JPH0946814A - 電気自動車の電気システム - Google Patents
電気自動車の電気システムInfo
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- JPH0946814A JPH0946814A JP7214257A JP21425795A JPH0946814A JP H0946814 A JPH0946814 A JP H0946814A JP 7214257 A JP7214257 A JP 7214257A JP 21425795 A JP21425795 A JP 21425795A JP H0946814 A JPH0946814 A JP H0946814A
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/72—Electric energy management in electromobility
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- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
- Stopping Of Electric Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 永久磁石形同期電動機を電圧形インバータに
より駆動する電気自動車の電気システムにおいて、電動
機回転中に交流側開閉スイッチを閉じると大きな過渡電
流が流れ、トルク異常や構成機器の故障の原因となる。 【解決手段】 永久磁石形同期電動機3を電圧形インバ
ータ2により駆動する電気自動車の電気システムに関す
る。電動機3の永久磁石による磁極位置を検出する位置
センサ8と、電動機3の回転速度を検出する速度センサ
9とを備え、制御回路10の動作開始後に、回転速度が
所定値よりも大きいときには、直流側開閉スイッチ4を
閉じた後、前記制御回路10は、トルク指令値を零と
し、かつ各センサ8,9の出力信号に基づき電動機誘起
電圧と同一振幅及び同一位相となるような電圧指令値に
従ってインバータ2を制御し、その後に交流側開閉スイ
ッチ5を閉じる。
より駆動する電気自動車の電気システムにおいて、電動
機回転中に交流側開閉スイッチを閉じると大きな過渡電
流が流れ、トルク異常や構成機器の故障の原因となる。 【解決手段】 永久磁石形同期電動機3を電圧形インバ
ータ2により駆動する電気自動車の電気システムに関す
る。電動機3の永久磁石による磁極位置を検出する位置
センサ8と、電動機3の回転速度を検出する速度センサ
9とを備え、制御回路10の動作開始後に、回転速度が
所定値よりも大きいときには、直流側開閉スイッチ4を
閉じた後、前記制御回路10は、トルク指令値を零と
し、かつ各センサ8,9の出力信号に基づき電動機誘起
電圧と同一振幅及び同一位相となるような電圧指令値に
従ってインバータ2を制御し、その後に交流側開閉スイ
ッチ5を閉じる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池を電源とし、
電圧形インバータを介して車両駆動用の永久磁石形同期
電動機を駆動する電気自動車の電気システムに関する。
電圧形インバータを介して車両駆動用の永久磁石形同期
電動機を駆動する電気自動車の電気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、この種の電気システムの代表的
な従来技術を示している。図において、1は電池、2は
電圧形インバータ、3’は車両駆動用の交流電動機であ
る。4は電池1とインバータ2間の直流回路を開閉する
開閉スイッチであり、5はインバータ2と交流電動機
3’間の交流回路を開閉する三相の開閉スイッチであ
る。
な従来技術を示している。図において、1は電池、2は
電圧形インバータ、3’は車両駆動用の交流電動機であ
る。4は電池1とインバータ2間の直流回路を開閉する
開閉スイッチであり、5はインバータ2と交流電動機
3’間の交流回路を開閉する三相の開閉スイッチであ
る。
【0003】従来、図3のような電気システムにおける
主回路の動作シーケンスは、図4のようになっているの
が一般的である。すなわち、電源を入れて電動機3’を
駆動し始める場合には、図4(a)に示すように、直流
側の開閉スイッチ4を閉、続いて交流側の開閉スイッチ
5を閉とし、最後にインバータ2の動作を開始(電圧出
力開始)している。なお、電源を切る場合には、図4
(b)に示すごとく、電源投入時とは逆の動作となる。
主回路の動作シーケンスは、図4のようになっているの
が一般的である。すなわち、電源を入れて電動機3’を
駆動し始める場合には、図4(a)に示すように、直流
側の開閉スイッチ4を閉、続いて交流側の開閉スイッチ
