JP3398466B2 - マレインアミド酸エステルの製造方法 - Google Patents

マレインアミド酸エステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマレインアミド酸エステ
ルの製造方法に関するものである。詳しく述べると、N
−無置換マレインアミド酸を出発原料として高収率、高
選択率かつ経済的にN−無置換マレインアミド酸エステ
ルを製造する方法に関するものである。本発明における
マレインアミド酸およびマレインアミド酸エステルと
は、それぞれN−無置換マレインアミド酸およびN−無
置換マレインアミド酸エステルを意味する。
【0002】
【従来の技術】本発明のマレインアミド酸エステルは、
例えば耐熱性が要求される熱可塑性樹脂の原料のほか
に、医薬品、農薬等の中間体として有用な化合物であ
る。
【0003】N−置換マレインアミド酸を硫酸やイオン
交換樹脂の存在下にアルコールと反応させて対応するN
−置換マレインアミド酸エステルを製造することは公知
である。
【0004】例えば、特開平3−184956号公報に
は、N−置換マレインアミド酸とアルコールからN−置
換マレインアミド酸エステルを経由してN−置換マレイ
ミドを製造する方法が記載されている。この方法による
と、原料N−置換マレインアミド酸に対して約3モル倍
のアルコールを、触媒として硫酸の共存下反応させて、
共沸溶媒と共に生成水を系外に留去させることで対応す
るN−置換マレインアミド酸エステルを得ることが記載
されている。
【0005】他方、特開平4−290868号公報に
は、共沸溶媒を使用することなく、アルコール溶媒還流
で対応するN−置換マレインアミド酸エステルを得るこ
とが記載されている。
【0006】しかしながら、上記特開平3−18495
6号の方法をN−無置換のマレインアミド酸エステルの
製造のために用いても、マレインアミド酸エステルは極
めて低い転化率および吸収率でしか得ることはできな
い。さらに、転化率を向上させるために反応時間を長く
しても逆に選択率が低下し、収率が下がってしまうとい
う問題がある。
【0007】さらに、上記特開平4−290868号の
方法をN−無置換のマレインアミド酸エステルの製造の
ために用いても、加水分解生成物等の副生成物が多量に
生成し、この方法においても対応するマレインアミド酸
エステルを高収率で得ることができない。
【0008】このように、マレインアミド酸エステルは
極めて有用な化合物であるにもかかわらず、その優れた
合成技術は未だ存在しないのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、マレインアミド酸とアルコールとから、マレイ
ンアミド酸エステルを簡便に、しかも高収率かつ高選択
率で製造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述のようにマレインアミド酸とアルコール類との反応
により、マレインアミド酸エステルを製造する場合、収
率が著しく低くなる原因について鋭意検討したところ、
置換基を有したアミド基に比べて置換基を有さないアミ
ド基は、分子内に持つ活性水素が1つ多いために、化合
物分子の極性が大幅に高くなり、有機溶媒への溶解性
や、官能基に対する反応性などに大きな違いがあること
を見いだした。
【0011】さらに検討をすすめたところ、置換基を有
しないマレインアミド酸のアミド基は、置換基を有する
マレインアミド酸のアミド基に比べて、比較的容易にア
ルコールや水と反応し、その結果、目的生成物であるマ
レインアミド酸エステルよりも、副生成物であるマレイ
ン酸やマレイン酸エステルを大量に生成してしまうこと
が判明したのである。
【0012】これは、N−置換基の種類によってはマレ
インアミド酸類とアルコールあるいは水との反応性が大
幅に変化することを意味しており、公知の方法において
N−置換マレインアミド酸エステル類の原料であるN−
置換マレインアミド酸のアルコールあるいは水との反応
性が、たまたま低かったために比較的収率よく目的物が
得られていたにすぎない。
【0013】しかしながら、マレインアミド酸エステル
の合成の場合は、原料マレインアミノ酸とアルコールあ
るいは水との反応性は著しく高くなってしまうため、こ
の反応の場合、主としてマレインアミド酸のアルコール
分解物、あるいはマレインアミド酸の水分解物を多く生
成してしまい、目的とするマレインアミド酸エステルを
高収率で得ることができないものと考えられる。
【0014】以上、述べたような理由から、N置換体と
無置換体は全く別の化合物であり、公知のN−置換マレ
インアミド酸エステルの製造方法を単純にマレインアミ
ド酸エステルの製造のため用いても、決してよい結果を
得ることはできないと推定される。
【0015】かくして、本発明者らは、かかる無置換体
