JP2004053530A - 移動体の高精度姿勢検出方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体における回転角速度や加速度等の姿勢情報を精度良く検出する高精度姿勢検出方法及びその装置を提供する。
【解決手段】移動体に、その姿勢を検出するレートジャイロ2aと、該レートジャイロとは反転した出力が得られるもう一つのレートジャイロ2bとを一対とする高精度姿勢検出機構1を備え、上記両レートジャイロにおける出力変動を相互に相殺する演算処理を行うことにより、上記移動体の姿勢情報を高精度に検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】移動体に、その姿勢を検出するレートジャイロ2aと、該レートジャイロとは反転した出力が得られるもう一つのレートジャイロ2bとを一対とする高精度姿勢検出機構1を備え、上記両レートジャイロにおける出力変動を相互に相殺する演算処理を行うことにより、上記移動体の姿勢情報を高精度に検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の高精度姿勢検出方法及びその装置に関するものであり、特に、歩行ロボットの姿勢の安定制御を行うために、この歩行ロボットの本体の姿勢回転角速度や姿勢角等の姿勢情報を高精度に計測を行う場合などに好適に利用できる、移動体の高精度姿勢検出方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体の姿勢制御は、従来より、特開2001−9772号公報にも示されているように、ロボット本体の一軸の姿勢に対して、一つのレートジャイロや一つの加速度センサを用いて姿勢角を検出し、その信号をフィードバックして、移動体の姿勢制御を行っていた。
【0003】
ところが、レートジャイロや加速度センサ等の姿勢センサ出力には温度によるドリフトが存在する。そのため、移動体の姿勢制御を精度良く制御できないという問題があった。また、特に長時間に渡り移動体の姿勢制御を行う場合は、ドリフト量が顕著になるため、歩行ロボットにいたっては転倒を起こす可能性があった。
【0004】
これらの問題を解決する第1の方法として、例えば、温度センサを用いて姿勢センサの出力を補正する方法が考えられる。
しかしながら、この第1の解決方法は、姿勢センサを駆動する電源の出力が安定しているシステムを備えた移動体には有効であるものの、姿勢センサの駆動電源の出力が変動し、その結果、姿勢センサ出力も変動する場合には、やはり移動体の姿勢制御を精度良く制御できないという問題があった。特に、小型軽量で限られた本体スペースに、制御用コンピュータ、センサ、駆動電源等を搭載している歩行ロボットの場合、制御用コンピュータでの演算処理による負荷変動が、駆動電源の出力変動を引き起こし、その結果、姿勢角の検出変動・ドリフトまでも引き起こしている。そのため、温度センサを用いた姿勢センサの出力を補正したところで、やはり、歩行ロボットは転倒を起こす可能性があった。
【0005】
また、ドリフトの問題を解決する別の方法として、例えば、特開平07−0218269号公報に示されているように、2つの差動回路のみならず、同期検波回路、平滑回路、移相回路を用いて、ドリフトを検出し補正する方法もある。
しかしながら、この解決方法は、回路が複雑になり、また、センサ出力をドリフト補償し制御演算処理等を行う姿勢制御装置に制御信号として取り込んだにも拘わらず、姿勢制御装置の駆動電源変動、すなわちアナログ・デジタル変換回路の基準電圧変動により、姿勢制御装置に取り込んだ制御信号として、やはりドリフトが発生する問題があった。
【0006】
レートジャイロのドリフト問題の別の解決方法としては、例えば、レートジャイロと加速度センサとを併用して、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムを構成し、姿勢センサのドリフトを補正しながら姿勢角を検出する方法が考えられる。
【0007】
しかしながら、レートジャイロのドリフトを解消する役割の加速度センサ自体のドリフトを補正できないという問題があった。更には、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムにおいては、静的な(もしくは低周波数領域の)姿勢角の補正が行われているため、移動体に動的な運動を行わせる場合、動的な(もしくは高周波数領域の)姿勢角を精度良く検出できないという問題も存在する。これらの問題により、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムにより姿勢角を検出したところで、やはり、歩行ロボットにいたっては転倒を起こす可能性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の課題は、移動体における回転角速度や加速度等の姿勢情報を精度良く検出する高精度姿勢検出方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第2の課題は、回転角速度センサや加速度センサ等の姿勢検出手段を駆動する電源と、姿勢を演算処理する手段を駆動する電源が共通の場合においても、移動体における回転角速度や加速度等の姿勢情報を精度良く検出することができる高精度姿勢検出方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題、特に第1の課題を解決するため、本発明によれば、移動体に、その姿勢を検出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを一対とする高精度姿勢検出機構を備え、上記両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理を行うことにより、上記移動体の姿勢情報を高精度に検出することを特徴とする移動体の高精度姿勢検出方法が提供される。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明によれば、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段と出力が反転して出力されるもう一つの姿勢検出手段とを備え、これら姿勢検出手段を一対とする高精度姿勢検出機構を少なくとも一つ形成し、上記高精度姿勢検出機構に両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理機能を持たせることより、移動体の姿勢情報を高精度に検出可能にしたことを特徴とする移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
【0011】
このような本発明の方法および装置によれば、姿勢検出手段の出力変動やドリフトは、高精度姿勢検出機構を形成する一対の姿勢検出手段の演算処理により相互に相殺することができ、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動がある場合でも、精度良く移動体の姿勢を検出する方法及びその装置を構成できる。
【0012】
上記本発明に係る高精度姿勢検出装置の一つの具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段がレートジャイロであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、回転角速度、姿勢角または回転角加速度が検出される装置がある。
【0013】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が加速度センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の加速度センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これら加速度センサの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、加速度、並進速度、並進移動量または姿勢角が検出される装置がある。
【0014】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が傾斜センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の傾斜センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0015】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の加速度センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の加速度センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と加速度センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0016】
