JP3395874B2 - 移動走行車 - Google Patents

移動走行車

Info

Publication number
JP3395874B2
JP3395874B2 JP21232296A JP21232296A JP3395874B2 JP 3395874 B2 JP3395874 B2 JP 3395874B2 JP 21232296 A JP21232296 A JP 21232296A JP 21232296 A JP21232296 A JP 21232296A JP 3395874 B2 JP3395874 B2 JP 3395874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
traveling
slip
robot
work
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21232296A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1055215A (ja
Inventor
宣和 川越
Original Assignee
ミノルタ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミノルタ株式会社 filed Critical ミノルタ株式会社
Priority to JP21232296A priority Critical patent/JP3395874B2/ja
Publication of JPH1055215A publication Critical patent/JPH1055215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3395874B2 publication Critical patent/JP3395874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は移動走行車に関
し、特に清掃やワックス塗布などの作業対象範囲を隈な
く正確に走行し、作業対象範囲のすべてに対して作業を
行なう自律移動作業車に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来よりジャイロセンサや地磁気センサ
などの方位センサを用いた自律移動作業車が知られる。
このような作業車では、走行のための車輪の回転数から
走行距離が計測される。方位センサの出力と走行距離の
計測値とに基づいて自己の位置が計算され、目標地点ま
での移動が行なわれる。 【0003】また、測距センサや触覚センサを用いて壁
までの距離を測定し、壁と一定距離を保ちながら壁に沿
って走行する自律移動作業車が知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】そのような従来の自律
移動作業車において、走行中に駆動輪に細かい塵などが
付着して駆動輪と床面との間で滑りが生じることがあっ
た。また濡れた床面やワックス塗布直後の床面を走行す
る場合などにおいて、駆動輪と床との間にスリップが生
じることがあった。このようなときに、走行距離の計測
値に誤差が生ずる。このような誤差は、走行制御の遅れ
を生じさせたり、走行制御ができなくなることにつなが
り、結果として自律移動作業車の蛇行や目標経路からの
逸脱が生ずるという問題点があった。 【0005】この発明はそのような問題点を解決するた
めになされたもので、走行状態の異常を的確に把握する
ことができる移動走行車を提供することをその目的とし
ている。 【0006】さらに、この発明は走行状態に応じて適切
な動作をすることができる移動走行車を提供することを
目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のある局面に従うと、移動走行車は移動を
行なうためのそれぞれが独立して制御される少なくとも
1対の駆動輪を有し、移動走行車の方位を検出する方位
検出センサと、1対の駆動輪の少なくとも一方の回転量
を検出する検出回路と、方位検出センサと検出回路との
検出結果に基づいて、移動走行車の走行状態の異常を判
定する判定回路とを備え、移動走行車のスピンターン時
に判定回路が異常と判定した場合、方位検出センサの値
に基づいて移動走行車の方向を補正する。 【0008】 【0009】 【0010】このような発明に従うと、移動走行車の方
位と駆動輪の回転量とに基づいて走行状態の異常が判定
され、異常時には方位検出センサの値に基づいて移動走
行車の方向を補正することにより、走行状態に応じて適
切な動作をとることのできる移動走行車を提供すること
が可能となる。 【0011】 【0012】 【発明の実施の形態】次に、この発明の好ましい実施の
形態を図面を参照して詳しく説明する。図中同一符号は
同一または相当部分を示す。 【0013】図1は、本発明の第1の実施の形態におけ
る清掃ロボット1とそのコントローラ2との外観を示す
斜視図である。 【0014】図を参照して、清掃ロボット1は壁などと
の接触を検知するための接触センサ7と、壁との間の距
離を測定し、壁などに倣った走行を実現するための倣い
センサ8a〜8dと、不織布を回転させることにより、
床面に対して清掃作業を行なう清掃作業部31と、ユー
ザに対し操作ガイダンスやエラーメッセージなどを表示
する表示部18と、作業を開始させるための作業開始ボ
タン90とを備えている。また、メモリカード13を清
掃ロボット1に挿入することにより、記憶された命令を
清掃ロボット1は実行することが可能である。 【0015】清掃ロボット1は、駆動輪を備える走行部
と、車体部と、清掃作業部とから構成される。走行部と
車体部とは相対的に回動自在に構成される。清掃作業部
31は車体部に取付けられている。 【0016】図2はコントローラ2の平面図である。図
を参照して、コントローラ2は清掃ロボット1を遠隔操
作したり、走行や作業を教示するために用いられる。コ
ントローラの入力部として、動作シフトボタン群40
と、方向指示のための十字カーソルボタン35と、モー
ドを切換えるためのモード切換ボタン36と、清掃ロボ
ットの動作の開始を指示するための開始ボタン37と、
動作の停止を指示するための停止ボタン38と、動作を
一旦停止させるための一旦停止ボタン39と、設定の取
消しを行なう取消しボタン52と、入力されたデータの
