JP3399740B2 - 水平ラスタ幅ディジタル制御装置 - Google Patents

水平ラスタ幅ディジタル制御装置

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JP3399740B2
JP3399740B2 JP12863696A JP12863696A JP3399740B2 JP 3399740 B2 JP3399740 B2 JP 3399740B2 JP 12863696 A JP12863696 A JP 12863696A JP 12863696 A JP12863696 A JP 12863696A JP 3399740 B2 JP3399740 B2 JP 3399740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は陰極線管(以下、
CRTと記す)を装備した表示機器のラスタの表示幅を
制御する水平ラスタ幅ディジタル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図23は従来の水平ラスタ幅アナログ制
御装置の構成を示すブロック図である。図において、1
は水平出力チョークトランス、2は水平出力トランジス
タ、3はダンパダイオード、4はCRTの偏向ヨーク、
5は偏向ヨーク4との間で共振を起こすコンデンサ、6
は共振のためのエネルギーを供給するコンデンサ、7は
水平出力チョークトランス1の2次側の出力電圧を整流
するダイオード、8は平滑のためのコンデンサ、9はダ
イオード7及びコンデンサ8によって整流、平滑された
電圧のリップルをとるためのローパス・フィルタ、10
は水平ラスタ幅を制御するD/Aコンバータ(図示省
略)からの信号とローパス・フィルタ9からの水平幅の
フィードバック電圧との差を出力する差動増幅器、11
は差動増幅器10からの出力信号に応じて出力電圧を制
御する水平偏向電圧制御装置である。
【0003】次に動作について説明する。水平出力トラ
ンジスタ2、ダンパダイオード3、コンデンサ5、6に
よって水平偏向のための電力が偏向ヨーク4に供給され
る。このとき、水平出力チョークトランス1の1次側巻
き線から供給される電力に基づいて偏向ヨーク4に流れ
る偏向電流の大きさが制御される。すなわち、水平偏向
電圧制御装置11が出力する電圧によってラスタ幅が制
御されることになる。
【0004】また、偏向ヨーク4に流れる水平偏向電流
の大きさに比例して水平出力トランジスタ2のコレクタ
に印加されるコレクタパルスの電圧Vcpも大きくなるの
で、水平出力チョークトランス1の2次側巻線からダイ
オード7、コンデンサ8によって整流、平滑された電圧
は偏向ヨーク4に流れる水平偏向電流の大きさ、すなわ
ち、水平偏向幅を反映していることになる。ダイオード
7、コンデンサ8によって整流、平滑された電圧はロー
パスフィルタ9で所定の周波数以上の成分を減衰させ
て、差動増幅器10の一方の入力端子に入力される。差
動増幅器10の他の入力端子にはD/Aコンバータ(図
示省略)から垂直方向の水平幅の歪みが補正された制御
目標値が入力される。差動増幅器10では、これら2つ
の入力値の差が取られ、この差信号により水平偏向電圧
制御装置11を制御して水平出力チョークトランス1に
印加される電圧+Bを可変することで水平ラスタ幅のフ
ィードバック制御を実現している。
【0005】また、ラスタ幅をディジタル信号に変換し
て制御を行う表示装置が特開平4−82480号公報に
開示されている。
【0006】図24はこの従来の表示装置の構成を示す
ブロック図である。図24において、501はコンピュ
ータ、502は輝度信号発生回路、503はドットクロ
ック発生回路、504は陰極線管、505は変更ヨー
ク、506は水平振幅制御回路、507は水平偏向回
路、508は垂直偏向回路、509は垂直振幅制御回
路、510は陰極線管ディスプレイ、511はコンピュ
ータ501の出力情報を陰極線管ディスプレイ510に
送るための信号をつくるビデオボードである。
【0007】ビデオボード511において、512はド
ットクロック信号により垂直同期信号、水平同期信号お
よびフロントポーチ信号、バックポーチ信号を作るタイ
ミング信号ジェネレータ回路、513はフロントポーチ
信号、バックポーチ信号より輝度信号の輝度情報の始ま
りから終わりまで全てを白情報にした白パターン信号を
作る白パターン信号ジェネレータ回路である。
【0008】陰極線管ディスプレイ510において、5
15は偏向電流変化幅検出回路で、白パターン信号ジェ
ネレータ回路513より送られてくる白パターン信号の
パルス幅の期間に於ける水平偏向回路507からのノコ
ギリ波電流の変化幅を検出する。531は偏向電流変化
幅検出回路515により検出された電流に比例した電圧
に変換する電流/電圧変換回路、519は電流/電圧変
換回路531より出力され得る電圧のアナログをディジ
タルに変換するアナログ/ディジタル変換回路、529
は白パターン信号のパルス幅の期間内に於ける水平偏向
回路507からのノコギリ波電流の変化幅基準値を発生
する変化幅基準電圧値発生回路、528は変化幅基準電
圧値発生回路529より出力される変化幅基準値に対す
るアナログ/ディジタル変換回路519より出力される
変化幅の差を検出する幅差検出回路、516は幅差検出
回路528より出力される変化幅のジッターを補正する
ジッター補正回路、517はジッター補正後の変化幅の
差をアナログ電圧に変換し水平振幅制御回路506に出
力するディジタル/アナログ変換回路である。
【0009】518は偏向電流変化幅検出回路で、白パ
ターン信号ジェネレータ回路513より送られてくる白
パターン信号のパルス幅の期間内に於ける垂直偏向回路
508からのノコギリ波電流の変化幅を検出する。53
2は偏向電流変化幅検出回路518により検出された電
流に比例した電圧に変換する電流/電圧変換回路、52
7は電流/電圧変換回路532より出力される電圧のア
ナログをディジタルに変換するアナログ/ディジタル変
換回路、514は白パターン信号のパルス幅の期間内に
於ける垂直偏向回路508からのノコギリ波電流の変化
幅基準値を発生する変化幅基準電圧値発生回路、530
は変化幅基準電圧値発生回路514より出力される変化
幅の差を検出する幅差検出回路、520は幅差検出回路
530より出力される変化幅の差のジッターを補正する
ジッター補正回路、521はジッター補正後の変化幅の
差をアナログ電圧に変換し垂直振幅制御回路509に出
力するディジタル/アナログ変換回路である。
【0010】以上のように構成された表示装置につい
て、以下映像の表示領域幅が画面よりはみ出さないよう
に調整する動作を説明する。
【0011】ビデオボード511では、ドットクロック
発生回路503より出力されるドットクロック信号をも
とにタイミング信号ジェネレータ回路512により図2
5(b)(c)(d)(e)に示すように水平同期信
号、垂直同期信号および、バックポーチ信号、フロント
ポーチ信号が作られる。白パターン信号ジェネレータ回
路513ではこのうちのフロントポーチ信号、バックポ
ーチ信号より図25(f)に示すように輝度信号の輝度
情報の始まりから終わりまで全てを白情報にした白パタ
ーン信号を作り陰極線管ディスプレイ510に出力す
る。
【0012】陰極線管ディスプレイ510では水平方向
の映像の表示領域幅が画面よりはみ出さないよう調整す
る場合、図25(g)に示すようにビデオボード511
より送られてくる白パターン信号の立ち上がりのエッジ
トリガーで水平偏向回路507が偏向ヨーク505に供
給するノコギリ波電流の電流値Aを白パターン信号の立
ち下がりのエッジトリガーでこのノコギリ波電流の電流
値Bを検出し、これらA、Bの値より白パターン信号の
パルス幅の期間内に於ける水平偏向回路507が偏向ヨ
ークに供給するノコギリ波電流の変化幅Eを E=A+B として偏向電流変化幅検出回路515より出力する。こ
の電流の変化幅Eは電流/電圧変換回路531により電
流値から電圧値へ、アナログ/ディジタル変換回路51
9によりアナログからディジタルへ変換され、幅差検出
回路528により変化幅基準電圧値発生回路529から
出力される変化幅基準値に対する変化幅の差が検出され
る。この変化幅の差はジッター補正回路516によりジ
ッターが補正され、ディジタル/アナログ変換回路51
7によりアナログ電圧に変換されて水平振幅制御回路5
06に印加される。水平振幅制御回路506ではこの印
加電圧に応じて水平偏向回路507の電源電圧を可変
し、水平偏向回路507により作られるノコギリ波電流
の振幅の大きさを変えることにより水平方向の映像の表
