JP3398670B1 - 非空気式タイヤ、リムとタイヤの組立体および輸送手段 - Google Patents

非空気式タイヤ、リムとタイヤの組立体および輸送手段

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JP3398670B1
JP3398670B1 JP2002216322A JP2002216322A JP3398670B1 JP 3398670 B1 JP3398670 B1 JP 3398670B1 JP 2002216322 A JP2002216322 A JP 2002216322A JP 2002216322 A JP2002216322 A JP 2002216322A JP 3398670 B1 JP3398670 B1 JP 3398670B1
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Abstract

【要約】 【課題】快適で信頼性の高い非空気式タイヤを提供す
る。 【解決手段】リム55は円周方向に連接した1対のフラ
ンジ部61a、61bとフランジ部を相互に連結する連
結部63を備える。タイヤ101は、長手円周方向に連
続一体に形成されており、接地部103と1対の側壁部
105a、105bと1対のフランジ受部107a、1
07bと嵌合部109a、109bとを備えて中空に形
成され、外形が前記タイヤの内径にほぼ一致した複数の
弾性球体121を長手円周方向全体に渡って内包してい
る。嵌合部は前記弾性球体を内部に装入するために少な
くとも一部が長手円周方向に分離した1対の嵌合部分離
面111a、111bを備える。タイヤをリムに装着し
たとき前記嵌合部は前記フランジ部の間に勘合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自転車、自動二輪
車、車椅子、自動車、および飛行機等の車輪で走行する
輸送手段に使用するパンクしないいわゆる非空気式タイ
ヤに関し、さらに当該タイヤを採用したリムと非空気式
タイヤの組立体及び輸送手段に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車の車輪に一般に用いられている空
気式タイヤは、走行時に地面から伝わる衝撃を吸収して
快適な乗り心地を提供するために、圧縮空気の弾力効果
を利用している。圧縮空気を利用するためにタイヤの内
部にチューブを内包し、チューブに圧縮空気を封入して
所定の内圧を維持している。また、チューブレスタイヤ
といって、圧縮空気を封入するためにチューブを用いな
いで、タイヤとリムの気密性を高めて圧縮空気を封入し
タイヤの内圧を維持しているものもある。
【0003】ところで、チューブは一般に薄いゴムで製
作されており、車輪を道路上の突起物に乗り上げたり、
ガラスの破片や釘等が突き刺さると容易に損傷し空気漏
れ、すなわちパンクを起こしてしまう。チューブレスタ
イヤはチューブを使用していない分だけパンクしにくい
が、タイヤに釘が突き刺さったような場合には有効でな
い。
【0004】交通機関に大渋滞をもたらすような災害が
発生したときに自転車は極めて有効な移動手段である
が、空気式タイヤは道路に散乱した硝子の破片、瓦礫、
及び釘等によりパンクする恐れがあり、十分に信頼性が
ある輸送手段とはいえない。大地震などの災害対策を所
轄する自治体や消防署では、自転車の有用性は理解され
ながらタイヤが空気式であるために、実際的には緊急時
に利用することが困難であると考えられていた。また、
車椅子のタイヤがパンクした場合には、利用者が自ら車
椅子を運搬したり、パンクした車椅子で移動したりする
ことは非常に困難である。さらにまた、自動車の高速走
行や飛行機の離着陸時にタイヤがパンクすることは非常
に危険である。このような背景において、パンクしない
タイヤの出現が強く望まれていた。
【0005】特開平11−348507号公報には、本
願の発明者によるノーパンク・タイヤが開示されてい
る。同公報には、ホースの内部に内径に見合った弾力性
のあるボールをホースの長さに適した数だけ挿入し、ホ
ースの終端は接続具で相互に接続して構成した自転車用
タイヤが記載されている。
【0006】また、特許第19311号の明細書には、
護膜、キルク球、ダック球で構成される非空気式タイヤ
が開示されている。実開昭63−104101号公報に
は、自転車用チューブにゴム球を装入した非パンク特性
