JP3399586B2 - 角度および角加速度の一体型検出装置 - Google Patents

角度および角加速度の一体型検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータ軸などの回転体の
回転角度および無限回転角度範囲に渡る角加速度の検出
を非接触状態で行う検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転体の制御用パラメータとしては、一
般に角度と加速度が採用されている。これらの双方の情
報を得るために、例えばロータリーエンコーダが使用さ
れている。すなわち、ロータリーエンコーダから回転体
の角度を示すA相およびB相のパルス信号を得ると共
に、これらの出力を微分処理することによって角加速度
を得ている。別の検出機構としては、角度検出器とは別
個に、液体ロータ型角加速度計、渦電流式の角加速度計
等の角加速度検出器を取付けることにより、回転体の角
度および角加速度を検出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、角度検
出信号を微分処理することによって角加速度を得る形式
のものでは、その検出精度とノイズが問題となってい
る。また、双方の検出器を別個に設ける形式のもので
は、それらを設置するためのスペースが問題となってい
る。
【0004】本発明の課題は、精度よく、しかもスペー
スが少なくて済むコンパクトな構成の角度および角加速
度検出用の一体型検出装置を提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一体型検出装置
は、回転体に対して2枚のスリット付き円盤(第1およ
び第2の円盤)を対峙させた状態で同軸状態に固定し、
検出手段として、例えば、各円盤のスリットを挟んだ状
態に配置した発光素子および半導体位置検出器から構成
した半導体位置検出装置を用いて、回転体の回転角およ
び角加速度を検出するようにしている。本発明では、第
1の円盤には、同心状に円周方向に向かう第1および第
2のスリット列を形成し、他方の第2の円盤には、第1
のスリット列に対峙する状態に第3のスリット列を形成
してある。また、第2の円盤は、スリット列形成部分の
半径方向の内側あるいは外側に環状の重り部分を形成
し、これらの重なり部分およびスリット列に対して半径
方向の内側には、円周方向に弾性変形可能なばね部分を
形成した構成としてある。したがって、回転体が回転す
ると、回転体の回転速度の変化に応じて、第2の円盤の
重り部分の慣性力によって、ばね部分が円周方向に僅か
に弾性変形する。この結果、このばね部分の外周側に形
成されている第3のスリット列も同様に円周方向に僅か
に移動するので、第1の円盤の第1のスリット列との間
に相対回転が発生する。ここに、第1のスリット列およ
び第3のスリット列は、これらの間の相対移動に応じ
て、これらの交差位置が変動するように形成されてい
る。したがって、この交差位置の変動を、角加速度検出
用の検出手段によって検出することにより、回転体の角
加速度が検出される。また、第1の円盤に形成した第2
のスリット列の通過を、角度検出用の検出手段によって
検出することにより、回転体の回転角度位置が検出され
る。
【0006】本発明においては、角度および角加速の検
出のために、同一の部材である円盤に形成したスリット
列を利用している。このように双方の検出機構の構成部
材を共用しているので、検出機構がコンパクトになる。
また、微分処理を行うことなく角加速度が検出できる。
【0007】ここで、円盤等の偏心等に伴う誤差を解消
するためには、角加速度検出用の検出手段を、円盤円周
方向の複数の個所に設置し、これらの出力に基づき誤差
を補償することが好ましい。
【0008】次に、本願の別の発明においては、次の構
成によって、同一の検出機構により角度および角加速度
を検出するようにしている。すなわち、回転体に対して
一体回転するように第1および第2の円盤を取り付ける
と共に、第1の円盤には第1のスリット列を形成し、第
2の円盤には前記第1のスリット列に対峙した位置にお
いて円周方向に向けて形成されていると共に、前記第1
のスリット列を構成しているスリットに対して一定の角
