JP3400057B2 - 天然大理石様模様を有する人工大理石の製造方法 - Google Patents

天然大理石様模様を有する人工大理石の製造方法

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JP3400057B2 JP35132193A JP35132193A JP3400057B2 JP 3400057 B2 JP3400057 B2 JP 3400057B2 JP 35132193 A JP35132193 A JP 35132193A JP 35132193 A JP35132193 A JP 35132193A JP 3400057 B2 JP3400057 B2 JP 3400057B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然大理石様模様を有す
る注型成形品の製造方法に関し、特に天然大理石に似た
雲状の斑紋や縞模様を有するアクリル人工大理石の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化可能な液体に充填材を加えたスラリ
ーを型に注いで硬化させた注型成形品、とりわけアクリ
ルシラップを用いたものは、美しい外観と優れた特性を
有するアクリル人工大理石として、キッチン天板や各種
カウンタートップ、洗面化粧台、シャワートレー、防水
パン、床材、壁材、間仕切り板などに使用されている。
しかし注型成形方法では、均一着色品や着色粒子を分散
させた石目品、色調を異にする複数のスラリーを同時に
型へ流し込む方法などによる流れ模様品などのバリエー
ションはあるが、天然の大理石に外観を似せることは難
しく、天然大理石様の自然な感じの模様が希求されてい
る。
【0003】これとは別に、注型成形品の表面に印刷し
たり、あるいは表面近傍に模様を印刷した紙などを存在
させて天然品そっくりに模様を付すことも可能である
が、このような模様は表面部のみで、表面を研磨すると
消えるという欠点があり、研磨や研削などの加工が施さ
れるアクリル人工大理石においては問題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、研磨や研削などの加工を施しても消えない天然大
理石様模様を有する注型成形品、とりわけ天然大理石に
似た雲状の斑紋や縞模様を有するアクリル人工大理石注
型成形品の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、硬化可能な
液体に充填材を分散させたスラリーを型へ充填し、該硬
化可能な液体を硬化させて充填材含有注型成形品を製造
する方法において、充填材の平均粒径が10〜100μ
m、充填材の充填率が20〜80重量%、スラリーの揺
変度が1.45以下であり、模様を付すべき成形品面を
構成する型面の傾きを垂直より60度以内に保持して硬
化させることを特徴とする、模様を有する注型成形品の
製造方法、とりわけ着色したスラリーまたは模様材含有
スラリーを用いた製造方法によって達成される。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明に用いられる硬化可能な液体とは、
付加重合、開環重合や架橋結合の導入などによって硬化
する液体を意味する。そのようなものとしては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル類、メタクリ
ル酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミドな
どのα、β−エチレン性不飽和単量体、不飽和ポリエス
テル樹脂、液状エポキシ樹脂、ポリウレタンを与える液
状混合物、液状ゴム、液状シリコンゴム、液状フェノー
ル樹脂などを例示することができるが、これらに限定さ
れるものではない。硬化可能な液体は、不都合がない限
り2種類以上混合して用いることも可能である。したが
って硬化可能な液体は、単独では液体でなくても混合に
よって液体になったもの、あるいは高分子物質を溶解含
有したシラップであってもかまわない。
【0008】本発明に使用する充填材は、硬化可能な液