チューブが開示されている。実開昭49−67302号
公報には、タイヤ内部に空気封入袋を複数個充填したタ
イヤが開示されている。実開昭47−10254号公報
には、タイヤ内に弾性材料で構成された球体を充填した
車輪が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、パンクし
ないタイヤを実現する方法としてタイヤの内部に弾性球
体を装入する技術に関連した上記文献が存在するが、こ
のようなタイヤがいまだ商用的に実現されるまでには至
っていない。
【0008】図1は、自転車の車輪に用いられる従来の
空気式タイヤがリムに装着された状態を示す断面図であ
る。タイヤ11は、リム19に装着されており、タイヤ
の接地部13と接地部に隣接する1対の側壁部15と側
壁部に隣接する1対の嵌合部17と1対のワイヤ25を
含む。リム19は、フランジ部21と連結部23を含
む。接地部13は、タイヤが地面に接触する部分であ
り、嵌合部17はリムへの装着時にフランジ部と嵌合す
る部分である。タイヤ11は内部が中空に形成され、内
部にチューブ(図示せず。)が内包される。チューブに
圧縮空気が充填されると、嵌合部17はチューブにより
フランジ部21に強く押しつけられ、タイヤがリムに強
固に嵌合される。ワイヤ25は、タイヤが圧縮空気で変
形するのを防止する。
【0009】このような中空なタイヤの内部にチューブ
に代えて弾性球体を装入して非空気式タイヤを実現しよ
うとしても、圧縮空気を利用してタイヤをリムに固定で
きないので困難である。弾性球体を内包したタイヤを実
現するには、タイヤとリムの嵌合方法、弾性球体の装入
方法、タイヤの信頼性確保、空気式タイヤとの互換性や
価格競争力、乗り心地の快適性など多くの解決すべき問
題がある。
【0010】従って本発明の目的は、市販の空気式タイ
ヤと互換性のあるパンクしない非空気式タイヤを提供す
ることにある。さらに、本発明の目的は、快適で信頼性
の高い非空気式タイヤを提供することにある。さらに本
発明の目的は、これらのタイヤを採用したリムとタイヤ
の組立体および輸送手段を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様にお
いては、円周方向に連接した1対のフランジ部と該フラ
ンジ部を相互に連結する連結部を備えるリムに装着可能
な長手円周方向に連続一体に形成された非空気式タイヤ
であって、前記タイヤは接地部と1対の側壁部と1対の
フランジ受部と嵌合部とを備えて中空に形成され、外径
が前記タイヤの内径にほぼ一致した複数の弾性球体を長
手円周方向全体に渡って内包しており、前記嵌合部は前
記弾性球体を内部に装入するために少なくとも一部が長
手円周方向に分離した1対の嵌合部分離面を備え、前記
タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記フラ
ンジ部の間に嵌合され、前記フランジ受部は前記フラン
ジ部の頂部に接触して前記リムと前記接地部との間で力
を伝達し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なように
接触する非空気式タイヤ、を提供する。
【0012】本発明の第二の態様においては、リムと長
手円周方向に連続一体に形成された非空気式タイヤとの
組立体であって、前記リムは、円周方向に連接した1対
のフランジ部と該フランジ部を相互に連結する連結部を
備え、前記タイヤは接地部と1対の側壁部と1対のフラ
ンジ受部と嵌合部とを備えて中空に形成され、外径が前
記タイヤの内径にほぼ一致した複数の弾性球体を長手円
周方向全体に渡って内包しており、前記嵌合部は前記弾
性球体を内部に装入するために少なくとも一部が長手円
周方向に分離した1対の嵌合部分離面と前記連結部に対
向する嵌合部底面とを備え、前記嵌合部底面と前記連結
部の間に形成された空隙に設けられた支持部材を備え、
前記タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記
フランジ部の間に嵌合され、前記フランジ受部は前記フ
ランジ部の頂部に接触し前記嵌合部底面は前記支持部材
に接触して共に前記リムと前記接地部との間で力を伝達
し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なように接触す
るリムと非空気式タイヤの組立体、を提供する。