度で交差する方向に延びているスリットから構成されて
いる第2のスリット列を形成する。第2の円盤は、スリ
ット形成位置よりも半径方向の内側および外側の少なく
とも一方の側に形成された環状の重り部分と、重り部分
および第2のスリット列の形成位置よりも半径方向の内
側に形成されていると共に円周方向に向けて弾性変形可
能なばね部分から構成する。さらに、前記第1および第
2のスリット列を通過した光を検出するために、円盤円
周方向の異なる位置に、少なくとも2個の検出手段を配
置する。
【0009】ここに、第1および第2のスリット列は、
第1の円盤に対する第2の円盤の相対的な移動量に応じ
て、これらのスリット列を通過する光の通過位置が変動
する状態に形成する。また、これらのスリット列の回転
に伴って、これらを通過して前記検出手段により受光さ
れる光の通過面積が周期的に変動するように形成する。
検出手段のそれぞれは、第1および第2のスリット列を
両側から挟む状態に配置された発光素子および半導体位
置検出器と、この半導体位置検出器の受光量を一定に保
持するように、発光素子の発光量を制御するフィードバ
ック制御部と、このフィードバック制御部から出力され
る発光素子の駆動信号に基づき回転体の回転角度検出用
のパルス信号を生成するパルス信号出力部とを有する構
成にする。
【0010】この構成の検出装置では、各検出手段にお
けるそれぞれのパルス信号出力に基づき回転体の回転角
度位置の検出が行われる。すなわち、一般的に使用され
ているロータリーエンコーダの場合と同様に、一方のパ
ルス信号出力と他方のパルス信号出力の間の位相差に基
づき回転角度の検出が行われる。また、それぞれの半導
体位置検出器の出力に基づき回転体の角加速度の検出が
行われる。
【0011】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0012】第1の実施例 図1には、第1の実施例である角度および角加速度の一
体型検出装置の縦断面を示してある。本例の検出装置1
は薄い円筒状のハウジング2を有し、このハウジング2
の中央を、ベアリング3を介して、測定対象の回転軸4
が回転自在に貫通している。ハウジング2内に位置する
回転軸4の外周には、2枚の円盤5、6が対峙した状態
で固定されている。一方の円盤5は剛性円盤であり、そ
の外周側には、円周方向に向けて第1および第2のスリ
ット列51、52が同心状態に形成されている。他方の
円盤6は後述する構造の弾性円盤であり、円盤5よりも
一回り小さく、その外周側における第1のスリット列に
対峙した位置には、円周方向に向けて第3のスリット列
61が形成されている。
【0013】図1および図2から分かるように、第1お
よび第2の円盤のスリット形成位置を両側から挟む状態
に、3組の光学式センサ7、8、9が配置されている。
これらのセンサのうち、センサ7、8は角加速度検出用
のものであり、本例では半導体位置検出装置を採用して
いる。これらの検出部は、発光ダイオード71、81
と、半導体位置検出器72、82から構成されており、
これらは第1および第3のスリット列51、61を挟む
状態に取付けられている。また、これらの検出部は18
0度離れた位置に配置されている。残りのセンサ9は角
度検出用のものであり、発光素子91と受光素子92と
が、第2のスリット列52を挟む状態に配置されてい
る。本例では、このセンサ9は、センサ7の半径方向の
外側に配置されている。
【0014】図3には剛性円盤5の形状を示してある。
この円盤5の外周側には、同心状態に、第1および第2
のスリット列51、52が形成されている。第1のスリ
ット列51は角加速度検出用のものである。これに対し
て、第2のスリット列52は角度検出用のものであり、
一般的に利用されているロータリエンコーダにおいて採
用されるスリット群と同様なスリット群から構成されて
いる。
【0015】図4には弾性円盤6の形状を示してある。
円盤6は、外側の環状部分62と、回転体取付け用のボ
スを形成している内側の環状部分63と、これらの間を
繋ぐ半径方向に延びる3本のリブ64、65、66から
構成されている。外側の環状部分62に第3のスリット
列61が形成されている。3本のリブ64、65、66
は円盤円周方向に弾性変形が可能なばね部分である。こ
