JP3399493B2 - ラジアルタイヤの成形装置におけるブラダ - Google Patents

ラジアルタイヤの成形装置におけるブラダ

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JP3399493B2
JP3399493B2 JP03824596A JP3824596A JP3399493B2 JP 3399493 B2 JP3399493 B2 JP 3399493B2 JP 03824596 A JP03824596 A JP 03824596A JP 3824596 A JP3824596 A JP 3824596A JP 3399493 B2 JP3399493 B2 JP 3399493B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/08Building tyres
    • B29D30/20Building tyres by the flat-tyre method, i.e. building on cylindrical drums
    • B29D30/24Drums
    • B29D30/26Accessories or details, e.g. membranes, transfer rings
    • B29D2030/2614Bladders associated with the building drum, e.g. bladders used for the toroidal expansion, bladders for turning-up the plies

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  • Tyre Moulding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジアルタイヤの
成形装置におけるブラダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ラジアルタイヤを成形する場合
には、先ず、円筒状に形成したカーカスの両端のビード
部に、リング状のビードワイヤを取り付け、そのカーカ
スの各ビード部を、互いに接近離間可能な一対の移動体
にそれぞれ支持する。又、両移動体間にはゴム等の弾性
材よりなるブラダが取り付けられ、カーカスがこのブラ
ダの外周側に配置されている。そして、ブラダの内側に
圧縮エアを供給して同ブラダをカーカスの内周面に密着
させ、ブラダを介してカーカスの軸線方向中間部を膨出
拡径させながら、両移動体によりカーカスの両ビード部
を互いに接近する方向へ移動させることにより、カーカ
スをトロイダル状に変形させる。次に、このトロイダル
状に形成されたカーカスの外面に、ブレーカ層、トレッ
ドゴム層及びサイドウォールゴム層等を順次貼り合わせ
て、加硫前のタイヤの成形を完了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来では、
弾性材よりなるブラダをその全体が均一な伸張率になる
ように形成したり、ブラダ全体を均一な厚みに形成した
りすることが困難であった。このため、ブラダの内側に
圧縮エアを供給して同ブラダを膨出拡径させたとき、そ
のブラダが予め設定された所定のトロイダル形状になら
ずに、歪んだ形状となることがあった。その結果、ブラ
ダを介して膨出変形されるカーカスを所要のトロイダル
形状に成形することができず、形状が良好な加硫前のタ
イヤを得ることができなくなるという問題があった。
【0004】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたものであって、その目的は、予め設定された所定の
トロイダル形状に確実に膨出拡径させることができるラ
ジアルタイヤの成形装置におけるブラダを提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、ブラダの外周側に円筒状の
カーカスを配置した状態で、ブラダの内側に圧力媒体を
供給してカーカスの軸線方向中間部を膨出拡径させると
ともに、カーカスの両端のビード部を互いに接近する方
向へ移動させることにより、カーカスをトロイダル状に
変形させるラジアルタイヤの成形装置において、前記ブ