体に不溶でその硬化を妨害しないものであれば特に制限
はなく、一般的には無機粉末が好ましい。充填材の例と
しては、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭酸
カルシウム、珪酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、
硫酸カルシウム、水酸化マグネシウム、シリカ、タル
ク、クレー、硝子、陶磁器、木、竹などの粉末をあげる
ことができるが、これらに限定されるものではない。充
填材は2種類以上併用することも可能である
【0009】充填材の粒径は、本発明の模様の発生に大
きく関与し、大きいほど模様は生じやすいが、粒径が大
きくなると充填材の沈降浮上による分離が激しくなる。
よって本発明の充填材の平均粒径は、10〜100μ
m、好ましくは15〜80μmである。平均粒径が10
0μmを越えると、生成する模様が不鮮明になるばかり
でなく、沈降、浮上による充填材の分離のために注型成
形品の組成、性能が不均一になる。平均粒径が10μm
未満では目的とする模様が生じない。したがって鮮明な
模様を安定に発生させるためには、模様発生のための比
較的平均粒径の大きな充填材と、分離防止のための比較
的平均粒径の小さな充填材との2種類以上の混合充填材
を用いると有利である。なお平均粒径は、沈降法によっ
て求めた粒度分布より、算出するものとする。
【0010】充填材の充填率は硬化可能な液体と充填材
の総量を基準にして20〜80重量%、好ましくは45
〜75重量%、より好ましくは50〜70重量%であ
る。充填率が80重量%を越えるとスラリー粘度が高く
なって模様が生じ難く、またスラリーの製造や型への充
填が困難になる。20重量%未満では注型成形品の硬
度、耐熱性能などが低下する。
【0011】本発明のスラリーの粘度に関しては特に制
限はないが、高粘度になると注型操作が困難になり、ま
た本発明の模様も不鮮明、不均一になるので、スラリー
の粘度は1〜200ポイズ、好ましくは1〜100ポイ
ズ、より好ましくは1〜30ポイズ、さらに好ましくは
2〜20ポイズ、最も好ましくは2〜10ポイズが適当
である。なお粘度が1ポイズ未満では充填材や模様材が
沈降、浮上によって分離するので不適切である。
【0012】本発明のスラリーの揺変度は、1.45以
下、好ましくは1.3以下、より好ましくは1.2以
下、さらに好ましくは1.1以下でなければならない。
揺変度が1.45を越えると目的とする模様が生じなく
なる。
【0013】粘度の調整は、硬化可能な液体の粘度調整
によって行い得ることは勿論、充填材表面と硬化可能な
液体の界面に作用するもの、例えばシラン系、チタネー
ト系、ジルコアルミネート系などのカップリング剤、燐
酸エステル、亜燐酸エステル、硫酸エステルなどの界面
活性剤、酸基含有ポリマーなど、すなわち充填材に親和
性を有する官能基と硬化可能な液体に親和性を有する官
能基の両方を一分子中に持つ化合物によって、行うこと
も可能である。また揺変度の調整は、硬化可能な液体の
粘度調整、充填材の粒径調整、超微粒子状無水シリカな
どの揺変剤の添加、上述の充填材表面と硬化可能な液体
の界面に作用する物質の添加などによって行うことがで
きる。なおここでいう粘度は、ブルックフィールド型粘
度計を用い、25℃でローター回転数12rpmで測定
した値であり、揺変度はJISK 6901の規定に準
拠し、ブルックフィールド型粘度計で同一ローターを用
い、25℃6rpmで測定した粘度値を25℃60rp
mで測定した粘度値で徐した値で示されるものである。
【0014】本発明の型の構造に関しては特に制限はな
く、目的とする成形品の形状に応じて任意のものを使用
することができるが、本発明になる模様を付すべき成形
品面を構成する型面は、鉛直線に対して60度以内、す
なわち時計で示せば10時から2時までの方向、好まし
くは45度以内、より好ましくは30度以内、さらに好
ましくは15度以内の傾きにあり、最も好ましくは鉛直
線に対してほぼ平行に保持されているものである。本発
明の模様は、型面の傾きが鉛直に近いほど鮮明に生じる
ので、型面が鉛直線に対して60度より大きく傾いてい
ると、模様が不鮮明になったりあるいは生じなくなるの