示領域幅が調整される。
【0013】垂直方向の映像の表示領域幅が画面よりは
み出さないよう調整する場合、図25(h)に示すよう
にビデオボード511より送られてくる画面最上部の白
パターン信号の立ち上がりのエッジトリガーで垂直偏向
回路508が偏向ヨーク505に供給するノコギリ波電
流の電流値Cを、画面最下部の白パターン信号の立ち下
がりのエッジトリガーでこのノコギリ波電流の電流値D
を検出し、これらC、Dの値より白パターン信号のパル
ス値の期間内に於ける垂直偏向回路508が偏向ヨーク
505に供給するノコギリ波電流の変化幅Iを I=C+D として偏向電流変化幅検出回路518より出力する。こ
の電流の変化幅Iは電流/電圧変換回路532により電
流値から電圧値へ、アナログ/ディジタル変換回路52
7によりアナログからディジタルへ変換され、幅差検出
回路530により変化幅基準電圧値発生回路514から
出力される変化幅基準値に対する変化幅の差が検出され
る。この変化幅の差はジッター補正回路520によりジ
ッターが補正され、ディジタル/アナログ変換回路52
1によりアナログ電圧に変換されて垂直振幅制御回路5
09に印加される。垂直振幅制御回路509ではこの印
加電圧に応じて垂直偏向回路508の電源電圧を変化さ
せ、垂直偏向回路508により作られたノコギリ波電流
の振幅の大きさを変えることにより垂直方向の映像の表
示領域幅が調整される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の水平ラスタ幅ア
ナログ制御装置は以上のように構成されているので、ラ
スタの糸巻き歪み補正のための垂直同期信号の周期のパ
ラボラ変調がフィードバック系に重畳されるのでローパ
スフィルタ9のカットオフ周波数等の設定が難しく、ま
た、複数の水平同期周波数を切り換えて使用する場合な
どの水平同期周波数の切り換え時や、電源のオン・オフ
時等の過渡現象時に水平出力トランジスタ2に過電圧が
印加されてストレスがかかるという課題があった。
【0015】また、上述した従来のディジタルで水平ラ
スタ幅を制御する表示装置では、偏向電流の変化幅を直
接A/D変換しているので高分解能のA/Dコンバータ
が必要となり、A/D変換されたディジタルデータを処
理するにも多ビットのマイコン等が必要になり、高価に
なるという課題があった。
【0016】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、糸巻き補正等の影響を受けずに水
平同期周波数の変更等に対応して水平ラスタ表示幅制御
を正確にできるようにするとともに、水平出力トランジ
スタ等の部品へのストレスを防止することができ、さら
に製造コストを低く抑えることができる水平ラスタ表示
幅制御装置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る水平ラスタ幅ディジタル制御装置は、陰極線管の電子
ビームを水平方向に偏向するための偏向ヨークと、入力
される制御信号に基づいて偏向ヨークに電圧を印加する
ための電源電圧を制御して出力する水平偏向電圧制御手
段と、水平偏向電圧制御手段から出力される電源電圧に
基づいた電圧を水平同期信号のタイミングで偏向ヨーク
に印加させる水平出力トランジスタと、水平出力トラン
ジスタのコレクタパルス電圧に対応する第1の信号を計
測して出力する電圧計測手段と、第1の信号と所望の水
平幅を示す第2の信号との差信号を出力する差動増幅手
段と、差動増幅手段からの出力をディジタル信号に変換
するアナログ・ディジタル信号変換手段と、アナログ・
ディジタル信号変換手段から出力されるディジタル信号
を入力してラスタの水平幅を制御するためのフィードバ
ック演算処理を行って演算結果のディジタル信号を出力
するディジタル信号処理手段と、ディジタル信号処理手
段から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換
するディジタル・アナログ変換手段と、ディジタル・ア
ナログ変換手段から出力されたアナログ信号に基づいて
電源電圧を制御するための制御信号を生成して水平偏向
電圧制御手段に出力する電圧制御信号生成手段とを具備
したものである。
【0018】請求項2記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、アナログ・ディジタル信号変換手
段が垂直同期信号のタイミングで差動増幅手段からのア
ナログ出力をサンプルしてホールドするように構成した
ものである。
【0019】請求項3記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、所望の水平ラスタ幅を入力するラ
スタ幅入力手段と、ラスタ幅入力手段によって入力され
た所望の水平ラスタ幅に基づいて第2の信号を生成する
ラスタ幅信号生成手段とをさらに具備するものである。
【0020】
【0021】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、ディジタル信号処理手段を電源投
入直後または水平同期周波数の切り換え直後に第1のフ
ィードバック演算処理を所定の回数実行し、その後は
記第1のフィードバック演算処理よりもループゲインが
低い第2のフィードバック演算処理を繰り返し実行する
ように構成したものである。
【0022】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、ディジタル信号処理手段の前記第
1のフィードバック演算処理において、アナログ・ディ
ジタル信号変換手段から出力されるディジタル信号の値
が採り得る範囲を、前記アナログ・ディジタル信号変換
手段の出力値の収束を示す第1の範囲と、それとは異な
る複数の第2の範囲とに分割し、各前記複数の第2の範
囲に、前記第2の範囲が前記第1の範囲に近いほど制御
スピードが遅いフィードバック演算処理を割り当て、前
記アナログ・ディジタル信号変換手段の前記出力値に応
じて、前記第2の範囲に割り当てられたフィードバック
演算処理を行うように構成したものである。
【0023】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、垂直同期信号の周期でラスタの水
平幅を補正するための補正波を生成する補正波生成手段
と、補正波を前記ディジタル・アナログ変換手段から出
力されるアナログ信号に加算する信号加算手段とをさら
に具備し、電圧制御信号生成手段は信号加算手段から出
力された信号に基づいて電源電圧を制御するための制御
信号を生成して水平偏向電圧制御手段に出力するように
構成したものである。
【0024】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、水平同期周波数の切り換え直後に
補正波生成手段における補正波の生成を停止し、水平偏
向電圧制御手段から出力される電圧値が低くなるように
補正波生成手段から所定の電圧の信号を出力するように
構成したものである。
【0025】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、電源投入直後または水平同期周波
数の切り換え直後、所定の期間、水平偏向電圧制御手段
から出力される電圧値が低くなるようにディジタル信号
処理手段はディジタル・アナログ信号変換手段にディジ
タルデータを送出するように構成したものである。
【0026】請求項記載の発明に係る水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置は、ディジタル信号処理手段のフィー
ドバック演算処理は水平同期信号周波数の違いによる制
御変動を吸収するように水平同期信号周波数をパラメー
タとして含むように構成したものである。
【0027】請求項10記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、ディジタル信号処理手段を、ア
ナログ・ディジタル信号変換手段から垂直同期信号の1
周期前に変換されて出力されたディジタルデータを用い
てフィードバック演算処理を実行するように構成したも
のである。
【0028】請求項11記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、アナログ・ディジタル信号変換
手段を、垂直同期信号のタイミングよりも垂直同期信号
周期の半周期遅れて差動増幅手段からのアナログ出力を
サンプルしてホールドするように構成したものである。
【0029】請求項12記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、アナログ・ディジタル信号変換