ラダを、高引張り強さを有し、伸びない複数本の帯状体
及び糸条よりなる骨材とその骨材をサンドイッチ状に
覆する一対のゴム層とにより構成し、骨材はブラダの周
方向に沿って配設された帯状体群とその帯状体群と交差
する方向に沿って配設された糸条群とよりなる格子状の
ものであって、ブラダの膨出拡径時において骨材が予め
設定された所定のトロイダル形状になるように、その骨
材を構成する各帯状体及び各糸条の長さ及び配列構造を
設定し、帯状体と糸条とを両者の各交点において糸で縫
うことにより互いに結合したものである。
【0006】請求項2の発明では、請求項1において、
前記各帯状体はブラダの周方向に沿って互いに平行に配
列され、前記各糸条は、膨出拡径時におけるタイヤ側面
視においてブラダの軸心を中心とした放射方向に延びる
ように、隣接する糸条の両端部の間隔が狭く、中間部の
間隔が広くなっているものである。
【0007】請求項3の発明では、請求項1又は2にお
いて、一対の帯状体の間に糸条を挟んだ状態で、その糸
条の両側において両帯状体を糸で縫い合わせることによ
り、帯状体と糸条とを互いに結合したものである。
【0008】請求項4の発明では、請求項1〜3のいず
れかにおいて、前記ゴム層は、骨材の内周側に配置され
る内側層と、骨材の外周側に配置される外側層と、内側
層と外側層との間に配置された保持手段とを備え、保持
手段は、骨材の帯状体群及び糸条群の配列構造が乱れる
のを防止するために、帯状体群及び糸条群を所定位置に
保持するものである。
【0009】請求項5の発明では、請求項4において、
前記保持手段は、内側層の外周面に固定されたシート状
の保持部材であり、その保持部材の外周面には、骨材の
帯状体群及び糸条群を保持可能な格子状の保持溝が形成
されている。
【0010】従って、請求項1〜5の発明は、次のよう
な作用を奏する。請求項1の発明によれば、ブラダの内
側に圧力媒体が供給されて同ブラダが膨出拡径されたと
き、ブラダ内の骨材は予め設定された所定のトロイダル
形状になる。骨材を構成する各帯状体及び各糸条は高引
張り強さを有するものであるため、ブラダの膨出拡径に
伴って伸びることはない。しかも、帯状体と糸条とを、
両者の各交点において例えばミシン等を使用して糸で縫
うことにより、容易かつ確実に結合でき、骨材を構成す
る帯状体及び糸条の配列構造が乱れることはない。これ
らの結果、骨材は予め設定された所定のトロイダル形状
を確実に保持される。従って、ブラダは骨材の形状に沿
った形状、つまり予め設定された所定のトロイダル形状
に確実に膨出拡径される。
【0011】請求項2の発明によれば、ブラダはその軸
線方向中間部が膨出拡径されるので、骨材において、
イヤ側面視で隣接する糸条の両端部の間隔を狭く、中間
部の間隔を広くすれば、ブラダは所定のトロイダル形状
に無理なく正確に膨出拡径される。
【0012】請求項3の発明によれば、一対の帯状体の
間に糸条を挟んだ状態で、その糸条の両側において両帯
状体を例えばミシン等を使用して糸で縫い合わせること
により、帯状体と糸条とを更に容易かつ確実に結合でき
る。
【0013】請求項4の発明によれば、ゴム層の内側層
と外側層との間に挟まれた骨材は、その帯状体群及び糸
条群が保持手段によって所定位置に保持されることによ
り、配列構造が乱れるのをより確実に阻止される。
【0014】請求項5の発明によれば、骨材の帯状体群
及び糸条群は、保持部材の外周面に形成された保持溝内
に収容保持されることにより、配列構造が乱れるのを確
実に阻止される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1実
施形態を図1〜図5に基づいて説明する。図4及び図5
に示すように、一対の移動体10はパイプ状の作動軸1
0aを備え、各作動軸10aは図示しない移動機構に連
結されている。そして、移動機構の作動に伴い、両移動
体10が互いに接近、離間移動される。ブラダ1はほぼ
円筒状をなし、そのブラダ1の両端周縁部が各移動体1
0の周縁部に取り付けられている。一方の移動体10の
作動軸10aには供給孔10bが形成され、圧力媒体と
しての圧縮エアが図示しない供給装置より作動軸10a
内及び供給孔10bを介してブラダ1の内側に供給され
る。図4に示すように、円筒状をなすカーカス11はブ
ラダ1の外周側において両移動体10間に配置され、こ
のカーカス11の両端のビード部11aにはリング状の
