JP3398692B2 - 重金属含有廃水の処理方法 - Google Patents

重金属含有廃水の処理方法

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JP3398692B2 JP23172099A JP23172099A JP3398692B2 JP 3398692 B2 JP3398692 B2 JP 3398692B2 JP 23172099 A JP23172099 A JP 23172099A JP 23172099 A JP23172099 A JP 23172099A JP 3398692 B2 JP3398692 B2 JP 3398692B2
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憲一 池田
洋美 中島
隆司 笹尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メッキ工場,研究
所,試験所施設などより排出される産業廃水や、産業廃
棄物処分場の浸出水など、有害重金属を含む廃水を浄化
処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有害な重金属を含んだ廃水から、重金属
を除去して水を浄化する処理法として、従来より中和凝
集沈澱法や、フェライト法が知られている。中和凝集沈
澱法は、適当なPH条件のもとで有害な重金属を含む廃
水中に鉄塩やアルミニウム塩を添加し、化学反応によっ
て水中に生成する水酸化物の沈澱に重金属を吸着させ、
反応生成物を水中から除去することによって有害な重金
属を水中から除去する方法である。
【0003】しかし、中和凝集沈澱法によるときには、
廃水から除去された有害金属は、金属イオンあるいはそ
の水酸化物として鉄やアルミニウム水酸化物に吸着され
た形で汚泥として排出され、この汚泥は、廃棄されたと
きに有害な重金属を溶出し、環境を汚染する危険があ
る。また、水酸化物を形成するpH条件は、重金属によ
って異なるため、多種類の重金属を一括処理することは
困難である。
【0004】フェライト法は、重金属イオンを含む廃水
に2価鉄塩とアルカリ性物質とを加え、次に空気吹き込
む等の酸化を行い、水中にマグネタイトの微結晶を沈澱
させる方法である。
【0005】フェライト法によるときには、汚泥は、マ
グネタイト(FeOFe23)結晶の鉄の一部格子点が
重金属(M)で置き換わった通称フェライト(MOFe
23)と呼ばれる形態となり、重金属(M)は、フェラ
イトに取り込まれた形で水中から除去される。
【0006】したがって、フェライト法によるときに
は、中和凝集沈澱法に比べ、処理反応は複雑であるが、
多種類の重金属を含む廃水を一括処理でき、しかも、水
中から除去された重金属含有汚泥は、フェライト化して
いるため、処理後の汚泥からの重金属の溶出が少ないと
いう特徴があり、この特徴を生かしてフェライト法は、
濃厚重金属廃液の処理に利用されている。
【0007】フェライト法においては、生成した汚泥か
ら重金属の溶出をさらに少なくする試みとして、フェラ
イト化反応終了後、更に通常使用量の1/50量以上の
第一鉄塩を加え、酸化反応を行う方法が提案された(
開昭54−76481号公報(先行例1)参照)。
【0008】また、フェライト法において、処理性を向
上させる方法として、第一鉄塩の添加によるフェライト
化処理を2回以上に分割して行う方法が提案された(特
公昭60−18476号公報(先行例2)参照)。
【0009】前述のように、フェライト法によれば、反
応生成物が基本的にフェライトであることから、汚泥か
らの重金属の溶出が少ないという点が特長である。した
がって、中性付近の水を溶出液として重金属の溶出検査
を行う環境庁告示13号試験では、通常フェライト処理
汚泥からの重金属溶出は極めて少なく、その溶出液中、
濃度は埋め立て処分の判定基準値はもちろん、水質汚濁
防止法の排水基準値以下にすることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、酸性条件の
環境のもとでは、水中から除去された重金属含有汚泥か
ら重金属がイオンとなって溶出し易くなり、鉄凝集沈澱
