JPH0875442A - 簡易型測長機 - Google Patents

簡易型測長機

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JPH0875442A
JPH0875442A JP23415794A JP23415794A JPH0875442A JP H0875442 A JPH0875442 A JP H0875442A JP 23415794 A JP23415794 A JP 23415794A JP 23415794 A JP23415794 A JP 23415794A JP H0875442 A JPH0875442 A JP H0875442A
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JP
Japan
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measuring machine
length measuring
distance
moving
acceleration
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JP23415794A
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Inventor
Kenji Matsuo
研志 松尾
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正確な2点間距離測定が可能な簡易型測長機
を提供する。 【構成】 測長機に固定したX,Y,Z三次元直交座標
系の各座標軸に角速度センサと加速度センサを設ける。
RAM13等に信号処理用のξ,η,ζ三次元直交基準座
標系を与える。2点間の距離測定時に、測定の開始点か
ら終了点へ測長機を移動し、各サンプリング時間ごとに
角速度検出信号と加速度検出信号を取り込む。マイクロ
コンピュータ10では角速度検出信号に基づいて算出され
るオイラー角を用いてX,Y,Z三次元直交座標系を
ξ,η,ζ三次元直交基準座標系に変換し、さらに、重
力加速度成分を除去補正し、その値を積分して移動速度
を求めて移動速度値と加速度信号から移動状態を判別
し、その判断に基づいて静止状態を除く各サンプリング
時間ごとの移動距離を、移動速度の積分により求めて積
算して目的の2点間距離を求め、表示部に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二次元や三次元空間で
の2点間の距離を測定する簡易型測長機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、二次元や三次元の2点間の距
離を測定する方式として、様々なものが知られている。
例えば、三次元空間内で航空機の移動距離を測定する場
合には、高度計を用いた気圧の換算による手法が採用さ
れており、また、二次元空間における距離測定は、移動
体のもつ特性を生かした手法が採用されており、例え
ば、自動車等の車輪をもつ移動体では、車輪軸の回転数
を検出することで距離計算が行われており、その長時間
における距離の累積誤差を補正して精度の良い距離測定
を行う場合には、人工衛生を用いて位置算出を行うGP
Sが併用されている。
【0003】また、船舶等では、船舶と地上に設けた目
標物との方位角を電波又は目視で測定し、これを地図上
にプロットして移動距離や移動位置を求めている。
【0004】さらに、数m程度の短い2点間の距離測定
には、巻尺が使われており、さらに、数mm〜数10mmの微
小区間の距離測定はノギス等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高度計
の気圧変換によって距離測定を行う方式は、測定誤差が
大きく、地上での数mm〜数mの狭い範囲の2点間距離の
測定には適さないという問題がある。
【0006】また、車輪軸の回転数を検出して距離計算
を行う方式は、車輪のタイヤの磨耗やスリップ等の影響
により、正確な距離測定を行うことが困難であり、ま
た、GPS等の併用を行うことは、装置構成が非常に大
掛りとなり、コストが嵩むという問題が生じる。
【0007】さらに、船舶等のように、船舶と地上の目
標物との方位角を地図上にプロットして求める方式も、
数mm〜数mの狭い距離測定には適さず、さらに、地上で
の2点間の距離測定を行う場合に、前記のような各種計
測方式では、移動体の進路の傾斜等の情報は考慮されて
おらず、必然的に不正確な測定になってしまうという問
題がある。
【0008】そこで、本出願人は上記課題を解決するた
めに、GPS等の補正手法を必要とせず、特に、数mm〜
数mの狭い範囲の2点間距離を精度良く測定することが
できる簡易型測長機を提案している。
【0009】この提案の簡易型測長機は、図1および図
7に示されるものであり、未だ公開にはなっていない。
以下、この提案の簡易型測長機を図面に基づいて説明す
る。図7にはこの提案の簡易型測長機の外観構成が示さ
れており、図1にはこの簡易型測長機のブロック構成が
示されている。図7に示すように、この提案の簡易型測
長機はペンタイプのものとして構成され、その先端側の