手段を、水平同期信号のタイミングで差動増幅手段から
のアナログ出力をサンプルしてホールドするように構成
したものである。
【0030】請求項13記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、垂直同期信号の周期でラスタの
水平幅を補正するための補正波を生成する補正波生成手
段と、補正波と第2の信号とを加算し加算した信号を差
動増幅手段に出力する加算手段とを具備するものであ
る。
【0031】請求項14記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、ディジタル・アナログ変換手段
から出力されたアナログ信号の変化に基づいて水平出力
トランジスタのベース電流の振幅を制御する電流制御手
段を具備するものである。
【0032】請求項15記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、ディジタル・アナログ変換手段
から出力されたアナログ信号が所定の範囲内にないとき
は異常と判断して水平ラスタ幅ディジタル制御装置の電
源を断にする保護手段を具備するものである。
【0033】請求項16記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、ディジタル・アナログ変換手段
から出力されたアナログ信号の値が所定の範囲内にない
ときは異常と判断してユーザに対して警告をする警告手
段を具備するものである。
【0034】請求項17記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、差動増幅手段からの出力の値が
所定の範囲内にないときは異常と判断して水平ラスタ幅
ディジタル制御装置の電源を断にする保護手段を具備す
るものである。
【0035】請求項18記載の発明に係る水平ラスタ幅
ディジタル制御装置は、前記差動増幅手段からの出力の
値が所定の範囲内にないときは異常と判断してユーザに
対して警告をする警告手段を具備するものである。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による水
平ラスタ幅ディジタル制御装置の構成を示すブロック図
である。図において、図23の従来例と同一部分には同
一符号を付し、重複する説明は省略する。100はこの
水平ラスタ幅ディジタル制御装置の各部を制御するCP
U(ラスタ幅入力手段)、101はユーザからの所望の
水平ラスタ幅信号H−SIZEref をCPU100に入
力するロータリーエンコーダ(ラスタ幅入力手段)、1
10は水平ラスタ幅のフィードバック制御及び垂直周期
でのラスタ幅の補正処理等の計算を実行するディジタル
・シグナル・プロセッサ(以下、DSPと記す)(ディ
ジタル信号処理手段、補正波生成手段)、120はDS
P110によって計算されたディジタルのフィードバッ
ク制御信号及びDSP110から送られてくるディジタ
ルの水平ラスタ幅信号H−SIZEref をアナログ信号
に変換するD/Aコンバータ(ディジタル・アナログ信
号変換手段、ラスタ幅信号生成手段)、130はD/A
コンバータ120から出力される水平ラスタ幅信号H−
SIZEref と水平偏向電圧制御装置(水平偏向電圧制
御手段)11から出力される電圧+Bの高さを示す信号
+Bref とを加算する加算器(ラスタ幅信号生成手
段)、140は差動増幅器(差動増幅手段)10から出
力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するA/
Dコンバータ(アナログ・ディジタル信号変換手段)、
150はD/Aコンバータ120の出力端子A1、A
2、A3から出力された信号を所定の重み付けをして反
転加算する反転加算器(信号加算手段)、200はDS
P110から出力される糸巻き歪み補正用のパラボラ状
補正データをアナログ信号に変換するD/Aコンバー
タ、151はD/Aコンバータ200から出力される糸
巻き歪み補正用のパラボラ状補正波を反転加算する反転
加算器(信号加算手段)、152は反転加算器151の
出力と水平同期ノコギリ波H−SAWTOOTHとを比
較して、比較結果に応じたパルスを出力する比較器(電
圧制御信号生成手段)、153、154は比較器152
の出力をバッファするバッファ回路を構成するトランジ
スタ、160は水平偏向回路ユニットである。なお、7
A、7Bは水平出力チョークトランス(電圧計測手段)
1の2次巻線電圧を整流するダイオード(電圧計測手
段)である。170はこれらダイオードによって整流さ
れた電圧をバッファするエミッタフォロワのためのトラ
ンジスタ、9aはトランジスタ170のエミッタ出力の
所定の周波数以下の信号のみを通過させるローパスフィ
ルタである。このローパスフィルタ9aからの出力は差
動増幅器10に入力される。
【0037】次に動作について説明する。水平ラスタ幅
は偏向ヨーク4に流れる電流IDYに比例し、電流IDY
水平偏向電圧制御装置11の出力電圧+Bに比例する。
さらに、電流IDYは水平同期周波数に反比例する。ま
た、水平出力トランジスタ2のコレクタにかかるコレク
タパルス電圧Vcpが電流IDYに比例して変動する。さら
にコレクタパルス電圧Vcpは水平出力チョークトランス
1の2次側巻出力を整流した値に反映されるので、この
整流値(第1の信号)を測定する事によって水平ラスタ
幅を制御することができる。このため、水平出力チョー
クトランス1の2次側巻線出力をダイオード7A、7B
によって整流し、コンデンサ8(電圧計測手段)によっ
て平滑してトランジスタ170に送られてエミッタフォ
ロワーによるバッファが行われて差動増幅器10の一方
の入力端子に入力される。
【0038】さらに、水平偏向電圧制御装置11の出力
電圧+Bを示す信号+Bref も水平同期周波数に応じて
D/Aコンバータ120から出力される。水平ラスタ幅
信号H−SIZEref と信号+Bref は加算器130に
よって加算され、加算された信号は水平ラスタ幅の基準
信号(第2の信号)となる。
【0039】図2は信号+Bref と水平同期周波数fH
との関係を示すグラフ図である。また、図3はユーザの
所望の水平ラスタ幅H−SIZEが中央値であるときの
電圧+Bと水平同期周波数fH との関係を示したグラフ
図であり、図4はユーザの所望の水平ラスタ幅H−SI
ZEが、最低値、中央値、最大値であるときのそれぞれ
についての電圧+Bと水平同期周波数fH との関係を示
したグラフ図である。信号+Bref は、図3に示すよう
に、所望の水平ラスタ幅H−SIZEが可変範囲の中央
値である場合に各周波数fH1、fH2、fH3でラスタの水
平幅が一定になるように+Bref が決定されている。な
お、その他の周波数については直線補間によって対応す
る信号+Bref が決定されている。これらのデータはD
SP110からD/Aコンバータ120に転送されてア
ナログ信号に変換される。
【0040】加算器130の出力信号は差動増幅器10
の一方の入力端子に入力される。また、他の入力端子に
はローパスフィルタ9aの出力が入力されて、これら信
号の差信号が差動増幅器10によって増幅されて出力さ
れる。差動増幅器10の出力信号はA/Dコンバータ1
40に入力されてディジタル信号に変換される。A/D
コンバータ140ではDSP110に入力される垂直同
期信号V−SYNCに同期したクロックのタイミング、
すなわち、垂直同期のタイミングでサンプル・ホールド
及びA/D変換が行われる。A/Dコンバータ140か
ら出力されたディジタル出力はデータラインを介してD
SP110に入力される。例えば、A/Dコンバータ1
40を8ビットの分解能で、入力電圧が「0」からV
ref (A/Dコンバータリファレンス電圧)のものを使
用した時にはA/Dコンバータ140のディジタル出力
値が常に中央値の「80H」となるようにDSP110
によって制御される。
【0041】DSP110からの制御データはシリアル
転送ラインを介してD/Aコンバータ120へ出力され
る。制御出力データは、それぞれ、異なる分解能をもっ
て、D/Aコンバータ120のアナログ出力端子A1、
A2、A3から出力される。これらの端子から出力され
た信号は抵抗121、122、123等の値の違いによ
り重み付けされて反転加算器150によって反転加算さ
れる。反転加算器150から出力された信号にDSP1
10から出力される、例えば、パラボラ状補正波が、反
転加算器151によって反転加算される。比較器152
には反転加算器151の出力と水平同期周期のノコギリ