5を閉とし、最後にインバータ2の動作を開始(電圧出
力開始)している。なお、電源を切る場合には、図4
(b)に示すごとく、電源投入時とは逆の動作となる。
【0004】しかしながら、これらの電源の入り切り
は、必ずしも電動機3’の停止中に行われるとは限ら
ず、特に電動機3’として永久磁石形同期電動機を用い
た場合には電動機の回転中に誘起電圧が発生しているた
め、図4に示したシーケンスでは、交流側の開閉スイッ
チ5を閉とした時に上記誘起電圧によって異常な過渡電
流が流れる場合がある。
は、必ずしも電動機3’の停止中に行われるとは限ら
ず、特に電動機3’として永久磁石形同期電動機を用い
た場合には電動機の回転中に誘起電圧が発生しているた
め、図4に示したシーケンスでは、交流側の開閉スイッ
チ5を閉とした時に上記誘起電圧によって異常な過渡電
流が流れる場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電気自動車の電気シス
テムにおいては、電動機が駆動する駆動軸の回転中でも
運転者によって電源の入り切りが行われる場合があり、
この電源の入り切りの際に異常なトルクを発生させない
こと、及び、構成機器に異常をきたさないことが要求さ
れる。特に、上述のごとく交流電動機3’として永久磁
石形同期電動機を使用した場合には、電動機3’の回転
中に誘起電圧が発生しているので、インバータ2と電動
機3’とを開閉スイッチ5により接続した際の過渡電流
を小さくすることが必要である。
テムにおいては、電動機が駆動する駆動軸の回転中でも
運転者によって電源の入り切りが行われる場合があり、
この電源の入り切りの際に異常なトルクを発生させない
こと、及び、構成機器に異常をきたさないことが要求さ
れる。特に、上述のごとく交流電動機3’として永久磁
石形同期電動機を使用した場合には、電動機3’の回転
中に誘起電圧が発生しているので、インバータ2と電動
機3’とを開閉スイッチ5により接続した際の過渡電流
を小さくすることが必要である。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、その目的とするところは、車両駆動用に永久
磁石形同期電動機を用いた電気システムにおいて、電動
機の回転中に電源を入り切りした時に過大な過渡電流や
構成機器の異常を生じさせることのない電気自動車の電
気システムを提供することにある。
たもので、その目的とするところは、車両駆動用に永久
磁石形同期電動機を用いた電気システムにおいて、電動
機の回転中に電源を入り切りした時に過大な過渡電流や
構成機器の異常を生じさせることのない電気自動車の電
気システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、電池を電源とし、電圧形イ
ンバータを介して車両駆動用の永久磁石形同期電動機を
駆動する電気自動車の電気システムであって、電池とイ
ンバータとの間に接続された直流側開閉スイッチと、イ
ンバータと電動機との間に接続された交流側開閉スイッ
チと、インバータの制御回路とを有する電気自動車の電
気システムにおいて、電動機の永久磁石による磁極位置
を検出する位置センサと、電動機の回転速度を検出する
速度センサとを備え、制御回路の動作開始後に、電動機
の回転速度が所定値よりも大きいときには、直流側開閉
スイッチを閉じた後、前記制御回路は、トルク指令値を
零とし、かつ位置センサ及び速度センサの出力信号に基
づき電動機誘起電圧と同一振幅及び同一位相となるよう
な電圧指令値に従ってインバータを制御し、その後に交
流側開閉スイッチを閉じるものである。
め、請求項1記載の発明は、電池を電源とし、電圧形イ
ンバータを介して車両駆動用の永久磁石形同期電動機を
駆動する電気自動車の電気システムであって、電池とイ
ンバータとの間に接続された直流側開閉スイッチと、イ
ンバータと電動機との間に接続された交流側開閉スイッ
チと、インバータの制御回路とを有する電気自動車の電
気システムにおいて、電動機の永久磁石による磁極位置
を検出する位置センサと、電動機の回転速度を検出する
速度センサとを備え、制御回路の動作開始後に、電動機
の回転速度が所定値よりも大きいときには、直流側開閉
スイッチを閉じた後、前記制御回路は、トルク指令値を
零とし、かつ位置センサ及び速度センサの出力信号に基
づき電動機誘起電圧と同一振幅及び同一位相となるよう
な電圧指令値に従ってインバータを制御し、その後に交
流側開閉スイッチを閉じるものである。
【0008】本発明においては、制御回路の動作開始後
に、位置センサ及び速度センサの出力信号を利用して電
動機の誘起電圧を演算し、この誘起電圧と振幅、位相と
も同一の電圧をインバータが出力するように電圧指令値
を生成してインバータを制御する。これにより、交流側
の開閉スイッチを閉じた時の過渡電流及び過渡的に発生