先細部にはスイッチ素子1が内蔵されており、測長機の
先端側を測定対象物2に押し付けることにより、スイッ
チ素子1から測定開始の指令であるオン信号が出力さ
れ、さらにもう1回測長機の先端を測定対象物2に押し
付けることにより、スイッチ素子1から測定終了指令で
あるオフ信号が出力されるようになっている。測長機の
内部には前記図1に示す構成の回路が組み込まれてお
り、測長機本体3の側面には液晶等の画面をもつ表示部
4が設けられている。
【0010】測長機本体3の内部にはX,Y,Zの三次
元直交座標系の各座標軸に対応させて固定テーブルが設
置されており、このX,Y,Zの各軸の固定テーブルに
は、図6に示すように、角速度センサ5と加速度センサ
6がそれぞれ固定配設されている。この角速度センサ5
は公知の容量型振動ジャイロ、圧電型振動ジャイロ、光
ファイバジャイロ等の角速度センサが用いられ、加速度
センサ6も公知の容量型や圧電型等の適宜の加速度セン
サが用いられる。
【0011】測長機本体3内に設けられる図1に示す信
号処理回路は、アナログ信号増幅器7と、マルチプレク
サ8と、A/D変換器9と、マイクロコンピュータ10
と、タイマ11と、ROM(Read Only Memory)12と、R
AM(Random Access Memory)13と、出力インターフェ
イス14とを有して構成されている。なお、図1に示す各
構成部品は、例えば、全て半導体技術によりIC化され
ている。
【0012】アナログ信号増幅器7は、X,Y,Zの三
軸角速度センサ5からの角速度検出信号と、同じくX,
Y,Zの三軸加速度センサ6の加速度検出信号を増幅し
てマルチプレクサ8に加える。このマルチプレクサ8は
アナログ信号増幅器7から加えられる各三軸の角速度検
出信号と三軸の加速度検出信号を1個ずつ信号の切り換
えを行ってA/D変換器9に加える。A/D変換器9は
マルチプレクサ8を介して供給されてくる角速度検出信
号と加速度検出信号をアナログ信号からデジタル信号に
変換し、マイクロコンピュータ10に加える。ROM12は
マイクロコンピュータ10で信号処理するプログラムを内
蔵しており、RAM13はマイクロコンピュータ10で演算
する数値等の演算結果や演算に必要な情報を記憶する。
タイマ11は角速度センサ5と加速度センサ6の信号を取
り込むサンプリング時間を設定するものである。
【0013】マイクロコンピュータ10は、図5に示すよ
うに、オイラー角算出部15と、座標変換部16と、重力補
正部17と、移動距離算出部18とを有して構成されてい
る。オイラー角算出部15は、測長機本体3に固定配設し
たX,Y,Z三次元直交座標系を例えばRAM13内に設
けた信号処理を行うための基準となるξ,η,ζ三次元
直交基準座標系に座標変換するためのオイラー角θ,
φ,ψを角速度センサ5の角速度検出信号(角速度検出
値)に基づいて算出するものである。
【0014】図8はX,Y,Z三次元直交座標系とξ,
η,ζ三次元直交基準座標系との座標変換例を示したも
ので、例えば、X軸上のP点は、X,Y平面上で、矢印
方向にφだけ回転することによりMの位置に移動し、こ
の状態で、Z,ζ平面上で、θだけ矢印方向に回転する
ことにより、M点はN点に移動し、この状態で、ξ,η
平面上で矢印方向にψだけ回転することによりN点はξ
軸上のP′点に移動することとなり、このようにオイラ
ー角θ,φ,ψの回転移動によって、X,Y,Z三次元
直交座標系からξ,η,ζ三次元直交基準座標系への座
標変換が達成される。
【0015】このオイラー角の算出は、三軸の角速度セ
ンサ5の角速度検出信号に基づいて次の演算により求め
られる。すなわち、X軸上の角速度センサ5の角速度検
出値をωX 、Y軸上の角速度センサ5の角速度検出値を
ωY 、Z軸の角速度センサ5の角速度検出値をωZ
し、また、オイラー角のθ方向の角速度をω(θ)、オ
イラー角のφ方向の角速度をω(φ)、オイラー角のψ
方向の角速度をω(ψ)とすると、ωX ,ωY ,ωZ
次のように表される。
【0016】 ωX =−ω(θ)sin φ+ω(ψ)sin θcos φ・・・・・(1)
【0017】 ωY =ω(θ)cos φ+ω(ψ)sin θsin φ・・・・・(2)
【0018】 ωZ =ω(φ)+ω(ψ)cos θ・・・・・(3)
【0019】前記(1),(2),(3)式を変形する
と、下式が得られる。
【0020】 ω(θ)=ωX ・sin ψ+ωY ・cos ψ・・・・・(1)′
【0021】 ω(φ)=(ωX ・cos ψ+ωY ・sin ψ)/sin θ・・・・・(2)′
【0022】 ω(ψ)=ωZ −(ωX ・cos θ・cos ψ+ωY ・sin ψ・cos θ)/sin θ ・・・・・(3)′
【0023】前記オイラー角θ,φ,ψを求める場合、
例えば、測長機の測定開始点の位置における測長機の静
止状態でX,Y,Z三次元直交座標とξ,η,ζの三次
元直交基準座標とが一致するようにξ,η,ζの基準座
標系が与えられており、2点間の距離測定開始時おいて
は、オイラー角の初期値としてゼロが与えられる。
【0024】測定開始時、座標軸が静止している(回転
していない)と限定すれば、サンプリング時間をΔtと
すると、次の関係が得られる。
【0025】 θn+1 =θn +ω(θ)n ・Δt・・・・・(4)