処理はもちろん、フェライト処理による汚泥でも重金属
の溶出濃度は高くなる。
【0011】近年、酸性雨による土壌の酸性化や、廃棄
物中の有機物が分解して生じる有機酸による廃棄物処分
場の浸出水の酸性化により廃棄汚泥からの重金属の溶出
の危険性が高まっている。
【0012】このため、酸性雰囲気のもとに廃棄物が晒
されことを想定した厳しい重金属溶出試験を公定法とし
ている諸外国も多い。(廃棄物学会誌、Vol7.N
o.5pp 383−393、1996酒井伸一、水谷
聡、高月紘)表1に国内公定法である環境庁告示13号
法と、酸性条件のもとでの溶出を定めている例として米
国のEPA(Environmental Prote
ction Agency)が指定するTCLP法(T
oxicity Characteristic Le
aching Procedure)について概要を比
較する。
【0013】
【表1】
【0014】環境庁告示13号法では、溶出液の緩衝効
果がないので、溶出液の最終pHは、汚泥の酸性度/ア
ルカリ度に支配される。すなわち、通常は、鉄凝集沈澱
法によるときもフェライト法によるときにも処理は、p
H9〜11の条件のもとで行われ、汚泥のpHもそれに
近いため、当然、溶出液のpHも9〜11となる。
【0015】このようなpH領域では、多くの重金属イ
オンは不溶性の水酸化物になり、汚泥から溶出し難い。
一方TCLP法では、pH5付近の酢酸ナトリウム緩衝
液を溶出液に用いるので、最終溶出平衡pHも5に近く
なり、重金属は非常に溶出しやすくなる。
【0016】我が国においても、酸性雰囲気のもとに廃
棄物が晒されことを想定して廃棄汚泥から溶出する重金
属による環境汚染を防止するためには、酸性条件のもと
で処理されても重金属を溶出させない汚泥を形成する廃
水処理法の開発が必要である。
【0017】そのうえ、重金属含有廃水の処理に際して
は、処理に使用する薬剤の使用量が少なく、また、処理
によって発生する汚泥量ができるだけ少ない方法が望ま
れる。
【0018】しかし、フェライト法における溶出性を改
善する反応終了間際に1/50量以上の第一鉄塩を加え
る先行例1による方法やフェライト処理を単に分割する
先行例2の方法によっても、酸性条件のもとでの重金属
の溶出を防止するには不十分であり、TCLP法に代表
される酸性側の溶出試験では処理によって生成された廃
棄汚泥からの重金属の溶出は避けられない。
【0019】本発明の目的は、酸性条件のもとでも廃水
中から生成した汚泥からの重金属が溶出し難いフェライ
ト法による重金属廃水処理方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明によるフェライト法による重金属廃水処理方
法においては、固定化処理と、安定化処理とを有する重
金属含有廃水の処理方法であって、固定化処理と、安定
化処理とは、いずれも廃水中にフェライト生成条件を形
成する処理であり、固定化処理は、廃水中の総重金属濃
度1000mg/Lに対して0.05から0.2モル濃
度になるように2価鉄塩を加えてフェライト生成条件を
水中に形成し、重金属のフェライト化反応を行い、重金
属をフェライトとして汚泥に固定化する処理であり、安
定化処理は、固定化処理終了後、固定化処理におけるフ
ェライト生成条件の1/10から1/2の濃度になるよ
うに鉄塩を毎回のフェライト化処理毎に加え、少なくと
も2回以上のフェライト化処理を行い、酸性雰囲気のも
とで、固定化処理で生成された汚泥からの重金属の溶出
を少なくして汚泥を安定化させる処理である。
【0021】また、固定化処理と、安定化処理とを有す
る重金属含有廃水の処理方法であって、固定化処理と、
安定化処理とは、いずれも廃水中にフェライト生成条件
を形成する処理であり、固定化処理は、廃水中の総重金
属濃度1000mg/Lに対して0.05から0.2モ
ル濃度になるように2価鉄塩を加えてフェライト生成条
件を水中に形成し、重金属のフェライト化反応を行い、
重金属をフェライトとして汚泥に固定化する処理であ
り、安定化処理は、固定化処理終了後、固定化処理にお
けるフェライト生成条件の1/10から1/2の濃度に
なるように鉄塩を毎回のフェライト化処理毎に加え、少
なくとも2回以上のフェライト化処理を行い、発生する