のばねの特性は、その厚さ、幅、本数によって調整する
ことができる。このように、円盤6においては、外側の
環状部分62が3本のばね状のリブによって支持されて
いるので、回転に伴なって発生する環状部分62の慣性
力によって、この環状部分62は円周方向に弾性移動す
る。このように、外側の環状部分62はリブの部分を弾
性変形させるための重り部分として機能する。
【0016】次に、円盤5、6に形成されている第1お
よび第3のスリット列51、61について説明する。剛
性円盤5の側に形成した第1のスリット列51は、一定
のピッチで形成された半径方向に延びるスリットから構
成されている。これに対して、弾性円盤6の側に形成し
たスリット列61は、一のピッチではあるが、半径方向
に対して一定の角度だけ傾斜した方向に延びるスリット
から構成されている。
【0017】図5には、これらのスリット列51、61
を円周方向から直線方向に展開した状態で示してある。
この図において点線で示すスリット群が剛性円盤5の側
に形成されたスリット列51を表し、実線で示すものが
弾性6の側に形成したスリット列61である。また、想
像線で囲った範囲が、センサ7の半導体位置検出器72
の検出領域である。スリット列51のスリット51aは
一定のピッチpで形成されており、他方のスリット列6
1のスリット61aは、スリット51aに対して一定の
角度だけ傾斜している。これらのスリット51aと61
aの交差あるいは重なり部分Aが光通過部分を区画形成
している。双方のスリット51a、61aが横方向に相
対的に移動すると、この交差部分Aが全体として垂直方
向に向けて移動する。この移動位置が半導体位置検出器
72の側において検出される。なお、他方のセンサ8に
おいても同様に移動位置が検出される。
【0018】図6には、角加速度検出装置7の制御系を
示してある。発光ダイオード71からの平行光が、スリ
ット51a、61aの交差部分を通過して半導体位置検
出器72の検出面72aに照射すると、その照射位置に
応じた比率に配分された光電流出力i1、i2がこの検
出器72の両端から出力される。本例においては、フィ
ードバック制御回路73を用いて出力i1とi2の和が
一定値になるように、発光ダイオード71の光量を制御
している。したがって、検出器72の一方の検出出力i
1から、交差部分Aの移動位置を測定することができ
る。なお、他方のセンサ8の制御系も同一であるので、
その説明は省略する。
【0019】一方、角度検出用のセンサ9によって検出
される剛性円盤5の第2のスリット列52は、従来のロ
ータリーエンコーダにおいて使用されているスリット群
と同様であり、センサ9から得られるパルス出力に基づ
き従来と同様にして回転体4の角度の検出を行うことが
できるようになっている。
【0020】このように構成した本実施例の検出装置1
において、回転軸4の回転角度位置は、剛性円盤5に形
成された第2のスリット列52の移動をセンサ9により
検出することによって、従来のロータリエンコーダと同
様に行われる。また、回転軸4の角加速度の検出は、次
のように行われる。回転軸4が回転を開始し、あるいは
回転速度が変化した場合には、弾性円盤6の側のスリッ
ト列61が他方の剛性円盤5の側のスリット列51に対
して円周方向にずれる。すなわち、弾性円盤6に形成し
た環状部分62の慣性力によって、そのリブ(ばね部
分)64、65、66が円周方向に弾性変形するので、
スリット列61もそれに伴って円周方向にずれる。この
結果、スリット列61とスリット列51の間に形成され
る交差部分A(光通過部分)は、半径方向にずれる。こ
のために、各センサ7、8の半導体位置検出器72、8
2の側における受光位置(透過光の重心位置)が移動す
る。この移動に伴い、この検出器72、82の出力が変
化する。よって、この検出器出力から、回転軸4に発生
した角加速度を測定することができる。
【0021】ここで、参考のために、本例の検出装置1
の角加速度検出機構の設計方法の例を説明する。まず、
与えられた最大角加速度δm(rad/s2 )に対する
最大の角変位φm(rad)とする。検出装置の慣性モ
ーメントをJ、弾性円盤6のばね部分のばね定数をkと