するトルクを最小にする。
に、位置センサ及び速度センサの出力信号を利用して電
動機の誘起電圧を演算し、この誘起電圧と振幅、位相と
も同一の電圧をインバータが出力するように電圧指令値
を生成してインバータを制御する。これにより、交流側
の開閉スイッチを閉じた時の過渡電流及び過渡的に発生
するトルクを最小にする。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1の発
明において、制御回路が、電動機の永久磁石が作る磁束
と同期して回転する座標系であって前記磁束と同方向の
d軸とこれに直交する方向のq軸とからなるd−q座標
において、d軸電流指令値とd軸電流検出値との偏差、
及び、q軸電流指令値とq軸電流検出値との偏差が各々
零となるように調節動作するd軸電流調節器及びq軸電
流調節器と、電動機の回転速度から誘起電圧を演算する
演算手段と、この演算手段により求めた誘起電圧をq軸
電流調節器の出力に加算する加算手段とを備え、この加
算手段の出力をq軸電圧指令値とし、かつ、前記d軸電
流調節器の出力をd軸電圧指令値とする直流電流制御系
を構成すると共に、前記制御回路の動作開始後に、電動
機の回転速度が所定値よりも大きいときには前記電流調
節器のゲインを通常値よりも小さくするかまたは零とし
ておき、交流側開閉スイッチを閉じてから所定時間経過
後に前記ゲインを通常値に復帰させるものである。
明において、制御回路が、電動機の永久磁石が作る磁束
と同期して回転する座標系であって前記磁束と同方向の
d軸とこれに直交する方向のq軸とからなるd−q座標
において、d軸電流指令値とd軸電流検出値との偏差、
及び、q軸電流指令値とq軸電流検出値との偏差が各々
零となるように調節動作するd軸電流調節器及びq軸電
流調節器と、電動機の回転速度から誘起電圧を演算する
演算手段と、この演算手段により求めた誘起電圧をq軸
電流調節器の出力に加算する加算手段とを備え、この加
算手段の出力をq軸電圧指令値とし、かつ、前記d軸電
流調節器の出力をd軸電圧指令値とする直流電流制御系
を構成すると共に、前記制御回路の動作開始後に、電動
機の回転速度が所定値よりも大きいときには前記電流調
節器のゲインを通常値よりも小さくするかまたは零とし
ておき、交流側開閉スイッチを閉じてから所定時間経過
後に前記ゲインを通常値に復帰させるものである。
【0010】本発明においては、制御回路にいわゆる直
流電流制御系を有する場合、実際上、流れる過渡電流が
フィードバックされることによりインバータの出力電圧
が大きく変化するのを防ぐため、電流調節器のゲインを
通常値よりも大幅に小さくするか、または零とする。
流電流制御系を有する場合、実際上、流れる過渡電流が
フィードバックされることによりインバータの出力電圧
が大きく変化するのを防ぐため、電流調節器のゲインを
通常値よりも大幅に小さくするか、または零とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。図1はこの実施形態の構成を示すもの
で、図3と同一の構成要素には同一番号を付してある。
図1の主回路において、6はインバータ2の直流側に接
続された平滑コンデンサ、7はインバータ2の交流側の
U相及びW相に接続された電流センサ、3は交流電動機
としての永久磁石形同期電動機、8は電動機3の回転子
に設けられた永久磁石の磁極位置を検出する位置セン
サ、9は回転速度を検出する速度センサである。
態を説明する。図1はこの実施形態の構成を示すもの
で、図3と同一の構成要素には同一番号を付してある。
図1の主回路において、6はインバータ2の直流側に接
続された平滑コンデンサ、7はインバータ2の交流側の
U相及びW相に接続された電流センサ、3は交流電動機
としての永久磁石形同期電動機、8は電動機3の回転子
に設けられた永久磁石の磁極位置を検出する位置セン
サ、9は回転速度を検出する速度センサである。
【0012】一方、10は制御回路である。この制御回
路10は、電流センサ7により検出したU相電流IU、
W相電流IWを、永久磁石が作る磁束と同期して回転す
る座標系であって前記磁束と同方向の軸をd軸とし、こ
れに直交する方向の軸をq軸としたd−q座標における
d軸電流Id、q軸電流Iqに変換する三相/二相変換器
101と、トルク指令値τ*からq軸電流指令値Iq *を
演算するq軸電流指令値演算器103と、d軸電流指令
値Id *とd軸電流検出値Idとの偏差、及び、q軸電流
指令値Iq *とq軸電流検出値Iqとの偏差を各々検出す
る加算器102d,102qと、これらの偏差を零とす
るようにd軸電圧指令値Vd *、q軸電圧指令値Vq *を各
々演算して出力する電流調節器104d,104qと、
速度センサ9により検出した回転角速度ωに電動機誘起
電圧係数Kemfを乗じて電動機誘起電圧の振幅を演算す
