JP3395814B2 - 永久磁石形同期電動機の駆動装置 - Google Patents

永久磁石形同期電動機の駆動装置

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JP3395814B2
JP3395814B2 JP16465495A JP16465495A JP3395814B2 JP 3395814 B2 JP3395814 B2 JP 3395814B2 JP 16465495 A JP16465495 A JP 16465495A JP 16465495 A JP16465495 A JP 16465495A JP 3395814 B2 JP3395814 B2 JP 3395814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧形インバータによ
り永久磁石形同期電動機を弱め界磁制御付きで駆動する
永久磁石形同期電動機の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、永久磁石形同期電動機の従来の
駆動装置を示したものである。図において、1は直流電
源、2は電圧形インバータ、3は電流検出器、4は永久
磁石(PM)形同期電動機、5は磁極位置検出器、6は
速度検出器、7'はインバータ2の制御回路、8は相電
圧検出器である。ここで、制御回路7'は、トルク指令
τ*が入力されて最終的にインバータ2の各相スイッチ
ング素子に対するゲートパルス信号PU *,PV *,PW *
生成し出力するものであり、以下、その構成を動作と共
に説明する。
【0003】いま、同期電動機4の回転子である永久磁
石が作り出す磁束と同期して回転する回転座標系で、磁
束方向の座標軸をd軸とし、これと直交する方向の座標
軸をq軸とするd−q軸座標系を考える。まず、制御回
路7'において、701は、電流検出器3による同期電
動機4の相電流検出値iU,iWを、磁極位置信号θを用
いて上記d−q軸座標系の成分である直流電流検出値I
d,Iqに変換する三相/二相変換器である。
【0004】一方、702は、トルク指令値τ*にトル
ク係数の逆数KT -1を掛けてq軸電流指令値Iq *に変換
するq軸電流指令演算器であり、このq軸電流指令値I
q *と三相/二相変換器701からのq軸電流検出値Iq
との偏差が加算器704qにより演算される。703
は、相電圧検出器8からの相電圧検出値vU,vV,vW
及び速度検出器6からの角速度ωに基づいてd軸電流指
令値Id *を生成するd軸電流指令演算器であり、このd
軸電流指令値Id *と三相/二相変換器701からのd軸
電流検出値Idとの偏差が加算器704dにより演算さ
れる。
【0005】加算器704q,704dから出力される
偏差は、これらの偏差が零になるように調節動作するq
軸電流制御系及びd軸電流制御系の比例・積分調節器
(PI調節器)705,706に入力される。ここで、
加算器704q,704d及び比例・積分調節器70
5,706は、直流量としてのq軸電流検出値Iq、d
軸電流検出値Idをそれぞれの指令値Iq *,Id *に追従
させるように動作する直流電流制御系を構成している。
【0006】上記調節器705,706の出力は、非干
渉補償系707に入力される。この非干渉補償系707
では、d軸電流検出値Id、q軸電流検出値Iq及び角速
度ωから、同期電動機4の電機子抵抗Rによる電圧降下
RId,RIq、同期リアクタンスωL(Lは同期インダ
クタンス)による電圧降下ωLId,ωLIq、逆起電圧
分のωφ(φは逆起電圧定数としての磁束)が補償項と
してそれぞれ演算される。これらの補償項は調節器70
5,706の各出力に図示の符号で加算され、d−q軸
座標系の二相電圧指令値(d軸電圧指令値及びq軸電圧
指令値)Vd *,Vq *が生成される。
【0007】上記電圧指令値Vd *,Vq *は座標変換器7
08に入力され、座標変換器708では、d軸またはq
軸を基準とした角度指令値δ*での極座標形式により表
現される、振幅指令値が|V*|の電圧指令ベクトルV*
に変換される。そして、これらの振幅指令値|V*|及
び角度指令値δ*はPWM演算器709に入力され、磁
極位置信号θを用いてPWM演算を行うことにより、イ
ンバータ2の各相スイッチング素子に対するゲートパル
ス信号PU *,PV *,PW *が生成される。インバータ2で
は、これらのゲートパルス信号PU *,PV *,PW *に従っ
てスイッチングを行い、電圧指令と一致する電圧を出力
して同期電動機4が駆動されることになる。
【0008】さて、永久磁石形同期電動機を駆動する場
合、磁束方向成分であるd軸電流を零にし、直交するq
軸電流のみを流して永久磁石の磁束がすべて有効磁束と