ビードワイヤ12がセットされる。
【0016】そして、この状態で、ブラダ1の内側に供
給装置からの圧縮エアが供給されるとともに、移動機構
により両移動体10が互いに接近する方向へ移動され
る。すると、ブラダ1が円筒状のカーカス11の内周面
に密着された状態から、図5に示すように、そのブラダ
1を介してカーカス11の軸線方向中間部が膨出拡径さ
れながら、カーカス11の両ビード部11aが互いに接
近する方向へ移動される。その結果、カーカス11がト
ロイダル状に膨出変形される。
【0017】尚、各移動体10の外周にはリング状をな
す押圧チューブ13が設けられており、前記カーカス1
1の膨出拡径時、各押圧チューブ13内にも圧縮エアが
供給されて同チューブ13が膨張される。すると、図5
に示すように、その押圧チューブ13によりカーカス1
1の両端部が押圧されて、同両端部はビードワイヤ12
を包むように折り曲げられる。その結果、カーカス11
の両端ビード部11aにビードワイヤ12が一体的に取
り付けられる。
【0018】その後、前記のようにしてトロイダル状に
形成されたカーカス11の外面にブレーカ層、トレッド
ゴム層及びサイドウォール層(何れも図示しない)等を
順次貼り合わせる。そして、それら層の外面に、加硫前
のラジアルタイヤの外形に相当する内面形状を有する金
型(図示しない)を圧接させることにより、加硫前のラ
ジアルタイヤの成形が完了する。
【0019】尚、前記金型の内面に予めブレーカ層及び
トレッドゴム層等を保持させ、その金型を両移動体10
間にセットされたカーカス11の外周側に待機させてお
く。そして、カーカス11が前述のようにしてトロイダ
ル形状に膨出拡径されるのに伴い、金型内のブレーカ層
及びトレッドゴム層等をカーカス11の外面に貼り合わ
せるようにしてもよい。
【0020】図1〜図3に示すように、前記ブラダ1
は、高引張り強さを有し、伸びない複数本の帯状体5及
び糸条2よりなる骨材3と、その骨材3を被覆する弾性
材としてのゴム4とにより構成されている。尚、図1
は、ブラダ1が膨出拡径された状態を示す一部破断斜視
図であり、図3はそのブラダ1内の骨材3を展開して示
す概略斜視図である。帯状体5及び糸条2は、例えばケ
ブラー等のアラミド繊維により形成されている。帯状体
5はブラダ1の周方向に沿って配設され、糸条2は帯状
体5と交差する方向に沿って配設され、骨材3はそれら
互いに交差する帯状体5と糸条2とにより格子状に形成
されている。
【0021】前記各帯状体5は、ブラダ1の周方向に沿
って互いに平行に配列されている。そして、それら各帯
状体5は、ブラダ1の軸線方向における中間部に位置す
る帯状体5程長く、両端部側に位置する帯状体5程短く
なっている。つまり、各帯状体5の長さは、ブラダ1の
軸線方向中間部が図1に示すように膨出拡径されたとき
の同ブラダ1の軸線方向における各部位の円周長さに相
当する長さに設定されている。又、前記各糸条2は、ブ
ラダ1の軸線方向中間部が図1に示すように膨出拡径さ
れたときの同ブラダ1の軸心を中心とした放射方向に延
びるように、タイヤ軸方向から見たタイヤ側面視におい
隣接する糸条2の両端部の間隔が狭く、中間部の間隔
が広くなっている。尚、各糸条2の両端部は、帯状体5
と平行に配置された糸条7に結び付けられる等して固定
されている。この糸条7もケブラー等のアラミド繊維に
より形成され、その長さはブラダ1の両端周縁部の円周
長さに相当している。
【0022】このように、本実施形態では、ブラダ1の
軸線方向中間部が図1に示すように膨出拡径された状態
で、骨材3が予め設定された所定のトロイダル形状にな
るように、その骨材3を構成する各帯状体5及び各糸条
2,7の長さ及び配列構造が設定されている。
【0023】図2に示すように、前記帯状体5と前記糸
条2とは、両者5,2の各交点において糸6で縫うこと
により互いに結合されている。即ち、一対の帯状体5の
間に糸条2を挟んだ状態で、その糸条2の両側において
両帯状体5を例えばミシン等を使用して糸6で縫い合わ
せることにより、帯状体5と糸条2とが互いに結合され
る。尚、縫うための糸6としては、例えばケブラー等の
アラミド繊維を使用するのが強度上望ましい。
【0024】前記骨材3は、例えば次のようにして容易
に製作することができる。即ち、外形が予め設定された
所定のトロイダル形状をなす図示しない成形型を用意