る係数器105と、電流調節器104qの出力と係数器
105の出力とを加算する加算器106と、電流調節器
104dの出力であるd軸電圧指令値Vd *及び加算器1
06の出力であるq軸電圧指令値Vq *が各々入力されて
インバータ2のU,V,W各相のスイッチング素子に対
する駆動パルスPU,PV,PWを生成し出力するPWM
演算器107とから構成されている。
路10は、電流センサ7により検出したU相電流IU、
W相電流IWを、永久磁石が作る磁束と同期して回転す
る座標系であって前記磁束と同方向の軸をd軸とし、こ
れに直交する方向の軸をq軸としたd−q座標における
d軸電流Id、q軸電流Iqに変換する三相/二相変換器
101と、トルク指令値τ*からq軸電流指令値Iq *を
演算するq軸電流指令値演算器103と、d軸電流指令
値Id *とd軸電流検出値Idとの偏差、及び、q軸電流
指令値Iq *とq軸電流検出値Iqとの偏差を各々検出す
る加算器102d,102qと、これらの偏差を零とす
るようにd軸電圧指令値Vd *、q軸電圧指令値Vq *を各
々演算して出力する電流調節器104d,104qと、
速度センサ9により検出した回転角速度ωに電動機誘起
電圧係数Kemfを乗じて電動機誘起電圧の振幅を演算す
る係数器105と、電流調節器104qの出力と係数器
105の出力とを加算する加算器106と、電流調節器
104dの出力であるd軸電圧指令値Vd *及び加算器1
06の出力であるq軸電圧指令値Vq *が各々入力されて
インバータ2のU,V,W各相のスイッチング素子に対
する駆動パルスPU,PV,PWを生成し出力するPWM
演算器107とから構成されている。
【0013】次に、この実施形態の動作を図2を参照し
つつ説明する。図2は、運転者によって電源が入れられ
た場合のシーケンスである。ここでは、制御回路10が
動作を開始すると(S1)、まず電動機3の回転速度N
(回転角速度ω)を速度センサ9により検出し(S
2)、それが所定値N0以下であれば、従来の技術(図
4(a))と同様のシーケンス(S7〜S9)を実行す
る。
つつ説明する。図2は、運転者によって電源が入れられ
た場合のシーケンスである。ここでは、制御回路10が
動作を開始すると(S1)、まず電動機3の回転速度N
(回転角速度ω)を速度センサ9により検出し(S
2)、それが所定値N0以下であれば、従来の技術(図
4(a))と同様のシーケンス(S7〜S9)を実行す
る。
【0014】また、回転速度Nが所定値N0よりも大き
い場合には、トルク指令値τ*=0としてd軸及びq軸
電圧指令値Vd *,Vq *を演算し(S3)、直流側の開閉
スイッチ4を閉じてPWM演算器107の出力パルスP
U,PV,PWによりインバータ2を駆動することによっ
て所定の電圧を出力させ(S4,S5)、その後、交流
側の開閉スイッチ5を閉じる。なお、この場合のインバ
ータ2の出力電圧指令値としては、電動機3の入力端子
を開放した状態で現われる電圧、すなわち無負荷誘起電
圧を指令することとし、図1における速度センサ9の速
度検出値を係数器105に入力して電圧指令値の振幅を
演算する。電圧指令値の角度は、d軸電圧指令値Vd *及
びq軸電圧指令値Vq *により決定されるが、d軸電圧指
令値Vd *を零とすることで誘起電圧と同相にすることが
できる。
い場合には、トルク指令値τ*=0としてd軸及びq軸
電圧指令値Vd *,Vq *を演算し(S3)、直流側の開閉
スイッチ4を閉じてPWM演算器107の出力パルスP
U,PV,PWによりインバータ2を駆動することによっ
て所定の電圧を出力させ(S4,S5)、その後、交流
側の開閉スイッチ5を閉じる。なお、この場合のインバ
ータ2の出力電圧指令値としては、電動機3の入力端子
を開放した状態で現われる電圧、すなわち無負荷誘起電
圧を指令することとし、図1における速度センサ9の速
度検出値を係数器105に入力して電圧指令値の振幅を
演算する。電圧指令値の角度は、d軸電圧指令値Vd *及
びq軸電圧指令値Vq *により決定されるが、d軸電圧指
令値Vd *を零とすることで誘起電圧と同相にすることが
できる。
【0015】インバータ2の出力電圧と電動機3の誘起
電圧との振幅及び位相が完全に一致すれば、原理的に、
交流側の開閉スイッチ5を閉じた際の過渡電流を零にす
ることができる。実際上は、電圧形インバータでは高調
波電流を含むこと、交流側の三相の開閉スイッチ5のチ
ャタリング等に起因して、開閉スイッチ5を投入した時
の過渡電流を完全に零とすることは不可能であるが、上
述のような電圧指令値を与えることにより、過渡電流を
最小にすることが可能である。
電圧との振幅及び位相が完全に一致すれば、原理的に、
交流側の開閉スイッチ5を閉じた際の過渡電流を零にす
ることができる。実際上は、電圧形インバータでは高調
波電流を含むこと、交流側の三相の開閉スイッチ5のチ