設定を行なうための設定ボタン53と、電源スイッチ4
6とが配設されている。 【0017】動作シフトボタン群40は、車体部の向き
は変えずに走行部の向きのみを左右に回転させる走行部
回転ボタン41と、車体部と走行部とを同時に回転させ
る車体部回転ボタン42と、清掃作業部31を車体部に
対して左右に移動させるための清掃作業部スライドボタ
ン43と、Uターン動作を指定するUターンボタン44
と、ジグザグ走行を指定するためのジグザグボタン45
とを含む。これらのボタンを組合せて使用することで、
清掃ロボットの遠隔操作、作業の教示、および作業の編
集などの操作が行なわれる。 【0018】また、コントローラ2は液晶ディスプレイ
から構成される表示部49を有している。表示部49
は、入力ガイダンスや、清掃ロボットに送信したコマン
ド、清掃ロボットがコマンドを実行した結果、各種のエ
ラーメッセージなどのユーザに必要な情報を表示する。
ユーザは表示部49を見ながら、十字カーソルボタン3
5や設定ボタン53などを用いることにより、データを
入力することが可能である。 【0019】また、コントローラ2は入力部(各種ボタ
ン)から指定された命令を清掃ロボット1へ送信した
り、清掃ロボットの内部状況や周辺状況を清掃ロボット
から受信するための通信部を搭載している。清掃ロボッ
トとコントローラとの間の通信方法としては、赤外線や
電波、有線などを用いる方法が考えられるが、清掃ロボ
ットとコントローラの置かれる環境によって最も適した
方法を選択することが可能である。本実施の形態におい
ては、電磁波の発生により他の装置の誤動作を招くこと
がないように赤外線通信を採用することとした。 【0020】図3は、図1の清掃ロボット1の構成を示
す平面図である。図を参照して、清掃ロボットは走行部
と車体部と清掃作業部とを備えている。 【0021】走行部は、ロボットの駆動を行なうための
駆動輪3a、3bと、駆動輪に接続され、駆動輪を駆動
するための駆動輪駆動モータ60a、60bと、駆動輪
に接続されロボットの移動距離や回転角度を算出するた
めのエンコーダ79a、79bと、ロボットのバランス
をとるための従動輪4a、4bと、ロボットの回転角度
を計測するためのジャイロセンサ78とを備えている。 【0022】ジャイロセンサ78は、レートジャイロで
あり、走行部の回転角速度を計測し、計測値を走行部C
PUに一定周期(たとえば1ミリ秒ごと)で出力する。
すなわちジャイロセンサ78によりロボットの本来の進
行方向から、ロボットが回転しようとする方向とその回
転角速度とが計測される。走行部CPUはジャイロセン
サ78から出力される回転角速度値を積分し、走行部の
回転角度を算出する。 【0023】車体部は前述の接触センサ7と、倣いセン
サ8a〜8dと、ロボットの前方および左右の障害物ま
での距離を検出する測距センサ6a〜6cとを含む。 【0024】清掃作業部31は、車体部に接続される。
清掃作業部31は、その各々が回転することにより洗剤
の塗布などを行なうためのロータ9a〜9dを含んでい
る。 【0025】図4および図5は、走行部の具体的な構成
を示す平面図である。図を参照して、走行部30は、先
に説明したように2つの駆動輪3a,3bと、駆動輪を
駆動するための駆動輪駆動モータ60a,60bと、エ
ンコーダ79a,79bとを備えている。エンコーダ7
9a,79bは駆動輪3a,3bの各々の回転数を読取
り、清掃ロボットが走行した距離や、回転角度を算出す
るために用いられる。 【0026】走行部には2つの従動輪4a,4bが設け
られている。従動輪は清掃ロボットの重量を駆動輪とと
もに担っている。図示されるように、2つの従動輪4
a,4bは、中心線X−X′の垂線Y−Y′の延長線上
に、中心線に対して対称に配置される。従動輪の少なく
とも一方には図示されないサスペンション機構が設けら
れている。 【0027】フラットな床面であっても床面には多少の
うねりや凹凸が存在する。しかしこのサスペンション機
構によって、床面に多少のうねりや凹凸があっても、駆
動輪が必ず床面に接地することになる。したがって、床
面と駆動輪表面との間の摩擦係数が十分に大きく維持さ
れている場合には、駆動輪のスリップや空転が発生しな
い。このように安定した走行を保証しエンコーダの検出
誤差を少なくするという効果をサスペンション機構は有
している。 【0028】駆動輪表面の材質は、床面との摩擦係数を
大きくするために軟質ウレタンを使用している。しかし
駆動輪表面に細かい塵が多く付着している場合や、洗浄
液による床清掃作業面またはワックス塗布作業面であっ
て作業直後の濡れた状態の作業面上を走行する場合に
は、床面と駆動輪表面との間の摩擦係数が小さくなる。
これにより駆動輪が床面に接地していてもスリップや空
転が生じる可能性がある。このため、駆動輪の表面は常
に清掃することによりきれいに維持し、また濡れた床面
をロボットが走行しないように走行経路を作成すること
が必要である。 【0029】直進走行時においては、2つの駆動輪駆動
モータは同方向に回転する。これにより図4の矢印“A
1”方向に清掃ロボットは移動することが可能である。 【0030】また、回転動作を行なう際には、2つの駆
動輪駆動モータはそれぞれ逆方向に回転する。これによ
り、図5の矢印“B1”で示される方向に清掃ロボット
は回転することが可能である。なお、回転動作時には、
図5に示されるように従動輪4a,4bは回転動作に適
合するように、垂線Y−Y′に直交する方向に向きを変
える。 【0031】さらに、2つの駆動輪の駆動の比率を制御
することで、カーブ走行を行なうことができる。 【0032】図6は、走行部と車体部とを相対的に回動
させる車体部回転機構の構成を示す図である。 【0033】図示されるように、走行部フレーム66は
ベアリング内輪保持具67でベアリング内輪61に固定
されている。また、ベアリング外輪62には、車体部回
転駆動歯車63がベアリング外輪保持具64により固定
されている。さらにベアリング外輪保持具64には、車
体部フレーム65が固定されている。 【0034】さらに、走行部フレーム66には車体部回
転モータ68が装着されている。車体部回転モータ68
はギアを介して、車体部回転駆動歯車63を駆動する。
さらに、車体部回転駆動歯車には、ギアを介して図示し
ないポテンショメータが取付けられている。このため、
走行部に対する車体部の回転角度を正確に検出すること
が可能である。 【0035】このような構成により、走行部に対して車