し、その成形型の外面には、骨材3を構成する各帯状体
5及び各糸条2,7の配設位置に相当する位置において
溝を形成する。そして、その溝内に帯状体5及び糸条7
を配置した後に、それらと交差するように糸条2を配置
し、更に糸条2を挟むように帯状体5を配置する。そし
て、糸条2の両端部を糸条7に結び付けるとともに、帯
状体5と糸条2とを、両者5,2の各交点においてミシ
ン等を使用して糸6で縫うことにより互いに結合すれ
ば、予め設定された所定のトロイダル形状をなす骨材3
を容易に製作することができる。又、前記成形型の外面
に予めゴム層を配置しておき、そのゴム層の外面に帯状
体5及び糸条2,7を配置して骨材3を形成した後、そ
の骨材3を別のゴム層で覆って、同骨材3を一対のゴム
層間にサンドイッチすれば、骨材3をゴム4で容易に被
覆することができる。
【0025】さて、本実施形態は上記のような構成を有
するので、次のような作用効果を奏する。 (1) ブラダ1の膨出拡径時において、骨材3が予め
設定された所定のトロイダル形状になるように、その骨
材3を構成する各帯状体5及び各糸条2,7の長さ及び
配列構造が設定されている。このため、図1及び図5に
示すように、ブラダ1の内側に圧縮エアが供給されて同
ブラダ1が膨出拡径されたとき、ブラダ1内の骨材3は
予め設定された所定のトロイダル形状になる。骨材3を
構成する各帯状体5及び各糸条2,7は高引張り強さを
有するものであるため、ブラダ1の膨出拡径に伴って伸
びることはなく、骨材3は予め設定された所定のトロイ
ダル形状を確実に保持される。このため、ブラダ1のゴ
ム4の厚みや伸張率が部分的に不均一であるような場合
でも、ブラダ1は骨材3の形状に沿った形状、つまり予
め設定された所定のトロイダル形状に無理なく正確且つ
確実に膨出拡径される。従って、ブラダ1を介して膨出
変形されるカーカス11を所要のトロイダル形状に確実
に成形することができ、形状が良好な加硫前のタイヤを
得ることができる。
【0026】(2) 帯状体5と糸条2とを、両者の各
交点において例えばミシン等を使用して糸6で縫うこと
により、容易かつ確実に結合できる。このため、骨材3
を構成する帯状体5及び糸条2の配列構造が乱れること
はなく、骨材3は予め設定された所定のトロイダル形状
を確実に保持される。
【0027】因みに、骨材3を、帯状体5を使用するこ
となく全て糸条2で構成し、互いに交差する糸条2を、
それらの各交点において熱圧着や接着剤等により、或い
は糸で結ぶ等の方法で結合することも考えられる。しか
し、糸条2の材料として最適なケブラーは、熱圧着で結
合することは不可能であり、又、ケブラーに接着剤を浸
透させることは難しいため、接着剤では糸条2同士の結
合力が不十分となる。更に、糸条2の各交点を糸で結ぶ
作業は非常に面倒で手間のかかるものである。しかし、
本実施形態のように、骨材3の周方向においては、ある
程度の幅を有する帯状体5を使用し、その帯状体5と糸
条2とをミシン等で縫って結合すれば、その結合を容易
に行い得るとともに、充分な結合力を得られる。
【0028】(3) 一対の帯状体5の間に糸条2を挟
んだ状態で、その糸条2の両側において両帯状体5を例
えばミシン等を使用して糸6で縫い合わせることによ
り、帯状体5と糸条2とを更に容易かつ確実に結合でき
る。
【0029】次に、本発明を具体化した第2実施形態を
図6〜図9に基づいて説明する。尚、この第2実施形態
において、前記第1実施形態と同一の部材は同一の番号
を付してその説明を簡単に行う。
【0030】さて、図8及び図9は、第2実施形態にお
けるラジアルタイヤの成形装置を示す図である。同図に
示すように、この第2実施形態では、ブラダ1の構造
と、そのブラダ1の両端周縁部に押圧チューブ13が一
体的に形成されている点とが、前記第1実施形態と異な
っている。尚、この第2実施形態の成形装置により加硫
前のラジアルタイヤを成形する場合の動作は、第1実施
形態の成形装置の場合と同様である。即ち、図8に示す
ように、カーカス11及びビードワイヤ12が成形装置
に対してセットされた状態で、ブラダ1の内側に圧縮エ
アが供給されるとともに、両移動体10が互いに接近す
る方向へ移動される。すると、図9に示すように、ブラ
ダ1を介してカーカス11の軸線方向中間部が膨出拡径
されながら、カーカス11の両ビード部11aが互いに