本発明の更に他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と傾斜センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0017】
また、上記課題、特に第2の課題を解決するため、本発明によれば、移動体に、その姿勢検出手段の出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源により駆動することを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出方法、並びに、少なくとも一対の移動体の姿勢検出手段を備えると共に、これら姿勢検出手段からの出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源に接続したことを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
【0018】
このような本発明の高精度姿勢検出方法及びその装置によれば、姿勢検出手段の出力変動やドリフトに限らず、制御演算処理機構への取込時の変動ドリフトは制御演算処理機構により相互に相殺することができ、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動、制御演算処理機構への取込時の変動ドリフトがある場合でも、精度良く移動体の姿勢を検出することができる。
【0019】
また、本発明によれば、移動体が歩行ロボットであることを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
このような本発明によれば、歩行ロボットの姿勢を高精度に検出することができるため、安定した歩行ロボットの姿勢制御を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る第1の高精度姿勢検出装置を備えた歩行ロボット(移動体)の一例を概念的に示している。この歩行ロボットは、胴体3を支える脚リンク4a,4bの下端に足部5を備え、それらをアクチュエータ6a,6b,6cを介して相互に連結したものである。このロボットにおける上記胴体3に設けた高精度姿勢検出機構1は、姿勢検出手段としてレートジャイロ2a,2bを用い、その高精度姿勢検出機構1によって、歩行ロボットの胴体3の回転角速度や姿勢角等の姿勢情報を高精度に検出するもので、上記一対のレートジャイロ2a,2bが互いに反対向きに移動体に設置され、つまり、一方のレートジャイロ2aに対して、他方のレートジャイロ2bから反転した出力が得られるようにしている。
【0021】
この場合、レートジャイロ2a,2bからの出力は、それぞれ、
ω1=+ω+ωoffset
ω2=−ω+ωoffset
である。ここで、ωは胴体3の実際の回転角速度、ωoffsetは温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源の変動による出力変動である。
【0022】
図2の高精度姿勢検出機構1Aは、上記高精度姿勢検出機構1の演算処理をレートジャイロ2a,2bの出力信号の差動により行う場合を説明するためのもので、レートジャイロ2a,2bを含む高精度姿勢検出機構1Aを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記レートジャイロ2a,2bの出力信号を加算要素7において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、乗算要素8Aにおいて1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の回転角速度が高精度に検出されるものである。
【0023】
この場合、高精度姿勢検出機構1Aの演算処理によって得られる出力:Voutは、
Vout=ω
であり、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の回転角速度を求めることができる。
【0024】
図3は、上記図2の高精度姿勢検出機構1Aに代わる高精度姿勢検出機構1Bの演算処理として、レートジャイロ2a,2bの出力信号の差動信号を積分する処理を行う場合を示し、レートジャイロ2a,2bを含む高精度姿勢検出機構1Bを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記レートジャイロ2a,2bの出力信号を加算要素7において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、積分要素8Bにおいて積分の演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の姿勢角が高精度に検出されるようにしている。
【0025】
この場合、高精度姿勢検出機構1Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、
【数1】
であり、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の姿勢角を求めることができる。
また、図3の積分要素8Bの代わりに、図4に示す如く、微分要素8Cにおいて微分の演算処理を行うと、高精度姿勢検出機構1Cの演算処理によって得られる出力:Voutは、上式の積分を微分したものとなり、この場合も、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、歩行ロボットの胴体3の回転角加速度を高精度に求めることができる。
【0026】
なお、図1の姿勢検出手段が、傾斜センサであっても、図2の高精度姿勢検出機構1Aの演算処理と同じ原理で、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出することができる。
また、図1の姿勢検出手段が、傾斜センサであっても、図4の高精度検出機構1Cの演算処理と同じ原理により、歩行ロボットの胴体3の回転角速度や回転角加速度を、高精度に検出できることは勿論である。
【0027】
図5の実施例は、前記図1の歩行ロボットの胴体3に第2の高精度姿勢検出機構11を設けた場合を示すもので、この第2の高精度姿勢検出機構11における姿勢検出手段としては、一対の加速度センサ12a,12bを用い、その高精度姿勢検出機構11によって、歩行ロボットの胴体3の姿勢情報を高精度に検出するようにしている。この高精度姿勢検出機構11においては、具体的には、上記一対の加速度センサ12a,12bが互いに反対向きに設置され、一方の加速度センサ12aに対して他方の加速度センサ12bから反転した出力が得られるようにしている。
なお、この実施例における歩行ロボット自体の構成は、図1の場合と変るところがないので、図中の対応部分に同一の符号を付してその説明を省略する。以下において説明する各実施例についても同様である。
【0028】
上記実施例の場合、加速度センサ12a,12bからは、それぞれ、
α1=+α+αoffset
α2=−α+αoffset
なる出力が出る。ここで、αは胴体3の実際の平進加速度、αoffsetは、温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源の変動による出力変動である。
【0029】
図6の高精度姿勢検出機構11Aは、上記高精度姿勢検出機構11の演算処理を加速度センサ12a,12bの出力信号の差動により行う態様を説明するためのもので、加速度センサ12a,12bを含む高精度姿勢検出機構11Aを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記加速度センサ12a,12bの出力信号を加算要素13において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、乗算要素14において1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の平進加速度が高精度に検出されるようにしている。
【0030】
ここで、高精度姿勢検出機構11Aの演算処理によって得られる出力:Voutは、
Vout=α
であり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度を求めることができる。
【0031】
図7は、上記図6の高精度姿勢検出機構11Aに代わる高精度姿勢検出機構11Bの演算処理として、加速度センサ12a,12bの出力信号の差動信号を積分する処理を行う場合を説明するためのもので、加速度センサ12a,12bを含む高精度姿勢検出機構11Bを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記加速度センサ12a,12bの出力信号を加算要素13において加算(減算)することにより、それらの出力変動やドリフトを相殺したうえで、積分要素15において積分の演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の並進移動量が高精度に検出されるようにしている。
【0032】
ここで、高精度姿勢検出機構11Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、
【数2】