して作用するように制御することが一般的である。しか
し、この制御では、永久磁石形同期電動機は界磁が一定
であるため、高速で回転しようとするとインバータの出
力し得る最大電圧よりも誘起電圧の方が高くなって発電
機動作となってしまうため、運転速度に限界がある。そ
こで、負のd軸電流を流すことにより見かけ上、界磁を
弱め、高速運転を可能にする弱め界磁制御が用いられ
る。
【0009】図4に示した従来技術においても、弱め界
磁制御を行わずに永久磁石形同期電動機4を駆動すると
きにはd軸電流指令値Id *を零としている。しかるに、
同期電動機4の誘起電圧がインバータ2の出力し得る最
大電圧よりも大きくなる場合、すなわち弱め界磁制御が
必要な場合には負のd軸電流が流れるが、d軸電流制御
系に比例・積分調節器706を用いているため、d軸電
流指令値Id *とd軸電流検出値Idとの間に偏差がある
と調節器706の出力は無限大になってしまう。更に、
調節器706の出力側にリミッタがある場合には無限大
になることはないが、調節器706が飽和してしまう。
従って、d軸電流指令値Id *を適当な負の値にする必要
がある。
【0010】そこで、d軸電流指令演算器703では、
相電圧検出器8からの相電圧検出値vU,vV,vW及び
速度検出器6からの角速度ωを用いて、例えば数式1の
ような演算により負のd軸電流指令値Id *を求めてい
る。
【0011】
【数1】Id *=−(RIq+ωφ−Vq)/ωL
【0012】数式1における電動機定数φ,R,Lは本
来一定の筈であるが、実際には温度等の影響により変化
する。また、LはφやRに比べて非常に小さいため、低
速時すなわちωが小さいときに温度等によるφやRの変
動がId *の値に大きく影響することになり、d軸電流指
令値Id *が非常に不正確なものとなってしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術のよ
うに、d軸、q軸共に比例・積分調節器を用いた電流制
御系では、弱め界磁制御を行う場合に負のd軸電流が流
れる。従って、調節器を飽和させないためには、d軸電
流指令値Id *を数式1のような演算式に従って演算する
必要がある。更に、調節器の飽和を防ぐために、出力電
圧の振幅指令値はインバータが出力できる電圧最大値に
対して余裕を持たせることが必要になる。
【0014】しかるに、前述したように数式1における
電動機定数は温度等により変化するため、正確な演算を
行うには回転子上の永久磁石の温度を正確に測定した
り、電動機定数を温度補正することが更に必要になる。
従って、調節器を飽和させないためには、d軸電流指令
値Id *を磁束等の変動分の余裕を持たせた大きい値にす
る必要があり、電圧指令値の余裕が大きくなってインバ
ータが本来出力できる最大電圧まで電圧を有効に利用で
きないという問題を生じていた。
【0015】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、インバータの出
力電圧利用率を高め、しかも、トルク精度を向上させる
ことができる永久磁石形同期電動機の駆動装置を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の第1の発明は、回転子に永久磁石を
有する永久磁石形同期電動機を駆動する電圧形インバー
タと、永久磁石が作る磁束と同期して回転し、かつ磁束
と同一方向をd軸、このd軸に直交する方向をq軸とし
たd−q軸座標系において前記同期電動機の固定子電流
検出値を座標変換することによりd軸電流検出値及びq
軸電流検出値を求め、これらの電流検出値を各々d軸電
流指令値及びq軸電流指令値に追従させるように制御を
行う直流電流制御系を備えると共に、d軸電流を負方向
に流して弱め界磁制御を行う制御回路とを備えた永久磁
石形同期電動機の駆動装置であって、前記直流電流制御
系におけるd軸及びq軸電流制御系に比例調節器を備
え、d軸電流指令値を零にして弱め界磁制御を行うよう
にした永久磁石形同期電動機の駆動装置において、前記
制御回路は、d軸及びq軸の比例調節器出力に対し電機
子抵抗及び同期リアクタンスによる電圧降下補償並びに
逆起電圧補償を行って得た第1のd軸電圧指令値とq軸
電圧指令値とを座標変換して電圧指令ベクトルの第1の
振幅指令値及び第1の角度指令値を生成する座標変換器
と、切替スイッチにより前記第1の角度指令値を角度演
算器により演算した第2の角度指令値に切り替える角度
切替部とを備え、弱め界磁制御を行わない場合には、前
記第1の振幅指令値及び第1の角度指令値からなる第1
の電圧指令ベクトルに基づいてインバータを制御し、弱
め界磁制御を行う場合には、前記第1の振幅指令値を電
圧指令リミッタ値に制限して得た第2の振幅指令値と、