接近する方向へ移動されて、カーカス11がトロイダル
状に膨出変形される。又、カーカス11の膨出拡径時、
各押圧チューブ13内に圧縮エアが供給されて同チュー
ブ13が膨張され、それにより、カーカス11の両端部
がビードワイヤ12を包むように折り曲げられる。その
後も第1実施形態の場合と同様に、カーカス11の外面
に対するブレーカ層及びトレッドゴム層等の貼り合わせ
等が行われることにより、加硫前のラジアルタイヤの成
形が完了する。
【0031】次に、ブラダ1の構造について説明する
と、図6に示すように、この第2実施形態では、骨材3
を被覆する弾性材としてのゴム4が、骨材3の内周側に
配置される内側層16と、骨材3の外周側に配置される
外側層17と、内側層16の外周面に固定された保持手
段としてのシート状の保持部材18とより構成されてい
る。尚、押圧チューブ13は外側層17の両端周縁部に
一体形成され、両者13,17の接合部分には各移動体
10に係止保持される係止突条19が形成されている。
図6及び図7に示すように、保持部材18の外周面に
は、骨材3の帯状体5及び糸条2を保持可能な格子状の
保持溝20が形成されている。この保持溝20内に骨材
3の帯状体5及び糸条2が収容されることにより、帯状
体5及び糸条2が所定位置に保持されて、それらの配列
構造の乱れが確実に阻止されるようになっている。
【0032】前記ブラダ1は、例えば次のようにして製
作することができる。即ち、外形が予め設定された所定
のトロイダル形状をなす図示しない成形型を用意し、そ
の成形型の外面に先ず内側層16を配置する。次に、内
側層16の外周面に保持部材18を貼り付ける。この保
持部材18の外周面には、骨材3を構成する各帯状体5
及び各糸条2の配設位置に相当する位置において予め保
持溝20が形成されている。続いて、その保持溝20内
に帯状体5を配置した後に、同帯状体5と交差するよう
に保持溝20内に糸条2を配置し、更に糸条2を挟むよ
うに保持溝20内に帯状体5を配置する。そして、前記
第1実施形態と同様に、帯状体5と糸条2とを、両者
5,2の各交点においてミシン等を使用して糸6で縫う
ことにより互いに結合する。次に、このように形成され
た骨材3を外側層17で覆って、保持部材18に保持さ
れた状態の骨材3を一対のゴム層16,17間にサンド
イッチすれば、ブラダ1が完成される。そして、このよ
うに形成されたブラダ1は、移動体10に取り付けられ
る。
【0033】さて、この第2実施形態は上記のような構
成を有するので、前記第1実施形態の作用効果に加え
て、次のような作用効果を奏する。 (1)保持部材18の保持溝20に骨材3の帯状体5及
び糸条2が収容されることにより、帯状体5及び糸条2
が所定位置に保持されて、それらの配列構造の乱れがよ
り確実に阻止される。このため、ブラダ1を予め設定さ
れた所定のトロイダル形状に更に確実に膨出拡径させる
ことができる。
【0034】尚、この発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、各部の構成を例えば以下のように変更し
て具体化することも可能である。 (1) 糸条2,7を、ケブラー以外の材料、例えばケ
ブラー以外の有機繊維や金属材料で形成すること。又、
帯状体5についても、ケブラー以外の材料を使用するこ
とは勿論構わない。
【0035】(2) 帯状体5や糸条2の本数を、成形
するタイヤの大きさや種類等に応じて適宜変更するこ
と。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、次
のような優れた効果を奏する。請求項1の発明によれ
ば、ブラダの内側に圧力媒体を供給したとき、そのブラ
ダを予め設定された所定のトロイダル形状に確実に膨出
拡径させることができる。このため、ブラダを介して膨
出変形されるカーカスを所要のトロイダル形状に確実に
成形することができ、形状が良好な加硫前のタイヤを得
ることができる。しかも、ブラダの骨材を構成する帯状
体と糸条とを、両者の各交点において例えばミシン等を
使用して糸で縫うことにより、容易かつ確実に結合でき
る。
【0037】請求項2の発明によれば、ブラダを所定の
トロイダル形状に無理なく正確に膨出拡径させることが
できる。請求項3の発明によれば、一対の帯状体の間に
糸条を挟んだ状態で、その糸条の両側において両帯状体
を例えばミシン等を使用して糸で縫い合わせることによ
