JP3399020B2 - ジャイロの温度ドリフトキャンセル方法と孔曲り計測装置 - Google Patents

ジャイロの温度ドリフトキャンセル方法と孔曲り計測装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転角度を計測するジ
ャイロの温度ドリフトをキャンセルする方法およびこの
方法を実施する孔曲り計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転角度を検出するセンサとして使用さ
れるジャイロには、こま式ジャイロの他、光ファイバジ
ャイロ、ガスレートジャイロ、振動ジャイロといったも
のがある。これらのジャイロは、例えばボーリング孔の
孔曲りを計測する装置に用いられる。特開平5−181
79号公報には、傾斜計とジャイロを内蔵する検出装置
を掘削装置用牽引ロープに沿って移動させ、上記傾斜計
やジャイロが検出した検出装置の各移動位置における姿
勢から、孔の形状を三次元座標における幾何学演算によ
って求める方法と装置が開示されている。
【0003】しかし、上記したジャイロはいずれも温度
ドリフトがあるため、ジャイロの出力を積分して回転角
度を求めるときに、温度ドリフトが積分時に誤差となっ
て蓄積することが考えられる。また、自動車のナビケー
ションシステム等の場合はジャイロによって速い回転を
検出しているが、孔曲り計測では、ゆっくりとした回転
を検出できるようにしなければならず、このため信号検
出の分解能を高めるうえで、わずかな温度ドリフトが生
じても誤差として累積されることになる。
【0004】それにも係わらず、従来、ジャイロの温度
ドリフトをキャンセルする方法について、有効な提案は
なされていなかったのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した実情に鑑み、ジャイロの温度ドリフトによる影響を
キャンセルする方法を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、上記の方法を実施す
る孔曲り計測装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のジャイロの温度
ドリフトキャンセル方法は、温度ドリフトを有するジャ
イロの各測定点における出力を積分し回転角度を求める
方法において、温度特性の似通った2個のジャイロを同
一軸上且つ互いに反対向きに取付け、(イ)各測定点に
おける各ジャイロの測定値から初期値を引いた差分ΔA
i ,ΔBi を収録するステップ、(ロ)ΔAi ,ΔBi
が異符号か調べるステップ、(ハ)異符号のときにのみ
ΔBi とΔAi の差分の平均値Δyを求めるステップ、
(ニ)Δyを時間について積分を行い回転角度を計算す
るステップ、なるデータ処理を行うことを特徴とする。
【0008】また、本発明の孔曲り計測装置は、温度ド
リフトを有するジャイロの各測定点における出力を積分
し回転角度を求める方法を用いた孔曲り計測装置であっ
て、 温度ドリフト特性の似通った2個のジャイロを同一
軸上且つ互いに反対向きに取付けてなるプローブを備え
てなり、 (イ)各測定点における各ジャイロの測定値から初期値
を引いた差分ΔAi ,ΔBi を収録するステップ、 (ロ)ΔAi ,ΔBi が異符号か調べるステップ、 (ハ)異符号のときにのみΔBi とΔAi の差の1/2
(すなわちΔy)を求めるステップ、 (ニ)Δyを時間について積分を行い回転角度を計算す
るステップ、 なるデータ処理を行うように したことを特徴とする。
【0009】
【作用】温度ドリフト特性の似通った2個のジャイロ
A,Bを同一軸上に且つ反対向きに取付けて、夫々のジ
ャイロA,Bから出力させたとき(図1参照)、矢印イ
で示したような回転がないときの出力はいずれも正又は
いずれも負で同符号であるが、軸を中心とする回転がな
されるときのジャイロA,Bの出力はいずれか一方が正
ならば他方は負で異符号となる。そこでジャイロA,B
の出力の符号を判別して、異符号ならば回転しているこ
とを、同符号ならば回転によるものではなく温度ドリフ
トによる変化であるとして、前者の場合にのみ夫々の出