波H−SAWTOOTHとの比較が行われて、反転加算
器151の出力の大きさに応じたパルス信号列が生成さ
れる。この信号列はトランジスタ153、154による
バッファ回路をへて水平偏向電圧制御装置11に送られ
て直流180Vがチョッパ制御されて適切な電圧+Bが
生成される。
【0042】以下、DSP110の動作を中心に説明す
る。図5はDSP110における水平ラスタ幅制御のア
ルゴリズムのメインルーチンを示すフローチャートであ
る。ディスプレイ装置の電源がオンされると、DSP1
10内部の初期化、例えば、内蔵RAM領域のクリア等
を行った後(ステップST501)、ストレス低減処理
が実行される(ステップST502)。このストレス低
減処理は以下のように行われる。
【0043】電源オン直後は、比較器152へ入力され
る水平ノコギリ波の周期が一定とはならずにランダムに
なる。このため、水平ノコギリ波の周期が非常に長い時
は、電圧+Bが高くなり、必要以上にトランジスタのコ
レクタにかかる電圧Vcpが高くなり、水平出力トランジ
スタ2のストレスが極端に増加する。この現象を図8、
図9、図10を用いて説明する。図8は比較器152及
び水平偏向電圧制御回路11を示す回路図である。図9
は定常時における比較器152の入出力信号の波形を示
す波形図である。また、図10は電源オン直後の比較器
152の入出力信号の波形を示す波形図である。図9に
示す定常状態の場合の水平ノコギリ波Bに比べて、図1
0に示すように水平ノコギリ波Bの周期の方が長い場合
には、比較器152の出力Cのロー期間Tcは図9に示
す定常状態の場合のロー期間Tcよりも長くなる。ロー
期間Tcの間は、FETなどのトランジスタで構成され
るスイッチング素子11aはオンになり、インダクタ1
1bに期間Tcの間にエネルギーが蓄えられる。従っ
て、期間Tcが長ければ長い程、電圧+Bが上昇するこ
とになる。この水平ノコギリ波の周期と図1に示す水平
出力トランジスタ2のドライブ周期とは同一周期である
ため、電圧+Bが上昇すれば、コレクタ電圧V cpも上昇
することになる。
【0044】以上により、電源オン直後の処理として、
DSP110は反転加算器151の出力電圧Aを比較器
152に入力されるノコギリ波Bの最低値以下の電圧と
なるように制御する。DSP110の処理スピードは速
いため、図5に示す初期化のステップST501が高速
で行われ、以上の出力電圧Aの制御にきわめて短時間で
移ることが可能である。なお、信号+Bref は図2のグ
ラフに示すように、入力された水平同期周波数に対応し
た電圧をD/Aコンバータ120から出力するようにD
SP110からディジタルデータがD/Aコンバータ1
20へ転送される。また、ロータリーエンコーダ101
のパルスをCPU100が検出することによってD/A
コンバータ120にディジタルデータを転送し、水平ラ
スタ幅信号H−SIZEref がD/Aコンバータ120
から出力される。
【0045】すなわち、電源オン直後は、指定されたリ
ファレンス出力、すなわち、加算器130の出力に対し
て意図的にDSP110によるラスタ幅のフィードバッ
ク制御を行わない。所定の時間が経過した後、加算器1
30から出力されるリファレンス信号に、水平偏向回路
ユニット160の端子HOから出力される信号を追従さ
せる制御、すなわち、フィードバック制御を開始する。
この所定の期間は、図1の比較器152に入力される水
平ノコギリ波の周期が安定する時間を考慮して予め決定
される。また、水平ノコギリ波H−SAWTOOTHは
外部から入力される水平同期信号または、内部の発振器
による自走周波数によるトリガーで生成される。
【0046】次に、水平ノコギリ波H−SAWTOOT
Hの周期が安定してからの水平幅のディジタル制御につ
いて説明する。D/Aコンバータ120の出力端子A3
からの出力電圧は出力端子A1、A2の出力電圧のオフ
セット電圧として使用される。これにより、各水平同期
周波数におけるラスタ水平幅制御の追従性を向上させる
ことができる。また、出力端子A1、A2からの出力電
圧は抵抗器121、122等により、重み付けられて反
転加算器150で加算される。また、この一定の比率に
よるハードウエア上の重み付けはDSP110内部での
ソフトウエア上での重み付けと一致しなければならな
い。一致しない場合は、制御の不連続点ができてラスタ
幅の変化時に幅が滑らかに変化しない点ができてしま
う。
【0047】次に、ロータリーエンコーダ101によっ
て入力されたユーザの所望の水平ラスタ幅信号H−SI
ZEref がCPU100からDSP110に入力され、
この水平ラスタ幅信号H−SIZEref のデータはDS
P110を介してD/Aコンバータ120に転送されて
アナログの水平ラスタ幅信号H−SIZEref 信号に変
換される(ステップST503)。その後、垂直同期信
号V−SYNCが入力される度に(ステップST50>
4)、サブルーチンSUB1がコールされる(ステップ
ST505)。なお、サブルーチンSUB1の動作は後
述する。所定の回数だけサブルーチンSUB1がコール
された後(ステップST506)は、ロータリーエンコ
ーダ101によって入力されたユーザの所望の水平ラス
タ幅信号H−SIZEref がCPU100からDSP1
10に入力され、この水平ラスタ幅信号H−SIZE
ref のデータはD/Aコンバータ120に転送されてア
ナログの水平ラスタ幅信号H−SIZEref 信号に変換
される(ステップST507)。その後、垂直同期信号
V−SYNCが入力される度に(ステップST50
8)、今度は、サブルーチンSUB2が繰り返してコー
ルされる(ステップST509)。なお、水平同期周波
数fH の切り換えが割り込み等で検出されるとストレス
低減処理(ステップST510)が実行されて、処理は
ステップST503に移行する。なお、このステップS
T510のストレス低減処理については後に詳細に説明
する。
【0048】次に、サブルーチンSUB1(第1のフィ
ードバック演算処理)の動作について説明する。図6は
サブルーチンSUB1を示すフローチャートである。A
/Dコンバータ140にDSP110からサンプル・ホ
ールド・パルスが送られ、差動増幅器10の2つの入力
信号の差分がA/D変換されて対応のディジタル信号が
データラインを介してDSP110に転送される。DS
P110はA/Dコンバータ140のディジタル出力値
をリードして(ステップST601)、所定の回数の平
均値、例えば、3回の平均値AVRを求める(ステップ
ST602)。また、n回目のD/Aコンバータ120
の出力端子A1、A2の加算出力をY(n)とする。従
って、今回の出力値がY(n)であれば、前回の出力値
はY(n−1)、前々回の出力値はY(n−2)と表現
される。
【0049】A/Dコンバータ140のディジタル出力
の所定回数の平均値AVRとラスタ幅フィードバック値
との差が非常に大きい場合、すなわち、AVR>F0H
またはAVR<10Hの場合(ステップST603、ス
テップST604)には以下の式(1)によりY(n)
を計算する(ステップST605)。 Y(n)=Y(n−1)−K1(Y(n−1)−Y(n−2)) −K2・fH ・(AVR−80H) ...(1)
【0050】ステップST605に引き続いてステップ
ST606でY(n)をXFH1、XFH2に変換し、
XFH1、XFH2に対応する信号をD/Aコンバータ
120の出力端子A1、A2から出力する(ステップS
T607)。
【0051】同様にして、平均値AVRとラスタ幅フィ
ードバック値との差が中くらいの場合、すなわち、10
H≦AVR<70H、または、90H<AVR≦F0H
の場合(ステップST603、ST604、ST60
8、ST609)には以下の式(2)によりY(n)を
計算する(ステップST610)。 Y(n)=Y(n−1)−K3・(Y(n−1)−Y(n−2)) −K4・fH ・(AVR−80H) ...(2)
【0052】そして、ステップST611でY(n)を
XFH1、XFH2に変換し、XFH1、XFH2に対
応する信号をD/Aコンバータ120の出力端子A1、
A2から出力する(ステップST612)。
【0053】制御系がほぼ収束している場合、すなわ
ち、70H≦AVR<7EH、または82H<AVR≦
90Hの場合(ステップST603、ST604、ST
608、ST609、ST613、ST614)には以
下の式(3)によりY(n)を計算する(ステップST
615)。 Y(n)=Y(n−1)−K5・(AVR−80H) ...(3)
【0054】そして、ステップST616でY(n)を
XFH1、XFH2に変換し、XFH1、XFH2に対