り、帯状体と糸条とを更に容易かつ確実に結合できる。
【0038】請求項4の発明によれば、骨材の帯状体群
及び糸条群の配列構造が乱れるのをより確実に阻止する
ことができる。請求項5の発明によれば、骨材の帯状体
群及び糸条群は、保持部材の外周面に形成された保持溝
内に収容保持されることにより、配列構造が乱れるのを
確実に阻止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化したラジアルタイヤの成形装
置におけるブラダの第1実施形態を示す一部破断斜視
図。
【図2】 骨材の一部を拡大して示す要部斜視図。
【図3】 骨材を展開して示す概略平面図。
【図4】 成形装置にカーカスをセットした状態を示す
断面図。
【図5】 成形装置によりカーカスを膨出拡径させた状
態を示す断面図。
【図6】 ブラダの第2実施形態を示す一部破断斜視
図。
【図7】 骨材及び保持部材の一部を拡大して示す要部
斜視図。
【図8】 成形装置にカーカスをセットした状態を示す
断面図。
【図9】 成形装置によりカーカスを膨出拡径させた状
態を示す断面図。
【符号の説明】
1…ブラダ、2…糸条、3…骨材、4…弾性材としての
ゴム、5…帯状体、6…糸、10…移動体、11…カー
カス、16…内側層、17…外側層、18…保持手段と
しての保持部材、20…保持溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29D 30/12 B29D 30/24 - 30/26 B29C 35/02 - 35/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラダの外周側に円筒状のカーカスを配
    置した状態で、ブラダの内側に圧力媒体を供給してカー
    カスの軸線方向中間部を膨出拡径させるとともに、カー
    カスの両端のビード部を互いに接近する方向へ移動させ
    ることにより、カーカスをトロイダル状に変形させるラ
    ジアルタイヤの成形装置において、 前記ブラダを、高引張り強さを有し、伸びない複数本の
    帯状体及び糸条よりなる骨材とその骨材をサンドイッチ
    状に被覆する一対のゴム層とにより構成し、骨材はブラ
    ダの周方向に沿って配設された帯状体群とその帯状体群
    と交差する方向に沿って配設された糸条群とよりなる格
    子状のものであって、ブラダの膨出拡径時において骨材
    が予め設定された所定のトロイダル形状になるように、
    その骨材を構成する各帯状体及び各糸条の長さ及び配列
    構造を設定し、帯状体と糸条とを両者の各交点において
    糸で縫うことにより互いに結合したラジアルタイヤの成
    形装置におけるブラダ。
  2. 【請求項2】 前記各帯状体はブラダの周方向に沿って
    互いに平行に配列され、前記各糸条は、膨出拡径時にお
    けるタイヤ側面視においてブラダの軸心を中心とした放
    射方向に延びるように、隣接する糸条の両端部の間隔が
    狭く、中間部の間隔が広くなっている請求項1に記載の
    ラジアルタイヤの成形装置におけるブラダ。
  3. 【請求項3】 一対の帯状体の間に糸条を挟んだ状態
    で、その糸条の両側において両帯状体を糸で縫い合わせ
    ることにより、帯状体と糸条とを互いに結合した請求項
    1又は2に記載のラジアルタイヤの成形装置におけるブ
    ラダ。
  4. 【請求項4】 前記ゴム層は、骨材の内周側に配置され
    る内側層と、骨材の外周側に配置される外側層と、内側
    層と外側層との間に配置された保持手段とを備え、保持
    手段は、骨材の帯状体群及び糸条群の配列構造が乱れる
    のを防止するために、帯状体群及び糸条群を所定位置に
    保持する請求項1〜3のいずれかに記載のラジアルタイ
    ヤの成形装置におけるブラダ。
  5. 【請求項5】 前記保持手段は、内側層の外周面に固定
    されたシート状の保持部材であり、その保持部材の外周
    面には、骨材の帯状体群及び糸条群を保持可能な格子状
    の保持溝が形成されている請求項4に記載のラジアルタ
    イヤの成形装置におけるブラダ。
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