の一連の化学的、物理的性質を考慮に入れ、マレインア
ミド酸エステルを収率よく製造するための条件について
ち密な検討を加えることにより、下記の事実を見いだし
たのである。
【0016】すなわち、全く意外にもマレインアミド酸
に対して、反応原料であるアルコール量を従来よりも大
幅に増加させ、かつ、生成する水を系外に留去させるた
めに用いる共沸溶媒量をアルコール量に対して減少させ
ることにより、良好は収率でマレインアミド酸エステル
が得られることを見いだし本発明を完成させるに至った
のである。
【0017】この理由については定かではないが、マレ
インアミド酸のエステル化速度がアルコールによる分解
速度よりも著しく向上することにより、極めて高い収率
が達成できるものと推定される。このように、アルコー
ルによる分解を受け易いマレインアミド酸が、当該エス
テル化反応においてアルコール量を増加させることによ
り、マレインアミド酸エステルの収率が大幅に向上する
ことが常識に反した全く驚くべき事実であると言わざる
をえない。
【0018】本発明によれば、対応するマレインアミド
酸エステルを著しく高い収率で製造することが可能とな
ったのである。
【0019】すなわち、本発明は、下記化学式(1)
【0020】
【化3】
【0021】で示されるマレインアミド酸と、一般式
(2) R1 −OH (2) (ただし、式中、R1 は炭素数1〜8のアルキル基また
は炭素数3〜8のシクロアルキル基を表わす)で示され
るアルコールとを、不活性溶媒の存在下にスルホン酸系
触媒の存在下に反応させることを特徴とする一般式
(3)
【0022】
【化4】
【0023】(ただし、式中、R1 は前記と同様であ
る)に示されるマレインアミド酸エステルの製造法方法
である。
【0024】本発明はまた、該アルコールのマレインア
ミド酸に対する比が5モル当量以上であり、該不活性溶
媒のマレインアミド酸に対する比が0.1モル当量以上
であり、かつ該不活性溶媒の該アルコールに対する比が
3モル当量以下であり、また反応温度が10〜100℃
範囲内にある前記マレインアミド酸の製造方法である。
本発明はまた、該スルホン酸系触媒が硫酸、無水硫酸、
アリールスルホン酸、アルキルスルホン酸、モノ(シク
ロ)アルキル硫酸エステルおよび酸性イオン交換樹脂よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種のものである前記
マレインアミド酸エステルの製造方法である。本発明は
さらに、該スルホン酸系触媒が硫酸である前記マレイン
アミド酸エステルの製造方法である。本発明はまた、該
スルホン酸系触媒の使用量がマレインアミド酸に対して
0.01〜2モル倍である前記マレインアミド酸エステ
ルの製造方法である。本発明はさらに、該不活性溶媒が
該アルコールと共沸混合物を形成するものである前記マ
レインアミド酸エステルの製造方法である。
【0025】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0026】本発明に係る一般式(2)で示されるアル
コールは、飽和および不飽和のいずれであってもよい
が、好ましくは飽和のアルコールである。また、直鎖お
よび環状のいずれのアルコールであってもよい。R1 の
具体例としては、炭素数1〜8、好ましくは3〜6のア
ルキル基または炭素数3〜7、好ましくは5〜7のシク
ロアルキル基が挙げられる。これらのアルコールを例示
すると、メタノール、エタノール、n−プロパノール、
n−ブタノール、イソブタノール、ヘキサノール、2−
エチルヘキサノール、ベンジルアルコール等の1級アル
コール、イソプロパノール、sec−ブタノール、シク
ロペンタノール、シクロヘキサノールおよびシクロヘプ
タノール等の2級アルコール、tert−ブタノール等
の3級アルコール、アリルアルコール等の不飽和アルコ
ール等が例示される。
【0027】これらのアルコールの使用量については、
出発原料であるマレインアミド酸に対して少なくとも、
5モル倍量以上、好ましくは6〜25モル倍量で使用さ
れる。アルコールの使用量が5モル倍未満では、原料で
あるマレインアミド酸が反応溶液に溶けにくくなり、エ
ステル化反応時間の増大、副生成物の生成量の増加ある
はエステル化反応の停止などを引き起こし、その結果、
低選択率かつ低収率でしか対応するマレインアミド酸エ
ステルが得られない。一方、アルコールの使用量が25
モル倍を超えると、生産性が悪くなり、経済的に不利で
ある。
【0028】本発明で製造される一般式(3)で示され
るマレインアミド酸エステルを例示すると、マレインア
ミド酸メチルエステル、マレインアミド酸エチルエステ
ル、マレインアミド酸n−プロピルエステル、マレイン
アミド酸イソプロピルエステル、マレインアミド酸n−
ブチルエステル、マレインアミド酸イソブチルエステ
ル、マレインアミド酸sec−ブチルエステル、マレイ