【0026】 φn+1 =φn +ω(φ)n ・Δt・・・・・(5)
【0027】 ψn+1 =ψn +ω(ψ)n ・Δt・・・・・(6)
【0028】ここでnは整数である。この(4),
(5),(6)式を用いて、n=0からn=1,n=
2,という如く、順次サンプリング時間Δtの経過時毎
のθ,φ,ψが算出される。
【0029】なお、(1)′,(2)′,(3)′の計
算式による計算で、近似的にθ,φ,ψはn+1番目の
計算時にはその一個手前、つまり、n番目のθ,φ,ψ
のデータが使用される。
【0030】なお、算出精度(測定精度)と安全性を考
慮して、Δtは適切な値に選定することが必要となる。
また、要求される精度に応じて、(4)〜(5)式の近
似式を変更することも必要である。例えば、高い精度が
必要な場合には(1)′〜(3)′の式と、(4)〜
(6)の式において、θ,φ,ψの算出する場合、n+
1番目の計算時にはn+1番目の値を用い、(1)′〜
(3)′と(4)〜(6)の6つの方程式を連立させて
解く等の方法(陰解法)を採用する必要がある。
【0031】上記のようにして、オイラー角算出部15で
前記オイラー角θ,φ,ψが算出された後、座標変換部
16でX,Y,Z三軸座標系で測定された加速度をξ,
η,ζ三次元直交基準座標系に座標変換する。つまり、
X,Y,Z三次元直交座標系で求められる各座標軸上の
速度ベクトル(単位時間当りの加速度)をξ,η,ζ三
次元直交基準座標系の加速度ベクトルに座標変換が行わ
れるのである。この加速度の座標変換は数1の行列式の
演算により行われる。
【0032】
【数1】
【0033】ただし、上記数1で、α(ξ)は基準座標
系のξ軸上の加速度、α(η)は同じくη軸上の加速
度、α(ζ)は基準座標系のζ軸上の加速度をそれぞれ
示しており、また、αX ,αY ,αZ はそれぞれX,
Y,Z三軸座標系のX軸、Y軸、Z軸上の加速度を示し
ている。さらに、A=cos θcos φcos ψ−sin φsin
ψ,B=cos θsin φcos ψ+cos φsin φ,C=−co
s θcos φsin ψ−sin φcos ψ,D=−cos θsin φ
sin ψ+cos φcos ψである。座標変換部16は前記数1
の行列演算を行ない、α(ξ),α(η),α(ζ)の
角速度をそれぞれ算出する。この座標変換部16の座標変
換演算は、前記タイマ11で指定されるサンプリング時間
毎に行われる。
【0034】重力補正部17は前記座標変換部16で求めら
れた加速度α(ξ),α(η),α(ζ)から重力の加
速度成分を除去する重力補正を行う。この重力補正は、
測長機が測定開始点に位置されたときの測長機の静止状
態時におけるX,Y,Zの各軸における加速度センサ6
の加速度検出値を重力の加速度として検出し、重力のα
X ,αY ,αZ の加速度を座標変換によりα(ξ),α
(η),α(ζ)の加速度に変換して例えばRAM13等
に記憶しておき、測長機の移動開始後取り込まれて座標
変換された実測加速度α(ξ),α(η),α(ζ)か
ら対応する重力の加速度成分を差し引き補正することに
より重力の影響のないξ,η,ζ三次元直交基準座標系
における実測の加速度を求めるのである。そしてこの重
力補正された加速度検出値α(ξ),α(η),α
(ζ)の値は移動距離算出部18に加えられる。
【0035】移動距離算出部18は重力補正された加速度
α(ξ),α(η),α(ζ)をサンプリング時間で2
回積分してサンプリング時間中の移動距離をξ,η,ζ
の各軸成分毎に求める。移動距離算出部18はこのサンプ
リング時間毎に求められるξ,η,ζの各軸成分の算出
距離を各軸成分毎にスイッチ素子1から測定終了指令の
オフ信号が加えられるまで積算し、測定終了指令が加え
られたときに、ξ軸上での距離の累積和をL(ξ)、η
軸上の累積和をL(η)、同じくζ軸上の距離の累積和
をL(ζ)として、測定する2点間の距離LをL=(L
(ξ)2 +L(η)2 +L(ζ)2 1/2 の演算により
求める。そして、その距離Lの算出結果は出力インター
フェイス14を介して表示部4に送られ、表示部4に表示
されるのである。
【0036】本出願人が提案している簡易型測長機は上
記のように構成されており、次に、この装置における2
点間の距離測定の動作を図9のフローチャートに基づき
説明する。まず、図7に示す如く、測定する2点間距離
の始点の位置で、測長機の先端が測定対象物2に押し付
けられる。これによりスイッチ素子1が動作してスイッ
チ素子1から測定開始信号(オン信号)が出力され、2
点間距離の測定開始状態となり、前記測長機の先端を測
定対象物2に押し当てた位置がステップ101 で測定開始
点として指定される。
【0037】ステップ102 ではマイクロコンピュータ10
の演算処理を行うに際して、各種パラメータの初期化が
行われ、さらに、タイマ11を用いてのデータサンプリン
グの時間が設定される。なお、各種パラメータの初期化
とは、測長機の測定開始点の静止状態において、オイラ
ー角θ,φ,ψの初期値をゼロとするものである。な
お、例えば、このステップ102 の動作で、測長機が静止
状態にあるときのX,Y,Zの各軸における加速度セン
サ6の加速度検出信号(加速度検出値)に基づき、重力