で不適切である。なお上述の型面の傾きは、型が静置さ
れている場合であって、例えば回転などによって重力以
外の加速度が作用している場合は、鉛直線すなわち上下
方向の代わりに、全加速度の合ベクトルの向きに対する
傾きを示すものとする。
【0015】本発明の模様は、模様を付す成形品面を構
成する型面の傾きによって形状、鮮明さが異なるので、
成形品面全面に均一な模様が要求される場合は、型面の
傾きを一定にする必要があるが、均一模様を必要としな
い場合はこの限りでない。
【0016】本発明の模様は成形品の厚みの影響も受け
るので、均一模様が要求される場合は、成形品の厚みが
均一になるように型面間隔を工夫しなければならない
が、均一模様が要求されない場合はこの限りでない。模
様発現に適切な成形品の厚みは、30mm以下、好まし
くは20mm以下、より好ましくは15mm以下であ
る。厚みが30mmを越えると、模様が発現し難くな
る。
【0017】本発明に使用される型面の材質に関しては
特に制限はなく、金属、ガラス、セラミックス、樹脂な
ど任意のものを用いることができる。
【0018】以上の説明により発生する本発明の模様
は、それ自体でも模様として十分認め得るものである
が、模様をより鮮明に目立たせるために、硬化可能な液
体に着色を施したり、スラリーに模様材を分散含有させ
て、生じる模様をより強調することも可能である。硬化
可能な液体の着色方法には特に制限はなく、染顔料の添
加などによって容易に行うことができる。なおこの場合
フィラーと異なる色を選定すると、模様がより一層目立
つようになる。模様材はスラリー中に分散した場合に、
その存在が肉眼で容易に判別できるものであれば特に制
限はなく、通常模様材として用いられているものを用い
ることができる。模様材の形状は粒子、薄片、繊維、マ
イクロバルーンなどの空洞など任意のものが使用でき、
大きさは長径20mm以下、通常は0.1〜5mmが適
切である。なお本発明の模様は、模様材の大きさが大き
い方が鮮明に生じやすい。したがって例えば模様材が繊
維のように微小なものの場合は、スラリー粘度は30ポ
イズ以下の方が模様が発生しやすい。模様材の色調はス
ラリーと異なる方が目立ちやすい。模様材の添加量は意
図する模様によって定まるもので一概にはいえないが、
通常はスラリー100重量部に対して、0.01〜50
重量部である。なお以上説明した模様材は、本発明の模
様を強調するためのものであるが、他の目的で添加され
る模様材に関してはこの限りではない。
【0019】スラリーの硬化方法については特に制限は
なく、硬化可能な液体それぞれに適した任意の方法を採
用することができる。そのような方法の例としてラジカ
ル重合開始剤による方法、加熱による方法、紫外線や放
射線の照射による方法、加硫剤による方法などをあげる
ことができるが、これらに限定されるものではない。な
お硬化時の温度が高いと、模様が鮮明に早く発現するの
で、硬化時の温度は40℃以上、好ましくは50℃以
上、より好ましくは60℃以上が好適である。なお上限
は硬化可能な液体が沸騰したり、硬化反応が暴走しなけ
れば制限はないが、通常は90℃、好ましくは80℃が
適当である。ポストキュアーの温度に関してはこの限り
ではない。
【0020】本発明のスラリーには、必要に応じて補強
材、酸化防止剤、改質剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃
化剤、離型剤、重合開始剤、重合調節剤などを加えるこ
とも可能である。
【0021】本発明の目的の一つである雲状の斑紋や縞
模様を有するアクリル人工大理石の場合、硬化可能な液
体はメタクリル酸メチルを主体とする不飽和単量体であ
る。ここでいうメタクリル酸メチルを主体とする不飽和
単量体とは、メタクリル酸メチル単独、またはメタクリ
ル酸メチル50重量%以上、好ましくは60重量%以
上、より好ましくは75重量%以上と他の不飽和単量体
との混合物である。メタクリル酸メチルの割合が50重
量%未満では、アクリル人工大理石の耐候性能や高級感
が低下するので好ましくない。メタクリル酸メチルと併
用し得る他の不飽和単量体は、単独重合あるいはメタク
リル酸メチルを主体とする不飽和単量体中の他の成分と