であり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の並進移動量を求めることができる。
なお、図7の積分要素15を二重積分ではなく、一重積分にすると、高精度姿勢検出機構11Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、上式の二重積分を一重積分にしたものとなり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の並進速度を求めることができる。
【0033】
図8の実施例は、前記図1の歩行ロボットの胴体3に設ける第3の高精度姿勢検出機構21として、その姿勢検出手段に一対の加速度センサ22a,22bおよび一対の加速度センサ22c,22dを用い、各一対の加速度センサを備えた高精度姿勢検出機構21a,21bによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出できるようにしたものである。
高精度姿勢検出機構21aは、一対の加速度センサ22a,22bが互いに反対向きに設置され、また高精度姿勢検出機構2bも一対の加速度センサ22c,22dが互いに反対向きに設置され、両高精度姿勢検出機構21a,21bは互いに直交して設置され、高精度姿勢検出機構21が形成されている。
【0034】
図9は、図8の高精度姿勢検出機構21における加速度センサ出力の演算処理の態様を説明するためのもので、この演算処理により歩行ロボットの胴体3の姿勢角が検出される。
具体的には、この高精度姿勢検出機構21には、加速度センサ22a〜22dを含む高精度姿勢検出機構21a,21bを駆動する単一の駆動電源10を備え、加速度センサ22a,22bの出力信号および加速度センサ22c,22dの出力信号を、それぞれ加算要素23a,23bにおいて加算(減算)することにより、それらの出力変動やドリフトを相殺したうえで、乗算要素24a,24bにおいて1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の向きを異にする高精度な加速度信号Vout−1およびVout−2加速度が検出されるよう
【0035】
この場合、加速度センサ22a,22bの出力信号の差動によって得られる加速度信号Vout−1と、加速度センサ22c,22dの出力信号の差動によって得られる加速度信号Vout−2は、それぞれ、
Vout−1=αz
Vout−2=αx
であり、上記差動により、加速度センサ22a,22b,22c,22dの温度ドリフトやそれらの加速度センサに供給する駆動電源10の出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度αz,αxを求めることができる。
【0036】
また、上記高精度姿勢検出機構2a,2bは互いに直交して設置されているため、各高精度姿勢検出機構の出力を自乗した総和の平方根は、静的に重力加速度と一致する。そのため、2次元であれば、図9のような演算処理、具体的には、演算要素25および26による、
姿勢角(Vout)=tan―1(Vout−2/Vout−1)
の演算により、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角信号を求めることができる。この姿勢角信号が、加速度センサ22a,22b,22c,22dの温度ドリフトや加速度センサに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正されたものであることは勿論である。
【0037】
図10の実施例は、歩行ロボットの胴体3に設ける第4の高精度姿勢検出機構31における姿勢検出手段として、一対のレートジャイロ32a,32bと、二対の加速度センサ33a,33bおよび33c,33dを用いた場合を示し、上記一対のレートジャイロを備える高精度姿勢検出機構31a、上記加速度センサの各一対を備える高精度姿勢検出機構31b,31cによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出するようにしている。
上記高精度姿勢検出機構31bは、一対の加速度センサ33a,33bが互いに反対向きに設置され、高精度姿勢検出機構31cは、一対の加速度センサ33c,33dが互いに反対向きに設置され、しかも、これらの高精度姿勢検出機構31b,31cは互いに直交して設置されたものである。一方、高精度姿勢検出機構31aは、一対のレートジャイロ32a,32bが互いに反対向きに設置されたものであり、これらの高精度姿勢検出機構31a,31b,31cによって高精度姿勢検出機構31が形成されている。
【0038】
図11は、図10の高精度姿勢検出機構31における演算処理の態様を説明するためのもので、この演算処理により歩行ロボットの胴体3の姿勢角が高精度に検出される。具体的には、加速度センサ33a,33b,33c,33dの出力信号を、演算要素34において、例えば図9により説明したような演算処理を行って、低周波域でのロボット胴体3の姿勢角を演算し、また、レートジャイロ32a,32bの出力信号を、演算要素36において、例えば図3により説明したような演算処理を行い、高周波域におけるロボット胴体3の姿勢角を演算し、それぞれの姿勢角をローパスフィルタ35及びハイパスフィルタ37を通して加算要素38において合算し、ロボット胴体3の姿勢角を高精度に検出して出力させるようにしている。
【0039】
また、上記高精度姿勢検出機構31a,31b,31cにおいて高精度な姿勢センサ出力を演算後、既存のカルマンフィルタを構成しても、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出する装置を形成することができる。
更には、図10及び図11の高精度姿勢検出機構31の処理の中に微分演算要素を加えることにより、歩行ロボットの胴体3の回転角速度、回転角加速度を高精度に検出することができる。
なお、図10及び図11の加速度センサ33a〜33dの代わりに、傾斜センサを用いることができ、この場合も、図11と同様な原理によって歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出する装置を形成することができる。
【0040】
図12の実施例では、歩行ロボットの胴体3に、第5の高精度姿勢検出機構41における姿勢検出手段として、一対のレートジャイロ42a,42bを設けると共に、制御演算処理機構43、レートジャイロ42a,42bと上記制御演算処理機構43を駆動する共通駆動電源40を備え、これらによって歩行ロボットの胴体3の回転角速度や姿勢角等を、高精度に検出するようにしている。上記一対のレートジャイロ42a,42bは、互いに反対向きに設置されているのは、前記実施例と同様である。
【0041】
この場合、レートジャイロ42a,42bからは、それぞれ、
ω1=+ω+ωoffset
ω2=−ω+ωoffset
なる出力がある。ここで、ωは胴体3の実際の回転角速度、ωoffsetは温度ドリフトやレートジャイロ42a,42b及び制御演算処理機構43に供給する共通駆動電源40の変動による出力変動である。
【0042】
図13は、図12の高精度姿勢検出機構41における演算処理の態様を説明するためのもので、この実施例では、レートジャイロ42a,42bの出力信号の差動により、歩行ロボットの胴体3の回転角速度を高精度に検出するようにしている。
具体的には、レートジャイロ42a,42bの出力信号を、制御演算処理機構43において、それぞれD/Aコンバータ44a,44bを経て加算要素45において加算(減算)し、演算要素46において1/(2×DAGain)を乗じる演算処理を行い、歩行ロボット胴体3の回転角速度が高精度に検出される。
【0043】
上記レートジャイロ42a,42bの出力を、制御演算処理機構43に取り込んだ際の信号は、それぞれ、
DAω1=DAGain×(+ω+ωoffset)+DAoffset
DAω2=DAGain×(−ω+ωoffset)+DAoffset
である。
ここで、DAGainは制御演算処理機構43での取り込みゲイン、DAωoffsetは共通駆動電源40の変動によって発生するDAコンバータの基準電圧変動等により制御演算処理機構43に取り込んだ際に発生する出力変動である。
【0044】
そして、制御演算処理機構43の内部演算処理によって得られる出力:DAoutは、
DAout=ω
であり、これにより、レートジャイロ42a,42bの温度ドリフトやレートジャイロ42a,42bに供給する駆動電源の変動、さらには制御演算処理機構43に取り込んだ際に発生する変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の回転角速度を求めることができる。
【0045】
また、図12の歩行ロボットにおいて、制御演算処理機構43の内部演算処理を、図3のように積分機能を備えたものとすることができ、これにより、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出する装置を構成することができる。
更には、制御演算処理機構43の内部演算処理を、図4のように微分機能を備えたものにすれば、歩行ロボットの胴体3の回転角加速度を高精度に検出する装置を構成することができる。