【0013】本発明の第三の態様においては、リムと長
手円周方向に連続一体に形成された非空気式タイヤとの
組立体であって、前記リムは、円周方向に連接した1対
のフランジ部と該フランジ部を相互に連結する連結部を
備え、前記タイヤは接地部と1対の側壁部と嵌合部とを
備えて中空に形成され、外径が前記タイヤの内径にほぼ
一致した複数の弾性球体を長手円周方向全体に渡って内
包しており、前記嵌合部は前記弾性球体を内部に装入す
るために少なくとも一部が長手円周方向に分離した嵌合
部分離面と前記連結部に接触する嵌合部底面とを備え、
前記タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記
フランジ部の間に嵌合され、前記嵌合部底面は前記連結
部に接触して前記リムと前記接地部との間で力を伝達
し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なように接触す
るリムと非空気式タイヤの組立体、を提供する。
【0014】本発明の第四の態様においては、車輪で走
行する輸送手段であって、該車輪が本発明のリムと非空
気式タイヤの組立体を含む輸送手段、を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、図面とともに本発明の実施
の形態について説明する。複数の図に渡って同一構成要
素には同一の参照番号を用いる。図2は、本発明の実施
の形態に係る非空気式タイヤを装着した自転車用車輪の
外形を示す図である。車輪51は、非空気式タイヤ10
1と、タイヤを装着するリム55と、ハブ59と、リム
とハブを結合するスポーク57から構成されている。非
空気式タイヤ101は環状のリム55に適合するように
長手円周方向に環状一体に形成されている。ここで長手
円周方向とは、車輪51の円周方向で、環状一体とは、
タイヤがリムの円周に沿ってリング状に形成され、長手
円周方向においてリングに継ぎ目がないことを意味す
る。タイヤの材質は、SBR(スチデン・ブタジエン・
ゴム)(100.0)、カーボン・ブラック(72.
0)、亜鉛華(3.6)、加硫促進剤(1.3)、老化
防止剤(3.6)、加工助剤(0.7)、軟化材(1
4.0)で構成されている。括弧内の数字は各成分の割
合を示す。
【0016】リム55は、空気式タイヤに採用する周知
のリムと同一構造で、鉄、アルミニウム等の金属やプラ
スチックで形成されている。従って、本発明の実施の形
態に係る非空気式タイヤは、リムに関して空気式タイヤ
と互換性をもつ。空気式タイヤが市場に多く出回ってい
る現状において非空気式タイヤを実現するために特殊な
専用のリムを製作することなく空気式タイヤのリムを共
用できることは極めて有益である。ここで非空気式タイ
ヤとは、タイヤ自体に圧縮空気が封入されたり、圧縮空
気が封入されたチューブがタイヤに内包されないことを
意味する。ハブ59は、自転車の車軸に装着される。
【0017】図3は、図2のAーA’断面図である。非
空気式タイヤ101は、接地部103と接地部に隣接す
る1対の側壁部105a、105bと1対のフランジ受
部107a、107bと嵌合部109a、109bとか
ら構成されている。接地部103は、地面に接触する部
分で表面にはスリップ防止のためのトレッドが形成され
ている。図3では側壁部105a、105bにもトレッ
ドが形成されているが、タイヤの製造工程上付随的に形
成されたものであり、タイヤの機能上は必ずしも設ける
必要がない。
【0018】フランジ受部107a、107bは、リム
のフランジ部61a、61bの頂部とそれぞれ接触して
いる。フランジ受部107a、107bは、フランジ部
61a、61bの外側の面より多少外側に突き出てい
る。嵌合部109a、109bは、嵌合部分離面111
a、111bと嵌合部底面113a、113bを含む。
【0019】嵌合部分離面111aと111bは、タイ
ヤの断面(図2のA−A’断面)において、嵌合部を分
離する面で弾性球体121を装入するために利用され、
タイヤをリムに装着した状態では相互に接触している。
嵌合部分離面111a、111bはタイヤの長手円周方
向の全体に渡って設けても良いが、少なくとも弾性球体
121をタイヤの内部に装入するのに適した長さだけ設
ければよい。嵌合部底面113a、113bは、タイヤ
がリムに装着された状態でリムの連結部63に接触して
いても離れていてもよい。