共重合し得るものであれば、特に制限はない。そのよう
なものの例としては、1分子中の炭素原子数が2〜18
の一価アルコールまたは一価フェノールとアクリル酸ま
たはメタクリル酸とのエステル、1分子中の炭素原子数
が2〜4の二価アルコールとアクリル酸またはメタクリ
ル酸とのモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、塩化ビニル、弗化ビニリデン、塩化ビニリ
デン、エチレン、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル
酸、グリシジルメタクリレート、などの一官能性不飽和
単量体、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、テトラメチロールメタン、ジメチロールエタン、ト
リメチロールエタン、ジメチロールプロパン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトールなどの多価アルコールとメタクリル酸および
/またはアクリル酸とのエステルで、1分子中に該エス
テル基を2以上有するもの、ジビニルベンゼン、トリア
リルイソシアヌレートなどの多官能性不飽和単量体をあ
げることができるが、これらに限定されるものではな
い。メタクリル酸メチルと併用する他の不飽和単量体
は、2種類以上使用することも可能である。なおアクリ
ル人工大理石の耐熱性能、耐汚染性能などを向上させる
ために、多官能性不飽和単量体を併用することが望まし
い。多官能性不飽和単量体としては、上述のものを使用
し得るが、中でもエチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレートなどが好適である。多官
能性不飽和単量体の使用量は、アクリル人工大理石に要
求される性能によって定まるものであるが、通常はメタ
クリル酸メチルを主体とする不飽和単量体の総量の0.
1〜30重量%、好ましくは1〜15重量%である。多
官能性不飽和単量体の量が30重量%を越えるとアクリ
ル人工大理石が脆くなることがあり、0.1重量%未満
であると添加効果に乏しくなる。
【0022】スラリー中の充填材の沈降または浮上によ
る分離を防止し、かつスラリーの流動を滑らかにするた
めに、メタクリル酸メチルを主体とする不飽和単量体
は、ポリマーを溶解含有したシラップとして用いるのが
好ましい。シラップは任意の方法で製造可能で製法には
特に制限はないが、メタクリル酸メチルを主体とする不
飽和単量体の一部を重合して、残りの不飽和単量体に溶
解する方法、メタクリル酸メチルを主体とする不飽和単
量体を部分重合する方法、メタクリル酸メチルを主体と
する不飽和単量体の一部を部分重合して、残りの不飽和
単量体に溶解する方法などで、容易に製造することがで
きる。なおシラップを用いた場合、メタクリル酸メチル
を主体とする不飽和単量体の組成は、重合体のモノマー
組成をも含めたものとする。
【0023】アクリル人工大理石に使用する充填材とし
ては、前述のものが使用可能であるが、アクリル人工大
理石の高級感、耐汚染性能、加工性能などの観点から水
酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、シリカが、と
りわけ水酸化アルミニウムが好ましく用いられる。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳しく説明
するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限される
ものではない。なお本実施例における平均粒径は、沈降
法による粒度分布から算出し、粒度分布はセイシン企業
(株)製ミクロンフォートサイザーSKA−5000に
よって測定した。 実施例1〜6 アクリル酸エチル成分を4重量%共重合した重合度10
00のメタクリル樹脂を、メタクリル酸メチルに溶解し
たシラップ38重量部にトリメチロールプロパントリメ
タクリレート2重量部、表1に示す平均粒径の水酸化ア
ルミニウム粉末60重量部、カット長0.5mm、太さ
1.5デニールの黒色レイヨン繊維0.1重量部、2,