おくと、加速度によって発生するトルクは Tm=δm・J であり、ばね部分の変位による発生トルクは Tm=φm・k である。静止状態、あるいは定常回転状態では双方のト
ルクが等しいので、 δm・J=φm・k になる。この等式からJとkの比が求まる。 k/J=δm/φm ここに、この比(k/J)は機械的固有周波数の2乗に
比例する。 k/J=ωn 2 一例として、最大の角加速度として、10msecで0
rpmから3000rpmとなる加速度を考える。この
場合には、 δm=(ω1−ω0)/Δt =〔(3000−1)/0.01〕・2π/60 =31416(rad/s2 ) 最大の角度変位を1分とすると φm=(1/60)・(π/180)=2.91×10
-4(rad) となる。したがって、kとJの比は k/J=δm/φm=31416/(2.91×1
-4)=1.08×108 (1/s2 ) となり、また、固有振動数は ωn =(k/J)1/2 =10392(rad/s)=1654Hz となる。
【0022】このように、検出装置の必要なバンド幅
を、最大の角加速度と最大の角度変位量により設定でき
る。また、得られた比k/Jを満たすように、これら慣
性モーメントJおよびばね定数kの値を設定すればよ
い。
【0023】なお、本例においては、弾性円盤6に3本
のリブ64、65、66を形成してあるが、このリブ
は、一定の角度間隔で2本あるいは4本以上形成しても
よい。このばねの本数は必要とされる弾性係数に応じて
決定される。通常は3本乃至12本程度の本数に設定さ
れる。
【0024】(スリットについて)本例においては、剛
性円盤の側に半径方向に延びるスリット群を形成し、他
方の弾性円盤6の側にこれと交差するように傾斜された
スリット群を形成しているが、この逆に、弾性円盤6の
側に半径方向に延びるスリット群を形成し、剛性円盤5
の側に傾斜したスリット群を形成してもよい。
【0025】また、スリット列51、61を構成してい
る各スリットを、双方が半径方向に対して逆向きに同一
の傾斜角度だけ傾斜させたものとすることもできる。こ
の場合、これらのスリットにより形成される光通過部分
(交差部分)は菱形になる。この場合、双方のスリット
が相対移動すると、この交差部分を通過する光の重心位
置は円周方向に向けて移動する。このように、双方のス
リットを逆向きに傾斜させると、その交差部分を通過す
る光の重心位置が半径方向に移動しないという利点が得
られる。
【0026】一方、本例では、各スリット51a、61
aの形状は、一定の幅を有する直線状のものである。こ
の代わりに、アルキメデスの螺旋曲線にすることができ
る。この曲線状のスリットの中心線の半径r(φ)は次
の式で表される。 r(φ)=(R2−R1)φ/α + R1 ここに、R2:スリットの外側の半径 R1:スリットの内側の半径 φ :角度 α :ピッチ角度 r(φ):スリットの形状を規定する中心線の半径
【0027】この曲線形状を採用した場合には、検出器
の感度を、円盤の角度ずれに影響されることなく一定に
保持することができる。
【0028】(弾性円盤について)本例においては、重
り部分の付いた弾性円盤6は一定の肉厚さのものを使用
している。この代わりに、重り部分のみを厚肉の部分と
して形成してもよい。
【0029】また、本例では、弾性円盤6を同一部材か
ら形成しているが、異なる部材から構成することもでき
る。例えば、スリット列の形成部分をガラス製等の環状
板から形成し、この環状板の側面に対して同心状態に金
属製の環状板を固着した複合構造のものとしてもよい。
このようにすると、細かなスリットを精度良く形成しや
すいガラス素材を用いて、スリット部分を形成できるの
で、検出精度を上げることができる。しかも、重りおよ
びばね部分には金属素材を用いているので、このような
重りおよびばね部分を容易に形成することができる。な
お、スリット部分の素材としては、ガラス以外に、セラ
ミックス、プラスチック素材等を用いることができる。
また、金属素材としては、アルニミウム、鉄、ステンレ
ススチール、ニッケル等を用いることができる。さら
に、この部分も、プラスチック製あるいはセラミックス
製とすることもできる。異なる素材の組み合わせにおい
ては、それらの間の熱膨張率の差を考慮する必要があ
る。
【0030】(センサの配置について)本例において