【0020】嵌合部109a、109bには、タイヤの
長手円周方向全体に渡ってワイヤ115a、115bが
埋め込まれている。ワイヤは引っ張り剛性のある金属で
製作するのが好ましい。非空気式タイヤ101の内部に
は、弾力性のある材質で形成された弾性球体121が内
包されている。弾性球体はポリイソプレン・ゴム(7
0)とブタジエン・ゴム(30)の混合により内部に空
間を残さないように製作されている。括弧内の数字は成
分の割合を示す。従って、弾性球体121に釘が刺さっ
ても変形することはなくタイヤ101はパンクしない。
【0021】弾性球体121を他の材料で製作したり、
弾性球体の内部に気体を充填して同様の弾力効果を得て
も良い。弾性球体の内部に気体を充填する場合には、球
体の肉厚を十分にとり、釘やガラスが突き刺さっても中
の気体が容易に抜けないことが好ましい。また、弾性球
体121の外径は、タイヤ101の内径に一致しタイヤ
の内面と弾性球体121の全周が接触していることが好
ましい。
【0022】リム55は、円周方向に連接した1対のフ
ランジ部61a、61bとフランジ部を相互に連結する
連結部63を含む。フランジ部の頂部は、タイヤのフラ
ンジ受部107a、107bの底面と接触しており、フ
ランジ部の内面間にタイヤの嵌合部109a、109b
が嵌め込まれる形状になっている。連結部63は、U字
状に形成されその底部には、ニップル65によりスポー
ク57が固定されている。連結部63がU字状に形成さ
れているのは、本実施の形態に係るリムがチューブを用
いる空気式タイヤに採用されているものであり、チュー
ブをニップル65の頭部で損傷させないためである。
【0023】図4に本発明の実施の形態に係るリムと市
販されているその他のリムの形状寸法を示す。図3に示
すリムは、図4のNo.1に示すものである。フランジ
内面間の寸法Bは相互にわずかに異なっている。また、
フランジ深さCも同様に相互にわずかに異なっている。
【0024】次に、図2〜図4で説明した本実施の形態
に係るタイヤとリムからなる車輪の作用について説明す
る。まず、図3で示すタイヤに嵌合部分離面111aと
111bの間から弾性球体121をタイヤの長手円周方
向全体に渡って必要な数だけ装入する。弾性球体を装入
した後嵌合部分離面111a、111bには接着剤を塗
布し、リムに装着したあと1対の嵌合部分離面を相互に
接着させ、タイヤの断面における円周方向においても一
体になるように構成する。嵌合部分離面は、接着剤で接
着する以外の方法で相互に結合しても良い。接着剤とし
ては、セメダイン株式会社から販売されている高機能弾
性接着剤多用途セメダイン・スーパー(商品名)を使用
することができる。図5に弾性球体を内包したリム55
とタイヤ101の組立体の長手円周方向の断面を示す。
弾性球体121はタイヤの内部で相互に隙間を空けない
ように装入されている。
【0025】次に、タイヤ101を適当な工具を用いて
リム55にはめ込む。本実施の形態に係る非空気式タイ
ヤは、機械の力を借りることなく人間が簡易な工具でリ
ムに装着できる構造を備えている。非空気式タイヤ10
1は、弾性球体121を内包しているために空気式タイ
ヤに比べてリムへの装着時の剛性が強く、装着作業に支
障をきたす恐れがある。本発明の実施の形態に係るタイ
ヤ101は、フランジ受部107a、107bがフラン
ジ部61a、61bに接触する面と嵌合部底面113
a、113bとの間の寸法X、すなわち、嵌合部109
a、109bの深さを必要以上に深くする必要はなく、
リムの連結部63とは接触しなくてよいので、装着作業
へ支障をきたさない範囲で選定すればよい。このこと
は、さらに図4で示すようにリムの寸法Cは各リムごと
に異なっている場合でも、各リムの寸法Cに合わせてタ
イヤの嵌合部の深さXを決める必要がなく、非空気式タ
イヤ101の既存のリムへの適合性が向上するとをも意
味する。
【0026】嵌合部109a、109bが、タイヤの長
手円周方向全体に渡って図3に示すようにフランジ部6
1a、61bと連結部63で形成された溝の中に嵌合さ
れてリムに装着される。リムとタイヤの結合力を増加さ
せるため、フランジ受部107a、107bの底面と、
嵌合部109a、109bがフランジ部61a、61b
と接触する面に接着剤を塗布しておくことができる。フ
ランジ受部107a、107bは、一部がフランジの外
側面よりさらに外側に突き出ている。これはタイヤが装
着されるリムの寸法Bと嵌合部の寸法が一致せず嵌合部