力の積分を行ってプローブの回転角度を求めることと
し、後者の場合は出力の積分を行わないようにする。こ
うすることで、ジャイロの温度ドリフトによる影響をキ
ャンセルさせることができる。
【0010】ジャイロは磁気センサのように絶対的な方
位角を求めることはできないが、しかし、磁気センサに
より測定開始時のプローブの絶対的な方位角を求めてお
き、これにジャイロで得られた回転角度を加算すること
で、簡便に絶対的な方位角の表示に換算することができ
る。
【0011】
【実施例】温度特性の似通った2個の圧電振動ジャイロ
を同一軸上且つ互いに反対向きに取付け、図2の下段の
図のような温度変化を与え、各ジャイロA,Bの出力を
積分することによって上段の図の線と線が得られ
た。両ジャイロA,Bの出力の符号は共に正であるか
ら、この場合は温度ドリフトによる変化であって回転に
よるものではないと判断して、回転角度を求めるための
積分は行わず、線の如く出力零の状態を維持させる。
線は、従来の温度補償法的考え方に準拠してAとBの
出力の差をとって積分したものである。線の方が線
よりも温度ドリフトのキャンセル効果が遥かに優れてい
ること、一目瞭然である。
【0012】図3のフロー・チャートは、二つのジャイ
ロA,Bを用いて回転角度を求める手順を示している。
同図によって説明すると、先ず測定開始に際して、停止
状態にある二つのジャイロA,Bの初期値を収録(ステ
ップ1)しておき、それから測定を開始(ステップ2)
する。そして所定の測定点において得られた生データか
ら初期値を差し引いたΔAi ,ΔBi を収録し(ステッ
プ3)、ついでΔAi,ΔBi の符号が異符号かどうか
を調べる(ステップ4)。ΔAi ,ΔBi の符号が異符
号の場合には、ΔBi とΔAi の差分の平均値Δyを求
め(ステップ5)、Δyを時間について積分を行い、回
転角度を計算し(ステップ6)、その結果は収録する。
ΔAi ,ΔBi の符号が同符号ならば積分計算は行わな
い(ステップ7)。以上が終わったならば、つぎの測定
点に移ってステップ3に戻り、上記と同様のデータ処理
を行うのである。
【0013】図4に、上記の方法を採用した孔曲り計測
装置の実施例を示す。この孔曲り計測装置は、放射方向
に開閉するパンタグラフ式の車輪付きセントラライザ1
1,11aを両端に設け、データをデジタル伝送するた
めの信号処理部12と、互いに直向方向に配置されてい
る二つの傾斜センサ13,13aと、磁気方位を求める
磁気センサ14と、同一軸上に且つ反対向きに取付けた
二個の圧電振動ジャイロ15,15aを内蔵させたプロ
ーブ10、並びに上記信号処理部12とは多芯ケーブル
16を介して接続されるデータ収録装置17とによって
構成されている。 すなわち、3方向(120°間隔)に
開閉するパンタグラフ式の車輪付きセントラライザ1
1,11aを両端に設けたプローブ10内には、データ
をデジタル伝送するための信号処理部12と、互いに直
向方向に配置されている二つの傾斜センサ13,13a
と、磁気方位を求める磁気センサ14と、前記した同一
軸上に且つ反対向きに取付けた二つの圧電振動ジャイロ
15,15aが装着され、信号処理部12で得た電気信
号は多芯ケーブル16を介して地上部のデータ収録装置
17へ伝送されるようになっている。圧電振動ジャイロ
15,15aは小型で、耐衝撃性、安定性を有し、上記
のように同一軸上に且つ反対向きに2個取付けても場所
を取らない。この圧電振動ジャイロ15,15aは上記
した手法によって各深度におけるプローブ10の回転角
度Ωを求めることに用いられる。また磁気センサ14
は、測定開始に当たり、地磁気の擾乱を受けない箇所例
えば鋼管直上で、測定開始時のプローブ10の向きを知
るため使用され、絶対的な方位角がわかる。
【0014】測定深度Lと、各深度におけるプローブ1
0の回転角度Ωと、直交2成分の傾斜センサ13,13
aで求められた角度ξ,ηから、各深度における傾斜角
θと方位角φが計算によって求められる。方位角φは上
記磁気センサ14から求めた測定開始時のプローブ10
の向きに加算することで絶対的な方位角に容易に変換で
きる。こうして各深度における座標Xi ,Yi が求めら
れることになる。すなわち、孔曲り計測装置は、小型で