の加速度成分を取り込むようにする。
【0038】ステップ103 で、タイマ11がスタート状態
となり、設定されたサンプリング時間毎に角速度センサ
5と加速度センサ6の信号読み込みがステップ104 で行
われる。次にステップ105 で角速度センサ5の角速度検
出値ωX ,ωY ,ωZ によりオイラー角θ,φ,ψがオ
イラー角算出部15により求められる。
【0039】次にステップ106 でX,Y,Z三次元直交
座標系の加速度αX ,αY ,αZ が前記算出されたオイ
ラー角を用いてξ,η,ζ三次元直交基準座標系に座標
変換される。次に、ステップ107 で座標変換された加速
度検出値から重力成分の除去補正が行われ、重力の影響
のない正確な加速度α(ξ),α(η),α(ζ)が求
められる。そして、ステップ108 で、前記重力補正され
た加速度α(ξ),α(η),α(ζ)がそれぞれサン
プリング時間毎に2回積分されて各サンプリング時間毎
の各ξ,η,ζ方向の移動距離が求められ、この求めら
れた移動距離がサンプリング時間毎に積算される。
【0040】ステップ109 でスイッチ素子1から測定終
了指令、すなわち、スイッチ素子1からオフ信号が加え
られたか否かを判断する。このフローチャートでは、ス
イッチ素子1のオフ信号を割り込みルーチンとしてお
り、図7に示す測定終了点位置まで測長機を移動してき
た後、測定終了点に測長機の先端を押し付けることによ
り、スイッチ素子1からオフ信号が出力され、このオフ
信号が出力されたときに割り込み発生と判断され、ステ
ップ111 で測定開始点から測定終了点までの直線距離が
移動距離算出部18により算出されて表示部4に表示さ
れ、目的とする2点間の距離測定が終了する。なお、前
記ステップ109 でスイッチ素子1からオフ信号の出力が
確認されないときにはステップ110 で一旦タイマ11をス
トップした後に、ステップ103 で再びタイマをスタート
させてステップ104 以降の動作を繰り返す。
【0041】この提案の簡易型測長によれば、測長機に
固定されたX,Y,Z三次元直交座標系の加速度検出値
αX ,αY ,αZ をサンプリング時毎にオイラー角を用
いて信号処理用のξ,η,ζ三次元直交基準座標系に座
標変換するように構成したものであるから、測長機を測
定開始点から測定終了点に移動する過程において、測長
機(X,Y,Z三次元直交座標系)が回転したり傾いた
り障害物を避けるために迂回したり、あるいは上下方向
に移動したりしても、各加速度センサの検出値は測長機
の傾きや回転によって位置を変えることのない絶対的な
ξ,η,ζ三次元直交基準座標系に座標変換されて信号
処理されるため、これら測長機の移動形態に殆ど影響を
受けることなく測長機の移動距離を検出することが可能
となる。
【0042】また、測長機の移動距離は各サンプリング
時間毎に積算する構成となっているために、測長機を迂
回して移動しても、始点と終点間の距離が正確に求めら
れることとなり、測定する2点間の間に障害物等があっ
ても、これらの障害物に影響されることなく、目的の2
点間距離を高精度でもって測定することができる。
【0043】さらに、この測長機の構成は極めて簡易で
あり、また、図1に示す構成部分を全て半導体製造技術
を用いてIC化することにより、測長機本体内に組み込
む構成部品は非常にコンパクトなものとなり、装置全体
を小型に形成することができ、装置の低コスト化も可能
となる。しかも、測長機の装置の小型化を達成できるこ
とから、測定開始点と測定終了点の位置指定も正確なも
のとなる。
【0044】さらに、上記提案の装置は、2点間の測定
面が傾斜をもっていても、これらの傾きの影響を受ける
ことなく2点間の距離を正確に検出することができるこ
ととなり、また、本実施例の簡易型測長機は、三次元空
間内における2点間の距離測定ができるばかりでなく、
二次元の空間内における2点間距離の正確な測定を行う
ことができ、さらには一次元の直線距離の測定も正確に
行い得ることとなる。したがって、X,Yの二次元空間
の2点間距離の測定や、X軸上あるいはY軸上の一次元
の2点間距離の測定においても、Z軸方向の移動による
影響を防止できることを利用して、Z軸方向で発生する
ドリフト誤差を補正する等の応用が可能となる。
【0045】ところで、上記提案の簡易型測長機により
2点間距離を測定しようとしたときに、例えば、測定す
る2点間の間に障害物があったとすると、測長機本体3
がその障害物の前後で一時停止(静止)することがたび
たびある。このように、測長機本体3が静止状態にある
ときには、そのときの加速度信号は理論的にはゼロとな
り、その加速度信号を積分して得られる移動距離も理論
的にはゼロとなるはずである。しかし、実際には、計算
上の誤差や信号のドリフト等により多少の誤差が生じる
ために、移動距離の算出値が完全にゼロとはならないこ
とが殆どであり、したがって、このような誤差によって
生じた移動距離の算出値を補正しない限り2点間距離を
非常に精度良く求めることは困難である。
【0046】しかしながら、上記提案の簡易型測長機
は、測長機本体3の移動状態を把握することはできない
ために、例えば、上記のように測長機本体3が移動途中
に静止することがあっても、そのときの移動距離算出値