電動機定数、d軸電流検出値、q軸電流指令値、同期電
動機の角速度から求めた第2のd軸電圧指令値と電圧指
令リミッタ値とを用いて前記角度演算器により演算した
第2の角度指令値とからなる第2の電圧指令ベクトルに
基づいて、インバータを制御するものである。
【0017】請求項2記載の第2の発明は、上記第1の
発明において、第1の振幅指令値が電圧指令リミッタ値
に達した場合をもって弱め界磁制御時であると判断する
ものである。
【0018】請求項3記載の第3の発明は、上記第1ま
たは第2の発明において、角度切替部が、第1の角度指
令値から第2の角度指令値を減じる減算手段と、弱め界
磁制御時に前記減算手段の出力を選択し、弱め界磁制御
時でない場合にゼロを選択するべく動作する切替スイッ
チと、この切替スイッチの出力を入力とするローパスフ
ィルタと、このローパスフィルタの出力を第1の角度指
令値から減じる減算手段とを備えたものである。
【0019】
【作用】本発明における弱め界磁制御の場合の作用を説
明する。第1のd軸電圧指令値Vd1 *とq軸電圧指令値
q *とから生成される第1の電圧指令ベクトルV1の振
幅指令値は、インバータの出力できる電圧よりも大きく
なり、電圧指令リミッタ値Vlimitにより制限されて振
幅指令値|Vlimit *|、角度指令値δ1*の電圧指令ベ
クトルV1'となる。仮りに、これを選択すると、電圧
指令ベクトルの振幅が制限されるため、出力されるトル
クはトルク指令値よりも小さい値となる。
【0020】一方、d軸電圧指令値として、トルク電流
指令値(q軸電流指令値)Iq *を補償するような第2の
d軸電圧指令値Vd2 *(下記の数式2)を選択し、か
つ、第2の角度指令値δ2*(同数式3)を選択する。
なお、これらの演算及び選択は角度切替部により実行さ
れる。
【0021】
【数2】Vd2 *=RId−ωLIq *
【0022】
【数3】 δ2*=−sin-1(Vd2 */Vlimit)+π/2 (正転) =sin-1(Vd2 */Vlimit)+3π/2 (逆転)
【0023】このときの第2の電圧指令ベクトルV2
(振幅指令値|Vlimit *|、角度指令値δ2*)は、前
記電圧指令ベクトルV1'と振幅が等しいが角度(δ
2)はδ1よりも大きく開いている。一般に、永久磁石
形同期電動機では、速度が等しければ電圧指令ベクトル
のq軸からの角度が大きいほど大きなトルクが出力され
ることが知られている。この様子を図3に示す。なお、
図において破線の円は電圧指令リミッタ値である。
【0024】従って、弱め界磁制御の場合に電圧指令ベ
クトルの角度指令値をδ1からδ2に切り替えることに
より、大きなトルクを出力することができ、トルク電流
を補償しているのでトルク精度も向上する。同時に、電
圧指令リミッタ値をインバータが出力できる最大電圧に
設定することで、電圧を有効に利用可能である。
【0025】
【実施例】以下、図に沿って各発明の実施例を説明す
る。図1は請求項1及び請求項2に記載した発明の実施
例を示すものであり、図4と同一の構成要素には同一の
符号を付して詳述を省略し、以下では異なる部分を中心
に説明する。
【0026】図1において、9は直流電源電圧Edを検
出する直流電圧検出器であり、その直流電圧検出値から
演算される電圧指令リミッタ値は、座標変換器708の
電圧指令ベクトルの振幅指令値の出力側に設けられたリ
ミッタ710と角度演算器712とに入力されている。
上記リミッタ710は、電圧指令ベクトルの振幅指令値
をインバータが出力し得る最大電圧値である電圧指令リ
ミッタ値に制限するものである。なお、この実施例で
は、図4に示した相電圧検出器8は設けられていない。
【0027】制御回路7内のq軸及びd軸の直流電流制
御系には、電流調節器として比例調節器(P調節器)7
05A,706Aが用いられており、非干渉補償系70
7Aでは、q軸電流指令値Iq *、d軸電流検出値Id
び同期電動機4の角速度ωを用いて電機子抵抗Rや同期
リアクタンスωLによる電圧降下補償、逆起電圧補償を
行っている。更に、この実施例では、d軸電流指令値I
d *は常にゼロ(Id *=0)となっている。
【0028】q軸電流指令値Iq *、d軸電流検出値
d、前記電圧指令リミッタ値Vlimit及び角速度ωは角
度演算器712に入力されており、この角度演算器71
2は、前述した数式2、数式3の演算を行って第2の角
度指令値δ2*を出力するものである。713は座標変
換器708から出力される第1の角度指令値δ1*と前
記第2の角度指令値δ2*とを切り替える切替スイッチ
であり、切替スイッチ713は、第1の電圧指令ベクト
ルの振幅指令値|V1*|が電圧指令リミッタ値Vlimit
に達したときに弱め界磁制御時であると判断して第2の
角度指令値δ2*側に切り替わり、これを角度指令値δ*