ンアミド酸tert−ブチルエステル、マレインアミド
酸ヘキシルエステル、マレインアミド酸シクロヘキシル
エステル、マレインアミド酸フェニルエステル、マレイ
ンアミド酸ベンジルエステル等が挙げられる。
【0029】本発明に係る触媒はスルホン酸系触媒とし
ては、一般的には硫酸、無水硫酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸等のアリールスルホン酸、メ
チルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン
酸、ブチルスルホン酸、オクチルスルホン酸等のアルキ
ルスルホン酸またはマレインアミド酸と硫酸との塩およ
びそのモノメチル硫酸エステル、モノエチル硫酸エステ
ル、モノプロピル硫酸エステル、モノブチル硫酸エステ
ル、モノイソブチル硫酸エステル、モノヘキシル硫酸エ
ステル、モノシクロヘキシル硫酸エステル、モノオクチ
ル硫酸エステル、モノ(2−エチルヘキシル)硫酸エス
テル等のモノ(シクロ)アルキル硫酸エステル、酸性イ
オン交換樹脂等の1種または2種以上が用いられる。
【0030】触媒の使用量については、出発原料に対し
て0.01〜2モル倍量の範囲で使用するのが好まし
く、さらに、0.1〜1モル倍量の範囲で使用するのが
最も好ましい。触媒の使用量0.01モル倍未満では、
エステル化反応に時間がかかりすぎたり、またはエステ
ル化反応の停止の原因となる。また、触媒の使用量が2
モル倍を超えると経済的に不利であるし、また副生成物
の生成量の増加につながる。
【0031】不活性溶媒としては、原料マレインアミド
酸に対して不活性な溶媒であり、例えば、ジエチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、スルホラ
ン、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキ
サン、シクロペンタン、シクロヘキサン等であり、好ま
しくは、原料マレインアミド酸に不活性であって、さら
にアルコールと共沸混合物を形成するものであり、例え
ば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類等が例示される。
【0032】不活性有機溶媒の使用量については、エス
テル化反応を円滑に行ないかつ経済的条件を満足させる
点から、出発原料であるマレインアミド酸に対して0.
1モル倍量以上かつアルコールに対して3モル倍量以下
で使用するのが好ましく、さらにマレインアミド酸に対
して0.3〜16モル倍量かつ、アルコールに対して
0.05〜2モル倍量の範囲で使用するのが最も好まし
い。不活性有機溶媒の使用が少なすぎると生成する水を
反応系外に留去させることが難しくなり、副生成物が多
くなり、一方、不活性有機溶媒の使用量が多くなると、
反応溶液へのマレインアミド酸の溶解が阻害され、その
結果対応するマレインアミド酸エステルの収率が低下す
る。
【0033】本反応の反応温度は、高すぎると副反応が
おこり、低すぎると反応が進行しないので、10℃〜1
00℃、好ましくは20℃〜70℃の範囲で行なう。ま
た反応の圧力は、上記温度範囲内であれば常圧、加圧お
よび減圧のいずれの状態でもよい。反応時間後しては1
〜20時間が適当であり、好ましくは2〜7時間であ
る。
【0034】当該方法において、反応系へ加えられるマ
レインアミド酸、アルコール、不活性有機溶媒、特に共
沸溶媒およびスルホン酸系触媒の添加順は特に制限はな
いが、反応を円滑に進めるためには反応系の良好な攪拌
が不可欠であるために、不活性有機溶媒が最初に加えら
れ、その後、スルホン酸系触媒が加えられ、しかる後に
アルコール、マレンアミド酸が加えられることが好まし
い。なお、マレインアミド酸は連続的に加えてもよい
し、回分式あるいは半回分式に加えてもよい。また、特
に好ましい実施形態においては、原料であるマレインア
ミド酸製造時に用いられた有機溶媒と該反応に用いられ
る共沸溶媒とが同一であるように、有機溶媒の種類が選
ばれる。
【0035】かくして、製造された一般式(3)で表わ
されるマレインアミド酸エステルは分子中に二重結合を
含む重合性モノマーであり、例えばラジカル重合によっ
て、単独あるいは共重合させることにより耐熱性熱可塑
性樹脂が得られる。
【0036】以上説明したように、本発明方法によっ
て、式(1)で示されるマレインアミド酸を出発原料と
し、スルホン酸系触媒の存在下で一般式(3)で示され
るマレインアミド酸エステルが容易に高収率かつ高選択
率で得られる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。
【0038】実施例1 温度計、水分離管を備えた冷却管および攪拌機を備えた
フラスコにn−ブタノール103.5g(1.4モ
ル)、トルエン69.0gおよび触媒として濃硫酸4.