とフランジ部内面との間に間隙があっても、タイヤがリ
ムから外れることがないようにするためである。これに
より、タイヤ101は異なる形状寸法のリムにも高い信
頼性をもって適合できるようになる。
【0027】車輪101が自転車に装着されると、スポ
ーク57を通じて人間や自転車本体の重量がリム55に
伝わり、さらに、フランジ部61a、61b、フランジ
受部107a、107b、嵌合部109a、109b、
および弾性球体121を通じて接地部103に伝わり、
接地部は地面から反力を受ける。地面からの反力は、弾
性球体121から嵌合部109a、109bに伝わり、
フランジ受部107a、107bに伝わる。弾性球体は
121は、弾力性があるために地面からの衝撃的な反力
を和らげる作用がある。弾性球体は荷重を面ではなく点
で受けるため反発力があり空気式タイヤに比べて乗り心
地は快適である。
【0028】嵌合部109a、109bは、弾性球体か
らの反力をフランジ受部107a、107bに十分伝え
ることができるだけ剛性を備える厚みをもって構成され
る必要がある。嵌合部の剛性が十分でないと弾性球体が
適度な弾力作用を発揮することができないために空気の
抜けた空気式タイヤのように乗り心地が悪くなるので、
弾性球体に対して適当な反発力を与えることが必要であ
る。嵌合部分離面111a、111bは接着剤で接着さ
れているので、タイヤを使用している間に分離して、フ
ランジ部61a、61bの間で嵌合部が不安定な状態に
なったり、弾性球体が外部に飛び出すことを防止でき
る。ワイヤ115a、115bは、タイヤの剛性を高め
て使用中にタイヤがリムから外れたり変形したりするこ
とを防止する。
【0029】次に、本発明の第2の発明の実施の形態に
ついて説明する。図6は、図3に示すリムとタイヤの組
立体に対して、さらに支持部材151を装着した状態を
示す。支持部材151は、リムの連結部63a、63b
と嵌合部底面113a、113bの間の間隙に適合する
高さを備える。支持部材は弾性材料で構成することがで
きる。
【0030】支持部材が弾性材料で構成されていれば、
リング状にリムの連結部の径に適合するように形成して
も容易に延びるので、特殊な機械を用いることなくフラ
ンジ部を通過させてリムに装着できる。しかし支持部材
151は弾性材料以外のプラスチック等の軽量の材料で
構成することもできる。支持部材151は長手方向に継
ぎ目があっても機能的に支障はない。
【0031】好ましくは支持部材151の上面に接着剤
を塗布して嵌合部底面113a、113bと接着させ、
タイヤ使用中の嵌合部分離面111aと111bの分離
防止を強化することができる。接着剤の塗布は、嵌合部
底面113a、113bにだけ塗布してもよく、また、
嵌合部底面113a、113bと支持部材151の上面
の双方に塗布してもよい。支持部材151は、嵌合部分
離面111a、111bをタイヤの長手円周方向の一部
にしか設けていない場合であっても、リムの円周全体に
設ける。
【0032】タイヤ101をリム55に装着する際は、
先に接着剤を塗布した支持部材151をリム151のU
字形状をしている連結部63に装着し、その後図3の場
合と同様にタイヤ101をリム55に嵌め込む。支持部
材151とタイヤ101は分離した部品として構成され
ており、支持材料の採用がタイヤのリムへの装着を妨げ
ることはない。
【0033】次にこのようなタイヤとリムからなる車輪
の作用について説明する。図3で説明した構造では、地
面からタイヤの接地部103に加えられた反力は弾性球
体121に伝わり、弾性球体121がその弾力で適度に
衝撃を吸収して快適な乗り心地を提供するために、弾性
球体からの力をフランジ受部107a、107bだけで
フランジ部61a、61bの頂部に伝えている。従って
弾性球体が適切な弾力を発揮するためには嵌合部109
a、109bが適度な剛性を備える必要がある。
【0034】図6に示した支持部材151は、弾性球体
121からの力をフランジ受部107a、107bと共
に分担して弾性球体が弾力効果を発揮できるように作用
する。これにより、空気式タイヤの空気が抜けたような
不快な乗りごこちを運転者に与えることがなくなる。
【0035】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図7は、リム255を非空気式タイヤ201に
適合するように専用の形状に形成している。リム255