なお、図12の姿勢検出手段が、加速度センサであっても、あるいは傾斜センサであっても、図13の制御演算処理機構43の演算処理と同じ原理で、歩行ロボットの姿勢情報を、高精度に検出する装置を構成することができる。
また、図12の姿勢検出手段が加速度センサであって、制御演算処理機構43の内部演算処理が、図7のような積分機能を備えていれば、歩行ロボットの胴体3の並進移動量や並進速度を高精度に検出する装置が構成される。
【0046】
図14の実施例は、歩行ロボットの胴体3に設ける第6の高精度姿勢検出機構51の姿勢検出手段として、一対の加速度センサ52a,52b及び一対の加速度センサ52c,52dを用い、上記各一対の加速度センサを備える高精度姿勢検出機構51a,51bによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢情報、具体的には、加速度、並進速度、並進移動量または姿勢角を、高精度に検出可能にしたものである。
具体的には、上記高精度姿勢検出機構51は、歩行ロボットの胴体3の内部に上記一対の加速度センサ52a,52b及び一対の加速度センサ52c,52dを有する高精度姿勢検出機構51a,51bを備えると共に、制御演算処理機構53、及び上記加速度センサと制御演算処理機構53を駆動する共通駆動電源50を備え、上記一対の加速度センサ52a,52bが互いに反対向きに設置され、一対の加速度センサ52c,52dも互いに反対向きに設置され、それらによって構成される高精度姿勢検出機構51a,51bが互いに直交して設置されている。
【0047】
図15は、図14の高精度姿勢検出機構51における制御演算処理機構53の演算処理の態様を説明するためのもので、この高精度姿勢検出機構51においては、加速度センサ52a,52bの出力信号を制御演算処理機構53に取り込んで、それらの差動によって得られる高精度な加速度信号DAout−1と、加速度センサ52c,52dの出力信号を制御演算処理機構53に取り込んで、それらの差動によって得られる高精度な加速度信号DAout−2から、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出するようにしている。
具体的には、制御演算処理機構53において、加速度センサ52a,52bの出力信号をそれぞれD/Aコンバータ54a,54bを経て加算要素55aにおいて加算(減算)し、また、加速度センサ52c,52dの出力信号をそれぞれD/Aコンバータ54c,54dを経て加算要素55bにおいて加算(減算)したうえで、演算要素56a及び56bにおいて、それらに1/(2×DAGain)を乗じる演算処理を行い、上記高精度加速度信号DAout−1及びDAout−2を得る。
【0048】
この場合、加速度センサ52a,52bを制御演算処理機構53に取り込み差動処理して得られた高精度加速度信号DAout−1は、
DAout−1=αz
であり、加速度センサ52c,52dを制御演算処理機構53に取り込み差動処理して得られた高精度加速度信号DAout−2は、
VAout−2=αx
である。
【0049】
従って、加速度センサ52a〜52dの温度ドリフト、それらの加速度センサに供給する駆動電源の変動、さらには加速度センサ52a〜52dと制御演算処理機構53に共通の共通駆動電源50の変動によって発生する制御演算処理機構53内での変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度αz,αxを求めることができる。
【0050】
また、一対の加速度センサ52a,52bと、一対の加速度センサ52c,52dとは、互いに直交して設置されているため、制御演算処理機構53内で演算処理された高精度加速度センサ信号DAout−1と高精度加速度センサ信号DAout−2の出力を自乗した総和の平方根は、静的に重力加速度と一致する。そのため、2次元であれば、図15のような演算処理、具体的には、演算要素57および58による、
姿勢角(DAout)=tan―1(DAout−2/DAout−1)
の演算により、加速度センサ52a〜52dの温度ドリフト、それらの加速度センサ等に供給する共通駆動電源50の変動によるセンサ出力変動、さらには、上記共通駆動電源50の変動によって発生する制御演算処理機構53内での変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角を求めることができる。
なお、3次元の場合でも、既存の計算方法により、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角を求めることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、姿勢検出手段に温度ドリフトや姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動による出力変動が存在する場合においても、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを備え、両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理を行うようにしているので、移動体の姿勢情報を高精度に検出することができる。
【0052】
また、姿勢検出手段に、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動、制御演算処理機構での取り込み時に発生する変動ドリフト等が存在する場合においても、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを備え、姿勢検出手段と制御演算処理機構が共通の駆動電源で駆動されるようにしているので、制御演算処理機構により移動体の姿勢を高精度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図2】図1の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図3】図1の高精度姿勢検出機構の他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図4】図1の高精度姿勢検出機構の更に他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図5】本発明の第2の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図6】図5の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図7】図5の高精度姿勢検出機構の他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図8】本発明の第3の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図9】図8の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図10】本発明の第4の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図11】図10の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図12】本発明の第5の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図13】図12の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図14】本発明の第6の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図15】図14の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,11,11A,11B,21,21a,21b,31,31a〜31c,41,51,51a,51b 高精度姿勢検出機構
2a,2b,32a,32b,42a,42b レートジャイロ
12a,12b,22a〜22d,33a〜33d,52a〜52d 加速度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の高精度姿勢検出方法及びその装置に関するものであり、特に、歩行ロボットの姿勢の安定制御を行うために、この歩行ロボットの本体の姿勢回転角速度や姿勢角等の姿勢情報を高精度に計測を行う場合などに好適に利用できる、移動体の高精度姿勢検出方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体の姿勢制御は、従来より、特開2001−9772号公報にも示されているように、ロボット本体の一軸の姿勢に対して、一つのレートジャイロや一つの加速度センサを用いて姿勢角を検出し、その信号をフィードバックして、移動体の姿勢制御を行っていた。
【0003】
ところが、レートジャイロや加速度センサ等の姿勢センサ出力には温度によるドリフトが存在する。そのため、移動体の姿勢制御を精度良く制御できないという問題があった。また、特に長時間に渡り移動体の姿勢制御を行う場合は、ドリフト量が顕著になるため、歩行ロボットにいたっては転倒を起こす可能性があった。