体部は独立して回転可能な構成をとっている。 【0036】本実施の形態においては、車体部回転モー
タ68としてステッピングモータが採用されている。し
かしながらステッピングモータに代えてサーボモータを
採用してもよい。 【0037】この車体部回転機構により、車体部を走行
部との回転中心Z−Z′軸に対して、約−90°〜+9
0°まで回転することができる。 【0038】図7は、図1に示される清掃ロボット1の
回路構成を示すブロック図である。図を参照して、清掃
ロボット1は大きくはロボットの走行制御を行なう走行
制御部32と、清掃作業の制御を行なう清掃作業制御部
33とから構成される。 【0039】走行制御部32は、走行部の処理を司る走
行部CPU27と、左右各々の駆動輪駆動モータ60
a,60bの駆動制御を行なう駆動制御部14a,14
bと、車体部と走行部とを相対的に回転させるため車体
部回転モータ68の駆動制御を行なう車体回転制御部6
9とから構成される。 【0040】走行部CPU27には、走行制御部32の
外部から、左右の駆動輪の回転量を検出するエンコーダ
79a,79bと、走行部の回転角速度を検出するジャ
イロセンサ78と、清掃ロボットの周辺の環境を認識す
るための測距センサ6(6a〜6c)とが接続されてい
る。 【0041】清掃作業制御部33は、清掃作業部の処理
を司る作業部CPU12と、表示部18での表示の制御
を行なう表示制御部19と、音声メッセージを出力する
ための音声出力部29と、本体の作業の開始、停止や電
源の投入などを行なうために、入力部16からの入力制
御を行なう入力制御部17と、メモリカード13の読取
を行なうメモリカード読取部77と、コントローラとの
間で通信を行なう通信部11と、洗剤を滴下するための
ポンプ22を制御する、ポンプ制御部23と、ロータ9
(9a〜9d)を制御するロータ制御部15と、清掃作
業部を移動させるための清掃部移動モータ25を駆動す
る、清掃部駆動制御部26と、電源回路21とを備え
る。 【0042】また、清掃作業制御部33には、接触セン
サ7と、倣いセンサ8(8a〜8d)と、バッテリ20
とが接続されている。 【0043】作業部CPU12と走行部CPU27とは
相互に接続されている。図8はコントローラ2の回路構
成を示すブロック図である。 【0044】図を参照して、コントローラは、コントロ
ーラの制御を行なうコントローラ制御部CPU51と、
表示部49の制御を行なう表示制御部81と、前述のボ
タンなどにより構成される入力部80の制御を行なう入
力制御部47と、清掃ロボット1との間で通信を行なう
ための通信部48と、通信部の制御を行なう通信制御部
82と、バッテリ83と、外部インタフェース50とを
備える。 【0045】外部インタフェース50を介して、コント
ローラ2はパーソナルコンピュータやプリンタなどの外
部機器と接続可能である。 【0046】次に清掃ロボットの使用方法について説明
する。清掃ロボットの使用方法には、コントローラを用
いて作業内容をメモリカードに記録する「教示」と、メ
モリカードに記録された作業内容をロボットに実行させ
る「再生」とがある。 【0047】使用者はまず、コントローラを用いて清掃
ロボットを遠隔操作しながら、実際の作業領域で作業を
行なわせる。作業が終了したらメモリカードに一連の作
業を記録させる。この動作を教示と呼ぶ。 【0048】一旦メモリカードに作業内容が記録された
後は、使用者は清掃ロボットを作業領域の開始地点に移
動させ、その作業場所の作業が記録されているメモリカ
ードを清掃ロボットにセットする。その後清掃ロボット
にある作業開始ボタンを使用者が押すと、清掃ロボット
はメモリカードに記録されている作業を実行する。この
動作を再生と呼ぶ。メモリカードに記録された作業をす
べて実行し終えた後は、清掃ロボットは自動的に停止す
る。 【0049】図9は、本実施の形態の清掃ロボット1の
走行する代表的な走行経路である、廊下などの両側に壁
のある矩形の作業領域をジグザグ走行することにより作
業を行なう場合の走行経路を示す図である。 【0050】図に示すとおり、ロボットは作業領域のス
タート点Aから作業を開始し、ジグザグ走行を行ないな
がら順次右方向に向かって作業を進める。作業終了点L
まで作業は行なわれる。すなわちジグザグ走行とは、所
定の間隔をあけた往復運動により構成される。 【0051】図9に示される1回目の往路(A→B)
は、左側の壁に沿った走行路である。この走行路におい
ては、清掃ロボット1は左側の倣いセンサ8a,8bを
壁に接触させて、壁との距離と角度とを計測しながら左
壁に沿って前進する(この走行を「左倣い走行」とい
う)。 【0052】図10は、上記の左倣い走行の制御を説明
するための清掃ロボット1の平面図である。 【0053】図を参照して、接触センサである倣いセン
サ8a〜8dは清掃ロボット1の左右に前後2箇所ずつ
取付けられている。 【0054】左の壁を倣い走行する場合には、左側の前
後の倣いセンサ8a,8bが使用される。右の壁を倣い
走行する場合には、右側の前後の倣いセンサ8c,8d
が使用される。 【0055】接触式倣いセンサによる倣い走行時には、
基準距離(D0)と、走行時の測距結果とが等しくなる
ように制御が行なわれる。また壁に対する走行方向の傾
き(K1)が検出され、それが0になるように清掃ロボ
ットの制御が行なわれる。 【0056】前後の倣いセンサの間隔をL1、前の倣い
センサの測距結果をDf、後ろの倣いセンサの測距結果
をDbとすると、ロボットの進行方向の傾きK1は、式
(1)で近似的に計算することができる。 【0057】 K1=(Df−Db)/L1 …(1) 図11は左側に接触倣い走行をするときの制御を示すフ
ローチャートである。 【0058】倣い走行時には所定時間(t4)ごとに図
11に示される処理が実行される。ステップ♯61にお
いて、壁に接触する側の前後の倣いセンサにより、壁ま
での距離(Df、Db)が測距される。 【0059】ステップ♯62において、前方の倣いセン
サの測距値(Df)と、基準距離(D0)との差である
測距の偏差(ΔD)が求められる。 【0060】ステップ♯63において、走行方向の傾き
K1が(1)式により算出される。ステップ♯64にお
いて、評価関数が計算される。評価関数とは距離の偏差
(ΔD)に走行方向傾き量(K1)を重み付け(KGa
in)して加えたものである。評価関数の値が設定値v
3より大きければステップ♯67で左カーブ制御が行な