2´−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量部、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン0.05
重量部を加えて攪拌してスラリーを得た。なおスラリー
粘度は、メタクリル樹脂の使用量を加減して7ポイズに
調節した。揺変度を表1に示す。
【0025】2m×2mのガラス板2枚を向き合わせ、
周辺部で間に塩化ビニルチューブをU字型に挟み込み、
成形品の厚みが8mmになるように組み立てた型に上記
スラリーを注ぎ込み、型面を鉛直に保持した状態で60
℃の水浴に4時間、ついで120℃の空気浴に2時間保
持した。型から取出したアクリル人工大理石には、全面
に同一の雲状斑紋が生じていた。雲状斑紋の鮮明度を表
1に記す。
【0026】 表1 実施例 1 2 3 4 5 6 平均粒径(μm)10 15 30 50 80 100 揺変度 1.40 1.33 1.24 1.17 1.13 1.09 雲状斑紋の鮮明度 △ ○ ○ ○ ○ △ ○…鮮明、 △…やや不鮮明 比較例1 平均粒径8μmの水酸化アルミニウム粉末を用い、メタ
クリル樹脂の使用量を調節すること以外は、実施例1と
同じ操作によって粘度7ポイズのスラリーを得た。揺変
度は1.41であった。このスラリーを用いて実施例1
と同様の操作によってアクリル人工大理石板を得た。こ
の板には黒色繊維が全面均一に分散しているが、雲状斑
紋は見られなかった。 比較例2 水酸化アルミニウム粉末の代わりに、平均粒径110μ
mの石灰石粉末を用い、メタクリル樹脂量の調整と、超
微粒子状無水シリカ(アエロジル200、日本アエロジ
ル(株)製)の添加によって、スラリー粘度を7ポイ
ズ、揺変度を1.12にすること以外は、実施例1と同
様の操作によってアクリル人工大理石板を得た。この板
の雲状斑紋は不鮮明であり、また板の上部は半透明であ
って下部と充填材の充填率が大きく異なっていた。 比較例3 メタクリル樹脂の使用量を減じること以外は実施例3と
同じ操作によって粘度0.7ポイズのスラリーを得た。
揺変度は1.08であった。このスラリーを用いて実施
例3と同様の操作によってアクリル人工大理石板を得
た。この板の雲状斑紋は不鮮明であり、また板の上部は
半透明であって下部と充填材の充填率が大きく異なって
いた。 比較例4 メタクリル樹脂量の調整と、超微粒子状無水シリカ(ア
エロジル200、日本アエロジル(株)製)の添加によ
って、スラリー粘度を8ポイズ、揺変度を1.93にす
ること以外は、実施例3と同様の操作によってアクリル
人工大理石板を得た。この板には黒色レイヨン繊維が全
面均一に分散しているが、雲状斑紋は見られなかった。 実施例7 平均粒径10μmの水酸化アルミニウム60重量部の代
わりに、平均粒径75μm、35μmおよび20μmの
水酸化アルミニウム粉末をそれぞれ20重量部ずつ用
い、メタクリル樹脂の使用量を変えること以外は、実施
例1と同じ操作によって粘度8ポイズのスラリーを得
た。揺変度は1.40であった。このスラリーを用いて
実施例1〜6と同様の操作によってアクリル人工大理石
板を得た。この板は全面に極めて鮮明な同一の雲状斑紋
を有していた。 実施例8〜11鉛直線に対して表2に示す角度で型面を
傾けること以外は実施例7と同じ操作 によってアクリル人工大理石板を得た。これらの板の雲
状斑紋の鮮明度は表に示す通りで、型面の傾きが鉛直に
近いほど、鮮明な模様が得られることがわかる。なお実
施例11の雲状斑紋は極めて鮮明ではあるが、実施例7
と詳細に比較するとやや劣るものであった。
【0027】 表2 実施例 8 9 10 11 型面の傾き 55度 40度 25度 10度 雲状斑紋の鮮明度 × △ ○ ◎ ◎…極めて鮮明、 ○…鮮明、 △…やや不鮮明、 ×…やや不鮮明で上半分のみに発現 比較例5 型面の傾きを70度にすること以外は実施例8〜11と
同じ操作によってアクリル人工大理石板を得た。この板
には黒色レイヨン繊維が全面均一に分散しているが、雲
状斑紋は見られなかった。 実施例12 成形品の厚みが12mmになるように型を組み立てるこ
と以外は実施例7と同じ操作によってアクリル人工大理