ャタリング等に起因して、開閉スイッチ5を投入した時
の過渡電流を完全に零とすることは不可能であるが、上
述のような電圧指令値を与えることにより、過渡電流を
最小にすることが可能である。
【0016】なお、このシステムにおいて、電動機3の
弱め界磁制御を行う場合、電源が投入された時の回転速
度が高く、誘起電圧がインバータ2の最大出力電圧以上
である場合においては、出力電圧指令値の振幅をインバ
ータ2の最大出力電圧と等しくし、位相のみを誘起電圧
に一致させることとする。
弱め界磁制御を行う場合、電源が投入された時の回転速
度が高く、誘起電圧がインバータ2の最大出力電圧以上
である場合においては、出力電圧指令値の振幅をインバ
ータ2の最大出力電圧と等しくし、位相のみを誘起電圧
に一致させることとする。
【0017】また、交流側の開閉スイッチ5を閉じた場
合には、上述の如く僅かながら過渡電流が流れるので、
この電流が電流センサ7により検出される。従って、こ
の過渡電流が出力電圧の振幅や位相に影響しないよう
に、電流制御系の調節器104d,104qのゲインを
十分に低くしておく必要がある。但し、この過渡電流は
電動機3の固定子巻線のインダクタンス及び抵抗値によ
り決まる時定数で減衰するため、開閉スイッチ5を閉じ
てから前記時定数に対し十分に長い時間が経過した後
は、調節器104d,104qのゲインを通常値に戻す
ようにする。その際の戻し方としては、時間の経過と共
に直線的に変化させる等の方法があるが、これらは本発
明の本質に関わるものではないため、詳述を省略する。
合には、上述の如く僅かながら過渡電流が流れるので、
この電流が電流センサ7により検出される。従って、こ
の過渡電流が出力電圧の振幅や位相に影響しないよう
に、電流制御系の調節器104d,104qのゲインを
十分に低くしておく必要がある。但し、この過渡電流は
電動機3の固定子巻線のインダクタンス及び抵抗値によ
り決まる時定数で減衰するため、開閉スイッチ5を閉じ
てから前記時定数に対し十分に長い時間が経過した後
は、調節器104d,104qのゲインを通常値に戻す
ようにする。その際の戻し方としては、時間の経過と共
に直線的に変化させる等の方法があるが、これらは本発
明の本質に関わるものではないため、詳述を省略する。
【0018】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、電動機の回転速度が大きい場合には電動機誘起電圧
と同じ電圧をインバータから出力させ、その後に交流側
の開閉スイッチを閉じることにより、過渡電流を最小に
して回路の電流容量増加を防ぎ、しかも過渡電流による
発生トルクも最小にできるので、小形軽量化や構成機器
の保護が可能であると共に、急激な加減速を生じさせな
い電気システムを実現することができる。
ば、電動機の回転速度が大きい場合には電動機誘起電圧
と同じ電圧をインバータから出力させ、その後に交流側
の開閉スイッチを閉じることにより、過渡電流を最小に
して回路の電流容量増加を防ぎ、しかも過渡電流による
発生トルクも最小にできるので、小形軽量化や構成機器
の保護が可能であると共に、急激な加減速を生じさせな
い電気システムを実現することができる。
【0019】また、請求項2記載の発明によれば、過渡
電流による直流電流制御系の影響をなくすため、過渡時
にのみ、誘起電圧と同じ電圧ベクトルを出力し続けるこ
とにより過渡電流の増加を防ぐことができる。
電流による直流電流制御系の影響をなくすため、過渡時
にのみ、誘起電圧と同じ電圧ベクトルを出力し続けるこ
とにより過渡電流の増加を防ぐことができる。
【図1】本発明の実施形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明の実施形態の動作を示すフローチャート
である。
である。
【図3】従来技術の全体構成図である。
【図4】従来技術の動作を示すフローチャートである。
1 電池 2 電圧形インバータ 3 永久磁石形同期電動機 4,5 開閉スイッチ 6 平滑コンデンサ 7 電流センサ 8 位置センサ 9 速度センサ 10 制御回路 101 三相/二相変換器 102d,102q,106 加算器 103 q軸電流指令値演算器 104d,104q 電流調節器 105 係数器 107 PWM演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 芳信 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 花澤 昌彦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 麻生 剛 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 菊池 俊雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 北田 眞一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 電池を電源とし、電圧形インバータを介