汚泥量を少なく、かつ汚泥からの酸性雰囲気下における
重金属の溶出を少なくして汚泥を安定化させる処理であ
り、該フェライト化処理は、固定化処理において生成し
たフェライトを種結晶として表面をフェライトコーティ
ングする処理である。
【0022】
【0023】また、安定化処理における各回のフェライ
ト化処理は、廃水の酸化還元電位を測定し、酸化還元電
位が予め定めた一定電位以上で一定量の鉄塩を廃水中に
添加する処理である。
【0024】また、安定化処理における各回のフェライ
ト化処理は、廃水中の酸化還元電位を測定し、酸化還元
電位が予め定めた一定電位以上で廃水中への2価鉄塩の
添加を開始し、また一定電位以下で2価鉄塩の添加を停
止するものである。
【0025】また、固定化処理は、2価鉄塩と3価鉄塩
を廃水中に添加する処理である。
【0026】また、安定化処理は、2価鉄塩と3価鉄塩
とを廃水中に添加する処理である。
【0027】また、安定化処理において、2価鉄塩と3
価鉄塩とを廃水中に添加するに際しては、廃水の酸化還
元電位を測定し、一定電位以上で2価鉄塩の添加を行
い、一定電位以下で3価鉄塩の添加を行うものである。
【0028】また、安定化処理は、固定化処理における
フェライト生成条件の1/10から1/2の濃度になる
ように鉄塩を使用する範囲内において、使用する鉄塩の
総量すなわち、発生汚泥量が同じであれば、フェライト
化処理の回数が多いほど、酸性雰囲気下での汚泥から溶
出する重金属の量を減少できる処理である。
【0029】
【0030】本発明は、フェライト反応を用いて重金属
含有廃水を処理するに際し、水中の重金属をフェライト
化して固定する前段処理(固定化処理)と、前段処理で
生成した汚泥フェライト(マグネタイト)コーティン
グする後段処理(安定化処理)とに分離したものであ
る。
【0031】固定化処理と、安定化処理とは、いずれも
廃水中にフェライト生成条件を形成する処理であるが、
前段の固定化処理におけるフェライト生成条件は、たと
えば、重金属を1000mg含有する廃水1L(リット
ル)に対し、約0.05〜0.2モル程度の2価鉄塩を
加え、pHを8〜10として濃厚Fe(OH)2条件に
設定される。
【0032】また、後段の安定化処理の各回のフェライ
ト化反応処理におけるフェライト生成条件は、前段の固
定化処理終了液に更に0.005モル程度以下の少量2
価鉄塩を加え、低濃度Fe(OH)2の条件に設定し、
このような条件のもとでフェライト化反応処理を開始
し、反応終了後、再び廃液中に0.005モル程度以下
の少量2価鉄塩を加えて低濃度Fe(OH)2の条件に
設定してフェライト化反応を行い、この処理を繰り返
す。各回のフェライト化反応処理の開始と終了のタイミ
ングの判断は、廃水の酸化還元電位を監視して行う。
【0033】一般に、フェライト化反応による水中の重
金属除去は、通常、フェライト生成条件として、重金属
1000mgに対し0.1モル程度の2価鉄塩を加える
ことによって行われる。
【0034】2価鉄塩の量を増加すると、生成するフェ
ライト(マグネタイト)量が増えることにより、取り込
まれている重金属濃度は相対的に減少する。したがって
一定量の汚泥から溶出する重金属は少なくなる。
【0035】しかし、このような方法では、使用薬剤量
と発生汚泥量が増え好ましくない。本発明においては、
水中の重金属のフェライト化と、生成する重金属の安定
化とを分け、それぞれに最適条件を与えることによって
薬剤量と発生汚泥量を増やすことなく、汚泥からの重金
属の溶出を低減させている。
【0036】すなわち、まず、固定化処理として水中の
重金属を適切量の2価鉄塩によるフェライトに固定化す
る。次に、安定化処理によって、液を攪拌しながら固定
化処理でできた汚泥のフェライト結晶を核(種結晶)と
して、更にその周りをマグネタイト(FeOFe23
でコーティングし、有害な重金属を汚泥に閉じ込め、溶
出しないようにする。
【0037】フェライトの種結晶表面でマグネタイトを
結晶成長させるにはなるべく希薄(Fe(OH)2)中
で反応させることが好ましい。濃厚系では新しいマグネ
タイト結晶核が多数生成/成長してしまい、重金属含有
フェライトを種結晶としてその表面を覆う目的にFe
(OH)2が有効利用されない。