われ、評価関数の値が設定値−v3とv3との間にある
ときは、ステップ♯66で直進制御が行なわれる。また
設定値−v3より小さいときには、ステップ♯65で右
カーブ制御が行なわれる。カーブ量(カーブ半径)は、
評価関数の値の大きさに応じて増減される。 【0061】このようにして制御が行なわれることによ
り、次のような特徴をもった制御が可能となり、壁に平
行な直進走行が実現される。 【0062】特徴1:左側前方の倣いセンサの測距値D
f、左側後方の倣いセンサの測距値Dbを用いて制御が
行なわれる。Dfが基準値D0より大きいときには、壁
に近づく方向(左方向)にカーブ走行が行なわれる。小
さいときには離れる方向(右方向)にカーブ走行が行な
われる。 【0063】特徴2:DfとDbとの差によって、清掃
ロボットの壁に対する傾きが検出される。Df>Dbの
ときには、清掃ロボットが壁から離れる方向に傾いてい
るので、壁に近づく方向(左方向)にカーブ走行が行な
われる。逆の場合には壁から離れる方向(右方向)にカ
ーブ走行が行なわれる。 【0064】再び図9を参照して、清掃ロボットが左倣
い走行によりA点からB点に進むと清掃ロボットは一旦
停止する。A点からB点までの距離は、教示によりメモ
リカードに記録されている。 【0065】次に、清掃ロボットは左壁際での右Uター
ン動作を行なう。以下左壁際での右方向のUターン動作
について、図12および図13を参照して説明する。 【0066】まず、図12(a)で走行部のみを右に9
0°回転させる。これにより、清掃ロボットは横方向の
移動が可能となる。 【0067】走行部のみを右に回転するには、右側駆動
輪を後進させ、かつ左側駆動輪を前進させる。これによ
り右スピンターンが行なわれる。またこのスピンターン
と等しい回転角速度で車体部を走行部に対して左回転さ
せることで、走行部のみの回転動作が実現される。 【0068】次に図12(b)に示されるように、車体
部を90°右回転させることができる位置まで、ロボッ
トは右方向に横移動を行なう。これによりロボットは壁
から離れる。 【0069】次に図12(c)に示されるように、車体
部を走行部に対して90°右回転させる。 【0070】次に、図13(d)を参照して、左壁に清
掃ロボットの後部が接触するまで後進が行なわれる。 【0071】次に、図13(e)でジグザグ走行の次の
走行路の中央位置(図9のC点)まで前進して、一旦停
止する。 【0072】次に、図13(f)に示されるように、右
方向に90°回転する。以上で左壁際の右Uターン動作
が終了する。 【0073】再び図9に戻り、次にC点からD点に向か
う1回目の復路(C→D)の走行が行なわれる。この走
行路ではロボットは両側の壁から離れているので、倣い
センサ8a〜8dは使用できない。この場合には、左右
の測距センサ6b,6cを用いて両側の壁までの距離を
計測しながら、壁に平行に走行が行なわれるように制御
が行なわれる。 【0074】図14は、上記の両側の壁を測距すること
により前進を行なう場合の処理について説明するための
図である。 【0075】清掃ロボット1の進行方向に垂直な方向に
ある壁87a,87bまでの距離を測定する測距センサ
6b,6cがロボットの両側に設けられている。左右の
壁までの距離Dr、Dlから、壁とロボットとの間の距
離に対応する数値(距離割合値)が求められる。距離割
合値が用いられて直進走行が行なわれる。これにより安
価なセンサを用いて、正確に壁に倣った走行を行なうこ
とが可能となる。 【0076】図を参照して、走行時に左右の測距センサ
により、両側の壁までの距離(Dr、Dl)が測定され
る。ロボットから壁までの距離に対する距離割合値(R
pos)が式(2)により求められる。 【0077】 Rpos=Dr/(Dr+Dl) …(2) 一般的な廊下や、部屋のように、壁が平行である場所で
はこの値は壁からの距離と等価な数値として扱うことが
できる。またロボットが倣うべき壁に平行である場合と
平行でない場合とでRposの値は変化しないという利
点を有している。 【0078】走行中、両側の壁までの距離が測定され、
その時点での距離割合値(Rpos)が計算される。そ
の値が走行開始時の距離割合値(Rpos0)と同じに
なるように走行することにより、壁に倣った走行が可能
となる。 【0079】図においては、位置Rにおいて、走行開始
時のRpos0の値が計算される。位置Sで、走行時に
Rposの値が計算される。この場合清掃ロボットは壁
に対して平行ではないが、Rposの値は右壁からの距
離割合値を表わす。この場合Rpos>Rpos0であ
るので、右にカーブする走行が行なわれる。 【0080】位置Tで、走行時にRposの値が計算さ
れる。この場合もRpos>Rpos0であるので、右
にカーブが続けられる。 【0081】位置Uで、走行時にRposの値が計算さ
れる。この場合はRpos<Rpos0であるので、左
にカーブが行なわれる。 【0082】位置Vで、走行時にRposの値が計算さ
れる。この場合Rpos=Rpos0であるので、直進
が行なわれる。 【0083】再び図9を参照して、清掃ロボットがC点
からD点に達すると、一旦停止する。次に、左Uターン
動作が行なわれる。 【0084】左Uターン動作でロボットは、まず左に9
0°回転し、次にジグザグ走行の走行路の間隔の距離分
だけ前進してE点まで進む。次に、左に90°回転を行
なう。 【0085】その後、E点からF点まで、両側の壁まで
の距離を計測しながら壁に平行に走行が行なわれる。以
降、右Uターン、両側壁の測距走行、左Uターンを繰返
しながら、J点にまで達する。J点で清掃ロボットは右
に90°回転した後、右側の壁に向かって進むが、ジグ
ザグ走行の走行路の間隔の距離分だけ進む前に、ロボッ
トの前方に設けられた接触センサ7が右壁に接触して清
掃ロボットは一時停止する。 【0086】次に、清掃ロボットは所定距離後進して壁
から離れた後、右に90°回転して壁に接触センサ8
a,8dが接触する位置で壁に倣う。その後、K点から
L点に向かって、前述の左倣い走行を行ない、L点に達
すると清掃ロボットは作業を終了する。 【0087】さらに本実施の形態における清掃ロボット
は、(1)作業開始時、(2)走行部のみの右回転もし
くは左回転時、および(3)右Uターンもしくは左Uタ
ーン時の右回転もしくは左回転時、において、ジャイロ
センサを用いた走行部の回転角度計測値と、左右の駆動
輪の回転数から算出された走行部の回転角度算出値との