応する信号をD/Aコンバータ120の出力端子A1、
A2から出力する(ステップST617)。
【0055】一方、制御系が収束している場合、すなわ
ち、7EH≦AVR≦82Hの場合(ステップST60
3、ST604、ST608、ST609、ST61
3、ST614)には、そのまま、フィードバック制御
をせずにリターンする。
【0056】次に、サブルーチンSUB2(第2のフィ
ードバック演算処理)について説明する。図7はサブル
ーチンSUB2を示すフローチャートである。サブルー
チンSUB1と同様に、A/Dコンバータ140のディ
ジタル・データを読んで(ステップST701)、A/
Dコンバータ140から出力されるディジタル・データ
の平均値AVRを計算する(ステップST702)。
【0057】A/Dコンバータ140のディジタル出力
の所定回数の平均値AVRとラスタ幅フィードバック値
との差が大きい場合、すなわち、AVR<70Hまたは
AVR>90Hの場合(ステップST703、ステップ
ST704)には以下の式(4)によりY(n)を計算
する(ステップST705)。 Y(n)=Y(n−1)−K6(Y(n−1)−Y(n−2)) −K7・fH ・(AVR−80H) ...(4)
【0058】そして、ステップST706でY(n)を
XFH1、XFH2に変換し、XFH1、XFH2に対
応する信号をD/Aコンバータ120の出力端子A1、
A2から出力する(ステップST707)。
【0059】制御系がほぼ収束している場合、すなわち
70H≦AVR<7EHまたは82H<AVR≦90H
の場合(ステップST703、ST704、ST70
8、ST709)には以下の式(5)によりY(n)を
計算する(ステップST710)。 Y(n)=Y(n−1)−K8・fH ・(AVR−80H) ...(5)
【0060】そして、ステップST711でY(n)を
XFH1、XFH2に変換し、XFH1、XFH2に対
応する信号をD/Aコンバータ120の出力端子A1、
A2から出力する(ステップST712)。
【0061】一方、制御系が収束している場合、すなわ
ち7EH≦AVR≦82Hの場合(ステップST70
3、ST704、ST708、ST709)には、フィ
ードバック制御を実行せずにリターンする。
【0062】なお、式(1)から式(5)において、係
数K1からK8の値によって制御系のスピード及び安定
度が決定する。このため係数K1からK8を適切に選択
することでサブルーチンSUB1を実行するループのル
ープゲインを高く設定している。一方、サブルーチンS
UB2を実行するループのループゲインはサブルーチン
SUB1を実行するループのループゲインよりも低くな
るように係数が設定されている。また、図5のフローチ
ャートに示したようにサブルーチンSUB1のループゲ
インは高く設定されているのでラスタ幅の発振を防ぐた
めにループの回数を予め設定している。
【0063】具体的には式(1)、(2)、(4)にお
いては、係数K1、K3、K6の値を小さくするほど、
ループゲインは大きくなり、係数K2、K4、K7の値
を大きくするほどループゲインは大きくなる。また、式
(3)、(5)においては、係数K5、K8の値を大き
くするとループゲインは大きくなる。
【0064】さらに、サブルーチンSUB1においては
式(1)、式(2)、式(3)の順番に制御スピードが
遅くなるように式の係数が設定されている。また、サブ
ルーチンSUB2においては式(4)、式(5)の順番
に制御スピードが遅くなるように式の係数が設定されて
いる。
【0065】さらに、式(1)、(2)、(4)では水
平同期周波数fH をパラメータとしている。すなわち、
水平同期周波数fH が高いほど、ループゲインが高くな
るように制御される。また、A/Dコンバータ140及
びD/Aコンバータ120は5Vの単一電源で動作する
8ビットの分解能であり、この実施の形態の制御系の収
束値としてはA/Dコンバータ140の出力値80Hを
採用している。
【0066】D/Aコンバータ120の出力端子A1、
A2からの出力電圧は以下の式によって重み付けが成さ
れて信号XFH1、XFH2となる。 Y(n)=XFH1+64・XFH2 この式では、出力端子A1、A2からの出力電圧の分解
能比を1:64にしたが、他の分解能比に設定しても良
い。ただし、DSP110内のソフトウエア上の分解能
比と出力端子A1、A2からのハードウエア上の分解能
比とを一致させる必要がある。
【0067】また、以上のように、A/Dコンバータ1
40のサンプル・ホールド及びA/D変換は垂直同期信
号V−SYNCのタイミングで行った。このため、図1
2に示すように、電圧+Bに左右糸巻き歪補正用の変調
がかかっても、左右糸巻き歪補正されていない領域でフ
ィードバック制御が行われるので糸巻き補正等の影響を
受けることなくラスタ幅のフィードバック制御を行うこ
とができる。また、図13に示すように、左右糸巻き歪
補正は、ラスタの4つの頂点を定点として、行われる。
さらに、1周期遅れてA/D変換のデータをDSP11
0に取り込むようにすれば、A/Dコンバータ140に
変換速度の遅い素子を使用することができる。
【0068】また、サンプル・ホールドを垂直同期信号
V−SYNCと次の垂直同期信号V−SYNCとの中
間、すなわち、1/2V遅らせて行うことにより、図1
4に示すように、左右糸巻き歪補正はラスタのセンタ部
分の横幅を一定として行われる。
【0069】サブルーチンSUB2の数式(4)、
(5)では、サブルーチンSUB1の数式の係数とは異
なる係数を採用してループゲインを変える制御を行っ
た。この制御に加えて、各数式を用いるための平均値A
VRの値の範囲の区切り方をサブルーチンSUB1のも
のとは異なる範囲の区切り方でフィードバック制御を行
って、制御系の安定度を変えるようにしても良い。
【0070】次に、水平同期信号の水平同期周波数fH
が変化した場合のストレス低減処理(ステップST51
0)について説明する。水平同期周波数fH が変化した
場合には、周波数の変化を検出後、水平同期周波数fH
が安定するまで、または、水平同期周波数fH の切り換
えを認識後、一定時間が経過するまで、D/Aコンバー
タ120の出力端子A3からの出力電圧を最低値にして
水平出力トランジスタ2にかかるストレスを軽減する。
例えば、図11において、水平同期周波数fHがfHMAX
からfH1に変更される場合に、水平同期周波数がfH1
安定するまで、あるいは周波数の変更を認識してから一
定の時間が経過するまでは最低の水平同期周波数fHMIN
に対応する電圧VHMINをD/Aコンバータ120の出力
端子A3から出力するように制御する。
【0071】また、水平同期周波数fH の切り換え時に
ストレスを低減する手段としてDSP110から出力さ
れるパラボラ状補正波を所定の期間一定の電圧とする制
御を行う。図15に示すように水平同期周波数fH の切
り換え期間は水平ラスタ歪補正波形を計算して、その波
形を出力する必要がないのでDSP110では水平同期
周波数fH の切り換え期間に歪補正波形を生成せずにで
きるだけ高い電圧値を出力するようにする。このように
することで反転加算器151の出力電圧が低い電圧値に
なり、水平出力トランジスタ2のストレスが低減され
る。
【0072】さらに、上記実施の形態においては、パラ
ボラ状補正波は独立にDSP110で生成されてD/A
コンバータ200でアナログ信号に変換された後、反転
加算器151によってD/Aコンバータ120のアナロ
グ出力に加算されるように構成した。しかし、D/Aコ
ンバータ120に高精度のものを使用すれば、DSP1
10でパラボラ状補正をディジタル的に行って、パラボ
ラ状補正が施されたデータをD/Aコンバータ120に
送り、パラボラ状補正済みのアナログ信号をD/Aコン
バータ120から直接出力するようにしても良い。
【0073】実施の形態2.図16はこの発明の他の実
施の形態の水平ラスタ幅ディジタル制御装置の構成を示
すブロック図である。図16において図1と同一部分に
は同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図にお
いて、110aは水平同期信号の周期で水平ラスタ幅の
フィードバック制御の計算を実行するディジタル・シグ
ナル・プロセッサ(以下、DSPと記す)(ディジタル
信号処理手段、補正波生成手段)である。また、201
はDSP110aから出力されるディジタルのパラボラ
状補正波をアナログ信号に変換して加算器130の入力
端子に供給するD/Aコンバータである。なお、DSP
110aはA/Dコンバータ140へのサンプル・ホー
ルド・パルスとして水平同期信号H−SYNCのパルス