【0038】安定化処理では、各回のフェライト化反応
処理において、少量ずつ2価鉄塩を添加し、Fe(O
H)2が重金属含有フェライト種結晶の周りに吸着され
た条件のもとでフェライト(マグネタイト)化反応を繰
り返すので、各回のフェライト化反応処理において、加
えた2価鉄塩は種結晶のフェライトコーティングに有効
利用される。
【0039】反応の制御は、酸化還元電位(ORP)を
測定することによって行われる。すなわち2価鉄塩を添
加すると反応液(廃水)は、還元状態になり電位は低下
する。一方、酸化反応によりフェライト化反応が進行す
ると、2価鉄塩が消費され、反応液は酸化状態になり酸
化還元電位は上昇する。したがって酸化還元電位の値で
2価鉄塩の供給と供給停止との切替え制御を行えば、自
動的にフェライト化反応処理を効率良く繰り返すことが
可能である。
【0040】また、各回のフェライト化反応処理の際
に、3価の鉄塩を併用すれば、2価鉄塩の酸化反応が省
略でき、反応時間を短縮できる。3価鉄塩の添加は、2
価鉄塩の添加後、酸化還元電位が下がった時点で行い、
2価鉄塩が消費され、酸化還元電位が上昇した時点で停
止し、更に一定酸化還元電位で2価鉄塩を添加する様に
2価鉄塩と3価鉄塩との供給のタイミングを制御すれ
ば、2価鉄塩単独使用のときと同様、フェライト化反応
処理を自動制御できる。
【0041】もちろん2価、3価鉄塩の混合液をフェラ
イト化試薬として利用することも可能である。以上述べ
た様に本発明の原理は廃水中の重金属をフェライト化す
ることにより水中から除去し、更に、その重金属含有フ
ェライトを種結晶マグネタイト(鉄フェライト:Fe3
4)でコーティングすることにより、汚泥から重金属
が溶出しないようにすることにある。
【0042】重金属の固定化(フェライト化)に要求さ
れるフェライト化反応と、重金属溶出防止のためのフェ
ライト化反応とでは、Fe(OH)2の適正濃度条件が
異なる。本発明においては、フェライト化の処理工程を
固定化処理と、安定化処理とに分けてそれぞれの処理で
のフェライト生成条件が適正になる様に設定している。
【0043】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を説明す
る。本発明による重金属含有廃水処理法は、固定化処理
と、安定化処理とを順に行うものである。固定化処理
と、安定化処理とは、いずれも廃水中にフェライト生成
条件を形成する処理であり、固定化処理は、安定化処理
におけるフェライト生成条件よりも相対的に濃厚な2価
鉄の存在するフェライト生成条件の下で重金属のフェラ
イト化反応を行い、重金属を含むフェライトを汚泥とし
て沈殿させる処理である。
【0044】安定化処理は、固定化処理終了後、少なく
とも2回以上のフェライト化反応処理を行って、発生す
る汚泥量を少なく、かつ汚泥からの酸性雰囲気下におけ
る重金属の溶出を少なくして汚泥を安定化させる処理で
ある。
【0045】安定化処理として行う各回のフェライト化
反応処理は、固定化処理におけるフェライト生成条件よ
りも相対的に希薄な2価鉄が存在するフェライト生成条
件の下で、更にフェライト化反応を繰返し行い、生成し
たフェライトを種結晶として表面をフェライトコーティ
ングする処理である。安定化処理によって、水中に生成
する重金属を取り込んだフェライト粒子の表面は、更に
マグネタイト(Fe34)でコーティングされ、重金属
は溶出し難くなる。
【0046】固定化処理として、通常、1000mg/
Lの重金属類を含む廃水に対して0.1M(モル)程度
の濃度になるよう2価鉄塩を加え、アルカリ条件のもと
で酸化反応を行う。固定化処理により、廃水中の重金属
(M)は、以下の式(1)による反応式により生成し、
マグネタイト(Fe34)の2価の鉄の結晶格子位置を
一部交換したスピネル型フェライト(MO)x(Fe
O)1−xFe23を形成し、汚泥となって沈殿し、水
中から分離される。生成された汚泥を、水中から分離す
ることにより、廃水は浄化される。
【0047】ここで、xは交換率を示しており、x=1
のときは完全なスピネル型フェライト、x=0のときは
マグネタイトである。しかし水中にある重金属(M)を
排水基準レベルまで処理する為には、平均してx=0.