を選択的に補正することは困難であり、そのため、測長
機本体3の移動が全く行われていないときにもサンプリ
ング時間毎に検出される加速度信号を全て2回積分処理
してサンプリング時間毎の移動距離を求めることとな
る。したっがって、上記提案の装置においては、移動が
行われていないときの、前記誤差により算出されたゼロ
ではない移動距離の算出値も加算してしまうために、そ
の分だけ誤差が大きくなり、結果的に2点間距離を十分
に精度良く求めることができなかった。
【0047】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、測長機を移動させてその
移動距離を求めることにより2点間距離を測定するとき
に、測長機の移動状態を判別しながら測定することが可
能であり、それにより2点間距離を非常に精度良く測定
できる簡易型測長機を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次にように構成されている。すなわち、本
発明は、測長機に一体固定のX,Y,Z三次元直交座標
系の各座標軸に配設される角速度センサおよび加速度セ
ンサと、前記X,Y,Z三軸の角速度センサの角速度検
出値に基づき、前記X,Y,Z三次元直交座標系から信
号処理を行うためのξ,η,ζ三次元直交基準座標系に
座標変換するオイラー角を算出するオイラー角算出部
と、前記X,Y,Z三軸の加速度センサによる加速度検
出値をオイラー角を用いてξ,η,ζの基準座標系に変
換する座標変換部と、座標変換された加速度検出値に対
して重力加速度成分の除去補正を行う重力補正部と、こ
の重力補正部で補正された加速度検出値の積分処理によ
ってサンプリング時間毎の測長機の移動速度を算出する
移動速度算出部と、前記加速度センサから出力される信
号が略ゼロの区間の前記移動速度算出部による積分処理
の値が予め与えられた閾値以上のときには等速移動状態
と判断し閾値より小さいときには静止状態と判断する移
動状態判別部と、前記移動速度算出部で算出した移動速
度値の積分処理によってサンプリング時間毎の測長機の
移動距離を算出し、測長機の測定開始点位置から測定終
点位置までの測長機のξ,η,ζ準座標上での移動距離
を前記移動状態判別部により判別された静止状態時を除
く各サンプリング毎の移動距離を積算して求める移動距
離算出部と、この移動距離算出部によって求められた測
長機の移動距離を表示する表示部とを有することを特徴
として構成されている。
【0049】また、前記オイラー角算出部と座標変換部
と重力補正部と移動距離算出部はマイクロコンピュータ
によって構成され、このマイクロコンピュータと、角速
度センサと、加速度センサと、表示部との各構成部品は
全て半導体技術によりIC化されていることも本発明の
特徴とするところである。
【0050】
【作用】上記構成の本発明において、一次元、二次元あ
るいは三次元の2点間の距離測定を行う場合、まず、測
定の開始点に測長機を位置させて測定開始指令を出し、
測定開始点から測定終点位置に向けて測長機を移動して
いく。この測長機の移動に従い、所定のサンプリング時
間毎に、測長機のX,Y,Z三次元の各軸に設けた角速
度センサから、角速度検出信号を取り込み、また、X,
Y,Zの各軸の加速度センサからは、測長機の各軸方向
の測長機の移動の加速度が検出される。オイラー角算出
部は、前記X,Y,Zの各軸の角速度検出信号に基づ
き、X,Y,Z三次元直交座標系をξ,η,ζ三次元直
交基準座標系に座標交換するためのオイラー角を算出す
る。そして、このオイラー角の算出結果を利用して、座
標交換部は、X,Y,Zの三次元直交座標系で求められ
る測長機の移動の加速度検出値をξ,η,ζ三次元直交
基準座標系に変換する。この測長機移動の角速度検出値
の座標変換は各速度および角速度の取り込みサンプリン
グ毎に行われる。
【0051】前記座標変換された加速度検出値は重力補
正部で重力の影響が取り除かれた後、移動速度算出部に
より積分処理されてサンプリング時間毎の移動速度が算
出され、移動状態判別部により、前記加速度センサから
出力される信号が略ゼロの区間の前記移動速度算出部に
よる積分処理の値が予め与えられた閾値以上のときには
等速移動状態と判断され、閾値より小さいときには静止
状態と判断される。
【0052】そして、前記移動速度算出部で算出した移
動速度値の積分処理によってサンプリング時間毎の測長
機の移動距離が算出され、測定開始位置から測定終了位
置までの、前記静止状態時を除く各サンプリング毎の移
動距離を累積(積算)することで、目的とする2点間の
距離が移動距離算出部によって求められ、この求められ
た測長機の移動距離が表示部に表示される。
【0053】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、これまで説明し
てきた本出願人提案の簡易型測長機と同一名称部分には
同一符号を付しその詳細説明は省略する。本実施例の簡
易型測長機は、上記提案の簡易型測長機と同様に、図1
に示すブロック構成を有しており、図1の各構成部品は
全て半導体技術によりIC化されている。本実施例が上
記提案の簡易型測長機と異なる特徴的なことは、マイク
ロコンピュータ10に、図2に示すように移動速度算出部