6gを仕込み、これを攪拌しながらマレインアミド酸2
3.0g(0.2モル)を添加してスラリー状とした。
フラスコ内の温度を50℃、圧力を85mmHgとし、
反応により生成する水を系外に留去せしめながら、この
温度と反応圧力で5時間反応させたところ、溶液は完全
に透明となった。反応終了後、減圧下において溶媒を留
去することにより淡黄色液体を得られた。これを核磁気
共鳴(NMR)を用いて分析したところ、純度98重量
%のマレインアミド酸n−ブチルエステルであった。高
速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、表1に
示すように、マレインアミド酸n−ブチルエステルが原
料として使用したマレインアミド酸に対して90.5モ
ル%の収率で生成した。
【0039】実施例2〜17 原料のマレインアミド酸、n−ブタノールおよび共沸溶
媒トルエンの仕込みモル比をそれぞれ変化させて実施例
1と同様の方法で行なった。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】実施例18〜33 原料のマレインアミド酸、2−エチルヘキサノールおよ
び共沸溶媒トルエンの仕込みモル比をそれぞれ変化させ
て実施例1と同様の方法で行なった。その結果を表2に
示す。
【0042】
【表2】
【0043】実施例34〜49 原料のマレインアミド酸、エタノールおよび共沸溶媒ヘ
キサンの仕込みモル比をそれぞれ変化させて実施例1と
同様の方法で行なった。その結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】比較例1 温度計、水分離管を備えた冷却管および攪拌機を備えた
フラスコにn−ブタノール44.4g(0.6モル)、
トルエン180mlおよび触媒として濃硫酸2.0ml
を仕込み、これを攪拌しながらマレインアミド酸23.
0g(0.2モル)を添加してスラリー状とした。減圧
することにより、スラスコ内の温度を80℃とし、反応
により生成する水を系外に留去せしめながら、2時間反
応させたところ、溶液はスラリー状のままであった。反
応終了後、濾過を行ない、濾液を減圧下において溶媒を
留去することにより淡黄色液体を得られた。これを核磁
気共鳴(NMR)を用いて分析したところ、純度60重
量%のマレインアミド酸n−ブチルエステルであった。
高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、マレ
インアミド酸n−ブチルエステルが原料として使用した
マレインアミド酸に対して16.8モル%の収率で生成
した。
【0046】比較例2〜7 原料のマレインアミド酸、2−エチルヘキサノールおよ
び共沸溶媒トルエンの仕込みモル比をそれぞれ変化させ
て比較例1と同様の方法で行なった。その結果を表4に
示す。
【0047】
【表4】
【0048】比較例8 温度計、水分離管を備えた冷却管および攪拌機を備えた
フラスコにn−ブタノール44.4g(0.6モル)、
トルエン180mlおよび触媒として濃硫酸2.0ml
を仕込み、これを攪拌しながらマレインアミド酸23.
0g(0.2モル)を添加してスラリー状とした。減圧
することにより、スラスコ内の温度を50℃とし、反応
により生成する水を系外に留去せしめながら、5時間反
応させたところ、溶液はスラリー状のままであった。反
応終了後、濾過を行ない、濾液を減圧下において溶媒を
留去することにより淡黄色液体を得られた。これを核磁
気共鳴(NMR)を用いて分析したところ、純度75重
量%のマレインアミド酸n−ブチルエステルであった。
高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、マレ
インアミド酸n−ブチルエステルが原料として使用した
マレインアミド酸に対して60.4モル%の収率で生成
した。
【0049】比較例9〜14 原料のマレインアミド酸、エタノールおよび共沸溶媒ヘ
キサンの仕込みモル比をそれぞれ変化させて比較例8と
同様の方法で行なった。その結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】比較例15 温度計、水分離管を備えた冷却管および攪拌機を備えた
フラスコにn−ブタノール200mlおよび触媒として
濃硫酸1.0mlを仕込み、これを攪拌しながらマレイ
ンアミド酸23.0g(0.2モル)を添加してスラリ
ー状とした。還流下1時間反応させたところ、溶液はス
ラリー状のままであった。反応終了後、濾過を行ない、
濾液を減圧下において溶媒を留去することにより淡黄色
液体を得られた。これを核磁気共鳴(NMR)を用いて
分析したところ、純度75重量%のマレインアミド酸n
−ブチルエステルであった。高速液体クロマトグラフィ
ーにより分析した結果、マレインアミド酸n−ブチルエ
ステルが原料として使用したマレインアミド酸に対して
5.0モル%の収率で生成した。
【0052】比較例16〜18 原料のマレインアミド酸、n−ブタノールおよび共沸溶
媒の仕込みモル比をそれぞれ変化させて比較例15と同
様の方法で行なった。その結果を表6に示す。
【0053】
【表6】
【0054】比較例19 温度計、水分離管を備えた冷却管および攪拌機を備えた