【0004】
これらの問題を解決する第1の方法として、例えば、温度センサを用いて姿勢センサの出力を補正する方法が考えられる。
しかしながら、この第1の解決方法は、姿勢センサを駆動する電源の出力が安定しているシステムを備えた移動体には有効であるものの、姿勢センサの駆動電源の出力が変動し、その結果、姿勢センサ出力も変動する場合には、やはり移動体の姿勢制御を精度良く制御できないという問題があった。特に、小型軽量で限られた本体スペースに、制御用コンピュータ、センサ、駆動電源等を搭載している歩行ロボットの場合、制御用コンピュータでの演算処理による負荷変動が、駆動電源の出力変動を引き起こし、その結果、姿勢角の検出変動・ドリフトまでも引き起こしている。そのため、温度センサを用いた姿勢センサの出力を補正したところで、やはり、歩行ロボットは転倒を起こす可能性があった。
【0005】
また、ドリフトの問題を解決する別の方法として、例えば、特開平07−0218269号公報に示されているように、2つの差動回路のみならず、同期検波回路、平滑回路、移相回路を用いて、ドリフトを検出し補正する方法もある。
しかしながら、この解決方法は、回路が複雑になり、また、センサ出力をドリフト補償し制御演算処理等を行う姿勢制御装置に制御信号として取り込んだにも拘わらず、姿勢制御装置の駆動電源変動、すなわちアナログ・デジタル変換回路の基準電圧変動により、姿勢制御装置に取り込んだ制御信号として、やはりドリフトが発生する問題があった。
【0006】
レートジャイロのドリフト問題の別の解決方法としては、例えば、レートジャイロと加速度センサとを併用して、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムを構成し、姿勢センサのドリフトを補正しながら姿勢角を検出する方法が考えられる。
【0007】
しかしながら、レートジャイロのドリフトを解消する役割の加速度センサ自体のドリフトを補正できないという問題があった。更には、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムにおいては、静的な(もしくは低周波数領域の)姿勢角の補正が行われているため、移動体に動的な運動を行わせる場合、動的な(もしくは高周波数領域の)姿勢角を精度良く検出できないという問題も存在する。これらの問題により、カルマンフィルタ等の姿勢角検出アルゴリズムにより姿勢角を検出したところで、やはり、歩行ロボットにいたっては転倒を起こす可能性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、本発明の第1の課題は、移動体における回転角速度や加速度等の姿勢情報を精度良く検出する高精度姿勢検出方法及びその装置を提供することにある。
本発明の第2の課題は、回転角速度センサや加速度センサ等の姿勢検出手段を駆動する電源と、姿勢を演算処理する手段を駆動する電源が共通の場合においても、移動体における回転角速度や加速度等の姿勢情報を精度良く検出することができる高精度姿勢検出方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題、特に第1の課題を解決するため、本発明によれば、移動体に、その姿勢を検出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを一対とする高精度姿勢検出機構を備え、上記両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理を行うことにより、上記移動体の姿勢情報を高精度に検出することを特徴とする移動体の高精度姿勢検出方法が提供される。
【0010】
また、上記課題を解決するため、本発明によれば、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段と出力が反転して出力されるもう一つの姿勢検出手段とを備え、これら姿勢検出手段を一対とする高精度姿勢検出機構を少なくとも一つ形成し、上記高精度姿勢検出機構に両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理機能を持たせることより、移動体の姿勢情報を高精度に検出可能にしたことを特徴とする移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
【0011】
このような本発明の方法および装置によれば、姿勢検出手段の出力変動やドリフトは、高精度姿勢検出機構を形成する一対の姿勢検出手段の演算処理により相互に相殺することができ、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動がある場合でも、精度良く移動体の姿勢を検出する方法及びその装置を構成できる。
【0012】
上記本発明に係る高精度姿勢検出装置の一つの具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段がレートジャイロであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、回転角速度、姿勢角または回転角加速度が検出される装置がある。
【0013】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が加速度センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の加速度センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これら加速度センサの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、加速度、並進速度、並進移動量または姿勢角が検出される装置がある。
【0014】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が傾斜センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の傾斜センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0015】
本発明の他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の加速度センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の加速度センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と加速度センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0016】
本発明の更に他の具体的構成態様としては、上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と傾斜センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報、具体的には、傾斜角、回転角速度または回転角加速度が検出される装置がある。
【0017】
また、上記課題、特に第2の課題を解決するため、本発明によれば、移動体に、その姿勢検出手段の出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源により駆動することを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出方法、並びに、少なくとも一対の移動体の姿勢検出手段を備えると共に、これら姿勢検出手段からの出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源に接続したことを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
【0018】
このような本発明の高精度姿勢検出方法及びその装置によれば、姿勢検出手段の出力変動やドリフトに限らず、制御演算処理機構への取込時の変動ドリフトは制御演算処理機構により相互に相殺することができ、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動、制御演算処理機構への取込時の変動ドリフトがある場合でも、精度良く移動体の姿勢を検出することができる。
【0019】
また、本発明によれば、移動体が歩行ロボットであることを特徴とする上記移動体の高精度姿勢検出装置が提供される。
このような本発明によれば、歩行ロボットの姿勢を高精度に検出することができるため、安定した歩行ロボットの姿勢制御を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る第1の高精度姿勢検出装置を備えた歩行ロボット(移動体)の一例を概念的に示している。この歩行ロボットは、胴体3を支える脚リンク4a,4bの下端に足部5を備え、それらをアクチュエータ6a,6b,6cを介して相互に連結したものである。このロボットにおける上記胴体3に設けた高精度姿勢検出機構1は、姿勢検出手段としてレートジャイロ2a,2bを用い、その高精度姿勢検出機構1によって、歩行ロボットの胴体3の回転角速度や姿勢角等の姿勢情報を高精度に検出するもので、上記一対のレートジャイロ2a,2bが互いに反対向きに移動体に設置され、つまり、一方のレートジャイロ2aに対して、他方のレートジャイロ2bから反転した出力が得られるようにしている。