は、角加速度検出用のセンサ7、8を円周方向に180
度ずれた位置に配置してある。このため、これらのセン
サの出力に基づき、円盤の取付け誤差、スリット列の偏
心誤差等に起因した検出誤差を補償することができる。
このようなおそれがそれほど問題にならない場合には、
角加速度検出用のセンサといて1個のセンサを用いても
よい。
【0031】また、本例では、角加速度検出用のセンサ
7と、角度検出用のセンサ9とを周方向の同一位置に配
置してある。しかし、これらのセンサ間の干渉が問題と
なる場合には、これらのセンサ7、9を周方向に向けて
所定の角度だけずらした位置に配置すればよい。例え
ば、図7に示すように、180度間隔で2個のセンサ
7、8を配置し、これらの間の角度位置の所に、センサ
9を配置すればよい。
【0032】第2の実施例 図8には、本発明の別の実施例に係る角度および加速度
の一体型検出装置を示してある。本例の検出装置20に
おいてもハウジング22を貫通して回転軸24が延び、
その回転軸24には2枚の円盤25、26が固着されて
いる。一方の円盤25は剛性円盤であり、他方の円盤2
6は弾性円盤である。これらの円盤25、26の外周側
には、円周方向に向けてそれぞれ第1および第2のスリ
ット列251、261が形成されている。また、これら
の第1および第2のスリット列251、261を挟み、
2組みのセンサ27および28が取付けられている。こ
れらのセンサ27、28は、半導体位置検出装置であ
り、その検出部は、発光ダイオード271、281と、
半導体位置検出器272、282から構成されている。
これらの検出装置は、例えば180度ずれた位置に取付
けられている。
【0033】図9および図10から分かるように、弾性
円盤26は、外周側の環状部分262と、内周側の環状
部分263と、これらの間を繋いでいる4本のリブ26
4から構成されている。外周側の環状部分262におい
ては、その外周側の部分に第2のスリット列261が形
成されており、これよりも内側の部分には円周方向に延
びる厚肉の重り部分265が形成されている。リブ26
4は円周方向への弾性変形が可能なばね部分である。
【0034】本例における第1および第2のスリット列
251、261は、第1の実施例におけるスリット列5
1、61と同一の関係にある(図5参照)。すなわち、
一方のスリット251aは半径方向に延びるスリットで
あり、他方のスリット261はこれに対して一定の角度
だけ傾斜したスリットである。これらのスリット列が相
対的に移動すると、これらのスリットの交差位置が半径
方向に移動する。この移動に基づき回転軸の角加速度を
検出できる。また、スリット列が回転軸と共に回転する
ことにより、センサ27、28の半導体位置検出器27
2、282の検出領域上において形成されるスリット交
差位置の個数(光通過面積)が周期的に変動する。本例
では、この周期的に変化する半導体位置検出器272、
282での受光量に基づき回転軸の角度を検出してい
る。
【0035】図11には、本例の検出装置の制御系を示
してある。双方のセンサ27、28の制御系は同一であ
るので、一方のセンサ27の側の構成を説明する。発光
ダイオード271からの平行光が、スリット251a、
261aの重なり部分を通過して半導体位置検出器27
2の検出面272aに照射する。その照射位置に応じた
比率に配分された光電流出力i1、i2がこの検出器2
72の両端から出力される。本例においては、フィード
バック制御回路273を用いて出力i1とi2の和が一
定値になるように、発光ダイオード71の光量を制御し
ている。したがって、検出器272の一方の検出出力i
1から、スリットの交差部分の移動位置を測定すること
ができる。すなわち、回転軸24の角加速度を検出する
ことができる。
【0036】ここに、半導体位置検出器272での受光
量は、スリット列251、261の回転に伴い周期的に
変動する。したがって、本例においては、周期的に変動
するフィードバック制御回路273の制御出力273S
を、信号変換器274に取り込み、ここでパルス信号を
生成している。このパルス信号を、従来から使用されて
いるロータリーエンコーダのA相出力として利用してい
る。同様に、他方のセンサ28の側の制御系におけるフ
ィードバック制御回路283からの制御出力283S