19を有する移動状態判別部20を設けたことと、移動距離
算出部18が、移動状態判別部20の判断に基づいて移動距
離を算出するようにしたことである。
【0054】移動速度算出部19は重力補正部17で補正さ
れた加速度検出値の積分処理によってサンプリング時間
毎の測長機の移動速度をξ,η,ζの各軸成分毎に算出
するものである。移動状態判別部20は、前記加速度セン
サ6から出力される信号が略ゼロの区間の移動速度算出
部19による積分処理の値(移動速度値V(ξ),V
(η),V(ζ))が予め与えられた閾値以上のときに
は、測長機本体3が等速移動状態であると判断し、上記
移動速度が予め与えられた閾値より小さいときには、測
長機本体3が静止状態であると判断するものであり、こ
の判別結果と、前記移動速度算出部19で算出した移動速
度値を共に移動距離算出部18に加える。
【0055】移動距離算出部18は、移動速度算出部19に
より算出された移動速度値V(ξ),V(η),V
(ζ)を1回積分処理することにより、サンプリング時
間毎の測長機本体3の移動距離をξ,η,ζの各軸成分
毎に求めるようになっており、このとき、移動状態判別
部20の判別結果を受けて、移動状態判別部20により判別
された静止状態時を除く各サンプリング時間中の移動距
離を求めて、静止状態時を除く各サンプリング毎の算出
距離を各軸成分毎にスイッチ素子1から測定終了指令の
オフ信号が加えられるまで積算し、測定終了指令が加え
られたときに、ξ軸上での距離の累積和をL(ξ)、η
軸上の累積和をL(η)、同じくζ軸上の距離の累積和
をL(ζ)として、測定する2点間の距離をL=(L
(ξ)2 +L(η)2 +L(ζ)2 1/2 の演算により
求めるようになっている。
【0056】このように、本実施例では、移動状態判別
部20により、測長機本体3の移動状態を判別しながら測
定を行い、測長機本体3の移動距離を算出するときに、
測長機本体3が静止状態にあるときを除く各サンプリン
グ毎の移動距離を積算して求めるように構成されてお
り、このことが前記本出願人提案の装置と異なる本実施
例の最も特徴的なことである。
【0057】次に、本実施例の動作について説明する。
本実施例も、上記提案の簡易型測長機と同様に、図9の
フローチャートのステップ101 からステップ107 までの
動作を行い、本実施例では、図9のステップ108 の代わ
りに、図3のフローチャートに示す移動状態判別動作お
よび移動距離算出動作を行い、その後、図9のステップ
109 から112 までの動作を行うようになっている。
【0058】以下、図3に示すフローチャートに基づい
て、本実施例の移動状態判別動作および移動距離算出動
作について説明する。まず、ステップ201 で移動状態判
別部20は、重力補正部17により重力の影響のない正確な
加速度α(ξ),α(η),α(ζ)の加速度信号(a
−date)を受けて、その値を読み込み、ステップ202
で、その加速度信号の値が略ゼロであるか否かを判断す
る。そして、移動状態判別部20は、加速度信号が略ゼロ
であると判断したときには、ステップ203 で、測長機本
体3が等速移動状態(等速状態)又は静止状態であると
判断し、ステップ204 で、過去の速度データ(v−dat
e)、すなわち、加速度信号が略ゼロの区間の移動速度
算出部19による積分処理の値が予め与えられた閾値より
も小さいか否かを判断する。なお、この閾値は、予め実
験等により求められて与えられるものであり、通常、ゼ
ロ近辺の値として与えられる。
【0059】そして、移動速度算出部19により算出した
移動速度値が閾値よりも小さいときには、ステップ205
で、移動状態判別部20は、測長機本体3が静止状態であ
ると判断し、そのときには、ステップ206 で、そのとき
の速度データを強制的にゼロとしてステップ207 に進
む。また、ステップ204 で、前記移動速度値が閾値以上
と判断したときには、ステップ208 で、測長機本体3が
等速状態であると判断し、前記移動速度値を移動距離算
出部18に加え、ステップ207 に進む。
【0060】一方、ステップ202 で、前記加速度信号が
略ゼロでないと判断されたときには、移動状態判別部20
は、測長機本体3が加速状態又は減速状態であると判断
し、ステップ210 で、移動速度算出部19により移動速度
を算出し、その移動速度値を移動距離算出部18に加え、
ステップ207 に進む。
【0061】そして、いずれの場合にも、ステップ207
で、移動距離算出部18により、前記移動速度値(速度デ
ータ)が積分されて各サンプリング時間毎の各ξ,η,
ζ方向の移動距離が求められ、この求められた移動距離
がサンプリング時間毎に積算される。なお、ステップ20
5 で、測長機本体3が静止状態であると判定されたとき
には、ステップ206 で、そのときの速度データが強制的
にゼロにされるために、その速度データに基づいて求め
られる移動距離もゼロとなり、ステップ207 では、移動
状態判別部20により判別された静止状態時を除く各サン
プリング毎の移動距離が積算されることになる。
【0062】本実施例によれば、前記提案の簡易測長機
と同様の動作により、同様の効果を奏することができ、
さらに、上記図3に基づく動作により、測長機本体3を
移動させてその移動距離を求めることにより2点間距離