【0021】
この場合、レートジャイロ2a,2bからの出力は、それぞれ、
ω1=+ω+ωoffset
ω2=−ω+ωoffset
である。ここで、ωは胴体3の実際の回転角速度、ωoffsetは温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源の変動による出力変動である。
【0022】
図2の高精度姿勢検出機構1Aは、上記高精度姿勢検出機構1の演算処理をレートジャイロ2a,2bの出力信号の差動により行う場合を説明するためのもので、レートジャイロ2a,2bを含む高精度姿勢検出機構1Aを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記レートジャイロ2a,2bの出力信号を加算要素7において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、乗算要素8Aにおいて1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の回転角速度が高精度に検出されるものである。
【0023】
この場合、高精度姿勢検出機構1Aの演算処理によって得られる出力:Voutは、
Vout=ω
であり、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の回転角速度を求めることができる。
【0024】
図3は、上記図2の高精度姿勢検出機構1Aに代わる高精度姿勢検出機構1Bの演算処理として、レートジャイロ2a,2bの出力信号の差動信号を積分する処理を行う場合を示し、レートジャイロ2a,2bを含む高精度姿勢検出機構1Bを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記レートジャイロ2a,2bの出力信号を加算要素7において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、積分要素8Bにおいて積分の演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の姿勢角が高精度に検出されるようにしている。
【0025】
この場合、高精度姿勢検出機構1Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、
【数1】
であり、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の姿勢角を求めることができる。
また、図3の積分要素8Bの代わりに、図4に示す如く、微分要素8Cにおいて微分の演算処理を行うと、高精度姿勢検出機構1Cの演算処理によって得られる出力:Voutは、上式の積分を微分したものとなり、この場合も、レートジャイロ2a,2bの温度ドリフトやレートジャイロ2a,2bに供給する駆動電源10の変動による出力変動(ωoffset)を補正し、歩行ロボットの胴体3の回転角加速度を高精度に求めることができる。
【0026】
なお、図1の姿勢検出手段が、傾斜センサであっても、図2の高精度姿勢検出機構1Aの演算処理と同じ原理で、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出することができる。
また、図1の姿勢検出手段が、傾斜センサであっても、図4の高精度検出機構1Cの演算処理と同じ原理により、歩行ロボットの胴体3の回転角速度や回転角加速度を、高精度に検出できることは勿論である。
【0027】
図5の実施例は、前記図1の歩行ロボットの胴体3に第2の高精度姿勢検出機構11を設けた場合を示すもので、この第2の高精度姿勢検出機構11における姿勢検出手段としては、一対の加速度センサ12a,12bを用い、その高精度姿勢検出機構11によって、歩行ロボットの胴体3の姿勢情報を高精度に検出するようにしている。この高精度姿勢検出機構11においては、具体的には、上記一対の加速度センサ12a,12bが互いに反対向きに設置され、一方の加速度センサ12aに対して他方の加速度センサ12bから反転した出力が得られるようにしている。
なお、この実施例における歩行ロボット自体の構成は、図1の場合と変るところがないので、図中の対応部分に同一の符号を付してその説明を省略する。以下において説明する各実施例についても同様である。
【0028】
上記実施例の場合、加速度センサ12a,12bからは、それぞれ、
α1=+α+αoffset
α2=−α+αoffset
なる出力が出る。ここで、αは胴体3の実際の平進加速度、αoffsetは、温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源の変動による出力変動である。
【0029】
図6の高精度姿勢検出機構11Aは、上記高精度姿勢検出機構11の演算処理を加速度センサ12a,12bの出力信号の差動により行う態様を説明するためのもので、加速度センサ12a,12bを含む高精度姿勢検出機構11Aを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記加速度センサ12a,12bの出力信号を加算要素13において加算(減算)することにより、それらの出力変動を相殺したうえで、乗算要素14において1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の平進加速度が高精度に検出されるようにしている。
【0030】
ここで、高精度姿勢検出機構11Aの演算処理によって得られる出力:Voutは、
Vout=α
であり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度を求めることができる。
【0031】
図7は、上記図6の高精度姿勢検出機構11Aに代わる高精度姿勢検出機構11Bの演算処理として、加速度センサ12a,12bの出力信号の差動信号を積分する処理を行う場合を説明するためのもので、加速度センサ12a,12bを含む高精度姿勢検出機構11Bを駆動する単一の駆動電源10を備え、上記加速度センサ12a,12bの出力信号を加算要素13において加算(減算)することにより、それらの出力変動やドリフトを相殺したうえで、積分要素15において積分の演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の並進移動量が高精度に検出されるようにしている。
【0032】
ここで、高精度姿勢検出機構11Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、
【数2】
であり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の並進移動量を求めることができる。
なお、図7の積分要素15を二重積分ではなく、一重積分にすると、高精度姿勢検出機構11Bの演算処理によって得られる出力:Voutは、上式の二重積分を一重積分にしたものとなり、加速度センサ12a,12bの温度ドリフトや加速度センサ12a,12bに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の並進速度を求めることができる。
【0033】
図8の実施例は、前記図1の歩行ロボットの胴体3に設ける第3の高精度姿勢検出機構21として、その姿勢検出手段に一対の加速度センサ22a,22bおよび一対の加速度センサ22c,22dを用い、各一対の加速度センサを備えた高精度姿勢検出機構21a,21bによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出できるようにしたものである。
高精度姿勢検出機構21aは、一対の加速度センサ22a,22bが互いに反対向きに設置され、また高精度姿勢検出機構2bも一対の加速度センサ22c,22dが互いに反対向きに設置され、両高精度姿勢検出機構21a,21bは互いに直交して設置され、高精度姿勢検出機構21が形成されている。
【0034】
図9は、図8の高精度姿勢検出機構21における加速度センサ出力の演算処理の態様を説明するためのもので、この演算処理により歩行ロボットの胴体3の姿勢角が検出される。
具体的には、この高精度姿勢検出機構21には、加速度センサ22a〜22dを含む高精度姿勢検出機構21a,21bを駆動する単一の駆動電源10を備え、加速度センサ22a,22bの出力信号および加速度センサ22c,22dの出力信号を、それぞれ加算要素23a,23bにおいて加算(減算)することにより、それらの出力変動やドリフトを相殺したうえで、乗算要素24a,24bにおいて1/2を乗じる演算処理を行うことにより、歩行ロボットの胴体3の向きを異にする高精度な加速度信号Vout−1およびVout−2加速度が検出されるよう
【0035】
この場合、加速度センサ22a,22bの出力信号の差動によって得られる加速度信号Vout−1と、加速度センサ22c,22dの出力信号の差動によって得られる加速度信号Vout−2は、それぞれ、