としてPWM演算器709に出力する。これらの角度演
算器712及び切替スイッチ713により、角度切替部
711が構成されている。
【0029】次に、この実施例の動作を説明する。ま
ず、座標変換器708から出力される第1の電圧指令ベ
クトルV1の振幅指令値(第1の振幅指令値)|V1*
|が電圧指令リミッタ値Vlimitに達していない場合に
は、弱め界磁制御時ではないと判断される。このとき、
非干渉補償系707では、電動機定数R,L,φ、d軸
電流検出値Id、q軸電流指令値Iq *、角速度ωを用い
て補償演算が行われ、これらはq軸及びd軸の比例調節
器705A,705Bの出力に図示の符号で加算されて
第1のd軸電圧指令値Vd1 *、q軸電圧指令値Vq *とな
る。
【0030】そして、これらの第1のd軸電圧指令値V
d1 *、q軸電圧指令値Vq *は座標変換器708に入力さ
れ、第1の電圧指令ベクトルV1が生成される。この電
圧指令ベクトルV1は、第1の振幅指令値|V1*|と
第1の角度指令値δ1*とからなる。このとき、切替ス
イッチ713は座標変換器708側になっているので、
電圧指令ベクトルの振幅指令値|V*|及び角度指令値
δ*としてそれぞれ|V1*|,δ1*がPWM演算器7
09に入力されることになる。
【0031】一方、第1の電圧指令ベクトルV1の振幅
指令値|V1*|が電圧指令リミッタ値Vlimitに達した
場合には弱め界磁制御時であると判断され、上記振幅指
令値|V1*|は電圧指令リミッタ値Vlimitに制限され
る。このとき、切替スイッチ713は角度演算器712
側に切り替わっているので、角度演算器712により演
算した第2の角度指令値δ2*が選択されている。
【0032】これにより、電圧指令ベクトルの振幅指令
値|V*|及び角度指令値δ*として、それぞれ|V
limit *|,δ2*がPWM演算器709に入力されるこ
とになる。ここで、|Vlimit *|は第2の電圧指令ベク
トルV2を構成する第2の振幅指令値(|V2*|)、
δ2*は同じく第2の角度指令値である。
【0033】従来と同様に、PWM演算器709は振幅
指令値|V*|及び角度指令値δ*からなる電圧指令ベク
トルと磁極位置検出器5からの磁極位置信号θとを用い
てPWM演算を行い、電圧形インバータ2のゲートパル
ス信号PU *,PV *,PW *を生成する。インバータ2で
は、これらのゲートパルス信号PU *,PV *,PW *に従っ
て直流電圧をスイッチングすることにより、任意の電圧
で同期電動機4を駆動する。
【0034】なお、上記実施例では、第1の電圧指令ベ
クトルV1の振幅指令値|V1*|が電圧指令リミッタ
値Vlimitに達したことをもって弱め界磁制御時である
と判断しているが、例えば、d軸電流検出値Idが負の
ある値以下になったことから弱め界磁制御時であること
を検出しても良い。
【0035】次に、角度切替部の他の例を図2を参照し
つつ説明する。なお、図2の角度切替部711Aを備え
た駆動装置が請求項3記載の発明の実施例に相当する。
図2において、弱め界磁制御を行わない場合の第1の角
度指令値δ1*から、角度演算器712の出力である第
2の角度指令値δ2*を加算器715により減算する。
【0036】切替スイッチ713により、弱め界磁制御
時には加算器715の出力を選択し、弱め界磁制御を行
わない場合にはゼロを選択して所定の時定数を持つロー
パスフィルタ716に入力する。そして、加算器717
により第1の角度指令値δ1*からローパスフィルタ7
16の出力を減じた値を角度指令値δ*として、PWM
演算器709に入力する。
【0037】この実施例によれば、弱め界磁制御時でな
い場合の第1の角度指令値δ1*と弱め界磁制御時の第
2の角度指令値δ2*とを切り替える場合に、加算器7
15の出力をローパスフィルタ716に通すことによっ
てq軸電流指令値Iq *の急激な変化を抑え、電圧の急変
により過電流が生じるのを防止することができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように請求項1及び請求項2記載
の発明によれば、弱め界磁制御の有無に応じて電圧指令
ベクトルの角度指令値を切り替えることにより、インバ
ータの出力電圧を最大限まで利用できると共に、トルク
精度を向上させた弱め界磁制御を実現することができ
る。また、請求項3記載の発明によれば、角度指令値を
切り替える際の過電流を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】角度切替部の他の例を示すブロック図である。
【図3】本発明の作用を説明するベクトル図である。