ある圧電振動ジャイロ15,15aを2個を使うけれど
も、これによってプローブ10を大きくはしないし、ジ
ャイロ15,15aの温度ドリフトキャンセル効果でゆ
っくりとした回転でも精度よく連続的にリアルタイムで
孔曲り計測を行なうことができる。更に、磁気センサ1
4を内蔵したことによって、圧電振動ジャイロ15,1
5aで求めた角度を絶対的な方位角に換算することが簡
便に行なえる。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法は、温度特性の似通った2
個のジャイロを同一軸上に且つ反対向きに取付けて、両
出力の符号を判別し、異符号の場合にのみ出力の積算を
行い回転角度を計算するという比較的簡単な構成によっ
て、ジャイロの温度ドリフトをキャンセルさせることが
できるものであるが、温度ドリフト量の変化の方向が同
じであれば成立し、両ジャイロの温度ドリフト量が厳密
に同じかどうかは問わない点で、甚だ現実的な方法であ
る。尚、温度ドリフト以外の、例えば経時的変化量が同
じ方向を示すような場合に本発明の方法を適用すること
によって、そのドリフトをキャンセルさせることができ
る。
【0016】また、本発明の孔曲り計測装置は、ジャイ
ロの温度ドリフトキャンセル効果でゆっくりとした回転
でも精度よく連続的にリアルタイムで孔曲り計測を行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の原理を説明するための図であ
る。
【図2】図1の原理に基づく温度特性試験結果を示す図
である。
【図3】図1の二つのジャイロを用いて回転角度を求め
る手順を示したフロー・チャートである。
【図4】本発明の方法を実施する孔曲り計測装置の概略
を示す図である。
【符号の説明】
10 プローブ 11,11a 車輪付きセントラライザ 12 電子回路 13,13a 傾斜センサ 14 磁気センサ 15,15a 圧電振動ジャイロ 16 多芯ケーブル 17 データ収録装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−156617(JP,A) 特開 平2−201210(JP,A) 特開 平5−5623(JP,A) 特開 昭60−239614(JP,A) 特開 昭61−118612(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 19/00 - 19/72

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度ドリフトを有するジャイロの各測定
    点における出力を積分し回転角度を求める方法におい
    て、温度特性の似通った2個のジャイロを同一軸上且つ
    互いに反対向きに取付け、 (イ)各測定点における各ジャイロの測定値から初期値
    を引いた差分ΔAi ,ΔBi を収録するステップ、 (ロ)ΔAi ,ΔBi が異符号か調べるステップ、 (ハ)異符号のときにのみΔBi とΔAi の差の1/2
    (すなわちΔy)を求めるステップ、 (ニ)Δyを時間について積分を行い回転角度を計算す
    るステップ、 なるデータ処理を行うことを特徴とするジャイロの温度
    ドリフトキャンセル方法。
  2. 【請求項2】 温度ドリフトを有するジャイロの各測定
    点における出力を積分し回転角度を求める方法を用いた
    孔曲り計測装置であって、 温度ドリフト特性の似通った2個のジャイロを同一軸上
    且つ互いに反対向きに取付けてなるプローブを備えてな
    り、 (イ)各測定点における各ジャイロの測定値から初期値
    を引いた差分ΔAi ,ΔBi を収録するステップ、 (ロ)ΔAi ,ΔBi が異符号か調べるステップ、 (ハ)異符号のときにのみΔBi とΔAi の差の1/2
    (すなわちΔy)を求めるステップ、 (ニ)Δyを時間について積分を行い回転角度を計算す
    るステップ、 なるデータ処理を行うように したことを特徴とする孔曲
    り計測装置。
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