1レベルになるよう重金属に対して過剰の2価鉄塩を加
える必要がある。
【0048】 3Fe2++6OH-+1/2O2=FeOFe23+3H2O・・・(1)
【0049】安定化処理においては、固定化処理で生成
したフェライトを種結晶として更にフェライト化反応を
進行させ、フェライトの表面をマグネタイト(FeOF
23)化する。すなわち、沈殿物であるフェライトの
種結晶の表面をフェライトでコーティングする。
【0050】このフェライトコーティングは、水中に加
える2価鉄濃度が低い状態で行うことが好ましい。前述
のように安定化処理においては、固定化処理のように、
高濃度2価鉄塩条件のもとでフェライト化反応を進める
と、多数のフェライト結晶が新たに生成し、フェライト
のコーティングに利用される2価鉄塩が少なくなってし
まう。
【0051】したがって、安定化処理では、少量づつ2
価鉄塩を加えることにより固定化処理で生成する重金属
を含んだスピネルフェライトを結晶核とし、その表面で
フェライト化反応を進める。
【0052】図1は、本発明の処理方法によるフェライ
ト反応の進行状況を表したものである。図の横軸は、処
理(反応)の経過時間、縦軸は反応槽内の酸化還元電位
(ORP)である。0点はフェライト反応の出発点であ
り、例えば、1000mg/Lの重金属に対して0.1
M程度になるように2価鉄塩を加え、NaOH等のアル
カリ剤を加えて廃水のpHを9〜11に調整し、次いで
その条件のもとで酸化処理する。
【0053】図1において、フェライト化反応の進行に
よって、2価鉄塩が減少するとORPが上昇する。図1
中、A点は、フェライト化反応の終点を示し、水中の重
金属はスピネルフェライトとして除去された状態であ
る。A〜B間は、安定化処理として、各回のフェライト
化反応処理毎に少量の2価鉄塩を加え、フェライト化反
応を繰り返し行ったときのORP(mV)の変化を示し
ている。
【0054】各回のORP(mV)のピークにおいて、
フェライト化反応は、一旦終了し、廃水中に生成しフェ
ライトの表面がマグネタイトでコーティングされる。こ
のフェライトコーティングは、2価鉄塩濃度を別にすれ
ば、いずれも、反応時間O−A間に生じた反応と同じ反
応条件で行なわれる。
【0055】またこの処理は、マグネタイトによるコー
ティングを主目的にしているので、2価鉄塩単独でな
く、3価の鉄塩を併用しても良い。2価鉄塩に3価鉄塩
を併用した場合、酸化反応の時間は短縮され、反応槽を
高温に保たなくても良いという利点がある。加える鉄塩
の2価/3価比は、FeOFe23から計算される理論
値0.5よりも大きいことが必要である。
【0056】
【実施例】以下に実施例に基づき本発明の説明を行な
う。
【0057】(実施例1)模擬廃液中の重金属1000
0mgあたり0.1モルの2価鉄塩を加えて固定化処理
を行い、次に安定化処理として、各回、重金属1000
mgあたり、0.01モルの2価鉄塩を加えてフェライ
ト化反応を2回繰返し行い、処理汚泥にフェライトコー
ティングを行った。
【0058】(1)模擬廃液 重金属塩をイオン交換水に溶解し、以下の表2に示す重
金属イオンを含む模擬廃液を作成した。
【0059】
【表2】
【0060】(2)固定化処理 この重金属含有模擬液3L(リットル)を図2に示すフ
ェライト反応システムの反応槽10に入れ、2価鉄塩槽
6(30%−FeSO4・7H2O)から0.26モルの
2価鉄塩を反応槽10に添加し、さらにNaOH槽8か
らPHメータと連動させNaOHを添加してpHを10
に維持した。ヒータ11で反応槽10を加熱し、温度が
65℃に昇温した時点で、エアーポンプ12より空気
(2.5L/分)を送り、反応槽10内の重金属含有模
擬液を曝気した。
【0061】以後、温度,pH,空気量をこの状態に維
持し、フェライト生成反応を進行させた。約140分
後、フェライト反応が進み、反応槽10の酸化還元電位
(ORP)が当初の−800mVから0mV程度に上昇
した。
【0062】この時点で反応槽10内には、黒色の汚泥
が生成しているのが目視でわかり、さらに永久磁石を近
づけるとその汚泥が磁石に引き寄せられることから汚泥
は、フェライトであることを確認できた。
【0063】なお、図2において、1は反応槽10内の
液の温度を測定する温度計である。この温度計は、ヒー
タ11と連動し、反応槽10内の液の温度は一定に保た
れる。2は、酸化還元電位計(ORP計)である。
【0064】酸化還元電位計(ORP計)2は、2価鉄
塩槽6および3価鉄塩槽4と反応槽10とをつなぐポン
プ7,5と連動し、安定化処理の際に、酸化還元電位計
2の値に応じてポンプ7または5の駆動が制御され、必
要により、2価鉄塩および3価鉄塩の投入のタイミング
ならびに投入量が決定される。
【0065】3は、pH計である。反応槽10内の液の
pHは、pH計3で検知され、液のpHが低下したとき
には、NaOH槽8内のNaOHがポンプ9で汲み上げ
て反応槽10内に供給され、液のpHは一定になるよう
に制御される。13は攪拌器である。固定化処理、安定
化処理中、反応槽10内の液は必要により攪拌器13に
て攪拌される。以上は、以下の実施例についても同じで
ある。
【0066】(3)安定化処理 次に生成した汚泥を安定化させる目的で、0.026モ