Vout−1=αz
Vout−2=αx
であり、上記差動により、加速度センサ22a,22b,22c,22dの温度ドリフトやそれらの加速度センサに供給する駆動電源10の出力変動を補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度αz,αxを求めることができる。
【0036】
また、上記高精度姿勢検出機構2a,2bは互いに直交して設置されているため、各高精度姿勢検出機構の出力を自乗した総和の平方根は、静的に重力加速度と一致する。そのため、2次元であれば、図9のような演算処理、具体的には、演算要素25および26による、
姿勢角(Vout)=tan―1(Vout−2/Vout−1)
の演算により、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角信号を求めることができる。この姿勢角信号が、加速度センサ22a,22b,22c,22dの温度ドリフトや加速度センサに供給する駆動電源10の変動による出力変動を補正されたものであることは勿論である。
【0037】
図10の実施例は、歩行ロボットの胴体3に設ける第4の高精度姿勢検出機構31における姿勢検出手段として、一対のレートジャイロ32a,32bと、二対の加速度センサ33a,33bおよび33c,33dを用いた場合を示し、上記一対のレートジャイロを備える高精度姿勢検出機構31a、上記加速度センサの各一対を備える高精度姿勢検出機構31b,31cによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出するようにしている。
上記高精度姿勢検出機構31bは、一対の加速度センサ33a,33bが互いに反対向きに設置され、高精度姿勢検出機構31cは、一対の加速度センサ33c,33dが互いに反対向きに設置され、しかも、これらの高精度姿勢検出機構31b,31cは互いに直交して設置されたものである。一方、高精度姿勢検出機構31aは、一対のレートジャイロ32a,32bが互いに反対向きに設置されたものであり、これらの高精度姿勢検出機構31a,31b,31cによって高精度姿勢検出機構31が形成されている。
【0038】
図11は、図10の高精度姿勢検出機構31における演算処理の態様を説明するためのもので、この演算処理により歩行ロボットの胴体3の姿勢角が高精度に検出される。具体的には、加速度センサ33a,33b,33c,33dの出力信号を、演算要素34において、例えば図9により説明したような演算処理を行って、低周波域でのロボット胴体3の姿勢角を演算し、また、レートジャイロ32a,32bの出力信号を、演算要素36において、例えば図3により説明したような演算処理を行い、高周波域におけるロボット胴体3の姿勢角を演算し、それぞれの姿勢角をローパスフィルタ35及びハイパスフィルタ37を通して加算要素38において合算し、ロボット胴体3の姿勢角を高精度に検出して出力させるようにしている。
【0039】
また、上記高精度姿勢検出機構31a,31b,31cにおいて高精度な姿勢センサ出力を演算後、既存のカルマンフィルタを構成しても、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出する装置を形成することができる。
更には、図10及び図11の高精度姿勢検出機構31の処理の中に微分演算要素を加えることにより、歩行ロボットの胴体3の回転角速度、回転角加速度を高精度に検出することができる。
なお、図10及び図11の加速度センサ33a〜33dの代わりに、傾斜センサを用いることができ、この場合も、図11と同様な原理によって歩行ロボットの胴体3の姿勢角を高精度に検出する装置を形成することができる。
【0040】
図12の実施例では、歩行ロボットの胴体3に、第5の高精度姿勢検出機構41における姿勢検出手段として、一対のレートジャイロ42a,42bを設けると共に、制御演算処理機構43、レートジャイロ42a,42bと上記制御演算処理機構43を駆動する共通駆動電源40を備え、これらによって歩行ロボットの胴体3の回転角速度や姿勢角等を、高精度に検出するようにしている。上記一対のレートジャイロ42a,42bは、互いに反対向きに設置されているのは、前記実施例と同様である。
【0041】
この場合、レートジャイロ42a,42bからは、それぞれ、
ω1=+ω+ωoffset
ω2=−ω+ωoffset
なる出力がある。ここで、ωは胴体3の実際の回転角速度、ωoffsetは温度ドリフトやレートジャイロ42a,42b及び制御演算処理機構43に供給する共通駆動電源40の変動による出力変動である。
【0042】
図13は、図12の高精度姿勢検出機構41における演算処理の態様を説明するためのもので、この実施例では、レートジャイロ42a,42bの出力信号の差動により、歩行ロボットの胴体3の回転角速度を高精度に検出するようにしている。
具体的には、レートジャイロ42a,42bの出力信号を、制御演算処理機構43において、それぞれD/Aコンバータ44a,44bを経て加算要素45において加算(減算)し、演算要素46において1/(2×DAGain)を乗じる演算処理を行い、歩行ロボット胴体3の回転角速度が高精度に検出される。
【0043】
上記レートジャイロ42a,42bの出力を、制御演算処理機構43に取り込んだ際の信号は、それぞれ、
DAω1=DAGain×(+ω+ωoffset)+DAoffset
DAω2=DAGain×(−ω+ωoffset)+DAoffset
である。
ここで、DAGainは制御演算処理機構43での取り込みゲイン、DAωoffsetは共通駆動電源40の変動によって発生するDAコンバータの基準電圧変動等により制御演算処理機構43に取り込んだ際に発生する出力変動である。
【0044】
そして、制御演算処理機構43の内部演算処理によって得られる出力:DAoutは、
DAout=ω
であり、これにより、レートジャイロ42a,42bの温度ドリフトやレートジャイロ42a,42bに供給する駆動電源の変動、さらには制御演算処理機構43に取り込んだ際に発生する変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の回転角速度を求めることができる。
【0045】
また、図12の歩行ロボットにおいて、制御演算処理機構43の内部演算処理を、図3のように積分機能を備えたものとすることができ、これにより、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出する装置を構成することができる。
更には、制御演算処理機構43の内部演算処理を、図4のように微分機能を備えたものにすれば、歩行ロボットの胴体3の回転角加速度を高精度に検出する装置を構成することができる。
なお、図12の姿勢検出手段が、加速度センサであっても、あるいは傾斜センサであっても、図13の制御演算処理機構43の演算処理と同じ原理で、歩行ロボットの姿勢情報を、高精度に検出する装置を構成することができる。
また、図12の姿勢検出手段が加速度センサであって、制御演算処理機構43の内部演算処理が、図7のような積分機能を備えていれば、歩行ロボットの胴体3の並進移動量や並進速度を高精度に検出する装置が構成される。
【0046】
図14の実施例は、歩行ロボットの胴体3に設ける第6の高精度姿勢検出機構51の姿勢検出手段として、一対の加速度センサ52a,52b及び一対の加速度センサ52c,52dを用い、上記各一対の加速度センサを備える高精度姿勢検出機構51a,51bによって、歩行ロボットの胴体3の姿勢情報、具体的には、加速度、並進速度、並進移動量または姿勢角を、高精度に検出可能にしたものである。
具体的には、上記高精度姿勢検出機構51は、歩行ロボットの胴体3の内部に上記一対の加速度センサ52a,52b及び一対の加速度センサ52c,52dを有する高精度姿勢検出機構51a,51bを備えると共に、制御演算処理機構53、及び上記加速度センサと制御演算処理機構53を駆動する共通駆動電源50を備え、上記一対の加速度センサ52a,52bが互いに反対向きに設置され、一対の加速度センサ52c,52dも互いに反対向きに設置され、それらによって構成される高精度姿勢検出機構51a,51bが互いに直交して設置されている。
【0047】
図15は、図14の高精度姿勢検出機構51における制御演算処理機構53の演算処理の態様を説明するためのもので、この高精度姿勢検出機構51においては、加速度センサ52a,52bの出力信号を制御演算処理機構53に取り込んで、それらの差動によって得られる高精度な加速度信号DAout−1と、加速度センサ52c,52dの出力信号を制御演算処理機構53に取り込んで、それらの差動によって得られる高精度な加速度信号DAout−2から、歩行ロボットの胴体3の姿勢角を、高精度に検出するようにしている。
具体的には、制御演算処理機構53において、加速度センサ52a,52bの出力信号をそれぞれD/Aコンバータ54a,54bを経て加算要素55aにおいて加算(減算)し、また、加速度センサ52c,52dの出力信号をそれぞれD/Aコンバータ54c,54dを経て加算要素55bにおいて加算(減算)したうえで、演算要素56a及び56bにおいて、それらに1/(2×DAGain)を乗じる演算処理を行い、上記高精度加速度信号DAout−1及びDAout−2を得る。