【図4】従来の技術を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 直流電源 2 電圧形インバータ 3 電流検出器 4 永久磁石形同期電動機 5 磁極位置検出器 6 速度検出器 7 制御回路 9 直流電圧検出器 701 三相/二相変換器 702 q軸電流指令演算器 703 d軸電流指令演算器 704d,704q 加算器 705A,706A 比例調節器 707A 非干渉補償系 708 座標変換器 709 PWM演算器 710 リミッタ 711,711A 角度切替部 712 角度演算器 713 切替スイッチ 715,717 加算器 716 ローパスフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 繁則 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 麻生 剛 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 北田 眞一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 菊池 俊雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−111281(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 H02P 6/00 - 6/24 H02M 7/42 - 7/98

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子に永久磁石を有する永久磁石形同
    期電動機を駆動する電圧形インバータと、永久磁石が作
    る磁束と同期して回転し、かつ磁束と同一方向をd軸、
    このd軸に直交する方向をq軸としたd−q軸座標系に
    おいて前記同期電動機の固定子電流検出値を座標変換す
    ることによりd軸電流検出値及びq軸電流検出値を求
    め、これらの電流検出値を各々d軸電流指令値及びq軸
    電流指令値に追従させるように制御を行う直流電流制御
    系を備えると共に、d軸電流を負方向に流して弱め界磁
    制御を行う制御回路とを備えた永久磁石形同期電動機の
    駆動装置であって、前記直流電流制御系におけるd軸及
    びq軸電流制御系に比例調節器を備え、d軸電流指令値
    を零にして弱め界磁制御を行うようにした永久磁石形同
    期電動機の駆動装置において、 前記制御回路は、d軸及びq軸の比例調節器出力に対し
    電機子抵抗及び同期リアクタンスによる電圧降下補償並
    びに逆起電圧補償を行って得た第1のd軸電圧指令値と
    q軸電圧指令値とを座標変換して電圧指令ベクトルの第
    1の振幅指令値及び第1の角度指令値を生成する座標変
    換器と、切替スイッチにより前記第1の角度指令値を角
    度演算器により演算した第2の角度指令値に切り替える
    角度切替部とを備え、 弱め界磁制御を行わない場合には、前記第1の振幅指令
    値及び第1の角度指令値からなる第1の電圧指令ベクト
    ルに基づいてインバータを制御し、 弱め界磁制御を行う場合には、前記第1の振幅指令値を
    電圧指令リミッタ値に制限して得た第2の振幅指令値
    と、電動機定数、d軸電流検出値、q軸電流指令値、同
    期電動機の角速度から求めた第2のd軸電圧指令値と電
    圧指令リミッタ値とを用いて前記角度演算器により演算
    した第2の角度指令値とからなる第2の電圧指令ベクト
    ルに基づいて、インバータを制御することを特徴とする
    永久磁石形同期電動機の駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の永久磁石形同期電動機の
    駆動装置において、 第1の振幅指令値が電圧指令リミッタ値に達した場合を
    もって弱め界磁制御時であると判断することを特徴とす
    る永久磁石形同期電動機の駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の永久磁石形同期
    電動機の駆動装置において、 角度切替部は、第1の角度指令値から第2の角度指令値
    を減じる減算手段と、弱め界磁制御時に前記減算手段の
    出力を選択し、弱め界磁制御時でない場合にゼロを選択
    するべく動作する切替スイッチと、この切替スイッチの
    出力を入力とするローパスフィルタと、このローパスフ
    ィルタの出力を第1の角度指令値から減じる減算手段と
    を備えたことを特徴とする永久磁石形同期電動機の駆動
    装置。
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