ルの2価鉄塩添加したフェライト生成条件のもとで、フ
ェライト化反応処理を3回繰り返し行った。この場合
は、毎回約25分で反応は終了し、ORPは0mVまで
上昇した。
【0067】(4)重金属濃度分析試験 次に反応液を室温まで自然冷却した後、5Cろ紙でろ過
し、ろ液中(処理水中)の重金属濃度を分析した。ま
た、ろ紙上に残った汚泥は24時間自然乾燥させた後、
環境庁告示13号試験に示される方法及び、米国EPA
(Environmental Protection
Agency)の指定するTCLP試験法(Meth
od 1311 Toxicity Characte
ristic Leaching Procedur
e)に準じた溶出操作を行い、得られた溶出液中の重金
属濃度を分析した。分析結果を表3に示す。
【0068】(実施例2)固定化処理として模擬廃液中
の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩を
加えて水中の重金属をフェライト化し、次に安定化処理
として重金属1000mgあたり、各回のフェライト化
反応処理毎に0.01モルの2価鉄塩を加えてフェライ
ト化反応処理を3回行った。
【0069】すなわち、安定化処理は、フェライト化反
応処理を3回繰り返し行なった。重金属濃度分析の分析
結果を表3に示す。
【0070】(実施例3)固定化処理として、模擬廃液
中の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩
を加え、水中の重金属をフェライト化し、次に、安定化
処理として各回のフェライト化反応処理毎に、重金属1
000mgあたり0.01モルの2価鉄塩を加えてフェ
ライト化反応処理を4回行った。重金属濃度分析の分析
結果を表3に示す。
【0071】(実施例4)固定化処理として模擬廃液中
の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩を
加えて水中の重金属をフェライト化し、次に安定化処理
として各回のフェライト化反応処理毎に、重金属100
0mgあたり0.01モルの2価鉄塩を加えてフェライ
ト化反応処理を5回行った。すなわち実施例1の安定化
処理を5回繰り返した。重金属濃度分析の分析結果を表
3に、ORPの時間推移を図3に示す。
【0072】(実施例5)固定化処理として模擬廃液中
の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩を
加えて水中の重金属をフェライト化し、次に安定化処理
として、各回のフェライト化反応処理毎に、図2に示す
2価鉄塩槽6から重金属1000mgあたり、0.00
5モルの2価鉄塩を、また、3価鉄塩槽4から0.00
5モルの3価鉄塩を反応槽10内に加えてフェライト化
反応処理を6回行った。
【0073】すなわち、各回のフェライト化反応処理に
おいて、加える2価鉄塩(30%FeSO4・7H2O)
を0.05モル、3価鉄塩(30%−FeCl3)を
0.05モルとし、フェライト化反応処理を5回繰り返
した。
【0074】この場合は、3価の鉄塩を併用しているの
で安定化処理のフェライト反応に要した時間は1回あた
り15分に短縮された。重金属濃度分析結果を表3に、
ORPの時間推移を図4に示す。
【0075】(実施例6)固定化処理として、模擬廃液
中の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩
を加えて水中の重金属をフェライト化し、次に、安定化
処理として、各回のフェライト化反応処理毎に、ORP
0〜−500mVで2価鉄塩(30%−FeSO4・7
2O)が、ORP−500〜0mVで3価鉄塩(30
%−FeCl3)が反応槽10内の模擬廃液に添加され
るように2価鉄塩槽6及び酸化鉄塩槽4と反応槽10と
をつなぐポンプ5,7をORP計に連動させてフェライ
ト化処理を6回行った。
【0076】すなわち、各回のフェライト化反応処理時
における鉄塩添加を、ORP計制御のもと、2価に3価
鉄塩を併用して行った。安定化処理に消費した鉄塩総使
用量は、重金属1000mgあたり、2価鉄塩0.02
モル、3価鉄塩0.03モルであった。分析結果を表3
に、ORPの時間推移を図5に示す。
【0077】(比較例1)模擬廃液中の重金属1000
mgあたり、0.15モルの2価鉄塩を加えて通常の重
金属のフェライト化処理を行い、処理後重金属濃度分析
試験を行った。分析結果を表3に、ORPの時間推移を
図6に示す。
【0078】(比較例2)模擬廃液中の重金属1000
mgあたり、0.3モルの2価鉄塩を加えて通常の重金
属のフェライト化処理を行い、処理後重金属濃度分析試
験を行った。分析結果を表3に、ORPの時間推移を図
7に示す。
【0079】(比較例3)模擬廃液中の重金属1000
mgあたり、0.1モルの2価鉄塩を加えて水中の重金
属のフェライト化処理を行い、次に重金属1000mg
あたり、0.05モルの2価鉄塩を加えて汚泥の安定化
のため、フェライト化反応処理を行い、処理後重金属濃
度分析試験を行った。分析結果を表3に、ORPの時間
推移を図8に示す。
【0080】(比較例4)模擬廃液中の重金属1000
mgあたり、0.15モルの2価鉄塩を0.05モルづ