差を演算する。その差(比較値)が大きい場合には走行
状態の異常であると判定され、清掃ロボットは警告信号
を発する。 【0088】より詳しくは、図9を参照して、本実施の
形態における清掃ロボットは上述した清掃作業内容に加
えてさらに下記の動作を行なう。 【0089】A点において、使用者により清掃ロボット
1の作業開始ボタン90が押されると、清掃ロボット1
は走行を開始する前に、走行部のみの90°右回転、そ
して、90°左回転を行ない床状態のスリップ検出動作
を行なう。なお、このスリップ検出動作は、必ずしも必
要ではない。まず、走行部のみの90°右回転を行な
う。このときの90°回転の回転角は、回転開始時から
の駆動輪の回転数をもとに、(3)式により算出され
る。走行部の回転角度算出値θ1 の値が90°になった
時点で、走行部の回転は停止される。 【0090】 θ1 =360・α・d/D1 …(3) ここで、αは左右の駆動輪の回転開始時からの回転数で
あり、エンコーダ79a,79bにより1/200回転
の分解能で計測される。スピンターンなので、左右の駆
動輪の回転数は方向が逆であるだけで同じ値になるよう
に制御される。 【0091】dは駆動輪の直径、D1は左右の駆動輪の
間の距離、πは円周率である。一方、回転開始時から回
転停止時まで、ジャイロセンサ78から出力される回転
角速度値を1msecのサンプリングタイムで積分する
ことにより、実際の走行部の回転角度計測値θ2 が計測
される。 【0092】駆動輪の回転数から算出される走行部の回
転角度算出値θ1 は、駆動輪と床との間にスリップがな
いことを前提にしているため、回転時に駆動輪と床との
間でスリップが発生した場合、θ1 とθ2 との間に相違
が生じることになる。 【0093】この相違を、式(4)により比較する。 |θ1 −θ2 |>θ0 …(4) 式(4)の条件が成立すれば、走行部の回転時にスリッ
プが発生したものと判断する。このとき、表示部18
に、「スリップ発生」の警告表示が行なわれる。また同
時に、音声出力部29により、音声による「スリップ発
生」の警告が行なわれる。このとき、清掃ロボットは一
時停止する。 【0094】θ0 はこの実施の形態においては、“2
°”に設定されている。つまり、駆動輪回転数から算出
した回転角度算出値θ1 と、ジャイロセンサにより計測
された回転角度計測値θ2 との差の絶対値が、2°を超
えた場合にスリップが発生したものと認識される。 【0095】ここで、θ1 とθ2 との差の絶対値がθ0
以下でスリップが検出されなかった場合には、走行部の
みの90°左回転が行なわれる。このときも同様に、θ
1 とθ2 との値を求め、両者を比較し差がθ0 を超えた
場合は、「スリップ発生」の警告表示と、音声による
「スリップ発生」の警告が行なわれる。また警告が行な
われたとき清掃ロボットは一時停止する。 【0096】この左回転においてもスリップが検出され
なかった場合は、ロボットは次に左倣い走行を行ない図
9のB点へ向かう。 【0097】なお、以上の説明で作業開始前のスリップ
検査動作においては、清掃ロボットの回転動作として走
行部のみの回転動作を行なうようにしたが、その理由は
車体部と走行部とが一体となった回転動作を行なうと清
掃ロボットの近くに壁などの障害物がある場合に、その
壁との間で衝突が発生する可能性があるためである。こ
の実施例では走行部のみの回転を行なっているため、そ
のような危険性は生じない。 【0098】次に、左倣い走行でB点に達すると、B点
において横移動を行なうための準備として、走行部のみ
の右90°の回転動作が行なわれる(図12の
(a))。このときも、θ1 とθ2 との値が求められ
る。両者を比較し差の絶対値がθ0 を超えた場合には、
「スリップ発生」の警告表示が行なわれ、音声による
「スリップ発生」の警告が行なわれる。そして、清掃ロ
ボットは一時停止する。 【0099】ここでも、スリップが検出されなかった場
合には、前述のとおり横移動、車体部90°右回転、後
退、および前進を行ないC点に清掃ロボットは到達す
る。そこで、清掃ロボットは右90°回転を行なう。こ
のときは、走行部と車体部とは一体となって回転を行な
うが、このときもθ1 とθ2 との値を求め、両者を比較
し、その差の絶対値がθ0 を超えた場合は、「スリップ
発生」の警告表示と、音声による「スリップ発生」の警
告が行なわれる。そして、警告が行なわれたときには清
掃ロボットは一時停止する。 【0100】駆動輪も、ジャイロセンサもともに走行部
に取付けられているため、車体部のみの回転はスリップ
検出には関係しない。すなわちスリップ検出には走行部
の回転が関係する。したがって、走行部のみの回転であ
っても、走行部と車体部とが一体となった回転であって
も、どちらの場合でもスリップ検出を行なうことができ
る。 【0101】以下、D,E,F,G,H,I,J,およ
びKの各々の地点における左右90°回転動作の際に、
θ1 とθ2 との値が求められる。そして、θ1 とθ2
の比較が行なわれ、その差がθ0 を超えた場合には、
「スリップ発生」の警告表示と、音声による「スリップ
発生」の警告とが行なわれ、清掃ロボット1は一時停止
する。 【0102】使用者は、スリップ検出警告がなされ、清
掃ロボット1が一時停止した場合には、駆動輪の表面を
布で拭き取るなどして表面の塵などを除去する。そし
て、使用者は清掃ロボットが一時停止した場所へ、清掃
ロボットを戻して再度作業開始ボタン90を押す。これ
により、続けて作業を行なうことができる。 【0103】また、作業が洗浄液による清掃作業やワッ
クス塗布作業であり、一度作業したところを床がまだ濡
れている状態で走行したためにスリップが発生した場合
には、使用者は作業を教示し直すなどの処置を行なう。 【0104】このようにして、装置の使用者は清掃ロボ
ットに生じたスリップをすぐに知ることができる。これ
により、指示した作業範囲内を清掃ロボット1に確実に
作業させることが可能となる。 【0105】なお、以上の説明で、両側に壁のある矩形
領域のジグザグ走行を作業の例としたが、それ以外の走
行パターンにおいても、同様に使用者により作業開始ボ
タン90が押された後、まず走行部のみの回転を行な
い、それによりスリップ検査を行ない、その後に、作業
中に走行部を回転させるたびにスリップ検査を行なうよ
うにすれば、同様にこの発明を実施することができる。 【0106】図15および図16は本実施の形態におけ