を測定するときに、移動状態判別部20により、測長機本
体3の移動状態を判別しながら測定することが可能とな
り、測長機本体3が静止状態であると判断されたときに
は、そのときの速度データが強制的にゼロにされて、移
動距離もゼロとされ、静止状態時を除く各サンプリング
時間毎の移動距離が積算されて2点間距離が求められる
ために、信号のドリフト等による誤差を抑制することが
可能となり、また、積算するデータの数を少なくできる
ことから計算上の誤差も抑制することができる。
【0063】図4には、実際に、本実施例の簡易型測長
機の測長機本体3を移動させたときに検出される加速度
信号と、その加速度信号の積分処理により算出される移
動速度値の経時変化の一例が示されている。この例で
は、測長機本体3が、時間t0からt1 までは静止状態
にあり、t1 からt2 の間は加速移動し、t2 からt3
までは等速移動し、t3 からt4 までは減速移動し、t
4 以降は静止状態であったときの加速度信号を検出して
おり、このとき、検出される加速度信号は、同図の
(a)に示すように、時間t0 からt1 、t2 から
3 、t4 以降は略ゼロとなる。そして、その加速度信
号を積分処理して算出される移動速度値は、同図の
(b)に示すような特性線を示し、時間t0 からt1
ゼロとなり、t2 からt3 は値Aとなり、t4 以降は値
Bとなる。
【0064】このように、加速度が略ゼロのときにその
加速度信号に基づいて求められる速度がゼロとならない
理由の1つは、周知のように、物体(本実施例の測長機
本体3)が等速移動状態であるときにはその加速度が略
ゼロとなることであり、もう1つの理由は、計算上の誤
差や信号のドリフト等による誤差により誤った移動速度
値が求められることである。そして、この誤差は各サン
プリング時間毎については小さい値であっても、その値
が積算されていくと結果的には大きな値となってしま
い、そうすると、この移動速度値に基づいて求められる
2点間距離の値が正確な値とはならなくなってしまうこ
とになる。
【0065】しかしながら、本実施例では、前記のよう
に、移動速度値が予め与えられた閾値よりも小さいと
き、例えば、図3の(b)の時間t4 以降の移動速度値
が値Bとなり、閾値Sよりも小さいときには、移動速度
判別部20により静止状態と判断し、そのときの速度デー
タを強制的にゼロとするために、誤差により生じた値B
は強制的にゼロとされ、移動距離算出部18による移動距
離算出のときに積算されないこととなり、計算上の誤差
や信号のドリフト等による誤差は抑制され、それによ
り、2点間の距離が正確に求められる。
【0066】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、移動速度算出部19を移動状態判別部20内に
設けたが、移動速度算出部19と移動状態判別部20とを別
個に設けて上記実施例と同様に動作するように構成して
もよい。
【0067】また、上記実施例では、測長機をペンタイ
プのもので構成したが、この測長機の形態はペンタイプ
以外の様々な形態を採り得るものである。
【0068】また、上記実施例では、スイッチ素子1を
ペンタイプ測長機の先端側に設けたが、これを、例え
ば、図7の一点鎖線で示すように、測長機本体外面の操
作し易い場所に設け、手動によってオン・オフ操作する
ようにしてもよい。このようにスイッチ素子1を手動操
作によってオン・オフスイッチ操作するように構成した
場合には、例えば、測長機を測定対象物2に押し付ける
ことができない空間の2点間距離を測定する場合に有利
である。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、測長機に一体固定の
X,Y,Z三次元直交座標系の各座標軸に配置した角速
度センサの角速度検出信号によって信号処理のための
ξ,η,ζ三次元直交基準座標系に座標変換するオイラ
ー角を求めてX,Y,Z三次元直交座標系で検出される
X,Y,Zの各軸の加速度検出値をξ,η,ζ三次元直
交基準座標系に座標変換するように構成したものである
から、測長機を測定開始点から測定終了点に移動する過
程で、傾いたり回転したりしても、これらの回転や傾き
の影響を受けることなく測長機の移動を正確にξ,η,
ζの基準座標系に変換することができる。
【0070】そして、本発明ではこれら座標変換された
加速度検出値を積分して各サンプリング時間毎の移動速
度を求め、その移動速度の値を積分して各サンプリング
時間毎の測長機の移動距離を求め、このサンプリング時
間毎の移動距離を積算して測定開始点から測定終了点ま
での測長機の移動距離を求めるようにしたので、測定開
始点から測定終了点まで測長機を移動する過程で、測長
機を迂回して移動しても、また、測定面が傾斜していて
も、2点間の距離を正確に求めることができ、したがっ
て、測定する2点間に障害物があったとしても、この障
害物を迂回したり、飛び越して測長機を移動して測定で
きるので、ノギスや巻尺によっては得られない2点間の
正確な距離を求めることが可能となる。
【0071】しかも、本発明によれば、移動状態判別部
により、加速度センサから出力される信号が略ゼロの区
間の前記移動速度算出部による積分処理の値が予め与え
