JP3394105B2 - 射的ゲームにおけるガン方向検出装置 - Google Patents

射的ゲームにおけるガン方向検出装置

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哲治 濱内
肇 阿河
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株式会社タイトー
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオ画面を使用した射
的ゲーム、さらに詳しくいえば、当該射的ゲームにおい
て、ガンの向いているビデオ画面上の座標を検出するガ
ン方向検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】予め定められたプログラムにしたがって
所定のビデオ信号を構成し、その画像をCRT等の画面
に映し出し、ガンによって上記ビデオ画面に映し出され
た標的を射撃させる射撃ゲームが一般に知られている。
この種の射撃ゲームでは、CRT等の画面上に映し出さ
れた標的に狙いを定めて引き金を引いたときガンが向い
ているCRT等の画面上の座標を検出する必要がある。
従来は、その1つの方法として、ガンの銃身内に指向性
の強い光電変換器を設け、ビデオ画面のドットクロック
に同期してカウントアップするカウンタの出力を光電変
換器の信号でラッチする方法があった。これは、光電変
換器が走査線を検出した瞬間のカウンタの値を座標とし
て取り出すことにより、ビデオ画面上でのガンが向いて
いる位置を知るものである。
【0003】従来の射的ゲームマシンにおける、ガンの
向いている画面上の座標を検出する装置について図3を
用いて説明する。ガン25の銃身の中には凸レンズ2
2,光電変換器23,増幅器24が設けられている。ビ
デオ画面21の走査線が発する光が凸レンズ22により
集光されガン25の銃身が向けられたビデオ画面上の1
点だけの光が光電変換器23に入射する。通常、光電変
換器23はホトダイオードなどが用いられているが、出
力が十分取れないため、増幅器24で光電変換器23の
出力が必要な電圧まで増幅される。一方、本体側ではカ
ウンタ27は水平ブランキング信号でクリアされ、ドッ
トクロックでカウントアップされ、カウンタ28は垂直
ブランキング信号でクリアされ、水平ブランキング信号
でカウントアップされる。
【0004】カウンタ27および28のカウント出力
は、それぞれ現在の走査線のX座標,Y座標を示すこと
となる。これらカウンタの出力は、光電変換器23が走
査線を検出したタイミングでD−F/F29および30
にラッチされる。D−F/F29にラッチされた値が、
ガンの向いている水平座標Xとして、D−F/F30に
ラッチされた値が垂直座標Yとして取り出すことができ
る。上記検出装置では光っている走査線を検出するた
め、黒や輝度の低い部分の走査線を検出することができ
ない。このため、図示しないガンの引き金を引くと、ビ
デオ画像の1フレームすなわち垂直ブランキング信号か
ら次の垂直ブランキング信号の間だけビデオ信号を単色
一定レベルに固定し、光電変換器23が走査線を検出し
易いようにしている。
【0005】一定レベルに固定した場合、画面が一瞬光
って見える。これは単発的には引き金を引いたことが分
かるという効果はあるが、機関銃などで連射した場合に
は、画面が光っている時間が長くなり、逆に画面が見に
くくなるという弊害がある。これを改善するため、ビデ
オ信号を固定するレベルを下げたり、色を変えたり、1
ドットおきに光らせるなどの方法がある。このように画
面をあまり光らせないようにした検出方法では光電変換
器は高感度のものが必要とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記検出装
置では、高感度の光電変換器および増幅器は外部の影響
を遮断する必要があり、そのためにシールドケースに入
れなくてはならなかった。また、ガンから本体までケー
ブルによって配線しているため、ケーブルにノイズが乗
りやすくノイズの影響を受けやすいという欠点があっ
た。さらにガンは外気にさらされたり、手で持たれたり
するため温度変化が大きく、やはりガン内に内蔵されて
いる回路が影響を受けやすいという欠点があった。本発
明の目的は、上記欠点を解決するもので、外部の温度変
化,ノイズの影響に対し強く、ガンを小型、軽量にで
き、ガンと本体の間を長くすることができる射的ゲーム
におけるガン方向検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明によるガン方向検出装置は、ビデオ画面にガン
を向けてビデオ画面上の輝点を前記ガンで受光し、受光
した信号を本体に送出する射的ゲームであって、ビデオ
画面上の走査線が発する輝点を集光する光学レンズと、
前記光学レンズで集光した光を光電変換する光電変換器
と、前記光電変換器が出力する電気信号を増幅する増幅
器と、水平方向のドットクロックをカウントする水平方
向カウンタと、垂直方向のドットクロックをカウントす
る垂直方向カウンタと、前記増幅器が出力する電気信号
の出力タイミングと前記水平方向カウンタのカウンタ値
よりビデオ画面の水平座標を出力する水平方向F/F
と、前記増幅器が出力する電気信号の出力タイミングと
前記垂直方向カウンタのカウンタ値よりビデオ画面の垂
直座標を出力する垂直方向F/Fとからなり、ガンのビ
デオ画面に対する方向を検出するガン方向検出装置を備
える射的ゲームにおいて、 前記ガン内に前記光学レンズ
を配置するとともに、前記本体内に前記光電変換器と前
記増幅器とを配置して前記ガンと前記本体間を光ファイ
バによって接続した構成にしてある。また、本発明は上
記構成において、本体側の光ファイバの途中にスプリッ
トミラーを挿入して制御信号により変調させられた光源
が出力する出射光を光ファイバに送り出すようにして光
ファイバによる双方向の信号のやり取りを可能に構成し
てある。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく
説明する。図1は、本発明による射的ゲームにおけるガ
ン方向検出装置のガン部分の実施例を示す概略図であ
る。ガン3の銃身には、凸レンズ2が設けられている。
凸レンズ2の結像面には光ファイバ4の入射端面が配置
され、ガン3の外部に光ファイバ4が引き出されてい
る。図1の例では、ビデオ画面1の水平座標X,垂直座
標Yの交点位置にガンが向けられており、交点位置に達
した走査線の輝点が光ファイバ4の端面に入射すること
となる。
【0009】図2は、本発明による射的ゲームにおける
ガン方向検出装置の検出回路の実施例を示す回路図であ
る。本体内に引き入れられた光ファイバ4は、経路途中
にハーフミラー6が挿入されている。ハーフミラー6に
は対面してレンズ8が設けられ、レンズ8の後部には発
光ダイオード5が配設されている。発光ダイオード5は
光源制御部7に接続され、制御信号により変調を受けた
電流が発光ダイオード5に供給されるようになってい
る。制御信号は例えば、ガン3が向けられた位置を視覚
的に確認したい場合等に操作者の指示(特定の釦を押
す)により入力される。発光ダイオード5より出射した
所定の色の光は、レンズ8,ハーフミラー6,光ファイ
バ4,凸レンズ2を経由して画面上に投射される。
【0010】ハーフミラー6は光ファイバ4により導か
れてきた光に対しては反射しないような表面処理が施さ
れている。また、図示していないが、ハーフミラー6と
レンズ8の間にフィルタを配置して光ファイバ4からの
入射光をカットするようにしている。ハーフミラー6の
後面には光ファイバ15の端面が配置され、その他端が
光電変換器9に導かれている。光電変換器9では入射光
が電気信号に変換される。さらに増幅器10で光電変換
器9の出力が必要な電圧まで増幅されてDーF/F13
と14に入力する。
【0011】水平方向カウンタ11は、ドットクロック
をカウントアップしており、水平ブランキング信号によ
りクリアされる。したがって、水平方向カウンタ11の
カウンタ値が走査線の水平方向の現在位置となる。同様
に垂直方向カウンタ12も、水平ブランキング信号をカ
ウントアップしており、垂直ブランキング信号によりク
リアされる。したがって、垂直方向カウンタ12のカウ
ンタ値が走査線の垂直方向の現在位置となる。水平方向
カウンタ11と垂直方向カウンタ12のカウント値は、
増幅器10が出力する信号のタイミングでそれぞれDー
F/F13と14にラッチされる。ラッチされたカウン
タ値が、ガンが向けられたビデオ画面上の水平座標と垂
直座標となる。
【0012】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下のような種々の効果を得ることができ
る。ガンの中に電気回路を設ける必要はなく、したがっ
てシールドケースも不要になるので、ガン形状を小型に
しかも軽量にでき、従来に比較しガンが扱い易くなる。
従来例では必要だったガンへの電源供給が不要となるた
め、さらに電気検出信号を長い経路引き回す必要がない
ので、耐ノイズ性が向上する。光電変換器,増幅器を本
体内に配置する構造であるので、外部の影響を受けにく
くなり、本体内の温度変化はガンより小さいので、温度
変化の影響も小さくなる。光ファイバの遅延は小さく、
外部の影響を受けにくいので、本体との間を長くでき、
ガンの操作範囲を従来に比較し十分広くすることができ
る。また、同時に画面上に信号光を入射することができ
るため、使用者が視覚によってガンの方向を予め確認す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射的ゲームにおけるガン方向検出
装置のガン部分の実施例を示す概略図である。
【図2】本発明による射的ゲームにおけるガン方向検出
装置の検出回路の実施例を示す回路図である。
【図3】従来のガン方向検出装置の一例を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
1,21…ビデオ画面 2,22…凸レンズ 3,25…ガン 4…光ファイバ 5…発光ダイオード 6…ハーフミラー(スプリットミラー) 7…光源制御部 8…レンズ 9,23…光電変換器 10,24…増幅器 11,12,27,28…カウンタ 13,14,29,30…DーF/F 26…ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平6−22797(JP,U) 特公 平6−2186(JP,B2) 特公 平3−34351(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63F 13/00 - 13/12 A63F 9/24 F41G 3/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビデオ画面にガンを向けてビデオ画面上
    の輝点を前記ガンで受光し、受光した信号を本体に送出
    する射的ゲームであって、 ビデオ画面上の走査線が発する輝点を集光する光学レン
    ズと、前記光学レンズで集光した光を光電変換する光電
    変換器と、前記光電変換器が出力する電気信号を増幅す
    る増幅器と、水平方向のドットクロックをカウントする
    水平方向カウンタと、垂直方向のドットクロックをカウ
    ントする垂直方向カウンタと、前記増幅器が出力する電
    気信号の出力タイミングと前記水平方向カウンタのカウ
    ンタ値よりビデオ画面の水平座標を出力する水平方向F
    /Fと、前記増幅器が出力する電気信号の出力タイミン
    グと前記垂直方向カウンタのカウンタ値よりビデオ画面
    の垂直座標を出力する垂直方向F/Fとからなり、ガン
    のビデオ画面に対する方向を検出するガン方向検出装置
    を備える射的ゲームにおいて、 前記 ガン内に前記光学レンズを配置するとともに、前記 本体内に前記光電変換器と前記増幅器とを配置して
    前記ガンと前記本体間を光ファイバによって接続したこ
    とを特徴とする射的ゲームにおけるガン方向検出装置。
  2. 【請求項2】 前記本体側の光ファイバ中にスプリット
    ミラー(ハーフミラー)を挿入して制御信号により変調
    させられた光源が出力する出射光を光ファイバに送り出
    すようにして光ファイバによる双方向の信号のやり取り
    を可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の射的
    ゲームにおけるガン方向検出装置。
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