るスリップ検査動作のフローチャートである。 【0107】前述の説明のように、走行部の回転動作の
際にこのフローチャートで示されるスリップ検査サブル
ーチンが実行される。 【0108】図を参照して、ステップ♯1で、走行部の
左回転または右回転が開始される。ステップ♯2で、回
転開始時からの駆動輪の回転数αが求められる。αは回
転開始時からの駆動輪回転数計測用のエンコーダ79
a,79bの出力パルスの数を積算することにより求め
られる。ステップ♯3で、ジャイロセンサによる走行部
の回転角度計測値θ2 を求める。θ2 の値は、ジャイロ
センサ12から出力される回転角速度値を回転開始時か
ら積分することによって求められる。 【0109】ステップ♯4で、駆動輪の回転数αから式
(3)により走行部の回転角度算出値θ1 が求められ
る。 【0110】ステップ♯5で、θ1 が90°を超えたか
どうかが判別され、超えていなければステップ♯2へ戻
り、θ1 が90°を超えるまでステップ♯2から♯4ま
でが繰返される。 【0111】ステップ♯6で、回転動作は停止する。ス
テップ♯7で、θ1 とθ2 との差の絶対値がθ0 を超え
ているか否かが判別され、超えていなければ、スリップ
検査サブルーチンを終了し次の作業工程へ進む。超えて
いればステップ♯8へ進む。 【0112】ステップ♯8で、「スリップ発生」の警告
表示を行なう。ステップ♯9で、「スリップ発生」の音
声メッセージの出力を行なう。 【0113】ステップ♯10でロボットの動作を一時停
止させる。ステップ♯11で、作業開始ボタン(スター
トボタン)90が押されるまで作業を中止し、作業開始
ボタンが押されればスリップ検査サブルーチンを終了し
次の作業工程へ進む。 【0114】図17および18は、本発明の第2の実施
の形態における清掃ロボットの行なうスリップ検査処理
を示すフローチャートである。 【0115】なお、第2の実施の形態における清掃ロボ
ットの装置の構成は第1の実施の形態と実質的に同様で
あるので、ここでの説明は繰返さない。 【0116】第1の実施の形態では、走行部の回転動作
の回転を停止する際に、回転角度算出値θ1 をもとにし
て行なったが、第2の実施の形態ではこれを回転角度計
測値θ2 をもとにして行なっている。 【0117】θ2 をもとにして、回転動作の制御を行な
う場合、スリップの程度が大きいと、いつまでたっても
回転角度計測値θ2 が目標値に達しない可能性がある。
そこで、回転角度算出値θ1 の上限値を定めて、θ1
上限値を超えた場合にも回転動作を停止する必要があ
る。 【0118】ただし、スリップの程度が小さくθ1 が上
限値に達する前にθ2 が目標値に達した場合には、正確
に目標角度まで回転することができるため、スリップ検
査後の通常の作業工程を正確に行なうことができるとい
う利点がある。この実施の形態ではθ1 の上限値を10
0に設定している。 【0119】図17を参照して、ステップ♯21で、左
回転または右回転が開始される。ステップ♯22で、回
転開始時からの駆動輪の回転数αが求められる。αは回
転開始時からの駆動輪回転数計測用のエンコーダ79
a,79bの出力パルスの数を積算することにより求め
られる。 【0120】ステップ♯23で、ジャイロセンサによる
走行部の回転角度計測値θ2 を求める。θ2 の値は、ジ
ャイロセンサ78から出力される回転角速度値を回転開
始時から積分することによって求められる。 【0121】ステップ♯24で、式(3)により駆動輪
の回転数αから走行部の回転角度算出値θ1 が求められ
る。 【0122】ステップ♯25で、θ2 が90°を超えた
かどうか判別され、超えていなければステップ♯32へ
進み、θ1 が100°を超えているか否かが判別され
る。 【0123】ステップ♯32で、θ1 が100を超えて
いなければステップ♯22へ戻る。θ2 が90°を超え
るか、またはθ1 が100°を超えるまで、ステップ♯
22からステップ♯24までの処理が繰返される。 【0124】ステップ♯25で、θ2 が90°を超える
か、ステップ♯32でθ1 が100°を超えるかした場
合はステップ♯26へ進む。 【0125】ステップ♯26以降のステップ♯26〜♯
31の処理は、第1の実施の形態のステップ♯6〜♯1
1の処理と同一であるのでここでの説明を繰返さない。 【0126】図19は、本発明の第3の実施の形態にお
ける清掃ロボットのスリップ検査処理のフローチャート
の一部である。 【0127】前述の第1および第2の実施の形態では、
スリップが検出された場合、警告を行なった後に停止す
るようにしたが、この実施の形態では、スリップが検知
されてもそのスリップ量が少ない場合には、警告を行な
うだけでロボットの停止を行なわずに作業を続行する。 【0128】第3の実施の形態においては、スリップ検
出の判別値を2段階にして、スリップ検知後、警告のみ
を行なう段階と、スリップ検知後に警告および一時停止
を行なう段階とを設ける。 【0129】第3の実施の形態におけるスリップ検査で
は、まず図17に示される第2の実施の形態と同一の処
理が行なわれる。すなわち、図17のステップ♯21〜
♯26と♯32での処理は、第2の実施の形態と第3の
実施の形態とでは同一である。 【0130】ステップ♯26での回転停止処理の後に、
図19に示されるステップ♯41からの処理が実行され
る。 【0131】図を参照して、ステップ♯41で、θ1
θ2 との差の絶対値がθT0を超えているか否かが判別さ
れ、超えていなければ、スリップ検査サブルーチンを終
了し、次の作業工程へ進む。超えていればステップ♯4
2へ進む。 【0132】ステップ♯42で、「スリップ発生」の警
告表示が行なわれる。ステップ♯43で、「スリップ発
生」の音声メッセージの出力が行なわれる。 【0133】ステップ♯44で、θ1 とθ2 との差の絶
対値が、θT0よりも大きい値であるθT1を超えているか
否かが判別される。超えていなければ、スリップ検査サ
ブルーチンを終了し、次の作業工程へ進む。超えていれ
ばステップ♯45へ進む。 【0134】ステップ♯45でロボットの動作を一時停
止する。ステップ♯46で、作業開始ボタン90が押さ
れるまで待ち、作業開始ボタンが押されればスリップ検
査サブルーチンを終了し次の作業工程へ進む。 【0135】なお、本実施の形態の場合θT0の値として
“2°”が、θT1の値として“5°”が設定されてい
る。つまり、駆動輪回転数から算出した回転角度算出値
θ1 と、ジャイロセンサにより計測された回転角度計測