つ3回に分けてフェライト化反応処理を行い、処理後重
金属濃度分析試験を行った。分析結果を表3に、ORP
の時間推移を図9に示す。
【0081】(比較例5)模擬廃液中の重金属1000
mgあたり、0.155モルの2価鉄塩を0.015モ
ルづつ10回に分けてフェライト化反応処理を行い、処
理後重金属濃度分析試験を行った。分析結果を表3に示
す。
【0082】
【表3】
【0083】表3に示す結果より、処理水中の重金属
は、すべての実施例及び比較例において国内における排
水基準値以下の濃度であり、良好に処理されていること
が分る。また、生成した汚泥からの重金属溶出は、環境
庁告示13号試験法による溶出試験においても、すべて
の実施例及び比較例は排水基準値以下であった。
【0084】しかし、酸性条件のもとで溶出試験を行う
TCLP試験によれば、比較例1では、重金属1000
mgあたり、フェライト試薬である2価鉄塩を0.15
モルを添加した場合、As以外の重金属溶出は、はなは
だしい。比較例2で鉄添加量を0.3モルに増量する
と、TCLP溶出濃度は減少傾向を示しているが、これ
は生成するマグネタイトが2倍になったため、汚泥中の
重金属濃度が1/2になっているからである。
【0085】実施例1〜4は、固定化処理として、水中
の重金属1000mgあたり、0.1モルの2価鉄塩を
用いて重金属をフェライト化した後、更に安定化処理と
して、0.01モルの2価鉄塩を繰り返し添加するフェ
ライト化反応処理により、汚泥は安定化している。
【0086】安定化処理におけるフェライト化反応処理
の処理回数が増えるにしたがい、TCLP溶出濃度は著
しく減少しており、安定化処理としてフェライト化反応
処理を5回繰返した実施例4では、同じ総2価鉄塩使用
量の比較例2と比べてTCLP溶出濃度は1/10程度
に抑えられている。
【0087】比較例3は、総2価鉄塩使用量は実施例4
と同じにして先行例1(特開昭54−76481号公
報)に述べられている方法にしたがって処理したもの
で、比較例1に比べてTCLP溶出濃度は改善されてい
るものの、実施例5に比べると不十分である。
【0088】比較例4と5とは、総2価鉄塩使用量は実
施例5と同じにして先行例2(特公昭60−18470
号公報)に述ベられている方法にしたがって処理したも
のであるが、この方法によっても、やはり比較例1に比
べてTCLP溶出濃度は改善されているものの実施例4
に比べると不十分である。
【0089】比較例5によれば、フェライト反応の分割
を極端に増やすと比較例1の通常法よりもTCLP溶出
性は悪化する結果となった。実施例6は、実施例4にお
ける安定化処理の各回のフェライト反応処理に使用する
2価鉄塩の一部に、3価の鉄塩を併用した例である。
【0090】この場合、2価鉄塩を3価鉄塩に酸化する
に要する反応を省けるため、実施例5に比べて総処理時
間が短くなるという利点がある。
【0091】
【発明の効果】本発明にしたがえば重金属含有廃水のフ
ェライト化処理において、フェライト化処理を前段の固
定化処理と、後段の安定化処理とに分離し、それぞれの
処理に最適条件を与える事によって、鉄塩の使用量を削
減しながら、酸性雰囲気のもとで、生成した汚泥からの
重金属の溶出を低減できる。
【0092】また、本発明の方法においては、水中の重
金属をフェライト化して固定する前処理と、生成する汚
泥にフェライト(マグネタイト)コーティングする後処
理とに処理工程を分離し、前処理は、濃厚Fe(OH)
2条件のもとで、また後処理は少量の2価鉄塩を加えて
低Fe(OH)2濃度条件のもとでORPを監視しなが
ら繰り返し行うので、鉄塩をそれぞれの工程に応じて有
効に利用でき、鉄塩使用量が減ることから、発生汚泥量
及び処理反応に要する時間も低減できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フェライト化処理反応における、時間とORP
(酸化還元電位)変化の推移を示す模式図である。
【図2】本発明の実施形態に使用したフェライト反応シ
ステムの模式図である。
【図3】実施例4におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図4】実施例5におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図5】実施例6におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図6】比較例1におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図7】比較例2におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図8】比較例3におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【図9】比較例4におけるORPの推移を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 温度計 2 酸化還元電位計 3 PH計 4 3価鉄塩槽 5,7,9 ポンプ 6 2価鉄塩槽 8 NaOH槽 10 反応槽 11 ヒータ 12 エアーポンプ 13 攪拌器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹尾 隆司 神奈川県川崎市中原区下沼部1933−10 日本電気環境エンジニアリング株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭54−41270(JP,A) 特開 昭54−76481(JP,A) 特開 昭59−26191(JP,A) 特開 昭52−100745(JP,A) 特開 昭50−114669(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/62 ZAB

