その混晶比は、屈
折率が上記の条件を満足する様に適宜選択される。通
常、混晶比は0.55〜0.90の範囲とされる。一
方、コンタクト層(10)は、通常、基板(1)と同一
の材料で構成される。
【0024】図4に示す半導体発光素子は、リッジ(2
0)の周囲に絶縁層(11)を形成し、絶縁層(11)
及びリッジ(20)の上に電極(32)を形成して構成
される。絶縁層(11)は、通常、SiNx、SiO2
等で構成される。なお、図3及び図4に示す半導体発光
素子において、電極(31)及び(32)は、前記と同
様に形成される。
【0025】次に、本発明の半導体発光素子の製造方法
について説明する。本発明の製造方法は、活性層の上に
配置されるエッチング阻止層の混晶比が0.6未満であ
っても、エッチング阻止層の上に配置される第2上側ク
ラッド層の混晶比を当該エッチング阻止層の混晶比より
0.1以上小さくするならば、有機酸と過酸化水素との
混合エッチング水溶液を使用したエッチング処理によ
り、メサエッチングが行われて良好にリッジ(20)が
形成されるとの知見に基づく。
【0026】図5は、AlGaAsの混晶比差(x−
y)の変化に対するエッチング阻止層(Alx Ga1-x
As)と第2上側クラッド層(Aly Ga1-y As)と
のエッチング速度差(μm/min.)を示すグラフで
あり、酒石酸(50重量%):過酸化水素水(30重量
%)の容量比が3:2の混合エッチング水溶液を使用
し、25℃でエッチングを行って得られたデータを基に
作成したものである。
【0027】図5から明らかな様に、第2上側クラッド
層の混晶比がエッチング阻止層のそれより0.1以上大
きい場合は、両者のエッチング速度には、良好なメサエ
ッチングを行うに必要な約0.5μm/min.以上の
十分なエッチング速度差がある。そして、上記の混晶比
の差(x−y)は、0.2以上とするのが好ましく、こ
れにより、エッチング速度差が約0.7μm/min.
以上となり、しかも、良好なモホロジーのリッジ又はグ
ルーブが得られると言う効果がある。
【0028】上記の有機酸としては、カルボン酸、スル
ホン酸、スルフィン酸などが挙げられるが、通常は、カ
ルボン酸が使用される。そして、カルボン酸としては、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸などの一塩基酸、酒石酸、マ
レイン酸、リンゴ酸、クエン酸などの多塩基酸が挙げら
れるが、多塩基酸、特には酒石酸が好適に使用される。
また、有機酸は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム
等との金属塩、あるいは、アンモニウム塩の形であって
もよい。
【0029】有機酸と過酸化水素の比率および水溶液中
の濃度は、エッチング阻止層(6)、第2上側クラッド
層(7)、キャップ層(8)の厚さ、これらの混晶比な
どによって異なるため、一概には決定し得ない。従っ
て、これらの条件を勘案して、良好なメサエッチングが
行われる様に適宜選択される。なお、エッチングは、通
常、常温で行われる。
【0030】先ず、本発明の製造方法においては、図1
に示す様なエピ構造のエピタキシャルウエハーを製造す
る。エピタキシャルウエハーの製造は、公知の任意の方
法を採用することが出来るが、気相成長法、特に、分子
線エピタキシャル成長法(MBE法)又は有機金属化学
気相成長法(MOCVD法)を採用するのが好ましい。
【0031】次いで、本発明においては、活性層上に設
けられた上側クラッド層の一部、すなわち、図1に例示
したエピ構造の場合は、第2上側クラッド層(7)の一
部をエッチング除去してリッジ又はグルーブを形成す
る。リッジ又はグルーブの形成は、リソグラフィー及び
エッチング技術を利用する公知の方法に従って行うこと
が出来る。電極を形成して完成された半導体発光素子
は、チップ単位に分割され、レーザーダイオード(L
D)として利用される。以上の説明は、レーザーダイオ
ードを例としたものであるが、本発明の半導体発光素子
およびその製造方法は、発光ダイオード(LED)等に
も適用し得る。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0033】実施例1 先ず、MBE法により、n型GaAs基板(ドーパン
ト:Si、キャリア濃度:1×1018cm-3)の表面
に、n型GaAsから成るバッファ層(Si:1×10
18cm-3、0.6μm)、n型Al0.3 Ga0.7 Asか
ら成る下側クラッド層(Si:1×1018cm-3、1.