値θ2 との差の絶対値が、2°を超えた場合にスリップ
が発生したものと認識し、スリップ警告を行なう。しか
しながら、絶対値が5°以下であれば作業に大きな支障
はないと判断し作業を続行するのである。 【0136】以上のように、駆動輪の床に対するスリッ
プを検出し、使用者に対して警告を行なうことにより、
使用者がスリップを防止するための適切な処置を施すた
めの援助を行なうことができる。そのため、清掃ロボッ
トの大きなスリップを防止し、正確な走行および正確な
回転動作を保障することができる。これにより、作業し
残しのない高い作業品質を保つことのできる清掃ロボッ
トを提供することができる。 【0137】なお、以上の実施の形態において、スリッ
プ警告として「スリップ発生」を表示することとした
が、これに加えてスリップ角度値であるθ1 とθ2 との
差の絶対値を、表示および音声出力するようにしてもよ
い。 【0138】また、スリップ検査時の回転角度を90°
としたが、スリップを検出できる角度であれば90°で
なくともよい。 【0139】また、第2の実施の形態において、回転時
のθ1 の上限値を100°としたが、許容できるスリッ
プ角度を回転の目標角度に加えた値以上の値であれば1
00°でなくてもよい。さらに、駆動輪回転数計測用エ
ンコーダ79a,79bにより、駆動輪3の回転数を計
測して走行距離や、走行部回転角度を算出することとし
たが、駆動輪駆動モータ60の回転数と駆動輪3の回転
数とは比例するので、駆動輪駆動用モータ60の軸にエ
ンコーダを接続してもよい。これにより、駆動輪駆動モ
ータ60の回転数を計測することができる。この駆動輪
駆動モータの回転数計測値から走行距離や走行部の回転
角度を算出してもよい。 【0140】また、上記実施の形態ではスリップ(走行
状態の異常の一種)が生じたときに警告を行なったり、
動作を停止させるようにしたが、本発明では更にジャイ
ロセンサからの信号に基づき、ロボットの回転角度や走
行方向などを補正する。 【0141】さらに、上記実施の形態においてはロボッ
トの方位を検出するためにジャイロセンサを用いること
としたが、地磁気センサなどを用いてもよい。 【0142】さらに、ジャイロセンサは、実施の形態で
はレートジャイロを用い、ソフトウェアでロボットの方
位を算出するようにしているが、レート積分ジャイロを
用いて直接回転角度を計測するようにしてもよい。 【0143】さらに、スピンターン時にスリップ検出を
行なうようにしているが、直進時においてもスリップを
検出するようにしてもよい。たとえば、直進時において
は左右の駆動輪の回転数は同一である。このように駆動
輪の回転数が左右で同一のときに、方位検出センサが所
定角度以上の方位の変化を検出したとき、スリップ発生
と判断し、警告をするようにしてもよい。 【0144】また、上記実施の形態では回転時に左右の
駆動輪の回転数を測定しているが、スピンターン時にお
いては左右の駆動輪の回転数は同じであるため、片方の
駆動輪の回転数のみを測定してもよい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施の形態における清掃ロボッ
ト1とコントローラ2との斜視図である。 【図2】コントローラ2の平面図である。 【図3】清掃ロボットの構成を示す平面図である。 【図4】直進走行時における走行部の構成を示す平面図
である。 【図5】回転動作時における走行部の構成を示す平面図
である。 【図6】走行部と車体部とを相対的に回動させる車体部
回転機構の構成を示す図である。 【図7】清掃ロボット1の回路構成を示すブロック図で
ある。 【図8】コントローラ2の回路構成を示すブロック図で
ある。 【図9】清掃ロボットのジグザグ走行動作を説明するた
めの平面図である。 【図10】左側にある壁に倣って走行する動作を説明す
るための図である。 【図11】左倣い走行での処理を示すフローチャートで
ある。 【図12】右Uターン動作を説明するための平面図であ
る。 【図13】図12に続く図である。 【図14】左右の壁までの距離を測定しながら直進走行
を行なう処理を説明するための図である。 【図15】第1の実施の形態におけるスリップ検査処理
を示すフローチャートである。 【図16】図15に続くフローチャートである。 【図17】第2の実施の形態におけるスリップ検査処理
を示すフローチャートである。 【図18】図17に続くフローチャートである。 【図19】第3の実施の形態におけるスリップ検査処理
を示すフローチャートである。 【符号の説明】 1 清掃ロボット 3a,3b 駆動輪 14 駆動制御部 18 表示部 19 表示制御部 29 音声出力部 60a,60b 駆動輪駆動モータ 78 ジャイロセンサ 79a,79b エンコーダ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 移動を行なうためのそれぞれが独立して
    制御される少なくとも1対の駆動輪を有する移動走行車
    であって、 前記移動走行車の方位を検出する方位検出センサと、 前記1対の駆動輪の少なくとも一方の回転量を検出する
    検出手段と、 前記方位検出センサと前記検出手段との検出結果に基づ
    いて、前記移動走行車の走行状態の異常を判定する判定
    手段とを備え前記移動走行車のスピンターン時に前記判定手段が異常
    と判定した場合、前記方位検出センサの値に基づいて移
    動走行車の方向を補正する事を特徴とする 、移動走行
    車。
JP21232296A 1996-08-12 1996-08-12 移動走行車 Expired - Fee Related JP3395874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21232296A JP3395874B2 (ja) 1996-08-12 1996-08-12 移動走行車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21232296A JP3395874B2 (ja) 1996-08-12 1996-08-12 移動走行車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1055215A JPH1055215A (ja) 1998-02-24
JP3395874B2 true JP3395874B2 (ja) 2003-04-14