石板を得た。得られた板には全面に極めて鮮明な同一の
雲状斑紋が生じていた。 実施例13 成形品の厚みが15mmになるように型を組み立てるこ
と以外は実施例7と同じ操作によってアクリル人工大理
石板を得た。得られた板には全面に鮮明な同一の雲状斑
紋が生じていた。 実施例14 成形品の厚みが25mmになるように型を組み立てるこ
と以外は実施例7と同じ操作によってアクリル人工大理
石板を得た。得られた板にはやや不鮮明ではあるが、全
面に同一の雲状斑紋が生じていた。 実施例15 アクリル酸エチル成分を4重量%共重合した重合度10
00のメタクリル樹脂を、メタクリル酸メチルに溶解し
たシラップ38重量部にトリメチロールプロパントリメ
タクリレート2重量部、平均粒径15μmの水酸化アル
ミニウム粉末60重量部、黒色顔料0.3重量部、2,
2´−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量部、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン0.05
重量部を加えて攪拌した。これを実施例1と同じ型を用
いて硬化し、得られた板を粉砕して粒径0.1〜0.5
mmの黒色模様材粒子を得た。
【0028】メタクリル酸メチルを部分重合して得られ
たシラップ43重量部、エチレングリコールジメタクリ
レート2重量部、上記黒色模様材粒子20重量部、平均
粒径15μmの水酸化アルミニウム粉末35重量部、
2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.02重量
部、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン0.
05重量部を加えて攪拌してスラリーを得た。なおスラ
リー粘度は、シラップの重合率を加減して70ポイズに
調節した。揺変度は1.1であった。このスラリーよ
り実施例1〜6と同じ操作によって、アクリル人工大理
石平板を得た。得られた板には、他の実施例とは異なる
感じのものではあるが、全面に雲状斑紋が均一に生じて
いた。
【0029】
【発明の効果】注型成形品に天然大理石様模様を付す試
みは多々なされているが、いずれも人工的であり、印刷
によって模様を付したものはさて置き、天然品様外観を
有するものは工業的には供給されていない。
【0030】本発明の方法によれば、型面の傾きとスラ
リーの特性すなわち充填材粒径、充填率、揺変度を規定
するという簡単な方法によって、人工的ではなく天然大
理石様の雲状の斑紋や縞模様を容易に得ることができ
る。しかも本発明の方法によって得られる模様は、注型
成形品の内部にも及んでいるので、表面を研磨しても消
えないという特徴も有している。このことは研磨、研削
などの加工が一般的なアクリル人工大理石において特に
有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 22:06 C04B 16:02 Z 16:02) B29L 31:00 B29L 31:00 C04B 111:54 C04B 111:54

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化可能な液体に充填材を分散させたス
    ラリーを型へ充填し、該硬化可能な液体を硬化させて充
    填材含有注型成形品を製造する方法において、充填材の
    平均粒径が10〜100μm、充填材の充填率が20〜
    80重量%、スラリーの揺変度が1.45以下であり、
    模様を付すべき成形品面を構成する型面の傾きを垂直よ
    り60度以内に保持して硬化させることを特徴とする天
    然大理石様模様を有する人工大理石の製造方法。
  2. 【請求項2】 充填材と異なる色調に着色された硬化可
    能な液体を用いる、請求項1記載の天然大理石様模様を
    有する人工大理石の製造方法。
  3. 【請求項3】 スラリーが模様材を分散含有する、請求
    項1または2記載の天然大理石様模様を有する人工大理
    石の製造方法。
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