5μm)、n型GaAsから成る下側光ガイド層(S
i:5×1017cm-3、0.05μm)、アンドープ型
のIn0.2 Ga0.8 Asから成る単一歪量子井戸層
(0.006μm)、p型GaAsから成る上側光ガイ
ド層(Be:5×1017cm-3、0.05μm)、p型
Al0.3 Ga0.7 Asから成る第1上側クラッド層(B
e:1×1018cm-3、0.1μm)、p型Al0.55
0.45Asから成るエッチング阻止層(Be:1×10
18cm-3、0.02μm)、p型Al0.3 Ga0.7 As
から成る第2上側クラッド層(Be:1×1018
-3、1.4μm)、p型GaAsから成るキャップ層
(Be:5×1018cm-3、0.2μm)を順次に形成
してエピタキシャルウエハを得た。
【0034】次いで、キャップ層の上に保護膜としてS
iNx 膜を形成し、リソグラフィー技術により、SiN
x 膜を幅4μmのストライプ状に形成した。その後、酒
石酸水溶液(50重量%):過酸化水素水(30重量
%)容量比が3:2の混合エッチング水溶液によって選
択的にエッチングを行いリッジを形成した。エッチング
の温度は25℃、時間は2.5分とした。
【0035】次いで、リッジの周囲にn型Al0.7 Ga
0.3 As(Si:5×1017cm-3、1.5μm)を再
成長させて電流阻止層を形成し、リッジ表面の保護膜を
プラズマエッチングで除去し、電流阻止層およびリッジ
の上に更にp型GaAs(C:5×1019cm-3、3μ
m)を再成長させてコンタクト層を形成した。上記の電
流阻止層およびコンタクト層は、MOCVD法により形
成した。
【0036】基板およびコンタクト層の表面に電極を形
成し、チップ単位に分割し、共振器長500μmの図3
に示す構造のレーザーダイオードを得た。p型電極は、
順次にTi/Pt/Auを蒸着した後、アロイ処理する
ことによって形成し、n型電極は、順次にAuGe/N
i/Auを蒸着した後、アロイ処理することによって形
成した。得られたレーザーダイオードの発振波長は98
0nmであり、端面処理を行わずに測定した電流−出力
特性は図6中の(a)で示す通りであった。そして、し
きい値電流(Ith)は15(mA)であった。
【0037】実施例2 実施例1と同一のエピタキシャルウエハの表面にリッジ
を形成した後、マスクとして使用したSiNx膜をプラ
ズマエッチングで除去した。次いで、リッジの周囲の全
面にSiNx膜から成る絶縁層をプラズマCVD法で再
度形成した。次いで、プラズマエッチングにより、リッ
ジ上部のSiNx膜の表面に電極形成のための窓開けを
行った。次いで、実施例1と同様にしてp型電極とn型
電極を形成した後、チップ単位に分割し、共振器長50
0μmの図4に示す構造のレーザーダイオードを得た。
得られたレーザーダイオードの発振波長は980nm、
端面処理を行わずに測定した電流−出力特性は図6中の
(b)で示す通りであった。そして、しきい値電流(I
th)は13(mA)であった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、活性層の
上に、第2導電型第1上側クラッド層、Alx Ga1-x
As(x<0.6)から成る第2導電型エッチング阻止
層、Aly Ga1-y As(x−y≧0.1)から成る第
2導電型第2上側クラッド層を順次に配置したリッジ又
はグルーブを有する構造の半導体発光素子と再現性良好
なその製造方法が提供される。斯かる本発明の半導体発
光素子は、Alの含有率が低いAlGaAs系材料を使
用しているため、半導体発光素子の寿命および性能の点
で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体発光素子におけるエピ構造の一
例を示す模式的説明図である。
【図2】本発明の半導体発光素子の一例の説明図であ
る。
【図3】本発明の半導体発光素子の他の一例の説明図で
ある。
【図4】本発明の半導体発光素子の更に他の一例の説明
図である。
【図5】AlGaAsの混晶比差(x−y)の変化に対
するエッチング阻止層(AlxGa1-x As)と第2上
側クラッド層(Aly Ga1-y As)とのエッチング速
度差(μm/min.)を示すグラフである。
【図6】実施例1及び2で得られたレーザーダイオード
の電流−出力特性図である。
【符合の説明】
1:第1導電型基板 2:第1導電型バッファ層 3:第1導電型下側クラッド層 4:活性層 5:第2導電型第1上側クラッド層 6:第2導電型エッチング阻止層 7:第2導電型第2上側クラッド層 8:第2導電型キャップ層 9:第1導電型電流阻止層 10:第2導電型コンタクト層 11:絶縁層 20:リッジ 31:電極 32:電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 秀樹 茨城県牛久市東猯穴町1000番地 三菱化 成株式会社筑波工場内 (56)参考文献 特開 平5−304336(JP,A) 特開 平5−259574(JP,A) 特開 平2−43790(JP,A) 特開 昭61−285781(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層上に設けられた上側クラッド層の
    一部をエッチング除去して形成されたリッジ又はグルー
    ブを有する半導体発光素子において、第1導電型基板上
    に、少なくとも、第1導電型下側クラッド層、活性層、
    第2導電型第1上側クラッド層、Alx Ga1-x Asか
    ら成る第2導電型エッチング阻止層、Aly Ga1-y A
    sから成る第2導電型第2上側クラッド層を順次に配置
    し、前記の混晶比x及びyが次の条件を満足することを
    特徴とする半導体発光素子。 【数1】 x<0.6 x−y≧0.1
  2. 【請求項2】 第2導電型エッチング阻止層と第2導電
    型第上側クラッド層との混晶比の差(x−y)が0.
    2以上である請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 【請求項3】 活性層上に設けられた上側クラッド層の
    一部をエッチング除去して形成されたリッジ又はグルー
    ブを有する半導体発光素子において、第1導電型基板上
    に、少なくとも、第1導電型下側クラッド層、活性層、
    第2導電型第1上側クラッド層、Alx Ga1-x Asか
    ら成る第2導電型エッチング阻止層、Aly Ga1-y A
    sから成る第2導電型第2上側クラッド層を順次に配置
    し、前記の混晶比x及びyが請求項1における数1に記
    載の条件を満足することを特徴とし、屈折率導波構造を
    有する半導体発光素子。
  4. 【請求項4】 第1導電型基板上に、少なくとも、第1
    導電型下側クラッド層、活性層、第2導電型第1上側ク
    ラッド層、Alx Ga1-x As(x<0.6)から成る
    第2導電型エッチング阻止層、Aly Ga1-y As(x
    −y≧0.1)から成る第2導電型第2上側クラッド層
    を順次に結晶成長させる工程と、第2導電型第2上側ク
    ラッド層を有機酸と過酸化水素との混合エッチング水溶
    液で処理するリッジ又はグルーブ形成工程とを含むこと
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の半導体発光
    素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機酸が酒石酸である請求項に記載の
    半導体発光素子の製造方法。
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