られた閾値以上のときには等速移動状態と判断し閾値よ
り小さいときには静止状態と判断してサンプリング時間
毎の移動距離を積算するときに、静止状態時を除いて
(静止状態時の移動距離をゼロとして)積算するため
に、信号のドリフト等による誤差や計算上の誤差を少な
くすることが可能となり、非常に正確に2点間の距離を
求めることができる。
【0072】さらに、本発明では加速度検出値から重力
成分を除去する補正を行って距離測定しているので、重
力の影響のない精度の高い2点間距離の計測が可能とな
る。
【0073】さらに、本発明の測長機は構成が極めて簡
易であり、しかも、マイクロコンピュータの構成部分と
センサ部分や表示部等の各構成部品を半導体技術により
IC化して構成することにより、測長機に組み込む構成
部品をコンパクトなものとすることができ、これら部品
の収容スペースを小さくできることにより、簡易型測長
機の小型化および低コスト化が共に可能となる。
【0074】さらに、本発明では、測長機のX,Y,Z
の三軸上に角速度センサと加速度センサをそれぞれ設置
しているので、本発明の測長機でX,Yの二次元空間の
距離測定あるいは一次元の距離測定を行う場合であって
も、Z軸方向で発生するドリフト誤差を補正する等の応
用が可能となり、これら二次元や一次元の距離測定にお
いても、三次元空間の2点間距離測定の場合と同様に高
精度の測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願人が提案する簡易型測長機の要部構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明に係る簡易型測長機におけるマイクロコ
ンピュータの内部の構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施例の移動状態判別動作および移動距離算
出動作を示すフローチャートである。
【図4】本実施例の簡易型測長機により検出される加速
度信号の一例と、その加速度信号の積分処理により算出
される速度データの一例を示すグラフである。
【図5】本出願人が以前に提案した簡易型測長機におけ
るマイクロコンピュータ内部の構成例を示すブロック図
である。
【図6】簡易型測長機のX,Y,Z三次元直交座標系の
各座標軸上に角速度センサと加速度センサを配置した状
態の説明図である。
【図7】簡易型測長機による2点間距離測定態様の説明
図である。
【図8】X,Y,Z三次元直交座標系とξ,η,ζ三次
元直交基準座標系のオイラー角を用いた座標変換態様の
説明図である。
【図9】本出願人が以前に提案した簡易型測長機による
2点間距離測定動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 スイッチ素子 3 測長機本体 4 表示部 5 角速度センサ 6 加速度センサ 10 マイクロコンピュータ 15 オイラー角算出部 16 座標変換部 17 重力補正部 18 移動距離算出部 19 移動速度算出部 20 移動状態判別部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測長機に一体固定のX,Y,Z三次元直
    交座標系の各座標軸に配設される角速度センサおよび加
    速度センサと、前記X,Y,Z三軸の角速度センサの角
    速度検出値に基づき、前記X,Y,Z三次元直交座標系
    から信号処理を行うためのξ,η,ζ三次元直交基準座
    標系に座標変換するオイラー角を算出するオイラー角算
    出部と、前記X,Y,Z三軸の加速度センサによる加速
    度検出値をオイラー角を用いてξ,η,ζの基準座標系
    に変換する座標変換部と、座標変換された加速度検出値
    に対して重力加速度成分の除去補正を行う重力補正部
    と、この重力補正部で補正された加速度検出値の積分処
    理によってサンプリング時間毎の測長機の移動速度を算
    出する移動速度算出部と、前記加速度センサから出力さ
    れる信号が略ゼロの区間の前記移動速度算出部による積
    分処理の値が予め与えられた閾値以上のときには等速移
    動状態と判断し閾値より小さいときには静止状態と判断
    する移動状態判別部と、前記移動速度算出部で算出した
    移動速度値の積分処理によってサンプリング時間毎の測
    長機の移動距離を算出し、測長機の測定開始点位置から
    測定終点位置までの測長機のξ,η,ζ基準座標上での
    移動距離を前記移動状態判別部により判別された静止状
    態時を除く各サンプリング毎の移動距離を積算して求め
    る移動距離算出部と、この移動距離算出部によって求め
    られた測長機の移動距離を表示する表示部とを有する簡
    易型測長機。
  2. 【請求項2】 オイラー角算出部と座標変換部と重力補
    正部と移動距離算出部はマイクロコンピュータによって
    構成され、このマイクロコンピュータと、角速度センサ
    と、加速度センサと、表示部との各構成部品は全て半導
    体技術によりIC化されている請求項1記載の簡易型測
    長機。
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