周期の信号を出力する。
【0074】次に動作について説明する。図17はこの
実施の形態2の水平ラスタ幅ディジタル制御装置の水平
ラスタ幅の制御動作を示すフローチャートである。図5
と同様のステップには同一の符号を付し重複する説明は
省略する。すなわち、実施の形態1ではステップST5
04、ST508で垂直同期信号V−SYNCの入力の
有無を判断したが、この実施の形態2ではこれらのステ
ップに変えてステップST504a、ST508aで水
平同期信号H−SYNCの入力の有無を判断している。
すなわち、この実施の形態2では図5に示すサブルーチ
ンSUB1、図6に示すサブルーチンSUB2は水平同
期信号H−SYNCの周期で実行される。しかしなが
ら、この実施の形態2では実施の形態1で示す数式
(1)から(5)の係数K1からK8の具体的な値は異
なる。
【0075】さらに、DSP110aから出力されるデ
ィジタルのパラボラ補正波はD/Aコンバータ201に
よってアナログ信号に変換されてD/Aコンバータ12
0から出力される水平ラスタ幅信号H−SIZEref
よび信号+Bref とともに加算器130に入力されて加
算される。このため、フィードバック制御において1水
平ライン毎に糸巻き歪みに対するパラボラ補正等がなさ
れて水平ラスタ幅が制御される。
【0076】実施の形態3.図18はこの発明の他の実
施の形態の水平ラスタ幅ディジタル制御装置の構成を示
すブロック図である。なお、図1と同一部分には同一符
号を付し、重複する説明は省略する。図において、21
0はD/Aコンバータ120から出力される水平ラスタ
幅制御値、すなわち抵抗121、122、123から信
号の合成値に基づいて水平出力トランジスタ2のベース
電流の振幅を制御する電流制御部(電流制御手段)、2
20は水平ラスタ幅制御値を監視し、異常があった場合
に装置全体の電源を切る等の処理を行う保護回路(保護
手段、警告手段)を示している。
【0077】次に動作について説明する。水平ラスタ幅
のディジタル制御の動作について、および、糸巻き歪み
等の補正についての動作は実施の形態1と同様であるの
で説明を省略する。
【0078】図19、図20は水平出力トランジスタ2
のドライブ状態が最適に調整されなかったとき、または
経年変化でドライブ状態が最適状態からずれてきた場合
のモニタ装置の動作時間に対する水平ラスタ幅制御値の
変化を示すグラフ図である。これらの図に示すように水
平出力トランジスタ2のドライブ状態が最適状態からず
れてきた場合には水平ラスタ幅制御値は状況によって種
々の変化を示す。このように水平ラスタ幅制御値が変化
した場合には、電流制御部210が水平出力トランジス
タ2に入力されるベース電流IB の振幅を制御する。
【0079】図19、図20のように水平ラスタ幅制御
値が変化した場合に電流制御部210はこの変化に基づ
いて水平出力トランジスタ2のベース電流の振幅を制御
する。すなわち、水平ラスタ幅制御値が増加した場合に
は水平出力トランジスタ2のベース電流を減らすように
する。図22は水平ラスタ幅制御値が増加した場合の水
平出力トランジスタ2のベース電流の振幅の変化を示す
図である。図に示すように水平ラスタ幅制御値が増加し
た場合には点線で示すベース電流の振幅を実線で示すベ
ース電流の振幅となるようにする。
【0080】図21は水平出力トランジスタ2が故障し
た場合などに水平ラスタ幅制御値が急激に小さくなった
場合を示すグラフ図である。図に示すように水平ラスタ
幅制御値が所定の範囲に含まれない場合にはモニタ装置
の電源を切るように動作する。このようにすることで事
故、災害を未然に防ぐことができる。なお、保護回路2
20はユーザに対して警告するためにLEDなどを点滅
させるようにしても良い。さらに、上述した保護回路2
20は水平ラスタ幅制御値を用いたが差動増幅器10か
ら出力される水平ラスタ幅フィードバック値を用いるこ
ともできる。また、さらにこの実施の形態3では垂直同
期信号の周期毎にフィードバック制御を行う実施の形態
1に電流制御部210および保護回路220を設けるも
のを示したが、実施の形態2に記載したように水平同期
信号の周期でフィードバック制御を実行する実施の形態
2の水平ラスタ幅ディジタル制御装置に対しても同様に
電流制御部210および保護回路220を設けることも
できる。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ディジタ
ル信号処理手段にはアナログ・ディジタル信号変換手段
から出力される所望の水平幅を示す信号とコレクタパル
ス電圧に対応する信号の差信号を示すディジタル信号が
入力されてラスタの水平幅を制御するフィードバック演
算処理が行われ、演算結果のディジタル信号がディジタ
ル・アナログ変換手段によってアナログ信号に変換さ
れ、このアナログ信号に基づいて、水平偏向電圧が制御
されるように構成したので、水平幅の制御を正確に実行
できる効果がある。
【0082】請求項2記載の発明によれば、アナログ・
ディジタル信号変換手段が垂直同期信号のタイミングで
差動増幅手段からのアナログ出力をサンプルしてホール
ドするように構成したので、垂直周期によるラスタ歪補
正の影響を受けることなくラスタの水平幅の制御が行え
る効果がある。
【0083】請求項3記載の発明によれば、ラスタ幅信
号生成手段をラスタ幅入力手段から入力された所望の水
平ラスタ幅に基づいて水平ラスタ幅制御の基準信号を生
成するように構成したので、ユーザの所望の水平ラスタ
幅に基づいて水平ラスタ幅の制御が行える効果がある。
【0084】
【0085】請求項記載の発明によれば、ディジタル
信号処理手段を、電源投入直後または水平同期周波数の
切り換え直後に第1のフィードバック演算処理を所定の
回数実行し、その後は第1のフィードバック演算処理よ
りもループゲインが低い第2のフィードバック演算処理
を繰り返し実行するように構成したので、電源投入直後
または水平同期周波数の切り換え直後の過渡状態であっ
ても安定して正確なラスタ幅制御が行える効果がある。
【0086】請求項記載の発明によれば、ディジタル
信号処理手段の第1のフィードバック演算処理におい
て、アナログ・ディジタル信号変換手段から出力される
ディジタル信号の値が採り得る範囲を、アナログ・ディ
ジタル信号変換手段の出力値の収束を示す第1の範囲
と、それとは異なる複数の第2の範囲とに分割し、複数
の第2の範囲のぞれぞれに、第2の範囲が第1の範囲に
近いほど制御スピードが遅いフィードバック演算処理を
割り当て、アナログ・ディジタル信号変換手段の出力値
に応じて、第2の範囲に割り当てられたフィードバック
演算処理を行うように構成したので、電源投入直後また
は水平同期周波数の切り換え直後の過渡状態であっても
安定して正確なラスタ幅制御が行える効果がある。
【0087】請求項記載の発明によれば、補正波生成
手段は垂直同期信号の周期でラスタの水平幅を補正する
ための補正波を生成し、この補正波が信号加算手段によ
ってディジタル・アナログ変換手段から出力されるアナ
ログ信号に加算されるように構成したので、ラスタ水平
幅のフィードバック制御に影響を与えることなく垂直同
期信号の周期でラスタの水平幅を補正できる効果があ
る。
【0088】請求項記載の発明によれば、補正波生成
手段は水平同期周波数の切り換え直後に補正波生成手段
における補正波の生成を停止し、水平偏向電圧制御手段
から出力される電圧値が低くなるように補正波生成手段
から所定の電圧の信号を出力するように構成したので、
水平同期周波数の切り換え直後にラスタ幅の制御が不安
定になることを防止し、水平出力トランジスタにかかる
ストレスを低減できる効果がある。
【0089】請求項記載の発明によれば、ディジタル
信号処理手段は電源投入直後または水平同期周波数の切
り換え直後、所定の期間、水平偏向電圧制御手段から出
力される電圧値が低くなるようにディジタル・アナログ
信号変換手段にディジタルデータを送出するように構成
したので、電源投入直後または水平同期周波数の切り換
え直後にラスタ幅の制御が不安定になることを防止し、
水平出力トランジスタにかかるストレスを低減できる効
果がある。
【0090】請求項記載の発明によれば、ディジタル
信号処理手段のフィードバック演算処理は水平同期信号
周波数をパラメータとして含み、水平同期信号周波数の
違いによる制御変動を吸収するように構成したので、水
平同期信号周波数が変更されても安定的かつ正確にラス
タ幅を制御できる効果がある。
【0091】請求項10記載の発明によれば、ディジタ
ル信号処理手段はアナログ・ディジタル信号変換手段か
ら垂直同期信号の1周期前に変換されて出力されたディ