を、同様に信号変換器284に取り込み、ここでパルス
信号を生成している。このパルス信号を、従来から使用
されているロータリーエンコーダのB相出力として利用
する。なお、本例においては、このように双方のセンサ
からの出力を、A相およびB相出力として利用している
ので、これらの出力の位相差が90度となるように、セ
ンサ27、28の設置位置、スリット列251、261
のピッチ等を設定してある。
【0037】このように構成した本例においては、2組
みのセンサ27、28の出力に基づき回転軸の角加速度
を測定できる。また、それらのフィードバック制御信号
に基づき、A相およびB相出力を生成するようにしてい
るので、これらから回転軸の角度も、従来のロータリエ
ンコーダにおける場合と同様に、測定することができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の検出装置
においては、剛性円盤と弾性円盤にそれぞれスリット列
を形成し、これらのスリットの相対移動を半導体位置検
出装置等の光学式センサを用いて検出して回転体の角加
速度を測定すると共に、剛性円盤の側に形成したスリッ
ト列を検出することにより、従来のロータリーエンコー
ダと同様にして回転体の角度を測定するようにしてい
る。したがって、回転体の角度および角加速度をコンパ
クトな構成で測定することができる。また、従来のよう
にロータリエンコーダから得られる出力を微分処理して
角加速度を算出する必要もない。
【0039】また、本発明においては、半導体位置検出
装置における受光量を一定に保持するためのフィードバ
ック制御系からの出力を利用して、従来のロータリーエ
ンコーダからのA相およびB相出力に対応する出力を得
るようにしている。したがって、角度検出機構および角
加速度検出機構の双方を配置することなく、回転体の角
度および角加速度をコンパクトな構成により測定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である検出装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1の装置におけるセンサの配置関係を示す説
明図である。
【図3】図1の装置の剛性円盤の形状を示す平面図であ
る。
【図4】図1の装置の弾性円盤の形状を示す平面図であ
る。
【図5】図1の装置における双方の円盤に形成された第
1および第2のスリット列の関係を示す説明図である。
【図6】図1の装置におけるセンサの制御系を示す概略
ブロック図である。
【図7】図1の装置におけるセンサの配置関係の別の例
を示す説明図である。
【図8】本発明の第2の実施例である検出装置を示す縦
断面図である。
【図9】図8の装置の弾性円盤を示す断面図である。
【図10】図8の装置の弾性円盤を示す平面図である。
【図11】図8の装置のセンサの制御系を示す概略ブロ
ック図である。
【符号の説明】
1、20・・・検出装置 2、22・・・ハウジング 4、24・・・回転軸 5、25・・・剛性円盤 51、251・・・第1のスリット列 52、261・・・第2のスリット列 6、26・・・弾性円盤 61・・・第3のスリット列 7、8・・・角加速度検出用のセンサ 9・・・角度検出用のセンサ 27、28・・・センサ 273、283・・・フィードバック制御回路 274、284・・・信号変換器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−255367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/26 G01B 21/22 G01D 5/245 G01P 3/486 G01P 15/03

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体に対して一体回転するように同軸
    状態に固定した第1の円盤と、この第1の円盤に対峙し
    た状態で回転体に対して一体回転するように同軸状態に
    固定した第2の円盤と、前記第1の円盤において同心状
    態に所定の間隔で形成された第1および第2のスリット
    列と、前記第2の円盤における前記第1のスリット列に