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定化処理と、安定化処理とを有する重
    金属含有廃水の処理方法であって、 固定化処理と、安定化処理とは、いずれも廃水中にフェ
    ライト生成条件を形成する処理であり、 固定化処理は、廃水中の総重金属濃度1000mg/L
    に対して0.05から0.2モル濃度になるように2価
    鉄塩を加えてフェライト生成条件を水中に形成し、重金
    属のフェライト化反応を行い、重金属をフェライトとし
    て汚泥に固定化する処理であり、 安定化処理は、固定化処理終了後、固定化処理における
    フェライト生成条件の1/10から1/2の濃度になる
    ように鉄塩を毎回のフェライト化処理毎に加え、少なく
    とも2回以上のフェライト化処理を行い、酸性雰囲気の
    もとで、固定化処理で生成された汚泥からの重金属の溶
    出を少なくして汚泥を安定化させる処理であることを特
    徴とする重金属含有廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 固定化処理と、安定化処理とを有する重
    金属含有廃水の処理方法であって、 固定化処理と、安定化処理とは、いずれも廃水中にフェ
    ライト生成条件を形成する処理であり、 固定化処理は、廃水中の総重金属濃度1000mg/L
    に対して0.05から0.2モル濃度になるように2価
    鉄塩を加えてフェライト生成条件を水中に形成し、重金
    属のフェライト化反応を行い、重金属をフェライトとし
    て汚泥に固定化する処理であり、 安定化処理は、固定化処理終了後、固定化処理における
    フェライト生成条件の1/10から1/2の濃度になる
    ように鉄塩を毎回のフェライト化処理毎に加え、少なく
    とも2回以上のフェライト化処理を行い、発生する汚泥
    量を少なく、かつ汚泥からの酸性雰囲気下における重金
    属の溶出を少なくして汚泥を安定化させる処理であり、該フェライト化処理は、固定化処理において生成したフ
    ェライト を種結晶として表面をフェライトコーティング
    する処理であることを特徴とする重金属含有廃水の処理
    方法。
  3. 【請求項3】 安定化処理における各回のフェライト化
    処理は、廃水の酸化還元電位を測定し、酸化還元電位が
    予め定めた一定電位以上で一定量の鉄塩を廃水中に添加
    する処理であることを特徴とする請求項1または2に
    載の重金属含有廃水の処理方法。
  4. 【請求項4】 安定化処理における各回のフェライト化
    処理は、廃水中の酸化還元電位を測定し、酸化還元電位
    が予め定めた一定電位以上で廃水中への2価鉄塩の添加
    を開始し、また一定電位以下で2価鉄塩の添加を停止す
    ることを特徴とする請求項1または2記載の重金属含有
    廃水の処理方法。
  5. 【請求項5】 固定化処理は、2価鉄塩と3価鉄塩を廃
    水中に添加する処理であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の重金属含有廃水の処理方法。
  6. 【請求項6】 安定化処理は、2価鉄塩と3価鉄塩とを
    廃水中に添加する処理であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の重金属含有廃水の処理方法。
  7. 【請求項7】 安定化処理において、2価鉄塩と3価鉄
    塩とを廃水中に添加するに際しては、廃水の酸化還元電
    位を測定し、一定電位以上で2価鉄塩の添加を行い、一
    定電位以下で3価鉄塩の添加を行うことを特徴とする請
    求項5または6に記載の重金属含有廃水の処理方法。
  8. 【請求項8】 安定化処理は、固定化処理におけるフェ
    ライト生成条件の1/10から1/2の濃度になるよう
    に鉄塩を使用する範囲内において、使用する鉄塩の総量
    すなわち、発生汚泥量が同じであれば、フェライト化処
    理の回数が多いほど、酸性雰囲気下での汚泥から溶出す
    る重金属の量を減少できる処理であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の重金属含有廃水の処理方法。
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