ジタルデータを用いてフィードバック演算処理を実行す
るように構成したので、アナログ・ディジタル信号変換
手段に速度の遅いものを使用することができコストを低
減できる効果がある。
【0092】請求項11記載の発明によれば、アナログ
・ディジタル信号変換手段は垂直同期信号のタイミング
よりも垂直同期信号周期の半周期遅れて差動増幅手段か
らのアナログ出力をサンプルしてホールドするように構
成したので、ラスタの中央部の横幅を一定としてラスタ
幅を制御できる効果がある。
【0093】請求項12記載の発明によれば、アナログ
・ディジタル信号変換手段を、水平同期信号のタイミン
グで差動増幅手段からのアナログ出力をサンプルしてホ
ールドするように構成したので、水平同期信号の周期で
細かく水平ラスタ幅を制御することができる効果があ
る。
【0094】請求項13記載の発明によれば、垂直同期
信号の周期でラスタの水平幅を補正するための補正波と
第2の信号とを加算し加算した信号を差動増幅手段に出
力するように構成したので、ラスタの1ライン毎にラス
タ幅の制御を正確にすることができる効果がある。
【0095】請求項14記載の発明によれば、ディジタ
ル・アナログ変換手段から出力されたアナログ信号の変
化に基づいて水平出力トランジスタのベース電流の振幅
を制御するように構成したので、経年変化等で水平出力
トランジスタのドライブ状態が変化しても適正な状態に
補正することができる効果がある。
【0096】請求項15記載の発明によれば、ディジタ
ル・アナログ変換手段から出力されたアナログ信号が所
定の範囲内にないときは異常と判断して水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置の電源を断にするように構成したの
で、水平出力トランジスタ等が故障した場合に故障によ
る火災等が起こることを防止できる効果がある。
【0097】請求項16記載の発明によれば、ディジタ
ル・アナログ変換手段から出力されたアナログ信号の値
が所定の範囲内にないときは異常と判断してユーザに対
して警告をするように構成したので、水平出力トランジ
スタ等が故障した場合に故障による火災等が起こること
を防止できる効果がある。
【0098】請求項17記載の発明によれば、差動増幅
手段からの出力の値が所定の範囲内にないときは異常と
判断して水平ラスタ幅ディジタル制御装置の電源を断に
するように構成したので、水平出力トランジスタ等が故
障した場合に故障による火災等が起こることを防止でき
る効果がある。
【0099】請求項18記載の発明によれば、差動増幅
手段からの出力の値が所定の範囲内にないときは異常と
判断してユーザに対して警告をするように構成したの
で、水平出力トランジスタ等が故障した場合に故障によ
る火災等が起こることを防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による水平ラスタ幅
ディジタル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 水平偏向電圧の出力電圧+Bの電圧値を示す
信号+Bref と水平同期信号fH との関係を示すグラフ
図である。
【図3】 ユーザの所望の水平ラスタ幅H−SIZEが
中央値であるときの電圧+Bと水平同期周波数fH との
関係を示したグラフ図である。
【図4】 ユーザの所望の水平ラスタ幅H−SIZE
が、最低値、中央値、最大値であるときのそれぞれにつ
いての電圧+Bと水平同期周波数fH との関係を示した
グラフ図である。
【図5】 DSPにおける水平ラスタ幅制御のアルゴリ
ズムのメインルーチンを示すフローチャートである。
【図6】 過渡状態での水平ラスタ幅制御のサブルーチ
ンSUB1を示すフローチャートである。
【図7】 定常状態での水平ラスタ幅制御のサブルーチ
ンSUB2を示すフローチャートである。
【図8】 比較器及び水平偏向電圧制御回路を示す回路
図である。
【図9】 定常時における比較器の入出力信号の波形を
示す波形図である。
【図10】 電源オン直後の比較器の入出力信号の波形
を示す波形図である。
【図11】 D/Aコンバータの出力電圧と水平同期周
波数との関係を示すグラフ図である。
【図12】 糸巻き歪補正が成された場合の水平偏向電
圧、水平偏向回路ユニット出力端子の電圧、垂直同期信
号、A/Dコンバータのサンプル・ホールド・パルスを
示す図である。
【図13】 垂直同期信号のタイミングでA/Dコンバ
ータのサンプル・ホールドを行った場合のラスタと糸巻
き歪補正の様子を示す図である。
【図14】 垂直同期信号から半周期遅れたタイミング
でA/Dコンバータのサンプル・ホールドを行った場合
のラスタと糸巻き歪補正の様子を示す図である。
【図15】 DSPから出力されるパラボラ状補正波と
周波数切り換え時に出力される電圧とを示すグラフ図で
ある。
【図16】 この発明の実施の形態2の水平ラスタ幅デ
ィジタル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図17】 実施の形態2の水平ラスタ幅ディジタル制
御装置の水平ラスタ幅の制御動作を示すフローチャート
である。
【図18】 実施の形態3の水平ラスタ幅ディジタル制
御装置の構成を示すブロック図である。
【図19】 水平出力トランジスタのドライブ状態が最
適に調整されなかったとき、または経年変化でドライブ
状態が最適状態からずれてきた場合のモニター装置の動
作時間に対する水平ラスタ幅制御値の変化を示すグラフ
図である。
【図20】 水平出力トランジスタのドライブ状態が最
適に調整されなかったとき、または経年変化でドライブ
状態が最適状態からずれてきた場合のモニター装置の動
作時間に対する水平ラスタ幅制御値の変化を示すグラフ
図である。
【図21】 水平出力トランジスタが故障した場合など
に水平ラスタ幅制御値が急激に小さくなった場合を示す
グラフ図である。
【図22】 水平ラスタ幅制御値が増加した場合の水平
出力トランジスタのベース電流の振幅の変化を示す図で
ある。
【図23】 従来のアナログ式の水平ラスタ幅ディジタ
ル制御装置の構成を示すブロック図である。
【図24】 ラスタ幅をディジタル信号に変換して制御
を行う従来の表示装置の構成を示すブロック図である。
【図25】 図24に示す従来の表示装置の各部の信号
波形を示す図である。
【符号の説明】 1 水平出力チョークトランス(電圧計測手段)、2
水平出力トランジスタ、4 偏向ヨーク、7A,7B
ダイオード(電圧計測手段)、8 コンデンサ(電圧計
測手段)、10 差動増幅器(差動増幅手段)、11
水平偏向電圧制御装置(水平偏向電圧制御手段)、10
0 CPU(ラスタ幅入力手段)、101 ロータリー
エンコーダ(ラスタ幅入力手段)、110,110a
DSP(ディジタル信号処理手段、補正波生成手段)、
120 D/Aコンバータ(ディジタル・アナログ信号
変換手段、ラスタ幅信号生成手段)、130 加算器
(ラスタ幅信号生成手段)、140 A/Dコンバータ
(アナログ・ディジタル信号変換手段)、151 反転
加算器(信号加算手段)、152 比較器(電圧制御信
号生成手段)、210 電流制御部(電流制御手段)、
220 保護回路(保護手段、警告手段)。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−82480(JP,A) 特開 平3−19573(JP,A) 特開 平6−315094(JP,A) 特開 昭60−185471(JP,A) 特開 平6−38067(JP,A) 特開 平5−137018(JP,A) 特開 平6−27897(JP,A) 特開 平6−319053(JP,A) 特開 平6−181526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 3/223 G09G 1/16 H04N 3/23 H04N 3/27

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管に表示されるラスタの水平表示
    幅を制御する水平ラスタ表示幅制御装置において、前記
    陰極線管の電子ビームを水平方向に偏向するための偏向
    ヨークと、入力される制御信号に基づいて前記偏向ヨー
    クに電圧を印加するための電源電圧を制御して出力する
    水平偏向電圧制御手段と、前記水平偏向電圧制御手段か
    ら出力される電源電圧に基づいた電圧を水平同期信号の
    タイミングで前記偏向ヨークに印加させる水平出力トラ
    ンジスタと、前記水平出力トランジスタのコレクタパル