    対峙した位置において円周方向に向けて形成されている
    と共に、前記第1のスリット列に対して一定の角度で交
    差する方向に延びている第3のスリット列と、前記第2
    の円盤において前記第3のスリット列の形成位置よりも
    半径方向の内側および外側の少なくとも一方の側に形成
    された環状の重り部分と、前記第2の円盤において前記
    重り部分および第3のスリット列の形成位置よりも半径
    方向の内側に形成されていると共に円周方向に向けて弾
    性変形可能なばね部分と、前記回転体の回転に伴って発
    生する前記第1のスリット列に対する前記第3のスリッ
    ト列の交差位置の変化を検出する角加速度検出用の検出
    手段と、前記第2のスリット列の移動を検出する角度検
    出用の検出手段とを有することを特徴とする角度および
    角加速度の一体型検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、少なくとも前記角加
    速度検出用の検出手段は、前記第1および第3のスリッ
    ト列を両側から挟む状態に配置された発光素子および半
    導体位置検出器を備え、前記第1のスリット列および前
    記第3のスリット列を通過する通過光の重心位置の移動
    を検出するようになっていることを特徴とする角度およ
    び角加速度の一体型検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記の角加
    速度検出用の検出手段は、円盤円周方向の複数の個所に
    設置されていることを特徴とする角度および角加速度の
    一体型検出装置。
  4. 【請求項4】 回転体に対して一体回転するように同軸
    状態に固定した第1の円盤と、この第1の円盤に対峙し
    た状態で回転体に対して一体回転するように同軸状態に
    固定した第2の円盤と、前記第1の円盤において円周方
    向に向けて形成されている第1のスリット列と、前記第
    2の円盤における前記第1のスリット列に対峙した位置
    において円周方向に向けて形成されていると共に、前記
    第1のスリット列を構成しているスリットに対して一定
    の角度で交差する方向に延びて いるスリットから構成さ
    れている第2のスリット列と、前記第2の円盤において
    前記第2のスリット列の形成位置よりも半径方向の内側
    および外側の少なくとも一方の側に形成された環状の重
    り部分と、前記第2の円盤において前記重り部分および
    第2のスリット列の形成位置よりも半径方向の内側に形
    成されていると共に円周方向に向けて弾性変形可能なば
    ね部分と、前記第1および第2のスリット列を通過した
    光を検出するために、円盤円周方向の異なる位置に配置
    した少なくとも2個の検出手段とを有し、 前記第1および第2のスリット列は、前記第1の円盤に
    対する第2の円盤の相対的な移動量に応じて、これら
    スリット列を通過する光の通過位置が変動する状態に形
    成されており、また、これらのスリット列の回転に伴っ
    て、これらを通過して前記検出手段により受光される
    の通過面積が周期的に変動するように形成されており、 前記検出手段のそれぞれは、前記第1および第2のスリ
    ット列を両側から挟む状態に配置された発光素子および
    半導体位置検出器と、前記半導体位置検出器の受光量を
    一定に保持するように、前記発光素子の発光量を制御す
    るフィードバック制御部と、このフィードバック制御部
    から出力される前記発光素子の駆動信号に基づき前記回
    転体の回転角度検出用のパルス信号を生成するパルス信
    号出力部とを有し、 これらの検出手段におけるそれぞれのパルス信号出力に
    基づき前記回転体の回転角度位置の検出を行い、それぞ
    れの半導体位置検出器の出力に基づき前記回転体の角加
    速度の検出を行うようになっていることを特徴とする角
    度および角加速度の一体型検出装置。
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