して車両駆動用の永久磁石形同期電動機を駆動する電気
自動車の電気システムであって、電池とインバータとの
間に接続された直流側開閉スイッチと、インバータと電
動機との間に接続された交流側開閉スイッチと、インバ
ータの制御回路とを有する電気自動車の電気システムに
おいて、 電動機の永久磁石による磁極位置を検出する位置センサ
と、電動機の回転速度を検出する速度センサとを備え、 制御回路の動作開始後に、電動機の回転速度が所定値よ
りも大きいときには、直流側開閉スイッチを閉じた後、
前記制御回路は、トルク指令値を零とし、かつ位置セン
サ及び速度センサの出力信号に基づき電動機誘起電圧と
同一振幅及び同一位相となるような電圧指令値に従って
インバータを制御し、その後に交流側開閉スイッチを閉
じることを特徴とする電気自動車の電気システム。 - 【請求項2】 請求項1記載の電気自動車の電気システ
ムにおいて、 前記制御回路は、 電動機の永久磁石が作る磁束と同期して回転する座標系
であって前記磁束と同方向のd軸とこれに直交する方向
のq軸とからなるd−q座標において、d軸電流指令値
とd軸電流検出値との偏差、及び、q軸電流指令値とq
軸電流検出値との偏差が各々零となるように調節動作す
るd軸電流調節器及びq軸電流調節器と、 電動機の回転速度から誘起電圧を演算する演算手段と、 この演算手段により求めた誘起電圧をq軸電流調節器の
出力に加算する加算手段とを備え、 この加算手段の出力をq軸電圧指令値とし、かつ、前記
d軸電流調節器の出力をd軸電圧指令値とする直流電流
制御系を構成すると共に、 前記制御回路の動作開始後に、電動機の回転速度が所定
値よりも大きいときには前記電流調節器のゲインを通常
値よりも小さくするかまたは零としておき、交流側開閉
スイッチを閉じてから所定時間経過後に前記ゲインを通
常値に復帰させることを特徴とする電気自動車の電気シ
ステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214257A JPH0946814A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電気自動車の電気システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7214257A JPH0946814A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電気自動車の電気システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0946814A true JPH0946814A (ja) | 1997-02-14 |
Family
ID=16652763
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7214257A Pending JPH0946814A (ja) | 1995-07-31 | 1995-07-31 | 電気自動車の電気システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0946814A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008109719A (ja) * | 2006-10-23 | 2008-05-08 | Nagaoka Univ Of Technology | 電力変換器の制御装置 |
CN111742484A (zh) * | 2018-02-28 | 2020-10-02 | 三菱电机株式会社 | 电机驱动装置及制冷循环应用设备 |
-
1995
- 1995-07-31 JP JP7214257A patent/JPH0946814A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008109719A (ja) * | 2006-10-23 | 2008-05-08 | Nagaoka Univ Of Technology | 電力変換器の制御装置 |
CN111742484A (zh) * | 2018-02-28 | 2020-10-02 | 三菱电机株式会社 | 电机驱动装置及制冷循环应用设备 |
CN111742484B (zh) * | 2018-02-28 | 2024-02-23 | 三菱电机株式会社 | 电机驱动装置及制冷循环应用设备 |
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