は、円周方向全域に渡って形成された1対のフランジ部
261a、261bとフランジ部を相互に連結する連結
部263からなる。連結部263の形状は、空気式タイ
ヤ用リムとは異なり平坦に形成されている。リム255
は、非空気式タイヤ201に適合するように専用の構成
を備えるので、本発明の趣旨から当業者が容易に想像で
きる他の形状にすることも自由である。リム255はタ
イヤ201がリムから脱着することを防止するため両側
にフランジ部261a、261bを備えることが望まし
い。
【0036】非空気式タイヤ201は弾性球体221を
内包し、1対のフランジ受部207a、207b、嵌合
部209a、209b、1対の嵌合部分離面211a、
211b、嵌合部底面213a、213b、ワイヤ21
5a、215bを含み、構造は図3に示したものとほぼ
同一である。図7に示したタイヤとリムの組立体は特徴
的にタイヤの嵌合部209a、209b全体が、フラン
ジ部261a、261bと連結部263で構成されたリ
ムの溝の中に嵌合している。すなわち、フランジ部26
1a、261bの内面、連結部263の上面がともに嵌
合部に接している。嵌合部209a、209bは、フラ
ンジ部261a、261bの内面および連結部263の
上面と接着剤で接着させることが好ましい。
【0037】このようなリムの構造を採用することで、
弾性球体からの反力に対して、フランジ部261a、2
61bの頂部とともに、嵌合部底面213a、213b
に接触した連結部263全体が抗し、図6の弾性材料1
51を装着したのと類似の効果を奏することができる。
また、フランジ部261a、261bとフランジ受部2
07a、207bは、必ずしも相互に接触して弾性球体
221とリム255の間で力を伝達する必要はない。本
実施の形態では、嵌合部底面213a、213bが連結
部263と接触しているので、十分に力の伝達ができる
からである。
【0038】また、接着剤で接着された嵌合部分離面2
11a、211bは、嵌合部209a、209bの外側
がフランジ部261a、261bの内面で溝の中に固定
されるため分離する恐れもない。嵌合部209a、20
9bの深さYを深くして、リムとタイヤの結合の信頼性
をより向上させることは速度の速い飛行機の車輪や自動
車の車輪に利用する上で特に好ましい。この場合、深さ
Yが深くなることで弾性球体を内包したタイヤをリムに
装着することは困難になるが、装着時にタイヤ201を
内側から外側に向かって十分な力で広げることができる
工具を利用することで実現できる。この場合ワイヤ21
5a、215bは、多少弾力のあるスプリング・ワイヤ
を採用することが好ましい。
【0039】以上、本発明の実施の形態を自転車を例に
して説明してきたが、本発明に係るタイヤおよびリムと
タイヤの組立体は、飛行機、自動車、自動二輪車、車椅
子等車輪で走行するあらゆる輸送手段に適用することが
できる。
【0040】
【発明の効果】本発明により、市販の空気式タイヤと互
換性のあるパンクしない非空気式タイヤを提供すること
ができた。さらに、本発明により、快適で信頼性の高い
非空気式タイヤを提供することができた。さらに、本発
明により、上記リムと非空気式タイヤとの組立体を採用
した輸送手段を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の空気式タイヤをリムに装着したときの概
略断面図である。
【図2】本発明の実施の形態で使用するリムに非空気式
のタイヤが装着された車輪を示す図である。
【図3】図2のA−A’断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るタイヤの装着が可能
なリムの形状と寸法を示す図である。
【図5】弾性球体がタイヤの内部に装入されている状態
を示す図である。
【図6】本発明の他の実施の形態としてのリムとタイヤ
の組立体を示す図である。
【図7】本発明の他の実施の形態としての専用リムとタ
イヤの組立体を示す図である。
【符号の説明】
51 車輪 55、255 リム 57 スポーク 59 ハブ 61a、61b、261a、261b フランジ部 63、263 連結部 65 ニップル 101、201 非空気式タイヤ 103 接地部 105a、105b 側壁部 107a、107b、207a、207b フランジ受
部 109a、109b、209a、209b 嵌合部 111a、111b、211a、211b 嵌合部分離