フラスコにn−ブタノール200mlおよび触媒として
濃硫酸1.0mlを仕込み、これを攪拌しながらマレイ
ンアミド酸23.0g(0.2モル)を添加してスラリ
ー状とした。減圧することにより、フラスコ内の温度を
50℃とし、還流下3時間反応させたところ、溶液はス
ラリー状のままであった。反応終了後、濾過を行ない、
濾液を減圧下において溶媒を留去することにより淡黄色
液体を得られた。これを核磁気共鳴(NMR)を用いて
分析したところ、純度80重量%のマレインアミド酸n
−ブチルエステルであった。高速液体クロマトグラフィ
ーにより分析した結果、マレインアミド酸n−ブチルエ
ステルが原料として使用したマレインアミド酸に対して
62.0モル%の収率で生成した。
【0055】比較例20〜21 原料のマレインアミド酸、n−ブタノールおよび共沸溶
媒の仕込みモル比をそれぞれ変化させて比較例19と同
様の方法で行なった。その結果を表7に示す。
【0056】
【表7】
【0057】実施例1〜49の結果を図示すると、図1
のとおりとなり、図1の斜線部分が、マレインアミド
酸、アルコールおよび不活性溶媒との関係において、本
発明の範囲である。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、化学式
(1)で示されるN−無置換マレインアミド酸と一般式
(2)で示されるアルコールとを、不活性溶媒およびス
ルホン酸系触媒の存在下に反応させることによる一般式
(3)で示されるN−無置換マレインアミド酸エステル
の製造方法であるから、マレインアミド酸エステルが簡
便に、しかも高収率でかつ高選択率で製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マレインアミド酸とアルコールと不活性溶媒
との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸野 和夫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 株式会社日本触媒 機能開発研究 所内 (72)発明者 喜多 裕一 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地 の1 株式会社日本触媒 機能開発研究 所内 (56)参考文献 特開 平4−221365(JP,A) 特開 平6−135911(JP,A) 特開 平6−135912(JP,A) 特開 平6−184102(JP,A) 特開 平4−290868(JP,A) 特開 平6−100516(JP,A) 特開 平3−193751(JP,A) 特開 平3−184956(JP,A) 特開 平6−100513(JP,A) 特開 平5−331121(JP,A) 特開 平6−107632(JP,A) 特開 平7−291906(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 233/00 C07C 231/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式(1) 【化1】 で示されるマレインアミド酸と、一般式(2) R1−OH (2) (ただし式中、R1は、炭素数1〜8のアルキル基また
    は炭素数3〜8のシクロアルキル基である)で示される
    アルコールとを、不活性溶媒およびスルホン酸系触媒の
    存在下に、該アルコールのマレインアミド酸に対する比
    が5モル当量以上であり、該不活性溶媒のマレインアミ
    ド酸に対する比が0.1モル当量以上であり、かつ該不
    活性溶媒の該アルコールに対する比が3モル当量以下で
    ある条件下に、また反応温度が10〜100℃の温度で
    反応させることを特徴とする一般式(3) 【化2】 (ただし、式中、R1は前記と同様である)で示される
    マレインアミド酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 該スルホン酸系触媒が硫酸、無水硫酸、
    アリールスルホン酸、アルキルスルホン酸、モノ(シク
    ロ)アルキル硫酸エステルおよび酸性イオン交換樹脂よ
    りなる群から選ばれた少なくとも1種のものである請求
    項1に記載のマレインアミド酸エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 該スルホン酸系触媒が硫酸である請求項
    1に記載のマレインアミド酸エステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 該スルホン酸系触媒の使用量がマレイン
    アミド酸に対して0.01〜2モル倍である請求項1〜
    のいずれか一つに記載のマレインアミド酸エステルの
    製造方法。
  5. 【請求項5】 該不活性溶媒が該アルコールと共沸混合
    物を形成するものである請求項1〜のいずれか一つに
    記載のマレインアミド酸エステルの製造方法。
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