Family

ID=16620630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21232296A Expired - Fee Related JP3395874B2 (ja) 1996-08-12 1996-08-12 移動走行車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3395874B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7389166B2 (en) * 2005-06-28 2008-06-17 S.C. Johnson & Son, Inc. Methods to prevent wheel slip in an autonomous floor cleaner
KR100963755B1 (ko) * 2008-04-02 2010-06-14 엘지전자 주식회사 자동청소기의 구속상황 감지 및 대응방법
US7837958B2 (en) 2004-11-23 2010-11-23 S.C. Johnson & Son, Inc. Device and methods of providing air purification in combination with superficial floor cleaning
US8774970B2 (en) 2009-06-11 2014-07-08 S.C. Johnson & Son, Inc. Trainable multi-mode floor cleaning device

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8412377B2 (en) 2000-01-24 2013-04-02 Irobot Corporation Obstacle following sensor scheme for a mobile robot
US6956348B2 (en) 2004-01-28 2005-10-18 Irobot Corporation Debris sensor for cleaning apparatus
US7571511B2 (en) 2002-01-03 2009-08-11 Irobot Corporation Autonomous floor-cleaning robot
US6690134B1 (en) 2001-01-24 2004-02-10 Irobot Corporation Method and system for robot localization and confinement
US8396592B2 (en) 2001-06-12 2013-03-12 Irobot Corporation Method and system for multi-mode coverage for an autonomous robot
US7429843B2 (en) 2001-06-12 2008-09-30 Irobot Corporation Method and system for multi-mode coverage for an autonomous robot
US9128486B2 (en) 2002-01-24 2015-09-08 Irobot Corporation Navigational control system for a robotic device
US8428778B2 (en) 2002-09-13 2013-04-23 Irobot Corporation Navigational control system for a robotic device
US8386081B2 (en) 2002-09-13 2013-02-26 Irobot Corporation Navigational control system for a robotic device
US7332890B2 (en) 2004-01-21 2008-02-19 Irobot Corporation Autonomous robot auto-docking and energy management systems and methods
DE112005000738T5 (de) 2004-03-29 2007-04-26 Evolution Robotics, Inc., Pasadena Verfahren und Vorrichtung zur Positionsbestimmung unter Verwendung von reflektierten Lichtquellen
US9008835B2 (en) 2004-06-24 2015-04-14 Irobot Corporation Remote control scheduler and method for autonomous robotic device
US7706917B1 (en) 2004-07-07 2010-04-27 Irobot Corporation Celestial navigation system for an autonomous robot
US8972052B2 (en) 2004-07-07 2015-03-03 Irobot Corporation Celestial navigation system for an autonomous vehicle
US8392021B2 (en) 2005-02-18 2013-03-05 Irobot Corporation Autonomous surface cleaning robot for wet cleaning
ATE523132T1 (de) 2005-02-18 2011-09-15 Irobot Corp Selbstfahrender flächenreinigungsroboter für nass-und trockenreinigung
US7620476B2 (en) 2005-02-18 2009-11-17 Irobot Corporation Autonomous surface cleaning robot for dry cleaning
US8930023B2 (en) 2009-11-06 2015-01-06 Irobot Corporation Localization by learning of wave-signal distributions
ES2706729T3 (es) 2005-12-02 2019-04-01 Irobot Corp Sistema de robot
US8374721B2 (en) 2005-12-02 2013-02-12 Irobot Corporation Robot system
EP1969438B1 (en) 2005-12-02 2009-09-09 iRobot Corporation Modular robot
EP2251757B1 (en) 2005-12-02 2011-11-23 iRobot Corporation Coverage robot mobility
KR100772912B1 (ko) * 2006-05-16 2007-11-05 삼성전자주식회사 절대 방위각을 이용한 로봇 및 이를 이용한 맵 작성 방법
US8087117B2 (en) 2006-05-19 2012-01-03 Irobot Corporation Cleaning robot roller processing
US8417383B2 (en) 2006-05-31 2013-04-09 Irobot Corporation Detecting robot stasis
KR100772915B1 (ko) 2006-07-05 2007-11-05 삼성전자주식회사 이동 로봇에 장착된 자이로의 바이어스를 보정하는 장치 및방법
KR101393196B1 (ko) 2007-05-09 2014-05-08 아이로보트 코퍼레이션 소형 자율 커버리지 로봇
KR101402273B1 (ko) * 2007-12-14 2014-06-02 삼성전자주식회사 이동 로봇의 슬립 감지 장치 및 방법
US8873832B2 (en) 2009-10-30 2014-10-28 Yujin Robot Co., Ltd. Slip detection apparatus and method for a mobile robot
KR101497197B1 (ko) 2010-02-16 2015-02-27 아이로보트 코퍼레이션 진공 브러쉬
CA2870175C (en) 2012-06-08 2017-01-03 Irobot Corporation Carpet drift estimation using differential sensors or visual measurements
CN109514581B (zh) * 2018-12-20 2021-03-23 珠海市一微半导体有限公司 一种基于智能移动机器人的安全提醒方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7837958B2 (en) 2004-11-23 2010-11-23 S.C. Johnson & Son, Inc. Device and methods of providing air purification in combination with superficial floor cleaning
US7389166B2 (en) * 2005-06-28 2008-06-17 S.C. Johnson & Son, Inc. Methods to prevent wheel slip in an autonomous floor cleaner
US7832048B2 (en) 2005-06-28 2010-11-16 S.C. Johnson & Son, Inc. Methods to prevent wheel slip in an autonomous floor cleaner
KR100963755B1 (ko) * 2008-04-02 2010-06-14 엘지전자 주식회사 자동청소기의 구속상황 감지 및 대응방법
US8774970B2 (en) 2009-06-11 2014-07-08 S.C. Johnson & Son, Inc. Trainable multi-mode floor cleaning device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1055215A (ja) 1998-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3395874B2 (ja) 移動走行車
US5548511A (en) Method for controlling self-running cleaning apparatus
JP2000066722A (ja) 自律走行車および回転角度検出方法
US6142252A (en) Autonomous vehicle that runs while recognizing work area configuration, and method of selecting route
JP3498495B2 (ja) 自律走行車
JP2000075925A (ja) 自律走行車
JPH09212238A (ja) 自律走行清掃車両の走行経路設定装置
JP3025604B2 (ja) 無人作業車の操舵制御方法
JPH0895638A (ja) 移動作業ロボットの走行制御装置
JPS59121408A (ja) 移動ロボツトの制御装置
JP2711837B2 (ja) 自動走行する車両の走行制御装置
JP2010262461A (ja) 移動体
JP2004318721A (ja) 自律走行車
JP3219204B2 (ja) 路面凹凸計測車
JP2840943B2 (ja) 移動ロボットの誘導装置
JPH09204224A (ja) 自律移動作業車
JP2000039918A (ja) 移動ロボット
JPS59121406A (ja) 移動ロボツトの制御装置
JPH0379723B2 (ja)
JPH06149364A (ja) 無人走行車の制御装置
JPH05150832A (ja) 無人作業車の制御方法
JPS6347806A (ja) 無人走行車輌
JPH05150833A (ja) 無人作業車の制御方法
JPH05204447A (ja) 自動清掃装置
JPH01207804A (ja) 自走式作業車

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010904

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080207

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090207

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100207

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110207

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120207

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130207

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140207

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees