JP3394425B2 - エコーキャンセラ - Google Patents
エコーキャンセラInfo
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Description
リッド等で発生するエコーやハンズフリー電話等で発生
する音響エコーを除去するエコーキャンセラに関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】図12は従来のエコーキャンセラの構成
を示しており、エコーキャンセラ402は、ハイブリッ
ド回路401で発生するエコーをキャンセルする。図1
2におけるパワ計算器403、404、405は、それ
ぞれ送話信号SJ、残差信号EJ、受話信号XJのパワ
を計算し、それぞれSP、EP、XPを出力する。パワ
計算器403、404、405の構成例を図13に示
す。図13において、絶対値計算器417は絶対値を計
算し、ローパスフィルタ418は帯域制限を行う。 【0003】図12におけるERLE計算器406は、
以下の式によりエコー減衰量ERLEを計算する。 ERLE=20×log(SP/EP) 【0004】また、変化量計算器407は、例えば図1
4のように遅延器419と減算器420により構成さ
れ、ERLEの変化量を計算し、DERLEを出力す
る。 【0005】図12のXレジスタ408の構成は図15
に示され、遅延器421〜424は、それぞれ入力を1
サンプル遅延し出力する。ここで、TAPはエコーキャ
ンセラのタップ数を示す定数である。Xレジスタの内容
は、X[0]〜X[TAP−1]で表されている。 【0006】図12におけるノルム計算器409は、以
下の式によりノルムNORMを計算する。 【数1】 Hレジスタ410は、タップ数個のレジスタにより構成
され、エコー経路のインパルス応答の推定値が記憶され
る。Hレジスタの内容は、H[0]〜H[TAP−1]
で表されている。畳み込み演算器411は、以下の畳み
込み演算を行い、擬似エコー信号YJを計算する。 【数2】 減算器412は、送信信号入力SJから擬似エコー信号
YJの減算を行い、残差信号EJを出力する。 【0007】モード判定器413は、エコーキャンセラ
402の内部の特徴パラメータからシングルトーク状態
とダブルトーク状態を判定し、MDを出力する。ここで
は、シングルトーク状態と判定したときMD=1、ダブ
ルトーク状態と判定したときMD=0とする。 【0008】図12では、モード判定器413の入力パ
ラメータがP1、P2、P3、P4の4個の例を示して
おり、P1、P2、P3、P4に特徴パラメータXP、
SP、EP、DERLEが与えられている例を示してい
る。 【0009】これらの特徴パラメータからモードの判定
を行うアルゴリズムの例を図16に示す。ここで、ST
H、ETH、DTHは、モード判定器413の特性を決
める定数である。モード判定器413は、入力パラメー
タから出力を決定する関数と考えることができる。入力
パラメータがP1、P2の2個のとき、P1、P2から
判定結果MDを決定する関数の例を図17に示す。ここ
で、SNG、DBLは、それぞれシングルトーク状態、
ダブルトーク状態を表している。従来のエコーキャンセ
ラ402のモード判定器413では、状態の境界で判定
結果MDの値は不連続となる。 【0010】図12の修正係数制御器414は、エコー
キャンセラ402の内部の特徴パラメータから、NLM
Sアルゴリズム(学習同定法)の修正係数を制御するた
めの値μを決定する。ただし、0≦μ≦1である。図1
2では、修正係数制御器414の入力パラメータがS
1、S2の2個の例を示しており、S1、S2にERL
E、DERLEが与えられている例を示している。 【0011】Hレジスタ更新器415は、以下の式で示
すようにNLMSアルゴリズムによりエコー経路のイン
パルス応答の推定値H[0]〜H[TAP−1]を更新
する。 H[i]=H[i]+α×MD×μ×EJ/NORM×
X[i] ただし、iは0≦i<TAPの整数。ここで、αは0<
α<2の定数であり、MDはMD=0またはMD=1で
あり、μは0≦μ≦1である。 【0012】ノンリニアプロセッサ416は、例えばセ
ンタクリッパなどが使われ、残差信号EJから微弱な残
留エコー信号を取り除き、送話出力Soutを出力す
る。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】エコー経路のインパル
ス応答を推定するためのNLMSアルゴリズムでは、修
正係数の値によりエコー減衰量、収束時間など特性が変
化するという特性を有している。図12の従来のエコー
キャンセラ402では、以下に示すμ’の値が実質的な
NLMSアルゴリズムの修正係数であり、μ’の値によ
り特性が決定される。 μ’=MD×μ 【0014】(第1の課題)図12に示す従来のエコー
キャンセラ402においては、モード判定器413は、
シングルトーク状態とダブルトーク状態を判別し、MD
=1またはMD=0の2値の判定結果を出力する。した
がって、シングルトーク状態とダブルトーク状態の境界
においてμ’の値は不連続となり、エコーキャンセラの
特性が急激に変化するという不自然な動作が発生すると
いう問題点を有していた。 【0015】一方、従来のエコーキャンセラにおいて
も、修正係数制御器414を用いることにより、この問
題を改善することができるが、モード判定器413が2
値の出力をするため、問題の根本的な解決とはならな
い。また、従来の修正係数制御器414は、シングルト
ーク状態での修正係数の制御を行うことを目的としてい
るため、モード制御器413をなくし、修正係数制御器
414だけを使用する構成のエコーキャンセラでは良好
な特性は得られない。また、本質的にシングルトーク状
態とダブルトーク状態の間には遷移領域があり、状態は
連続的に変化し、2つの状態を明確に区別することはで
きない。したがって、判定結果が2値であるのは不自然
であり、特に遷移領域での性能劣化の原因となる。 【0016】本発明は、エコーキャンセラの特性が状態
に応じて連続的に変化し、より自然な動作をする高性能
なエコーキャンセラを提供することを目的とする。 【0017】(第2の課題)図18は遅延器425と減
衰器426により発生されたエコーが従来のエコーキャ
ンセラ427に与えられている状態を示している。これ
は送話入力信号Sinがすべてエコーであるシングルト
ーク状態を表している。この状態で受話信号が与えられ
ると、受話信号のパワXPと送話信号のパワSPが図1
9に示すようになることがある。図19のの区間では
SP>XPとなるため、モード判定器432はダブルト
ーク状態と判定してしまう。そのため従来のエコーキャ
ンセラは、の区間でエコー経路の推定が行われない状
態が発生するという問題点を有していた。このため、従
来は、エコー経路の遅延時間と同じ遅延時間を持つ遅延
器により受話信号を遅らせることで上記問題を解決して
いた。しかし、従来の方法では、エコー経路の遅延時間
を知る必要があるという課題を有していた。 【0018】本発明は、エコー経路の遅延時間がわから
ない状況でも、モード判定器が不必要なダブルトーク判
定を行わなくて済むエコーキャンセラを提供することを
目的とする。 【0019】(第3の課題)エコーのない状態では、H
レジスタ410の内容がすべて0でないと、減算器41
2によりエコーが付加されてしまう。しかしエコーキャ
ンセラにとってエコーのない状態は特殊な状態であり、
Hレジスタ410の内容を常に0に保つことは難しい。
たとえば、モード判定器413がMD=1と判定する
と、Hレジスタ更新器415の動作によりHレジスタ4
10の内容は0でなくなってしまう。このようにエコー
のない状態でエコーキャンセラを使用したとき、図12
の従来のエコーキャンセラ402はエコーを付加してし
まったり、異音を発生してしまう等の不安定な動作をす
るという課題を有していた。 【0020】本発明は、エコーのない状態で使用しても
不安定な動作をしない高性能なエコーキャンセラを提供
することを目的とする。 【0021】 【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るために、本発明は、モード判定器が判定結果を連続値
で出力する構成としたものである。そしてモード判定器
の判定結果を連続値で出力するためには、モード判定に
ファジィ推論を使用する。これにより、従来の2値の判
定結果を得るモード判定方式を、連続値の判定結果を得
るモード判定方法に拡張することができる。 【0022】 【0023】 【0024】 【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、特徴パラメータによりダブルトーク状態等のモード
を判定するモード判定器と、前記モード判定器の結果に
よりエコー経路の推定動作が制御されるHレジスタ更新
器とを備えたエコーキャンセラにおいて、前記モード判
定器が、ファジィ推論により連続値のモード判定結果を
出力し、前記Hレジスタ更新器のエコー経路の推定特性
が連続的に変化することを特徴とするエコーキャンセラ
であり、従来の2値の判定結果を得るモード判定方式を
連続値の判定結果を得るモード判定方法に拡張すること
ができる。 【0025】 【0026】 【0027】 【0028】 【0029】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態について図面を用いて説明する。図1は本発明の第1
の実施の形態におけるエコーキャンセラの構成を示して
いる。図1において、101は電話回線に接続された2
線/4線変換を行うハイブリッド回路、102はハイブ
リッド回路101に接続されたエコーキャンセラであ
る。エコーキャンセラ102において、103、10
4、105はパワ計算器、106はERLE計算器、1
07は変化量計算器、108はXレジスタ、109はノ
ルム計算器、110はHレジスタ、111は畳込み演算
器、112は減算器、113はモード判定器、114は
Hレジスタ更新器、115はノンリニアプロセッサであ
る。本実施の形態が図12に示した従来例と異なるの
は、修正係数制御器414がないことと、モード判定器
113およびHレジスタ更新器114の動作が異なるこ
とであり、他は従来例と同様に動作する。 【0030】モード判定器113は連続値の判定結果A
Sを出力する。ここでASは0≦AS≦1であり、シン
グルトーク状態の度合いを表し、以下のように制御され
る。 (1)絶対的なシングルトーク状態(SNG)のときは
AS=1 (2)絶対的なダブルトーク状態(DBL)のときはA
S=0 【0031】図2はモード判定器113の入力パラメー
タがP1、P2の2個のときの、入力パラメータと判定
結果ASの関係の例を示す。図2の斜線の部分は、0<
AS<1の領域を示している。図17に示した従来のモ
ード判定器413の入力パラメータと判定結果MDの関
係と比べて、本実施の形態におけるモード判定器113
は、判定結果が不連続になる場所がないという特徴があ
る。 【0032】図1のHレジスタ更新器114は、以下の
NLMSアルゴリズムの演算を行いエコー経路のインパ
ルス応答を推定する。 H[i]=H[i]+α×AS×EJ/NORM×X
[i] ただし、iは0≦i<TAPの整数。αは0<α<2の
定数。 【0033】次にモード判定器113の動作について図
3を用いて詳しく説明する。このモード判定113は、
以下の判定規則により判定結果ASを決定するものとす
る。 If SPがXPより大きい then AS=0 (規則1) If SPが小さい then AS=1 (規則2) If EPが小さい then AS=1 (規則3) If DERLEが小さい then AS=0 (規則4) If ERLEが大きい、かつDERLEが小さい then AS=1 (規則5) ここで、規則(1)〜規則(4)は図16の従来のモー
ド判定器413の動作に対応するものであり、規則
(5)は従来の修正係数制御の動作に対応するものであ
る。図3のA1〜A6はそれぞれ以下のメンバシップ関
数である。 A1:規則(1)の「SPがXPより大きい」を表すメンバシップ関数 A2:規則(2)の「SPが小さい」 を表すメンバシップ関数 A3:規則(3)の「EPが小さい」 を表すメンバシップ関数 A4:規則(4)の「DERLEが小さい」 を表すメンバシップ関数 A5:規則(5)の「DERLEが大きい」 を表すメンバシップ関数 A6:規則(5)の「ERLEが大きい」 を表すメンバシップ関数 また、x1〜x5は以下の値を持つものとする。 x1=SP/XP、 x2=SP、 x3=EP、x4
=DERLE、 x5=ERLE 【0034】以下にx1〜x5の値から判定結果ASを
決定する方法を説明する。 1)各規則の前件部との一致度を計算する 規則(1)の前件部に対する一致度は、メンバシップ関
数A1とx1の値より決定され、μA1(x1)とな
る。規則(2)〜規則(5)についても同様である。た
だし、規則(5)に対する一致度は、μA5(x4)と
μA6(x5)の小さい値をとる。 2)後件部のメンバシップ関数を求める。 図3のB1〜B5は、それぞれ規則(1)〜規則(5)
から推論されたメンバシップ関数を表している。例えば
規則(1)の後件部はAS=0であるので、メンバシッ
プ関数B1は、AS=0のところに前件部の一致度μA
1(x1) の値を持つ関数となる。規則(2)〜規則
(5)についても同様である。 3)総合的な推論結果のメンバシップ関数Bを求める。 B=B1∪B2∪B3∪B4∪B5 (∪は結びを表
す) ここでは、メンバシップ関数BのAS=0での値をh
d、AS=1での値をhsとしている。 4)メンバシップ関数Bに対し非ファジィ化を行い、判
定結果ASを決定する。一般的な重心法を用いると、 AS=hs/(hd+hs)となる。また別の非ファジ
ィ化の方法としては、 AS=(hs−hd)∨0 (∨はmax演算を表
す) なども考えられる。 【0035】以上のように、本実施の形態1によれば、
モード判定器113が判定結果を連続値で出力する構成
としたものであり、モード判定器113の判定結果を連
続値で出力するために、モード判定にファジィ推論を使
用したものである。これにより、従来の2値の判定結果
を得るモード判定方法を、連続値の判定結果を得るモー
ド判定方法に拡張することができる。 【0036】なお、以上の説明では、モード判定器11
3の判定結果ASを連続的に制御する方法を示したが、
ここでの方法は従来の2値判定と同様な判定を実現する
こともできる。 【0037】(実施の形態2)次に、本発明の第2の実
施の形態について説明する。図4は本実施の形態におけ
るエコーキャンセラの構成を示している。図4におい
て、201は電話回線に接続された2線/4線変換を行
うハイブリッド回路、202はハイブリッド回路201
に接続されたエコーキャンセラである。エコーキャンセ
ラ202において、203、204、205はパワ計算
器、206はXPD計算器、207はERLE計算器、
208は変化量計算器、209はXレジスタ、210は
ノルム計算器、211はHレジスタ、212は畳込み演
算器、213は減算器、214はモード判定器、215
は修正係数制御器、216はHレジスタ更新器、217
はノンリニアプロセッサである。本実施の形態が図12
に示した従来例と異なるのは、XPD計算器206を備
えていることと、モード判定器214の動作であり、他
は従来例と同様に動作する。 【0038】図12の従来のエコーキャンセラにおいて
は、モード判定器413は入力パラメータとて受話信号
のパワXPを使用しているが、本実施の形態において
は、モード判定器214は、入力パラメータとして受話
信号パワXPに遅延の処理を行ったXPDを使ってお
り、XPD計算器206がXPDを計算している。 【0039】XPD計算器206の第1の構成を図5に
示す。図5において、遅延器219〜221は、それぞ
れ1サンプルの遅延を行う遅延器であり、最大値計算器
218は、XP[0]〜XP[TAP−1]の最大値を
出力する。XPD計算器の第1の構成における入力XP
と出力XPDの様子を図6に示す。このようにXPD
は、入力XPの最大値をタップ長だけ遅延させる働きを
持つ。特徴パラメータXPDの計算に遅延器と最大値計
算器を組み合わせて使うことにより、エコー経路の遅延
がいくつであっても、モード判定器214 による不要
なダブルトーク判定をなくすことができる。ただしエコ
ー経路の遅延の最大はタップ長であるとしている。 【0040】次にXPD計算器206の第2の構成を示
す。第2の構成例では、XPD計算器206は、図7お
よび図8に示す処理により特徴パラメータXPDを決定
する。XPD計算器の第2の構成における入力XPと出
力XPDの様子を図9に示す。このようにXPD計算器
の第2の構成も、入力XPの最大値をタップ長だけ遅延
させる働きを持つ。ここで使用する変数は、XP、XP
MD、XCNT、XPO、XPDのみである。ここで
は、変数XCNTはダウンカウンタであり、タップ長を
計測している。また変数XPDが最大値を保持してい
る。第1の構成と比較すると、第2の構成は、演算量は
少なく、使用するメモリ領域は少ない。 【0041】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態について説明する。図10は本実施の形態にお
けるエコーキャンセラの構成を示している。図10にお
いて、301は電話回線に接続された2線/4線変換を
行うハイブリッド回路、302はハイブリッド回路30
1に接続されたエコーキャンセラである。エコーキャン
セラ302において、303は遅延器、304は乗算
器、305は加算器、306、307、308はパワ計
算器、309はERLE計算器、310は変化量計算
器、311はXレジスタ、312はノルム計算器、31
3はHレジスタ、314は畳込み演算器、315は減算
器、316はモード判定器、317は修正係数制御器、
318はHレジスタ更新器、319はノンリニアプロセ
ッサである。本実施の形態が図12に示した従来例と異
なるのは、遅延器303、乗算器304、加算器305
を備えていることとHレジスタ更新器318の動作であ
り、他は従来例と同様に動作する。 【0042】図10において、送話入力信号Sinは、
遅延器303により1サンプル遅延された後に、乗算器
304によりGe倍された受話信号が加算器305によ
り加算され、SJとなる。ここで、Geは定数である。
Hレジスタ更新器318は、従来のエコーキャンセラと
同様にNLMSアルゴリズムによりHレジスタの内容を
更新した後に以下の処理を行う。 H[0]=Ge 【0043】本実施の形態においては、送話信号に受話
信号が加算されているため、エコーのない状態で使用し
ても不安定な状況は発生しない。また、Hレジスタ更新
器318は、H[0]=Geとするため、加算器305
により加算された受話信号は、減算器315により全て
除去される。 【0044】以下、その動作を説明する。エコーキャン
セラの外部のエコー経路のインパルス応答をH[i]と
し、エコーキャンセラ内の経路を含めたエコー経路のイ
ンパルス応答をH’[i]とする。ただし、iは整数で
0≦i<TAPである。インパルス応答H’[i]は
図11に示すように、インパルス応答H[i]を1サン
プルシフトし、H’[0]を追加した形となる。また、
図11に示すように、エコーキャンセラ内で付加したエ
コーのエコー経路のインパルス応答と、エコーキャンセ
ラ外のエコー経路のインパルス応答とは完全に分離でき
る。すなわち、エコーキャンセラ外のエコー経路によら
ずH’[0]=Geとなる。これにより、Hレジスタ更
新器318は、H[0]=Geとすることで、エコーキ
ャンセラ外部のエコー経路によらず、エコーキャンセラ
内で付加されたエコーを正確に全て除去することができ
る。 【0045】 【発明の効果】以上のように本発明の第1の実施形態
は、以下の効果を有する。 (1)エコーキャンセラの特性を連続的に変化させるこ
とができ、モードの境界で特性が急激に変化することを
防止することができる。 (2)多数の判定規則を容易に扱うことができるため、
容易に性能を向上させることができる。 (3)従来のエコーキャンセラにおけるモード判定器と
修正係数制御器の働きを統合することができる。 【0046】また、本発明の第2の実施形態は、エコー
経路の遅延によらず不必要なダブルトーク判定をなくす
ことができるという効果を有する。 【0047】さらに、本発明の第3の実施形態は、エコ
ーのない状態で使用しても不安定な動作をすることのな
いエコーキャンセラを実現することができるという効果
を有する。
セラの構成を示すブロック図 【図2】第1の実施形態におけるモード判定器の入出力
関数を示す特性図 【図3】ファジィ推論の方法を示す模式図 【図4】本発明の第2の実施形態におけるエコーキャン
セラの構成を示すブロック図 【図5】第2の実施形態におけるXPD計算器の第1の
構成を示すブロック図 【図6】第2の実施形態の第1の構成による入出力特性
を示す特性図 【図7】第2の実施形態におけるXPD計算器の第2の
構成におけるアルゴリズムを示すフロー図 【図8】第2の実施形態におけるXPD計算器の第2の
構成におけるアルゴリズムを示すフロー図(続き) 【図9】第2の実施形態の第2の構成による入出力特性
を示す特性図 【図10】本発明の第3の実施形態におけるエコーキャ
ンセラの構成を示すブロック図 【図11】第3の実施形態におけるエコー経路のインパ
ルス応答を示すタイミング図 【図12】従来のエコーキャンセラの構成を示すブロッ
ク図 【図13】従来例におけるパワ計算器の構成を示すブロ
ック図 【図14】従来例における変化量計算器の構成を示すブ
ロック図 【図15】従来例におけるXレジスタの構成を示すブロ
ック図 【図16】従来例における従来のモード判定器のアルゴ
リズムを示すフロー図 【図17】従来例における従来のモード判定器の入出力
関数を示す特性図 【図18】従来例におけるシングルトーク状態を示す特
性図 【図19】従来例におけるシングルトーク状態でのパワ
を示す特性図 【符号の説明】 101 ハイブリッド 102 エコーキャンセラ 103、104、105 パワ計算器 106 ERLE計算器 107 変化量計算器 108 Xレジスタ 109 ノルム計算器 110 Hレジスタ 111 畳み込み演算器 112 減算器 113 モード判定器 114 Hレジスタ更新器 115 ノンリニアプロセッサ 201 ハイブリッド 202 エコーキャンセラ 203、204、205 パワ計算器 206 XPD計算器 207 ERLE計算器 208 変化量計算器 209 Xレジスタ 210 ノルム計算器 211 Hレジスタ 212 畳み込み演算器 213 減算器 214 モード判定器 215 修正係数制御器 216 Hレジスタ更新器 217 ノンリニアプロセッサ 218 最大値計算器 219、220、221 遅延器 301 ハイブリッド 302 エコーキャンセラ 303 遅延器 304 乗算器 305 加算器 306、307、308 パワ計算器 309 ERLE計算器 310 変化量計算器 311 Xレジスタ 312 ノルム計算器 313 Hレジスタ314 畳み込み演算器 315 減算器 316 モード判定器 317 修正係数制御器 318 Hレジスタ更新器 319 ノンリニアプロセッサ 401 ハイブリッド 402 エコーキャンセラ 403、404、405 パワ計算器 406 ERLE計算器 407 変化量計算器 408 Xレジスタ 409 ノルム計算器 410 Hレジスタ 411 畳み込み演算器 412 減算器 413 モード判定器 414 修正係数制御器 415 Hレジスタ更新器 416 ノンリニアプロセッサ 417 絶対値計算器 418 ローパスフィルタ 419 遅延器 420 減算器 421〜424 遅延器 425 遅延器 426 減衰器 427 エコーキャンセラ 428、429 パワ計算器 430 適応フィルタ 431 減算器 432 モード判定器 433 ノンリニアプロセッサ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 特徴パラメータによりダブルトーク状態
等のモードを判定するモード判定器と、前記モード判定
器の結果によりエコー経路の推定動作が制御されるHレ
ジスタ更新器とを備えたエコーキャンセラにおいて、前記 モード判定器が、ファジィ推論により連続値のモー
ド判定結果を出力し、前記Hレジスタ更新器のエコー経
路の推定特性が連続的に変化することを特徴とするエコ
ーキャンセラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17143697A JP3394425B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | エコーキャンセラ |
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JP17143697A JP3394425B2 (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | エコーキャンセラ |
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JPH1117588A JPH1117588A (ja) | 1999-01-22 |
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