    ス電圧に対応する第1の信号を計測して出力する電圧計
    測手段と、前記第1の信号と所望の水平幅を示す第2の
    信号との差信号を出力する差動増幅手段と、前記差動増
    幅手段からの出力をディジタル信号に変換するアナログ
    ・ディジタル信号変換手段と、前記アナログ・ディジタ
    ル信号変換手段から出力されるディジタル信号を入力し
    て前記ラスタの水平幅を制御するためのフィードバック
    演算処理を行って演算結果のディジタル信号を出力する
    ディジタル信号処理手段と、前記ディジタル信号処理手
    段から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換
    するディジタル・アナログ変換手段と、ディジタル・ア
    ナログ変換手段から出力されたアナログ信号に基づいて
    前記電源電圧を制御するための制御信号を生成して前記
    水平偏向電圧制御手段に出力する電圧制御信号生成手段
    とを具備することを特徴とする水平ラスタ幅ディジタル
    制御装置。
  2. 【請求項2】 アナログ・ディジタル信号変換手段は垂
    直同期信号のタイミングで差動増幅手段からのアナログ
    出力をサンプルしてホールドすることを特徴とする請求
    項1記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  3. 【請求項3】 所望の水平ラスタ幅を入力するラスタ幅
    入力手段と、前記ラスタ幅入力手段によって入力された
    所望の水平ラスタ幅に基づいて第2の信号を生成するラ
    スタ幅信号生成手段とをさらに具備することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の水平ラスタ幅ディジタ
    ル制御装置。
  4. 【請求項4】 ディジタル信号処理手段は、電源投入直
    後または水平同期周波数の切り換え直後に第1のフィー
    ドバック演算処理を所定の回数実行し、その後は前記第
    1のフィードバック演算処理よりもループゲインが低い
    第2のフィードバック演算処理を繰り返し実行すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1
    項記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  5. 【請求項5】 ディジタル信号処理手段の前記第1のフ
    ィードバック演算処理において、アナログ・ディジタル
    信号変換手段から出力されるディジタル信号の値が採り
    得る範囲を、前記アナログ・ディジタル信号変換手段の
    出力値の収束を示す第1の範囲と、それとは異なる複数
    の第2の範囲とに分割し、各前記複数の第2の範囲に、
    前記第2の範囲が前記第1の範囲に近いほど制御スピー
    ドが遅いフィードバック演算処理を割り当て、前記アナ
    ログ・ディジタル信号変換手段の前記出力値に応じて、
    前記第2の範囲に割り当てられたフィードバック演算処
    理を行うことを特徴とする請求項4記載の水平ラスタ幅
    ディジタル制御装置。
  6. 【請求項6】 垂直同期信号の周期でラスタの水平幅を
    補正するための補正波を生成する補正波生成手段と、前
    記補正波をディジタル・アナログ変換手段から出力され
    るアナログ信号に加算する信号加算手段とをさらに具備
    し、電圧制御信号生成手段は前記信号加算手段から出力
    された信号に基づいて電源電圧を制御するための制御信
    号を生成して水平偏向電圧制御手段に出力することを特
    徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項
    載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  7. 【請求項7】 水平同期周波数の切り換え直後に補正波
    生成手段における補正波の生成を停止し、水平偏向電圧
    制御手段から出力される電圧値が低くなるように前記補
    正波生成手段から所定の電圧の信号を出力する事を特徴
    とする請求項記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装
    置。
  8. 【請求項8】 電源投入直後または水平同期周波数の切
    り換え直後、所定の期間、水平偏向電圧制御手段から出
    力される電圧値が低くなるようにディジタル信号処理手
    段はディジタル・アナログ信号変換手段にディジタルデ
    ータを送出することを特徴とする請求項1から請求項7
    のうちのいずれか1項記載の水平ラスタ幅ディジタル制
    御装置。
  9. 【請求項9】 ディジタル信号処理手段のフィードバッ
    ク演算処理は水平同期信号周波数の違いによる制御変動
    を吸収するように水平同期信号周波数をパラメータとし
    て含むことを特徴とする請求項1から請求項8のうちの
    いずれか1項記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  10. 【請求項10】 ディジタル信号処理手段はアナログ・
    ディジタル信号変換手段から垂直同期信号の1周期前に
    変換されて出力されたディジタルデータを用いてフィー
    ドバック演算処理を実行することを特徴とする請求項
    記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  11. 【請求項11】 アナログ・ディジタル信号変換手段は
    垂直同期信号のタイミングよりも垂直同期信号周期の半
    周期遅れて差動増幅手段からのアナログ出力をサンプル
    してホールドすることを特徴とする請求項記載の水平
    ラスタ幅ディジタル制御装置。
  12. 【請求項12】 アナログ・ディジタル信号変換手段は
    水平同期信号のタイミング差動増幅手段からのアナロ
    グ出力をサンプルしてホールドすることを特徴とする請
    求項1記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  13. 【請求項13】 垂直同期信号の周期でラスタの水平幅
    を補正するための補正波を生成する補正波生成手段と、
    前記補正波と第2の信号とを加算し加算した信号を差動
    増幅手段に出力する加算手段とを具備することを特徴と
    する請求項12記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装
    置。
  14. 【請求項14】 ディジタル・アナログ変換手段から出
    力されたアナログ信号の変化に基づいて水平出力トラン
    ジスタのベース電流の振幅を制御する電流制御手段を具
    備する請求項1から請求項13のうちのいずれか1項
    載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  15. 【請求項15】 ディジタル・アナログ変換手段から出
    力されたアナログ信号が所定の範囲内にないときは異常
    と判断して水平ラスタ幅ディジタル制御装置の電源を断
    にする保護手段を具備する請求項1から請求項14のう
    ちのいずれか1項記載の水平ラスタ幅ディジタル制御装
    置。
  16. 【請求項16】 ディジタル・アナログ変換手段から出
    力されたアナログ信号の値が所定の範囲内にないときは
    異常と判断してユーザに対して警告をする警告手段を具
    備する請求項1から請求項15のうちのいずれか1項記
    載の水平ラスタ幅ディジタル制御装置。
  17. 【請求項17】 差動増幅手段からの出力の値が所定の
    範囲内にないときは異常と判断して水平ラスタ幅ディジ
    タル制御装置の電源を断にする保護手段を具備する請求
    項1から請求項14のうちのいずれか1項記載の水平ラ
    スタ幅ディジタル制御装置。
  18. 【請求項18】 差動増幅手段からの出力の値が所定の
    範囲内にないときは異常と判断してユーザに対して警告
    をする警告手段を具備する請求項1から請求項14およ
    び請求項17のうちのいずれか1項記載の水平ラスタ幅
    ディジタル制御装置。
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