【0048】
この場合、加速度センサ52a,52bを制御演算処理機構53に取り込み差動処理して得られた高精度加速度信号DAout−1は、
DAout−1=αz
であり、加速度センサ52c,52dを制御演算処理機構53に取り込み差動処理して得られた高精度加速度信号DAout−2は、
VAout−2=αx
である。
【0049】
従って、加速度センサ52a〜52dの温度ドリフト、それらの加速度センサに供給する駆動電源の変動、さらには加速度センサ52a〜52dと制御演算処理機構53に共通の共通駆動電源50の変動によって発生する制御演算処理機構53内での変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の加速度αz,αxを求めることができる。
【0050】
また、一対の加速度センサ52a,52bと、一対の加速度センサ52c,52dとは、互いに直交して設置されているため、制御演算処理機構53内で演算処理された高精度加速度センサ信号DAout−1と高精度加速度センサ信号DAout−2の出力を自乗した総和の平方根は、静的に重力加速度と一致する。そのため、2次元であれば、図15のような演算処理、具体的には、演算要素57および58による、
姿勢角(DAout)=tan―1(DAout−2/DAout−1)
の演算により、加速度センサ52a〜52dの温度ドリフト、それらの加速度センサ等に供給する共通駆動電源50の変動によるセンサ出力変動、さらには、上記共通駆動電源50の変動によって発生する制御演算処理機構53内での変動ドリフトを補正し、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角を求めることができる。
なお、3次元の場合でも、既存の計算方法により、高精度に歩行ロボットの胴体3の静的な姿勢角を求めることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、姿勢検出手段に温度ドリフトや姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動による出力変動が存在する場合においても、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを備え、両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理を行うようにしているので、移動体の姿勢情報を高精度に検出することができる。
【0052】
また、姿勢検出手段に、温度ドリフト、姿勢検出手段に供給する駆動電源の変動、制御演算処理機構での取り込み時に発生する変動ドリフト等が存在する場合においても、移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを備え、姿勢検出手段と制御演算処理機構が共通の駆動電源で駆動されるようにしているので、制御演算処理機構により移動体の姿勢を高精度に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図2】図1の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図3】図1の高精度姿勢検出機構の他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図4】図1の高精度姿勢検出機構の更に他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図5】本発明の第2の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図6】図5の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図7】図5の高精度姿勢検出機構の他の具体的構成例を示すブロック構成図である。
【図8】本発明の第3の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図9】図8の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図10】本発明の第4の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図11】図10の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図12】本発明の第5の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図13】図12の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【図14】本発明の第6の高精度姿勢検出機構を備えた歩行ロボットの一例を概念的に示す構成図である。
【図15】図14の高精度姿勢検出機構の具体的構成を例示するブロック構成図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C,11,11A,11B,21,21a,21b,31,31a〜31c,41,51,51a,51b 高精度姿勢検出機構
2a,2b,32a,32b,42a,42b レートジャイロ
12a,12b,22a〜22d,33a〜33d,52a〜52d 加速度センサ
Claims (10)
- 移動体に、その姿勢を検出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段とは反転した出力が得られるもう一つの姿勢検出手段とを一対とする高精度姿勢検出機構を備え、上記両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理を行うことにより、上記移動体の姿勢情報を高精度に検出することを特徴とする移動体の高精度姿勢検出方法。
- 移動体に、その姿勢検出手段の出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源により駆動することを特徴とする請求項1に記載の移動体の高精度姿勢検出方法。
- 移動体の姿勢検出手段と、該姿勢検出手段と出力が反転して出力されるもう一つの姿勢検出手段とを備え、これら姿勢検出手段を一対とする高精度姿勢検出機構を少なくとも一つ形成し、上記高精度姿勢検出機構に両姿勢検出手段における出力変動を相互に相殺する演算処理機能を持たせることより、移動体の姿勢情報を高精度に検出可能にしたことを特徴とする移動体の高精度姿勢検出装置。
- 上記姿勢検出手段がレートジャイロであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 上記姿勢検出手段が加速度センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の加速度センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これら加速度センサの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 上記姿勢検出手段が傾斜センサであって、高精度姿勢検出機構を形成する一対の傾斜センサが互いに反対向きに移動体に設置されており、これら傾斜センサの出力信号の差動信号により、移動体の姿勢情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の加速度センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の加速度センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と加速度センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 上記姿勢検出手段が一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとにより形成され、高精度姿勢検出機構を形成する一対のレートジャイロと一対の傾斜センサとは、それぞれが互いに反対向きに移動体に設置されており、これらレートジャイロの出力信号の差動信号と傾斜センサの出力信号の差動信号とにより、移動体の姿勢情報を検出することを特徴とする請求項3に記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 少なくとも一対の移動体の姿勢検出手段を備えると共に、これら姿勢検出手段からの出力を入力信号として移動体の姿勢を検出する制御演算処理機構を備え、上記姿勢検出手段と制御演算処理機構とを共通の駆動電源に接続したことを特徴とする請求項3〜8の何れかに記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
- 移動体が歩行ロボットであることを特徴とする請求項3〜9の何れかに記載の移動体の高精度姿勢検出装置。
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