面 113a、113b、213a、213b 嵌合部底面 115a、115b、215a、215b ワイヤ 121、221 弾性球体 151 支持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 5/16 B60C 7/10 - 7/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円周方向に連接した1対のフランジ部と該
    フランジ部を相互に連結する連結部を備えるリムに装着
    可能な長手円周方向に連続一体に形成された非空気式タ
    イヤであって、 前記タイヤは接地部と1対の側壁部と1対のフランジ受
    部と嵌合部とを備えて中空に形成され、外径が前記タイ
    ヤの内径にほぼ一致した複数の弾性球体を長手円周方向
    全体に渡って内包しており、 前記嵌合部は前記弾性球体を内部に装入するために少な
    くとも一部が長手円周方向に分離した1対の嵌合部分離
    面を備え、 前記タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記
    フランジ部の間に嵌合され、前記フランジ受部は前記フ
    ランジ部の頂部に接触して前記リムと前記接地部との間
    で力を伝達し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なよ
    うに接触する非空気式タイヤ。
  2. 【請求項2】前記嵌合部分離面が弾性球体の装入後接着
    剤で接着される請求項1記載の非空気式タイヤ。
  3. 【請求項3】リムに請求項1又は請求項2記載のタイヤ
    を装着したリムと非空気式タイヤの組立体。
  4. 【請求項4】リムと長手円周方向に連続一体に形成され
    た非空気式タイヤとの組立体であって、 前記リムは、円周方向に連接した1対のフランジ部と該
    フランジ部を相互に連結する連結部を備え、 前記タイヤは接地部と1対の側壁部と1対のフランジ受
    部と嵌合部とを備えて中空に形成され、外径が前記タイ
    ヤの内径にほぼ一致した複数の弾性球体を長手円周方向
    全体に渡って内包しており、前記嵌合部は前記弾性球体
    を内部に装入するために少なくとも一部が長手円周方向
    に分離した1対の嵌合部分離面と前記連結部に対向する
    嵌合部底面とを備え、 前記嵌合部底面と前記連結部の間に形成された空隙に設
    けられた支持部材を備え、 前記タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記
    フランジ部の間に嵌合され、前記フランジ受部は前記フ
    ランジ部の頂部に接触し前記嵌合部底面は前記支持部材
    に接触して共に前記リムと前記接地部との間で力を伝達
    し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なように接触す
    るリムと非空気式タイヤの組立体。
  5. 【請求項5】前記支持部材と前記嵌合部底面とが接着剤
    で接着される請求項4記載の組立体。
  6. 【請求項6】リムと長手円周方向に連続一体に形成され
    た非空気式タイヤとの組立体であって、 前記リムは、円周方向に連接した1対のフランジ部と該
    フランジ部を相互に連結する連結部を備え、 前記タイヤは接地部と1対の側壁部と嵌合部とを備えて
    中空に形成され、外径が前記タイヤの内径にほぼ一致し
    た複数の弾性球体を長手円周方向全体に渡って内包して
    おり、前記嵌合部は前記弾性球体を内部に装入するため
    に少なくとも一部が長手円周方向に分離した嵌合部分離
    面と前記連結部に接触する嵌合部底面とを備え、 前記タイヤを前記リムに装着したとき前記嵌合部は前記
    フランジ部の間に嵌合され、前記嵌合部底面は前記連結
    部に接触して前記リムと前記接地部との間で力を伝達
    し、前記嵌合部分離面は相互に接着可能なように接触す
    るリムと非空気式タイヤの組立体。
  7. 【請求項7】車輪で走行する輸送手段であって、該車輪
    が請求項3ないし請求項5のいずれかに記載のリムと非
    空気式タイヤの組立体を含む輸送手段。
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